JP2979180B2 - 液晶素子 - Google Patents

液晶素子

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明彦 金本
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、表示素子、ライトバル
ブ、光シャッター、光メモリーなどの用途を有する強誘
電性液晶を用いた液晶素子に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】強誘電
性液晶を用いた液晶表示素子、液晶シャッター、液晶ラ
イトバルブ、光情報処理用スイッチング素子、光メモリ
ーなどの液晶素子では、液晶を一方向に優先的に配向さ
せる必要がある。この配向処理はこれらの液晶素子の品
質に大きな影響を与えることから多くの研究がなされて
いる。液晶の基板表面での配向状態には、基板面に平行
に配向するホモジニアス配向と、基板面に垂直に配向す
るホメオトロピック配向とに大きくわけられる。
【0003】実際の液晶は、このように配向された強誘
電性液晶に電界などを印加することにより、液晶の配向
状態を変化させ、複屈折、2色性等を利用して、光のO
N−OFFを行う。
【0004】従来の配向方法としては、無機物の斜方蒸
着、シランカップリング剤塗膜や有機高分子塗膜のラビ
ングなどが知られているが、いずれも満足のいくもので
はない。無機物の斜方蒸着はバッチ処理のため時間がか
かり、生産性が悪い。また、シランカップリング剤の塗
膜をラビングする方法は、信頼性に乏しい。さらに、有
機高分子塗膜をラビングして配向膜とする方法では、耐
熱性の悪いものが多く、耐熱性が良好で広く用いられて
いるポリイミドの場合では、均質なモノドメインを得る
ことは困難である。
【0005】そこで本発明者らは、特開昭63−301
024号公報において、配向膜に強誘電体を用いる方法
を提案し、これにより強誘電性液晶の配向性を改良し
た。ところが、この方法によれば均一な配向を得るのは
比較的容易であるものの、充分なメモリー性の発現とい
う点についてはさらに改善の余地があった。
【0006】充分なメモリー性を発現させることが困難
なのは、従来の配向方法のほぼすべてについても言える
ことである。その原因は、従来の配向方法では、強誘電
性液晶分子を、ラビング方向などのある一方向にのみ配
向させるような作用を用いるためである。図1にその典
型例を示した。基板1上に、ポリイミドなどの有機高分
子薄膜を形成し、その表面を植毛布などでラビングする
と、液晶分子の長軸方向はラビング方向2に平行になろ
うとする。ネマティック液晶やスメクティックA液晶
は、この方法で何の問題もなく、ラビング方向2に液晶
分子長軸を配向させることができる。しかし、強誘電性
液晶素子(以下FLCDということもある)の中でも、
現在最も良く検討されている表面安定化型FLCD(S
SFLCD)をこの配向方法で作った場合、モノドメイ
ンは得難く、ラビング方向2に対してみかけの長軸方向
がある角度だけずれた2つのドメインに分割してしまう
(この場合の分子長軸方向は図1の3,3’に対応)。
しかも、ラビング方向2に分子長軸をそろえようとする
力が働いているために、メモリー性が弱くなってしま
う。上下基板に異った配向処理を施したり、配向膜とし
て強誘電体を用いることによって、強誘電性液晶の分子
長軸方向がそれぞれ3,3’のときのダイポールモーメ
ントの方向4,4’をコントロールし、2つのドメイン
のうち一方のみにそろえることが可能であるが、この場
合、双安定性を持たせるのが困難なため、メモリー性は
著しく低下してしまうことがほとんどであった。
【0007】本発明は、このような従来技術の問題点に
鑑みてなされたもので、特定の配向制御膜を用いること
により、強誘電性液晶のメモリー性と配向性を改良し、
高密度、大容量、高速応答性を具備する液晶素子を提供
することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明によれば、少くとも一方が透明な一対の基板
間に、強誘電性液晶層と、強誘電性液晶分子を基板に対
して略水平配向させるための配向膜とを介在させてなる
液晶素子において、配向膜が、室温より高い温度におい
て反強誘電性を示す液晶性高分子を成膜することにより
形成されたものであることを特徴とする液晶素子が提供
される。
【0009】以下本発明の構成を詳述する。本発明にお
いて配向膜として用いられる液晶性高分子は、室温より
も高い温度において反強誘電相を示す。反強誘電性液晶
相の配向状態は図2に記したように極めて特徴的なもの
である。図2は、基板表面に配向膜を塗布、ラビング
し、その配向膜上で通常の低分子の反強誘電相を配向さ
せたものを基板面に垂直な方向から見た図である。隣り
あったスメクティック層5,5における液晶分子長軸方
向7,7は、ラビング方向6に対して逆向きに傾斜する
ために、強誘電相よりもドメイン分割する傾向は著しく
弱く、均一な配向状態が得やすい。ラビング方向に対す
る分子長軸の傾斜方向はスメクティック層の一層ごとに
逆にはならない場合もあり、図3に例示したように二層
ごとに逆向きとなることもある。三層以上が平行となる
場合や、一層と二層の組み合わせなども考えられるが、
反強誘電相に特有の配向であれば、本発明に利用するこ
とができる。
【0010】上述のように、反強誘電性液晶相では、ス
メクティック層内の分子長軸方向は二方向あり、この配
向を固定化して強誘電性液晶の配向膜として用いれば、
強誘電性液晶の双安定性を損うことなく配向させること
ができ、したがってメモリー性の優れたFLCDを作製
できる。
【0011】反強誘電性液晶相での配向の固定化は、液
晶性高分子で反強誘電相を持つ材料を基板上に成膜し、
この高分子が反強誘電相を示す温度まで加熱し、予め基
板に施しておいた配向処理膜の作用で所望の配向状態を
とらせ、次に液晶相をとらない温度まで急冷することに
よって達成することができる。基板上に配向固定化した
液晶性高分子の構成例を図4に示した。図中10は液晶
性高分子層、11は配向処理層、12は基板である。基
板12としては、ガラスやプラスチックフィルムを用い
ることができる。プラスチックフィルムの中では、ポリ
エチレンテレフタレート、ポリエーテルサルフォン、ポ
リアリレートなどが耐熱性の点から好ましい。配向処理
層11としては、ポリイミド系樹脂の塗膜をラビング処
理したものや、SiOの斜方蒸着膜など、従来の配向処
理法による配向膜で充分である。一軸延伸したポリエチ
レンテレフタレートのようなフィルムを基板12として
用いる場合は、延伸した方向にポリエチレンテレフタレ
ートの主鎖が配向しているため、配向処理層11はなく
ても良く、また、基板の延伸方向とは異る方向に規制力
を持たせたいときは、基板表面を直接ラビングしても良
い。後者の方法は、一軸延伸していないプラスチックフ
ィルムを基板とするときも有効である。本発明で用いら
れるような反強誘電相を持つ液晶性高分子の例として
は、メソゲンとして反強誘電相をとるような構造を持っ
た側鎖型液晶性高分子があげられる。このようなメソゲ
ンとしては例えば表1に示すようなものがある。
【0012】
【表1】
【0013】反強誘電相を持つ液晶材料はまたあまり知
られていないが、今後多種類の反強誘電性液晶材料が発
見されると考えられ、それにつれて本発明で用いること
のできるようなメソゲンも増加すると期待できる。スペ
ーサー部は、一般の液晶性高分子と同様に炭素数が2〜
10のメチレン鎖や、直鎖アルコキシ基のとき、液晶相
が安定する。主鎖骨格は、ビニル系高分子やポリシロキ
サンなどが好ましい。
【0014】反強誘電相を持った主鎖型液晶性高分子の
例は現在までのところ知られていないが、スメティック
相を持ち、しかも不斉炭素を有するような次式化1で表
わされる材料で、反強誘電相を持つものが期待できる。
【化1】 式化1において、nの異った単位の共重合体を用いるこ
ともできる。
【0015】液晶性高分子を基板上または配向処理層付
き基板上に成膜する方法としては、液晶性高分子が流動
性を示すガラス転移点以上の温度で直接塗布する方法、
または液晶性高分子を溶媒に溶解させ、溶液として塗布
または印刷した後に、溶媒を蒸発させる方法などがあ
る。液晶性高分子を溶かす溶媒としては、クロロホル
ム、ジクロロエタン、テトラクロロエタン、トリクロロ
エチレン、テトラクロロエチレン、オルソジクロロベン
ゼンなどのハロゲン化炭化水素系溶媒、フェノール、O
−クロロフェノール、クレゾールなどのフェノール系溶
媒、ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシドなど
の非プロトン性極性溶媒、テトラヒドロフラン、ジオキ
サンなどのエーテル系溶媒、およびこれらの混合溶媒を
用いることができる。特に配向処理層11として高分子
塗膜を用いるときは、液晶性高分子の溶剤によって配向
処理層の配向力が低下しないように溶媒を選ぶ必要があ
る。
【0016】基板上に液晶性高分子層を設けた後、液晶
性高分子が反強誘電相を示す温度まで加熱して数分〜1
時間保ち、図2や図3に示したような配向を完了してか
ら、液晶相をとらない温度まで急冷する。これにより、
反強誘電相の配向を固定化することができる。以上と同
様にして準備したもう一枚の基板をシール材によっては
りあわせて、強誘電性液晶を封入して作製した液晶セル
を図5に例示した。16,16’が配向を固定化した液
晶性高分子層で、強誘電性液晶17の配向膜として作用
している。
【0017】
【実施例】次に本発明の実施例を説明する。 実施例1 透明電極をパターニングしたガラス基板上にポリイミド
系配向剤を印刷し、100℃で30分間乾燥した後、2
50℃で1時間焼成してイミド化を完了させ、配向膜面
をラビング処理した。この配向膜上に、下記式化2で示
される構造をメソゲンとする側鎖型ポリシロキサン系液
晶性高分子をテトラクロロエタンを主剤とする溶媒に溶
解した溶液を、スピンナーで塗布した。
【化2】 塗布後、100℃で1時間乾燥し、液晶性高分子が反強
誘電相を示す温度まで加熱し、30分間放置した後に室
温まで急冷した。この基板を偏光顕微鏡で観察したとこ
ろ、ラビング方向に消光位を持ったモノドメインである
ことがわかった。
【0018】同様に用意したもう一枚の基板とラビング
方向が平行となるようにはりあわせ、液晶セルとした。
セルギャップは平均径が1.8ミクロンのプラスチック
ビーズを散布することにより、約1.7ミクロンにコン
トロールした。この液晶セルにメルク(Merck)社
製の強誘電性液晶ZLI−4237−000を封入し、
85℃まで昇温して等方相とし、約1℃/minの速さ
で徐冷したところ均一な配向が得られた。電極にパルス
状の正電位と負電位を印加することによってメモリー性
を評価したところ、一般のポリイミド系配向剤のみを用
いたときに比較して、はるかに安定したメモリー性が確
認された。図6の(a)に本実施例におけるメモリー
性、(b)に従来例におけるメモリー性を比較して示
す。電圧が印加されていない期間の光強度変化は(a)
のほうが小さく、安定したメモリー性を持っていること
がわかった。
【0019】
【発明の効果】本発明の液晶素子では、反強誘電相の配
向を固定化した液晶性高分子層を、強誘電性液晶を配向
させるための配向膜として用いているため、強誘電性液
晶のメモリー性を充分に発現させることができ、大容量
表示が可能な液晶素子や安定した記録媒体として使用で
きる液晶素子を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来技術の問題点の説明図である。
【図2】反強誘電性液晶相の配向状態の説明図である。
【図3】反強誘電性液晶相の別の配向状態の説明図であ
る。
【図4】配向固定化された液晶性高分子の構成例を示す
断面図である。
【図5】本発明による液晶セルの構成例を示す断面図で
ある。
【図6】(a)は実施例におけるメモリー性、(b)は
従来例におけるメモリー性を示す図である。
【符号の説明】
10,16,16’ 液晶性高分子層 11,15,
15’ 配向処理層 12,13,13’ 基板 14,14’
透明電極 17 強誘電性液晶

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少くとも一方が透明な一対の基板間に、
    強誘電性液晶層と、該強誘電性液晶分子を該基板に対し
    て略水平配向させるための配向膜とを介在させてなる液
    晶素子において、該配向膜が、室温よりも高い温度にお
    いて反強誘電性を示す液晶性高分子を成膜することによ
    り形成されたものであることを特徴とする液晶素子。
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