JP2977678B2 - 基礎の施工方法 - Google Patents

基礎の施工方法

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JP2977678B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、野球やサッカー・ラク
ビー・各種陸上競技などのスポーツ、オートバイや車・
自転車によるレース、各種音楽のコンサート、各種のイ
ベント等、多目的に使用されるドーム状構築物のうち観
覧席で囲まれたアリーナ部などの基礎技術で、詳しく
は、基礎杭の頭部に土間コンクリートを支持させてある
基礎の施工方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来のこの種の基礎の施工方法では、土
間コンクリートをその下面が地盤に密着して支持される
状態で打設して、その土間コンクリートを基礎杭に支持
させている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記従来の技
術によるときは、ドーム状構築物のアリーナ部のよう
に、大勢の人が跳んだり跳ねたりしたり、オートバイや
車が激しく動いたりすることで下向きの衝撃が土間コン
クリートに繰り返し作用する場合、次のような不都合が
生じていた。土間コンクリートの下面が地盤に密着する
状態でその地盤に支持されていたので、土間コンクリー
トに作用した下向きの衝撃力は、ほとんどそのまま地盤
に伝達される。その場合、衝撃力が作用する周期が地盤
の固有振動周期と一致すると、地盤が共振して振動が周
囲に伝播され、周囲の建物の固有振動周期がその振動周
期に一致していると、その周囲の建物が共振する。要す
るに、土間コンクリートが下向きの衝撃力を繰り返し受
けたとき、その衝撃に起因した上下振動が周囲の建物に
まで伝播されてその建物が不当に振動するという振動公
害を招来するおそれがあった。本発明の目的は、下向き
の衝撃力を繰り返し受ける機会が多い土間コンクリート
を有する基礎として、土間コンクリートに作用する衝撃
に起因した上下振動の周囲への伝播を少なくすることが
できる基礎を有利に構築することができる施工方法を提
供する点にある。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明による基礎の施工
方法の特徴は、基礎杭を地盤内に形成し、基礎杭の頭部
にジャッキを装着した後、土間コンクリートを打設形成
し、その後、前記ジャッキを伸長させて土間コンクリー
トを、その下面が地盤の上面から浮き上がる状態に持ち
上げる点にある。そして、前記土間コンクリートから基
礎杭への上下振動の伝達を減衰する減衰手段を前記ジャ
ッキの上部に連結して、前記土間コンクリートを打設形
成することが好ましい。
【0005】
【作用】上記の基礎の施工方法によれば、土間コンクリ
ートと地盤との間に空隙が形成されるから、土間コンク
リートのうち基礎杭間にわたる中間部分が、地盤に邪魔
されずに自由に上下方向に変位することができる。これ
によって、土間コンクリートに下向きの衝撃力が繰り返
し作用した場合、その衝撃力により土間コンクリートの
中間部分が上下方向に振動し、その土間コンクリートの
上下振動により作用した衝撃力のエネルギーを消費する
ことができる。つまり、土間コンクリート自体により下
向きの衝撃力を緩衝することができる。特に上記のよう
に減衰手段をジャッキの上部に連結して、土間コンクリ
ートを打設形成する場合には、土間コンクリートから基
礎杭に伝達される上下振動を減衰することができるか
ら、土間コンクリートから基礎杭を介して地盤に上下振
動が伝播されることを抑制して、一層、土間コンクリー
トに作用した衝撃力に起因した上下振動が地盤に伝播さ
れることを少なくできる。そして、ジャッキを伸長させ
るだけで、地盤上の土間コンクリートを持ち上げて、土
間コンクリートと地盤との間にその土間コンクリートの
上下振動を許容するための空隙を形成することができる
から、空隙を形成しながらも、土間コンクリートの作成
を空隙を形成しない場合と同様な作業で行える。詳述す
れば、地盤から浮き上がった土間コンクリートを作成す
る手段としては、型枠を用いて土間コンクリートを地盤
から浮き上がった状態に打設形成する手段や、地盤を型
枠として土間コンクリートを打設形成したのち地盤を掘
削して空隙を形成する手段などが考えられるが、前者の
場合は手数の掛かる型枠工事が必要であり、後者の場合
は土間コンクリート下といった非常に作業環境が悪い箇
所での地盤掘削が必要である。これに対して、本発明の
施工方法によれば、そのような型枠工事や地盤掘削が不
要である。
【0006】
【発明の効果】従って本発明によれば、土間コンクリー
トに作用した下向き衝撃力の地盤への伝達を抑制でき
て、その下向き衝撃力が繰り返し土間コンクリートに作
用することに起因した地盤の上下振動を抑制でき、周囲
建物の振動の防止に役立つ基礎を作業性良く構築するこ
とができる。特に請求項2記載のようにすれば、より一
層、振動抑制効果を高いものに構築することができる。
【0007】
【実施例】ドーム状構築物は、図2に示すように、中央
のアリーナ部1とその周囲の観覧席部2とを1つのドー
ム状屋根3で覆った構造のものであり、基礎は、アリー
ナ部1に対する中央基礎部4と、観覧席部2及びドーム
状屋根3に対する周辺基礎部5とに分けられている。前
記中央基礎部4は、図1に示すように、複数の基礎杭6
を地盤7に打ち込み設置し、それら基礎杭6の頭部に土
間コンクリート8を、土間コンクリート8の下面と地盤
7の上面との間に設定高さHの空隙9が形成される状態
に減衰手段10を介して連結支持させて構成されてい
る。つまり、土間コンクリート8は地盤7から浮き上が
った状態に構成されている。前記基礎杭6は、摩擦杭で
かつ長手方向に間隔を隔てた複数箇所に節6aを有する
短杭であって、その基礎杭6と土間コンクリート8との
連結部は、フーチングの無い構造に構成されている。か
つ、地盤7の全体は地盤改良されており、その地盤7の
うち基礎杭6の周囲部分7aは、砂利から構成されてお
り、地盤7の上面には敷砂利11が敷かれている。前記
土間コンクリート8は、繊維状・線状・棒状などの鉄を
混入することで強化したスチールファイバーレインフォ
ースドコンクリート〈Steel Fiber Rei
nforced Concreteで、略号はSFFC
である。〉である。前記減衰手段10は、図4に示すよ
うに、粘性抵抗や摩擦抵抗により、土間コンクリート8
の上下移動に抵抗を付与するダンパ12と復帰バネ13
とからなる減衰ユニットで、基礎杭6と土間コンクリー
ト8との間に介装されている。前記観覧席部2は、地下
構造部2Aと観覧部を備えた上部構造部2Bとからな
り、周辺基礎部5は杭基礎である。この周辺基礎部5の
杭18のうち外周側のものは拡底杭である。14はソイ
ルセメントからなる山止め壁である。次に上記中央基礎
部4の施工方法をその構築手順に基づいて説明する。 〈1〉図3の(イ)に示すように、地盤改良を行ったの
ち基礎杭6を打ち込み形成し、それら基礎杭6の頭部に
ジョイント15を介してフラットジャッキ16を装着
し、そのフラットジャッキ16の上部に減衰ユニット1
0を連結し、地盤7上に敷砂利11を敷き、その敷砂利
11の上面に、打設する土間コンクリート8と地盤7と
を分けるためのシート17を敷く。前記フラットジャッ
キ16は周知のものであって、簡単に説明すると、周り
が閉じられた2枚の金属板からなり、金属板間にモルタ
ルを圧入されることにより膨らみ、圧入モルタルの硬化
によりその膨らみ状態を維持するものである。 〈2〉図3の(ロ)に示すように、シート17の上に土
間コンクリート8を、その上面が予定土間コンクリート
上面レベルLよりも空隙9の設定高さHに相当する上下
距離低く位置するように打設する。 〈3〉土間コンクリート8の養生後、フラットジャッキ
16内にモルタルを圧入してそのフラットジャッキ16
を膨らませ〈伸長させ〉て、土間コンクリート8の下面
が地盤7の上面から設定高さH浮き上がる状態に土間コ
ンクリート8を持ち上げ、その状態で圧入モルタルの硬
化を待つ(図1参照)。
【0008】上記構成の基礎によれば、土間コンクリー
ト8上での人や車の動きによりその土間コンクリート8
に下向きの衝撃力が作用した場合、土間コンクリート8
のうち基礎杭6との接合部間にわたる中間部分が空隙9
の存在により上下に振動する。その結果、土間コンクリ
ート8に作用した衝撃のエネルギーEは、土間コンクリ
ート8を振動させる振動エネルギーE1と基礎杭6を介
して地盤7に伝播される伝播エネルギーE2とにわけら
れ、振動エネルギーE1は、その土間コンクリート8の
振動により一部が消費され、伝播エネルギーE2は、減
衰手段10により一部が消費される。従って土間コンク
リート8から地盤7に伝播される振動のエネルギーE0
は、土間コンクリート8の振動及び減衰手段10で消費
された分eだけ少なくなり、土間コンクリート8に作用
した下向きの衝撃力に起因した地盤7の上下振動を抑制
することができる。また、上記空隙9は、土間コンクリ
ート8の振動を許容するだけでなく、土間コンクリート
8の下面全体にわたるものであることにより、土間コン
クリート8下部での湧水を排水部に案内する湧水層を兼
用するものである。また、上記の方法によれば、いわ
ば、地盤7自体を型枠として土間コンクリート8を打設
形成することができ、しかも、空隙9を形成しながら
も、地盤7に対する掘削が不要である。因みに、基礎杭
6の配置間隔・土間コンクリート8の厚さの実際的な数
値の一例を挙げると、それぞれ3000〜5000m
m、250〜350mmである。
【0009】〔別実施例〕 上記実施例では、減衰手段10を設けて実施したが、本
発明は、その減衰手段10を設けずに実施しても良い。
上記実施例において、減衰手段10として、減衰特性を
リモートコントロールにより変更調整できるものを設け
る。上記実施例では、基礎杭6をして、短い摩擦杭を多
数用いたが、基礎杭6として支持杭を用いても良い。ま
た、上記実施例では、基礎杭6の配置間隔を比較的小さ
くして、土間コンクリート8の厚さを薄くするようにし
たが、土間コンクリート8のうち衝撃力で上下に振動す
る中間部を多くして緩衝性能を向上する場合には、基礎
杭6の配置間隔を大きくする。要するに、緩衝面と強度
面とから基礎杭6の配置間隔や土間コンクリート8の厚
さ、使用する基礎杭6の種類、長さなどを適宜採択す
る。上記実施例において、土間コンクリート8の中間部
の振動を抑制する制振装置を設けて実施する。この場
合、土間コンクリート8を上下に振動し易いものに構成
して、衝撃力を土間コンクリート8の上下振動に変換し
ての緩衝を効率良く行ないながらも、その衝撃力による
土間コンクリート8の上下振動を制振装置で吸収して土
間コンクリート8の上下振動を抑制することができる。
上記実施例では、ドーム状構築物の基礎の施工方法を示
したが、本発明は、各種構築物の基礎に適用することが
できる。
【0010】尚、特許請求の範囲の項に図面との対照を
便利にするために符号を記すが、該記入により本発明は
添付図面の構成に限定されるものではない。
【図面の簡単な説明】
【図1】要部の縦断面図
【図2】ドーム状構築物の縦断面図
【図3】施工手順を示す要部の縦断面図
【図4】要部の拡大縦断面図
【符号の説明】
6 基礎杭 8 土間コンクリート 7 地盤 10 減衰手段 16 ジャッキ
フロントページの続き (72)発明者 奥出 久人 大阪府大阪市中央区本町四丁目1番13号 株式会社竹中工務店 大阪本店内 (56)参考文献 特開 昭53−23106(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) E02D 27/32

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基礎杭(6)を地盤(7)内に形成し、
    基礎杭(6)の頭部にジャッキ(16)を装着した後、
    土間コンクリート(8)を打設形成し、その後、前記ジ
    ャッキ(16)を伸長させて土間コンクリート(8)
    を、その下面が地盤(7)の上面から浮き上がる状態に
    持ち上げる基礎の施工方法。
  2. 【請求項2】 前記土間コンクリート(8)から基礎杭
    (6)への上下振動の伝達を減衰する減衰手段(10)
    前記ジャッキ(16)の上部に連結して、前記土間コ
    ンクリート(8)を打設形成する請求項1記載の基礎の
    施工方法。
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JP6474231B2 (ja) * 2014-11-04 2019-02-27 株式会社竹中工務店 アリーナ
JP7097183B2 (ja) * 2018-01-17 2022-07-07 大成建設株式会社 防振基礎
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