JP2969046B2 - 防舷材 - Google Patents

防舷材

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JP2969046B2
JP2969046B2 JP6151349A JP15134994A JP2969046B2 JP 2969046 B2 JP2969046 B2 JP 2969046B2 JP 6151349 A JP6151349 A JP 6151349A JP 15134994 A JP15134994 A JP 15134994A JP 2969046 B2 JP2969046 B2 JP 2969046B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、船舶等の接岸時また
は係留時の緩衝材として用いられる防舷材に関するもの
である。
【0002】
【従来の技術と発明が解決しようとする課題】従来の防
舷材は、図3に示すように、鋼板等の金属板で組み立て
られた剛直な受衝部材101と、この受衝部材101の
裏面に取り付けられた、全体が弾性材料にて形成された
支衝部材102と、上記受衝部材101の表面を構成す
る金属板101aの表面に取付けられた樹脂パッド10
3とで構成されている。
【0003】上記防舷材は、支衝部材102の基端部
を、ボルトB4とナットN3にて受衝部材101の裏面
に固定して組み立てられる。そして、支衝部材102の
先端部の貫通孔(図示せず)に、岸壁Q等に埋設された
ボルトB5を挿通し、突出したボルトB5にナットN4
を螺着することで、当該岸壁Q等に固定して使用される
ものである。
【0004】樹脂パッド103は、船舶等が接岸した際
に、当該船舶等の舷側が傷ついたり、あるいは防舷材が
破損したりするのを防止すべく、船舶等の舷側と防舷材
との摩擦力等を低減するためのもので、ポリエチレン等
の摩擦係数の小さい合成樹脂にて形成されている。上記
樹脂パッド103は、図4に示すように、当該樹脂パッ
ド103に形成した、その厚み方向の途中に設けた段差
面103bより表面側の大径部分103cと、受衝部材
101側の小径部分103dとからなる貫通孔103a
のうち小径部分103dと、受衝部材101の表面を構
成する金属板101aの、上記小径部分103dに対応
する位置に設けた貫通孔101bとにボルトB6のねじ
部B6aを挿通し、金属板101aの裏面に溶接等によ
って固定したナットN5に上記ねじ部B6aを螺着し
て、当該ボルトB6の頭部B6bと、金属板101aと
の間で、樹脂パッド103の、段差面103bより受衝
部材101側の部分を締めつけることで、受衝部材10
1の表面を構成する金属板101aの表面に固定されて
いる。なお図において符号Wは、ボルトB6の頭部B6
bと、樹脂パッド103の段差面103bとの間に介装
される座金を示している。
【0005】また、上記ボルトB6のねじ部B6aをナ
ットN5に螺着した際には、その頭部B6bが船舶等の
舷側を傷つけるのを防止するため、図4に示すように、
当該頭部B6bの頂面が、樹脂パッド103の表面より
Δbだけ凹入した位置にくるように、貫通孔103aの
大径部分103cの深さ、すなわち段差面103bの厚
み方向の位置が設定されている。
【0006】ところが上記の構造では、樹脂パッド10
3の限られた厚みΔc(通常は20〜150mm程度)
の中で、当該樹脂パッド103の受衝部材101への取
付け強度を確保するために、段差面103bより受衝部
材101側の部分の厚みΔdをあまり薄くできないの
で、必然的に、ボルトB6の頭部B6bの頂面と、樹脂
パッド103の表面との段差Δbが小さくなってしま
う。
【0007】樹脂パッド103は、使用するうちに摩耗
して、徐徐に厚みが薄くなるものであり、ボルトB6の
頭部B6bが、樹脂パッド103の表面より突出すると
使用できなくなるので、上記のように段差Δbが小さい
と、樹脂パッド103の寿命が短くなり、頻繁に交換し
なければらなないという問題がある。また、1台の防舷
材には、樹脂パッドを数十枚取り付ける必要があり、し
かも各樹脂パッドのそれぞれの数十箇所に、上記図4の
取付け構造が必要であるため、結果として、1台の防舷
材に、100〜1000個所程度、図4の取付け構造が
必要となる。このため、部品点数が莫大なものとなり、
全体の重量が嵩むとともに、製造に際しては、とくに金
属板101aに貫通孔101bを形成して、そのそれぞ
れの裏面にナットN5を溶接する作業に、非常に労力が
かかるという問題もある。
【0008】そこでこれを解決するため、実開昭57−
151422号公報には、図5に示すように、受衝部材
101の表面を構成する金属板101aの表面の所定箇
所に、アークスタッド溶接によってボルト部材B7を直
立状態で固定し、それを、樹脂パッド103の貫通孔1
03aに挿通した状態で、その先端にナットN6を螺着
して、当該ナットN6と、金属板101aとの間で、樹
脂パッド103の、段差面103bより受衝部材101
側の部分を締めつけることで、樹脂パッド103を受衝
部材101の表面に固定した防舷材が開示されている。
なお図において符号Wは前記と同様に座金を示し、符号
B7aは、ボルト部材B7の表面に形成された、樹脂パ
ッド103の滑り止めのためのロレットである。
【0009】上記構造では、金属板101aの所定の位
置に貫通孔を形成して、その裏面にナットを溶接する必
要がないので、工程を簡略化できて製造の際の労力を軽
減できるとともに、部品点数を減らせる分、軽量化も可
能である。しかし上記取付け構造は、上記利点以外は、
基本的に先の図4の構造と同じであり、ボルト部材B7
の先端B7bと、樹脂パッド103の表面との段差Δe
が小さいので、樹脂パッド103の寿命が短く、頻繁に
交換しなければらなないという問題は解決されないまま
である。
【0010】ナットN6の厚みを薄くすると、その分だ
け樹脂パッド103の寿命を伸ばせるが、ボルト部材B
7に対するナットN6の螺着力が弱くなるため、結果的
に、樹脂パッド103の、受衝部材101への取付け強
度が低下してしまうという問題を生じる。また、受衝部
材101の表面を構成する金属板101aの表面に、ア
ークスタッド溶接によってボルト部材B7を直立状態で
固定した場合には、その基部に溶接ビートMが環状に形
成され、この溶接ビートMとの支障を避けるためには、
樹脂パッド103の貫通孔103aのうち小径部分10
3dの径を、上記溶接ビートMの最大径より大きくしな
ければならない。このため、上記貫通孔103aの小径
部分103dと、ボルト部材B7との間の隙間が大きく
なり、樹脂パッド103の位置ずれ等が発生しやすくな
るという問題もある。
【0011】図6(a)(b)に示すように、周縁部105a
が、樹脂パッド103の貫通孔103aの途中に設けた
傾斜面103eまたは段差面103fに当接し、ボルト
B6の挿通される貫通孔105bの形成された中心部1
05cが、受衝部材101の表面を構成する金属板10
1aの表面に当接するように、上記周縁部105aより
凹陥された略皿状のパッド圧着板105を使用すること
で、ボルトB6の頭部B6bの頂面と、樹脂パッド10
3の表面との段差Δf、Δgを、先の場合よりも大きく
とった防舷材が提案されている(実開昭60−1728
36号公報参照)。
【0012】この防舷材では、上記のようにボルトB6
の頭部B6bの頂面と、樹脂パッド103の表面との段
差Δf、Δgが従来に比べて大きくなる分だけ、樹脂パ
ッド103の寿命を長くできるという利点がある。しか
し上記構造では、依然として、金属板101aの所定の
位置に貫通孔を形成して、その裏面にナットN5を溶接
する必要があるので、その作業に労力がかかることや、
部品点数が莫大なものとなり、全体の重量が嵩むこと等
は解決されない。
【0013】しかも、前記のように特殊な形状のパッド
圧着板105を必要とすることや、樹脂パッド103の
貫通孔103a内の形状を、上記パッド圧着板105の
形状に合わせた複雑な形状にしなければならないこと等
から、各部品の製作が容易でなく、コストアップにつな
がるという問題もある。この発明の目的は、各部品の製
作が容易で、しかも組立の工程を簡略化できて製造の際
の労力を軽減できるとともに、軽量化も可能であり、な
おかつ樹脂パッドを頻繁に交換する必要がない防舷材を
提供することにある。
【0014】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
の、この発明の防舷材は、受衝部材の表面を構成する金
属板の表面に、複数本のボルト部材が、直立状態で固定
されて一体化されているとともに、樹脂パッドには、上
記ボルト部材が挿通される、当該樹脂パッドの厚み方向
の途中に設けた段差面より受衝部材側が、表面側より一
段直径の小さくなった、表面側の大径部分と受衝部材側
の小径部分とからなる貫通孔が形成されており、上記貫
通孔の小径部分に挿通可能なパイプ状で、かつその内面
にボルト部材と螺着される雌ねじが切られた本体と、こ
の本体の一端から径方向外方へ延設された、上記貫通孔
の小径部分より径が大きく、かつ大径部分より径が小さ
いフランジとからなる固定部材の、上記本体を、樹脂パ
ッドの貫通孔に挿通したボルト部材に螺着して、そのフ
ランジを、貫通孔の段差面に当接させて、当該フランジ
と受衝部材の表面とで、樹脂パッドの、段差面より受衝
部材側の部分をはさみつけることで、樹脂パッドが受衝
部材の表面に固定されていることを特徴とする。
【0015】
【作用】上記構成からなる、この発明の防舷材は、受衝
部材の表面を構成する金属板の表面に、複数本のボルト
部材が、直立状態で固定されて一体化されているため、
金属板の所定の位置に貫通孔を形成して、その裏面にナ
ットを溶接する必要がなく、組立の工程を簡略化できて
製造の際の労力を軽減できるとともに、通常のボルト、
ナットが不要となる分、部品点数を減らすことができ、
軽量化も可能である。
【0016】また樹脂パッドは、上記ボルト部材に螺着
される本体と、この本体の螺着時に、貫通孔の厚み方向
の途中に設けた段差面に当接されるフランジとからなる
固定部材によって、受衝部材の表面に固定されており、
上記フランジは、従来のボルトの頭部やナット等に比べ
て非常に薄肉であるため、樹脂パッドの受衝部材への取
付け強度を確保すべく、樹脂パッドの、上記段差面より
受衝部材側の部分の厚みを十分にとっても、ボルト部材
の先端、および固定部材のフランジの表面のうち、樹脂
パッドの表面側へより突出した方と、樹脂パッドの表面
との段差を大きくとることができ、その分だけ樹脂パッ
ドの寿命が伸びて、当該樹脂パッドを頻繁に交換する必
要がなくなる。
【0017】また上記固定部材は、樹脂パッドの貫通孔
のうち小径部分に挿入されるパイプ状の本体内に、ボル
ト部材と螺着される雌ねじが切られているため、当該本
体の長さを適当に長くすることで、ボルト部材に対する
固定部材の螺着力を強くして、樹脂パッドの受衝部材へ
の取付け強度をさらに向上することもできる。しかも上
記固定部材は、パイプ状の本体の一端から径方向外方へ
フランジが延設されただけの簡単な構造であり、また樹
脂パッドの貫通孔も、その厚み方向の途中に段差面が形
成され、それより受衝部材側が小径部分、表面側が大径
部分になった簡単な形状であるため、各部品の製作も容
易であり、コストアップ等の問題を生じるおそれもな
い。
【0018】さらに上記固定部材は、フランジが、従来
のボルト、ナットにおける座金の役割もするので、座金
が不要であり、さらに部品点数を減らすことができ、軽
量化が可能である。
【0019】
【実施例】以下にこの発明の防舷材を、その一実施例を
示す図面を参照しつつ説明する。図1(b) に示すよう
に、この実施例の防舷材は、鋼板等の金属板で組み立て
られた剛直な受衝部材1と、この受衝部材1の裏面に取
り付けられた、全体が弾性材料にて形成された支衝部材
2と、上記受衝部材1の表面を構成する金属板10の表
面に取付けられた樹脂パッド3とで構成されている。
【0020】上記防舷材は、支衝部材2の基端部を、ボ
ルトB1とナットN1にて受衝部材1の裏面に固定して
組み立てられる。そして、支衝部材2の先端部の貫通孔
(図示せず)に、岸壁Q等に埋設されたボルトB2を挿
通し、突出したボルトB2にナットN2を螺着すること
で、当該岸壁Q等に固定して使用されるものである。金
属板10の表面には、図1(a) に示すようにボルト部材
B3が、直立状態で固定されて一体化されている。ボル
ト部材B3を、金属板10の表面に直立状態で固定して
一体化するには、前記のように、アークスタッド溶接等
の方法が採用される。
【0021】アークスタッド溶接とは、ボルト部材B3
の先端と金属板10の表面との間にアークを発生させ、
それによってできた溶融池の中にボルト部材B3を押し
つける溶接方法であり、スタッドガンを使用すれば半自
動化も可能であるため、金属板の所定の位置に貫通孔を
形成して、その裏面にナットを溶接する場合に比べて、
組立の工程を著しく簡略化できて製造の際の労力を軽減
できる。
【0022】上記アークスタッド溶接により、金属板1
0の表面に直立状態で固定して一体化されたボルト部材
B3の基部には、図にみるように、溶接ビートMが環状
に形成されている。樹脂パッド3の、上記ボルト部材B
3に対応する位置には、当該ボルト部材B3が挿通され
る、樹脂パッド3の厚み方向の途中に設けた段差面30
aより受衝部材1側が、表面側より一段直径の小さくな
った、表面側の大径部分30bと受衝部材1側の小径部
分30cとからなる貫通孔30が形成されている。
【0023】なお上記貫通孔30のうち小径部分30c
は、ボルト部材B3の基部に環状に形成された溶接ビー
トMを避けるべく、当該溶接ビートMの最大径より径を
大きくしてある。また固定部材4は、同図ならびに図2
に示すように、パイプ状で、かつその内面にボルト部材
B3と螺着される雌ねじ40aが切られた本体40と、
この本体40の一端から径方向外方へ延設されたフラン
ジ41とを、金属等で一体形成することで構成されてい
る。なお上記のうち本体40は、貫通孔30の小径部分
30cに挿通可能な径に形成されている。またフランジ
41は、後述するように樹脂パッド3の貫通孔30の段
差面30aに当接させるべく、その径が、小径部分30
cの径より大きくかつ大径部分30bの径より小さく設
定されている。
【0024】そして、樹脂パッド3の貫通孔30にボル
ト部材B3が挿通された状態で、図にみるようにボルト
部材B3に固定部材4の本体40が螺着されて、そのフ
ランジ41が、貫通孔30の段差面30aに当接される
ことで、当該フランジ41と金属板10の表面とで、樹
脂パッド3の、段差面30aより受衝部材1側の部分が
はさみつけられて、樹脂パッド3が受衝部材1の表面に
固定されている。
【0025】上記の構成では、樹脂パッド3を受衝部材
1の表面に固定する固定部材4のフランジ41が、従来
のボルトの頭部やナット等に比べて非常に薄肉であるた
め、樹脂パッド3の受衝部材1への取付け強度を確保す
べく、樹脂パッド3の、段差面30aより受衝部材1側
の部分の厚みを十分にとっても、ボルト部材B3の先
端、および固定部材4のフランジ41の表面のうち、樹
脂パッド3の表面側へより突出した方(図の場合はボル
ト部材B3の先端)と、樹脂パッド3の表面との段差Δ
aを、従来より大きくとることができる。このため、そ
の分だけ樹脂パッド3の寿命が伸びて、当該樹脂パッド
3を頻繁に交換する必要がなくなる。
【0026】また上記固定部材4は、前記パイプ状の本
体40内に、ボルト部材B3と螺着される雌ねじ40a
が切られているため、当該本体40の長さを適当に長く
することで、ボルト部材B3に対する固定部材4の螺着
力を強くして、樹脂パッド3の受衝部材1への取付け強
度をさらに向上することもできる。なお、本体40の具
体的な長さについては、この発明ではとくに限定されな
いが、上記のようにボルト部材B3に対する固定部材4
の螺着力を強くするには、固定部材4の本体40の軸方
向の長さL1 と、樹脂パッド3の貫通孔30のうち小径
部分30cの軸方向の長さL2 とが、L1 ≧L2 /2の
関係にあるのが好ましい。
【0027】本体40の軸方向の長さL1 が上記範囲よ
り短い場合には、ボルト部材B3に対する固定部材4の
螺着力が不足して、樹脂パッド3の受衝部材1への取付
け強度を向上する効果が得られないおそれがある。ま
た、上記固定部材4の本体40は、前述したように、溶
接ビートMとの支障を避けるべく径を大きくした、貫通
孔30の小径部分30cと、ボルト部材B3との間に介
在して、両者の隙間を埋めることで、樹脂パッド3の位
置ずれを防止する働きもする。
【0028】上記の働きをより確実にするには、固定部
材4の本体40の径D1 と、前記アークスタッド溶接に
よってボルト部材B3の基部に環状に形成された溶接ビ
ートMの最大径D2 と、樹脂パッド3の貫通孔30のう
ち小径部分30cの径D3 とが、0.9D2 ≦D1 <D
3 の関係にあるのが好ましい。本体40の径D1 が上記
範囲より小さい場合には、当該本体40と、貫通孔30
の小径部分30cとの間の隙間が大きくなって、樹脂パ
ッド3の位置ずれを十分に防止できなくなるおそれがあ
る。
【0029】なお言うまでもないが、上記本体40の径
1 が上記範囲を超えた場合には、貫通孔30の小径部
分30cに挿通できない。さらに、上記固定部材4のフ
ランジ41の径は、前述したように貫通孔30のうち小
径部分30cの径より大きくかつ大径部分30bの径よ
り小さければよいが、従来のボルトとナットの組み合わ
せにおける座金の役割、すなわち樹脂パッド3の受衝部
材1への取付け強度の確保と、上記フランジ41によっ
て締めつけられる、樹脂パッド3の、段差面30aより
受衝部材1側の部分の保護の役割を果たすためには、フ
ランジ41の径D4 と、ボルトのねじ径D5 とが、D4
≒2D5 〜3D5 の関係にあるのが好ましい。
【0030】フランジ41の径D4 が上記範囲より小さ
い場合には、当該フランジ41による締めつけ力が不十
分となって、樹脂パッド3の受衝部材1への取付け強度
が低下したり、あるいは締めつけ力が局部的に集中し
て、樹脂パッド3の、段差面30aより受衝部材1側の
部分が破壊されるおそれがある。また逆にフランジ41
の径D4 が上記範囲より大きい場合には、それに合わせ
て、樹脂パッド3の、段差面30aより受衝部材1側の
部分の面積が広くなって、当該部分が折れやすくなるた
め、却って、樹脂パッド3の受衝部材1への取付け強度
が低下するおそれがある。
【0031】さらに上記固定部材4は、パイプ状の本体
40の一端から径方向外方へフランジ41が延設された
だけの簡単な構造であり、また樹脂パッド3の貫通孔3
0も、その厚み方向の途中に段差面30aが形成され、
それより受衝部材1側が小径部分30c、表面側が大径
部分30bになった簡単な形状であるため、各部品の製
作も容易であり、コストアップ等の問題を生じるおそれ
もない。
【0032】なお、この発明の防舷材の構成は、以上で
説明した図の実施例には限定されない。とくに受衝部材
1、支障部材2、樹脂パッド3の形状等、防舷材の全体
の形状、構造は、図1(b) の実施例には限定されない。
要するにこの発明の構成は、その特徴部分である、樹脂
パッドの受衝部材表面への取付け構造以外の部分の構成
さえ同じであれば、種々の形状、構造の防舷材に適用す
ることが可能である。
【0033】その他、この発明の要旨を変更しない範囲
で、種々の設計変更を施すことができる。
【0034】
【発明の効果】以上詳述したようにこの発明によれば、
各部品の製作が容易で、しかも組立の工程を簡略化でき
て製造の際の労力を軽減できるとともに、軽量化も可能
であり、なおかつ樹脂パッドを頻繁に交換する必要がな
い防舷材が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】同図(a) は、この発明の防舷材の一実施例のう
ち、その要部である、樹脂パッドの受衝部材表面への取
付け構造の部分を拡大した断面図、同図(b) は上記実施
例の防舷材の全体を示す正面図である。
【図2】上記実施例において、樹脂パッドを受衝部材表
面へ固定するために用いられる固定部材の斜視図であ
る。
【図3】従来の防舷材の一例を示す正面図である。
【図4】上記従来例の防舷材における、樹脂パッドの受
衝部材表面への取付け構造の部分を拡大した断面図であ
る。
【図5】他の従来例の防舷材における、樹脂パッドの受
衝部材表面への取付け構造の部分を拡大した断面図であ
る。
【図6】同図(a)(b)はいずれも、さらに他の従来例の防
舷材における、樹脂パッドの受衝部材表面への取付け構
造の部分を拡大した断面図である。
【符号の説明】
1 受衝部材 10 金属板 2 支衝部材 3 樹脂パッド 30 貫通孔 30a 段差面 30b 大径部分 30c 小径部分 4 固定部材 40 本体 40a 雌ねじ 41 フランジ B3 ボルト部材 M 溶接ビート

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】剛直な受衝部材と、この受衝部材の裏面に
    取付けられた、全体が弾性材料にて形成された支衝部材
    と、上記受衝部材の表面に取付けられた樹脂パッドとを
    備えた防舷材において、 上記受衝部材の表面を構成する金属板の表面に、複数本
    のボルト部材が、直立状態で固定されて一体化されてい
    るとともに、樹脂パッドには、上記ボルト部材が挿通さ
    れる、当該樹脂パッドの厚み方向の途中に設けた段差面
    より受衝部材側が、表面側より一段直径の小さくなっ
    た、表面側の大径部分と受衝部材側の小径部分とからな
    る貫通孔が形成されており、 上記貫通孔の小径部分に挿通可能なパイプ状で、かつそ
    の内面にボルト部材と螺着される雌ねじが切られた本体
    と、この本体の一端から径方向外方へ延設された、上記
    貫通孔の小径部分より径が大きく、かつ大径部分より径
    が小さいフランジとからなる固定部材の、上記本体を、
    樹脂パッドの貫通孔に挿通したボルト部材に螺着して、
    そのフランジを、貫通孔の段差面に当接させて、当該フ
    ランジと受衝部材の表面とで、樹脂パッドの、段差面よ
    り受衝部材側の部分をはさみつけることで、樹脂パッド
    が受衝部材の表面に固定されていることを特徴とする防
    舷材。
  2. 【請求項2】ボルト部材が、アークスタッド溶接によっ
    て、受衝部材の表面を構成する金属板の表面に直立状態
    で固定されて一体化されているとともに、固定部材の本
    体の径D1 と、上記アークスタッド溶接によってボルト
    部材の基部に環状に形成される溶接ビートの最大径D2
    と、樹脂パッドの貫通孔のうち小径部分の径D3 とが、
    0.9D2 ≦D1 <D3 の関係にある請求項1記載の防
    舷材。
  3. 【請求項3】固定部材のフランジの径D4 と、ボルトの
    ねじ径D5 とが、D4 ≒2D5 〜3D5 の関係にある請
    求項1記載の防舷材。
  4. 【請求項4】固定部材の本体の軸方向の長さL1 と、樹
    脂パッドの貫通孔のうち小径部分の軸方向の長さL2
    が、L1 ≧L2 /2の関係にある請求項1記載の防舷
    材。
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