JP2969637B2 - 記録装置 - Google Patents

記録装置

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JP2969637B2
JP2969637B2 JP63332396A JP33239688A JP2969637B2 JP 2969637 B2 JP2969637 B2 JP 2969637B2 JP 63332396 A JP63332396 A JP 63332396A JP 33239688 A JP33239688 A JP 33239688A JP 2969637 B2 JP2969637 B2 JP 2969637B2
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哲郎 中嶋
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Description

【発明の詳細な説明】 〔概要〕 高精細記録を可能にするための記録一般に関し、 従来の光学的記録/再生方式とは全く異なる方式、即
ち媒体面の凹凸で情報を記録しかつ消去及び再書込みの
可能な方式を提供し、かつ前記の凹凸を利用する新しい
記録方式の記録装置を提供することを目的とする。
結晶構造と非結晶構造との間を可逆的に変化し、かつ
これらの構造間で密度が異なる層と、前記層の所望の不
連続部分にエネルギーを加えることにより一方の構造か
ら他方の構造へ変化させる手段とを備え、構造変化によ
って前記層に不連続な高なる部分及び低なる部分を形成
することにより情報を記憶するように構成する、また、
前記層に作られた不連続な低なる部分にインクを満たす
手段と、前記インクを記録紙に転写する手段とを備えた
記録装置を構成する。
〔産業上の利用分野〕
本発明は高精細記録を可能にするための記録一般に係
わり、メモリやプリンタ等に関する。
近年、計算機システムの汎用性が高くなり、電子計算
機の出力装置として用いられるプリンタでも活字なみの
高品位な印字や、写真等の画像等を高品質で出力するこ
とが望まれている。
〔従来の技術〕
現在、一般的なプリンタの記録方式にはインパクト方
式、熱転写方式、インクジェット方式、電子写真方式等
が挙げられる。
それぞれの方式には長所がある反面欠点もある。例え
ば、インパクト方式では騒音問題、熱転写方式では低速
な記録速度、インクジェット方式ではノズルの目づま
り、電子写真方式ではプロセスが複雑なためのコストや
装置の大型化等の問題点がある。それぞれの方式の長所
短所は上記に述べた限りではない。
現在最も高速かつ高解像度を実現できる記録方式は電
子写真方式である。電子写真方式は帯電、露光(潜像形
成)、現像、転写、定着のプロセスから成る。トナーと
呼ばれる粒子を潜像部に付着し可視像とする現像過程に
は、5〜20μmの乾燥したトナー粒子を用いる乾式現像
方式と、絶縁性液体中に懸濁した0.1〜0.5μmのトナー
粒子を用いる湿式現像方式に大別される。
解像度1000dpiでは粒径6μm以下のトナー粒子が必
要となり、2000dpiでは3μm以下のトナー粒子が必要
となる。しかし、乾式現像においてトナー粒子の粒径を
小さくすると、トナー粒子が凝集して流動性が悪くなっ
たり、適正なトナー帯電量が得られない等の原因で、画
像品位の劣化が生じる。また、湿式現像では液体中に0.
1〜0.5μmのトナー粒子が懸濁しているので解像度の問
題はないが、現像されたトナー像を記録紙に転写する際
に記録紙が濡れるため、それを乾燥させるための熱源が
必要となる。さらに乾燥の際に臭いが発生する問題や、
液体中のトナー粒子を絶えず均一に分散することが困難
であるという問題がある。
また、高精細記録を可能とするには、電子写真のよう
に感光体上に高解像度の画像を記録しなければならな
い。一般にメモリとして用いられている光ディスクには
凹凸、光磁気、反射率、屈折率等により情報が記録され
ている。しかし、従来の凹凸による光ディスクは読出し
専用であり、可逆的に凹凸を変化させることができない
のでプリンタの感光体として用いることはできない。そ
の他の記録方式は凹凸を形成するものでなく、また電子
写真のように電位差による像を形成することができな
い。
〔発明が解決しようとする課題〕
上記に述べたように、各記録方式のプリンタにはそれ
ぞれの欠点がある。そこで、可逆的に凹凸が変化する感
光体と、トナーを使用せずインクを使用する新しい記録
方式のプリンタが望まれている。
本発明は従来の光学的記録/再生方式とは全く異なる
方式、即ち媒体面の凹凸で情報を記録しかつ消去及び再
書込みのできる方式を提供することを目的とする。ま
た、前記の凹凸を利用する新しい記録方式による記録装
置を提供することを目的とする。
〔課題を解決するための手段〕
第1図は本発明の記録装置の原理説明図である。図
中、31は薄膜であり、TeGeSbS,TeGeAs,TeGeSn,SnTeSe等
の材質からなる。また、81は結晶化手段、82は非結晶化
手段であり、例えば半導体レーザ素子であり、エネルギ
ー量や照射時間により、レーザ照射後の徐冷状態或いは
急冷状態を作り出す。この冷却状態により薄膜31上に凹
凸を形成し、情報を記録することが可能となる。
また、薄膜31上の凹凸により印刷を行うことが可能で
ある。同図Aは潜像形成である。同図Bは現像であり、
現像供給手段40により結晶部33つまり凹部にインクを満
たす。同図Cは転写であり、転写手段50により凹部に満
たされたインクを記録紙60に転写する。同図Dは平滑化
である。
本発明は結晶構造と非結晶構造による凹凸ではなく、
異なる2つの結晶構造、あるいは異なる2つの非結晶構
造の間を可逆的に変化させることにより凹凸を形成して
もよい。
〔作用〕
前記の材質はエネルギーを受けた後の冷却状態つまり
徐冷か急冷によって結晶構造または非結晶構造を形成す
る。結晶構造部分と非結晶構造部分とは密度の違いによ
り薄膜上に凹凸を形成する。即ち高密度である結晶部は
低なる部分を、低密度である非結晶部は高なる部分を形
成する。この凹凸により薄膜上に情報を記録し、かつ消
去及び再書込みが行うことが可能となる。
また、薄膜上凹部にインクを満たすことにより記録紙
に記録を行うので、凹部を精度良く作り出すことにより
高精細記録が可能である。また、一度形成した凹凸は次
の潜像形成を行うまで変化しないので、高速に同じ画像
を出力することができる。
〔実施例〕
第2図に本発明のプリンタの一実施例構成図を示す。
図中、30は薄膜層ドラム、20は潜像形成手段、40は現像
手段、50は転写手段、60は記録紙である。
薄膜ドラム30上の薄膜31は、TeGeSbS,TeGeAs,TeGeSn,
SnTeSe等の材質からなる。これらの材質は溶解した後の
冷却状態によって結晶構造または非結晶構造を形成す
る。薄膜31は初期状態として均等な非結晶構造を有し、
潜像形成手段20により不連続な結晶部分つまり凹部が形
成される。
潜像形成手段20は2つのレーザ照射装置と、そのレー
ザを薄膜31上の所望の位置に照射するための光学系とか
ら構成される。レーザは平滑用レーザ21と像形成用レー
ザ22がある。第3図は本実施例の光学系を示す図であ
る。平滑用レーザ21は線で照射され、薄膜ドラム30の回
転によって薄膜31面を均等に照射する。像形成用レーザ
22は点で照射され、ポリゴンミラー偏向器23の回転によ
って薄膜31上を線的に走査し、所望の位置に照射する。
潜像形成は平滑用レーザ21が照射された後、続けて像
形成用レーザ22が照射されると、照射された部分が徐々
に冷却され、結晶構造つまり凹部を形成する。凹部の深
さとしては数μm程度必要である。また、薄膜30の平滑
化は潜像形成の際に行われ、平滑用レーザ21が照射され
た後、像形成用レーザ20が照射されないと、平滑用レー
ザ21が照射された部分が急冷されて非結晶構造となり、
元の状態に復元される。
現像手段40はインク供給ローラ41、インク槽42、ブレ
ード43から構成される。インク供給ローラ40により薄膜
ドラム30の凹部にインクを満たし、その後、表面に付着
した余分なインクをブレード43により除去する。最後に
押当てローラ61により記録紙60を薄膜ドラム30に押し当
て、凹部のインクを記録紙に転写する。
上記では結晶構造と非結晶構造で密度の異なる材質の
例を述べたが、複数の密度の異なる結晶構造間、又は非
結晶構造間を可逆変化可能な材質によっても同様の印刷
記録が可能である。
また、本実施例はプリンタに関するものであるが、こ
の薄膜をそのまま記録媒体として用い、記録再生を行う
装置を構成することも可能である。薄膜をドラム状、デ
ィスク状、或いは平面状とし、薄膜上に凹凸を形成する
ことにより情報を記録する。
〔発明の効果〕
以上に説明したように、本発明のプリンタはインクを
用いるので、電子写真方式の現像液(絶縁性液体中にト
ナー粒子を懸濁させた液)を用いないので、問題となっ
た臭いもなく、現像液を絶えず均一に分散することもな
い。また、転写時に記録紙を乾燥させるという過程も省
くことができるので、装置構成も簡単になり、小型なプ
リンタが実現できる。他に、電子写真方式では1度転写
すると再び潜像形成を行わなければならないが、本プリ
ンタは1度潜像形成すると、レーザによって平滑化され
るまで像が残り、同じ画像が低コストで得ることができ
る。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の原理説明図、 第2図は本発明のプリンタの一実施例構成図、 第3図は一実施例の光学系を示す図である。 図中、20……潜像形成手段 30……薄膜ドラム 40……現像手段 50……転写手段
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭63−175239(JP,A) 特開 昭60−155495(JP,A) 特開 平2−286388(JP,A) 特公 昭47−26897(JP,B1) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) B41M 5/26

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】結晶構造と非結晶構造との間を、異なる二
    つの結晶構造の間を、あるいは異なる二つの非結晶構造
    の間を可逆的に変化し、かつこれら二つの構造間で密度
    が異なる材質で形成された層(31)と、 前記層(31)の所望の位置にエネルギーを印加すること
    により一方の構造から他方の構造へ変化させる手段(8
    1,82)とを備え、 該構造変化によって前記層(31)に不連続な高なる部分
    及び低なる部分を形成することより情報を記憶すること
    を特徴とする記録装置。
  2. 【請求項2】請求項1記載の記録装置であって、層(3
    1)に作られた不連続な低なる部分にインクを満たす手
    段(40)と、前記インクを記録紙に転写する手段(50)
    とを備えたことを特徴とする記録装置。
JP63332396A 1988-12-28 1988-12-28 記録装置 Expired - Fee Related JP2969637B2 (ja)

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