JP2974112B2 - ワイヤハーネスプロテクタおよびインストルメントワイヤハーネスの接続装置 - Google Patents

ワイヤハーネスプロテクタおよびインストルメントワイヤハーネスの接続装置

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JP2974112B2
JP2974112B2 JP5334711A JP33471193A JP2974112B2 JP 2974112 B2 JP2974112 B2 JP 2974112B2 JP 5334711 A JP5334711 A JP 5334711A JP 33471193 A JP33471193 A JP 33471193A JP 2974112 B2 JP2974112 B2 JP 2974112B2
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啓三 西谷
喜章 仲山
実 久保田
圭一 尾▲崎▼
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  • Coupling Device And Connection With Printed Circuit (AREA)
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、例えば自動車における
インストルメントパネル部に配設されるワイヤハーネス
の保護,収納に好適なプロテクタおよびインストルメン
トワイヤハーネスの接続装置に関する。
【0002】
【従来の技術】インストルメントパネル部の周辺には多
数の電装品が配置され、これらを制御監視する制御回路
ユニットやメータ、インジケータランプおよびスイッチ
類も集中するので、インストルメントワイヤハーネス
(以下、インパネハーネスともいう)を構成する電線本
数は尨大な数となり、その肥大、重量化と共に配線形態
が複雑化し、その配設やハーネスと各電装品とのコネク
タ結合作業等に多大の労力と時間がかかるのはもちろ
ん、メンテナンスを困難にしていた。
【0003】このような事態を緩和するため、特公昭5
7−38457号公報には、ワイヤハーネス中の分岐接
続部を吸収すると共に回路保護部材である多数のヒュー
ズや制御部品としてのリレーを搭載した複数の電気接続
箱を自動車の適宜個所に分散配置することにより、ワイ
ヤハーネスの配線形態の簡素化と肥大化防止を図る提案
がなされている。図25はこのような電気接続箱を使用
したテールランプ系統の配線図である。1は車体、91
A,91Bはテールランプ、92A,92Bはクリアラ
ンスランプ、93はエンジンを示し、エンジンルーム1
Aにはバッテリ(図示せず)が設置され、インストルメ
ントパネル周辺1Bには、テールランプ用警報ランプ
を有する計器盤95,テールリレー96,メインヒュ
ーズ97A,テール用ヒューズ97B,メータ用ヒュー
97Cを備えた電気接続箱98、ランプ断検リレー
およびテールスイッチ100がそれぞれ配置されてい
る。
【0004】テールスイッチ100をONすると、テー
ルリレー96の接点が閉じてテール用ヒューズ97Bを
介装した回路が通電し、ランプ91A,91B,92
92Bが点灯する。ランプ91A91Bのいずれ
かが断線すると、ランプ断検リレー99が作動して計器
95中の警報ランプ94が点灯する。
【0005】図26は上記のような電気接続箱98、ラ
ンプ断検リレー99およびスピードコントロールリレ
ー,インテグレーションリレーなどの制御回路ユニット
101類を組み合せた計器盤(コンビネーションメー
タ)95の周辺のブロック配線図である。計器盤95
なかには、オイル計,バッテリ計,スピードメータ,タ
コメータなどの多数のメータ71類とこれらのムーブメ
ント72およびインジケータ,警報,照明などのランプ
74類が実装されると共に、スピードメータ71Aとタ
コメータ71Bには専用の制御回路103A103B
が個別に設けられ、更に上記スピードコントロールリレ
ー,インテグレーションリレー等の制御回路ユニット
01類も分散配置されるために、これらを相互に接続す
る電力線,信号線の数は非常に多く、少数の電気接続箱
98を限定配置しただけでは依然として複雑さは解消し
ない。
【0006】そこで、特開平2−45238号公報に
は、計器盤の内部回路に該計器盤とワイヤハーネスとの
接続のためのジョイント結合部を有する分岐回路を設け
て、計器盤にワイヤハーネス中の分岐接続部を一部分担
させ、電気接続箱内部の回路数とその接続電線本数を減
らしてインストルメントパネル部周辺のワイヤハーネス
を更に簡素化する試みが開示されている。また、特開平
4−266537号公報には、図27に示すように、イ
ンストルメントパネル部104のクラスタ105にスイ
ッチ・計器類(図示せず)を実装すると共に、該クラス
タの背面にこれらの電気回路を構成する可撓性印刷配線
106を張り付け装着し、該配線板106の端末部分
に前記各スイッチ・計器類の電子制御に必要なメモリー
・演算などの電子機能部品108を分散配置した電子制
御基板109A〜109Fを組み入れ接続した回路構造
が開示されている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】計器盤の内部回路にワ
イヤハーネスまたは電気接続箱の分岐回路の一部を肩替
りさせたり、また、クラスタ背面に各スイッチ・計器類
に対応する電気回路(可撓性印刷配線板)と電子制御基
板を直接に分散配置することにより、制御回路ユニット
をクラスタ背面に集約しても、インストルメントパネル
部に配置される電気機器の数は多岐にわたり、ワイヤハ
ーネスを各電装品と個々にコネクタ結合する従来方式を
とる限り、ワイヤハーネスの幹線部から派生する分岐線
部の数はそれほど減少せず、ワイヤハーネスの配設にか
なりのスペースを要し、依然として配設作業および各電
装品との接続に多大の労力と時間がかかる。
【0008】本発明は上記の点に着目してなされたもの
であり、ワイヤハーネス、とくにインパネハーネスの配
設形態を著しく簡素化し、その配設と組付けを容易に行
なうことができるワイヤハーネスプロテクタを提供する
ことを課題とする。本発明のもう一つの課題は、インス
トルメントパネル内に配置される各種電気機器との接続
を容易にできるインストルメントワイヤハーネスの接続
装置を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】前記の課題を達成するた
め、本発明のワイヤハーネスプロテクタは、請求項1に
記載のように、ワイヤハーネスを保護収容するプロテク
タ本体とそのカバーとから成り、該カバーには複数の貫
通孔が集中して設けられており、前記プロテクタ本体に
収納したワイヤハーネスにおける複数のコネクタをそれ
ぞれ前記各貫通孔から該ワイヤハーネスの収納配設方向
と直交して突出させ、該コネクタ群をコネクタ押さえを
介して固定することにより多極コネクタが形成され、こ
のような構成により前記カバーには複数の多極コネクタ
が設けられるとともに該複数の多極コネクターの少なく
とも一つを可動構造としたものである。可動方向はカバ
ー面に対してXーY軸方向とし、また、カバー面に対し
て進退するZ軸方向を組み合わせる(請求項1〜3)
【0010】上記プロテクタに保護収容するワイヤハー
ネスとして、インパネハーネス、すなわち、自動車のイ
ンストルメントパネル部に装着される計器盤、該計器盤
のメータ・表示ランプを含む車載電装品の制御回路を設
けた集中制御回路板、および前記車載電装品に対する電
源、入出力信号の分配およびアース線の統合を行う電気
接続箱などの各種電気機器に接続される複数のコネクタ
を有するインパネハーネスが好適に使用される(請求項
)。また、前記多極コネクタを構成する複数のコネク
タのうち、前記計器盤の背面に設けられるプリント配線
板に接続されるコネクタのハウジングの内側の側壁が解
放されて、該開放部に面してコネクタ端子の弾性接触片
が露出して形成され、前記プリント配線板の回路接続部
と面接触する構造とするのが好ましい(請求項)。
【0011】インパネハーネスの接続装置は、請求項
に記載のように、自動車のインストルメントパネル部に
装着される計器盤、該計器盤のメータ・表示ランプを含
む車載電装品の制御回路を設けた集中制御回路板、およ
び前記車載電装品に対する電源、入出力信号の分配およ
びアース線の統合を行う電気接続箱などの各種電気機器
と、これらの電気機器に接続される複数のコネクタを有
するインパネハーネスとの接続装置であって、該接続装
置はプロテクタ本体とそのカバーとからなるワイヤハー
ネスプロテクタを備え、該カバーには複数の貫通孔が集
中して設けられており、前記プロテクタ本体に収納した
インパネハーネスにおける前記複数のコネクタをそれぞ
れ前記各貫通孔から該インパネハーネスの収納配設方向
と直交して突出させ、該コネクタ群をコネクタ押さえを
介して固定することにより多極コネクタを形成し、一
方、前記電気接続箱、集中制御回路板および電気接続箱
をモジュールケースを用いて集約し一体的に結合してメ
ータモジュールを形成すると共に、該モジュールケース
に前記多極コネクタを構成する複数のコネクタに対応す
るインパネハーネス接続用コネクタを集中して設けたこ
とを特徴とする。
【0012】
【作用】請求項1のワイヤハーネスプロテクタによれ
ば、ワイヤハーネスの幹線部とこれから派生する複数の
分岐線部もプロテクタ本体とカバー内に一括して収納保
護され、また、該ハーネス中の分岐線部の端末コネクタ
もカバーの貫通孔を利用して多極コネクタとして一つに
集約される。従って、ワイヤハーネスの配設は該ワイヤ
ハーネスプロテクタを所定位置に組付け、固定すればよ
く、作業が極めて簡単である。そこで、前記端末コネク
タと接続すべき電気機器の相手方コネクタを上記多極コ
ネクタに対応して予め集約しておくことにより、ワイヤ
ハーネスの配設とコネクタ結合による各種電気機器との
電気的接続を同時行うことが可能となる。また、多極コ
ネクタが複数設けられるとともに、少なくとも一つの多
極コネクタを可動構造(カバー面に対してXーY軸方
向)としたから、上記電気機器の相手方コネクタのピッ
チに追随するので、接続が容易で、コネクタピッチを高
精度に仕上げる必要がなくなる。さらに、請求項のよ
うに、複数の多極コネクタをカバー面に対して進退可能
にしておけば、ワイヤハーネスプロテクタを仮固定、本
固定の二段階で行うことができ、取付作業性が向上す
る。
【0013】上記プロテクタに対して、請求項の如く
にインパネハーネスを適用すれば、各種電気機器が集中
配置されるインストルメントパネル部周辺において、配
設形態が著しく簡素化され、その配設と組付けが容易に
なる。また、請求項の如く、前記多極コネクタを構成
する複数のコネクタのうち、前記計器盤の背面に設けら
れるプリント配線板に接続されるコネクタのハウジング
の内側の側壁を解放して、該開放部に面してコネクタ端
子の弾性接触片を露出させ、前記プリント配線板の回路
接続部と面接触させる構造とすることにより、該コネク
タ端子の弾性接触片が外部から保護され、他の機器との
接触や衝合による破損や損傷を防止することができる。
【0014】請求項6のインパネハーネスの接続装置に
よれば、インストルメントパネル内に配置される計器
盤、集中制御回路板および電気接続箱などの電気機器が
メータモジュールとして一体化され、更に、該モジュー
ルケースに前記多極コネクタを構成する複数のコネクタ
に対応するインパネハーネス接続用コネクタが集中して
設けられるから、該インパネハーネスを収納したプロテ
クタをインストルメントパネルに組付け、固定すること
により、ワイヤハーネスの配設と各種電気機器との接続
が一回の取付作業で済む。
【0015】
【実施例】図1は本発明によるメータモジュールの構成
および作用を示す概念説明図である。車体1のインスト
ルメントパネル2の内部にメータモジュール3が配置さ
れ、その近傍にメイン電気接続箱41 ,サブ電気接続箱
2 ,インテグレートモジュール43 と共に、スタータ
インタラプトリレー,電子フラッシャ,オートランプリ
レー,インジケータランプモジュール,スピードコント
ロールモジュール,ブロアモータリレー,アンテナモジ
ュール,エアバッグ,オートライドコントロール,盗難
防止制御ユニット,リモートコントロールなどのリレ
ー、ユニットコントロール、モジュール類が配置されて
いる。
【0016】これらの回路制御ユニット類4のなかで、
例えば斜線で示されたサブ電気接続箱42 、インテグレ
ートモジュール43 、インジケータランプモジュール4
4 、スピードコントロールモジュール45 およびオート
ライドコントロール46 は本発明のメータモジュール3
の内部に集約して一体的に設けられる。 従って、イン
ストルメントパネル2の内部および車室両サイドのフロ
ア内部2′,2″の配線本数が大巾に減少して配設形態
が簡素化されると共に、これらのユニットの空いたスペ
ースを他の電装品の設置に活用できる。
【0017】図2は本発明のメータモジュール3とイン
ストルメントパネル2の部分の分離状態の斜視図を示
す。図中、5はクラスタフレーム、6はフィニッシュパ
ネルであり、メータモジュール3はクラスタフレーム5
に収納されてクラスタとして形成され、インストルメン
トパネル2に嵌め込み固定される。フィニッシュパネル
6はメータモジュール3に固定後インストルメントパネ
ル2に組み付けてもよいが、ここではメータモジュール
3を組み付けた後に装着する。7はインストルメントパ
ネルワイヤハーネス(以下、インパネハーネスと略称す
る)8を保護するワイヤハーネスプロテクタであり、該
プロテクタ7にはメータモジュール3に直接結合できる
ねじ締め型の多極コネクタ10が一体的に形成されてい
る。9は多数のヒューズ9a,リレー9bなどを搭載す
ると共に複数のハーネス接続用コネクタ9cを設けた既
知の構成のメイン電気接続箱(図3参照)であり、図1
のメイン電気接続箱41に相当する。
【0018】メータモジュール3は、図3に示されるよ
うに、計器盤12、そのプリント配線板13、集中制御
回路板14、電気接続箱(J/B)15およびモジュー
ルケース16などから構成される。17は代表例として
示したフォグランプ用スイッチであり、スイッチ類はク
ラスタフレーム5の取付口5aにそれぞれ嵌め込み固定
される。18はモジュール用のサブワイヤハーネスであ
り、中間に複数個のJ/B接続用コネクタ19を有し、
両端に機器直付け用コネクタ20が設けられる。
【0019】図4は上記モジュール3,インパネハーネ
ス8およびサブワイヤハーネス18の相互関係を示す斜
視図、図5はモジュールケース16の正面図である。図
4および図5において、モジュール3のモジュールケー
ス16は底壁16aと周壁16bとからなる長方形の箱
体であり、ポリブチルテレフタレート(PBT)、ポリ
プロピレン、ポリアミド樹脂、PPS樹脂などの合成樹
脂絶縁体から製作される。モジュールケース16の底壁
16aの裏面において、中央部にはインパネハーネス接
続用コネクタ21が突出して形成され、一側に複数個の
サブワイヤハーネス接続用コネクタ22が、他側に複数
の通気孔23がそれぞれ設けられており、前面において
周壁16bのコーナー部にはクラスタフレーム5に対す
る取付板24が設けられている。
【0020】インパネハーネス接続用コネクタ21はイ
ンパネハーネス8の多極コネクタ10と嵌合する集合コ
ネクタとして形成され、モジュールケース16と一体の
枠体部21a、その中心部のボルト受部21b、該部2
1bの上方と一側方のコネクタ嵌合口21cと21
c′、および該部21bの下方と他側方のJ/Bコネク
タ部21dと21d′とから構成される。コネクタ嵌合
口21cには、後述するように、前記計器盤12の背面
におけるプリント配線板13のインパネハーネス接続用
コネクタ41が嵌合され、コネクタ嵌合口21c′に
は、集中制御回路板14のインパネハーネス接続用コネ
クタ46が嵌合され、J/Bコネクタ部21dと21
d′には同じく後述するように、電気接続箱15のブス
バー26のタブ30がコネクタ端子として収容配列され
る。
【0021】モジュールケース16の前面中央部におい
て、上記枠体部21aと連続して隔壁16cを設けるこ
とにより、一側に電気接続箱収容部25が区画形成され
ている。前記電気接続箱15は、図3にも示されるよう
に、この電気接続箱収容部25に複数のブスバー26と
これらを支持する絶縁板27とからなるブスバー回路板
28を積層(図示の例では二層)すると共に絶縁カバー
29を被せることにより、モジュールケース16と一体
的に構成される。
【0022】各ブスバー26の中間部および(または)
端部にはコネクタ端子としてのタブ30(図6参照)が
起立連成され、これらのタブ30群は底壁16aに設け
たタブ挿通孔31を貫通して前記サブワイヤハーネス接
続用コネクタ22とJ/Bコネクタ部21dと21d′
を構成する。また、タブ30群の一部は絶縁カバー29
のタブ挿通孔31(図9参照)を貫通して集中制御回路
板接続用コネクタ32を構成する。また、絶縁カバー2
9の周縁部にはビス孔を有するスペーサ33が突設さ
れ、該絶縁カバー29をモジュールケース16へ固定す
ると共に、集中制御回路板14を絶縁カバー29に対し
て適宜空間Vをおいて固定できるようにしてある(図6
参照)。
【0023】図6はメータモジュール3とワイヤハーネ
スプロテクタ7の分離状態の断面図、図7はその組付状
態の断面図、図8(A),(B)はそれぞれ集中制御回
路板14と電気接続箱15の分離状態と組立状態の断面
図、図9(A),(B)はそれぞれ図8のコネクタ32
部分の分離状態と結合状態の拡大断面図、図10
(A),(B)は図6の分割コネクタ56の部分の拡大
断面図と、コネクタ41との結合状態の拡大断面図、図
11(A),(B)はそれぞれ図6のJ/Bコネクタ部
21dと分割コネクタ55との結合状態の拡大断面図と
その縦断面図、図12はワイヤハーネスプロテクタ7の
分離状態の断面図、図13はメータモジュール3とイン
ストルメントパネル2の組付状態を示す要部断面図であ
る。これらの図において、計器盤12の前面にはメータ
・表示ランプ類(図示の例ではメータ35)が実装さ
れ、裏側にはメータ35のムーブメント36および表示
ランプ類と電気的に接続されたプリント配線板(FP
C)13が取付けられている。プリント配線板13の表
側には文字板照明用バルブ37と共に該バルブからの光
を文字板へと導く導光板38が設けられ、裏側には凹み
39aを有する受座39を膨出形成して、前記プリント
配線板13から延設して形成した回路接続部40を沿わ
せて、該受座39と回路接続部40とにより前記インパ
ネハーネス接続用コネクタ41が形成されている。
【0024】計器盤12には、図14に示すように、ス
ピードメータS,タコメータTM、燃料計F、ラジエー
タ温度計Tなどのメータ35類、各種インジケータラン
プ42,42′、オド,トリップおよび時計などの表示
を選択的に行うLCD43、および該LCD43の表示
切替えのためのスイッチ類44が実装されている。ま
た、プリント配線板13には、前記インパネハーネス接
続用コネクタ41と共に集中制御回路板14に対するコ
ネクタ45(図6参照)が設けられている。
【0025】図8および図9において、集中制御回路板
14は、片面に計器盤接続用コネクタ45′を備え、他
面にインパネハーネス接続用コネクタ46およびJ/B
接続用端子47を備えると共に、中央に開口48(図3
参照)を有し、該開口48からインパネハーネス8が接
続された後にインパネハーネス側コネクタに装備された
ボルト57の反対面を覗くことができ、反対面より(解
除用)工具をさし込み、コネクタ結合を解除できるよう
にしてある。
【0026】集中制御回路板14は通常の硬質印刷配線
板(HPC)に、図14に示されるように、後述するド
ライバ回路14A,演算駆動ユニット14Bおよびドラ
イバ回路14Cと共に、I/F回路49A,49B,4
9C,計器盤12のメータ・表示ランプ類その他の電装
品(インストルメントパネル2に設置されるものに限定
されない)の電子制御に必要なメモリー、演算処理など
を行うマイクロコンピュータ(CPU)50およびその
他の出力回路51を組み込んで形成される。
【0027】そして、上記インパネハーネス接続用コネ
クタ46は、図14のI/F回路49Cと接続される端
子46aとそのハウジング46bとから形成される。ま
た、J/B接続用端子47は相対向する一対の基板47
aの上端から弾性接触片47bを折り返し形成すると共
に、基板47aの下端に拡開片47cを介して半田付け
用の接続片47dを連成して成り、一対の接続片47
d,47dを集中制御回路板14のランド部14aの孔
14bに差し込んで、I/F回路49A,49Bおよび
CPU50などの電源ラインに半田付けすることにより
固定されている。
【0028】図8および図9に示すように、電気接続箱
15を構成する絶縁カバー29に対して集中制御回路板
14を突き合わせると、インパネハーネス接続用コネク
タ46がコネクタ嵌合口21c′に嵌着されると共に、
前記ブスバー26のタブ30が各J/B接続用端子47
の一対の弾性接触片47b,47b間に嵌挿されて、該
集中制御回路板14と電気接続箱15間の電気的接続が
達成される。
【0029】上記の集中制御回路板14として、車種や
グレードの別なく共通して使用できるように、前記メモ
リー機能やスピードコントロールなどの演算機能の他、
各種メータのデジタル化機能、キーリマインダ,ライト
リマインダ,ワイパーコントロールなどのタイマ機能、
時計,オド,トリップなどのマルチ表示機能といった各
種の機能を備えたものを使用する。また、ナビゲーショ
ン,マルチファンクションスイッチ,盗難防止コントロ
ール,キーレスエントリなどのオプション機能を予め備
えものを使用することが好ましいが、これらのオプショ
ン機能を備えた別の集中制御回路板と交換してもよい。
【0030】図12に示すように、ワイヤハーネスプロ
テクタ7はプロテクタ本体52とそのカバー53とから
なり、それぞれロック手段を構成する係止孔52aと係
止爪53aを備えている。54はコネクタ押さえであ
り、多極コネクタ10を構成する分割コネクタ55,5
6をカバー53に設けた貫通孔53bに差し込んでコネ
クタ押さえ54を外挿し、ねじ59によりカバー53に
固定する。
【0031】分割コネクタ55は嵌合軸方向にボルト5
7が挿着されており、このボルト57と対応してプロテ
クタ本体52にはボルト回し用の開口枠52bが開設さ
れている。55aはボルト挿着部であり、ボルト挿着部
55aの後端開口部55bには係止爪55cが設けら
れ、反対側にはボルト嵌合部55dが設けられ、上記開
口枠52bには係止爪55cに対応する係止孔52cが
設けられている。この分割コネクタ55の端子収容室5
5eには図11(A),(B)に示すように、電気接続
箱15のタブ30に対する雌端子30′が収容係止され
ている。なお、57aはボルト57の頭部、57bは軸
部、57cはねじ部、57dはストップリングである。
もう一つの分割コネクタ56は、前記インパネハーネス
接続用コネクタ41と接続するものであり、図10
(A),(B)に示すように、そのハウジング56aの
一側面56bが開放されて、該開放部に面してコネクタ
端子58の弾性接触片58aが露出し、前記回路接続部
40のランド(銅箔)と面接触するように構成されてい
る。
【0032】ワイヤハーネスプロテクタ7の組立に際し
ては、インパネハーネス8(図2参照)の所要の電線端
末に予め分割コネクタ55,56を装着しておく。そこ
で、インパネハーネス8の一部を上記プロテクタ本体5
2に収納して、各コネクタ55,56を上記の如くコネ
クタ押さえ54によりカバー53に組付け固定した後、
このカバー53をプロテクタ本体52に被せて、係止孔
52aと係止爪53aを係合させ、ロックすることによ
り容易に組み立てることができる。
【0033】上記構成において、メータモジュール3の
組立は次のように行う。先ず、図5においてモジュール
ケース16の電気接続箱収容部25に複数のブスバー回
路板28(図3参照)を収納して、前記各ブスバー26
のタブ30をタブ挿通孔31から突出させて前記J/B
コネクタ部21d,21d′を形成する。しかる後、絶
縁カバー29を被せて同様に集中制御回路板用コネクタ
32を形成する。これにより、前記電気接続箱15がモ
ジュールケース16と一体的に組立てられる。
【0034】次いで、図8および図9と共に説明したよ
うに、集中制御回路板14を電気接続箱15に突き合わ
せて、インパネハーネス接続用コネクタ46をコネクタ
嵌着口21c′に嵌合させると共に、前記タブ30とJ
/B接続用端子47との接続により、該集中制御回路板
14と電気接続箱15とを電気的に接続し、ねじ60に
より固定する。前述のように、電気接続箱15と集中制
御回路板14とは完全な重ね合わせを避けて該板14を
モジュールケース16の通気孔23側に位置をずらして
積層すると共に、両者間にスペーサ33を介して適宜空
間Vを確保しているので、集中制御回路板14は電気接
続箱15の部分の通電発熱による影響をほとんど受けな
い。
【0035】さらに、計器盤12におけるプリント配線
板13の各コネクタ45に集中制御回路板14の計器盤
接続用コネクタ45′(図3,図7参照)を嵌合すると
共に、インパネハーネス接続用コネクタ41をコネクタ
嵌着口21cに嵌着することにより、計器盤12と集中
制御回路板14の接続およびモジュールケース16との
一体化が達成される。このように、きわめて簡単に組み
立てることができる。
【0036】この状態で、メータモジュール3を前記の
如くクラスタフレーム5内に収納してねじなどにより固
定すると、クラスタとして形成されるから、インストル
メントパネル2にそのまま嵌め込み、固定することがで
きる。そして、フィニッシュパネル6をインストルメン
トパネル2に固定して仕上げる。
【0037】メータモジュール3または上記クラスタと
インパネハーネス8およびサブワイヤハーネス18との
接続も次の如く簡単に行うことができる。即ち、サブワ
イヤハーネス18のJ/B接続用コネクタ19をクラス
タフレーム5の窓5bから露出した電気接続箱15のサ
ブワイヤハーネス接続用コネクタ22に嵌合する。ま
た、サブワイヤハーネス18の端部の機器直付け用コネ
クタ20を図13に示すようにクラスタフレーム5の取
付口5aに固定したスイッチ17などの機器に直接接続
する。最後に、プロテクタ7に設けた分割コネクタ5
5,56をそれぞれメータモジュール3の背面のインパ
ネハーネス接続用コネクタ21と位置合わせして押し込
めば、分割コネクタ55と56は図6,図10および図
11に示すようにそれぞれJ/Bコネクタ部21d,2
1d′,インパネハーネス接続用コネクタ46とコネク
タ41に接続される。これにより、インパネハーネス
8,サブワイヤハーネス18およびメータモジュール3
(集中制御回路板14,電気接続箱15)間の必要な電
気的接続が達成される。
【0038】図14は本発明のメータモジュール3を用
いたブロック配線図である。メータモジュール3に供給
される+B電源,ACC電源,IGN電源はモジュール
内の電気接続箱15を介して集中制御回路板14および
計器盤12に供給される。ライト消し忘れ警報(ライト
リマインダー)やキーレスエントリー等の各種機能を制
御するために必要な情報(信号)は、車内各所に配置さ
れる前記各種のコントロールモジュールやアクチュエー
タ,スイッチ、センサーなどの信号発生手段からメータ
モジュール3におけるI/F回路49Aやその他のI/
F回路(図示せず)を介してCPU50に供給され、C
PU50では入力される信号に応じて必要な処理(演
算)を行い、ブザー鳴動,ドアロック駆動出力等の出力
信号を出力回路51および出力I/F回路49Bを介し
て出力する。
【0039】CPU50は上記各種機能の演算,制御の
他に計器盤12に設けられたムーブメント36の駆動制
御、各種インジケータ42′類の点滅制御を行ってい
る。スピードメータS,タコメータTMなどのムーブメ
ント36は全てクロスコイル式ムーブメントで構成さ
れ、単一のドライバ回路14Aでダイナミック駆動(時
分割駆動)される。CPU50は入力I/F49Cを介
して前記ムーブメント駆動に必要なセンサ信号を取込
み、各ムーブメント毎の計測量を演算し、その結果を多
重信号線Lを介してドライバ回路14Aにシリアル伝送
する。また、オド,トリップ,時計表示用のLCD43
は、I/F回路49Cからのスピード信号を受けて、積
算距離演算と時計計数を行っているオド,トリップ,時
計演算駆動ユニット14Bによって表示制御されてい
る。44はLCD43の表示をオド表示、トリップ表
示、時計表示を選択的に切り替えるための表示切替スイ
ッチである。
【0040】この図14と従来例を示す図26とを比較
すると、例えば制御回路ユニット類96,電気接続箱9
8,ランプ断検リレー99等は、本発明におけるメータ
モジュール3により吸収され、インストルメントパネル
周辺に集中する回路数(配線本数)を全体として大巾に
減少できることが明らかである。
【0041】図15は本発明のメータモジュール3を採
用したときのテールランプ系統の配線図である。従来例
を示す図25と比較すると、テールランプ断検リレー9
9、テールリレー96およびヒューズ97A〜97Cが
一つのメータモジュール3内に集約して設けられるの
で、上記と同様に配線本数を減少できることが明らかで
ある。
【0042】以上の実施例により明らかなように、通電
発熱によりかなりの温度上昇を伴う電気接続箱15をモ
ジュールケース16の片側に寄せて配置したことによ
り、集中制御回路板14や計器盤12の裏面のプリント
配線板13に対する熱的影響を少なくできる利点の他、
計器盤12,集中制御回路板14および電気接続箱15
などの回路部材をコンソールセンタを有する大型のクラ
スタフレーム5とは別にコンパクトに形成することがで
きるので、製作および取扱が容易になるという利点があ
る。
【0043】また、メータモジュール3のモジュールケ
ース16には、プリント配線板13、集中制御回路板1
4および電気接続箱15のインパネハーネス8に対する
コネクタ41、46およびJ/Bコネクタ部21d,2
1d′がインパネハーネス接続用コネクタ21として一
括して設けてあるので、該ハーネス8の多極コネクタ1
0と一回の操作(ボルト57の締め付け)で接続するこ
とができる。同様に、インパネハーネス8のメータモジ
ュール3に対する接続部分は、プロテクタ7を介して複
数のコネクタ(本実施例では分割コネクタ55と56の
2個)を集合したねじ締め型の多極コネクタ10として
形成してあるので、インパネの限られたスペースで従来
の如く多数のコネクタを一々嵌合する手間が省ける。し
かも、多極コネクタ10における分割コネクタ56は、
そのコネクタ端子58の弾性接触片58aが分割コネク
タ55側に向けて開放した構造、即ち内側に解放した構
造であるから、保管や組付作業中に他の器材と接触して
破損するなどのおそれがない。
【0044】以上は、サブワイヤハーネス18を通常の
電線を用いてテープ巻きを施した電線集束型のワイヤハ
ーネスとして形成した例について説明したが、リボン線
や銅箔などの導体を並列状態で上下から絶縁被覆したい
わゆるフラットハーネスで形成することもできる。ま
た、メータ・表示ランプ類に対するドライブ回路は、計
器盤12のプリント配線板13および集中制御回路板1
4のどちらに設けてもよい。さらに、メータモジュール
3はクラスタフレーム5と共にインストルメントパネル
2から簡単に取り外せるので、インストルメントパネル
2を車体から分離しなくとも該モジュール3の周辺の電
装品や機器をパネル裏面から覗くことができ、周辺機器
のメンテナンスが容易となる。車種やグレードにより計
器盤12の仕様が異なる場合あるいは一部変更の場合に
は、集中制御回路板14を前記のように共通使用できる
から、当該計器盤のみを交換すればよく、迅速に対処で
きる。
【0045】図4はインパネハーネス8のワイヤハーネ
スプロテクタ7に1個の多極コネクタ10を設けた例で
ある。しかし、メータモジュール3内の機能拡大やシス
テム別にコネクタを分別するといった場合には、多極コ
ネクタ10を2個以上設ける必要がある。ところが、前
記の多極コネクタ10は剛性体製のプロテクタ7に固定
されているため、ワイヤハーネスの製造過程でその位置
および間隔が決定される。一方、前記メータモジュール
3,3′では、ハーネス接続用コネクタを該コネクタ内
のブスバーやFPC上に実装しているため、コネクタピ
ッチが決定されてしまい、位置ずれ吸収のための可動構
造を採用するのは困難である。従って、複数の多極コネ
クタを備えたワイヤハーネスプロテクタを対応するメー
タモジュールにコネクタ結合する際に、互いのコネクタ
の位置が合わずに電気的結合ができないおそれも生じ
る。
【0046】図16はワイヤハーネスプロテクタ7′に
2個の多極コネクタ10A,10Bを、また、メータモ
ジュール3″に2個のインパネハーネス接続用コネクタ
21A,21Bを並設した例を示す。即ち、両コネクタ
10A,10Bをプロテクタ7′に対して矢線Zに示す
如く進退可能に設けると共に、矢線X,Yに示す如く左
右および上下方向に可動構造として、メータモジュール
3″側のコネクタピッチに高精度の位置出しが要求され
ず、両者間の組付を容易にし、電気的接続の信頼性を向
上させるようにしたものである。
【0047】図17は多極コネクタ10Aのプロテクタ
7′に対する取付構造を示す分離した状態の断面図を示
す。なお、多極コネクタ10Bは多極コネクタ10Aと
同様の構造であるから、以下多極コネクタAを主体に説
明する。プロテクタ7′はプロテクタ本体52′とその
カバー53′から成り、それぞれロック手段を構成する
係止孔52a′と係止爪53a′を備え、プロテクタ本
体52′にはボルト回し用の開口枠52b′が設けられ
ている。以上は前記プロテクタ7と同様であるが、カバ
ー53′には多極コネクタ10Aを進退自在に支持する
ためのガイド枠53b′と共に取付け用ブラケット53
d′が形成され、ガイド枠53b′の内面には仮固定用
の突起53c′が設けられている。
【0048】多極コネクタ10Aは、図12に示す多極
コネクタ10と同様に分割コネクタ55′,56の二部
品で構成されるが、本実施例の分割コネクタ55′には
分割コネクタ56に対する嵌着口55f1 を有する保持
板部55fがボルト挿着部55aと共に一体に形成さ
れ、外周に鍔部55gが周設されている。また、ボルト
挿着部55aの前方のボルト嵌合部55dには仮係止用
の係止孔55d1 が設けられている。さらに、分割コネ
クタ55′に挿着されるボルト57には、図18に示す
ように、ねじ部57cの先端に工具tが装着できる角状
断面の係合片57eが突設されている。
【0049】上記多極コネクタ10Aは、一組のコネク
タホルダ87とホルダカバー88とから成るスライドマ
ガジンに支持されて、上記ガイド枠53b′に対して前
後に摺動可能に装着される。即ち、コネクタホルダ87
は角筒状の本体部87aの一端に鍔受部87bを周設す
ると共に、他端側の上下側壁には図示しないスリットを
介して複数の可撓係止片87cを設けて成り、また、本
体部87aには前記突起53c′と係合する仮係止孔8
7a1 を設け、可撓係止片87cの先端には係止爪87
1 が突設してある。ホルダカバー88は断面がほぼL
字形の枠体であり、外周に先細のテーパ88aが付さ
れ、前面のコネクタ押さえ88bの内面と上記鍔受部8
7bの外面にはそれぞれ半球状の小突起88b 1 と87
1 が設けられている。なお、89はコネクタ押さえ板
である。
【0050】次に、図19ないし図24を参照して、多
極コネクタ10A,10Bのプロテクタ7′への取付と
メータモジュール3″との組付けについて説明する。多
極コネクタ10Aの組立は、先ず分割コネクタ56を分
割コネクタ55′における保持板部55fの嵌着口55
1 に嵌め込んで、該分割コネクタ55′の背面とリブ
55h間の間隙にコネクタ押さえ板89を差し込んで固
定することにより行う。
【0051】次いで、組み立てた多極コネクタ10Aの
後半部をコネクタホルダ87に挿入して、その鍔部55
gを鍔受部87bと突き合わせた状態でホルダカバー8
8を被せ、ねじ59′により固定する。これにより、多
極コネクタ10Aの鍔部55gがスライドマガジンを構
成するコネクタホルダ87とホルダカバー88間、即ち
鍔受部87bとコネクタ押さえ88b間に挟持されて、
スライド機構を構成している。
【0052】図20(A)に拡大して示すように、鍔部
55gの端面とホルダカバー88間に適宜空間V′が存
在し、かつ多極コネクタ10Aの鍔部55gはその前後
両面が摩擦抵抗の小さい半球状の小突起88b1 と87
1 とで支持されるから、上下方向および紙面と直交方
向(図16のX,Y方向)に移動可能である。また、こ
のX,Y方向への移動を円滑にするため、図20(B)
に示すように、鍔部55gの端面側から切欠部55g1
を設けて該鍔部55gに可撓弾性を付与し、また、鍔部
55gの片面または両面に小突起88b1 (87b1
と係合する複数の小凹部55g2 を設けることが有効で
ある。これらの切欠部55g1と小凹部55g2 は図示
のように組み合わせて設けるか、あるいは何れか一方を
設けるだけでもよい。
【0053】次に、図21に示すように、多極コネクタ
10Aをセットしたスライドマガジンの本体部87aを
プロテクタ7′のガイド枠53b′の奥まで差し込み、
多極コネクタ10Bをプロテクタ7′へ組付ける。本体
部87aのガイド枠53b′への差込みに際し、可撓係
止片87cが一旦内側に撓み、ガイド枠53b′を乗り
越えると弾性復帰する。そして、図19のように、ガイ
ド枠53b′の突起53c′が本体部87aの仮係止孔
87a1 と係合し、多極コネクタ10Aはプロテクタ
7′に仮固定される。
【0054】上記プロテクタ7′のメータモジュール
3″へのコネクタ結合作業の際、A側の多極コネクタ1
0A(図16参照)を組付け位置の基準とし、B側の多
極コネクタ10Bを上記上下左右へのスライド機構によ
り移動させ、A,B両側の多極コネクタ10A,10B
を仮固定する。即ち、図21のように、A側の多極コネ
クタ10Aのボルト嵌合部55dをメータモジュール
3″におけるインパネハーネス接続用コネクタ21Aの
ボルト受部21bに浅く嵌合して、該ボルト受部21b
に設けた半球状の係止突起21b1 に該ボルト嵌合部5
5dの係止孔55d1 を係合させて仮固定させる。その
際、B側の多極コネクタ10Bは相手側コネクタと位置
ずれがあっても、そのボルト受部21bの外周のテーパ
21b2 の拾いと図20(A),(B)に示すスライド
機構とにより自動的に調芯されるから、多極コネクタ1
0Aと同様に仮固定される。なお、上記位置ずれが大き
い場合には、作業者が上記テーパ21b2 による拾いが
可能となる位置に多極コネクタ10Bを手を添えて上下
または左右に移動させればよい。
【0055】上記多極コネクタ10A,10Bの仮固定
は、プロテクタ7′全体がメータモジュール3″に仮固
定されたことを意味する。そこで、図22のようにボル
ト57を回すと、多極コネクタ10A(10B)はプロ
テクタ7′のガイド枠53b′に沿って前進し、相手側
のハーネス接続用コネクタ21A(21B)との電気的
接続が完了する。ねじ締めに際し、多極コネクタ10
A,10Bは各々が進退可能になっているから、一方の
ねじ締めにより他方に無理な力がかかるおそれはない。
【0056】メンテナンスに関しては、図22において
計器盤12を外すと、多極コネクタ10A(10B)の
ボルト57の先端の係合片57eに対して工具t(図1
8参照)が装着できるようになっているから、ボルト5
7を逆回転させることにより表側から多極コネクタ10
A(10B)とメータモジュール3″のインパネハーネ
ス接続用コネクタ21との結合を解除することができ
る。従って、ワイヤハーネスプロテクタ7′はインパネ
に固定したままで動かさずに多極コネクタ10A,10
Bだけを後退させ、メータモジュール3″全体を容易に
取り外すことができる。また、メータモジュール3″の
再取付の際には、両コネクタ10A,10Bが可動であ
るから、前記取付例で説明した操作と同様にして容易に
取付けができる。
【0057】図23および図24に示すように、多極コ
ネクタ10Aはスライドマガジン(コネクタホルダ8
7,ホルダカバー88)によりプロテクタ7′に対して
進退可能に設けてあるので、内部の電線8aの所定の寸
法部分Lはコネクタホルダ87内にあって、該コネクタ
ホルダ87と共に移動するので、コネクタ自体にはテン
ションがかからず、端子抜けなどを防止することができ
る。
【0058】以上はプロテクタ7′の2個の多極コネク
タ10A,10Bを前後および上下左右方向に移動可能
に設けた例について説明したが、上述のように一方の多
極コネクタ10Aを基準に選び、固定側コネクタとして
使用することができるから、多極コネクタ10Aを前後
方向だけ移動可能とし、上下左右方向への移動ができな
い構造としてもよい。
【0059】以上のように、プロテクタ7′に対して多
極コネクタ10A,10Bの少なくとも一方を上下左右
方向に可動構造としたので、プロテクタ7′とメータモ
ジュール3′との組付時に両者の精度ある位置合わせが
不要となり、組付性が向上する。また、多極コネクタ1
0A,10Bをプロテクタ7′に対して進退可能にした
ので、メンテナンスに際しプロテクタ7′が動かず、再
現性も高く、接続の信頼性が向上する。なお、メータモ
ジュール3″とインパネの組付け精度を考慮すれば、図
4のようにプロテクタ7に対して1個の多極コネクタ1
0を設ける場合でも、可動構造としておくのが望ましい
ことがわかる。さらに、電線8aに対するテンションや
樹脂(鍔部55g)のスベリ抵抗が低いから、多極コネ
クタ10A,10Bの上下左右方向への動きが円滑であ
り、プロテクタ7′のメータモジュール3″に対する組
付けの自動化も可能となる。
【0060】
【発明の効果】以上説明したように、本発明のワイヤハ
ーネスプロテクタおよびインパネハーネスの接続装置に
よれば、ワイヤハーネス、とくに多数の電気機器が集中
するインストルメントパネル部周辺におけるインパネハ
ーネスの配線形態を著しく簡素化し、その配線と組付け
を容易に行なうことができ、自動車の生産性向上および
コストダウンが期待される。カバーにはワイヤハーネス
プロテクタにおける多極コネクタが複数設けられ、少な
くとも一つを可動構造としたので、相手方コネクタのピ
ッチに追随し、接続を容易に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るメータモジュールの構成および作
用を示す概念説明図である。
【図2】本発明に係るメータモジュールとインストルメ
ントパネル部の分離状態の斜視図である。
【図3】メータモジュールの分解斜視図である。
【図4】メータモジュール、インパネハーネスおよびサ
ブワイヤハーネスの相互関係を示す斜視図である。
【図5】図4のモジュールケースの正面図である。
【図6】メータモジュールと本発明の一実施例を示すワ
イヤハーネスプロテクタの分離状態の断面図である。
【図7】図6の組付状態の断面図である。
【図8】(A),(B)はそれぞれ集中制御回路板と電
気接続箱の分離状態の拡大断面図である。
【図9】(A),(B)はそれぞれ図8のコネクタ部分
の分離状態と結合状態の拡大断面図である。
【図10】(A)は図6の分割コネクタ56の部分の拡
大断面図、(B)はコネクタ41との結合状態の拡大断
面図である。
【図11】(A)は図6のJ/Bコネクタ部21dと分
割コネクタ55との結合状態の拡大断面図、(B)はそ
の縦断面図である。
【図12】図6のワイヤハーネスプロテクタの分離状態
の断面図である。
【図13】メータモジュールとインストルメントパネル
の組付状態を示す断面図である。
【図14】本発明に係るメータモジュールのブロック配
線図である。
【図15】本発明に係るメータモジュールを使用した場
合の車内配線の一例を示す配線図である。
【図16】図4のメータモジュールとインパネハーネス
の他の接続構造を示す斜視図である。
【図17】図16のワイヤハーネスプロテクタの分離状
態の断面図である。
【図18】図17のボルトの斜視図である。
【図19】図17の組立状態の断面図である。
【図20】(A)は図19の多極コネクタ10Aの可動
構造を示す要部拡大断面図、(B)は(A)の他の実施
態様を示す断面図である。
【図21】図16のワイヤハーネスプロテクタとメータ
モジュールの組付け過程を示す断面図である。
【図22】図21の組付け状態を示す断面図である。
【図23】多極コネクタ10Aの進退によるワイヤハー
ネスプロテクタ内の電線の挙動を示す作用説明図であ
る。
【図24】図23において多極コネクタ10Aが前進し
たときの作用説明図である。
【図25】図15に対応する従来の配線図である。
【図26】従来のコンビネーション、リレーおよび電気
接続箱のブロック配線図である。
【図27】従来のインストルメントパネル部の電気回路
構造の説明図である。
【符号の説明】
2 インストルメントパネル 3,3″ メータモジュール 5 クラスタフレーム 7,7′ ワイヤハーネスプロテクタ 8 インストルメントワイヤハーネ
ス 10,10A,10B 多極コネクタ 12 計器盤 13 プリント配線板 14 集中制御回路板 15 電気接続箱 16 モジュールケース 18 サブワイヤハーネス 21,21A,21B インパネハーネス接続用コネク
タ 25 電気接続箱収容部 26 ブスバー 27 絶縁板 28 ブスバー回路板 33 スペーサ 52,52′ プロテクタ本体 53,53′ カバー 53b 貫通孔 54 コネクタ押さえ 55,55′ 分割コネクタ 56 分割コネクタ 87 コネクタホルダ 88 ホルダカバー
フロントページの続き (72)発明者 尾▲崎▼ 圭一 静岡県湖西市鷲津2464−48 矢崎部品株 式会社内 (56)参考文献 特開 平1−212636(JP,A) 実開 昭62−84558(JP,U) 実開 平2−44834(JP,U) 実開 昭59−93183(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) H02G 3/04 H01R 9/16 H01R 23/02

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ワイヤハーネスを保護収容するプロテク
    タ本体とそのカバーとから成り、 該カバーには複数の貫通孔が集中して設けられており、
    前記プロテクタ本体に収納したワイヤハーネスにおける
    複数のコネクタをそれぞれ前記各貫通孔から該ワイヤハ
    ーネスの収納配設方向と直交して突出させ、該コネクタ
    群をコネクタ押さえを介して固定することにより多極コ
    ネクタが形成され、このような構成により前記カバーに
    は複数の多極コネクターが設けられ、該複数の多極コネ
    クターの少なくとも一つがカバーに対して固定され、他
    の多極コネクタがカバー面に対してXーY軸方向に移動
    可能に設けられていることを特徴とするワイヤハーネス
    プロテクタ。
  2. 【請求項2】 前記複数の多極コネクタがカバー面に対
    して進退可能に設けられている請求項記載のワイヤハ
    ーネスプロテクタ。
  3. 【請求項3】 前記複数の多極コネクタが2個である請
    求項または記載のワイヤハーネスプロテクタ。
  4. 【請求項4】 前記ワイヤハーネスが、自動車のインス
    トルメントパネル部に装着される計器盤、該計器盤のメ
    ータ・表示ランプを含む車載電装品の制御回路を設けた
    集中制御回路板、および前記車載電装品に対する電源、
    入出力信号の分配およびアース線の統合を行う電気接続
    箱などの各種電気機器に接続される複数のコネクタを有
    するインストルメントワイヤハーネスである請求項1な
    いし記載のいずれかのワイヤハーネスプロテクタ。
  5. 【請求項5】 前記多極コネクタを構成する複数のコネ
    クタのうち、前記計器盤の背面に設けられるプリント配
    線板に接続されるコネクタのハウジングの内側の側壁が
    解放されて、該開放部に面してコネクタ端子の弾性接触
    片が露出して形成され、前記プリント配線板の回路接続
    部と面接触する構造を有する請求項1ないし記載のい
    ずれかのワイヤハーネスプロテクタ。
  6. 【請求項6】 自動車のインストルメントパネル部に装
    着される計器盤、該計器盤のメータ・表示ランプを含む
    車載電装品の制御回路を設けた集中制御回路板、および
    前記車載電装品に対する電源、入出力信号の分配および
    アース線の統合を行う電気接続箱などの各種電気機器
    と、これらの電気機器に接続される複数のコネクタを有
    するインストルメントワイヤハーネスとの接続装置であ
    って、 該接続装置はプロテクタ本体とそのカバーとからなるワ
    イヤハーネスプロテクタを備え、該カバーには複数の貫
    通孔が集中して設けられており、前記プロテクタ本体に
    収納したインパネハーネスにおける前記複数のコネクタ
    をそれぞれ前記各貫通孔から該インパネハーネスの収納
    配設方向と直交して突出させ、該コネクタ群をコネクタ
    押さえを介して固定することにより多極コネクタを形成
    し、 一方、前記電気接続箱、集中制御回路板および電気接続
    箱をモジュールケースを用いて集約し一体的に結合して
    メータモジュールを形成すると共に、該モジュールケー
    スに前記多極コネクタを構成する複数のコネクタに対応
    するインパネハーネス接続用コネクタを集中して設けた
    ことを特徴とするインストルメントワイヤハーネスの接
    続装置。
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