JP2972366B2 - 部分エルビウム添加光ファイバカップラ及びその製造方法 - Google Patents

部分エルビウム添加光ファイバカップラ及びその製造方法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、光増幅器として用い
られる光ファイバカップラにおいて、その利得効率を向
上せしめた部分エルビウム添加光ファイバカップラ及び
その製造方法及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、光ファイバカップラを用いた光増
幅器としては、クラッドにエルビウム(以下、Erと略
記する)を添加した2本の光ファイバを融着・延伸して
作製した光増幅用光ファイバカップラを利用する技術が
知られている。
【0003】図10は、上記従来の光増幅用光ファイバ
カップラを示すもので、図中符号1はEr添加光ファイ
バカップラである。
【0004】上記Er添加光ファイバカップラ1は、ゲ
ルマニウムドープ石英ガラスよりなる径10μmのコア
2と、ゲルマニウム(以下、Geと略記する)に加えて
エルビウムを1500ppmドープした石英ガラスより
なるクラッド3とから構成されている光ファイバ4の2
本を融着延伸して作製されたものである。
【0005】上記Er添加光ファイバカップラ1は、例
えば図11に示される光増幅システムに用いられる。こ
の光増幅システムは、波長1.55μm帯の光増幅を目
指したエルビウム(Er)添加単一モードファイバ5
に、上記光ファイバカプラ1を用いて励起光源6からの
励起光と信号光7とを入射し、励起光で励起されたEr
イオンのエネルギーが誘導放出によって信号光に与えら
れ、増幅された光がファイバ通信路8に伝送される構成
になっている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来のEr添加光ファイバカップラにおいては、クラッド
部分全域、すなわち光パワー密度の低い領域にまでEr
が添加されており、このような領域では光パワーによる
反転分布の効率が悪く、従ってその分だけErイオンに
よる光増幅効率は低くなるという問題があった。
【0007】また、上記光ファイバカップラ1を用いた
増幅器においては、Er添加領域の長さが必然的に非常
に短くなるため、十分な増幅を得るためにEr添加濃度
を高くするが、Erの濃度が100ppmを越えると、
本来Erイオンの誘導放出によって信号光7に与えられ
るべき励起エネルギーをErイオン同士で授受する現象
(アップ・コンバージョン効果)を起こし、利得を低下
させる不都合があった。
【0008】本発明は、上記事情に鑑みなされたもの
で、クラッドの一部にEr添加領域を有する構造とする
ことにより高利得とした光増幅用の部分Er添加光ファ
イバカップラを提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】かかる課題は、コア・ク
ラッドよりなる2本の希土類添加光ファイバを融着、延
伸して製作される光ファイバカップラにおいて、上記光
ファイバカップラの融着部分における2本のコアに挟ま
れたクラッド領域にのみErを含むドーパントが添加さ
れた構成とする事により解決される。
【0010】また、上記光ファイバカップラは、中心に
Er添加石英ガラス部を有し、かつその外側に純粋石英
ガラス層を備えた第1のガラスロッドを作製する第1工
程と、さらに上記第1のガラスロッドの一部を上記Er
添加石英ガラス部と純粋石英ガラス層との境界を含むよ
うに円柱状に貫き出して、一部にErが添加された第2
のガラスロッドを作製する第2工程と、上記第2のガラ
スロッドの中心を円柱状に貫き出して中心孔を形成する
とともに、該中心孔内に別途用意したコア・クラッド構
造の円柱状の光ファイバ中間母材を挿入し、これらを加
熱一体化して光ファイバ母材を作製した後に、該光ファ
イバ母材を紡糸してクラッドの一部にErを添加した光
ファイバを作製する第3工程と、上記光ファイバ2本を
用意し、これら光ファイバの各々のEr添加部分を接触
させて並べ、これを融着、延伸する第4工程と経て作製
されるのが望ましい。
【0011】また、請求項2記載の部分Er添加光ファ
イバカップラの製造方法においては、第1工程における
第1のガラスロッドの作製時に、Erとアルミニウム
(以下、Alと略記する)と屈折率低下剤とを含むドー
パントを純粋石英ガラスロッドに共添加するのが望まし
い。
【0012】また、上記光ファイバカップラはEr添加
石英ガラス板を作製し、該Er添加石英ガラス板を別途
用意しておいたコア・クラッドよりなる2本の光ファイ
バ母材の間に設置して、これら3者を融着、延伸して作
製するのが望ましい。
【0013】請求項3記載の部分Er添加光ファイバカ
ップラの製造方法においては、Er添加石英ガラス板の
作製時に、ErとAlと屈折率添加剤とを含むドーパン
トを純粋石英ガラス板に共添加するのが望ましい。
【0014】
【作用】以上述べたように、本発明の部分Er添加光フ
ァイバカップラにあっては、光パワー密度の最も高いク
ラッド融着部分のみにErを添加した構成としたので、
Erイオンの励起が極めて効率よく行われる。
【0015】また、請求項3及び請求項4で述べたよう
に、上記部分Er添加光ファイバカップラ作製時におい
て、クラッド融着部分のEr添加領域にErの他にAl
と屈折率低下剤とを含むドーパントを共添加すると、添
加されたAlにより、作製された部分Er添加光ファイ
バカップラのクラッド融着部分(Er,Al,屈折率低
下剤添加領域)のアップ・コンバージョン効果が抑制さ
れ、これにより上記部分Er添加光ファイバカップラの
利得の低下が防止される。また、さらに添加された屈折
率添加剤によって屈折率が低下され、これによりAlを
共添加した場合における屈折率の上昇による伝送損失の
増大が防止される。
【0016】以下、本発明を図面を用いて詳細に説明す
る。図1は本発明の部分Er添加光ファイバカップラ
(以下、部分EDFカップラと略記する)の一例を示す
図で、図中符号11は部分EDFカップラである。
【0017】上記部分EDFカップラ11は、コア1
2,12と、クラッド部13とから構成され、上記コア
12,12間のクラッド部13の一部(クラッド融着部
分14)にはEr添加領域15が形成されている。この
Er添加領域に添加されているErの量は、2000〜
4000wt・ppm程度とするのが望ましい。
【0018】また、先に述べたErの高濃度添加によっ
て発生するアップ・コンバージョン効果による利得の低
下を防止する目的で、上記Er添加領域にAlを共添加
するとより好ましい。なおこの際のAl添加量は300
0〜10000wt・ppm程度とするのが望ましい。
【0019】また、上記のようにEr添加領域にAlを
添加した場合においては、屈折率が上昇して損失が大き
くなるのを防止する目的で、例えばフッ素などの屈折率
低下剤を共添加するとより好ましい。なお、この際のフ
ッ素添加量は比屈折率低下が0.12%となるように0.
4〜0.6wt%程度とするのが望ましい。また、屈折
率低下剤は上記フッ素に限定されることなく例えばボロ
ン等を用いても良い。
【0020】次に、上記本発明の部分EDFカップラの
第1の製造方法について説明する。
【0021】本法は、概ね以下〜に示す4工程で表
すことができる。
【0022】 中心にEr添加石英ガラス部を有し、
かつその外側に純粋石英ガラス層を備えた第1のガラス
ロッドを作製する第1工程。
【0023】 上記第1のガラスロッドの一部を上記
Er添加石英ガラス部と純粋石英ガラス層との境界を含
むように円柱状に貫き出して、一部にErが添加された
第2のガラスロッドを作製する第2工程。
【0024】 上記第2のガラスロッドの中心を円柱
状に貫き出して中心孔を形成するとともに、その中心孔
内に別途用意したコア・クラッド構造の円柱状の光ファ
イバ中間母材を挿入し、これを加熱一体化して光ファイ
バ母材を作製した後に、該光ファイバ母材を紡糸してク
ラッドの一部にErを添加した光ファイバを作製する第
3工程。
【0025】 上記第3工程を経て得られる光ファイ
バを2本用意し、これら2本の光ファイバの各々のEr
添加部分を接触させて並べ、これを融着、延伸する第4
工程。
【0026】上記第1工程においては、まず通常のVA
D法により、石英ガラスロッドにスートを形成し、得ら
れたスート体をErの塩化物(ErCl3・1/2H
2O)の塩酸溶液中に浸漬してスート体内にErを含浸
させ、Er添加スート体を作製する。なお、上記VAD
法によるスート体作製時に用いる原料ガスとしては、S
iCl4等の他にGeCl4などの屈折率調整用のドーパ
ント用いても良い。
【0027】またスート体を浸漬する浸漬液として、上
述したErの塩酸溶液の代わりに、ErCl3とAlC
3とを含有するアルコール溶液を用いると、上記スー
ト体内にErとAlとを共添加することができる。
【0028】次に、上記操作により得られたEr添加ス
ート体を乾燥させる。この乾燥方法は特に限定されない
が、例えば上記Er添加スート体を乾燥用の筒内に収容
し、この筒の一端から、筒内のスート体に乾燥窒素ガス
を供給量2000cc/分程度の条件で吹き付け、室温
で60時間程度乾燥を行う方法が用いられる。また、ス
ート体浸漬液として、ErCl3とAlCl3とを含有す
るアルコール溶液を用いた場合に得られるEr・Al共
添加スート体は、アルコールを完全に取り除くため、上
記Er添加スート体の乾燥に用いたのと同様の筒内に収
容し、不活性ガス(He等)雰囲気中70〜100℃の
条件で96時間以上乾燥する方法が用いられる。なお、
このEr・Al共添加スート体には、フッ素等の屈折率
低下剤を添加するのが望ましく、このフッ素等の添加操
作は、上記乾燥後のEr添加スート体を加熱炉内に入
れ、さらにこの加熱炉内をSiF4、CF4、SF6、C2
Cl22などの1種単独または混合物よりなるガスの雰
囲気とするか、あるいはそれらガスとアルゴンやヘリウ
ム等との混合雰囲気中において1400〜1500℃で
加熱透明化することにより行われる。
【0030】次に、上記の乾燥されたEr添加スート体
を、別途用意しておいた純粋石英管内に挿入し、さらに
これを加熱一体化して図2に示すような、中心にEr添
加石英ガラス部21を有し、かつその外側に純粋石英ガ
ラス層22を備えた合成ガラスロッド23(第1のガラ
スロッド)を作製する。
【0031】次に、第2工程において上記合成ガラスロ
ッド23の一部を、図2中Bに示すようにEr添加石英
ガラス部21と純粋石英ガラス層22との境界を含むよ
うに円柱状に貫き出し、図3に示すような一部にEr添
加領域24を備えた、部分Er添加ガラスロッド25
(第2のガラスロッド)を作製する。
【0032】次に、第3工程において上記部分Er添加
ガラスロッド25の中心を円柱状に貫き出して図4aに
示すような中心孔26を形成する。さらにその中心孔2
6内に図4bに示すようなコア12とクラッド13とを
有する円柱状の光ファイバ中間母材27を挿入し、これ
を加熱一体化して得た光ファイバ母材を紡糸して、図5
に示すようなクラッドの一部にEr添加領域24を有す
る部分Er添加光ファイバ28を作製する。
【0033】次に、第4工程において上記部分Er添加
光ファイバ28二本を図6に示すように各々のEr添加
領域24を接触させて並べ、これを融着、延伸すること
により図1aおよび図1bに示す部分EDFカップラ1
1が作製される。
【0034】次に、上記本発明の部分EDFカップラの
第2の製造方法について説明する。本法は、Er添加石
英ガラス板を作製し、このEr添加石英ガラス板を別途
用意しておいたコア・クラッドよりなる2本の光ファイ
バ母材の間に設置して、これら3者を融着、延伸して部
分Er添加光ファイバカップラを製造する方法である。
【0035】まず、はじめに純粋石英ガラス板表面上に
通常のVAD法を用いて、スートを形成し、得られたス
ート体をErの塩化物(ErCl3・1/2H2O)の塩
酸溶液中に浸漬してスート体内にErを含浸させ、Er
添加スート体を作製する。なお、上記VAD法によるス
ート体作製時に用いる原料ガスとしては、SiCl4
の他にGeCl4などの屈折率調整用のドーパント用い
ても良い。
【0036】またスート体を浸漬する浸漬液として、上
述したErの塩酸溶液の代わりに、ErCl3とAlC
3とを含有するアルコール溶液を用いると、上記スー
ト体内にErとAlとを共添加することができる。
【0037】次に、上記操作により得られたEr添加ス
ート体を乾燥させる。この乾燥方法は先に述べた第1の
方法の第1工程におけるスート乾燥操作と同様の方法で
行う。なお、このEr・Al共添加スート体には、先の
第1の方法と同様フッ素等の屈折率低下剤を添加するの
が望ましく、またこのフッ素等の添加操作も先の第1の
方法と同様である。以上の操作により図7に示す板状E
r添加スート体31を作製する。
【0038】次に、図8に示すように別途用意しておい
たコア32、クラッド33よりなる2本の光ファイバ母
材34,34の間に上記板状Er添加スート体31を設
置し、さらにこれら3者を融着、延伸して図1に示すよ
うな部分Er添加光ファイバカップラ11を作製する。
【0039】
【実施例】先に述べた第1の方法を用いて部分Er添加
光ファイバカップラを作製した。
【0040】まず、第1工程においてフッ素0.5wt
・%とAl1wt・%と、Er5000ppmとを共添
加したスート体を作製した。次に、このスート体を径1
4mmとなるように延伸したものを別途用意しておいた
外径40mm、内径22mmの石英管内に挿入し、さら
にこれを加熱一体化して図2に示すような、中心にEr
添加石英ガラス部21を有し、かつその外側に純粋石英
ガラス層22を備えた合成ガラスロッド23を作製し
た。
【0041】次に第2工程において上記合成ガラスロッ
ド23の一部を、図2中符号Bに示すようにEr添加石
英ガラス部21と純粋石英ガラス層22との境界を含む
ように円柱状に貫き出して、図3に示すような一部にE
r添加領域24を備えた、外径15mmの部分Er添加
ガラスロッド25を作製した。
【0042】次に、第3工程において上記部分Er添加
ガラスロッド25の中心を円柱状に貫き出して図4aに
示すような径8mmの中心孔26を形成した。さらにそ
の中心孔26内に、図4bに示すようなコア12とクラ
ッド13とを有する円柱状の光ファイバ中間母材27を
挿入し、これを加熱一体化して得た光ファイバ母材を紡
糸して、図5に示すようなクラッドの一部にEr添加領
域24を有する部分Er添加光ファイバ28を作製し
た。
【0043】次に、第4工程において上記部分Er添加
光ファイバ28二本を図6に示すように各々のEr添加
領域24,24を接触させて並べ、これを融着、延伸し
て図1aおよび図1bに示す部分EDFカップラ11を
作製した。
【0044】上記のようにして作製した部分EDFカッ
プラ11の片方入力ポートから信号光と励起光を入射し
たところ、励起光強度に対し両出力ポートでの信号合計
に対する利得は、図9に示すように先に述べた従来のE
r添加光ファイバカップラに比べ高利得の増幅がなされ
ることが確認された。
【0045】また、上記したように本実施例の部分ED
Fカップラ製造方法により作製された部分EDFカップ
ラ11は、Er添加領域15に1wt・%のAlが共添
加されているので、Erの高濃度添加によって発生する
アップ・コンバージョン効果による利得の低下が防止さ
れる。
【0046】また、同じく上記Er添加領域15に0.
5wt・%のフッ素を共添加したので、これによりAl
を共添加した場合における屈折率の上昇による伝送損失
の増大が防止される。
【0047】
【発明の効果】以上述べたように、本発明の部分Er添
加光ファイバカップラにあっては、光パワー密度の最も
高いクラッド融着部分のみにErを添加した構成とした
ので、Erイオンの励起が極めて効率よく行われる。従
って、上記部分Er添加光ファイバカップラを光増幅器
として用いた場合、極めて高利得効率な光増幅器とな
る。
【0048】また、請求項3及び請求項4で述べたよう
に、上記部分Er添加光ファイバカップラ作製時におい
て、クラッド融着部分のEr添加領域にErの他にAl
と屈折率低下剤とを含むドーパントを共添加すると、添
加されたAlにより、作製された部分Er添加光ファイ
バカップラのクラッド融着部分(Er,Al,屈折率低
下剤添加領域)のアップ・コンバージョン効果が抑制さ
れ、これにより上記部分Er添加光ファイバカップラの
利得の低下が防止される。また、さらに添加された屈折
率低下剤によって屈折率が低下され、これによりAlを
共添加した場合における屈折率の上昇による伝送損失の
増大が防止される。
【0049】
【図面の説明】
【図1】本発明の部分Er添加光ファイバカップラの一
例を示す図で、aは部分Er添加光ファイバカップラの
平面図、bはaに示す同カップラのAA’線断面図であ
る。
【図2】本発明に係る部分Er添加光ファイバカップラ
の第1の製造方法の第1工程において作製される合成ガ
ラスロッド23の横断面図である。
【図3】本発明に係る部分Er添加光ファイバカップラ
の第1の製造方法の第2工程において作製される部分E
r添加ガラスロッド25の横断面図である。
【図4】本発明に係る部分Er添加光ファイバカップラ
の第1の製造方法の第3工程を説明するための図で、a
は、図4中符号25で示される部分Er添加ガラスロッ
ドの中心孔26形成加工終了後を示す図、bは中心孔2
6に挿入する光ファイバ中間母材を示す図である。
【図5】本発明に係る部分Er添加光ファイバカップラ
の第1の製造方法の第3工程において作製される部分E
r添加光ファイバの横断面図である。
【図6】本発明に係る部分Er添加光ファイバカップラ
の第1の製造方法の第4工程を説明するための図であ
る。
【図7】本発明に係る部分Er添加光ファイバカップラ
の第2の製造方法において用いる板状Er添加スート体
を示す図である。
【図8】本発明に係る部分Er添加光ファイバカップラ
の第2の製造方法を説明するための図である。
【図9】実施例において作製した部分Er添加光ファイ
バカップラの増幅特性を示すグラフである。
【図10】従来の光ファイバカップラを示す横断面図で
ある。
【図11】光ファイバカップラを用いた光増幅システム
の一例を示す図である。
【符号の説明】
11 部分Er添加光ファイバカップラ 12 コア 13 クラッド 14 クラッド融着部分 15 Er添加領域 21 Er添加石英ガラス部 22 純粋石英ガラス層 23 合成ガラスロッド 25 部分Er添加ガラスロッド 26 中心孔 27 光ファイバ中間母材 28 部分Er添加光ファイバ 31 板状Er添加スート体 32 コア 33 クラッド 34 光ファイバ母材
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 山内 良三 千葉県佐倉市六崎1440番地 藤倉電線株 式会社 佐倉工場内 (56)参考文献 特開 平2−259732(JP,A) 特開 平4−62525(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) G02F 1/35 501 G02B 6/00 G02B 6/00 376 G02B 6/28 H01S 3/10

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 コア・クラッドよりなる2本の希土類添
    加光ファイバを融着、延伸して製作される光ファイバカ
    ップラにおいて、上記光ファイバカップラの融着部分に
    おける2本のコアに挟まれたクラッド領域にのみエルビ
    ウムを含むドーパントが添加されていることを特徴とす
    る部分エルビウム添加光ファイバカップラ。
  2. 【請求項2】 中心にエルビウム添加石英ガラス部を有
    し、かつその外側に純粋石英ガラス層を備えた第1のガ
    ラスロッドを作製する第1工程と、さらに上記第1のガ
    ラスロッドの一部を上記エルビウム添加石英ガラス部と
    純粋石英ガラス層との境界を含むように円柱状に貫き出
    して、一部にエルビウムが添加された第2のガラスロッ
    ドを作製する第2工程と、上記第2のガラスロッドの中
    心を円柱状に貫き出して中心孔を形成するとともに、該
    中心孔内に別途用意したコア・クラッド構造の円柱状の
    光ファイバ中間母材を挿入し、これらを加熱一体化して
    光ファイバ母材を作製した後に、該光ファイバ母材を紡
    糸してクラッドの一部にエルビウムを添加した光ファイ
    バを作製する第3工程と、上記光ファイバ2本を用意
    し、これら光ファイバの各々のエルビウム添加部分を接
    触させて並べ、これを融着、延伸する第4工程とから構
    成されていることを特徴とする部分エルビウム添加光フ
    ァイバカップラの製造方法。
  3. 【請求項3】 第1工程におけるエルビウム添加石英ガ
    ラスロッドの作製時に、エルビウムとアルミニウムと屈
    折率低下剤とを含むドーパントを純粋石英ガラスロッド
    に共添加することを特徴とする請求項2記載の部分エル
    ビウム添加光ファイバカップラの製造方法。
  4. 【請求項4】 エルビウム添加石英ガラス板を作製し、
    該エルビウム添加石英ガラス板を別途用意しておいたコ
    ア・クラッドよりなる2本の光ファイバ母材の間に設置
    して、これら3者を融着、延伸することを特徴とする部
    分エルビウム添加光ファイバカップラの製造方法。
  5. 【請求項5】 エルビウム添加石英ガラス板の作製時
    に、エルビウムとアルミニウムと屈折率添加剤とを含む
    ドーパントを純粋石英ガラス板に共添加することを特徴
    とする請求項4記載の部分エルビウム添加光ファイバカ
    ップラの製造方法。
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