JP2970954B2 - 光ファイバテープ心線製造用コーティングダイス - Google Patents

光ファイバテープ心線製造用コーティングダイス

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は複数の光ファイバ素線を
並列に並べUV樹脂等によって一体化した単テープ心線
をさらに複数本並列に並べUV樹脂等のコーティングに
よって一体化した複テープ心線を製造する際に用いられ
る光ファイバテープ心線製造用コーティングダイスに関
する。
【0002】
【従来の技術】図5に複テープ心線の一例を示す。従
来、複数の光ファイバ素線11を一次被覆層12によっ
て一体化して形成された単テープ心線1を、複数本並列
に並べてその周上に二次被覆層13を形成して複テープ
心線2が製造されるが、この二次被覆層13の形成手段
としては、単テープ心線1が導入されるニップル孔、U
V樹脂を溜めるポット部および樹脂が被覆された複テー
プ心線2が引き出されるダイス孔によって概略構成され
たコーティングダイスが用いられる。このコーティング
ダイスを用いて単テープ心線1にUV樹脂をコーティン
グし、二次被覆層13を形成するには、単テープ心線1
を並列に並べてこれらをニップル孔よりコーティングダ
イスに導入し、ポット部を通過させ、ダイス孔より引き
出して、ポット部内に隙間なくUV樹脂を供給する。次
いで、上記複数の単テープ心線1をニップル孔よりダイ
ス孔の方向へ一定速度で移動させ、ダイス孔より引き出
すと、単テープ心線1の周上にダイス孔の大きさに応じ
た厚さのUV樹脂が塗布される。この塗布されたUV樹
脂は紫外線ランプによって硬化され、複テープ心線2が
形成される。またこのコーティングダイスは金属によっ
て形成されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、このような
複テープ心線2は高密度、多心ケーブルに用いられるた
めに薄型ものが好適であり、単テープ心線1に被覆され
る二次被覆層13はその厚さが0.05mm以下と極めて
薄く形成される。したがって、並列に並べられた複数本
の単テープ心線1の幅および厚さ等の寸法と、ダイス孔
の内寸との差が極めて小さいものとなる。さらに上記ダ
イス孔は金属で形成され、一定の内寸を有するものであ
るので、単テープ心線1の寸法が急激に変化したり、あ
るいは単テープ心線1の被覆層が充分に安定していない
状態でこのダイス孔を通過した場合には、単テープ心線
1の一次被覆層12にダイス孔との接触による応力が加
わる。このような状態で塗布された樹脂が硬化されて二
次被覆層13が形成された場合、一次被覆層12と二次
被覆層13との間に歪みが生じて、その結果、製造され
た複テープ心線2の損失特性に悪影響が及ぶという不都
合があった。また同様に一定の内寸を有するダイス孔に
寸法が安定していない単テープ心線1の先端を挿通させ
る作業は極めて困難なものであった。
【0004】そこで上記コーティングダイスとして、分
離自在な上下のダイス部材によって形成されたものが提
案された。このものはニップル孔、ポット部およびダイ
ス孔が上下のダイス部材によって2分割されており、ね
じ等の固定手段により固定されている。そしてダイス孔
において単テープ心線1の挿通が困難な場合や、単テー
プ心線1がスムーズに通過しない場合にはこのねじをゆ
るめることによって、ダイス孔の内寸を大きくすること
ができるようになっている。しかしながら、単テープ心
線1の一次被覆層11の状態に応じてねじを調節する作
業は、人手を要するだけでなく面倒なものであった。
【0005】この発明は前記事情に鑑みてなされたもの
で、単テープ心線1の一次被覆層12の変動に起因す
る、一次被覆層12とその周上に形成された二次被覆層
13との間の歪みを防止することができるとともに、単
テープ心線1をダイス孔に容易に挿通することができる
ようにした光ファイバテープ心線製造用コーティングダ
イスの提供を目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】この発明の光ファイバテ
ープ心線製造用コーティングダイスは、断面形状が扁平
なダイス孔を有し、ダイス孔の長軸方向の対向する平面
の少なくとも一方を弾性体を用いて形成することによっ
て、このダイス孔を通過する光ファイバテープ心線を他
方の平面方向に付勢することを前記課題の解決手段とし
た。
【0007】
【実施例】以下、この発明を詳しく説明する。図1は本
発明のコーティングダイスの一実施例を示した外観図で
あり、図2はその断面図、図3は下ダイス部材の平面
図、図4は上ダイス部材の平面図である。
【0008】このコーティングダイスは下ダイス部材平
面部7aおよび上ダイス部材平面部7bにて相互に当接
する下ダイス部材3と上ダイス部材4、および弾性体5
から概略構成されている。下ダイス部材3および上ダイ
ス部材4は金属によって形成された直方体状のもので、
その内部にUV樹脂を溜めるポット部10が形成される
とともに、一方の端面にはニップル孔8が形成され、こ
のニップル孔8はニップルガイド孔8aによってポット
部10と連通されている。また、他方の端面にはダイス
孔6が形成されており、上記ポット部10には外部と連
通する樹脂供給孔9が形成されている。
【0009】上記ダイス孔6は上記ニップル孔8の延長
上にあって、ダイスガイド孔6aによってポット部10
と連通されている。またこのダイス孔6はその断面形状
が扁平に形成され、その長軸方向の長さが、単テープ心
線1の一次被覆層12形成用コーティングダイスのダイ
ス孔の断面形状の幅に、一体化される単テープ心線1の
本数を乗じた値以上で、その差が0.1mm以内であり、
かつ該ダイス孔6の断面形状の短軸方向の長さが、一次
被覆層12形成用コーティングダイスのダイス孔の短軸
方向の長さ以下で、その差が0.1mm以内に形成され
る。またダイスガイド孔6aのテープ心線走行方向の長
さは任意の長さに形成され、好ましくは2〜10mmに形
成することができる。そして、このダイス孔6の長軸方
向の対向する平面の少なくとも一方が弾性体5によって
形成されており、したがって、ダイス孔6を通過する光
ファイバテープ心線はこの弾性体5によって他方の平面
方向に付勢されるようになっている。なお、この弾性体
5は直方体状に好ましく形成され、そのダイス孔6の長
軸方向の幅がダイス孔6の長軸方向の長さより1.0〜
10.0mm程度大きく形成され、またテープ心線走行方
向の長さがダイスガイド孔6aの長さと等しくあるいは
それより短く形成される。この弾性体5の長さは好まし
くは2〜10mmである。また、この弾性体5としてはゴ
ム材が用いられ、その硬度(JIS・Aによる、以下同
様)は20〜90のものが好適である。このようなコー
ティングダイスは例えば以下のようにして形成される。
【0010】下ダイス部材平面部7aおよび上ダイス部
材平面部7bに、これらによって2分割されるポット部
10、このポット部10と外部とに連通する溝状のダイ
スガイド孔6aおよびニップルガイド孔8aを形成す
る。このとき、ダイスガイド孔6aには単テープ心線1
の先端を容易に挿通させるために、ポット部10に向か
って拡るダイステーパ部6bを形成することができる。
また、同様にしてニップルガイド孔8aには外方に向か
って拡るニップルテーパ部8bを形成することができ
る。また、これらの下ダイス部材平面部7aおよび上ダ
イス部材平面部7bによって2分割されるそれぞれの形
状は任意でよいが、例えば図3および4に示すように、
下ダイス部材3に溝状のダイスガイド孔6a、溝状のニ
ップルガイド孔8aおよびポット部10を形成し、上ダ
イス部材4に溝状のダイステーパ部6b、溝状のニップ
ルテーパ部8b、ポット部10および樹脂供給孔9を形
成することができる。
【0011】また上ダイス部材4であって、下ダイス部
材3に溝状に形成されたダイスガイド孔6aの底面部分
に対向してダイス孔6の一平面を形成する部分に、上記
弾性体5と同様の形状の段部を形成する。そしてこの段
部に弾性体5を装填し、下ダイス部材平面部7aに上ダ
イス部材平面部7bを当接させて固定することによって
コーティングダイスを形成する。
【0012】あるいは、上記の如く上ダイス部材4の段
部に弾性体5を装填するとともに、下ダイス部材3に溝
状に形成されたダイスガイド孔6aの深さを深く形成し
て、この部分に弾性体5を装填することもできる。この
場合相互に対向する弾性体5,5によって形成される間
隔がダイス孔6の短軸方向の長さとなる。
【0013】このようなコーティングダイスを用いて複
テープ心線を製造するには、まず複数本の単テープ心線
1をそれぞれニップル孔8からコーティングダイスに導
入し、ニップルガイド孔8a、ポット部10、ダイスガ
イド孔6aを通過させダイス孔6より引き出す。樹脂供
給孔9からポット部10へ樹脂を供給する。単テープ心
線1をニップル孔8からダイス孔6の方向へ一定速度で
移動させることにより、複数本の単テープ心線1の周上
にダイス孔6の寸法に応じた樹脂が塗布される。さらに
この樹脂が任意の手段により硬化されて上記の単テープ
心線1が一体化され、複テープ心線2が形成される。こ
れを連続的に行うことにより長尺化された複テープ心線
2が得られる。
【0014】(実験例)このようなコーティングダイス
を用いて複テープ心線2を製造し、長尺安定性、光損失
特性および一次被覆層12と二次被覆層13との歪みを
測定した。
【0015】(実験例A)外径が250μmの光ファイ
バ素線11を4本用いて4心の単テープ心線1を製造
し、この4心の単テープ心線1を2本用いて8心の複テ
ープ心線2を製造した。ここで、一次被覆層12を形成
するために用いたダイス孔6の断面形状は扁平で、その
短軸方向の長さは0.30mm、長軸方向の長さは1.1
0mmとし、これによって得られた単テープ心線1の厚さ
は0.28mm、幅は1.08mmであった。そして本発明
のコーティングダイスを用いて、この単テープ心線1に
二次被覆を施して複テープ心線2を製造した。製造する
複テープ心線2の長さは15kmとした。
【0016】(実験例A−1)コーティングダイスのダ
イス孔6の短軸方向の長さを0.20mm、長軸方向の長
さを2.25mmに形成した。また弾性体5として硬度2
0のゴム材を使用した。得られた複テープ心線2の厚さ
は0.29mm、幅は2.22mmであった。 (実験例A−2)コーティングダイスのダイス孔6の内
寸を実験例A−1と同様にした。また弾性体5として硬
度40のゴム材を使用した。得られた複テープ心線2の
厚さは0.29mm、幅は2.22mmであった。 (実験例A−3)コーティングダイスのダイス孔6の内
寸を実験例A−1と同様にした。また弾性体5として硬
度70のゴム材を使用した。得られた複テープ心線2の
厚さは0.29mm、幅は2.22mmであった。 (実験例A−4)コーティングダイスのダイス孔6の内
寸を実験例A−1と同様にした。また弾性体5として硬
度90のゴム材を使用した。得られた複テープ心線2の
厚さは0.29mm、幅は2.22mmであった。 (実験例A−5)コーティングダイスのダイス孔6の短
軸方向の長さを0.30mm、長軸方向の長さを2.25
mmに形成した。また弾性体5として硬度20のゴム材を
使用した。得られた複テープ心線2の厚さは0.29m
m、幅は2.22mmであった。 (実験例A−6)コーティングダイスのダイス孔6の内
寸を実験例A−5と同様にした。また弾性体5として硬
度40のゴム材を使用した。得られた複テープ心線2の
厚さは0.29mm、幅は2.22mmであった。 (実験例A−7)コーティングダイスのダイス孔6の内
寸を実験例A−5と同様にした。また弾性体5として硬
度70のゴム材を使用した。得られた複テープ心線2の
厚さは0.29mm、幅は2.22mmであった。 (実験例A−8)コーティングダイスのダイス孔6の内
寸を実験例A−5と同様にした。また弾性体5として硬
度90のゴム材を使用した。得られた複テープ心線2の
厚さは0.29mm、幅は2.22mmであった。
【0017】(実験例B)外径が250μmの光ファイ
バ素線11を8本用いて8心の単テープ心線1を製造
し、この8心の単テープ心線1を2本用いて16心の複
テープ心線2を製造した。ここで、一次被覆層12を形
成するために用いたダイス孔6の断面形状は扁平で、そ
の短軸方向の長さは0.30mm、長軸方向の長さは2.
10mmとし、これによって得られた単テープ心線1の厚
さは0.28mm、幅は2.08mmであった。そして本発
明のコーティングダイスを用いて、この単テープ心線1
に二次被覆を施して複テープ心線2を製造した。製造す
る複テープ心線2の長さは15kmとした。
【0018】(実験例B−1)コーティングダイスのダ
イス孔6の短軸方向の長さを0.20mm、長軸方向の長
さを4.25mmに形成した。また弾性体5として硬度2
0のゴム材を使用した。得られた複テープ心線2の厚さ
は0.29mm、幅は4.22mmであった。 (実験例B−2)コーティングダイスのダイス孔6の内
寸を実験例B−1と同様にした。また弾性体5として硬
度40のゴム材を使用した。得られた複テープ心線2の
厚さは0.29mm、幅は4.22mmであった。 (実験例B−3)コーティングダイスのダイス孔6の内
寸を実験例B−1と同様にした。また弾性体5として硬
度70のゴム材を使用した。得られた複テープ心線2の
厚さは0.29mm、幅は4.22mmであった。 (実験例B−4)コーティングダイスのダイス孔6の内
寸を実験例B−1と同様にした。また弾性体5として硬
度90のゴム材を使用した。得られた複テープ心線2の
厚さは0.29mm、幅は4.22mmであった。 (実験例B−5)コーティングダイスのダイス孔6の短
軸方向の長さを0.30mm、長軸方向の長さを4.25
mmに形成した。また弾性体5として硬度20のゴム材を
使用した。得られた複テープ心線2の厚さは0.29m
m、幅は4.22mmであった。 (実験例B−6)コーティングダイスのダイス孔6の内
寸を実験例B−5と同様にした。また弾性体5として硬
度40のゴム材を使用した。得られた複テープ心線2の
厚さは0.29mm、幅は4.22mmであった。 (実験例B−7)コーティングダイスのダイス孔6の内
寸を実験例B−5と同様にした。また弾性体5として硬
度70のゴム材を使用した。得られた複テープ心線2の
厚さは0.29mm、幅は4.22mmであった。 (実験例B−8)コーティングダイスのダイス孔6の内
寸を実験例B−5と同様にした。また弾性体5として硬
度90のゴム材を使用した。得られた複テープ心線2の
厚さは0.29mm、幅は4.22mmであった。
【0019】このようにして得られた複テープ心線2を
それぞれ100m間隔で切断し、各切断面の幅、厚さの
寸法を測定したところ、いずれの実験例のものも測定値
に変動がなく、良好な断面寸法安定性が得られた。ま
た、製造された複テープ心線2の中途における光ファイ
バ素線11の断線の有無を調べたところ、いずれの実験
例のものも断線は見られなかった。
【0020】また、得られたそれぞれの複テープ心線2
のA−1〜8およびB−1〜8に対して損失特性を調べ
た。第1の評価項目としてボビン巻による光損失の増加
を測定した。ここではボビン半径を約32cm、巻き付
け距離を15kmとした。その結果を第1表(I)に示
す。また第2の評価項目として、得られた複テープ心線
2を500mの束にした後に−40℃に冷却した時の光
損失の増加を測定した。その結果を第1表(II)に示
す。また第3の評価項目として、得られた複テープ心線
2を500mの束にしてヒートサイクル試験を行い、光
損失の増加を測定した。このヒートサイクル試験では温
度範囲を−40〜60℃とし、昇温操作および降温操作
に要する時間をともに60分とし、1サイクルを4時間
として、この温度操作を5サイクル繰り返した後に、光
損失の増加を測定した。その結果を第1表(III)に示
す。いずれの測定においても測定波長は1.55μmと
し、光損失の増加は、一次被覆層12形成前の光ファイ
バ素線11を同様の条件にて測定して得られた最大値を
基準として、これに対する測定値の増加量(単位、dB
/km)として評価した。
【0021】また、得られた複テープ心線2のA−1〜
8およびB−1〜8に対して、一次被覆層12と二次被
覆層13との歪みの測定をおこなった。この歪みは、一
次被覆層12が応力を受けた状態で二次被覆層13が形
成された場合に、収縮してもとに戻ろうとする一次被覆
層12とその周上の二次被覆層13との間に生じるもの
である。そしてこの歪みは、複テープ心線2を10m切
り取って、二次被覆層13を剥したときに単テープ心線
1が収縮した収縮率(単位、%)によって評価した。ま
た、この歪みの測定は3kmに1回の割合で行い、それぞ
れ得られた値の最大値を第1表(IV)に示す。
【0022】
【表1】
【0023】これらの結果より得られた複テープ心線2
は、光損失特性および歪みにおいても良好なものであっ
た。特に温度特性については、一次被覆層12と二次被
覆層13との間の歪みの影響が大きいと考えられるが、
測定の結果、光損失の増加がほとんど無かったことか
ら、長尺化された複テープ心線2の全長にわたっても歪
みが少ないことが認められた。
【0024】また、ダイス孔6に単テープ心線1を挿通
させる操作が容易であり、製造条件の調整中においても
ダイス孔6の内寸を調節する必要がなく、製造作業が簡
便であった。
【0025】
【発明の効果】以上説明したようにこの発明の光ファイ
バテープ心線製造用コーティングダイスは、複数の光フ
ァイバ素線を平行かつ一列に並べ、その周上に一次被覆
層を形成して一体化された単テープ心線を、さらに2本
以上並列に並べてこれらの周上に二次被覆層を形成して
一体化した構造の複テープ心線を製造するためのコーテ
ィングダイスであって、該コーティングダイスの一側面
に断面形状が扁平のダイス孔が開口され、かつ該ダイス
孔の対向する平面の少なくとも一方が、該ダイス孔を通
過する光ファイバテープ心線を他方の平面方向に付勢す
る弾性体によって形成されたものである。
【0026】したがって、ダイス孔の一部がゴム材等の
弾性体で形成されているため、このダイス孔を通過する
単テープ心線の一次被覆層に、断面寸法が変化する箇所
があっても、ダイス孔を形成する弾性体がこれに良好に
応答して、ダイス孔の内径が変化するため、単テープ心
線がスムーズに通過し、光ファイバ素線の断線を防止で
きるとともに、被覆層間に歪みが生じるのを防止するこ
とができ、また長尺化された複テープ心線の全長にわた
って安定した断面形状および光ファイバ配列を得ること
ができる。よって、優れた品質を有する薄型の複テープ
心線を容易に製造することができる。また、ダイス孔の
内寸との差が小さい単テープ心線を容易に挿通させるこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明のコーティングダイスの一実施例を示
す斜視図である。
【図2】 本発明のコーティングダイスの一実施例を示
す断面図である。
【図3】 下ダイス部材の平面図である。
【図4】 上ダイス部材の平面図である。
【図5】 複テープ心線の一例を示す断面図である。
【符号の説明】
1…単テープ心線、2…複テープ心線、5…弾性体、6
…ダイス孔、11…光ファイバ素線、12…一次被覆
層、13…二次被覆層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平2−271310(JP,A) 特開 昭59−65806(JP,A) 特開 平2−190805(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) G02B 6/44

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数の光ファイバ素線を平行かつ一列に
    並べ、その周上に一次被覆層を形成して一体化された単
    テープ心線を、さらに2本以上並列に並べてこれらの周
    上に二次被覆層を形成して一体化した構造の複テープ心
    線を製造するためのコーティングダイスであって、コー
    ティングダイス孔の断面形状が扁平に形成され、かつ該
    ダイス孔の長軸方向の対向する平面の少なくとも一方
    が、該ダイス孔を通過する光ファイバテープ心線を他方
    の平面方向に付勢する弾性体によって形成されているこ
    とを特徴とする光ファイバテープ心線製造用コーティン
    グダイス。
  2. 【請求項2】 上記弾性体が、硬度(JIS・Aによ
    る)20〜90のゴム材である請求項1記載の光ファイ
    バテープ心線製造用コーティングダイス。
  3. 【請求項3】 上記ダイス孔の断面形状の長軸方向の長
    さが、一次被覆層形成用コーティングダイスのダイス孔
    の断面形状の長軸方向の長さに、一体化される単テープ
    心線の本数を乗じた値以上で、その差が0.1mm以内で
    あり、かつ該ダイス孔の断面形状の短軸方向の長さが、
    一次被覆層形成用コーティングダイスのダイス孔の短軸
    方向の長さ以下で、その差が0.1mm以内であることを
    特徴とする請求項1記載の光ファイバテープ心線製造用
    コーティングダイス。
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