JP2979606B2 - 消臭剤およびその製造方法 - Google Patents
消臭剤およびその製造方法Info
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- JP2979606B2 JP2979606B2 JP2236301A JP23630190A JP2979606B2 JP 2979606 B2 JP2979606 B2 JP 2979606B2 JP 2236301 A JP2236301 A JP 2236301A JP 23630190 A JP23630190 A JP 23630190A JP 2979606 B2 JP2979606 B2 JP 2979606B2
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- deodorant
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- odor
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Description
【発明の詳細な説明】 <産業上の利用分野> 本発明は、植物抽出物より得られる消臭剤およびその
製造方法に関するものである。
製造方法に関するものである。
<従来の技術> 今日、生活が豊かになり、人々の生活環境に対する関
心は高まりつつある。においに関しては、悪臭を除去
し、より快適に環境を保とうとする機運がおこってきて
いる。それに伴い、従来は特に悪臭事象としてとりあげ
られなかったものも悪臭事象として対策が望まれるよう
になりつつあり、悪臭発生源が多様化している。発生す
る臭気も、単一物質が悪臭となる場合と、微量成分が多
種混合されて悪臭となる場合とがあり、問題は複雑化す
る一方である。
心は高まりつつある。においに関しては、悪臭を除去
し、より快適に環境を保とうとする機運がおこってきて
いる。それに伴い、従来は特に悪臭事象としてとりあげ
られなかったものも悪臭事象として対策が望まれるよう
になりつつあり、悪臭発生源が多様化している。発生す
る臭気も、単一物質が悪臭となる場合と、微量成分が多
種混合されて悪臭となる場合とがあり、問題は複雑化す
る一方である。
従来、異臭悪臭除去の手法としては、臭気成分を多孔
質表面へ物理吸着させて除去する方法、これらを化学的
結合による吸着や反応により除去する方法、悪臭成分よ
りも強い芳香をもつものにより、悪臭を感じさせなくす
る方法(マスキング)などが知られている。しかしなが
ら、物理吸着による方法では、吸着剤自身が短時間のう
ちに飽和状態に達してしまうという欠点があり、化学吸
着による方法では、悪臭物質に対する選択性が大きく、
複合臭気よりなる実際の悪臭事象には適さないこと、化
学物質が人体に悪影響を及ぼす可能性があること、マス
キングによる方法は、悪臭事象を覆い隠す芳香成分が、
必ずしも使用者の嗜好に合わなかったり、マクキング剤
の臭気が強ければ、かえって不快の原因になるという欠
点がある。
質表面へ物理吸着させて除去する方法、これらを化学的
結合による吸着や反応により除去する方法、悪臭成分よ
りも強い芳香をもつものにより、悪臭を感じさせなくす
る方法(マスキング)などが知られている。しかしなが
ら、物理吸着による方法では、吸着剤自身が短時間のう
ちに飽和状態に達してしまうという欠点があり、化学吸
着による方法では、悪臭物質に対する選択性が大きく、
複合臭気よりなる実際の悪臭事象には適さないこと、化
学物質が人体に悪影響を及ぼす可能性があること、マス
キングによる方法は、悪臭事象を覆い隠す芳香成分が、
必ずしも使用者の嗜好に合わなかったり、マクキング剤
の臭気が強ければ、かえって不快の原因になるという欠
点がある。
<発明が解決しようとする課題> 本発明は、上述の問題点を解決すべく発明されたもの
であり、消臭成分自身の臭気は弱く、天然物であり、飲
用としても用いられているため人体に対しても安全性が
高く、安価に入手でき、かつ種々の有臭物質に対して効
果を有する消臭剤を提供せんとするものである。
であり、消臭成分自身の臭気は弱く、天然物であり、飲
用としても用いられているため人体に対しても安全性が
高く、安価に入手でき、かつ種々の有臭物質に対して効
果を有する消臭剤を提供せんとするものである。
<課題を解決するための手段> すなわち、本発明はユキノシタ科植物、詳しくはバイ
カアマチャ属の植物の葉もしくは花びらの生物または乾
燥物を極性溶媒の混合物を用いて抽出を行い、得られた
抽出物を有効成分とする消臭剤およびその製造方法であ
り、望ましくは水とエタノールを1:3〜6の容量比で混
合した溶媒を用いて抽出を施す。好ましくは、これを濃
縮する過程で、溶液中の水の混合比率を高めておき、遠
心分離器にかけて不溶分を除去する。これらの工程で植
物特有の強い臭気の多くはとり除かれる。さらに溶媒も
除去して有効消臭成分を得る消臭剤の製造方法である。
カアマチャ属の植物の葉もしくは花びらの生物または乾
燥物を極性溶媒の混合物を用いて抽出を行い、得られた
抽出物を有効成分とする消臭剤およびその製造方法であ
り、望ましくは水とエタノールを1:3〜6の容量比で混
合した溶媒を用いて抽出を施す。好ましくは、これを濃
縮する過程で、溶液中の水の混合比率を高めておき、遠
心分離器にかけて不溶分を除去する。これらの工程で植
物特有の強い臭気の多くはとり除かれる。さらに溶媒も
除去して有効消臭成分を得る消臭剤の製造方法である。
消臭成分を得る方法としては、乾物として取り扱う場
合は、上記原料を60℃に設定したオーブン中で水分を除
去、乾燥させた後、ミキサーを用いてこれを粉末化し、
この1gに対しておよそ20mlの割合で上記溶媒を加え、60
℃にて1時間の温抽出ののち、15〜24時間の室温抽出を
施す。ろ過し、残渣にさらに同様の溶媒を加えて60℃、
1時間の温抽出ののちに分離ろ過し、ろ液を先に分離し
たろ液と合わせてロータリーエバポレーター等により濃
縮操作を行う。濃縮液を遠心分離器にかけて固形分と溶
解物とを分離ののち、溶解物のみをメスフラスコにて、
水を用いて一定濃度に希釈し、消臭液が得られる。
合は、上記原料を60℃に設定したオーブン中で水分を除
去、乾燥させた後、ミキサーを用いてこれを粉末化し、
この1gに対しておよそ20mlの割合で上記溶媒を加え、60
℃にて1時間の温抽出ののち、15〜24時間の室温抽出を
施す。ろ過し、残渣にさらに同様の溶媒を加えて60℃、
1時間の温抽出ののちに分離ろ過し、ろ液を先に分離し
たろ液と合わせてロータリーエバポレーター等により濃
縮操作を行う。濃縮液を遠心分離器にかけて固形分と溶
解物とを分離ののち、溶解物のみをメスフラスコにて、
水を用いて一定濃度に希釈し、消臭液が得られる。
生物として取り扱う場合は、乾物1g相当の生物に対し
エタノール20mlを加え、ホモジナイザーで磨砕ののち、
同様の抽出処理を施して消臭液を得、実際の消臭に供す
る。
エタノール20mlを加え、ホモジナイザーで磨砕ののち、
同様の抽出処理を施して消臭液を得、実際の消臭に供す
る。
<作用> この抽出物は、植物から容易に得られる安全性の高い
ものであり、かつ種々の悪臭の除去に効果を有し、とく
にアンモニア、トリメチルアミン、メチルメルカプタン
に対してその効果が優れている。また、抽出物自身の臭
気は極めて少ないため、従来のマスキング剤の様に不快
感をもたらすことがない。原料も安価である。
ものであり、かつ種々の悪臭の除去に効果を有し、とく
にアンモニア、トリメチルアミン、メチルメルカプタン
に対してその効果が優れている。また、抽出物自身の臭
気は極めて少ないため、従来のマスキング剤の様に不快
感をもたらすことがない。原料も安価である。
臭気作用機構としては、植物抽出成分の多成分混成系
中のフラボノイド類、ポリフェノール類、アミノ酸類等
との中和、分解、酸化還元、錯形成、包接作用等が複合
的に行なわれると推定されている。以下に実施例を挙げ
てさらに詳しく本発明を説明する。
中のフラボノイド類、ポリフェノール類、アミノ酸類等
との中和、分解、酸化還元、錯形成、包接作用等が複合
的に行なわれると推定されている。以下に実施例を挙げ
てさらに詳しく本発明を説明する。
〔実施例1〕 バイカアマチャの花の乾燥物5g粉末と、水:エタノー
ル=1:4である混合溶媒100mlとを三角フラスコに入れ、
60℃で1時間湯浴ののち、室温にて15時間の抽出を行っ
た。吸引ろ過し、抽出液を分離して、残渣には再び100m
lの同じ溶媒を加えて60℃で1時間、再抽出を行った。
ル=1:4である混合溶媒100mlとを三角フラスコに入れ、
60℃で1時間湯浴ののち、室温にて15時間の抽出を行っ
た。吸引ろ過し、抽出液を分離して、残渣には再び100m
lの同じ溶媒を加えて60℃で1時間、再抽出を行った。
吸引ろ過して、ろ液を先の抽出液とを合わせて、濃縮
ののち、遠心分離器にかけて固形分を分離した。液体分
をメスフラスコにて100mlに水で希釈し、消臭液とし
た。
ののち、遠心分離器にかけて固形分を分離した。液体分
をメスフラスコにて100mlに水で希釈し、消臭液とし
た。
〔実施例2〕 バイカアマチャの葉の乾燥物5gと、水:エタノール=
1:6である混合溶媒100mlとを用いて、実施例1と同様の
抽出操作を施し消臭液を得た。
1:6である混合溶媒100mlとを用いて、実施例1と同様の
抽出操作を施し消臭液を得た。
<試験方法> 実施例1および実施例2で得た消臭液について、官能
検査による消臭力の検定を行った。
検査による消臭力の検定を行った。
対象とした臭気はアンモニア、トリメチルアミン、メ
チルメルカプタンの3種で、これらの悪臭について表1
に示す臭気レベル3に該当する悪臭の水溶液を作製し、
消臭液添加10分後の臭気を消臭液の代わりに蒸留水の一
定量を添加したブランクと比較した。パネラーとして正
常な嗅覚を有する健康な男女各5名を選定した。
チルメルカプタンの3種で、これらの悪臭について表1
に示す臭気レベル3に該当する悪臭の水溶液を作製し、
消臭液添加10分後の臭気を消臭液の代わりに蒸留水の一
定量を添加したブランクと比較した。パネラーとして正
常な嗅覚を有する健康な男女各5名を選定した。
・試験例1 1%アンモニア水溶液50mlに実施例1および2で作製
した消臭液200μlを加え、25℃にて10分間放置した。
ブランクとして消臭液の代わりに蒸留水を添加したもの
を用意した。この試験液を臭い紙につけて官能検査を行
いブランクと消臭液添加のものとでどちらの臭気が強い
かを評価した。評価は臭いの少ない方を+1、多い方を
0として10名のパネラーの示した数値の合計で行った。
した消臭液200μlを加え、25℃にて10分間放置した。
ブランクとして消臭液の代わりに蒸留水を添加したもの
を用意した。この試験液を臭い紙につけて官能検査を行
いブランクと消臭液添加のものとでどちらの臭気が強い
かを評価した。評価は臭いの少ない方を+1、多い方を
0として10名のパネラーの示した数値の合計で行った。
・試験例2 40PPMメチルメルカプタン−メタノール溶液を作製
し、試験例1と同様の方法で官能検査を行い消臭液の消
臭力を評価した。
し、試験例1と同様の方法で官能検査を行い消臭液の消
臭力を評価した。
・試験例3 1.5%トリメチルアミン水溶液を作製し、試験例1と
同様の方法で官能検査を行い消臭液の消臭力を評価し
た。
同様の方法で官能検査を行い消臭液の消臭力を評価し
た。
これらの結果を表2および表3に示した。
以上の結果より、バイカアマチャ抽出物を利用した消
臭液は、添加により悪臭物質の臭気強度を抑える効果を
有することが分かる。
臭液は、添加により悪臭物質の臭気強度を抑える効果を
有することが分かる。
<発明の効果> 以上のように、本発明の消臭剤は、原料の入手が安価
でかつ容易であり、製法も簡単なうえその効果も大き
い。消臭剤自身が極めて低臭であるため、不快感を与え
ることなく様々な分野でその効果を発揮しうるものであ
る。また、古来よりバイカアマチャは飲用にも用いられ
ており、人が摂取することも可能であり、その用途は広
い。以上のように本発明は極めて効果の高い有効かつ実
用的な発明であるといえる。
でかつ容易であり、製法も簡単なうえその効果も大き
い。消臭剤自身が極めて低臭であるため、不快感を与え
ることなく様々な分野でその効果を発揮しうるものであ
る。また、古来よりバイカアマチャは飲用にも用いられ
ており、人が摂取することも可能であり、その用途は広
い。以上のように本発明は極めて効果の高い有効かつ実
用的な発明であるといえる。
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) A61L 9/01 CA(STN)
Claims (6)
- 【請求項1】ユキノシタ科バイカアマチャ属植物の葉も
しくは花びらの生物または乾燥物の極性溶媒抽出物を有
効成分とする消臭剤。 - 【請求項2】ユキノシタ科バイカアマチャ属の植物が、
バイカアマチャである請求項(1)記載の消臭剤。 - 【請求項3】ユキノシタ科バイカアマチャ属植物の葉も
しくは花びらの生物または乾燥物を、極性溶媒を用いて
抽出を行い、得られた抽出物を有効成分とする消臭剤の
製造方法。 - 【請求項4】ユキノシタ科バイカアマチャ属の植物が、
バイカアマチャである請求項(3)記載の消臭剤の製造
方法。 - 【請求項5】極性溶媒が、水:エタノール=1:3〜6の
容量比の混合物である請求項(3)記載の消臭剤の製造
方法。 - 【請求項6】抽出後に遠心分離器にかけて不溶分を除去
する後工程を付加する請求項(3)記載の消臭剤の製造
方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2236301A JP2979606B2 (ja) | 1990-09-06 | 1990-09-06 | 消臭剤およびその製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2236301A JP2979606B2 (ja) | 1990-09-06 | 1990-09-06 | 消臭剤およびその製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH04114653A JPH04114653A (ja) | 1992-04-15 |
JP2979606B2 true JP2979606B2 (ja) | 1999-11-15 |
Family
ID=16998770
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2236301A Expired - Fee Related JP2979606B2 (ja) | 1990-09-06 | 1990-09-06 | 消臭剤およびその製造方法 |
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Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2979606B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2010233497A (ja) * | 2009-03-31 | 2010-10-21 | Institute Of National Colleges Of Technology Japan | オカラからの抽出物 |
-
1990
- 1990-09-06 JP JP2236301A patent/JP2979606B2/ja not_active Expired - Fee Related
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Publication number | Publication date |
---|---|
JPH04114653A (ja) | 1992-04-15 |
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Legal Events
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