JP2978947B2 - 溶融亜鉛めっき浴の管理方法 - Google Patents

溶融亜鉛めっき浴の管理方法

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JP2978947B2 JP4097318A JP9731892A JP2978947B2 JP 2978947 B2 JP2978947 B2 JP 2978947B2 JP 4097318 A JP4097318 A JP 4097318A JP 9731892 A JP9731892 A JP 9731892A JP 2978947 B2 JP2978947 B2 JP 2978947B2
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泰史 三吉
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Nisshin Steel Co Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、同一設備、同一浴を用
いて非合金化溶融亜鉛めっき鋼板ならびに合金化溶融亜
鉛めっき鋼板を製造する際のめっき浴管理方法に関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】従来、合金化溶融亜鉛めっき鋼板(以下
GAと記す)は、設備、コスト等の関係で溶融亜鉛めっ
き鋼板(以下GIと記す)の場合と同一の製造設備で同
一の亜鉛浴を用いて製造されるのが普通であり、めっき
に引き続き、加熱炉にて450〜650℃の加熱拡散処
理が施されることによって得られる。
【0003】ところで、上記GIの製造の場合には、一
般に溶融めっき浴中に0.08〜0.20%(以下成分
割合を表す%は質量%とする)のAl添加がなされてい
る。ただし、添加したAlのうち何割かは溶融亜鉛浴中
に存在するFeと結合し、Znを含めたFe−Zn−A
l化合物を形成して固相状態で溶湯中に分散する(一般
にこれをドロスと呼んでいる)ためZn液相中に溶解し
ているAlの濃度は亜鉛浴中の全Alの濃度よりも低く
なる。そのため、簡便法ではあるが、通常、溶解してい
るAlの濃度を有効Al濃度[Al]efとして、
【0004】[Al]ef=[Al]T −[Fe]T [Al]T :亜鉛浴中のAlの分析値 [Fe]T :亜鉛浴中のFeの分析値 なる式で算出し、浴管理の指標としている。
【0005】ここで、亜鉛浴中にAlを添加する目的
は、溶融めっき時に鋼板表面に形成されるFe−Zn系
の金属間化合物層の抑制にある。つまり、Fe−Zn系
の金属間化合物層が厚く成長すると、製品の加工性に悪
影響を与える。溶融亜鉛めっき鋼板の十分な皮膜加工性
を確保するためには、溶融亜鉛浴の[Al]efが0.1
4%以上となるように調整しなければならない。
【0006】一方、GAを製造する場合に、亜鉛浴中の
[Al]efが高いと合金化の進行が遅れて工程上、多大
な支障をきたすため、前記[Al]efは可及的に低くす
る必要がある。したがって、GAを製造する場合の亜鉛
浴中の[Al]efは、一般に0.11%以下に調整され
る。
【0007】そこで、同一の溶融亜鉛浴を共用するのが
一般的であるGIとGAの製造に当たり、従来はGIの
場合に亜鉛浴を[Al]ef≧0.14%になる条件で実
施し、GAの場合に亜鉛浴を[Al]ef≦0.11%に
なる条件で、それぞれ切り替え調整しながら実施されて
きた。
【0008】しかし、実際の作業においては、溶融亜鉛
浴における[Al]efを高めることは容易であるが、逆
に[Al]efを減少させるための適当な方策がなく、し
たがって、GIからGAへの製造切り替えに際しては、
[Al]efが徐々に減少するのを待つのが現状であっ
た。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】従来の技術では、GI
製造からGA製造への切り替えに際しての[Al]ef
減少過渡期、すなわち、 0.11%<[Al]ef<0.14% の間は、GI<GA何れの製造にも不適な浴条件とな
り、GIの製造を継続する場合、Fe−Zn系の金属間
化合物層が厚く成長するため、めっき皮膜の加工性の面
で劣るものしか得られなかった。そこで、本発明は、溶
融亜鉛系めっき鋼板の製造設備において、GIの製造か
らGAの製造に切り替える際の移行時間を従来の[A
l]ef制御方式よりも、極力短時間で行うことにより、
品質の良好なめっき製品を高能率、かつ高歩留で提供す
ることを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
め、実験、研究を重ねた結果、次に示すような知見を得
た。すなわち、めっき浴中に一定量以上のNiを添加す
ると、めっき浴中のAlと反応してNi2 Al3 を主体
とするドロスとなる。これによりめっき浴中のAl濃度
が低下する。このドロスは、Znよりも比重が軽いの
で、トップドロスとして簡単に回収することができる。
そのため、GI製造時における従来のAl添加手段と組
み合わせてGA製造切り替え時に、特定量を越えるNi
を添加すれば、GI製造からGA製造の操業移行時間が
大幅に短縮されるとの新たな事実を見出したのである。
【0011】本発明は、上記知見に基づいてなされたも
のであり、溶融亜鉛系めっき鋼板の製造において、0.
05〜0.20%のAlを溶解、含有した溶融亜鉛めっ
き浴を用いると共に、GI製造からGA製造に切り替え
るに際し、めっき浴中に [Ni(%)]≧4{[Al(%)]−0.11} を満足するNiを添加してからGAの製造に移行するこ
とを特徴とする溶融亜鉛めっき浴の管理方法を提供する
ものである。
【0012】
【作用】以下、図面を参照しながら、本発明の特徴をそ
の作用と共に具体的に説明する。Alを含む溶融亜鉛め
っき浴中にNiを添加すると、図1に示すようにNi添
加量の増加にともなって、Ni2 Al3 の金属間化合物
(ドロス)が発生し、浴中の[Al]ef濃度が低下す
る。したがって、GI製造からGA製造に切り替える
際、めっき浴中にNiを添加して、浴中の[Al]ef
度を調整するだけで速やかにGA製造態勢が整い、切り
替え過渡期の品質劣化を懸念することなく、円滑な操業
を続行することができる。
【0013】また、本発明において、溶融亜鉛めっき浴
中の溶解Al濃度(=[Al]ef)が0.05%よりも
低いと、GI製造時のめっき密着性劣化が著しくなり、
一方、前記溶解Al濃度が0.20%を越えると、GA
化のために必要な所要Ni量が増加するため、溶融亜鉛
めっき浴中の溶解Al濃度は0.05〜0.20%に調
整することを定めた。
【0014】図2は、溶融亜鉛系めっき鋼板の製造にお
ける従来のめっき浴組成の制御方法(図2(a))と、
本発明によるめっき浴組成の制御方法(図2(b))と
を比較した概念図である。図2からも明らかなように、
本発明ではGI製造からGA製造への切り替え時に臨界
濃度以上のNiを添加することで、操業切り替えが極め
て円滑に行える上、切り替え過渡期に生じがちな製品性
能の劣化が防止できるので、材料歩留が大幅に向上す
る。
【0015】
【実施例】本発明を実施例に基づいて具体的に説明す
る。板厚0.7mmの低炭素アルミキルド鋼を溶融めっ
きシミュレーター(レスカ(株)製)を用いて、50%
2 −N2 雰囲気中でめっきを行い、めっき付着量を6
0±10g/m2 とした。この時、めっき浴温は460
±5℃、浴には所定のAl、Niを添加した。引き続き
赤外線加熱炉により、500℃×15秒で合金化処理を
行って合金化溶融亜鉛めっき鋼板を作成し、この時のめ
っき層外観を調査した。その結果を図3に示す。
【0016】図3は、浴中の[Al]efとNi濃度を座
標軸で表したもので、各組成における合金化の可否を調
査結果したものである。この時の外観を以下に示すとお
り評価した。 ○:完全に合金化 △:焼けムラあり、一部η−Zn残存 ×:ほとんどの部分にη−Zn残存 この図3からも、めっき浴中のNi濃度が式 [Ni(%)]≧4{[Al(%)]−0.11} をみたす範囲において合金化が可能であることを確認で
きる。また、表1には上記図3の結果の一部を本発明と
比較例とに分けて示した。このように、本発明では完全
に表面まで合金化し、GAの製造が可能であることがわ
かる。
【0017】
【表1】
【0018】
【発明の効果】以上のように、本発明を実施することに
よって、溶融亜鉛めっき鋼板の製造におけるGIの製造
からGAへの切り替えを短時間に行うことができ、良好
な品質の製品を安定して供給することができるので産業
上極めて有用な効果をもたらす。
【図面の簡単な説明】
【図1】Ni添加量と浴中Al濃度との関係を示したグ
ラフである。
【図2】溶融亜鉛めっき鋼板の製造におけるめっき浴組
成制御例を示した概念図で、図2(a)は従来法を示
し、図2(b)は本発明を示す。
【図3】実施例におけるめっき浴[Ni]、[Al]ef
に対するめっき外観の調査結果を示したグラフである。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】溶融亜鉛系めっき鋼板の製造において、
    0.05〜0.20質量%のAlを含有した溶融亜鉛め
    っき浴を用いると共に、非合金化めっき鋼板の製造から
    合金化めっき鋼板の製造に切り替えるに際し、めっき浴
    中に [Ni(%)≧4{[Al(%)]−0.11} を満足するNiを添加してから合金化めっき鋼板の製造
    に移行することを特徴とする溶融亜鉛めっき浴の管理方
    法。
JP4097318A 1992-03-25 1992-03-25 溶融亜鉛めっき浴の管理方法 Expired - Lifetime JP2978947B2 (ja)

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JP2007107035A (ja) * 2005-10-12 2007-04-26 Nippon Steel Corp 溶融亜鉛メッキ鋼板の製造方法

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