JP2969928B2 - 同時焼成セラミック基板製造用原料粉末および同時焼成用セラミック基板の製造方法 - Google Patents

同時焼成セラミック基板製造用原料粉末および同時焼成用セラミック基板の製造方法

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JP2969928B2 JP2320142A JP32014290A JP2969928B2 JP 2969928 B2 JP2969928 B2 JP 2969928B2 JP 2320142 A JP2320142 A JP 2320142A JP 32014290 A JP32014290 A JP 32014290A JP 2969928 B2 JP2969928 B2 JP 2969928B2
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秀昭 吉田
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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は同時焼成用セラミック基板の製造方法に関す
る。
[従来の技術およびその問題点] 従来の同時焼成用基板は、酸化アルミニウムの粉末で
原料ペーストを形成し、この原料ペーストでグリーンシ
ートを作り、その上に回路パターンを描き、グリーンシ
ートと回路パターンを摂氏1500度以上の高温雰囲気中で
同時焼成して形成していた。
しかしながら、上記従来の同時焼成用セラミック基板
の製造方法では、酸化アルミニウム粉末の焼成温度が摂
氏1500度以上と高温なので、回路パターンは高温焼成に
耐えられる高融点金属、例えば、タングステンやモリブ
デンを使用しなければならない。これら高融点金属は高
抵抗率なので、セラミック基板上に形成されるハイブリ
ッド集積回路等の回路特性を悪化させるという不具合が
あった。
そこで抵抗率の低い銀系または銅系の導体ペーストで
回路パターンを描けるように、低温度焼成の可能なセラ
ミック基板が提案された(特開昭61−31,348,特開昭60
−260465等)。このセラミック基板用グリーンシートは
酸化アルミニウムとガラスの粉末を含むペーストで形成
されており、摂氏約900度で焼成可能である。したがっ
て、上記銀系または銅系の導体ペーストと同時焼成する
ことができ、低抵抗率の回路パターンを実現することが
できる。
しかしながら、上記低温焼成されたセラミック基板に
シリコン半導体集積回路を搭載すると、シリコン半導体
集積回路の脱落、および回路特性の悪化が発生した。こ
れは、セラミック基板が酸化アルミニウムを主成分とし
ているので、その結果、ハイブリッド集積回路が機能と
停止を繰り返すと、熱応力を繰り返し受け、シリコン半
導体集積回路の脱落が発生していた。また、回路特性の
悪化は、酸化アルミニウムの高誘電率(9.5〜10.5)に
起因しており、導体パターンに大きな寄生容量が付加さ
れるからである。
かかる酸化アルミニウムを主成分とするセラミック基
板の不具合を解決すべく、コーディエライトの粉末とほ
うけい酸ガラスの粉末で作られたペーストを使用してグ
リーンシートを形成し、これに銀系または銅系の導体パ
ターンを描く低温焼成用セラミック基板の製造方法が提
案された。コーディエライトを主成分とするセラミック
基板は、回路特性の改善は図れるものの、依然として、
シリコン半導体集積回路の脱落が発生し、基板の信頼性
が低いという問題点があった。コーディエライトの熱膨
張係数は2×10-6/℃程度であり、比較的シリコンに近
いにもかかわらず脱落が発生していた。
[問題点を解決するための手段] 本願発明の発明者は、上記シリコン半導体集積回路の
脱落の原因を研究し、この原因が焼成時にコーディエラ
イトとほうけい酸ガラスとの反応により生じるクリスト
バライトであることを発見した。すなわち、コーディエ
ライト(2MgO−2Al2O3−5SiO2)とほうけい酸ガラス(B
2O3−SiO24)とを焼成すると、過剰の二酸化珪素(Si
O2)がクリストバライトとして析出する。このクリスト
バライトは熱膨張係数が6×10-6/℃であり、これがセ
ラミック基板の熱膨張係数を悪化させていた。
本発明者は、焼成時にクリストバライトの発生を防止
する方法を研究し、過剰シリコンを酸化カルシウムおよ
び酸化アルミニウムと化合させてアノーサイト(CaO−A
l2O3−2SiO2)を生成させれば、アノーサイトは熱膨張
係数が4.5×10-6/℃なので、セラミック基板の熱膨張率
をシリコンのそれに近づけられることに想達した。
したがって、本願第1発明の要旨は、コーディエライ
トの粉末の各粒子を酸化アルミニウムで被覆した粉末
と、酸化アルミニウムに化合してアノーサイトを生成す
るガラス粉末との混合粉末を含む同時焼成セラミック基
板製造用原料粉末であり。
本願第2発明の要旨は、コーディエライトの粉末の各
粒子を酸化アルミニウムで被覆し、上記酸化アルミニウ
ムで被覆された原料粉末に酸化アルミニウムに化合して
アノーサイトを生成するガラス粉末を混合して有機バイ
ンダーを加えて原料ペーストを形成し、上記原料ペース
トで基板用グリーンシートを形成し、上記基板用グリー
ンシート上に回路パターンを形成し、上記基板用グリー
ンシートと上記回路パターンを同時焼成することであ
る。上記アノーサイトを生成するガラス粉末は、(CaO
−SiO2−B2O3)、または(CaO−Al2O3−SiO2)で表され
るかもしれない。
[発明の作用および効果] 上述の原料粉末は、コーディエライトの粉末の各粒子
を酸化アルミニウムで被覆しているので、同時焼成時に
ガラス粉末が直接コーディエライトの接触してクリスト
バライトを発生させることを防止する。また、酸化アル
ミニウムは上記ガラス粉末と反応してアノーサイトを生
成するので、セラミック基板の熱膨張係数をシリコンの
それに近づけることができる。酸化アルミニウムの平均
膜厚をガラス粉末1重量%につき0.01μm以上としたの
は、それ以下の膜厚では、クリストバライトの発生を防
止できないからである。
上述の製造方法によると、混合粉末で原料ペーストを
形成し、上記原料ペーストで基板用グリーンシートを形
成する。上記基板用グリーンシート上に回路パターンを
形成され上記基板用グリーンシートと上記回路パターン
は同時焼成される。原料ペースト中のガラス粉末は酸化
アルミニウムと化合してアノーサイトを生成する。アノ
ーサイトは、熱膨張係数がシリコンに近いので、セラミ
ック基板の熱膨張率は、シリコン半導体集積回路のそれ
に近づき、長期間使用しても、シリコン半導体集積回路
の脱落は発生しない。
[実施例] 第1実施例 以下、本発明の一実施例に係るセラミック基板の製造
方法を説明する。まず、コーディエライト(2MgO−2Al2
O3)の粉末を準備する。いずれの粉末(以下、原料粉末
という)も平均粒径は約1ミクロンである。
次に、表1−1に示した重量の原料粉末をアルミニウ
ムのアルコキシド液(濃度は約10wt%)中にそれぞれ混
合し、その後、約1時間大気中で乾燥後、摂氏約500度
以上の大気中で約60分以上焼成される。この焼成によ
り、粉末はゲルの状態から、酸化物である酸化アルミニ
ウムで被覆された粒子で構成されるようになる。
各粒子を被う酸化アルミニウムの平均膜厚は、仮焼さ
れた粉末の増加重量から求める。すなわち、仮焼後の粉
末の重量を計量し、原料粉末の重量との差を求め、増加
重量を決定する。増加した重量は上記粉末を被う酸化ア
ルミニウムの重量なので、増加重量から酸化アルミニウ
ムの体積が計算される。原料粉末の重量から同様に原料
粉末の体積が求められ、粒子の平均粒径と上記体積から
粒子全体の表面積が計算される。酸化アルミニウムはこ
の粒子全体の表面積を均等に被っていると仮定すると、
上記酸化アルミニウムの体積を粒子全体の表面積で除す
ることにより、各粒子を被っている酸化アルミニウムの
平均膜あつを求めることができる。このようにして求め
られた平均膜厚は、表1−1に示されている。
次に、酸化アルミニウムで被覆された粉末(以下、酸
化粉末という)を酸化カルシウムを含むほうけい酸ガラ
ス(CaO−B2O3−SiO2)の粉末(以下、ガラス粉末1と
いう)および有機バインダ(例えば、PVB)と共に溶剤
(例えば、エタノール)中に表2−1で示した割合で混
合し、スラリー1−1〜6−3を得る。スラリーの番号
中最初の数字は表2−1の同番号で示された粉末から得
られたことを示している。なお、有機バインダはPVB,PU
A,アクリル等を使用してもよい。また、溶剤もエタノー
ル,トルエン,ヘキサン,メチルエチルケトン等を使用
できる。
次に、スラリー1−1〜6−3をドクターブレード法
でそれぞれグリーンシート1−1〜6−3とし、それら
グリーンシートの表面に銀系のペーストで導体パターン
をスクリーン印刷する。グリーンシートの寸法は縦5セ
ンチメートル、横5センチメートル、厚さ0.5ミリメー
トルである。また、導体パターンは幅0.5ミリメート
ル、長さ40ミリメートル、厚さ10ミクロンである。かよ
うにして半導体パターンの印刷されたグリーンシートは
摂氏900度の大気中で約20分同時焼成され、その後、熱
膨張係数を測定した。測定された熱膨張係数はガラス粉
末1の酸化粉末に対する比と共に表3−1に示されてい
る。なお、表3−1中の番号は表2−1中で同一番号の
スラリーを使用したことを示している。
表3−1から明らかなように、スラリー1−1〜2−
2を使用した基板は、その熱膨張係数がシリコンの熱膨
張係数からかけ離れており、クリストバライトの発生が
十分に抑制できなかったことを示しているが、その他の
基板はシリコンの熱膨張係数に近く、クリストバライト
の発生が抑えられ、アノーサイトが生成されたことを示
している。したがって、ガラス粉末1の含有率1%当り
約0.01ミクロンの酸化アルミ比較を必要としていること
が明かである。
第2実施例 第2実施例は、ガラス粉末として(CaO−Al2O3−Si
O2)を使用し、それ以外は第1実施例と同様の工程でセ
ラミック基板を製造した。ガラス粉末(CaO−Al2O3−Si
O2)は以下ガラス粉末2という。表4−1、表5−1、
表6−1は、表1−1、表2−1、表3−1に対応して
いる。
表6−1から明らかなように、第2実施例もガラス粉
末2の含有率1%当り約0.01ミクロンの酸化アルミ比較
を必要としていることが明かである。

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】コーディエライトの粉末の各粒子を酸化ア
    ルミニウムで被覆した粉末と、酸化アルミニウムに化合
    してアノーサイトを生成するガラス粉末との混合粉末を
    含む同時焼成セラミック基板製造用原料粉末。
  2. 【請求項2】上記酸化アルミニウムは上記ガラス粉末1
    重量%につき約0.01ミクロン以上の平均厚さで各粒子に
    被覆している特許請求の範囲第1項記載の原料粉末。
  3. 【請求項3】コーディエライトの粉末の各粒子を酸化ア
    ルミニウムで被覆する工程と、 上記酸化アルミニウムで被覆された原料粉末に酸化アル
    ミニウムに化合してアノーサイトを生成するガラス粉末
    を混合し、有機バインダーを加えて原料ペーストを形成
    する工程と、 上記原料ペーストで基板用グリーンシートを形成する工
    程と、 上記基板用グリーンシート上に回路パターンを形成する
    工程と、 上記基板用グリーンシートと上記回路パターンを同時焼
    成する工程とを含む同時焼成用セラミック基板の製造方
    法。
  4. 【請求項4】上記ガラス粉末は(CaO−SiO2−B2O3)で
    表される特許請求の範囲第3項記載の同時焼成用セラミ
    ック基板の製造方法。
  5. 【請求項5】上記ガラス粉末は(CaO−Al2O3−SiO2)で
    表される特許請求の範囲第3項記載の同時焼成用セラミ
    ック基板の製造方法。
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