JP2972305B2 - 電磁遮へい体および電磁遮へい用筐体 - Google Patents

電磁遮へい体および電磁遮へい用筐体

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JP2972305B2 JP2237440A JP23744090A JP2972305B2 JP 2972305 B2 JP2972305 B2 JP 2972305B2 JP 2237440 A JP2237440 A JP 2237440A JP 23744090 A JP23744090 A JP 23744090A JP 2972305 B2 JP2972305 B2 JP 2972305B2
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は電子機器から放射される不要電磁波の抑制や
電子遮へい室に使用して電磁波の漏洩、侵入を防止する
ための電磁遮へい体に関し、特に金属筐体の継目部分や
電磁遮へい室の扉部に使用して接触部から漏洩する電磁
波を抑制するための電磁遮へい体に関する。
(従来の技術) 電磁遮へいに際し、一般に金属等の導体同士が接触す
る箇所は部分的に導体率が低くなるため、電磁波が漏洩
しやすくなり、金属等の導体同士の接触部に電磁遮へい
体を設置して、漏洩する電磁波を抑制する必要がある。
従来のこの種の電磁遮へい体は、第20図(a)の断面
図、(b)の斜視図に示すような金属片を櫛形に構成し
たシールドフィンガー31、あるいは第21図(a)の断面
図、(b)の斜視図に示すような導電性ゴム管状にした
EMIガスケット32などが用いられていた(“電磁シール
ドとアース系の要点”、日本工業技術センター刊参
照)。第20図(a)、(b)に示すような電磁遮へい体
は、金属片のバネ作用を利用し、第21図(a)、(b)
に示す電磁遮へい体は導電性ゴムの弾力性を利用してそ
れぞれ導体同士の接触部間に介装し、その導電率の向上
を図っていた。
また電子レンジでは、第22図に示すように本体3と扉
35の間に使用じた隙間にフェライト33を装荷し、漏洩電
磁波を吸収する方法も用いられている(“隙間からの電
磁波漏洩防止における電波吸収体の効果”電子通信学会
マイクロ波研究会資料MW−83−54参照)。
(発明が解決しようとする課題) ところが、第20図、第21図に示す導電性の電磁遮へい
体は、シールドフィンガー31またはガスケット32を導体
の表面に直接接触させる必要があるため、導体に塗装を
施す場合には塗料が絶縁体として作用しないように該導
体の表面に塗り逃げを必要とする。またシールドフィン
ガー31、ガスケット32を用いない場合、筐体、電磁遮へ
い室の取り付け部との接触状態が電磁波の漏洩効果に影
響を与えるため、接触を強化するための機構を必要とす
る。さらに、シールドフィンガー31、ガスケット32を用
いた場合、バネ作用や弾力性の経年変化が遮へい効果の
低下を招く。また第14図の(ホ)に示すように電磁波の
発生源が比較的低インピーダンスとなる低周波帯におい
ては遮へい効果が小さくなるなどの問題点があった。
また電波吸収体を装荷する方法では第9図の(イ)に
構造、第8図の(イ)にその構造に対応する遮へい効果
の周波数特性を示すように隙間の伝搬方向の長さが波長
に比べて極めて短くなる低周波帯において、電磁波の吸
収が小さく十分な漏洩抑制効果が得られないという問題
点を有している。
本発明の目的は金属筐体の接触部や扉の周囲に用いて
電磁波の漏洩を抑制するための電磁遮へい体であって、
塗装を施した面にも使用が可能で、接触を強化するため
の特別な機構を必要としない電磁遮へい体を提供するこ
とにある。さらに、電磁遮へい筐体を提供することにあ
る。
(課題を解決するための手段) 上記目的を達成するための本発明の電磁遮へい体は、
金属で構成された筐体の接合部に用いて、前記接合部を
透過する電磁波を減衰させる電磁遮へい体において、磁
性体と導体とを前記筐体の内側から外側へ交互に並べた
構造であり、且つ、前記磁性体と前記導体との間の複数
の境界が前記電磁波の透過する方向を横切るように配置
した構造であることを特徴とする。
または、金属で構成された筐体の接合部に用いて、前
記接合部を透過する電磁波を減衰させる電磁遮へい体に
おいて、磁性体と導体とを前記筐体の内側から外側へ交
互に並べた構造であり、且つ、前記磁性体と前記導体と
の間の複数の境界が前記電磁波の透過する方向を横切る
ように配置した構造であって、前記導体のうち一つまた
は複数の導体を弾力性を有する導電性電磁遮へい体で置
き換えたことを特徴とする。
さらに、金属で構成された筐体の接合部に用いて、前
記接合部を透過する電磁波を減衰させる電磁遮へい体に
おいて、断面形状がL字形をなす棒状導体と、前記棒状
導体のL字形凹部に合致する矩形の断面形状をもつ棒状
磁性体とを有し、前記棒状導体のL字形凹部に前記矩形
棒状磁性体を一体に組み込んだ矩形の断面形状をもつ構
造体からなり、複数の前記構造体を筐体の内側から外側
へ交互に配置し、且つ前記電磁波の透過する方向を横切
るように配置したことを特徴とする。
または、金属で構成された筐体の接合部に用いて、前
記接合部を透過する電磁波を減衰させる電磁遮へい体に
おいて、断面形状がL字形をなす棒状導体と、前記棒状
導体のL字形凹部に合致する矩形の断面形状をもつ棒状
磁性体とを有し、前記棒状導体のL字形凹部に前記矩形
棒状磁性体を一体に組み込み、断面は磁性体部が突出し
た形状、もしくは磁性体部が陥没した形状の構造体から
なり、複数の前記構造体を筐体の内側から外側へ交互に
配置し、且つ前記電磁波の透過する方向を横切るように
配置したことを特徴とする。
または、金属で構成された筐体の接合部に用いて、前
記接合部を透過する電磁波を減衰させる電磁遮へい体に
おいて、断面形状がコの字形をなす棒状導体と、前記棒
状導体のコの字形凹部に合致する矩形の断面形状をもつ
棒状磁性体とを有し、前記棒状導体のコの字形凹部に前
記矩形棒状磁性体を一体に組み込むことにより、断面形
状が矩形、もしくは磁性体部が突出した形状、もしくは
磁性体部が陥没した形状の構造体からなり、複数の前記
構造体を筐体の内側から外側へ交互に配置し、且つ前記
電磁波の透過する方向を横切るように配置したことを特
徴とする。
または、金属で構成された筐体の接合部に用いて、前
記接合部を透過する電磁波を減衰させる電磁遮へい体に
おいて、断面が矩形形状の短冊状磁性体と断面が矩形形
状の短冊状導体とを交互に組み合わせて一体化した板状
体をなす電磁遮へい体であって、該板状体は、その板面
に前記磁性体と導体とが交互に表されたものであり、前
記電磁波が透過する隙間の導体壁に板面を向き合わせ、
且つ前記短冊状磁性体と前記短冊状導体との間の複数の
境界が筐体の内側から外側へ交互に配置して該隙間内に
設置するものであることを特徴とする。
または、前記導体の少なくとも一つは、弾力性を有
し、板状体の板面一部に突出する導電性電磁遮へい体か
らなるものであり、該弾力性を有する導電性電磁遮へい
体は、前記隙間の両導体壁にそれぞれ導電接触されるも
のであることを特徴とする。
本発明の電磁遮へい用筐体は、開口を有する金属製の
本体と前記開口部を施蓋する金属製の扉とを有する筐体
において、一本もしくは複数本の磁性体と導体を交互に
並べた構造の電磁遮へい体を、前記本体の開口部を取り
巻くように、且つ前記磁性体と前記導体との間の複数の
境界が前記開口部の内側から外側へ交互に、前記本体お
よび前記扉の一方または両方に具備したことを特徴とす
る。
または、上記筐体に用いる電磁遮へい体において一つ
もしくは複数の導体を弾力製を有する導電性電磁遮へい
体で置き換えた構造の電磁遮へい体を具備し、該電磁遮
へい体により前記本体と前記扉が導電接触していること
を特徴とする。
(作用) 導体同士の接触の際に生ずる導電性の低い部分または
隙間は等価的に導波路として作用し、電磁波漏洩の原因
となる。第7図に示すようにこの導波路を横切る方向に
磁性体3を配置した場合、導体部2と磁性体部3の境界
部において電磁波の伝搬状態が異なることによる反射を
生じ(電磁波の流れ6を参照のこと)、電磁波の漏洩量
を減ずることができる。漏洩抑制効果を高めるためには
第9図(ロ)または(ハ)または(ニ)に示す構造、お
よび、その構造にそれぞれ対応する第8図の(ロ)また
は(ハ)、(ニ)に示した遮へい効果の周波数特性に示
すように磁性体3と導体部2の数を多くし、電磁波の反
射を生ずる特性インピーダンスの不整合の数を増加させ
ればよい。
また、第11図に示すようにこの導波路を横切る方向に
断面が矩形形状をなす短冊状磁性体12と断面が矩形形状
をなす短冊状導体13とは交互にその各端面が、導波路と
して作用する隙間の両導体壁14a,14bに向き合わされて
設置された場合に、磁性体12と導体13との境界部におい
て特性インピーダンスの不整合による反射を生じ、電磁
波の漏洩量を減ずることができる。漏洩抑制効果を高め
るためには第9図の(ハ)または(ニ)に示す構造、お
よび、第8図の(ハ)、(ニ)に示した遮へい効果の周
波数特性に示すように磁性体3と導体部2の数を多く
し、電磁波の反射を生ずる特性インピーダンスの不整合
の数を増加させればよい。
上記電磁遮へい体による遮へい効果は、第8図の
(ロ)、(ハ)、(ニ)に示すように高周波帯で減少す
る。この現象はフェライトの透磁率が高周波で減じ、磁
性体としての効果が減少することによる(“フェライト
損失の一特性”電子通信学会論文誌Vol.53−C No.9PP63
1〜636参照)。一方、第14図の(ホ)に示すように従来
の導電性遮へい体では発生源が比較的低インピーダンス
な傾向を示す低周波帯において遮へい効果が減少する。
第13図に示すようにこれら二つのタイプの遮へい体を請
求項7の構成にすることにより第14図の(ヘ)に示すよ
うに広帯域な遮へい効果を得ることができる。この場
合、導電性遮へい体を単体で用いるときのような強い導
電性接触は必要としない。
(実施例) 以下に本発明について図面を参照して説明する。
第1図は本発明の第1の実施例を示す斜視図である。
図において、本発明は断面形状がL字形をなす棒状導体
2と、導体2のL字形凹部2aに合致する断面形状が矩形
をなす棒状磁性体3との組を有し、矩形棒状磁性体3を
棒状導体2のL字形凹部2aに一体に組み込むことによ
り、矩形の断面形状をもつ構造体としての電磁遮へい体
1を構成したものである。
棒状導体2は鉄、アルミ等の金属、導電性高分子樹
脂、あるいは導電塗装、導電皮膜を施した高分子樹脂等
により構成される。磁性体3は焼結フェライト材、フェ
ライト粉末を混入した高分子材、磁性アモルファス合金
やパーマロイ等の磁性合金により構成されるが、数10MH
z以上の周波数帯において十分な減衰効果を得るために
は高周波帯における透磁率低下の小さい焼結フェライト
が適当である。
第2図は本発明による電磁遮へい体を金属筐体の継目
部に応用した場合を示している。金属筐体をなす2つの
導体4、4の間に空間を設け、その空間内に本発明の電
磁遮へい体1を配置する。電磁遮へい体1の数は必要と
する漏洩抑制効果に合わせて調整すればよい。磁性体3
に幅5mm、厚さ3mmの断面を有するNiZn系焼結フェライト
を用いた場合、断面寸法が幅10mm、厚さ5mmの電磁遮へ
い体1による10MHzにおける漏洩抑制効果として、1個
の電磁遮へい体の場合に25dB、2個の電磁遮へい体の場
合に35dBが得られている。
また、第3図に示すように導体4の一方または双方の
一部に凹部4aを設け、該凹部4aに電磁遮へい体1を配置
することにより安定した継目状態を得ることができる。
なお、電磁遮へい体1と該遮へい体1が取り付けられ
る側の導体4とはビス止めあるいは導電性接着剤等を用
いて十分な導電性を保つ必要がある。
前述のように本発明による電磁遮へい体の遮へい原理
は導電率の低い部分、または隙間を漏洩する電磁波を特
性インピーダンスの不整合により反射し、透過量を減衰
させるものである。したがって本質的には導体間は接触
している必要がなく塗装面への応用が可能である。ま
た、導電接触を強化するための機構も必要としない。
以上説明したように本発明は導体間の接触部に応用し
て導電接触を必要とせずに漏洩電磁波を抑制することが
できる。したがって、塗装等を施した面への使用も可能
であり、接触を強化するための機構も必要としない。ま
た、遮へい体の数を適当に選択することにより、所望の
電磁遮へい特性が得られるため、効率的な遮へい対策が
行える効果を有する。
なお、棒状磁性体3と棒状導体2を組み合わせたとき
の断面は必ずしも矩形である必要はなく、第4図に示す
ように磁性体部3が突出した構造、もしくは第5図に示
すように磁性体部3が陥没した構造としてもよい。
また、第6図に示すように断面形状がコの字形をなす
棒状導体5と、導体5の凹部5aに合致する断面形状が矩
形をなす棒状磁性体3との組を有し、矩形棒状磁性体3
を棒状導体5の凹部5aに一体に組み込むことにより、矩
形の断面形状、もしくは磁性体部が突出した形状、もし
くは磁性体部が陥没した形状をもつ構造体として電磁遮
へい体1を構成した場合、本電磁遮へい体1を金属筐体
の隙間部に適用した際には第7図の構造と等価となり、
有効な遮へい効果が得られる。
本発明の電磁遮へい体に使用する磁性体3の断面の大
きさは矩形の場合、厚さ3mm以上、幅1mm以上あればよ
い、また他の矩形でもよく、その場合も同程度の大きさ
であればよい。
第10図は本発明の第2の実施例を示す斜視図である。
図において、本発明による遮へい体11は、断面が矩形
形状をなす短冊状磁性体12と断面が短冊状をなす短冊状
導体13とを交互に組合せて板状をなし、板状体の板面に
磁性体12と導体13との端面を交互に表わしたものであ
る。
磁性体12は焼結フェライト材、フェライト粉末を混入
した高分子材、磁性アモルファス合金やパーマロイ等の
磁性合金により構成されるが、数10MHz以上の周波数帯
において十分な遮へい効果を得るためには高周波帯にお
ける透磁率低下の小さいフェライト焼結体が適当であ
る。導体13は鉄、アルミなどの金属、導電性高分子樹
脂、あるいは導電塗装、導電皮膜を施した高分子樹脂な
どにより構成される。
第11図は本発明による電磁遮へい体11を金属筐体14の
継目部へ応用した例を示している。遮へい体11は導体を
なす3本の金属棒13と、磁性体をなす2本の同一断面Ni
Zn系フェライト焼結体からなる磁性体棒12を交互に並べ
てその各端面を導体壁14a、14bに向き合わせて一体化し
た構造のものである。この場合、電磁遮へい体11は、隙
間をなす一方の導体壁14aに導電接触されて継目部に設
置されるが、隙間をなす他方の導体壁14bとの間は非接
触状態でこの間には隙間が存在している。断面が3mm×5
mmの同一寸法の磁性体12と金属棒13とで構成された電磁
遮へい体11を適用し、かつ1mmの隙間Sが存在するとき
の漏洩電磁波15の抑制効果は第8図の(ロ)に等しく、
20MHz以下の周波数帯において20dB以上の効果が得られ
ている。
また、磁性体12を用いているため、電磁遮へい体1は
隙間をなす導体壁と磁気により導電接触するため、導体
壁に施された塗装による影響がなく、塗布を施した導電
体壁に直接使用することができる。
本実施例では、磁性体12と導体13はそれぞれ断面の大
きさが3mm×5mmの矩形としたが、厚さ3mm以上、幅2.5mm
以上あればよい、また他の形状でもよく、その場合も同
程度の大きさであればよい。電磁遮へい体11の導体壁14
bと対向する側の面を構成する磁性体12の表面と導体13
の表面は同一平面状にある必要はなく、どちらかの面が
突出した構造としてもよい。
第12図は本発明の第3の実施例を示す斜視図である。
第12図に示す実施例では、第10図に示した電磁遮へい
体11のうち金属棒1本をポリウレタン材を銀コーティン
グした導電性布で被覆した弾力性のある導電遮へい体16
とした構造のもので、導電性導電性電磁遮へい体16は、
板状体の一面より上方に突出するものである。第13図は
本遮へい体11を金属筐体14の継目部へ応用した例であ
る。この場合、導電性遮へい体16は隙間をなす一方の導
体壁14aに軽く導電接触しており、二つの導体壁14a,14b
間に形成された隙間は導電性電磁遮へい体16により遮へ
いされている。
本実施例では第10図で示した第2の実施例に示した電
磁遮へい体11による効果と導電性電磁遮へい体16による
効果とが組合わさり、第14図の(ヘ)に示すように広帯
域な遮へい特性が得られている。
本実施例では磁性体と導体は断面が矩形の短冊状とし
たが、断面は円形、楕円、多角形のものでよい。また形
状は必ずしも断面が一様の棒状である必要はなく、適用
する筐体に応じて最適化したものを使用してよいが、遮
へい効果を考慮した場合には断面が一様の棒状であるこ
とが望ましい。さらに、導電性遮へい体16は第20図に示
すシールドフィンガー、第21図に示すEMIガスケットな
どの弾力性を有する導電性遮へい体であればよい。
以上に示した第1、第2、第3の実施例において、十
分な遮へい効果を得るためには、電磁遮へい体1、11は
筐体に生じた隙間全体に適用されていることが望まし
い。
第15図は本発明の電磁遮へい用筐体の一実施例の扉を
開けた状態の斜視図である。扉22には本体21を施蓋の
際、本体21の開口を取り巻くように電磁波遮へい体23を
具備してある。第16図は電磁遮へい体の一実施例の斜視
図で、磁性体棒24と導体棒25を組合せ一体化した構造で
ある。磁性体棒24は焼結フェライト材、フェライト粉末
を混入した高分子材、磁性アモルファス合金やパーマロ
イ等の磁性合金により構成されるが、数10MHz以上の周
波数帯において十分な減衰効果を得るためには高周波帯
における透磁率低下の小さい焼結フェライトが適当であ
る。導体棒25は鉄、アルミ等の金属、導電性高分子樹
脂、あるいは導電塗装、導電皮膜を施した高分子樹脂等
により構成される。
第17図は、第15図より本体21へ扉22を施蓋した状態に
おける横断面図である。扉22へ具備した電磁遮へい体23
は金属からなる3本の導体棒25とNiZn系フェライト焼結
体からなる2本の磁性体棒24を交互に並べて一体化した
構造である。本体21へ扉22を施蓋した状態でなお隙間が
存在している。断面が3mm×5mmの磁性体棒24と導体棒25
で構成された電磁遮へい体を適用し、かつ本体21と扉22
の間に1mmの隙間が存在するときの漏洩電磁波抑制効果
は第8図の(ハ)に同じである。20MHz以下の周波数帯
において20dB以上の漏洩抑制効果が得られている。
第18図は第16図に示した電磁遮へい体のうち金属棒1
本をポリウレタン材を銀コーティングした導電性布で被
覆した弾力性のある導電性電磁遮へい体26とした構造で
ある。第19図は第15図より本体21へ扉22を施蓋した状態
の横断面図である。この場合、導電性電磁遮へい体26と
本体21が導電接触することにより、本体21と扉22間の導
電接触が保たれている。遮へい効果の周波数特性は第14
図の(ヘ)に同じである。第2の実施例に示した電磁遮
へい体による効果と導電性遮へい体に効果が組合わさ
り、広帯域な漏洩抑制効果が得られている。
(発明の効果) 以上説明したように本発明は金属筐体の継目部などに
応用して導電接触を全く必要としない状態か、あるいは
軽く接触した状態で漏洩電磁波を抑制できる。したがっ
て、塗装を施した面への使用が可能であり、導電接触を
強化するための機構も必要としないため効率的な遮へい
対策を行える効果を有する。
本発明の電磁遮へい用筐体は、本体と扉との隙間から
漏洩する不要電磁波を同箇所に具備された導電接触の影
響の少ない電磁遮へい体により抑制する構造としてある
ので、隙間本体と扉との導電接触を全く必要としない状
態、もしくは、接触を強化する処置を必要とせずに筐体
と扉からの不要電磁波を抑制する効果を有する。
【図面の簡単な説明】
第1図、第4図、第5図、第6図は本発明の第1の実施
例の電磁遮へい体を示す斜視図、第2図、第3図は本発
明の第1の実施例に係る電磁遮へい体を金属筐体の継目
部に応用した状態を示す断面図、第7図は電磁波漏洩抑
制効果の原理を示す図、第8図は本発明による電磁波漏
洩抑制効果の周波数特性を示す図、第9図は第8図に示
した電磁波漏洩抑制効果の周波数特性に係る電磁遮へい
体を金属筐体継目部に応用した状態を示す断面図。 第10図は本発明の第2の実施例の電磁遮へい体を示す斜
視図、第11図は本発明の第2の実施例に係る電磁遮へい
体を金属継目部に応用した状態を示す断面図、第12図は
本発明の第3の実施例の電磁遮へい体を示す斜視図、第
13図は本発明の第3の実施例に係る電磁遮へい体を金属
筐体の継目部に応用した状態を示す断面図、第14図は本
発明の第3の実施例による漏洩電磁波抑制効果の周波数
特性を示す図。 第15図は本発明の第4の実施例を示す電磁遮へい用筐体
の扉を開けた状態の斜視図。第16図と第18図はそれぞれ
本発明に使用した電磁遮へい体の実施例の斜視図、第17
図、第19図はそれぞれ第14図において本体へ扉を施蓋し
た状態の横断面図、第20図、第21図は従来技術による電
磁遮へい体、第22図は従来技術による電波吸収体を電磁
遮へい体として金属筐体隙間に適用した際の断面図であ
る。 各図において、1……電磁遮へい体、2……断面形状が
L字形の棒状導体、2a……L字形凹部、3……断面形状
が矩形の棒状磁性体、4……金属筐体、4a……導体壁、
5……断面形状がコの字形の棒状導体、6……電磁波の
流れ、11……電磁遮へい体、12……断面が矩形形状をな
す短冊状磁性体、13……断面が矩形形状をなす短冊状導
体、14……金属筐体、14a,14b……導体壁、15……漏洩
電磁波、16……弾力性を有する導電性電磁遮へい体、21
……筐体本体、22……扉、23……電磁遮へい体、24……
磁性体棒、25……導体棒、26……弾力性を有する導電性
電磁遮へい体、27……漏洩電磁波、31……シールドフィ
ンガー、32……EMIガスケット、33……フェライト、34
……本体、35……扉。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 猪股 正之 宮城県黒川郡大和町吉岡字雷神2番地 宮城日本電気株式会社内 (72)発明者 原田 高志 東京都港区芝5丁目7番1号 日本電気 株式会社内 (72)発明者 畠山 賢一 東京都港区芝5丁目7番1号 日本電気 株式会社内 (56)参考文献 特開 平1−258498(JP,A) 特開 昭61−269892(JP,A) 特開 昭64−61098(JP,A) 実開 昭62−175598(JP,U) 実開 平1−140897(JP,U) 実開 昭64−13795(JP,U) 実開 平1−115299(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) H05K 9/00

Claims (9)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】金属で構成された筐体の接合部に用いて、
    前記接合部を透過する電磁波を減衰させる電磁遮へい体
    において、磁性体と導体とを前記筐体の内側から外側へ
    交互に並べた構造であり、且つ、前記磁性体と前記導体
    との間の複数の境界が前記電磁波の透過する方向を横切
    るように配置した構造であることを特徴とする電磁遮へ
    い体。
  2. 【請求項2】金属で構成された筐体の接合部に用いて、
    前記接合部を透過する電磁波を減衰させる電磁遮へい体
    において、磁性体と導体とを前記筐体の内側から外側へ
    交互に並べた構造であり、且つ、前記磁性体と前記導体
    との間の複数の境界が前記電磁波の透過する方向を横切
    るように配置した構造であって、前記導体のうち一つま
    たは複数の導体を弾力性を有する導電性電磁遮へい体で
    置き換えたことを特徴とする電磁遮へい体。
  3. 【請求項3】金属で構成された筐体の接合部に用いて、
    前記接合部を透過する電磁波を減衰させる電磁遮へい体
    において、断面形状がL字形をなす棒状導体と、前記棒
    状導体のL字形凹部に合致する矩形の断面形状をもつ棒
    状磁性体とを有し、前記棒状導体のL字形凹部に前記矩
    形棒状磁性体を一体に組み込んだ矩形の断面形状をもつ
    構造体からなり、複数の前記構造体を筐体の内側から外
    側へ交互に配置し、且つ前記電磁波の透過する方向を横
    切るように配置したことを特徴とする電磁遮へい体。
  4. 【請求項4】金属で構成された筐体の接合部に用いて、
    前記接合部を透過する電磁波を減衰させる電磁遮へい体
    において、断面形状がL字形をなす棒状導体と、前記棒
    状導体のL字形凹部に合致する矩形の断面形状をもつ棒
    状磁性体とを有し、前記棒状導体のL字形凹部に前記矩
    形棒状磁性体を一体に組み込み、断面は磁性体部が突出
    した形状、もしくは磁性体部が陥没した形状の構造体か
    らなり、複数の前記構造体を筐体の内側から外側へ交互
    に配置し、且つ前記電磁波の透過する方向を横切るよう
    に配置したことを特徴とする電磁遮へい体。
  5. 【請求項5】金属で構成された筐体の接合部に用いて、
    前記接合部を透過する電磁波を減衰させる電磁遮へい体
    において、断面形状がコの字形をなす棒状導体と、前記
    棒状導体のコの字形凹部に合致する矩形の断面形状をも
    つ棒状磁性体とを有し、前記棒状導体のコの字形凹部に
    前記矩形棒状磁性体を一体に組み込むことにより、断面
    形状が矩形、もしくは磁性体部が突出した形状、もしく
    は磁性体部が陥没した形状の構造体からなり、複数の前
    記構造体を筐体の内側から外側へ交互に配置し、且つ前
    記電磁波の透過する方向を横切るように配置したことを
    特徴とする電磁遮へい体。
  6. 【請求項6】金属で構成された筐体の接合部に用いて、
    前記接合部を透過する電磁波を減衰させる電磁遮へい体
    において、断面が矩形形状の短冊状磁性体と断面が矩形
    形状の短冊状導体とを交互に組み合わせて一体化した板
    状体をなす電磁遮へい体であって、該板状体は、その板
    面に前記磁性体と導体とが交互に表されたものであり、
    前記電磁波が透過する隙間の導体壁に板面を向き合わ
    せ、且つ前記短冊状磁性体と前記短冊状導体との間の複
    数の境界が筐体の内側から外側へ交互に配置して該隙間
    内に設置するものであることを特徴とする電磁遮へい
    体。
  7. 【請求項7】請求項(6)に記載の導体の少なくとも一
    つは、弾力性を有し、板状体の板面一部に突出する導電
    性電磁遮へい体からなるものであり、該弾力性を有する
    導電性電磁遮へい体は、前記隙間の両導体壁にそれぞれ
    導電接触されるものであることを特徴とする請求項
    (6)に記載の電磁遮へい体。
  8. 【請求項8】開口を有する金属製の本体と前記開口部を
    施蓋する金属製の扉とを有する筐体において、一本もし
    くは複数本の磁性体と導体を交互に並べた構造の電磁遮
    へい体を、前記本体の開口部を取り巻くように、且つ前
    記磁性体と前記導体との間の複数の境界が前記開口部の
    内側から外側へ交互に、前記本体および前記扉の一方ま
    たは両方に具備したことを特徴とする電磁遮へい用筐
    体。
  9. 【請求項9】請求項(8)に記載の電磁遮へい用筐体に
    おいて、一つもしくは複数の導体を弾力性を有する導電
    性電磁遮へい体で置き換えた構造の電磁遮へい体を具備
    し、該電磁遮へい体により前記本体と前記扉が導電接触
    していることを特徴とする請求項(8)に記載の電磁遮
    へい用筐体。
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