JP2978556B2 - 現像装置 - Google Patents

現像装置

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JP2978556B2
JP2978556B2 JP2319317A JP31931790A JP2978556B2 JP 2978556 B2 JP2978556 B2 JP 2978556B2 JP 2319317 A JP2319317 A JP 2319317A JP 31931790 A JP31931790 A JP 31931790A JP 2978556 B2 JP2978556 B2 JP 2978556B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、潜像担持体表面に沿って上下位置関係をも
って配置された上側現像スリーブ及び下側現像スリーブ
と、各現像スリーブの内部に、その円周方向に沿ってそ
れぞれ固定配置された複数の磁石とを有し、各磁石は、
これが内設された現像スリーブの内周面を向いた側と、
その反対の側にそれぞれ異極性の磁極を有していて、前
記上側現像スリーブと下側現像スリーブを同方向に回転
駆動し、下側現像スリーブに供給された二成分系現像剤
を、前記各磁石の磁力と各現像スリーブの回転とによっ
て、下側現像スリーブから上側現像スリーブに移行さ
せ、上側現像スリーブと潜像担持体との間の現像領域を
通過させた後、再び下側現像スリーブに移行させて下側
現像スリーブと潜像担持体との間の現像領域を通過さ
せ、各現像領域を通過する現像剤中のトナーによって、
潜像担持体に形成された静電潜像を可視像化する現像装
置に関する。
〔従来の技術〕
電子複写機、プリンタ或いはファクシミリ等の画像形
成装置において、トナーとキャリアを有する粉体状の二
成分系現像剤を用いた上記形式の現像装置を採用するこ
とは従来より公知である。
1本だけの現像スリーブを用いる現像装置も周知であ
るが、この装置の場合には、現像領域へ所定量の現像剤
を搬送し、所定濃度の可視像が得られるように、現像ス
リーブの線速を潜像担持体の線速よりも例えば3倍ない
しはそれ以上の大きな値に設定する必要がある。ところ
がこのように線速比を設定すると、潜像担持体に形成さ
れた可視像の後端又は前端にベタクロス白抜けと称せら
れている画像の欠けた部分ができてしまう。
これに対し、冒頭に記載した現像装置のように、複数
の現像スリーブを用いると、潜像担持体に対する各現像
スリーブの線速を下げても、複数の現像領域において順
次現像動作が行われるので、所定濃度の可視像を得るこ
とが可能となり、これに伴ってベタクロス白抜け現象の
発生を抑えることが可能となる。
〔発明が解決しようとする課題〕
ところが、複数の現像スリーブを用いると、下側現像
スリーブに供給された現像剤の一部が、上側現像スリー
ブに移行せず、両現像スリーブ間のギャップを通って直
接下側現像スリーブと潜像担持体の間の現像領域へ搬送
されてしまうことがある。このような現像剤の異常搬送
は一般につれ回わりと称せられており、かかるつれ回わ
り現象が発生すると、上下の現像スリーブの現像剤担持
量に差ができ、これが可視像の画質に微妙な影響を与
え、狙った濃度の可視像が得られなくなったり、潜像担
持体に対する負荷の変動が生じ、潜像担持体の速度にむ
らが発生して可視像に縞状の画像濃度むらができるなど
の不具合が発生する恐れがある。
そこで、上側現像スリーブの近傍に、磁石を内設した
現像剤供給スリーブを設け、これによって現像剤を直に
上側現像スリーブに供給する構成が提案されている。と
ころがこの構成によると現像剤供給スリーブを追加する
必要があるため、現像装置が大型化し、しかもそのコス
トが上昇する欠点を免れない。
本発明の目的は、簡単な構成によって、現像剤のつれ
回わり現象の発生を効果的に抑えつつ、安定状態で現像
剤を搬送し、高品質な可視像を形成できる現像装置を提
供することである。
〔課題を解決するための手段〕
本発明は、上記目的を達成するため、冒頭に記載した
形式の現像装置において、上側現像スリーブと下側現像
スリーブとの最接近部領域を挟んで、上側現像スリーブ
の内部に、該スリーブの円周方向に沿って2個の磁石
が、下側現像スリーブの内部には1個の磁石がそれぞれ
配設され、上側現像スリーブ内の前記2個の磁石の、上
側現像スリーブの内周面を向いた方の磁極は互いに異極
性に設定され、下側現像スリーブ内の前記1個の磁石
の、下側現像スリーブの内周面を向いた方の磁極は、上
側現像スリーブ内の前記2個の磁石のうちの潜像担持体
に近い方の磁石の、上側現像スリーブの内周面を向いた
方の磁極に対して異極性となるように設定され、上側現
像スリーブ内の前記2個の磁石のうちの潜像担持体に近
い方の磁石の磁力の強さが、潜像担持体から離れた方の
磁石の磁力の強さよりも小さく設定されていることを特
徴とする現像装置を提案する。
〔実施例〕
以下、本発明の実施例を図面に従って詳細に説明す
る。
第1図は本発明に係る現像装置の一例を示す断面図で
あり、先ずその全体構成から明らかにする。
現像装置1は潜像担持体の一例であるドラム状の感光
体2に対向配置され、該感光体2は、第1図に矢印Aで
示したように図における時計方向に回転駆動される。現
像装置1の現像容器3内には磁性キャリアと磁性又は非
磁性のトナーを有する粉体状の二成分系現像剤4が収容
されている。この現像剤中のトナー濃度が低下すると、
トナー補給ローラ207が回転してトナー容器5内のトナ
ー6が現像容器3内の現像剤4中に補給され、撹拌ロー
ラ7,107によって撹拌される。
現像容器3には、感光体1と平行に、かつその表面に
近接して配置された上側現像スリーブ8及び下側現像ス
リーブ8aの2本の現像スリーブと、現像剤汲み上げ回転
体の一例であるパドルホイール9が配置されている。各
現像スリーブ8,8aは非磁性体、例えばアルミニウムやス
テンレス鋼などの金属製の円筒体より成り、感光体表面
の移動方向に沿って上下位置関係をもって配設されてい
て、上側現像スリーブ8が上位に、下側現像スリーブ8a
がその下位に配備されている。両現像スリーブ8,8aは、
図示していない駆動装置によって共に図における反時計
方向に回転駆動される。すなわち両スリーブ8,8aは同じ
方向に回転駆動されるのである。各現像スリーブ8,8aの
内部には、それぞれ符号10,10aによって全体を示したよ
うに、複数の磁石が各スリーブ8,8aの円周方向に沿って
固定配置されている。パドルホイール9は、図における
反時計方向に回転駆動され、これにより現像容器3内の
現像剤4が撹拌されつつ汲み上げられ、下側現像スリー
ブ8aの表面に供給される。
上述のように、第1図に示した現像装置1は、潜像担
持体表面に沿って上下位置関係をもって配置された上側
現像スリーブ8及び下側現像スリーブ8aと、各現像スリ
ーブ8,8aの内部に、その円周方向に沿ってそれぞれ固定
配置された複数の磁石とを有している。その際、第2図
にS,Nで示すように、各磁石は、これが内設された現像
スリーブ8,8aの内周面を向いた側と、その反対の側にそ
れぞれ異極性の磁極を有している。
感光体2が矢印A方向に回転駆動されるとき、その表
面に静電潜像が形成され、本例では、静電潜像は現像装
置1との隣接部において、上方から下方へ移動する。
前述のようにパドルホイール9によって下側現像スリ
ーブ8aに供給された現像剤は、各現像スリーブ8a,8の回
転と、これらに内設された磁石10a,10の磁力とによっ
て、現像スリーブに担持されつつ、破線矢印の方向に搬
送される。すなわち、先ず下側現像スリーブ8aに供給担
持された現像剤は破線矢印B1で示すように下側現像スリ
ーブ8aから上側現像スリーブ8に移行し、該スリーブ8a
に担持されつつ破線矢印B2で示すようにドクターブレー
ド14を通過し、このとき余分な現像剤が掻き取られる。
ドクターブレード14を通過した適正量の現像剤は、矢印
B3で示すように上側現像スリーブ8と感光体2との間の
上側の現像領域D1を通り、次いで再び下側現像スリーブ
8aに移行し、下側現像スリーブ8aと感光体2との間の下
側現像領域D2を通り、引き続き下側現像スリーブ8aから
離れ、現像容器3の底部へ流れてパドルホイール9によ
って撹拌される。ドクターブレード14で掻き取られた現
像剤はセパレータ13によって案内されながら下方に落下
する。
現像剤4が上述のように搬送され、かつ撹拌されるこ
とにより、そのトナーとキャリアが互いに逆極性に摩擦
帯電され、かかる現像剤が上記の如く各現像領域D1,D2
を通るとき、現像剤中のトナーが感光体2に形成された
静電潜像に静電的に移行し、該潜像が可視像化される。
上述のように、現像装置1は、上側現像スリーブ8と
下側現像スリーブ8aを同方向に回転駆動し、下側現像ス
リーブ8aに供給された二成分系現像剤を、前述の各磁石
の磁力と各現像スリーブ8,8aの回転とによって、下側現
像スリーブ8aから上側現像スリーブ8に移行させ、上側
現像スリーブ8と潜像担持体との間の現像領域D1を通過
させた後、再び下側現像スリーブ8aに移行させて下側現
像スリーブ8aと潜像担持体との間の現像領域D2を通過さ
せ、各現像領域D1,D2を通過する現像剤中のトナーによ
って、潜像担持体に形成された静電潜像を可視像化する
ように構成されている。
上述したところは従来の現像装置と変りはない。この
形式の現像装置によれば、現像スリーブ8,8aの線速vs
感光体2の線速vpの比vs/vpを例えば1.5程度に下げても
可視像の画像濃度低下を抑えることができ、これによっ
てベタクロス白抜け現象の発生を防止することが可能と
なる。
ところが先にも説明したように、複数本の現像スリー
ブ8,8aを用いた従来の現像装置においては、下側現像ス
リーブ8aに供給された現像剤が第1図に鎖線矢印で示し
たように、両現像スリーブ8,8aの間のギャップを通って
直に下側の現像領域D2へ搬送されてしまう「つれ回わり
現象」が発生する恐れがあった。このようなつれ回わり
現象が発生すると、先に説明したように、可視像の濃度
低下、感光体に対する負荷変動、縞状の画像濃度むらが
発生するほか、つれ回わりした下側現像スリーブ上の現
像剤が、下側の現像領域D2を通ったあと、そのまま下側
現像スリーブ8aに吸着したまま上下の現像スリーブ8,8a
の間を通って循環することもあり、これによってトナー
濃度の薄くなった現像剤が現像領域D2を通過し、可視像
の画像濃度を低下させることもある。さらに、下側現像
スリーブ8a上の現像剤量が増大し、これが現像容器3の
先端部103に当って蹴られ、これが現像装置の下方へ落
下して、その周辺を現像剤で汚す恐れもある。
そこで本例では、各現像スリーブ8,8aに内設された磁
石10,10aの磁極を次のように配置することによって、上
述の欠点を除去した。
第2図は第1図に示した現像スリーブ8,8aとその内部
の磁石10,10aの配置状態を示した説明図であるが、ここ
では、上側現像スリーブ8に内設された磁石10の個々の
磁石に対しP1からP5の符号を付し、また、下側現像スリ
ーブ8aに内設された個々の磁石10に対してはQ1からQ4
での符号をそれぞれ付してある。
第2図に示すように、上側現像スリーブ8と下側現像
スリーブ8aとの最接近部領域を挟んで、上側現像スリー
ブ8の内部に、該スリーブ8の円周方向に沿って2個の
磁石P1,P2が、また下側現像スリーブ8aの内部には1個
の磁石Q1がそれぞれ配設されている。その際、上側現像
スリーブ8内の上記2個の磁石P1,P2の、上側現像スリ
ーブ8の内周面を向いた方の磁極は互いに異極性に設定
され、図の例では前者がS極、後者がN極となってい
る。また下側源像スリーブ内の上記1個の磁石Q1の、下
側現像スリーブ8aの内周面を向いた方の磁極は、上側現
像スリーブ8内の上記2個の磁石P1,P2のうちの感光体
2より成る潜像担持体に近い方の磁石P1の、上側現像ス
リーブ8の内周面を向いた方の磁極に対して異極性(図
の例ではN極)となるように設定されている。従って現
像スリーブの内周面を向いた方の磁石Q1の磁極と磁石P2
の磁極は互いに同極性である。
なお、以下の説明における各磁石の磁極は、全て各現
像スリーブ8,8aの円周面を向いた方の磁極(外側の磁
極)を意味するものとする。
3個の磁石P1,P2,Q1の磁極の極性がそれぞれ上述のよ
うに設定されているため、これらにより形成される磁界
は、第2図に斜線を施した帯状の矢印で示したように、
ループ状をなした流れとなる。すなわち、磁石P2と磁石
Q1とによる磁界Xと、磁石P1と磁石Q1とによる磁界Y
が、上下の現像スリーブ間に形成されることになり、一
方の磁界Xは、下側現像スリーブ8a上の現像剤を上側現
像スリーブ8に汲み上げる働きをなし、他方の磁界Yは
上側現像スリーブ8上の現像剤を下側現像スリーブ8aに
汲み下げる働きをなす。他の磁石P3,P4,P5,Q2,Q3,Q4
各磁極の極性は第2図に例示するように設定されてい
る。
このような構成により、下側現像スリーブ8aに供給さ
れた現像剤は、磁界Xによって確実に、すなわちつれ回
わりすることなく、上側現像スリーブ8に移行し、かつ
上側の現像領域D1を通過した現像剤は、磁界Yによって
確実に下側現像スリーブ8aに移行でき、先に説明したよ
うに、現像剤を循環させて現像動作を行うことができ
る。このようにして、現像剤のつれ回わり現象の発生を
阻止できるのである。従って現像剤を上側現像スリーブ
8に直に供給する現像剤供給スリーブを設ける必要はな
く、現像装置のコストの低減、並びに構造の小型化を達
成できる。
上述の作用をより詳しく説明すると、第2図から判る
ように、磁石P2とQ1の磁極が互いに同極性(図の例では
N極)となっているので、これらの磁石P2,Q1によって
形成される磁界Xは、感光体2の側から離れた向きに大
きく張り出し、遠回りをした磁界となっている。このた
め、より効果的に現像剤が下側現像スリーブ8aから上側
現像スリーブ8へ汲み上げられる。仮に、磁石P2とQ1
磁極を異極性に設定したとすると、これらの磁石により
形成される磁界によって現像剤は一時ここで保持され、
後から搬送されてくる現像剤によって上方へ押し上げら
れ、磁石P2へ引き寄せられる位置にきて初めて上側現像
スリーブ8に汲み上げられるので、汲み上げ性が低下す
るだけでなく、両現像スリーブ8,8a間の狭いギャップに
現像剤が保持され、つれ回わり現象が発生し易くなる。
また現像剤が上側現像スリーブ8から下側現像スリー
ブ8aに移行するとき、その量が不均一となり、或る時点
では多量の現像剤が移行し、或る時点では少量の現像剤
が移行するような事態が発生すると、可視像に濃度むら
が生じる恐れがある。すなわち、上側の現像領域D1を通
過する現像剤は、ドクターブレード14によって量を規制
されているので、その量は比較的均一となるが、下側現
像スリーブ8aにはこのような現像剤の量規制手段がない
ため、上側現像スリーブ8から下側現像スリーブ8aに移
行する現像剤量が不均一となると、これを補正すること
ができず、これがそのまま可視像の濃度むらとして現わ
れてしまうのである。
ところが、第1図及び第2図に示した現像装置では、
磁石P1とQ1の磁極が互いに異極性となっていて、これら
の間に両現像スリーブ8,8aの間を遮蔽する如きカーテン
状の磁界Yが形成されているので、上側現像スリーブ8
の現像剤は順次均一に下側現像スリーブ8aに送り出され
る。このようにして、下側現像スリーブ8aに移行した現
像剤量を均一にでき、上述の不具合が発生することを阻
止できる。
ところで、磁石P1,P2,Q1の各磁極の極性を前述のよう
に設定すると、上側現像スリーブ8内の2個の磁石P1,P
2の磁極は互いに異極性となり、これらの間に磁界が形
成され、これによって、上側現像スリーブ8から下側現
像スリーブ8aに移行しようとする現像剤が両現像スリー
ブ8,8aの間のギャップに引き込まれ、上側現像スリーブ
8におけるつれ回わり現象が発生することも考えられ
る。かかるつれ回わり現象が発生すると、下側現像スリ
ーブ8a上の現像剤の量が減少するため、下側現像領域D2
での現像剤によるパッキング状態が低下し、これによっ
て現像剤中のトナーが現像装置外へ飛散しやすくなるだ
けでなく、つれ回わりした現像剤が再び上側現像スリー
ブ8に付着したまま上側の現像領域D1に至ることがある
ため、一度使用された現像剤が再び上側現像領域D1を通
過し、可視像の画像濃度を異常に低下させる恐れもあ
る。
このようなつれ回わり現象を解消するには、磁石P1
P2の少なくとも一方の磁力を弱め、両者間に形成される
磁界の強さを低下させればよい。ところが磁石P2の磁力
を弱めると、磁界Xの強さが低下するため、現像剤の汲
み上げ性能が低下する。
そこで第1図及び第2図に示した例では、上側現像ス
リーブ8内の前述の2個の磁石P1,P2のうちの感光体2
より成る潜像担持体に近い方の磁石P1の磁力の強さが、
潜像担持体から離れた方の磁石P2の磁力の強さよりも小
さく設定されている。これにより、両磁石P1,P2の間に
形成される磁界を弱め、ないしはこの磁界が実質的に存
在しない状態とし、上側現像スリーブ8における前述の
現像剤のつれ回わりを防止し、かつ磁石P2とQ1の間に形
成される磁界Xの強さを高め、現像剤の汲み上げ性能の
低下を阻止している。
なお、下側現像スリーブ8a内の磁石Q1に対して、該ス
リーブ8aの回転方向上流側の約90゜の位置に磁石Q2が配
置されているが、この磁石Q2はパドルホイール9によっ
て下側現像スリーブ8aに供給された現像剤を、両現像ス
リーブ間の現像剤汲み上げ領域まで順次送り出し、現像
剤を安定状態で搬送する働きをなすものである。この磁
石Q2がないと、下側現像スリーブ8aとパドルホイール9
の間に現像剤が溜り、パドルホイール9のトルクアップ
を招く。またこの磁石Q2の磁極は、その下流側の磁石Q1
の磁極と同極となっているが、もしもこれらが異極であ
ると、前述の磁界のループがくずれ、現像剤が磁石Q2
ところから、磁石Q1のところに搬送されてつれ回わり現
象が発生し、現像剤が上側現像スリーブ8に汲み上げら
れなくなる恐れを生じる。
以上のような構成によって、現像剤はパドルホイール
9から下側現像スリーブ8aへ、さらに上側現像スリーブ
8へ、次いで下側現像スリーブ8aへと安定した状態で還
流することができる。
以上説明した構成は、3本以上の現像スリーブを用い
た場合にも適用でき、その場合には、互いに隣接して位
置する上下の2本の現像スリーブとその内部の磁石に対
して、前述の構成を採用すればよい。
第3図に示す現像装置1においても、感光体2の表面
の移動方向Aに沿って複数の現像スリーブ8,8aが配設さ
れ、各現像スリーブ8,8aの内部に磁石10,10aがそれぞれ
固定配置され、現像動作時に両現像スリーブ8,8aが同方
向の反時計方向に回転駆動され、二成分系現像剤が磁石
10,10aによって現像スリーブ8a,8に保持されながら矢印
B1,B2,B3で示す如く搬送され、各現像スリーブ8,8aと感
光体2との間の現像領域D1,D2を順次通過し、各現像領
域を通る現像剤中のトナーによって、感光体2に形成さ
れた静電潜像が可視像化される。各現像スリーブ8,8aの
内部に設けられた各磁石10,10aが、フェライト磁石やゴ
ム磁石、或いはナイロン粉末とフェライト粉末を混練し
て成形したプラスチック磁石などから成ることも先に説
明した実施例と同様である。第3図においては、円柱状
の磁石10,10aが用いられているが、第1図及び第2図の
磁石と同様に各ブロックに分割された磁石を用いてもよ
い。
この例においては、互いに隣接する現像スリーブ8,8a
に内設された磁石10,10aの、ほぼ各現像領域D1,D2を向
いた、所謂現像極E1,F1が互いに異極性となっていて、
この例では上側の現像極E1がN極、下側の現像極F1がS
極となっている。しかも、これら2本の現像スリーブ8,
8aと感光体2との間の現像剤の搬送経路B3に沿う両現像
極E1,F1の間の領域には磁極が存在しない。
パドルホイール9の回転によって下側の現像スリーブ
8aに汲み上げられた現像剤は、その内部の磁石10aの磁
極F3の磁力でスリーブ8上に吸着され、該スリーブ8の
反時計方向の回転により搬送されながら上側の現像スリ
ーブ8へと、その内部の磁石10の磁極E2による磁力によ
って受け渡され(矢印B1)、上側現像スリーブ8に担持
されつつ、該スリーブ8とその内部の磁極E3の磁力で搬
送され(矢印B2)、現像極E1のところの上側現像領域D1
で現像動作を行う。次いでこの現像剤は下側の現像スリ
ーブ8aの現像極F1のところへ受け渡され(矢印B3)、こ
の現像領域D2で2度目の現像を行い、磁極F2の作用下に
さらに搬送され、現像容器3の底板上に落下する。現像
極E1,F1以外の各磁極の極性は第3図にS,Nを付して示す
通りである。
上述のように、第3図に示す例においては、上側の第
1の現像領域D1から第2の現像領域D2に直接受け渡され
る。すなわち、現像剤の搬送経路B3に沿う両現像極E1,F
1の間に他の磁極が存在しないので、現像剤は互いに異
極の両現像極E1,F1の作用と、現像スリーブ8,8aの回転
とによってのみ搬送され、現像剤は両現像スリーブ8,8a
の間のギャップ内へと引き込まれるような磁力を受ける
ことがない。このため、上側の現像領域D1を通った現像
剤が、そのまま上側の現像スリーブ8に吸着されたま
ま、両スリーブ8,8aの間のギャップ内へ搬送されるつれ
回わり現象は発生しない。
また、パドルホイール9によって下側の現像スリーブ
8aに供給された現像剤が上側の現像スリーブ8へ受け渡
されるときも、互いに異極性の磁極F3,E2の作用と、各
スリーブ8,8aの回転の作用のみで、直接、上側の現像ス
リーブ8へ移送されるので、この現像剤が下側の現像ス
リーブ8aに付着したまま両現像スリーブ8,8aの間のギャ
ップに送り込まれて感光体2の側へ抜けてしまうつれ回
わり現象も阻止できる。
また第3図に示した例では、互いに隣接する2本の現
像スリーブ8,8aと、感光体2との間の現像剤搬送経路B3
におけるその上流側の現像スリーブ8内の現像極E1、よ
り正確には、現像スリーブ8の周方向における現像極E1
の中心が、この上流側現像スリーブ8と感光体2との最
接近位置G1よりも、現像剤搬送経路B3上の下流側に位置
している。第3図の例では、この現像極E1が、最接近位
置G1よりも、θで示す角度だけ下流側に位置をずらして
いる。また同じ現像剤搬送経路B3における下流側に位置
する現像スリーブ8a内の現像極F1、より正確には現像ス
リーブ8aの周方向における現像極F1の中心が、この下流
側の現像スリーブ8aと感光体2との最接近位置G2より
も、現像剤搬送経路B3上の上側に位置している。また、
この現像極F1も、最接近位置G2よりθで示す角度だけ上
流側に位置をずらしている。
上記構成によると、各現像極E1,F1が各最接近位置G1,
G2の間の領域の外側に位置している場合に比べて、両現
像極E1,F1が互いに近づき、これらの間に形成される磁
界、従って現像剤のブリッジ状のチェーンが、感光体2
から図における右方へ離れた位置に形成される。このた
め、この現像剤のチェーンが感光体2の表面から離れ、
或いはその接触圧が弱まり、現像剤が感光体2から受け
る抵抗が下がる。その結果、現像剤はスムーズに搬送さ
れ、可視像に横縞状の濃度むらができる不具合を防止で
きる。もしも、各現像極E1,F1が各最接近位置G1,G2の間
の領域の外側に位置していたとすると、両者間には、感
光体2の側に大きく入り込んだ磁界が形成されるので、
これに沿って形成されようとする現像剤のチェーンが感
光体2の表面に強く当り、その抵抗が増大することにな
る。このように現像剤に作用する抵抗が大きくなると、
この現像剤がこの部分に一旦留まり、次いでこれが急激
に流れる脈動状態の搬送が行われるようになり、これに
よって可視像に横縞状の濃度むらができる恐れを免れな
い。本例ではこのような不具合も阻止できるのである。
第3図に示した例の他の構成は第1図と変りはない。
なお、第3図においても第2図と同様に、互いに隣接
する2本の現像スリーブ8,8aが上下に配置されているよ
うに示したが、第3図に関連した各構成は、第4図に示
すように、複数の現像スリーブ8,8aが例えば水平方向に
配置されているとき、また現像剤が矢印B31又はB32で示
すように専ら各現像スリーブ8,8aと感光体2との間を通
るように構成されているときにも適用できるものであ
る。勿論、現像スリーブが3本以上設けられているとき
も同様である。
上述した各例において、感光体表面の移動方向は、図
示した方向と逆方向であってもよい。
〔発明の効果〕
本発明によれば、上側現像スリーブに現像剤を直に供
給する特別な手段を設けなくとも、下側現像スリーブに
供給された現像剤をつれ回わりを防止しつつ、下側現像
スリーブから上側現像スリーブへ移行させ、再び上側現
像スリーブから下側現像スリーブへと安定して搬送で
き、現像剤をスムーズに還流させて高品質な可視像を形
成することができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は現像装置の全体構成を示す断面図、第2図は上
側現像スリーブと下側現像スリーブとそれらに内設され
た磁石との位置関係を説明する図、第3図は他の例を示
す断面図、第4図は現像スリーブの他の配置例を示す断
面図である。 1……現像装置、4……二成分系現像剤 8,8a……現像スリーブ、10,10a,P1,P2,Q1……磁石 D1,D2……現像領域
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 出来 剛 東京都大田区中馬込1丁目3番6号 株 式会社リコー内 (72)発明者 寺井 純一 東京都大田区中馬込1丁目3番6号 株 式会社リコー内 (56)参考文献 特開 平1−321460(JP,A) 特開 平1−321459(JP,A) 特開 平2−301788(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) G03G 15/09

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】潜像担持体表面に沿って上下位置関係をも
    って配置された上側現像スリーブ及び下側現像スリーブ
    と、各現像スリーブの内部に、その円周方向に沿ってそ
    れぞれ固定配置された複数の磁石とを有し、各磁石は、
    これが内設された現像スリーブの内周面を向いた側と、
    その反対の側にそれぞれ異極性の磁極を有していて、前
    記上側現像スリーブと下側現像スリーブを同方向に回転
    駆動し、下側現像スリーブに供給された二成分系現像剤
    を、前記各磁石の磁力と各現像スリーブの回転とによっ
    て、下側現像スリーブから上側現像スリーブに移行さ
    せ、上側現像スリーブと潜像担持体との間の現像領域を
    通過させた後、再び下側現像スリーブに移行させて下側
    現像スリーブと潜像担持体との間の現像領域を通過さ
    せ、各現像領域を通過する現像剤中のトナーによって、
    潜像担持体に形成された静電潜像を可視像化する現像装
    置において、 上側現像スリーブと下側現像スリーブとの最接近部領域
    を挟んで、上側現像スリーブの内部に、該スリーブの円
    周方向に沿って2個の磁石が、下側現像スリーブの内部
    には1個の磁石がそれぞれ配設され、上側現像スリーブ
    内の前記2個の磁石の、上側現像スリーブの内周面を向
    いた方の磁極は互いに異極性に設定され、下側現像スリ
    ーブ内の前記1個の磁石の、下側現像スリーブの内周面
    を向いた方の磁極は、上側現像スリーブ内の前記2個の
    磁石のうちの潜像担持体に近い方の磁石の、上側現像ス
    リーブの内周面を向いた方の磁極に対して異極性となる
    ように設定され、上側現像スリーブ内の前記2個の磁石
    のうちの潜像担持体に近い方の磁石の磁力の強さが、潜
    像担持体から離れた方の磁石の磁力の強さよりも小さく
    設定されていることを特徴とする現像装置。
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