JP2972356B2 - フイルム状飼料の製造法 - Google Patents

フイルム状飼料の製造法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本願の発明は、あわび、うにその
他貝類など(以下貝類という)の飼料に関するものであ
り、詳しくは貝類の栄養源となる材料をゲル化剤と架橋
剤で固化結合したフイルム状の飼料に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】貝類の餌となるものは、主として天然の
海草である。しかしこの海草資源は、枯渇する方向にあ
る。そこで貝類の人工飼料として、ビスケット型の飼料
があるが、このものは海水に溶け易く、かつ飼料として
厚みがあって食べにくいとされている。またアルギン酸
のゲル状のかたまりのものがあるが、これはコストが高
いとされている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明者が、貝類の飼
料について種々検討したところ、その飼料はつぎの諸条
件を満たすものであることが好ましいことが判った。
【0004】即ち、(1)貝類に必要な栄養成分を充分
含んでいること、(2)貝類の嗜好性に合うこと、
(3)食べ易い形状、例えば海草状であること、(4)
消化性がよいこと、(5)貝類などは1〜2日がかりで
ゆっくり食べるので、水中で長時間溶けない性質のもの
であること、(6)成分が溶け出して水を汚染しないこ
と、(7)腐敗して水を汚染しないことである。
【0005】本発明は、上記の貝類の飼料に要求される
諸条件に鑑みてなされたものであり、その目的は貝類に
必要な栄養分を充分含むものであって、かつ貝類の嗜好
性に合い食べ易い形状の飼料を提供することである。そ
してこの飼料は消化性がよく、水中で長時間溶けない性
質を有しかつ水を汚染しないものであることが要求され
る。
【0006】
【課題を解決するための手段およびその作用】本発明者
は、上記の貝類用の飼料に要求される諸条件を満たすも
のについて種々研究したところ、貝類の栄養源となる材
料をゲル化剤と架橋剤で固化結合することに着目した。
【0007】即ち、本発明の要旨は「貝類の栄養源とな
る材料とゲル化剤を混練した後、フイルム状に展延して
成形する第1工程と、第1工程で得られたフイルム状の
成形物に架橋剤を添加して、前記のゲル化剤と架橋せし
めることを特徴とするフイルム状飼料の製造法」であ
り、さらに「貝類の栄養源となる材料とゲル化剤並びに
架橋剤とを混練した後、フイルム状に展延して成形する
第1工程と、第1工程で得られたフイルム状の成形物を
構成する物質を架橋せしめることを特徴とするフイルム
状飼料の製造法」である。
【0008】本発明における貝類の栄養源となる材料と
しては、蛋白質も炭水化物も共に利用できるが、具体的
には、わかめや昆布などの海草類(未利用の海草Gia
ntKelpも利用できる)、魚粉、野菜、油粕、おか
ら、穀類粕などが用いられる。そしてレシチン、燐脂
質、魚粉、珪藻、海草エキスなどの貝類の嗜好物を適宣
混用することが好ましい。
【0009】またゲル化剤としては、遊離残基を分子内
にもつものであってポリマーでゲルになるものであるこ
とが必要である。具体的にはアルギン酸ソーダ、カラギ
ーナン、ゼラチン、水溶性蛋白質などである。つぎに本
発明に用いる架橋剤は、遊離残基を分子内にもち上記の
ゲル化剤と架橋結合が可能なもので、具体的にはポリリ
ジン、ポリ乳酸、キトサン、アルギン酸、カラギーナン
等である。
【0010】そしてこれらのゲル化剤は天然のものであ
り、架橋剤もいわゆるバイオ・ポリマーに属するもので
ある。また水溶性蛋白質はその性質からして、上記のゲ
ル化剤としてのみならず架橋剤としても用いることがで
きる。
【0011】ここで架橋可能なゲル化剤と架橋剤の組合
せを表1に示す。
【0012】つぎに本発明において、貝類の栄養源とな
る前記の材料と前記のゲル化剤との混練物は、どろどろ
の状態であるために自由に成形が出来る。そして多く
は、貝類の食べ易い海草に類似したフイルム状にする。
【0013】そして従来技術では、ゲル化剤のみの固化
作用で作られていたために、ゲル化剤が沢山必要でコス
ト高であり、かつ時間と共にくずれて水を汚染するもの
であったが、本発明における架橋技術は遊離残基をもつ
ポリマーどうしを架橋させる方法であるから、ゲル化剤
の必要量は従来の1/10〜1/30となり、かつ全体
が強固な結合となるために水の中でくずれない。
【0014】つぎに本発明によって製造されたフイルム
状の飼料は、適宣乾燥、脱水して適当な大きさに切断
し、紅麹醗酵液などの保存液に浸漬して殺菌処理すれば
保存性が向上し、海水中に放置しても7〜10日間は腐
らない。以下実施例に基いて本発明を説明する。
【0015】
【実施例】1.あわび用飼料 未利用の海草であるGiantKelpの乾燥物1kg
を、5%NAOH水溶液5リットル中に浸漬して30分
間煮沸した後、冷却して破砕する。(以下ケルプ・スラ
リーという)つぎにこのケルプ・スラリーと2%アルギ
ン酸ソーダ水溶液を1:1の割合で混合して練り合わ
せ、どろどろになったこの液をローラーによってフイル
ム状に展延した。
【0016】さらにこのフイルム状に展延したものに、
5%塩化カルシウムを含む1%キトサン水溶液を散布し
て凝固せしめる(アルギン酸カルシウムを形成すること
によりゲル化)。そしてつぎに、トンネル型乾燥機を通
して100℃で20分間加熱する。その結果、アルギン
酸カルシウムとキトサンとの架橋が完了し、水分40〜
60%程度に乾燥され、弾力性のあるフイルム状のもの
が得られる。これを適当な大きさに切断して、紅麹醗酵
液(保存液)に浸漬処理して製品とする。
【0017】2.あわび用飼料 上記のケルプ・スラリー3部、豆乳3部、10%カラギ
ーナン水溶液4部を60℃を保ちながら混合して練り合
わせ、その後ローラーを通してフイルム状に展延した。
つぎにこのフイルム状のものを、直ちにトンネル型乾燥
機を通して100℃で20分間加熱して、カラギーナン
と水溶性蛋白質(豆乳)との架橋、乾燥脱水と同時に殺
菌も行行う。そしてこれを適当な大きさに切断して、保
存液に浸漬して処理し製品とする。
【0018】3.うにの飼料 100メッシュ以下に微粉砕した菜種油粕3kgに、5
%のカラギーナン水溶液10リットルを加え60℃に加
温しつつ混合して練り合わせ、このものをローラーによ
りフイルム状に展延する。このフイルム状に展延したも
のに、60℃に保った1%塩化カルシウムおよび20%
ゼラチン水溶液2リットルを散布して、10分間放置す
ることによりカラギーナンのカルシウム塩形成によるゲ
ル化と、このカルシウム塩とゼラチンとの架橋反応を行
わしめた後に、0℃に冷却すると弾力性のあるフイルム
状のものが出来る。次に、紅麹醗酵液(保存液)に漬け
て、うにの飼料とする。
【0019】
【発明の効果】本発明によれば、未利用の海草や穀類
粕、油粕などを粉砕、蒸解、酸処理などを加えてから栄
養源として用いれば、安価で消化性のよい飼料が得られ
る。
【0020】ゲル化能をもつ各種のポリマー(ゲル化剤
と架橋剤)を組合せて架橋結合をせしめることにより、
(1)ゲル化剤の中に各種の栄養源を自由に混合でき
る、(2)従来のゲル固化に較べてはるかに強固な結合
がえられ、すべての部分が結合しているので、その中に
含まれた栄養分が水中に溶出しない。
【0021】(3)結合の強度および保存液の作用によ
り長い間水中に維持できる、(4)従来のゲル固化法で
はゲル化剤を30〜80%も使用したのに較べ、本発明
の方法では0.5〜2.0%程度であり、約1/10〜
1/30に高価なゲル化剤等を節約できるのでコストダ
ウンが期待出来る、(5)ゲル化剤、架橋剤共に天然の
物であり、安全でかつそれ自体栄養源となり得る。また
嗜好性物質を加えればあわび、うに等がより食べ易くな
り消化性もよくなる。

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】貝類の栄養源となる材料とゲル化剤を混練
    した後、フイルム状に展延して成形する第1工程と、第
    1工程で得られたフイルム状の成形物に架橋剤を添加し
    て、前記のゲル化剤と架橋せしめることを特徴とするフ
    イルム状飼料の製造法。
  2. 【請求項2】貝類の栄養源となる材料とゲル化剤並びに
    架橋剤とを混練した後、フイルム状に展延して成形する
    第1工程と、第1工程で得られたフイルム状の成形物を
    構成する物質を架橋せしめることを特徴とするフイルム
    状飼料の製造法。
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