JP2979453B2 - 一石フォワード形多出力コンバータ - Google Patents

一石フォワード形多出力コンバータ

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    • H02GENERATION; CONVERSION OR DISTRIBUTION OF ELECTRIC POWER
    • H02MAPPARATUS FOR CONVERSION BETWEEN AC AND AC, BETWEEN AC AND DC, OR BETWEEN DC AND DC, AND FOR USE WITH MAINS OR SIMILAR POWER SUPPLY SYSTEMS; CONVERSION OF DC OR AC INPUT POWER INTO SURGE OUTPUT POWER; CONTROL OR REGULATION THEREOF
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、通信装置や情報処理
装置等に必要な直流電源装置等を構成する多出力コンバ
ータに関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来における多出力コンバータは共通の
1次巻線に対して複数の2次巻線を備えたトランスを使
用し、これら2次巻線の出力電圧を安定化させる方法と
して、図2に示す可飽和リアクトルを用いた安定化回路
が用いられている。図2に示す一石フォワード形のトラ
ンス4の2次側には出力回路1と出力回路2とがあり、
出力回路1は出力回路電圧をフィードバックさせ、制御
回路3により1次側の半導体スイッチング素子5をPW
M制御し、出力電圧を安定化している。出力回路2にお
いては2次巻線と整流ダイオード19との間に可飽和リ
アクトル28が挿入されており、出力回路に設けてある
分圧抵抗20と21を介して出力電圧を検出し、オペア
ンプ24に基準電圧25と比較することによって検出し
た差電圧をp型トランジスタ26からダイオード27を
介して可飽和リアクトル28と整流ダイオード19の接
続点にフィードバックさせている。
【0003】1次入力電圧変動が生じたとき、又は出力
回路1および2に負荷変動が生じたときは、2次巻線の
抵抗分や整流ダイオード等の電圧降下によりクロスレギ
ュレーション誤差が発生するので、これを補償するため
に可飽和リアクトル28を含んだ電圧制御形磁気増幅器
が用いられている。即ち、出力回路2における整流ダイ
オード19と直列に接続された可飽和リアクトル28
は、トランス4の1次側に設けてある半導体スイッチン
グ素子5がオフの間にp型トランジスタ26を介して印
加される電流によってリセットされる。この可飽和リア
クトル28のリセット磁束量の大きさを調整することに
より出力回路2の出力電圧を制御して安定化をはかって
いる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上述したように、従来
の多出力コンバータにおいては、可飽和リアクトルは出
力回路に直列に挿入されている。従って、大電流出力回
路とするためには可飽和リアクトル容量を増加させなく
てはならず、このため可飽和リアクトルの形状も大きく
なり、必要に応じて複数の可飽和リアクトルを並列接続
して対応しなくてはならなかった。また、大出力の場合
にはそれぞれの出力回路を別々のコンバータで構成する
必要も生ずるので回路構成部品が増加し、一石フォワー
ドコンバータに直流チョッパを加えることを考えると、
フィルタが一段余計に必要となる。この発明は、上述し
た従来方式の多出力コンバータの欠点を解消するために
なされたものであって、可飽和リアクトルは小容量のも
のでよく、一石のコンバータであっても複数の2次出力
回路を構成できるフォワード形多出力コンバータを供給
することを目的とするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】上述したように、この発
明による一石フォワード形多出力コンバータは、トラン
スの1次側に設けた半導体スイッチング素子を2次出力
回路1と2の共用としたフォワード形多出力コンバータ
であり、2次出力回路1は通常のフォワードコンバータ
であって出力電圧をフィードバックさせ制御回路を介し
て1次側の半導体スイッチング素子をPWM制御する。
また、2次出力回路2は通常のフォワードコンバータに
おける整流ダイオードにFETを直列に挿入したもので
あって、このFETのゲート駆動回路を2次出力回路1
の制御回路に設けたパルストランスを介して接続するこ
とによりFETと1次側の半導体スイッチング素子との
スイッチングを同期させ、さらに、2次出力回路1の出
力回路に設けたシャント・レギュレータとトランジスタ
を介して2次出力電圧の変動分をFETのゲート駆動回
路にフィードバックさせ、ゲート駆動回路に直列接続し
てある可飽和リアクトルをリセットすることによってF
ETのオン幅を制御して2次出力回路2の出力電圧を制
御するものである。
【0006】
【作用】2次出力回路2の出力電圧が基準電圧より変化
するとその差分に対応する電流がシャント・レギュレー
タとp型トランジスタを介してFETのゲート駆動回路
へフィードバックされる。この結果、可飽和リアクトル
のリセット量も変化するのでゲート駆動回路を介してF
ETはPWM制御され、2次出力回路2の出力電圧を調
整する。従って、2次出力回路1のPWM制御に同期し
て2次出力回路2もPWM制御される。
【0007】
【実施例】以下、この発明の実施例を図面を参照しなが
ら説明する。図1は、この発明による一石フォワード形
多出力コンバータであって、1次側回路と2次出力回路
1は通常のフォワードコンバータを構成しており、従来
技術におけるものと同一であるので説明は省略し、異な
る部分についてのみ説明する。
【0008】2次出力回路2は、通常のフォワードコン
バータにおけるトランス4の2次巻線と整流ダイオード
19の間にFET23を直列に接続したものである。こ
のFET23のゲート駆動回路は、2次出力回路1の制
御回路3に設けてあるパルストランス10の2次回路と
可飽和リアクトル11,ダイオード14,p型トランジ
スタ12を介して接続されている。また、2次出力回路
2の平滑リアクタ18と平滑コンデンサ22の間に並列
接続した分圧抵抗20と21の接続点をREF端子と接
続したシャント・レギュレータ15のカソード端子はp
型トランジスタ16のベース端子に接続されており、こ
のp型トランジスタ16のコレクタ端子はダイオード1
4のアノード端子と可飽和リアクトル11の一方の端子
の間に接続されフィードバック回路を構成している。
【0009】2次出力回路1は通常のPWM制御によっ
て出力電圧の安定をはかっているものであるので、2次
出力回路2の電圧制御方法について説明する。2次出力
回路2のFET23のゲート駆動回路は、2次出力回路
1の制御回路3に設けてあるパルストランス10の2次
巻線と接続されているので、1次側の半導体スイッチン
グ素子5とFET23は制御回路3によって同期制御さ
れる。また、2次出力回路2の出力電圧は分圧抵抗20
と21を介してシャント・レギュレータ15のREF端
子に入力され、基準電圧との差に対応してシャント・レ
ギュレータ15のカソード電流が変化する。このカソー
ド電流の変化はp型トランジスタ16によって増幅され
FET23のゲート駆動回路へフィードバックされる。
可飽和リアクトル11とダイオード14は直列接続され
ており、この接続点にフィードバック電流が流入するの
で可飽和リアクトル11は一方向にのみリセットされ、
そのリセット量はフィードバック電流によって変化す
る。従って、1次側の半導体スイッチング素子5がオン
となっても、可飽和リアクトル11によるリセット磁束
量に相当する磁束変化が生ずるまでは可飽和リアクトル
11は大きなインダクタンスを持っているので、FET
23のゲート駆動回路には電流が流れない。即ち、2次
出力回路2の出力電圧に対応してフィードバックされる
可飽和リアクトル11のリセット量によりFET23の
オン・オフは制御されることになり、2次出力回路1と
同期しながらも2次出力回路2の出力電圧は独自に1次
側の半導体スイッチング素子5によってPWM制御され
る。
【0010】
【発明の効果】以上説明したように、この発明による一
石フォワード形多出力コンバータは、1次側に設けた半
導体スイッチング素子によって2次出力回路1と2を同
期させてPWM制御するものである。2次出力回路1は
通常のフォワード形コンバータであるが、2次出力回路
2には整流ダイオードと直列接続したFETが設けてあ
り、このFETのゲート駆動回路を2次出力回路1の制
御回路に設けたパルストランスを介して同期制御すると
共に、このゲート駆動回路に挿入されている可飽和リア
クトルによってFETのオン・オフを制御する。この可
飽和リアクトルは2次出力回路2のFETのゲートパル
スを制御するだけであるから大容量の2次出力回路であ
っても小さい可飽和リアクタで構成できる。従って、数
百Wの多出力であっても1コンバータ構成でき、従来方
式による2コンバータとする必要はなく回路構成も簡略
化できる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明による一石フォワード形多出力コンバ
ータのブロック図。
【図2】従来の一石フォワード形多出力コンバータのブ
ロック図。
【符号の説明】
3 制御回路 4 トランス 5 半導体スイッチング素子 11 可飽和リアクトル 12,16 p型トランジスタ 15 シャント・レギュレータ 23 FET

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 トランスの1次側に設けた半導体スイッ
    チング素子を2次出力回路(1)と(2)の共用とした
    フォワード形多出力コンバータであって、 前記2次出力回路(1)を構成する2つのダイオード,
    コンデンサ,リアクトルより成るフォワード形コンバー
    タにおける出力回路電圧をフィードバックさせ、制御回
    路を介して前記1次側の半導体スイッチング素子をPW
    M制御することにより2次出力回路(1)の出力電圧を
    制御し、 さらに、前記2次出力回路(2)におけるフォワード形
    コンバータを構成する整流ダイオードのアノード側に直
    列接続した半導体スイッチング素子を設け、この半導体
    スイッチング素子のゲート駆動回路を前記2次出力回路
    (1)の制御回路に設けたパルストランスの2次回路を
    介して接続することにより前記半導体スイッチング素子
    と前記1次側の半導体スイッチング素子のスイッチング
    を同期させ、 かつ、前記パルストランスの2次回路と前記半導体スイ
    ッチング素子のゲート駆動回路の間に直列接続された可
    飽和リアクトルのリセット電流を前記2次出力回路
    (2)における平滑リアクタと平滑コンデンサの間に設
    けたシャント・レギュレータとトランジスタを介して調
    整することによって前記FETのオン幅を制御し、2次
    出力回路(2)の出力電圧を定電圧制御することを特徴
    とする一石フォワード形多出力コンバータ。
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