JP7065220B2 - チョーク構造を用いたシールドボックス - Google Patents

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Description

本発明の実施形態は、開口部の周りにチョーク構造を備えたシールドボックスに関する。
従来、物品に付されたコードシンボルを一点ずつスキャナでスキャンし、当該物品情報に基づいて検品処理を行う検品装置が存在している。しかし、従来の検品装置の構成では、作業者が物品に付されたコードシンボルを一点ずつスキャナでスキャンする必要があるため、作業者は物品ごとにそのコードシンボルを探し出し、コードシンボルとスキャナの読み取りの向きをその度に合わせなければならない。このような動作は不慣れな作業者にとって大きな負担となる。検品処理を行う物品の数が増加すれば、それに伴う作業者の負担も更に増えることとなり、改善が望まれている。
このため、各物品に付されたRFID(Radio Frequency Identification)タグから物品情報を読み取り、当該物品情報に基づいて検品処理を行う検品装置が知られている。この種の検品装置では、例えば、平板状アンテナを埋設したカウンタの上面に、RFIDタグ付きの複数の物品を収容したケースを載置することで、ケース内の全ての物品のRFIDタグから物品情報を一括して読み取るようにしている。
ところが、アンテナの上にケースを載置する方法では、ケースの近くに読み取り対象ではないRFIDタグ付の物品が存在すると、その物品のRFIDタグを誤って読み取ってしまう場合があり、正確な検品処理ができなくなる場合がある。
このため、RFIDリーダライタのアンテナを内部に備えた金属製のシールドボックス内に複数の物品を収容したケースを挿入するタイプの検品装置が知られている。
特開2015-207119号公報 特開平10-247586号公報
上述した従来の検品装置において、ケースを出し入れするシールドボックスの開口部には、金属製の扉が開閉可能に取り付けられている。扉の周囲には、開口部の隙間からRFIDリーダライタの電波が漏れることを防止するため、導体により形成したガスケットが取り付けられている。
しかし、ガスケットは、扉の開閉を繰り返すことにより、或いはケースがぶつかったり擦ったりすることで劣化する。このため、経時的に劣化したガスケットを交換する必要があり、メンテナンスにかかる費用が高くなり手間がかかる。
これに対し、電子レンジ(高周波加熱装置)で広く用いられているチョーク構造は、劣化の心配はなくメンテナスコストがかからないシールド構造である。しかし、このチョーク構造は、金属を複雑に折り曲げる構造であるため、その製造には高価な金型が必要となる。
また、RFIDリーダライタで使用する電波の周波数は、電子レンジで使用する周波数(2.4GHz)より低い周波数(920MHz)であるため、電子レンジと同じ構造のチョーク構造をシールドボックスに設けた場合、チョーク構造が必要以上に大きくなってしまう。この場合、シールドボックスの内容量に対して、シールドボックスの外形が一回り大きくなってしまう。
よって、本発明が解決しようとする課題は、安価に製造でき、メンテナンスフリーであり、コンパクトにできるチョーク構造を用いたシールドボックスを提供することである。
実施形態によれば、シールドボックスは、開口部を有して導体により形成した箱体と、箱体の開口部を開閉可能に設けて導体により形成した扉と、開口部を囲んで箱体と扉の間に設けて誘電体による層と導体による層を交互に重ねたチョーク構造と、を有する。導体による層の幅は誘電体による層の幅より狭く、誘電体による第1の層の一側に重ねた導体による第2の層の幅方向の一端が第1の層の幅方向の一端と一致し、第1の層の他側に重ねた導体による第3の層の幅方向の他端が第1の層の幅方向の他端と一致する
図1は、実施形態に係る検品装置のブロック図である。 図2は、図1の読取装置の第1の実施形態に係るシールドボックスを示す外観斜視図である。 図3(a)は、図2のシールドボックスの扉を内側から見た概略図であり、図3(b)は、図3(a)のF3b-F3b線に沿った扉の断面図である。 図4は、図3(b)の領域F4を部分的に拡大した部分拡大断面図である。 図5は、図4のチョーク構造の分解斜視図である。 図6は、第2の実施形態に係るシールドボックスの要部を示す部分拡大断面図である。 図7は、図6のチョーク構造の分解斜視図である。 図8は、第3の実施形態に係るシールドボックスの要部を示す部分拡大断面図である。 図9は、図8のチョーク構造の分解斜視図である。 図10は、第4の実施形態に係るシールドボックスの要部を示す部分拡大断面図である。 図11は、図10のチョーク構造の斜視図である。
以下、実施形態について、図面を参照しながら説明する。
図1は、実施形態にかかる検品装置1の構成を示すブロック図である。検品装置1は、例えば物流倉庫に設置されて用いられる。検品装置1は、制御部10、読取装置2、入力機能を備えたディスプレイ3、およびメモリ4を有する。
読取装置2は、無線タグを付与した物品(図示せず)を収容する収容室21を備えたシールドボックス20を有する。図2は、シールドボックス20の斜視図である。シールドボックス20は、前面に開口部22aを有する矩形ブロック状の箱体22と、開口部22aを開閉可能に設けた扉24と、を有する。箱体22および扉24は、電波の漏洩を防止するため、金属などの導体により形成されている。
扉24の一端は、ヒンジ機構23を介して箱体22の一端に取り付けられている。図2は、扉24を回動して開口部22aを開いた状態を示す。この状態で、収容室21に物品を出し入れすることができる。収容室21の底壁には、アンテナ5が取り付けられている。アンテナ5は、収容室21の側壁や天壁に設けてもよい。アンテナ5は、同軸ケーブル5aを介してリーダライタ6(図1)に接続されている。
制御部10は、ディスプレイ3を介して入力されたコマンドに応じて、メモリ4に記憶した制御プログラムに基づき、検品装置1を制御する。制御部10は、このとき、読取装置2のアンテナ5に接続したリーダライタ6を制御し、収容室21内の物品に付された無線タグ(図示せず)から情報を読み取り、読み取った情報に基づいて、当該物品の登録および管理処理に係るデータ処理を実行する。
各物品に付与された無線タグは、例えばRFID(Radio Frequency Identification)タグ、特にUHF帯で動作するRFIDタグである。RFIDタグは、例えば各物品を識別するための物品コード等を記録したものである。
アンテナ5から電波を放射すると、収容室21内ではアンテナ5からの電波および箱体22などからの反射波が合成される。この合成波により収容室21内に存在するRFIDタグ、つまりケースに収められた各物品に付されたRFIDタグとリーダライタ6が交信する。これにより、全てのRFIDタグから物品コード等の情報が読み取られる。
以下、シールドボックス20のいくつかの実施形態について詳細に説明する。
(第1の実施形態)
図2に示すように、シールドボックス20の箱体22は、前面に正方形の開口部22aを有する箱型の形状に構成されている。箱体22は、開口部22aの一辺の長さよりも奥行寸法が大きい、奥行方向に長い形状となっている。つまり、箱体22は、その内部に複数個の物品を収納したケースごと収容可能な大きさの収容室21を有する。
図3に示すように、扉24は、4つの辺の長さが等しい正方形の板状部材により形成されている。扉24は、箱体22の開口部22aを開閉可能に設けられている。作業者は、扉24を図2に示す開状態とすることで、箱体22の開口部22aを介して、箱体22の収容室21内に、物品を入れたケースを出し入れすることができる。
箱体22及び扉24は、金属板等の電波反射部材、又は電波を吸収する電波吸収材で形成されている。このため、アンテナ5から放射される電波が箱体22や扉24を通ってシールドボックス20の外へ漏洩することはない。
しかし、開口部22aの周りで箱体22と扉24の間には必然的にわずかな隙間が存在し、この隙間を介して電波がわずかに漏洩する。電波がシールドボックス20の外に漏れると、シールドボックス20の外にある読取対象ではない物品のRFIDタグを読んでしまう可能性がある。
よって、本実施形態では、箱体22と扉24の間の環状の隙間に電波の漏洩を防止するためのチョーク構造30を設けた。本実施形態では、チョーク構造30を扉24側に設けたが、チョーク構造30を箱体22側に設けることもできる。
扉24は、箱体22側(内面側)の周縁部にチョーク構造30を組み込むための環状の凹部26を有する。凹部26は、図3に示すように、正方形の枠形状を有している。凹部26は、図4に示すように、正方形枠状の内側壁26aおよび内側壁26aより一回り大きい正方形枠状の外側壁26bを扉24の周縁部の内面側に突設せしめることで形成されている。内側壁26aは、箱体22の開口部22aを囲む大きさを有する。外側壁26bは、扉24の外周縁に設けられている。
チョーク構造30は、内側壁26aと外側壁26bの間の環状の凹部26に嵌め込まれる。つまり、チョーク構造30は、連続した正方形環状に形成されている。箱体22の開口部22aを塞ぐように扉24を閉めると、凹部26内に収容配置したチョーク構造30の箱体22側の面が箱体22の開口部22aの外側の縁に当接する。
より具体的には、本実施形態のチョーク構造30は、図3(a)に示すように、4本の同じ形状の帯状の構造体30’(帯状部分)を矩形枠状に組み合わせて構成されている。各構造体30’の長手方向の両端は、互いに異なる方向に45°の角度で傾斜している。つまり、構造体30’の長手方向に沿った両側面の長さが異ならせてある。そして、長手方向に沿った2つの側面のうち短い方の側面が内側に向く姿勢で4本の構造体30’を枠状に組み合わせて、各構造体30’の傾斜した端部同士を接合している。
このように、4本の同じ構造の構造体30’を組み合わせてチョーク構造30を構成することで、製造する構造体30’の種類を一種類にすることができ、製造コストを低減でき、在庫管理を容易にできる。これに対し、仮に、箱体22の開口部22aの形状を正方形ではなく長方形にした場合、チョーク構造30を構成する長さの異なる構造体を2種類用意する必要があり、製造コストが増大し、在庫管理が面倒になる。よって、本実施形態では、箱体22の開口部22aを正方形にして、同じ長さの構造体30’を組み合わせてチョーク構造30を構成するようにした。
図5は、チョーク構造30の層構造を示す分解斜視図である。チョーク構造30は、同じ厚さで同じ形状の誘電体による層(誘電体層)31-1、31-2、31-3と同じ厚さで同じ形状の導体による層(導体層)32-1、32-2、32-3を交互に重ねた層構造を有する。導体層32-1、32-2、32-3は、例えば箔状の金属層であるため、図面上はほとんど厚みの無いシート状に図示している。各層の重ね方向は、凹部26を区画する内側壁26aおよび外側壁26bの突出方向である。図5では、チョーク構造30の一部を図示してある。
導体層32-1、32-2、32-3は、それぞれ、誘電体層31-1、31-2、31-3より狭い幅を有する。言い換えると、誘電体層31-1、31-2、31-3は、扉24の凹部26の幅W(内側壁26aと外側壁26bの間の距離)と略同じ幅を有する。一方、導体層32-1、32-2、32-3は、幅Wより狭い幅を有する。
図4に示すように、凹部26の底には誘電体層31-1が設けられている。凹部26の底に最も近い導体層32-1は、誘電体層31-1に重ねて設けられ、幅方向の一端辺32-1a(図示左側の辺)を凹部26の内側壁26aに接触せしめ、幅方向の他端辺32-1bを外側壁26bから離間せしめている。同様に、誘電体層31-2を挟んで設けた導体層32-2は、幅方向の一端辺32-2a(図示右側の辺)を外側壁26bに接触せしめ、幅方向の他端辺32-2bを内側壁26aから離間せしめている。さらに、誘電体層31-3を間に挟んで設けた導体層32-3は、幅方向の一端辺32-3a(図示左側の辺)を内側壁26a接触せしめ、幅方向の他端辺32-3bを外側壁26bから離間せしめている。
導体層32-1の他端辺32-1b(図示右側の辺)と外側壁26bとの間の距離、導体層32-2の他端辺32-2b(図示左側の辺)と内側壁26aとの間の距離、および導体層32-3の他端辺32-3b(図示右側の辺)と外側壁26bとの間の距離は、それぞれ、各誘電体層31-1、31-2、31-3の厚みと略同じ長さに設計されている。
つまり、導体層32-3の他端辺32-3bと外側壁26bとの間の開口部33-3、誘電体層31-3、導体層32-2の他端辺32-2bと内側壁26aとの間の開口部33-2、誘電体層31-2、導体層32-1の他端辺32-1bと外側壁26bとの間の開口部33-1、および誘電体層31-1を通る漏洩電波の伝達経路が全長にわたって略均一な断面積となるよう各開口部33-1、33-2、33-3の幅が設計されている。
なお、漏洩電波の伝達経路の長さは、開口部33-3から入射して、誘電体層31-3、開口部33-2、誘電体層31-2、開口部33-1、および誘電体層31-1を通って内側壁26aの内面260で反射した漏洩電波が、同じ経路を逆にたどって開口部33-3から放射されるときに、位相が反転して打ち消し合う長さに設計される。これにより、箱体22と扉24の間の隙間を介してシールドボックス20の外に漏洩する電波をほとんど無くすことができる。
具体的には、本実施形態では、上述した伝達経路の半分の長さ、すなわち開口部33-3から内側壁26aの内面260までの伝達経路に沿った長さLを、漏洩電波の波長λdの1/4の長さに設計した。これにより、固定端である内面260で反射した漏洩電波の位相を開口部33-3で反転させることができる。
ところで、漏洩電波の自由空間波長をλ0として、誘電体層31-1、31-2、31-3の非誘電率をεrとすると、伝達経路を通る漏洩電波の波長λdは、
λd=λ0/√εr
となる。例えば、誘電体層31-1、31-2、31-3の非誘電率εrを4と仮定すると、誘電体層31-1、31-2、31-3を通る漏洩電波の波長λdは、自由空間波長λ0の半分となる。つまり、漏洩電波は、誘電体を通ることで波長が短くなる性質を有する。
このため、漏洩電波の伝達経路を誘電体層31-1、31-2、31-3で構成するだけで漏洩電波の波長を短くすることができ、伝達経路に対する漏洩電波の出入口(開口部33-3)における入射波と反射波の位相を逆位相にすることができる伝達経路の長さLを短くすることができる。
一方、チョーク構造30の幅は、対向する箱体22の開口部22aの縁の幅によって決まる。また、シールドボックス20の収容室21の容積を確保した上でシールドボックス20の外形をコンパクトにするためには、開口部22aの縁の幅をできるだけ狭くすることが望ましい。つまり、チョーク構造30の幅はある程度の幅に収める必要がある。
このため、本実施形態では、上記のように漏洩電波の伝達経路を誘電体で構成することに加え、誘電体層と導体層を交互に積層したチョーク構造30を採用することで、チョーク構造30の幅を所望の幅にコントロールするようにした。つまり、チョーク構造30の各層の積層数を選択することにより、チョーク構造30の幅を所望する幅に設計した。
具体的には、誘電体層31-1、31-2、31-3を通る漏洩電波の波長をλdとし、所望するチョーク構造30の幅をWとし、誘電体層の積層数をnとした場合、
W=λd/4/n
を満たす積層数nを選択することで、チョーク構造30の幅を所望する幅にコントロールすることができる。
実際には、漏洩電波の伝達経路の長さLを規定することが困難であり、且つチョーク構造30の幅Wを規定することが困難であるため、RFIDタグの読取時に実際に使用する波長の電波を用いて、漏洩電波が外部に漏れにくいチョーク構造30の最適な幅Wを調べることになる。
以上のように、本実施形態によると、シールドボックス20の箱体22と扉24の間にチョーク構造30を設けたため、ガスケットを用いないシールド構造を実現でき、メンテナンスを容易にできる。また、本実施形態によると、チョーク構造30の幅Wを所望する幅に設計することができ、シールドボックス20の設計の自由度を高めることができ、シールドボックス20の外形をコンパクトにすることができる。また、本実施形態によると、誘電体層31-1、31-2、31-3と導体層32-1、32-2、32-3を交互に重ねる層構造を有するチョーク構造30を用いるため、チョーク構造30を形成するため高価な金型を必要とせず、シールドボックス20の製造コストを低減することができる。
(第2の実施形態)
図6は、第2の実施形態にかかるシールドボックスの要部の構造、すなわち第2の実施形態にかかるチョーク構造40を示す部分拡大断面図である。図7は、このチョーク構造40の層構造を示す分解斜視図である。
本実施形態のシールドボックスは、チョーク構造40が異なる以外、上述した第1の実施形態のシールドボックス20と略同じ構造を有する。よって、ここでは、チョーク構造40についてのみ説明し、第1の実施形態と同様に機能する構成についての説明を省略する。なお、チョーク構造40の各構成要素についても、上述した第1の実施形態のチョーク構造30と同様に機能する構成要素には同一符号を付してその機能説明を省略する。
つまり、本実施形態のチョーク構造40は、第1の実施形態のチョーク構造30の誘電体層31-1、31-2、31-3に相当する絶縁体基材31-1、31-2、31-3と、第1の実施形態のチョーク構造30の導体層32-1、32-2、32-3に相当する銅箔32-1、32-2、32-3と、を交互に積層した構造を有する。
このチョーク構造40を製造する場合、絶縁体基材31-1、31-2、31-3の片面に銅箔32-1、32-2、32-3を成膜し、同一形状の複数枚の片面基板42(図7)を製造する。そして、これら複数枚の片面基板42を180°ずつ交互に向きを変えて積層する。
片面基板42の銅箔32-1、32-2、32-3は、絶縁体基材31-1、31-2、31-3の片面に例えば印刷により形成できる。このため、絶縁体基材31-1、31-2、31-3と銅箔32-1、32-2、32-3の高精度な位置合わせを容易且つ安価にできる。銅箔32-1、32-2、32-3は、絶縁体基材31-1、31-2、31-3より幅が狭く形成されている。
以上のように、本実施形態によると、上述した第1の実施形態と同様の効果を奏することができ、チョーク構造40の絶縁体基材31-1、31-2、31-3と銅箔32-1、32-2、32-3の位置合わせを容易にでき、製造コストを低減することができる。その上、チョーク構造40の絶縁体基材31-1、31-2、31-3と銅箔32-1、32-2、32-3の位置合わせ精度を高めることができ、信頼性の高いシールド構造を実現できる。
(第3の実施形態)
図8は、第3の実施形態にかかるシールドボックスの要部の構造、すなわち第3の実施形態にかかるチョーク構造50を示す部分拡大断面図である。図9は、このチョーク構造50の層構造を示す分解斜視図である。
本実施形態のシールドボックスは、チョーク構造50が異なる以外、上述した第1の実施形態のシールドボックス20と略同じ構造を有する。よって、ここでは、チョーク構造50についてのみ説明し、第1の実施形態と同様に機能する構成についての説明を省略する。なお、チョーク構造50の各構成要素についても、上述した第2の実施形態のチョーク構造40と同様に機能する構成要素には同一符号を付してその機能説明を省略する。
つまり、本実施形態のチョーク構造50は、第1の実施形態のチョーク構造30の誘電体層31-1、31-2、31-3に相当する絶縁体基材31-1、31-2、31-3と、第1の実施形態のチョーク構造30の導体層32-1、32-2、32-3に相当する銅箔32-1、32-2、32-3と、を交互に積層した構造を有する。なお、第3の実施形態のチョーク構造50は、不要な構成として、絶縁体基材31-1と凹部26の底との間に銅箔32-0を有する。
このチョーク構造50を製造する場合、2枚の絶縁体基材31-1、31-3の両面に銅箔(32-0)、32-1、32-2、32-3をそれぞれ成膜し、同一形状の2枚の両面基板52(図9)を製造する。そして、これら2枚の両面基板52の間に絶縁体基材31-2を挟んで積層する。つまり、本実施形態のチョーク構造50は、1種類の両面基板52と1種類の絶縁体基材31-2を用いて製造するため、凹部26の底に重なる銅箔32-0が存在するが、この銅箔32-0の無い片面基板を新たに製造することによるコスト増を防ぐため、不要な構成である銅箔32―0を残してある。
両面基板52の銅箔(32-0)、32-1、32-2、32-3は、絶縁体基材31-1、31-3の両面に例えば印刷により形成できる。このため、絶縁体基材31-1、31-3と銅箔(32-0)、32-1、32-2、32-3の高精度な位置合わせを容易且つ安価にできる。
以上のように、本実施形態によると、上述した第1および第2の実施形態と同様の効果を奏することができ、信頼性の高い安価なチョーク構造50を有するシールドボックス20を提供できる。
(第4の実施形態)
図10は、第4の実施形態にかかるシールドボックスの要部の構造、すなわち第4の実施形態にかかるチョーク構造60を示す部分拡大断面図である。図11は、このチョーク構造60の一部を示す斜視図である。
本実施形態のシールドボックスは、チョーク構造60が異なる以外、上述した第1の実施形態のシールドボックス20と略同じ構造を有する。よって、ここでは、チョーク構造60についてのみ説明し、第1の実施形態と同様に機能する構成についての説明を省略する。なお、チョーク構造60の各構成要素についても、上述した第3の実施形態のチョーク構造50と同様に機能する構成要素には同一符号を付してその機能説明を省略する。
つまり、本実施形態のチョーク構造60は、第3の実施形態のチョーク構造50を多層基板62により形成したものである。また、このチョーク構造60は、多層基板62の幅方向の両側面の近くで多層基板62を貫通した複数のスルーホール64(導通部分)を有する。各スルーホール64は、多層基板62の両面と内部に配置した複数の導体層32-0、32-1、32-2、32-3を導通する。
複数のスルーホール64をチョーク構造60の長手方向に沿ってできるだけ狭いピッチで設けることで、これら複数のスルーホール64が高周波に対して導体の壁として機能する。よって、開口部33-3から入射した漏洩電波は、多層基板62内を通って内側のスルーホール64の列で反射され、同じ経路を通って開口部33-3から放射されることになる。このように、本実施形態によると、チョーク構造60の内側の複数のスルーホール64が漏洩電波の反射面(内面260)として機能するため、扉24の凹部26の内側壁26aが不要となる。
以上のように、本実施形態によると、上述した第1乃至第3の実施形態と同様の効果を奏することができ、信頼性の高い安価なチョーク構造60を有するシールドボックス20を提供できる。
なお、本実施形態では複数のスルーホール64により漏洩電波の反射面を構成したが、例えば多層基板62の幅方向の両側面に導体によるめっきを設けて漏洩電波の反射面を構成してもよい。また、多層基板62にスルーホール64を設ける代わりに、扉24の凹部26とチョーク構造との間に隙間を設け、この隙間に導体による層を設けてもよい。
いくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると同様に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれるものである。
以下、本願の出願当初の特許請求の範囲に記載された発明を付記する。
[1]
開口部を有し、導体により形成した箱体と、
前記箱体の前記開口部を開閉可能に設け、導体により形成した扉と、
前記開口部を囲んで前記箱体と前記扉の間に設け、誘電体による層と導体による層を交互に重ねたチョーク構造と、
を有するシールドボックス。
[2]
前記チョーク構造は、誘電体による基材の表面に当該基材より幅の狭い銅箔を設けた基板を複数枚重ねて形成されている、
[1]のシールドボックス。
[3]
前記チョーク構造は、誘電体による基材の両面に当該基材より幅の狭い銅箔をそれぞれ設けた両面基板と誘電体による板状体とを交互に重ねて形成されている、
[1]のシールドボックス。
[4]
前記チョーク構造は、誘電体による層と導体による層を交互に重ねて、幅方向の両端に前記導体による層を導通する導通部分を有する、
[1]のシールドボックス。
[5]
前記箱体の前記開口部は略正方形であり、
前記チョーク構造は、前記開口部の4つの辺に沿ってそれぞれ設けた同じ形状の4つの帯状部分を環状につなげた構造を有する、
[1]乃至[4]のいずれかのシールドボックス。
1…検品装置、2…読取装置、3…ディスプレイ、5…アンテナ、6…リーダライタ、10…制御部、20…シールドボックス、21…収容室、22…箱体、22a…開口部、24…扉、26…凹部、26a…内側壁、26b…外側壁、30、40、50、60…チョーク構造、30’…構造体、31-1、31-2、31-3…誘電体層、32-1、32-2、32-3…導体層、33-1、33-2、33-3…開口部、42…片面基板、52…両面基板、62…多層基板、64…スルーホール。

Claims (3)

  1. 開口部を有し、導体により形成した箱体と、
    前記箱体の前記開口部を開閉可能に設け、導体により形成した扉と、
    前記開口部を囲んで前記箱体と前記扉の間に設け、誘電体による層と導体による層を交互に重ねたチョーク構造と、を有し、
    前記導体による層の幅は前記誘電体による層の幅より狭く、前記誘電体による第1の層の一側に重ねた前記導体による第2の層の幅方向の一端が前記第1の層の幅方向の一端と一致し、前記第1の層の他側に重ねた前記導体による第3の層の幅方向の他端が前記第1の層の幅方向の他端と一致する、
    シールドボックス。
  2. 前記誘電体による前記第1の層の前記他端と前記導体による前記第2の層の他端との間の距離、及び前記第1の層の前記一端と前記導体による前記第3の層の一端との間の距離は、前記第1の層の厚みと略同じである、
    請求項1のシールドボックス。
  3. 前記チョーク構造を伝わる漏洩電波の伝達経路の半分の長さは、漏洩電波の波長の1/4の長さである、
    請求項2のシールドボックス。
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