JP2975097B2 - 真空吸着基板保持装置の真空配管 - Google Patents

真空吸着基板保持装置の真空配管

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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は半導体露光装置に用いられる真空吸着方式の
基板保持装置と真空吸着用吸着源とを連結する真空配管
に関する。
[従来の技術] 真空吸着方式によってウェハを保持する従来の基板保
持装置の一例を第3図に示す。
第3図に示すようにウェハ61を吸着保持する搬送チャ
ック51が、該搬送チャック51をZ方向(紙面に対して垂
直な方向)に移動させるZステージ54とX方向(図中左
右方向)に移動するXステージ53とからなる基板搬送装
置に取付けられており、該基板搬送装置が移動すること
によって、前記搬送チャック51と、同様にウェハ61を吸
着保持する露光用のウェハチャック52との間の前記ウエ
ハ61の受渡しを行なう構成となっており、前記基板搬送
装置および搬送チャック51とウェハチャック52は減圧雰
囲気の真空チャンバ63内に収容されている。
前記搬送チャック51は、真空ライン55、バルブ57およ
びディストリビュータ59を介して、真空チャンバ62の外
部に配置されているポンプ60に連結され、また、ウェハ
チャック52は、真空ライン56、バルブ58およびディスト
リビュータ59を介してポンプ60に連結されており、搬送
チャック51およびウェハチャック52共にポンプ60による
吸引動作によってウェハ61を着脱する。前記バルブ57,5
8は、共に三方弁であり、それぞれ、搬送チャック51と
ポンプ60、ウェハチャック52とポンプ60を連通させる
(a)状態と、搬送チャック51と真空チャンバ62内の雰
囲気(以下チャンバ雰囲気という)、ウェハチャック52
とチャンバ雰囲気を連通させる(b)状態とに切換えが
可能である。
ここで、搬送チャック51からウェハチャック52へウェ
ハ61を受渡す場合について説明する。
まず、搬送チャック51によってウェハ61を吸着するた
め、バルブ57を(a)状態、すなわち搬送チャック51が
ポンプ60と連通する状態として該ポンプ60を作動させ、
前記搬送チャック51によってウェハ61を吸着保持する。
このとき、バルブ58は(b)状態とし、ウェハチャック
52はチャンバ雰囲気に連通した状態となっており、真空
ライン56内の圧力はチャンバ雰囲気圧力と同じになって
いる。
次に、Xステージ53を駆動して、搬送チャック51で吸
着保持しているウェハ61をウェハチャック52のチャック
面上まで移動させる。その後、Zステージ54を駆動し
て、前記ウェハ61がウェハチャック52のチャック面に接
する位置まで搬送チャックを移動させる。そして、ウェ
ハ61がウェハチャック52のチャック面に接した状態で、
バルブ58を(a)状態に切換えると、ウェハ61はウェハ
チャック52によって吸着される。このとき、ウェハ61
は、ウェハチャック52とともに搬送チャック51について
も吸着された状態となっているので、バルブ57を(b)
状態に切換えて搬送チャック51をチャンバ雰囲気と連通
させて該搬送チャック51の吸着力を無くし、搬送チャッ
ク51からウェハ61を離脱させる。ウェハ61がウェハチャ
ック52のみで吸着された状態になると、前記Zステージ
54およびXステージ53を順に駆動して搬送チャック51を
元の位置まで戻し、ウェハ61のウェハチャック52への受
渡しが完了したことになる。
また、ウェハチャック52で保持したウェハ61について
の露光が終了すると、再びXステージおよびZステージ
54を駆動して搬送チャック51を、ウェハチャック52の位
置まで移動させて、ウェハ61のウェハチャック52から搬
送チャック51への受渡しを行なう。この場合、上述した
搬送チャック51からウェハチャック52への受渡しの場合
と逆の動作を行なうことで、ウェハ61をウェハチャック
52から搬送チャック51へ受渡すことができる。
[発明が解決しようとする課題] しかしながら、上記従来の技術では、基板保持装置間
で基板の受渡しを行なう際、例えば前述の搬送チャック
51からウェハチャック52へウェハ61を受渡す際、該ウェ
ハチャック52を吸着状態にするため、バルブ58を切換え
ることによって前記ウェハチャック52をポンプ60と連通
させるが、該ウェハチャック52に通じている真空ライン
56はそれ以前にチャンバ雰囲気と同圧力となっており、
バルブ58が切換えられた際、圧力の高い気体がディスト
リビュータ59に流入し、ディストリビュータ59の圧力が
高くなる。その結果、該搬送チャック51の圧力が高くな
るため吸着力が弱まることになる。これによって搬送チ
ャック51とチャンバ雰囲気との差圧が充分でなくなる
と、基板を落下させてしまうという問題点がある。
本発明は、上記従来の技術が有する問題点に鑑みてな
されたもので、真空吸着基板保持装置が基板を吸着保持
している際の吸引圧力と雰囲気圧力との差圧を、基板の
吸着保持に充分なものに保ち得る、真空吸着基板保持装
置の真空配管を提供することを目的としている。
[課題を解決するための手段] 本発明は、真空吸着用の吸引源の吸引ラインからディ
ストリビュータによって分配されて複数の真空吸着基板
保持装置それぞれに連結され、前記各真空吸着基板保持
装置に対して基板を着脱させる真空吸着基板保持装置の
バルブが介在されている真空配管において、 前記ディストリビュータとバルブとの間に絞り弁を配
したものであり、 前記真空吸着基板保持装置バルブとの間に、該真空吸
着基板保持装置の吸引圧力を検知するためのバキューム
センサを配した。
[作用] 本発明の真空吸着基板保持装置の真空配管は、真空吸
着基板保持装置が基板を吸着保持している際、他の真空
吸着基板保持装置側からの圧力の高い気体の流入を、絞
り弁によって抑えることができる。また、この絞り弁
は、バルブとディストリビュータとの間に配されている
ので、真空吸着基板保持装置から基板を離脱させるため
に、該真空吸着基板保持装置の吸引圧力と雰囲気圧力と
の差を無くす際、絞り弁を介すことなく気体を流通させ
ることができる。
[実施例] 次に、本発明の実施例について図面を参照して説明す
る。
第1図は本発明の真空吸着基板保持装置の真空配管の
一実施例を示す図である。
本実施例では、搬送チャック11,21,31およびウェハチ
ャック41の4個の真空吸着基板保持装置を不図示の真空
チャンバ内に収容したものである。搬送チャック11,21,
31およびウェハチャック41は、真空チャンバ外に配され
たポンプ1の吸引動作中に、前記各搬送チャック11,21,
31およびウェハチャック41にそれぞれ連通する真空ライ
ン15,25,35および45に配されたバルブ13,23,33,43を開
閉させることによって、前記搬送チャック11,21,31およ
びウェハチャック41の基板の着脱を行なって、基板の搬
送および相互間での受渡しを行なう。
前記ポンプ1の吸引ライン3はディストリビュータ2
に連結されて、該ディストリビュータ2において、搬送
チャック11,21,31およびウェハチャック41へ通じる4つ
の真空ライン15,25,35,45に分配されている。各真空ラ
ンイ15,25,35,45上には、それぞれ前記ディストリビュ
ータ2側から順に、絞り弁14,24,34,44とバルブ13,23,3
3,43が配設されており、さらに、各バルブ13,23,33,43
と各搬送チャック11,21,31およびウェハチャック41との
間には、各基板保持装置の吸引圧力を検知するバキュー
ムセンサ12,22,32,42がそれぞれ配設されている。ま
た、各バルブ13,23,33,43は、何れも三方弁であり、そ
れぞれ、各搬送チャック11,21,31およびウェハチャック
41を、前記ポンプ1に通じさせる(a)状態と真空チャ
ンバ内雰囲気圧力に開放する(b)状態との切換えを行
なうものであり、前記ポンプ1の吸引動作中に各バルブ
13,23,33,43を、(a)状態にすることで、各搬送チャ
ック11,21,31およびウェハチャック41は基板を吸着する
ことができ、(b)状態にすれば基板の吸着が解除され
該基板を離脱させることができる。
前記絞り弁14,24,34,44は、前記バルブ13,23,33,43の
何れかを開閉させた際、他の搬送チャックあるいはウェ
ハチャックの圧力上昇を少なくするために設けたもので
ある。
この絞り弁14,24,34,44を配置する位置としては、前
述のようにバキュームセンサ12,22,32,42およびバルブ1
3,23,33,43がそれぞれに設けられている真空ライン15,2
5,35,45においては、第2図に示すように、搬送チャッ
ク11,21,31およびウェハチャック41とバキュームセンサ
12,22,32,42との間(位置)、バキュームセンサ12,2
2,32,42とバルブ13,23,33,43との間(位置)、バルブ
13,23,33,43とディストリビュータ2との間(位置)
の3通りが考えられ、本発明では各絞り弁14,24,34,44
を、バルブ13,23,33,43とディストリビュータ2との間
(位置)に配置している。
ここで、上述した3箇所に絞り弁を配置した場合につ
いて説明する。
まず、位置の場合、各チャックとバキュームセンサ
との間に絞り弁による圧力の低下部分が存在するため、
該バキュームセンサは各チャックの真空圧を示さず、前
記絞り弁よりポンプ側の真空度の高い部分の圧力を示す
ことになる。この場合、チャック面での真空圧が基板の
吸着に要する圧力に達しておらず雰囲気圧力との差圧が
充分でない可能性が高く、基板を落下させてしまうこと
が考えられる。
また、位置に配置した場合、バキュームセンサは、
絞り弁よりチャック側になるため、各チャックに真空圧
を示すことになるが、基板をチャックによる吸着状態か
ら解除するためにバルブを切換えて雰囲気圧力に開放す
る際、バルブよりチャック側に絞り弁があるので、雰囲
気圧力になるまでの時間がかかりスループット低下の原
因となる。位置に配置した場合、バキュームセンサ
は、絞り弁よりチャック側になるため、各チャックの真
空圧を示すことになり、さらに、バルブを開放した際
も、バルブが各チャック側となっているので、各チャッ
ク面の圧力は短時間で雰囲気圧力に達することになり、
上述のような位置、に配置した場合の悪影響が除去
され最適なものとなる。
次に、本実施例による基板の受渡し動作について説明
する。
本実施例では3つの搬送チャック11,21,31とウェハチ
ャック41とを備えているが、各チャック間の基板の受渡
し動作は同様に行なうことができるので、ここでは搬送
チャック11から搬送チャック21への受渡しについて説明
する。
まず、ポンプ1を吸引動作状態とし、搬送チャック11
に連通する真空ライン15上のバルブ13を(a)状態にす
る。この状態で、搬送チャック11は、真空ライン15を介
してポンプ1に通じた状態となって吸着力が発生してお
り、ウエハ61を吸着保持しているものとする。このと
き、他のバルブ23,33,43は(b)状態とし、搬送チャッ
ク21,31およびウェハチャック41は何れも真空チャンバ
内の雰囲気圧力と同等になっている。
この状態で搬送チャック11から搬送チャック21へ基板
を受渡す場合、該搬送チャック21へ連通する真空ライン
25上に配されたバルブ23を(a)状態とし、搬送チャッ
ク21とポンプ1とを通じさせて該搬送チャック21に吸着
力を発生させる。このとき、搬送チャック21は真空チャ
ンバ内雰囲気と同等な圧力であったため、圧力の高い気
体が搬送チャック21から真空ライン25を通ってディスト
リビュータ2へ移動し、この圧力の高い気体によって、
基板を吸着保持している搬送チャック21の吸着圧力が高
くなって吸着力が弱まり、保持している基板を落下させ
てしまう可能性があるが、搬送チャック11の真空ライン
15上でディストリビュータ2とバルブ13との間に配した
絞り弁14により圧力の高い気体の搬送チャック21側への
影響を小さくすることができる。
この場合、絞り弁14のコンダクタンスを小さくすれ
ば、悪影響をより小さいものとすることができるが、搬
送チャック11の吸着面とチャンバ内雰囲気との差圧を、
基板の吸着保持に要するものに確保する際のスループッ
トの低下を考慮する必要がある。
次に、搬送チャック11により、吸着保持している基板
を搬送チャック21の吸着面上に移動させて、該基板を搬
送チャック11と搬送チャック21との二つの保持装置で吸
着した状態とする。
つづいて、基板を搬送チャック21のみで保持させるた
め、バルブ13を(b)状態にして、搬送チャック11の吸
着面の圧力を真空チャンバ内雰囲気圧力との差圧を無く
する。このとき、搬送チャック11に連通する真空ライン
15上で、絞り弁14がバルブ13より搬送チャック11側に配
されていると、差圧が無くなるまでに時間がかかってス
ループットを悪くしてしまうが、本実施例の場合、前述
のようにバルブ13よりポンプ1側に配されているので問
題はない。
このように、搬送チャック11の吸着面とチャンバ雰囲
気の差圧を無くすることにより、該搬送チャック11の吸
着が無くなって、基板は搬送チャック21のみで吸着保持
したものとなり、基板が受渡されたことになる。
[発明の効果] 本発明は、以上説明したように構成されているので下
記のような効果を奏する。
(1)真空吸着基板保持装置によって基板を吸着保持し
ている際、他の真空吸着基板保持装置側からの圧力の高
い気体の流れ込みを抑えることができるので、真空吸着
基板保持装置の吸引圧力と雰囲気圧力との差圧を、常
に、基板の吸着保持のために充分なものとすることがで
き、前記真空吸着基板保持装置による基板の搬送あるい
は真空吸着基板保持装置相互間での基板の受渡し等の動
作を確実かつ安全に行なうことが可能となる。
(2)絞り弁は、真空配管上において、バルブとディス
トリビュータとの間に配されており、真空吸着基板保持
装置から基板を離脱させるためバルブを操作して前記真
空吸着基板保持装置位の吸引圧力を雰囲気圧力と同等に
する際、気体は前記絞り弁を介することなく流通するの
で、スループットを向上させることができる。
(3)請求項第2項に記載したもののように、バキュー
ムセンサをバルブと真空吸着基板保持装置との間に配す
ることにより、真空吸着面の吸着圧力を正確に検出する
ことができるので、真空吸着基板保持装置による基板の
吸着状態の良否を確認することが可能となり、基板の搬
送および受渡し動作の確実性および安全性がより高いも
のになり基盤保持装置としての信頼性が向上する。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の、真空吸着基板保持装置の真空配管の
一実施例を示す図、第2図は絞り弁の配置位置を示す
図、第3図は従来の真空吸着基板保持装置の真空配管の
一例を示す図である。 1……ポンプ、 2……ディストリビュータ、 3……吸引ライン、 11,21,31……搬送チャック、 12,22,32,42……バキュームセンサ、 13,23,33,43……バルブ、 14,24,34,44……絞り弁、 15,25,35,45……真空ライン、 41……ウエハチャック。

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】真空吸着用の吸引源の吸引ラインからディ
    ストリビュータによって分配されて複数の真空吸着基板
    保持装置それぞれに連結され、前記各真空吸着基板保持
    装置に対して基板を着脱させる真空吸着基板保持装置の
    バルブが介在されている真空配管において、 前記ディストリビュータとバルブとの間に絞り弁を配し
    たことを特徴とする、真空吸着基板保持装置の真空配
    管。
  2. 【請求項2】真空吸着基板保持装置とバルブとの間に、
    該真空吸着基板保持装置の吸引圧力を検知するためのバ
    キュームセンサを配したことを特徴とする請求項1記載
    の、真空吸着基板保持装置の真空配管。
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