JP2973132B2 - 固形状化粧料の製造方法 - Google Patents

固形状化粧料の製造方法

Info

Publication number
JP2973132B2
JP2973132B2 JP2224238A JP22423890A JP2973132B2 JP 2973132 B2 JP2973132 B2 JP 2973132B2 JP 2224238 A JP2224238 A JP 2224238A JP 22423890 A JP22423890 A JP 22423890A JP 2973132 B2 JP2973132 B2 JP 2973132B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
mold
cosmetic
oil
press
molding
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2224238A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH04108717A (ja
Inventor
敦 小野
恭正 大木
十五郎 奥村
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Individual
Original Assignee
Individual
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Individual filed Critical Individual
Priority to JP2224238A priority Critical patent/JP2973132B2/ja
Publication of JPH04108717A publication Critical patent/JPH04108717A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2973132B2 publication Critical patent/JP2973132B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Cosmetics (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 <産業上の利用分野> 本発明は、固形状化粧料、更に詳しくは、適量の油剤
と粉体を主成分とし、成形体内の硬度むらがなく、か
つ、あらゆる形状に成形できる多形状性,形状保持性,
十分な強度を持ち、又、使用上は、肌への付着,伸び等
が良好で、かさつき感,べたつき感がなく、又化粧持ち
が良く、ハンカチ,コーヒーカップなどへの再付着のな
い良好な使用感を有する固形状化粧料を、生産性良く自
動成形する製造方法に関する。
<従来の技術> 従来固形状化粧料としては、油分と粉体との配合量に
より下表のように位置付けされるものが製品化されてい
る。
しかし、このような従来の固形状化粧料は、以下の如
き欠点を有している。粉体プレスタイプは、使用上はサ
ッパリするが粉っぽい。粘状プレスタイプは、粉体プレ
スタイプに比べ油分の効果によって使用上は粉っぽさが
抑えられ、仕上げ効果も良好であるが、ややしっとり感
が不足している為、皮膚生理的に肌質や季節によって、
若干かさつきを覚える場合がある。液状流し込みタイプ
は使用上べたついたり、塗布した部分の動きによって経
時でよれてきてむらになり、ハンカチ,コーヒーカップ
等に容易に再付着するという欠点が有る。
よって、粘状プレスタイプと液状流し込みタイプの中
間の油分量を持ち、かさつき感,べたつき感が無く、化
粧持ちが良い等、優れた使用感を有しつつ、成形強度の
ある製品の開発が望まれているわけであるが、充填成形
が困難であった。従来より行われている固形状化粧料の
成形法は、一般に化粧料組成物を十分に混合後、圧縮成
形法,押し出し成形法,流し込み溶融充填成形法等にて
製造している。例えば、圧縮成形法では、中皿をプレス
機雌型に設置し、化粧料組成物を該雌型に充填した後、
雄型により加圧することによって固形状化粧料を得てい
る。押し出し成形法では、化粧料組成物をスクリューの
回転によりノズル先端から押し出し、棒状の化粧料を得
ている。また、流し込み溶融充填成形法は、化粧料組成
物を加熱し、ワックス成分を溶融し流動性をもたせて、
中皿又は金型に流し込んで充填することにより、固形状
化粧料を得ている。
他に、特殊な成形法として、化粧料基剤と揮発性溶剤
とを混合してスラリー状とし、これを容器又は金型等に
充填した後、溶剤を除去して固化させる溶剤法、また、
化粧料基剤と揮発性溶剤とを混合してスラリー状とした
粘性物を、低圧圧入しながら溶剤を吸収体により吸引
し、充填固化する成形法(特開昭56−127305号公報)、
及び粘状化粧剤(;成形時、塑性化される化粧料組成
物)を容器裏面の小開穴より圧入充填し、その直後、容
器表面の開口面から冷却板により冷却固化する成形法
(特開昭63−156709号公報)、高融点油脂類と粉体を造
粒し、圧縮成形する方法(特開昭57−112315号公報)が
提案されている。
<発明が解決しようとする課題> 圧縮成形法により得られた固形状化粧料は、形状が単
純で平面的なものに限られ、複雑な形状、例えば、球
状,棒状となると圧縮が不均一となり、成形時、欠けた
り、ひび割れを生じ、また強度的に弱く、耐衝撃性に劣
り、肌あるいはパフなどへの付きが悪いという欠陥を生
じる。さらに、バインダー量にも制限が有り、処方的に
制約される欠点を有している。押し出し成形法によって
得られた成形体は、円柱,角柱に限られ、球状あるいは
砲弾型には不向きであり、この形状に加工するとなる
と、押し出し成形した後に金型で打ち抜く工程が必要と
なり、かなりの手間,コストがかかる。また、該成形法
は、スクリューにて混練しながら押し出す為、押し出し
時、ノズル先端にて成形品が膨脹する。所望の寸法を得
るには、化粧料基剤の処方及びノズルの設計が極めて困
難であるという欠点を有している。流し込み溶融充填法
は、容器又は中皿に充填成形する場合、充填圧力が小さ
い為、充填する化粧料基剤は、溶融時、低粘性の液状の
ものに限られ、高粘性,高粘着性のものでは充填が不可
能となり、化粧料基剤の処方に制約を受ける欠点を有し
ている。溶剤法では、バインダー量が多い場合は強度的
に強いが、使用上、べたつき感を覚え、経時でよれてむ
らになる。又、バインダー量が少ない場合は、強度的に
もろく、耐衝撃性に劣るという欠点を有している。
特開昭56−127305号公報記載の方法では、溶剤を回収
する為の特別な装置が必要となり、コスト的に高く、ま
た溶剤吸引の為、化粧料内のバインダー量及び色素量に
バラツキが生じ、一定部量配合することが非常に難し
く、成形体は強度的にもろく、耐衝撃性に劣るという欠
点を有している。
又、特開昭63−156709号公報記載の方法では、充填後
の冷却が容器表面の開口部一面のみである為、冷却効率
が低く、冷却固化するまでに時間を要する。又、充填
時、化粧料組成物に流動性を持たせる為、バインダー量
が多いという処方的制約を受け、又、使用上は、べたつ
き感を覚え、経時でよれてむらになるというを欠点を有
している。
また特開昭57−112315号公報記載の方法は、強度的に
強くすると、肌への付着が悪く使用時のタッチが悪くな
り、また、感触を重視すると、強度的に弱く耐衝撃性に
劣るという欠点を有している。
本発明は、これら前記先行技術の欠点を改良した固形
状化粧料の製造方法を提供することを目的とする。
<問題を解決するための手段> 本発明者等は、前記目的を達成すべく鋭意研究の結
果、化粧料組成物、例えば、固型油分を含有する油分と
粉体とを主成分とする化粧料組成物、液状油分と粉体と
を主成分とする化粧料組成物、又は、油分と粉体とを主
成分とする化粧料組成物に溶剤(例えば、シリコーンオ
イル,低級アルコール,イソパラフィン,水等)を添加
した粘状化粧剤を型締めされた複数個取り金型中に圧入
成形することにより、成形体の硬度むらがなく、かつ、
あらゆる形に成形できる多形状性,形状保持性,十分な
強度を持ち、又、使用上は、肌への付着,伸び等が良好
で、かさつき感,べたつき感がなく、又、化粧持ちが良
く、ハンカチ,コーヒーカップ等への再付着のない良好
な使用感を有する、固形状化粧料を生産性よく自動成形
出来ることを見い出し、本発明を完成するに至った。
即ち、本発明は、粉体と油剤を主成分とし、固形油分
を含めた油剤の配合量が45重量%以下である化粧料基剤
をホッパーよりスクリュー又はプランジャー内蔵の加熱
シリンダー内に送り込み、塑性化し、スクリュー又はプ
ランジャーにより所定量を計量後、型締めされた1個取
り又は複数個取り金型内にスクリュー又はプランジャー
の前進により圧入圧10kg/cm2以上で圧入し、金型中にて
冷却固化する工程を連続的に繰返すことにより成形する
ことを特徴とする固形状化粧料の製造方法である。
本発明の方法においては、金型の型締め力(F)が
[1]式を満足する場合に特に顕著な効果が得られ、そ
の際の圧入圧Pは10(kg/cm2)以上である。
F≧P×S ……[1]式 ここで F:型締め力(kg) P:圧入圧(kg/cm2) S:金型キャビティ(雌型)の透影面積(cm2) 本発明の方法は、従来成形困難な油分量25〜40重量%
の粘状プレスタイプと液状流し込みタイプとの中間の油
分量を持つ化粧量組成物の成形に於て特に顕著な効果が
ある。
次に本発明で用いる成形装置について基本構成を説明
する。
本発明で用いる成形装置は、基本的には、圧入ユニッ
ト(加熱ユニット),型締めユニット(冷却ユニッ
ト),油圧ユニット,制御ユニットの4ユニットから構
成されている。圧入ユニットは第1図に示すように原料
を貯留,供給するためのホッパー(1),スクリュー又
はプランジャーを前進させ、圧入圧力を立て、圧入速度
を与えるための油圧シリンダー(6),加熱シリンダー
の先端に位置して可塑化した原料を金型内に注入するた
めのノズル(4)等で構成されている。加熱シリンダー
の加熱方式は、直接加熱のヒーター方式,間接加熱のジ
ャケット方式が有り、設定温度の微調整を考慮すると、
ジャケット方式のほうが好ましい。
型式的には、横型,縦型,金型の入れ替え可能な縦
型,またはターンテーブル上に1個取りあるいは複数個
取り金型を数個備えた縦型等がある。
又、低粘性の流動性の良い化粧料組成物の場合には、
油圧シリンダーの代わりに水圧シリンダー,エアーシリ
ンダーにて圧力注入することも可能である。
又、流動性の悪い原料、例えば高粘性の原料の場合に
は、ホッパーの代わりにプランジャー式押し込み機を設
置することも出来る。
金型ユニットは、金型をサポートするための固定及び
可動の2つの型盤,型開閉のための可動盤の移動動作を
させると共に、型締め力を発生させる油圧シリンダー等
で構成されている。また、金型の構成は、目的とする成
形体の形状,使用する化粧料基剤の性状等により、種々
変えることが出来る。例えば、固定側と移動側金型との
間にもう一枚のプレートを持った3枚金型、あるいは3
つ割り以上で構成された割り型等がある。
油圧ユニットは、前記の両ユニットを構成している油
圧シリンダーに、油圧を供給するための図外の電動機,
ポンプ等で構成されている。
制御ユニットは、電導機や加熱装置の制御及び一連の
作動シーケンスの制御を行わせる構成になっており、必
要に応じてロボットにて自動取り出しが可能な機構を組
み込んでもよい。
基本的には前述記載の構成となるが、射出,型締め等
の駆動源が油圧ではなく、サーボモータ等で駆動される
型式もある。
本発明は、口紅剤,ファンデーション剤,ほぼ紅剤,
アイシャドー剤,固形状パウダー香水剤,固形状パウダ
ーデオドラント剤,固形状ひげそり剤等を始めとする各
種の粘状化粧料を前記成形装置にて金型内に圧入成形す
ることにより、冷却固化は極めて効率良く迅速に出来る
と共に、均一な充填密度で形状保持性が良く、あらゆる
形に成形できる多形状性,十分な強度、又、使用上は、
肌への付着,伸び等が良好で、かさつき感,べたつき感
がなく、又、化粧持ちが良く、ハンカチ,コーヒーカッ
プ等への再付着のない良好な使用感を有する固形状化粧
料を生産性良く製造することが出来る。本発明で用いる
化粧料組成物は、固形油分を含有する油剤と粉体基剤を
主成分とし、所望により添加剤等が配合される。粉体基
剤としては、通常メークアップ化粧料に用いられるもの
であれば使用可能であり、特に制限を受けるものではな
い。斯かる化粧料粉体としては、例えばタルク,カオリ
ン,マイカ,炭酸マグネシウム,ケイ酸アルミニウムマ
グネシウム,炭酸カルシウム,ケイ酸マグネシウム,シ
リカなどの無機体質顔料;酸化チタン,酸化亜鉛などの
無機白色顔料;雲母チタン,酸化鉄処理雲母チタンなど
のパール剤;タール系色素などの有機着色顔料;ナイロ
ンパウダー,ポリエチレンパウダー,アクリルパウダ
ー,ポリエステルパウダー,シルクパウダー,結晶セル
ロースなどの有機粉体:ラウリン酸亜鉛,ステアリン酸
亜鉛などの金属石ケン粉体などが挙げられ、これらの中
から一種又は二種以上を選択して用いることができる。
又は、上記化粧料粉体を二種以上複合させた複合粉体も
一種種又は二種以上を選択して用いることができる。
尚、これら化粧用粉体,複合粉体は、公知の例えばシ
リコーン,金属石ケン,レシチン,コラーゲン等を用い
て表面処理を施したものでもよい。この場合には、油分
を若干減らしても粘状化粧剤の流動性を保持することが
出来、成形上有利となる。また、固形油分を含めた油剤
としては、通常化粧料に用いられる液状,半固形状,固
形状の油脂,炭化水素油,エステル油,シリコーン油,
高級脂肪酸,高級アルコールなどが用いられる。例え
ば、流動パラフィン,スクワラン,ポリブテン,パラフ
ィンワックス,マイクロクリスタリンワックス,セレシ
ンワックス,ポリエチレン,ワセリン,ヒマシ油,ホホ
バ油,マカデミアナッツ油,ミリスチン酸イソプロピ
ル,パルミチン酸イソプロピル,ステアリン酸イソセチ
ル,ミリスチン酸イソセチル,パルミチン酸セチル,2−
エチルヘキサン酸セチル,ミリスチン酸オクチルドデシ
ル,トリオクタン酸オクチルドデシル,トリオクタン酸
グリセリル,ラノリン,ジメチルポリシロキサン,メチ
ルポリシロキサン,オレイン酸,オレイルアルコール等
が挙げられるが、これらに限定されるものではなく、こ
れらの中から一種又は二種以上を選択して用いる。
又、添加剤としては、例えば防腐剤,紫外線吸収剤,
増粘剤,無機塩,香料等が挙げられるが、これらに限定
されるものではなく、所望により配合される。
また、粉体プレスタイプ,粘状プレスタイプ化粧料等
油分配合量の少ない化粧料の場合には、溶剤を加え、本
発明の製造方法により成形後、溶剤を乾燥除去すること
により粉体プレスタイプ,粘状プレスタイプも容易に製
造できる。
以下、本発明を装置実施例、また処方実施例にて、更
に詳細に説明する。
ただし、本発明は、下記実施例に限定されるものでは
ない。
<装置実施例> 以下、添付した図面を参照して本発明に係る製造方法
及び装置の実施例を説明する。
第1図は、固形状化粧料の成形を実現した実施例を示
す装置の主要部の縦断面図である。
第1図に示す実施例装置は、口紅、ファンデーション
等の粘状化粧剤を投入するホッパー(1),粘状化粧剤
を加熱シリンダー(2)内に送り込むスクリュー
(3),金型(5)内に圧力注入するためのノズル
(4)より成っている。また、化粧剤が圧力注入される
金型は、固定盤に固定される固定側と、可動盤に固定さ
れる可動側との2つに分かれる構成になっており、この
金型を常時一定の温度に加熱、又は冷却すべき図外の加
熱冷却装置、例えば循環加熱冷却水の加熱、又は冷却作
用にて金型を加熱、又は冷却するようにした、適宜の加
熱冷却装置を有している。
上述のような実施例装置より実現される本発明の方法
について説明すると以下の通りである。
即ち、本発明に係る方法は、口紅を始めとする各種粘
状化粧料(例えば、固型油分を含有する油分と粉末とを
主成分とする化粧料基剤)をホッパーより投入し、加熱
シリンダーに内蔵されたスクリューの回転により、シリ
ンダー前方に可塑化されながら送り込まれると同時にス
クリューは後退し始め、設定長スクリューが後退する
と、自動的にスクリューの回転は停止となりシリンダー
前方部に化粧料基剤のたまりができ、所定量が計量され
る。
次いで、移動側金型の型閉じが始まり、設定圧力で型
締めされると前記圧入ユニットが前進し、ノズルが固定
側金型に接圧される。次いで、シリンダー前方部に計量
された化粧料基剤は、ノズル先端より金型(好ましくは
スプール,ランナー,ゲートを備えた金型)内に設定圧
力10kg/cm2以上にて圧力注入され、その設定圧力が設定
時間保圧されたまま冷却固化されると圧入ユニットが後
退、型開きし、成形品が取り出されると云う基本的なス
テップを踏むことにより、成形される製造方法である。
又、金型は、一定温度40〜140℃、好ましくは50〜90
℃に加温し、組成物注入後60℃以下、好ましくは5〜40
℃に冷却する。あるいは、あらかじめ60℃以下、好まし
くは5〜40℃に冷却された金型内に組成物を圧入する。
なお、本発明においては、金型キャビティの設計によ
り任意の個数を同時に成形できる多数個取り成形が可能
である。
<処方実施例(1)>棒状口紅 上記A,Bを混合、第2図,第3図に示す4個取り金型
をセットした本装置にて、可塑化温度70℃,圧入圧70kg
/cm2,型締め力20t,金型温度10℃にて成形した。従来、
成形困難である粉体65重量%,油分35重量%で棒状口紅
化粧料が成形された。
<比較例(1)>棒状口紅 Cを80℃にて溶解混合し、Aを加えロールミルにて分
散混合し、溶解したものにBを加え混合する。これを通
常使用されている口紅成形金型に流し込み方法により成
形した。製品は、感触的にべたつき感を覚え、カップ等
に容易に再付着する。
<比較例(2)>棒状口紅 比較例(1)と同一組成物(油分が45重量%より多い
組成物)を、第2図,第3図に示す4個取金型をセット
した本装置にて可塑化温度80℃,圧入圧70kg/cm2,型締
め力10t,金型温度10℃にて成形した。成形品は、多形状
性,生産性は良いが、感触的にべたつき感を覚え、カッ
プ等に容易に再付着する。
<比較例(3)>棒状口紅 処方実施例(1)と同一組成物を、流し込み溶融充填
法にて成形を試みたが、流動性が得られず成形不能であ
った。
<処方実施例(2)>アイシャドー Bを溶解混合し、Cを加えて50℃としたものをAと混
合する。これを第4図,第5図に示す金型をセットした
本装置にて可塑化温度50℃,圧入圧50kg/cm2,型締め力1
0t,金型温度20℃にて成形した。更に成形体を80℃にて
乾燥しシリコーンオイルを除去した。成形性,感触とも
に良好なものであった。
<比較例(4)>アイシャドー ヘンシェルミキサーにてBを溶解混合したものとAと
を撹拌混合し、ハンマーミルにて粉砕した後、プレス成
形にて金皿にプレスし成形した。
<処方実施例(3)>ファンデーション 上記A,Bを混合、第4図,第5図に示す金型をセット
した本装置にて、可塑化温度70℃,圧入圧150kg/cm2,型
締め力30t,金型温度10℃にて成形した。従来、成形困難
である粘状プレスタイプと液状流し込みタイプとの中間
品であるファンデーションが成形された。感触は、前述
したように非常に良好なものであった。
<比較例(5)>ファンデーション ヘンシェルミキサーにてBを溶解混合したものとAと
を撹拌混合し、ハンマーミルにて粉砕した。この化粧料
組成物と有機溶剤とを配合比1:2重量%の割り合いにて
混合し、特開昭56−127305号公報記載の方法にて金皿に
充填成形した。
<処方実施例(4)>棒状口紅化粧料 処方実施例(1)の組成物を第2図,第3図に示す4
個取り金型(金型キャビティの透影面積:S=70cm2)を
セットした本装置にて、可塑化温度70℃,圧入圧:P=70
kg/cm2,よって型締め力F0=P×S=4,900kgとなる。型
締め力:F1=6,000kg,金型温度10℃にて実験した。型締
め力がF0より大きいF1の場合には、金型,成形体ともに
きれいなものとなった。
<比較例(6)>棒状口紅化粧料 処方実施例(1)の組成物を第2図,第3図に示す4
個取り金型(金型キャビティの透影面積:S=70cm2)を
セットした本装置にて、可塑化温度70℃,圧入圧:P=70
kg/cm2,よって型締め力F0=P×S=4,900kgとなる。型
締め力:F2=4,000kg,金型温度10℃にて実験した。型締
め力がF0の値より小さいF2の場合には、型締め力が不充
分であり、組成物が金型キャビティよりはみ出し、金型
を汚し、成形体はバリが出て、不充分なものであった。
実施例と比較例とを対比した表1からも明らかなよう
に、本発明の方法は生産性が良く、多形状性に優れると
共に得られる化粧料も、形状保持性,十分な強度(特に
棒状化粧料は、肌,パフへの付きと折れ強度との関係が
最重要ポイントであるが、本方法にて得られた棒状化粧
料は、付きが良く、折れ強度は従来品と比べ、2倍の値
となった。)を持ち、使用上ソフトな感触で化粧持ちが
良く、ハンカチ,コーヒーカップなどへの再付着がない
等、優れた特性を有するものであった。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明方法に用いる装置の一例を示す断面図
であり、Aは一体化した状態,Bは圧入ユニットと金型ユ
ニット(固定側と可動側)を分離した状態を示す。第2
図,第3図は棒状成形体用の金型及び金型キャビティの
一例を示す断面図であり、第4図,第5図は、平面状成
形体用の金型及び金型キャビティの一例を示す断面図で
ある。 第1図の各名称 1:ホッパー,2:シリンダー,3:スクリュー,4:ノズル,5:金
型,6:油圧シリンダ,7:油圧モータ,8:ヒーター,9:冷却水
孔,10:材料,11:成形品 第2図乃至第5図の名称 12:固定側取付け板,13:固定側型板,14:キャビティー,1
5:移動側型板,16:スペーサブロック,17:エジェクタプレ
ート,,18:移動側取付け板
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭63−156709(JP,A) 特開 昭59−62513(JP,A) (社)日本合成樹脂技術協会編、日刊 工業新聞社、「プラスチック金型ハンド ブック」第23〜29頁、第184〜193頁 (1989.6.30) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) A61K 7/02 A61K 7/027 A61K 7/032

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】粉体と油剤を主成分とし、固形油分を含め
    た油剤の配合量が45重量%以下である化粧料基剤をホッ
    パーよりスクリュー又はプランジャー内蔵の加熱シリン
    ダー内に送り込み、塑性化し、スクリュー又はプランジ
    ャーにより所定量を計量後、型締めされた1個取り又は
    複数個取り金型内にスクリュー又はプランジャーの前進
    により圧入圧10kg/cm2以上で圧入し、金型中にて冷却固
    化する工程を連続的に繰返すことにより成形することを
    特徴とする固形状化粧料の製造方法。
  2. 【請求項2】金型の型締め力(F)が[1]式で表され
    ることを特徴とする請求項1記載の方法。 F≧P×S ……[1]式 ここで F:型締め力(kg) P:圧入圧(kg/cm2) S:金型キャビティ(雌型)の透影面積(cm2
JP2224238A 1990-08-28 1990-08-28 固形状化粧料の製造方法 Expired - Fee Related JP2973132B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2224238A JP2973132B2 (ja) 1990-08-28 1990-08-28 固形状化粧料の製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2224238A JP2973132B2 (ja) 1990-08-28 1990-08-28 固形状化粧料の製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH04108717A JPH04108717A (ja) 1992-04-09
JP2973132B2 true JP2973132B2 (ja) 1999-11-08

Family

ID=16810658

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2224238A Expired - Fee Related JP2973132B2 (ja) 1990-08-28 1990-08-28 固形状化粧料の製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2973132B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4789132B2 (ja) * 2004-06-18 2011-10-12 ポーラ化成工業株式会社 固形化粧料の製造方法

Non-Patent Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Title
(社)日本合成樹脂技術協会編、日刊工業新聞社、「プラスチック金型ハンドブック」第23〜29頁、第184〜193頁(1989.6.30)

Also Published As

Publication number Publication date
JPH04108717A (ja) 1992-04-09

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US5316712A (en) Process for producing solid cosmetics
KR102439696B1 (ko) 다중-조성 화장품 및 이의 제조 방법
JP3633632B2 (ja) 洗剤組成物の調製のための方法および装置
DE69913975T2 (de) Verfahren und vorrichtung für die herstellung von deodorant oder schweisshemmender zusammensetzung
JP5587140B2 (ja) 固形コンパクト粉末化粧品の製法
EA003500B1 (ru) Способ и установка для получения бруска моющего вещества
HU215205B (hu) Lágy massza formájú kozmetikai vagy bőrgyógyászati készítmény és eljárás a készítmény előállítására
JPH06116511A (ja) 棒状化粧料
JP2017500363A (ja) 注入製品を含む化粧料アセンブリ
JP2973132B2 (ja) 固形状化粧料の製造方法
US5066486A (en) Method for preparing cosmetic products and the products obtained thereby
US8007703B2 (en) Process to prepare a shaped solid detergent
JPH0733324B2 (ja) スティック状化粧料
JP2006069945A (ja) 棒状油性化粧料およびその製造方法
JPS63230618A (ja) 固型化粧料
JPH0345041B2 (ja)
JP3276737B2 (ja) 油性固形化粧料
JPH0672087B2 (ja) 固型化粧料
JPH10179249A (ja) 棒状化粧料成形用の型
CN115702861A (zh) 双结构棒状化妆品及其制造方法
JPS5962513A (ja) 固型状化粧料の製造方法
MXPA99010529A (en) Process and apparatus for the production of a detergent composition
JPH0529323B2 (ja)

Legal Events

Date Code Title Description
LAPS Cancellation because of no payment of annual fees