JP2978190B2 - 耐熱性ポリエステル容器 - Google Patents

耐熱性ポリエステル容器

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    • B65CONVEYING; PACKING; STORING; HANDLING THIN OR FILAMENTARY MATERIAL
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    • B65D1/00Containers having bodies formed in one piece, e.g. by casting metallic material, by moulding plastics, by blowing vitreous material, by throwing ceramic material, by moulding pulped fibrous material, by deep-drawing operations performed on sheet material
    • B65D1/02Bottles or similar containers with necks or like restricted apertures, designed for pouring contents
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Description

【発明の詳細な説明】 A.産業上の利用分野 本発明は、高温スチーム加熱殺菌(以下レトルト殺
菌)が可能であり、高ガスバリアー性を有する事より、
常温で流通が可能でありかつ長期保存が可能であるばか
りでなく、内容物(食品など)を別の容器に移しかえる
事なく該容器のままでボイル加熱、電子レンジ加熱およ
びグリルオーブン加熱(220℃以下)が可能なガスバリ
アー性を有する耐熱性ポリエステル容器に関する。
B.従来の技術 熱可塑性ポリエステル(以下PET)に結晶化促進剤な
どを添加し、熱成形時あるいは後工程で熱固定を行い耐
熱性を付与する方法は公知(特開昭59−62660)であ
り、多数の耐熱性容器が市販されている。しかしなが
ら、該容器は以下の問題があり限られた用途にしか使用
されていないのが現状である。すなわち、該容器は耐熱
性を付与するためにPETの結晶化度を高める必要があ
り、その結果、衝撃強度が低下し容器が破損しやすい。
またガスバリアー性が悪いため常温での食品の長期保存
ができず冷凍下で保存する必要があり、ますます容器が
破損しやすい事になる。
そこで、これらの欠点を改善し、さらに常温での食品
の長期保存性を大巾に改善する方法としては、例えばPE
T層にポリ塩化ビニリデン(PVDC)、ポリアクリロニト
リル(PAN)、ポリエチレンナフタレート系(PEN)、ポ
リエチレンイソフタレート系(PEI)などのバリアーPET
あるいはメタキシリレン系ナイロン(MXDナイロン)、
アモルフアスナイロンなどのバリアーナイロンさらには
エチレン−ビニルアルコール共重合体(EVOH)などのガ
スバリアー性樹脂と結晶化促進剤などを添加したPETと
積層する方法、あるいは、該ガスバリアー性樹脂と結晶
化促進剤などを添加したPETとをブレンドして使用する
方法などが考えられる。しかしながら、これらの方法は
以下に示す点で多くの問題を含み現在のところ採用され
ていない。すなわち、PVDCあるいはPANを用いた場合グ
リルオーブン加熱時、着色、臭気が激しく使用にたえな
い。またPEN系を用いた場合これらの樹脂のガスバリア
ー性能があまり良くないため厚く使用する、あるいは多
くブレンドする必要があり、性能がよくてもコスト面で
問題である。PEI系用いた場合これらの樹脂のガスバリ
アー性能があまり良くないため厚く使用する、あるいは
多くブレンドする必要があり耐熱性が低下する。一方、
MXD系ナイロンは熱成形性(耐熱成形性)が良くない。
また、アモルフアスナイロン系はガスバリアー性能があ
まり良くないため厚く使用する、あるいは多くブレンド
する必要があり、性能がよくてもコスト面で問題であ
る。最後にEVOH系については熱成形性、性能、コストの
面で最も有望であるが積層体構成において特殊な接着性
樹脂をもちいる必要があり、またオーブンレンジ加熱時
の層間デラミ対策上特殊な層構成にする必要がある。一
方ブレンド構成においては熱安定性が悪い為か製膜時ゲ
ル、スジなどの発生、あるいは、偏肉などが生じ易い傾
向にある。それ故、ガスバリアー性、成型性、耐衝撃性
が良好であり、かつレトルト殺菌が可能な耐熱性PET容
器の開発が重要な課題の一つである。
ところで、本発明であるEVOH(A)とPET(B)との
ブレンド組成物(C)に関しては特公平1−24629など
で公知であるが、該特許はPETとEVOHとの接着性を向上
させる事を目的とした、延伸配向したポリエステルボト
ルに関する物であり、さらに熱固定されていないため耐
熱性が全くない(220℃オーブンレンジ30分間加熱した
ときの収縮率が50%以上)だけでなく、耐熱性付与に関
する記載も見当たらない。
C.発明が解決しようとする課題 本発明は、良好な耐熱性を有するPET容器の性能を損
なうこと無く、優れたガスバリアー性、成形性、耐衝撃
性、および回収使用性をさらに付与した耐熱性PET容器
に関する。
D.課題を解決するための手段 本発明者らは、PETあるいは結晶化促進剤含有PETに各
種ガスバリアー性樹脂をブレンドしたPET組成物を用い
て、PET(50μ)/PET組成物(700μ)/PET(50μ)2種
3層共押出しシートを作製した。該シートをシート温度
140℃、金型温度170℃の条件下で熱成形を行った。該容
器にサラダ油を充填しアルミニユーム製上蓋でヒートシ
ールした後120℃、30分間のレトルト殺菌をおこなっ
た。その後、上蓋を開封し220℃オーブンレンジで30分
間加熱し外観の評価(着色、デラミ、変形など)、熱収
縮性、臭気などの評価をおこなった。
その結果、結晶化促進剤含有PETにガスバリアー性と
してEVOHをブレンドしたPET組成物を用いた場合、熱成
形性、レトルト性、耐熱性は良好であつたが、共押出し
原反シート作製時、シート中央部分に乱れが生じたり、
シート両端部分で外層のPET層がなくなり、PET組成物層
が露出するなどの異変が認められる場合があつた。特
に、該シートのトリム、屑などを回収再使用した場合に
は上記異常がより顕著に発現する傾向が認められた。
そこで、本発明者らは鋭意検討を行つた結果、まさに
驚くべき事に、結晶化促進剤を含まないPET(B)にEVO
H(A)をブレンドしたPET組成物(C)を用いた場合、
結晶化促進剤を含まなくても熱成型性、レトルト性、耐
熱性は良好であるばかりでなく、共押出し原反シート作
製時、シート中央部分に乱れも少なくなり、さらに回収
再使用性も向上傾向を示す事が判明した。さらに、検討
を重ねた結果、EVOHとしてケイ素含有量が0.0005〜0.2
モル%のEVOHを使用した場合および/またはPETとして
イソフタール酸変性PET、シクロヘキサンジオール変性P
ETなどの低融点、変性PETを用いた場合には共押出し原
反シート作製時、シート中央部分に乱れ、さらに回収再
使用性も大巾に向上する事が判明し、本発明を完成する
にいたった。
該改善の原因は定かではないが、PETに含まれる結晶
化促進剤がPET−EVOHブレンド系の熱安定性を大きく悪
化させ、原反シート作製時、シート中央部分に乱れ、回
収再使用性の悪化をもたらせたのではないかと推定され
る。一方、結晶化促進剤を除いたPET組成物がなぜ熱成
形性、レトルト性、耐熱性が良好であるかについても、
原因はさだかではないが、おそらくEVOHが結晶化促進剤
としての役割を果たしているのではないかと推定され
る。
以下本発明を更に詳しく説明する。
本発明において、EVOH(A)とはエチレン−酢酸ビニ
ル共重合体けん化物であり、エチレン含有量20〜60モル
%、好適には25〜50モル%、酢酸ビニル成分のけん化度
90%以上、好適には95%以上のものが使用できる。エチ
レン含有量20モル%未満では溶融成形性が悪く、一方60
モル%をこえると、ガスバリアー性が不足する。また、
けん化度が90%未満では、ガスバリアー性および熱安定
性が悪くなる。またより好適にはEVOH中にケイ素系化合
物が0.0005〜0.2モル%含有することである。ケイ素系
化合物(ビニルシラン系化合物)の含量が0.0001モル%
未満の場合、熱成形性、容器の透明性、ガスバリアー性
の信頼性などの改善効果が十分でない。またビニルシラ
ン系化合物の含有量が0.5モル%をこえると、ゲル、ブ
ツなどが多発し熱成形容器の外観が悪化するだけでな
く、ガスバリアー性の信頼性も低下する。ところで、ビ
ニルシラン系化合物としては、下記(I)、(II)およ
び(III)で示される化合物が好適である。
ただし、ここでnは0〜1、mは0〜2、R1は低級ア
ルキル基、アリル基、またはアリル基を有する低級アル
キル基、R2は炭素数1〜40のアルコキシル基であり、そ
のアルコキシル基は酸素を含有する置換基を有していて
もよい。R3は水素またはメチル基、R4は水素原子または
低級アルキル基、R5はアルキル基または連鎖炭素原子が
酸素もしくは窒素にとって相互に結合された2価の有機
残基、R6は水素、ハロゲン、低級アルキル基、アリル
基、またはアリル基を有する低級アルキル基、R7はアル
コキシル基またはアシロキシル基(ここでアルコキシル
基またはアシロキシル基は酸素もしくは窒素を含有する
置換基を有していてもよい。)、R8は水素、ハロゲン、
低級アルキル基、アリル基、またはアリル基を有する低
級アルキル基、R9は低級アルキル基である。さらに詳し
く述べれば、R1は炭素数1〜5の低級アルキル基、炭素
数6〜18のアリル基、または炭素数6〜18のアリル基を
有する炭素数1〜5の低級アルキル基、R4は水素原子ま
たは炭素数1〜5の低級アルキル基を示し、R5は炭素数
1〜5のアルキル基または連鎖炭素原子が酸素もしくは
窒素にとって相互に結合された2価の有機残基を示し、
R6は水素、ハロゲン、炭素数1〜5の低級アルキル基、
炭素数6〜18のアリル基、または炭素数6〜18のアリル
基を有する炭素数1〜5の低級アルキル基を示し、R7
アルコキシル基またはアシロキシル基(ここでアルコキ
シル基またはアシロキシル基は酸素もしくは窒素を含有
する置換基を有していてもよい。)、R8は水素、ハロゲ
ン、炭素数1〜5の低級アルキル基、炭素数6〜18のア
リル基、または炭素数6〜18のアリル基を有する炭素数
1〜5の低級アルキル基を示し、R9は炭素数1〜5の低
級アルキル基を示す。ビニルシラン化合物(I)、(I
I)、(III)の具体的な化合物名としては、たとえばビ
ニルメトキシシラン、ビニルエトキシシラン、ビニルト
リ(β−メトキシ、エトキシ)シラン、γ−メタクリル
オキシプロピルメトキシシランが挙げられる。なかで
も、ビニルメトキシシラン、ビニルエトキシシランが好
適に用いられる。
また該EVOHには本発明の目的が阻害されない範囲で、
他の共単量体[例えば、プロピレン、ブチレン、不飽和
カルボン酸又はそのエステル{(メタ)アクリル酸、
(メタ)アクリル酸エステル(メチル、エチル)な
ど}、ビニルピロリドン(N−ビニルピロリドンな
ど)]を共重合することも出来るし、さらに可塑剤、熱
安定剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤、着色剤、フイラ
ー、他の樹脂(ポリアミド、部分けん化エチレン−酢酸
ビニル共重合体など)をブレンドすることも自由であ
る。また、本発明に用いるEVOHの好適なメルトインデツ
クス(MI)(190℃、2160g荷重下)は0.1〜50g/10mi
n.、最適には0.5〜20g/10min.である。
本発明に使用されるPET(B)とは、エチレンテレフ
タレートを主たる構成単位とし、エチレンテレフタレー
ト単位を80モル%以上、好ましくは90モル%以上含むポ
リエステルをいい、テレフタール酸以外のジカルボン
酸、あるいはエチレングリコール以外のグリコール成分
を含有することが出来る。なお、ここでテレフタール酸
以外のジカルボン酸としてはイソフタール酸、オルソフ
タール酸、ナフタレンジカルボン酸、ジフエニルエーテ
ルジカルボン酸、ジフエニル−4,4ジルカボン酸などの
芳香族ジカルボン酸、シユウ酸、マロン酸、コハク酸、
グルタル酸、アジピン酸、ピメリン酸、コルク酸、アゼ
ライン酸、セバシン酸などの脂肪族ジカルボン酸シクロ
ヘキサンジカルボン酸などの脂環式ジカルボン酸が上げ
られ、これらを一種あるいはそれ以上使用することがで
きる。なかでも、イソフタール酸、ナフタレンジカルボ
ン酸、ジフエニルエーテルジカルボン酸などが好適であ
る。一方、エチレングリコール以外のグリコール成分と
しては、1,3−プロパンジオール、1,4−ブタンジオー
ル、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、
9−ノナンジオール、ジエチレングリコール、トリエチ
レングリコールなどの脂肪族グルコール、およびシクロ
ヘキサンジオール、シクロヘキサンジメタノールなどの
脂環式ジオール等があげられ、これらを一種あるいはそ
れ以上使用することができる。なかでも、エチレングリ
コール、ジエチレングリコールシクロヘキサンジオール
などが好適である。
該PETの分子量は、シート成形あるいは、容器の物性
に大きく影響するので、固有粘度が0.60dl/g以上、好適
には0.70/g以上あることが望ましい。ここでいう固有
粘度とは、フエノール/テトラクロルエタン混合溶媒
(1:1重量比)中、30℃で測定した値である。また、該
変性ポリエステルに熱安定剤、可塑剤、滑剤、着色剤、
紫外線吸収剤、帯電防止剤などを本発明の作用効果が阻
害されない範囲内で使用することは自由である。
また、PETへのEVOHの添加量に関しては、2〜40重量
%、好適には3〜30重量%である。添加量が2重量%未
満では熱成形性、耐熱性の改善効果が十分でなくまたガ
スバリアー性も悪い。一方、40重量%をこえると耐熱性
が大巾に低下する。
EVOHとPETとをブレンドする方法に関しては、特に限
定されるものではないが、EVOHとPETとをドライブレン
ドしてそのまま使用する、あるいはバンバリーミキサ
ー、単軸又は二軸スクリユー押出し機などでペレツト
化、乾燥する方法等がある。ブレンドが不均一であった
り、またブレンドペレツト化操作時にゲル、ブツの発
生、混入があると熱成型時、破れ、クラツク、ムラが発
生する可能性が大きい。従つて、ブレンドペレツト化操
作時混練度の高い押出機を使用し、ホツパー口をN2シー
ルし、低温で押出しする事が望ましい。より好適には、
ドライブレンド樹脂を混練度の高い押出機を使用し、ホ
ツパー口をN2シールし、低温で押出し直接製膜する方法
があげられる。
また、ブレンド、ペレツト化する際、他の添加剤(可
塑剤、熱安定剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤、着色剤、
フイラー、他の樹脂など)を本発明の目的が阻害されな
い範囲で使用する事は自由である。特に、ゲル発生防止
対策として、ハイドロタルサイト系化合物、ヒンダード
フエノール系、ヒンダードアミン系熱安定剤を0.01〜1
重量%添加する事は好適である。
PET組成物層とPET層の多層構造体を得る方法として
は、該PET組成物とPETあるいは/および他の熱可塑性樹
脂とを接着性樹脂なしで、場合によっては接着性樹脂を
介して押出ラミネート法、ドライラミネート法、共押出
ラミネート法、共押出シート成形法、溶液コート法など
により積層体(シート)を得、次いで該積層体を真空圧
空深絞り成形などにより、再加熱し延伸操作を行う方法
などがあげられる。
さらに該積層体(シート)を二次成形にて容器を得る
にさいし、積層体の成形後生じる結晶化の程度を最少限
度にするために、成形後直ちに急冷することが重要であ
る。また、二次成形時、積層体を再加熱する場合には可
能な限り急速に昇温する事が望ましい。熱成形の温度範
囲は110〜170℃、好適には120〜160℃である。そして、
熱成形された容器は耐熱性を付与するため所望の結晶化
度を達成するに充分な温度にまで加熱した金型で熱処理
される。金型の温度範囲は150〜220℃であり、好適には
160〜200℃である。そして、1〜60秒、好適には2〜20
秒間金型内に保持される。得られる容器は温度が高く、
柔軟なため、金型より取出す時十分注意が必要であり、
場合によっては低温金型に再び投入したり、金型内部に
冷風を吹込んだりして成型品の形状を整える。該容器は
220℃オーブンレンジで30分間加熱した時の容器胴部の
(縦方向)の熱収縮率は10%以下、好適には6%以下で
ある。ここで、容器胴部の(縦方向)の熱収縮率とは、
100×(加熱前の寸法−加熱後の寸法)/加熱前の寸
法、による値である。
容器の厚み構成に関しても、特に限定されるものでは
ないが、成形性およびコスト等を考慮した場合、全厚み
に対するPET層の厚み比率は5〜95%程度、より好適に
は10〜90%である。また容器の構成としては、PET/PET
組成物層/PET、C−PET/PET組成物層/PET、PET/(PET組
成物+回収)層/PET、PET/PET組成物層/回収層/PET、P
ET/PET組成物層/接着性樹脂層/ポリアミド層、PET/PE
T組成物層/接着性樹脂層/ポリカーボネトー層、PET/P
ET組成物層/PEN層、PET/PET組成物層/接着性樹脂層/PE
N層、PET/PET組成物層/接着性樹脂層/EVOH/接着性樹脂
層/PET層、PET/PET組成物層/接着性樹脂層/EVOH/接着
性樹脂層/PET組成物層/PET層、C−PET/PET組成物層/
接着性樹脂層/EVOH/接着性樹脂層/PET組成物層/PET層な
どが代表的なものとしてあげられる。両外層に熱可塑性
樹脂層を設ける場合は、該樹脂が異なっていてもよい
し、また同じものでもよい。
容器を得る際にトリミングなどより生じたスクラツプ
は粉砕され、直接あるいはペレツト化した後回収使用さ
れる。本発明においては、このような回収物を使用して
も後述する実施例からも明らかなように外観の優れた容
器を得ることができる。回収方法に関しては特に限定さ
れるものでは無いが、該スクラツプは粉砕され、吸湿し
ている場合には乾燥したのち、原料ペレツトにドライブ
レンドする方法、粉砕スクラツプをペレツト化した後原
料ペレツトにドライブレンドする方法、粉砕スクラツプ
と原料ペレツトとをブレンドペレツト化する方法などが
ある。原料ペレツトへの粉砕スクラツプのブレンド比率
は、通常2〜100%程度である。このとき、分散性、熱
安定性を向上させシートあるいは容器成形時の異常を押
さえるために、金属セツケン類(脂肪族および/または
芳香族カルボン酸塩など)あるいはキレート化合物(ED
TAなど)を一種またはそれ以上添加することが好ましい
場合がある。
この様にして得られた本発明の容器はガスバリアー性
が極めて良好であり、かつレトルト殺菌が可能であるば
かりでなく、常温で長期間食品の保存が可能であるばか
りでなく、該容器のままで、ボイル、電子レンジ、さら
にはグリルオーブンレンジ(220℃)加熱が可能な優れ
た特性をもつ容器である。また、この容器は、芳香性が
要求される分野などにも有効である。
以下、実施例により本発明をさらに説明するが、本発
明はこれによつてなんら限定を受けるものではない。
F.実施例 エチレン含有量32モル%、けん化度99.6%、メルトイ
ンデツクス(MI 190℃、2160g荷重)1.3g/10min.のEVO
H(A)10重量部とPET(B)90重量部をドライブレンド
し、PET組成物(C)を得た。該組成物を用いて2種3
層共押出装置にかけ、多層シートを作成した。シートの
構成は両最外層としてPET樹脂層が50μ、内層としてPET
組成物層が700μであった。該多層シートを熱成形機に
かけ130℃、絞り比1/2、丸形カツプ状金型(180℃−10
秒間)で熱成形および熱固定をおこなった。得られた成
形物の外観は良好であり、220℃−30分間オーブンレン
ジで加熱した時の容器の熱収縮性は3%であつた。また
この容器の20℃−65%RH下でのガスバリアー性をモコン
社製10/50型測定器を用いて測定したところ、20cc.20μ
/m2・day・atm.と良好なガスバリアー性を示した。
次に、加熱前容器にサラダ油を充填し、シーラントを
ラミネートした市販のアルミニウムホイルで容器上に上
蓋(熱シール)をした。該容器を120℃−30分間レトル
ト加熱殺菌したが外観は良好であった。20℃−65%RHの
雰囲気下、1週間放置した後上蓋を開き、家庭用電子レ
ンジで5分間加熱したが、容器の外観は良好であった。
この時のサラダ油は180℃になっていた。また、220℃オ
ーブンレンジで30分間加熱しても容器の外観は良好であ
った。加熱後の容器の20℃−65%RH雰囲気下でのガスバ
リアー性は前記オーブンレンジで加熱後のガスバリアー
性とほぼ同等の良好なガスバリアー性を示した。
ところで、加熱前のサラダ油を充填した容器を20℃で
コンクリート床面に落とし落下衝撃度(落下高さ)を測
定した。その結果、10個の容器のうち5個が破損する落
下高さは1.5mであった。
実施例2〜6、比較例1〜4 表1に示す以外は実施例1と同様の条件で容器を得
た。結果を表1に示す。
G.発明の効果 本発明の耐熱性ポリエステル容器は、レトルト加熱殺
菌が可能であり、高ガスバリアー性を有する事より常温
で流通が可能であるばかりでなく、内容物(食品など)
を別の容器に移しかえる事なく、該容器のままでボイル
加熱、電子レンジ加熱およびグリルオーブン加熱(220
℃)が可能である。

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】エチレン含有量20〜60モル%のエチレン−
    ビニルアルコール共重合体(A)40〜2重量%および熱
    可塑性ポリエステル(B)60〜98重量%からなる組成物
    (C)層の少なくとも片面に熱可塑性ポリエステル層を
    有する多層シートを二次成形し、150℃〜220℃の金型で
    1〜60秒間熱処理して得られる、220℃オーブンレンジ
    で30分加熱した時の容器胴部(縦方向)の収縮率が10%
    以下である、耐熱性ポリエステル容器。
  2. 【請求項2】熱可塑性ポリエステル(B)がエチレンテ
    レフタレート単位を90モル%以上含む、請求項1記載の
    耐熱性ポリエステル容器。
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