JP2975417B2 - 車両のトラクションコントロール装置 - Google Patents

車両のトラクションコントロール装置

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JP2975417B2
JP2975417B2 JP2262782A JP26278290A JP2975417B2 JP 2975417 B2 JP2975417 B2 JP 2975417B2 JP 2262782 A JP2262782 A JP 2262782A JP 26278290 A JP26278290 A JP 26278290A JP 2975417 B2 JP2975417 B2 JP 2975417B2
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cylinders
fuel supply
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哲也 高田
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Matsuda KK
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  • Electrical Control Of Air Or Fuel Supplied To Internal-Combustion Engine (AREA)
  • Combined Controls Of Internal Combustion Engines (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) この発明は、例えば、駆動輪と従動輪との車速差に基
づいて駆動輪のスリップ状態を検出した時に、出力を下
げて、車速を低下させるような車両のトラクションコン
トロール装置に関する。
(従来の技術) 従来、上述例の車両のトラクションコントロール装置
としては、例えば、特開昭58−8436号公報に記載の装置
がある。
すなわち、駆動輪と従動輪とにそれぞれ車速センサを
設け、これら各車速センサからの信号により従駆動輪間
の車速差に基づいて駆動輪のスリップ状態が検出された
時、エンジンに対する燃料の供給を制限する制限手段
と、この制限手段による燃料供給制限を実行する気筒
を、スリップ検出時のトルクダウン要求量に応じて、例
えばトルクダウン要求量が小さい時は1気筒分、やや小
さい時は2気筒分、中程の時は3気筒分、大きい時は4
気筒分というように、予め設定する設定手段とを備えた
車両のトラクションコントロール装置である。
しかし、この従来装置においては、トルクダウン要求
レベルが例えば小から大に変化した時、トルクダウン要
求レベルが小さい時に燃料供給制限が行なわれた気筒と
同じ気筒に対して、トルクダウン要求レベルが大きい時
に燃料供給制限が行なわれるため、特定の気筒に対して
片寄った燃料供給制限が行なわれて、気筒間の発生熱が
不均一となる問題点があった。
(発明の目的) この発明の請求項1記載の発明は、スリップ検出時に
エンジンに対する燃料供給を制限する制限手段と、燃料
供給制限を実行する気筒とをトルクダウン要求量に応じ
て設定する設定手段とを備え、トルクダウン要求量が変
化した時、前回間欠噴射が実行された気筒以外の気筒を
完全燃料停止気筒として設定することで、燃料供給の制
限が行なわれる気筒を均一に振分けることができ、気筒
間の発生熱の均一化を図ることができる車両のトラクシ
ョンコントロール装置の提供を目的とする。
この発明の請求項2記載の発明は、上記請求項1記載
の発明の目的と併せて、エンジン回転数が所定エンジン
回転数以上の領域で上記設定手段によるトルクダウン制
御を実行することで、トルクダウン制御実行時のエンジ
ンストップを防止することができる車両のトラクション
コントロール装置の提供を目的とする。
この発明の請求項3記載の発明は、上記請求項2記載
の発明の目的と併せて、上述の所定エンジン回転数をト
ルクダウン要求量に応じて変化させ、該要求量が大きく
なるほど所定エンジン回転数を高く設定することで、エ
ンジンストップの防止と、充分なトルクダウン効果の確
保との両立を図ることができる車両のトラクションコン
トロール装置の提供を目的とする。
(発明の構成) この発明の請求項1記載の発明は、駆動輪のスリップ
状態を検出するスリップ検出手段と、上記スリップ検出
手段によりスリップ状態が検出された時、エンジンに対
する燃料の供給を制限する制限手段と、上記制限手段に
よる燃料供給制限を実行する気筒を、スリップ検出時の
トルクダウン要求量に応じて予め設定する設定手段とを
備えた車両のトラクションコントロール装置であって、
上記設定手段は、継続的に燃料供給が停止される燃料停
止気筒を設定しトルクダウン制御を行なう第1トルクダ
ウン制御パターンと、継続的に燃料供給が停止される燃
料停止気筒および燃料供給と燃料供給停止とが交互に繰
り返される間欠噴射気筒を設定しトルクダウン制御を行
なう第2トルクダウン制御パターンとを備え、トルクダ
ウン要求両の増加に応じて上記第1および第2トルクダ
ウン制御パターンの燃料停止気筒数を増加させながら第
1および第2トルクダウン制御パターンを交互に発生さ
せると共に、トルクダウン要求量が増加方向に変化し第
2トルクダウン制御パターンから第1トルクダウン制御
パターンへ変化する時、増加すべき燃料停止気筒を第2
トルクダウン制御パターン実行時に間欠噴射気筒に設定
された気筒以外の気筒に対して設定する車両のトラクシ
ョンコントロール装置であることを特徴とする。
この発明の請求項2記載の発明は、上記請求項1記載
の発明の構成と併せてエンジン回転数が所定エンジン回
転数以上の領域で上記設定手段によるトルクダウン制御
を実行する車両のトラクションコントロール装置である
ことを特徴とする。
この発明の請求項3記載の発明は、上記請求項2記載
の発明の構成と併せて、上記所定エンジン回転数は、ト
ルクダウン要求量に応じて変化し、該要求量が大きくな
るほど高く設定された車両のトラクションコントロール
装置であることを特徴とする。
(発明の効果) この発明の請求項1記載の発明によれば、上述のスリ
ップ検出手段が駆動輪のスリップ状態を検出した時、上
述の制限手段がエンジンに対する燃料の供給を設定手段
による設定に基づいて制限するが、この設定手段は上記
の如くトルクダウン要求量が変化した時、前回間欠噴射
が実行された気筒以外の気筒を完全燃料停止気筒として
設定している。
この結果、燃料供給の制限が行なわれる気筒を均一に
振分けることができて、気筒間の発生熱の均一化を図る
ことができる効果がある。
すなわち、トルクダウン要求量の変化をトリガにして
前回間欠噴射気筒に設定された気筒以外の気筒を燃料供
給停止気筒として設定している。このため、スリップ発
生時はトラクション制御の作動等によりスリップレベル
が変化しトルクダウンレベルが変化するため、そのトル
クダウンレベル変化をトリガにして燃料供給停止気筒を
変更すれば、確実に燃料供給停止気筒を変更することが
でき、これによって気筒間の発生熱の均一化を図ること
ができるものである。
この発明の請求項2記載の発明によれば、上記請求項
1記載の発明の効果と併せて、エンジン回転数が所定エ
ンジン回転数以上の領域で上述の設定手段によるトルク
ダウン制御を実行するので、トルクダウン制御実行時の
エンジンストップを防止することができる効果がある。
この発明の請求項3記載の発明によれば、上記請求項
2記載の発明の効果と併せて、上述の所定エンジン回転
数をトルクダウン要求量に応じて変化させ、該要求量が
大きくなるほど所定エンジン回転数を高く設定したの
で、要求量に応じてトルクダウン制御が行なわれた場合
のエンジンストップの防止と、充分なトルクダウン効果
の確保との両立を図ることができる効果がある。
(実施例) この発明の一実施例を以下図面に基づいて詳述する。
図面は車両のトラクションコントロール装置を示し、
第1図において、吸入空気を浄化するエアクリーナの後
位にエアフローセンサ1を接続して、このエアフローセ
ンサ1で吸入空気量を検出すべく構成している。
上述のエアフローセンサ1の後位にはスロットルボデ
ィ2を接続し、このスロットルボディ2内のスロットル
チャンバ3には、吸入空気量を制御する制御弁としての
スロットル弁4を配設している。
そして、このスロットル弁4下流の吸気通路には、所
定容積を有する拡大室としてのサージタンク5を接続
し、このサージタンク5下流には、吸気ポート6と連通
する吸気マニホルド7を接続すると共に、この吸気マニ
ホルド7にはインジェクタ8を配設している。
一方、エンジン9の燃焼室10と適宜連通する上述の吸
気ポート6および排気ポート11には、動弁機構(図示せ
ず)により開閉操作される吸気弁12と排気弁13とをそれ
ぞれ取付け、またシリンダヘッド14にはスパークギャッ
プを上述の燃焼室10に臨ませた点火プラグ15を取付けて
いる。
上述の排気ポート11と連通する排気マニホルド16にO2
センサ17を配設すると共に、この排気マニホルド16下流
の排気通路18の後位には有害ガスを無害化する触媒コン
バータ19いわゆるキャタリストを接続している。
なお、20は吸気温センサ、21はアイドルスイッチ、22
はスロットルセンサ、23はシリンダブロック24における
ウォータジャケット25内のエンジン冷却水の温度を検出
する水温センサ、26はノックセンサ、27はイグナイタコ
イル、28はディストリビュータである。
一方、前部機関前輪駆動車29いわゆるFF車の左右の前
輪(駆動輪)30,31と左右の後輪(従動輪)32,33とにそ
れぞれ車速センサ34,35,36,37を配設し、従動輪と駆動
輪との車速差に基づいてスリップ状態を検出すべく構成
している。
ところで、CPU40は上述の各車速センサ34〜37からの
車速信号と、吸気温センサ20からの吸気温信号と、エア
フローセンサ1からの吸入空気量信号と、アイドルスイ
ッチ21からのアイドル信号と、スロットルセンサ22から
のスロットル開度信号と、ディストリビュータ28からの
エンジン回転数信号およびクランクアングル信号との各
入力に基づいて、ROM38に格納したプログラムに従っ
て、イグナイタコイル27、点火プラグ15、インジェクタ
8を駆動制御し、またRAM39は第2図に示すマップおよ
び次表に示すマップなどの必要なデータを記憶する。
ここで、上述のCPU40は、スリップ検出手段としての
車速センサ34〜37によりスリップ状態が検出された時、
エンジン9に対する燃料の供給を制限して、トルクダウ
ンを実行する制限手段(第3図に示すメインルーチンの
第5ステップ45参照)と、 エンジン回転数Neが間引き噴射制御禁止判定エンジン
回転数(以下単に判定回転数と略記する)Ndより低い
時、上述の制限手段によるトルクダウン制御を禁止する
禁止手段(第3図に示すメインルーチンの第4ステップ
44参照)とを兼ねる。
次に、第2図に示すマップについて説明する。
このマップは横軸にトルクダウ要求レベルfcをとり、
縦軸に上述の判定回転数Ndをとって、この判定回転数Nd
を第2図に示すようにトルクダウン要求レベルfcが大き
い時はトルクダウン要求レベルfcが小さい時に対して高
くなるように設定している。
次に、上表に示したマップについて説明する。
このマップは横軸にシーケンシャル噴射される6気筒
分の気筒(但し、気筒1と気筒1′とは同一の気筒で噴
射タイミングの相違を示し、以下気筒6と気筒6′まで
同意)をとり、縦軸にトルクダウン要求レベルfc=0〜
fc=12までをとり、同表内の×印はフューエルカットを
意味する。
トルクダウン要求レベルfc=0では全気筒1〜6に対
して燃料供給制限を実行しないことを意味し、 トルクダウン要求レベルfc=1では気筒1に対して噴
射タイミング毎にフューエルカットと燃料噴射とを交互
に繰返す間欠噴射を行ない、他の気筒2乃至気筒6に対
して燃料供給制限を実行しないことを意味し、 トルクダウン要求レベルfc=2では、fc=1の時に燃
料供給制限を実行しなかった気筒2に対して燃料供給制
限(フューエルカット)を実行し、他の気筒1,3,4,5,6
に対しては燃料供給制限を実行しないことを意味し、 トルクダウン要求レベルfc=3では、気筒2に対して
燃料供給制限を実行し、気筒3に対しては噴射タイミン
グ毎にフューエルカットと燃料噴射とを交互に繰返す間
欠噴射を行ない、他の気筒1,4,5,6に対しては燃料供給
制限を実行しないことを意味し、 トルクダウン要求レベルfc=4では、気筒2に対して
燃料供給制限を実行すると共に、fc=3の時、間欠噴射
した気筒3以外の気筒(この実施例では気筒1)に対し
て燃料供給制限を実行し、他の気筒3,4,5,6に対しては
燃料供給制限を実行しないことを意味し、 トルクダウン要求レベルfc=5では、気筒1および気
筒2に対して燃料供給制限を実行すると共に、気筒3に
対しては間欠噴射を実行し、その他の気筒4,5,6に対し
ては燃料供給制限を実行しないことを意味し、 トルクダウン要求レベルfc=6では、気筒1および気
筒2に対して燃料供給制限を実行し、fc=5の時、間欠
噴射した気筒3以外の気筒(この実施例では気筒4)に
対して燃料供給制限を実行し、他の気筒3,5,6に対して
は燃料供給制限を実行しないことを意味し、 トルクダウン要求レベルfc=7では、気筒1,2,4に対
して燃料供給制限を実行し、気筒5に対しては間欠噴射
を実行し、その他の気筒3,6に対しては燃料供給制限を
実行しないことを意味し、 トルクダウン要求レベルfc=8では、気筒1,2,4に対
して燃料供給制限を実行し、fc=7の時、間欠噴射した
気筒5以外の気筒(この実施例では気筒3)に対して燃
料供給制限を実行し、その他の気筒5,6に対しては燃料
供給制限を実行しないことを意味し、 トルクダウン要求レベルfc=9では、気筒1,2,3,4に
対して燃料供給制限を実行し、気筒6に対しては間欠噴
射を実行し、残りの気筒5に対しては燃料供給制限を実
行しないことを意味し、 トルクダウン要求レベルfc=10では、気筒1,2,3,4に
対して燃料供給制限を実行し、fc=9の時、間欠噴射し
た気筒6以外の気筒5に対して燃料供給制限を実行し、
残りの気筒6に対しては燃料供給制限を実行しないこと
を意味し、 トルクダウン要求レベルfc=11では、気筒1,2,3,4,5
に対して燃料供給制限を実行し、気筒6に対しては間欠
噴射を実行することを意味し、 トルクダウン要求レベルfc=12では、全気筒1〜6の
フューエルカットを実行することを意味する。
要約すれば、トルクダウン要求レベルfc=0では、全
気筒の燃料噴射を実行し、 トルクダウン要求レベルfc=1では、1気筒分の間欠
噴射を実行し、 トルクダウン要求レベルfc=2では、1気筒分の燃料
カットを実行し、 トルクダウン要求レベルfc=3では、1気筒分の燃料
カットと1気筒分の間欠噴射を実行し、 トルクダウン要求レベルfc=4では2気筒分の燃料カ
ットを実行し、 トルクダウン要求レベルfc=5では、2気筒分の燃料
カットと1気筒分の間欠噴射を実行し、 トルクダウン要求レベルfc=6では、3気筒分の燃料
カットを実行し、 トルクダウン要求レベルfc=7では、3気筒分の燃料
カットと1気筒分の間欠噴射を実行し、 トルクダウン要求レベルfc=8では、4気筒分の燃料
カットを実行し、 トルクダウン要求レベルfc=9では、4気筒分の燃料
カットと1気筒分の間欠噴射を実行し、 トルクダウン要求レベルfc=10では、5気筒分の燃料
カットを実行し、 トルクダウン要求レベルfc=11では、5気筒分の燃料
カットと1気筒分の間欠噴射を実行し、 トルクダウン要求レベルfc=12では、全気筒分の燃料
カットを実行するように設定している。
すなわち、設定手段としての上記表は、上記設定手段
は、継続的に燃料供給が停止される燃料停止気筒を設定
しトルクダウン制御を行なう第1トルクダウン制御パタ
ーンと(トルクダウン要求レベル2,4,6,8,10,12参
照)、継続的に燃料供給が停止される燃料停止気筒およ
び燃料供給と燃料供給停止とが交互に繰り返される間欠
噴射気筒を設定しトルクダウン制御を行なう第2トルク
ダウン制御パターン(トルクダウン要求レベル3,5,7,9,
11参照)とを備え、トルクダウン要求両の増加に応じて
上記第1および第2トルクダウン制御パターンの燃料停
止気筒数を増加させながら第1および第2トルクダウン
制御パターンを交互に発生させると共に、トルクダウン
要求量が増加方向に変化し第2トルクダウン制御パター
ンから第1トルクダウン制御パターンへ変化する時、増
加すべき燃料停止気筒を第2トルクダウン制御パターン
実行時に間欠噴射気筒に設定された気筒以外の気筒に対
して設定するものである。
つまり、上表のマップは制限手段(第3図のメインル
ーチンにおける第5ステップ45参照)による燃料供給制
限を実行する気筒を、スリップ検出時のトルクダウン要
求量に応じて予め設定する設定手段であり、しかもトル
クダウン要求量が変化した時、前回間欠噴射が実行され
た気筒以外の気筒を完全燃料停止気筒として設定した設
定手段である。
このように構成した車両のトラクションコントロール
装置の作用を、第3図のメインルーチンおよび第4図の
サブルーチンを参照して説明する。
まず、第3図のフローチャートを参照して判定回転数
Nd(所定エンジン回転数)の可変制御および間引き噴射
禁止制御について述べる。
第1ステップ41で、CPU40は各車速センサ34〜37から
の信号、現行のエンジン回転数Neなどの必要な各種信号
の読込みを実行する。
次に、第2ステップ42で、CPU40は車速センサ34〜37
信号からすべり量を演算し、このすべり量に基づいてト
ルクダウン要求レベルfcを算出した後に、予めRAM39に
記憶させた第2図のマップから判定回転数Ndを読込む。
この判定回転数Ndは第2図からも明らかなように、トル
クダウン要求レベルが大きい時は、トルウダウン要求レ
ベルが小さい時に対して高回転数に設定される。
次に、第3ステップ43で、CPU40は現行のエンジン回
転数Neと、上述の第2ステップ42で読込んだ判定回転数
Ndとを比較し、Ne<Ndの時には次の第4ステップ44に移
行して、間引き噴射制御を禁止する一方、Ne>Ndの時に
は別の第5ステップ45に移行して、間引き噴射制御(第
4図のサブルーチン参照)を実行する。
このように、トルクダウン要求レベルfcが大きい時に
は、判定回転数Ndが大きい値に設定されるので、要求量
に応じてトルクダウン制御(具体的には間引き噴射制
御)が行なわれた場合のエンジンストップを防止するこ
とができ、トルクダウン要求レベルfcが小さい時には、
判定回転数Ndが小さい値に設定されるので、要求量に応
じてトルクダウン制御が行なわれた場合、充分なトルク
ダウンを得ることができる。
要するに、トルクダウン要求レベルに応じて上述の判
定回転数Ndを変えるので、エンジンストップの防止と、
充分なトルクダウン効果との両立を図ることができる。
次に、第4図のフローチャートを参照して間引き噴射
制御について説明する。第1ステップ51で、CPU40はト
ルクダウン要求レベルfcを演算する。なお、この処理は
予めメインルーチン(第3図参照)の第2ステップで求
めたレベルをRAM39の所定エリアに記憶させておくと、R
AM39の所定エリアからトルクダウン要求レベルfcの呼込
みを実行すればよい。
そして、トルクダウン要求レベルfc=0からfc=12に
応じてそれぞれのルーチンに移行する。
なお、第4図ではfc=3〜fc=11までのルーチンを省
略した状態で示しているが、合計13のルーチンによる処
理は上表の如く実行される。
すなわち、トルクダウン要求レベルfc=0の時は、第
2ステップ52に移行し、この第2ステップ52で、CPU40
はシーケンシャル噴射により全気筒1〜6の噴射を実行
する。
トルクダウン要求レベルfc=1の時は、第3ステップ
53に移行し、この第3ステップ53で、CPU40は気筒1の
噴射タイミングか否かを判定し、他の気筒の噴射タイミ
ングであると判定した時には次の第4ステップ54に移行
し、この第4ステップ54で該当する噴射タイミングの気
筒に対して噴射を実行する。一方、上述の第3ステップ
53で、気筒1の噴射タイミングであると判定された場合
には、次の第5ステップ55に移行する。
この第5ステップ55で、CPU40は前回の噴射タイミン
グにおいて気筒1を噴射したか否かを判定し、前回噴射
時には次の第6ステップ56に、前回非噴射時には別の第
7ステップ57に移行する。
上述の第6ステップ56で、CPU40は気筒1に対する噴
射を禁止(上表の×印に相当)する一方、上述の第7ス
テップ57で、CPU40は気筒1に対する噴射を実行する。
つまり、トルクダウン要求レベルfc=1のルーチンに
おいては、気筒1に対する間欠噴射が実行される。
トルクダウン要求レベルfc=2の時は、第1ステップ
51から第8ステップ58に移行する。
この第8ステップ58で、CPU40は気筒2の噴射タイミ
ングか否かを判定し、気筒2の噴射タイミングの場合に
は次の第9ステップ50に移行する一方、気筒2の噴射タ
イミングでない場合には別の第10ステップ60に移行す
る。
上述の第9ステップ59で、CPU40は気筒2に対する噴
射を禁止(上表×印に相当)する一方、上述の第10ステ
ップ60で、CPU40は該当する噴射タイミングにおいて気
筒2以外の気筒に対して噴射を実行する。
つまりトルクダウン要求レベルfc=2のルーチンにお
いては、1気筒分の燃料カットが実行される。
トルクダウン要求レベルfc=12の時は、第1ステップ
51から第11ステップ61に移行する。
この第11ステップ61で、CPU40は全気筒1〜6の噴射
タイミングにおいて全ての気筒1〜6に対する噴射を禁
止(上表の×印に相当)する。
つまり第4図のサブルーチンによる処理は上方で予め
設定された通りに実行される。
以上要するに上記実施例の車両のトラクションコント
ロール装置によれば、スリップ検出手段としての車速セ
ンサ34〜37が駆動輪(FF車の場合には第1図に示す前輪
30,31)のスリップ状態を検出した時、制限手段(第3
図のメインルーチンにおける第5ステップ45参照)がエ
ンジン9に対する燃料の供給を設定手段(RAM39に記憶
させたマップ、上表参照)による設定に基づいて制限す
るが、この設定手段はトルクダウン要求レベルfcが変化
した時、前回間欠噴射が実行された気筒以外の気筒に対
して上表に×印で示す如くフューエルカット(完全燃料
停止)を実行するので、燃料供給の制限が行われる気筒
を均一に振分けることができて、気筒間の発生熱の均一
化を図ることができる効果がある。
すなわち、トルクダウン要求量の変化をトリガにして
前回間欠噴射気筒に設定された気筒以外の気筒を燃料供
給停止気筒として設定している。このため、スリップ発
生時はトラクション制御の作動等によりスリップレベル
が変化しトルクダウンレベルが変化するため、そのトル
クダウンレベル変化をトリガにして燃料供給停止気筒を
変更すれば、確実に燃料供給停止気筒を変更することが
でき、これによって気筒間の発生熱の均一化を図ること
ができるものである。
また、エンジン回転数Neが所定エンジン回転数(判定
回転数Nd参照)以上の領域で上述の設定手段によるトル
クダウン制御を実行するので、トルクダウン制御実行時
のエンジンストップを防止することができる効果があ
る。
加えて、上述の所定エンジン回転数Ndをトルクダウン
要求量に応じて変化させ、第2図のマップで示す如く、
該要求量(トルクダウン要求レベルfc参照)が大きくな
るほど所定エンジン回転数Ndを高く設定したので、要求
量に応じてトルクダウン制御が行なわれた場合のエンジ
ンストップの防止と、充分なトルクダウン効果の確保と
の両立を図ることができる効果がある。
この発明の構成と、上述の実施例との対応において、 この発明の駆動輪は、実施例のFF車における前輪30,3
1に対応し、 以下同様に、 スリップ検出手段は、車速センサ34〜37に対応し、 制限手段は、第3図に示すメインルーチンの第5ステ
ップ45に対応し、 設定手段は、RAM39に記憶させたマップ(上表参照)
に対応し、 第1トルクダウン制御パターンは、上表中のトルクダ
ウン要求レベル2,4,6,8,10,12に対応し、 第2トルクダウン制御パターンは、上表中のトルクダ
ウン要求レベル3,5,7,9,11に対応するも、 この発明は、上述の実施例の構成のみに限定されるも
のではない。
例えば、上表における気筒1を、トルクダウン判定直
後において、燃料供給制限を実行する第1番目の気筒に
設定すると、トルクダウン応答性の向上を図ることがで
きる効果がある。
また、上記実施例においては6気筒を例示したが、4
気筒などのその他の気筒数のエンジンに適用してもよ
い。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の車両のトラクションコントロール装置
を示す系統図、 第2図はトルクダウン要求レベルに対して判定回転数を
可変設定したマップの説明図、 第3図は判定回転数可変制御および間引き噴射禁止制御
を示すフローチャート、 第4図は間引き噴射制御を示すフローチャートである。 9……エンジン 30,31……前輪 34〜37……車速センサ 45……第5ステップ(制限手段)

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】駆動輪のスリップ状態を検出するスリップ
    検出手段と、 上記スリップ検出手段によりスリップ状態が検出された
    時、エンジンに対する燃料の供給を制限する制限手段
    と、 上記制限手段による燃料供給制限を実行する気筒を、ス
    リップ検出時のトルクダウン要求量に応じて予め設定す
    る設定手段とを備えた車両のトラクションコントロール
    装置であって、 上記設定手段は、継続的に燃料供給が停止される燃料停
    止気筒を設定しトルクダウン制御を行なう第1トルクダ
    ウン制御パターンと、 継続的に燃料供給が停止される燃料停止気筒および燃料
    供給と燃料供給停止とが交互に繰り返される間欠噴射気
    筒を設定しトルクダウン制御を行なう第2トルクダウン
    制御パターンとを備え、 トルクダウン要求両の増加に応じて上記第1および第2
    トルクダウン制御パターンの燃料停止気筒数を増加させ
    ながら第1および第2トルクダウン制御パターンを交互
    に発生させると共に、 トルクダウン要求量が増加方向に変化し第2トルクダウ
    ン制御パターンから第1トルクダウン制御パターンへ変
    化する時、増加すべき燃料停止気筒を第2トルクダウン
    制御パターン実行時に間欠噴射気筒に設定された気筒以
    外の気筒に対して設定する 車両のトラクションコントロール装置。
  2. 【請求項2】エンジン回転数が所定エンジン回転数以上
    の領域で上記設定手段によるトルクダウン制御を実行す
    る 請求項1記載の車両のトラクションコントロール装置。
  3. 【請求項3】上記所定エンジン回転数は、トルクダウン
    要求量に応じて変化し、 該要求量が大きくなるほど高く設定された 請求項2記載の車両のトラクションコントロール装置。
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