JP2967321B2 - 正帯電性静電荷像現像用現像剤 - Google Patents

正帯電性静電荷像現像用現像剤

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JP2967321B2
JP2967321B2 JP5165077A JP16507793A JP2967321B2 JP 2967321 B2 JP2967321 B2 JP 2967321B2 JP 5165077 A JP5165077 A JP 5165077A JP 16507793 A JP16507793 A JP 16507793A JP 2967321 B2 JP2967321 B2 JP 2967321B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、電子写真法、静電記録
法、静電印刷法の如き画像形成方法に用いられる正帯電
性静電荷像現像用現像剤に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、電子写真法としては米国特許第
2,297,691号明細書、特公昭42−23910
号公報及び特公昭43−24748号公報に記載されて
いる如く多数の方法が知られている。一般には光導電性
物質を利用し、種々の手段により感光体上に電気的潜像
を形成し、次いで該潜像をトナーを用いて現像し、必要
に応じて紙の如き転写材にトナー画像を転写した後、加
熱、圧力、加熱加圧或いは溶剤蒸気により定着し、トナ
ー画像を得るものである。
【0003】上述の最終工程であるトナー像を紙の如き
シートに定着する工程に関して種々の方法や装置が開発
されているが、現在最も一般的な方法は熱ローラーによ
る圧着加熱方式である。
【0004】加熱ローラーによる圧着加熱方式は、トナ
ーに対し離型性を有する熱ローラーの表面と被定着シー
トのトナー像面を加圧下で接触しながら被定着シートを
通過せしめることによりトナー像の定着を行なうもので
ある。この方法は熱ローラーの表面と被定着シート上の
トナー像とが加圧下で接触するため、トナー像を被定着
シート上に融着する際の熱効率が極めて良好であり、迅
速に定着を行うことができ、高速度電子写真複写機にお
いて非常に有効である。
【0005】このような定着方法に於いて、定着性を向
上させる為に酸成分を含有する結着樹脂の使用が特開昭
55−134861号公報で提案されている。しかしな
がら、この様な結着樹脂を用いたトナーは、高湿下での
帯電不足、低湿下での帯電過剰を生じ易く環境変動の影
響を受け易い。さらに、かぶりが発生しやすく、画像濃
度が低い場合もある。
【0006】一方、酸無水物は帯電性を向上させる働き
があり、酸無水物を含有する樹脂を応用した例が特開昭
59−139053号公報、特開昭62−280758
号公報に提案されている。これらは、酸無水物の単位を
高密度に有する重合体を、結着樹脂に希釈させる方法を
とっている。これらの方法では、酸無水物含有樹脂を結
着樹脂中に均一に分散させる必要があり、良好に分散さ
せないと、トナー粒子が帯電不均一となり、かぶりが発
生しやすく、現像性に悪影響を及ぼす。
【0007】従って、酸無水物の単位を結着樹脂中のポ
リマー鎖に共重合により分散させ希釈させる方が、分散
の問題を解消し、均一な帯電性の得られるトナー粒子と
することができる。特開昭61−123856号公報、
61−123857号公報等にこれらのトナーが提案さ
れている。これらのトナーは、良好な定着性、耐オフセ
ット性、現像性が得られる。
【0008】しかしながら、このようなトナーは低湿下
で高速複写機に適用すると、帯電過剰となり、かぶりや
濃度低下を生じることがある。
【0009】さらに近年に於ては、複写機のデジタル
化、トナーの小粒径化により、複写機の多機能化、コピ
ー画像の高画質化が望まれている。
【0010】しかしながら、複写機の多機能化に於て
は、例えば、画像の一部を露光等によって消しておき、
次いでその部分に別の画像を挿入するような多重多色コ
ピーを行なったり、複写紙の周辺を枠ぬきするような機
能においては、画像上の白く抜いておくべき部分にカブ
リが生じる。
【0011】すなわち、現像基準電位に対して、潜像電
位と反極性の電位をLEDやヒューズランプ等の強い光
で与え画像を消去すると、その部分にカブリが発生する
傾向が高まるという問題が生じる。
【0012】また、デジタル化、トナーの小粒径化によ
り、画像の解像力や鮮映度を上げることはできても、種
々の問題が生じてくる。
【0013】先ず第一に、前述したカブリの問題であ
る。トナー粒子径を小さくすることにより、トナーの表
面積が増え、従って帯電量分布の幅が大きくなり、カブ
リを生じ易くなる。また、トナー表面積が増えることに
より、トナーの帯電特性が、より環境の影響を受け易く
なる。
【0014】さらに、トナー粒子径を小さくすると、極
性体や着色剤の分散状態がトナーの帯電性に大きく影響
を及ぼすことは明白である。
【0015】また、最近のデジタル複写機に至っては、
文字入りの写真画像に於てそのコピー画像の文字は鮮明
で、写真画像は、原稿に忠実な濃度階調性が得られると
いうことが要求されている。一般に、文字入り写真画像
のコピーに於て、文字を鮮明にする為にライン濃度を高
くすると、写真画像の濃度階調性が損なわれるばかりで
なく、ハーフトーン部分では非常にガサツイタ画像とな
る。また逆に写真画像の濃度階調性を良くしようとする
と、文字ラインの濃度が低下し、鮮明さが悪くなる。
【0016】近年に於ては、画像濃度を読みとり、デジ
タル変換によって濃度階調性はある程度改良されてきて
はいる。しかし未だ十分とは言えないのが現状である。
【0017】これは現像剤の現像特性によるものが大き
い。つまり現像電位(感光体電位と、現像剤担持体電位
との差)と、画像濃度とが直線的な関係にならず、図1
(実線)に示した様に、現像電位が低いところでは下に
凸、現像電位の高いところでは、逆に上に凸の曲線を描
く。従ってハーフトーン領域に於ては、わずかな現像電
位の変化により、画像濃度は非常に大きく変化すること
になる。このことにより、十分に満足し得る濃度階調性
を得るのが難しいのである。
【0018】通常、ライン画像をコピーしてその鮮明さ
を保つには、エッジ効果の影響を受ける為に、エッジ効
果を受けにくいベタ画像部での最大画像濃度は1.30
程度のもので十分である。
【0019】しかし、写真画像では、写真そのものの最
大濃度が、その表面光沢性によるものが大きく、1.9
0〜2.00と非常に高い。従って、写真画像のコピー
に於て、その表面の光沢性を抑えたとしても、画像面積
が大きい為、エッジ効果による濃度アップはしないの
で、ベタ画像部での最大画像濃度は、1.4〜1.5程
度は必要である。
【0020】従って、現像電位と画像濃度とを一次の
(直線的な)関係にし、かつ最大画像濃度を1.4〜
1.5にすることが、文字入り写真画像のコピーに於て
は非常に重要なものとなってくる。
【0021】この為には、トナーの帯電量をできる限り
均一にコントロールすることが重要である。
【0022】導電粉を用いて、トナーの帯電量の上昇を
防ぎ、帯電量の安定化をはかる方法として、特開昭58
−66951号公報、特開昭59−168458〜16
8460号公報、特開昭59−170847号公報等で
導電性酸化亜鉛、及び酸化錫を用いる方法が開示されて
いる。これらの方法によると、最大画像濃度は、1.3
程度であり、導電粉を多く用いた系では、1.4以上に
はなるが、濃度階調性は悪いものとなる。トナーの帯電
量に於ても帯電量分布が存在することは周知であり、ト
ナーの帯電量が大きいものほど、その分布幅は拡大して
いくものである。つまり、これらの方法は、帯電量の高
いトナーに導電粉を付着させることによって、帯電量を
下げ帯電量分布のシャープ化をはかったものである。し
かし、これらの方法によっても、文字入り写真画像のコ
ピーに於て充分満足し得る画像は得られない。
【0023】また、体積平均粒径5〜20μmの非磁性
トナーに、体積平均粒径がその1/20〜1/2である
微粉末を混合し、トナーの補給性を安定化させ、薄層で
均一なトナー層を形成し、十分な摩擦帯電量を得る方法
が特開昭61−183664号公報で開示されている。
この方法では、カラートナーに於て、トナー補給安定化
させ現像剤担持体に薄層形成し、帯電量アップをはかる
ことはできるが、磁性トナーに於ては、前述した様に、
帯電量分布をシャープにし、さらに、コピーしたとき
に、最大濃度1.4〜1.5及び十分なる濃度階調性が
得られるものではない。
【0024】また、特開昭60−32060号公報に於
ては、二種の無機粉末を用い、感光体面に生成、もしく
は付着する紙粉、オゾン付加物などを除去する方法が開
示されている。
【0025】さらに、特開平2−110475号公報に
於ては、金属架橋したスチレンアクリル樹脂を用いたト
ナーに、二種の無機微粉体を用いて、感光体面に生成も
しくは付着する紙粉、オゾン付加物などの除去及びトナ
ーの定着性、高温高湿下でのトナー飛散、画像流れ、画
像濃度低下を改良する方法が開示されている。
【0026】これらの方法では確かに感光体付着物を除
去することは可能であるが、前述した種々の問題点を解
決するには至っていない。
【0027】また、特開昭61−236559号公報、
特開昭63−2073号公報にて、酸化セリウム粒子を
用い、凝集したシリカ及びトナー塊を解離させることに
より、トナーの帯電性を向上させる方法が開示されてい
る。この方法では、確かに帯電性は向上するが、有機感
光体を用いた場合、酸化セリウムの研磨剤としての効果
が大きい為、コピーをつづけると感光体表面層の樹脂が
徐々に削りとられ、このことにより感光体の性能が低下
し、次第にコピー画像の画質も悪くなってくる。
【0028】以上の種々の問題点を全て解決する現像剤
は存在しないのが現状である。
【0029】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、上述
の如き問題点を解決した有機感光体を用いた画像形成方
法に用いられる正帯電性静電荷像現像用現像剤を提供す
るものである。
【0030】本発明の目的は、定着性を損なうことな
く、かぶりがなく、高濃度のコピー画像が得られる正帯
電性静電荷像現像用現像剤を提供するものである。
【0031】本発明の目的は、環境変動に影響されるこ
ともなく、低湿下及び高湿下に於いても良好な画像を与
える正帯電性静電荷像現像用現像剤を提供するものであ
る。
【0032】本発明の目的は、高速機に於いても安定し
て良好な画像を与え、適用機種の範囲の広い正帯電性静
電荷像現像用現像剤を提供するものである。
【0033】本発明の目的は、耐久性に優れ、長時間の
連続使用にあっても画像濃度が高く、白地カブリのな
い、コピー画像が得られる正帯電性静電荷像現像用現像
剤を提供することにある。
【0034】本発明の目的は解像力、細線再現性に優
れ、文字入り写真画像に於ては、そのコピー画像の文字
が鮮明で、かつ写真画像は原稿に忠実な濃度階調性が得
られる正帯電性静電荷像現像用現像剤を提供することに
ある。
【0035】本発明の目的は、磁性トナーを現像剤担持
体上に均一にコートさせること及び磁性トナーを現像剤
担持体上に均一に過不足なく安定に帯電させることを長
期にわたり同時に達成し、磁性トナーの飛翔をより効率
的にする正帯電性静電荷像現像用現像剤を提供すること
にある。
【0036】
【課題を解決するための手段及び作用】本発明は、重
量平均粒径(t−D4 )が4〜12μmであり、個数平
均粒径(t−D1 )が1〜10μmであり、(t−D
4 )/(t−D1 )の比が1.01〜2である正帯電性
絶縁性磁性トナー、アミノ基を含有するカップリング
剤或いはシリコーンオイルで処理された正帯電性シリカ
微粒子、及び重量平均粒径(m−D4 )が0.6〜5
μmであり、個数平均粒径(m−D1 )が0.5〜4μ
mであり、(m−D4 )/(m−D1 )の比が1.1〜
2.4であり、(m−D4 )/(m−D1 )の比が(t
−D4 )/(t−D1 )の比と同じかまたはそれよりも
大であり、かつ負帯電性の金属酸化物粉末を含有するこ
とを特徴とする正帯電性静電荷像現像用現像剤である。
【0037】前述した様に、トナーの帯電量に於ても帯
電量分布が存在することは周知である。この分布状態は
一成分磁性トナーの場合、トナーを構成する材料、例え
ば磁性体や着色剤等の分布状態やトナーの粒度分布の影
響を受ける。トナーを構成する材料が均一に分散されて
いる場合は、帯電量分布は、主にトナーの粒度分布の影
響を受ける。一般に粒径の小さいトナーの帯電量は大き
く、粒径の大きいものは帯電量が小さい。また、通常ト
ナーの帯電量が大きいものほどその分布幅は、広く帯電
量の小さいものは狭くなっている。
【0038】帯電量の高いトナーを用いて、その帯電量
分布をシャープにする方法としては前述した様に導電粉
をトナーに付着させて帯電量を下げる方法があるが、こ
の方法では濃度階調性は良いが、最大濃度に於てその濃
度は十分なものではない。この理由を本発明者らは以下
の様に考えた。
【0039】導電粉をトナーに付着させて帯電量を下げ
る方法に於て、導電粉はそれ自体も若干ではあるが帯電
する為にトナーに均一には付着せず、粒径の小さいトナ
ーに静電気的な力によってより多く付着するものと考え
られる。
【0040】トナー間摩擦による帯電に於ては、接触し
たトナー同士の表面が帯電するものであるから、同一ト
ナー表面に於ても正逆の帯電電荷が分布している。従っ
て粒径の小さいトナーの方が表面積が大である為、導電
粉の帯電極性に拘わらず、付着し易いものと考えられ
る。また、粒径の小さいトナーの方が表面積が大であ
り、単位重量当りの帯電量が多くなる為に逆極性に帯電
した場合コピーしたときに白地部のカブリとなって現わ
れる。よって、導電粉をトナーに入れ、粒径の小さい逆
極性トナーに付着させることにより、カブリは改良され
る。
【0041】しかし、帯電量を下げる効果の大きい導電
粉が付着した粒径の小さいトナーは、帯電量が下がった
為に、選択的に現像される。従って濃度階調性は改良さ
れるが、粒径の小さいトナーは定着によって溶融及び押
し拡げられることによって定着支持体を覆う面積が粒径
の大きいトナーに比べて小さいことから、その最大画像
濃度は、粒径の大きなトナーのときよりやや劣る。
【0042】さらに、粒径の小さいトナーだけが選択的
に現像される為に、ハーフトーンのガサツキが初期は良
好であるがコピーを続けると、現像器内のトナー粒度が
大きくなり、悪くなる。
【0043】本発明者らは、鋭意検討の結果、トナーの
帯電量を下げるのとは逆に、トナーと金属酸化物との接
触によって、帯電量分布に於て帯電量の低いトナーの帯
電量を上げる方法を見い出した。つまり、トナーに金属
酸化物を付着させて現像するのではなく、現像器中でト
ナーと金属酸化物を接触摩擦帯電させることにより、均
一帯電したトナーを得ようとするものである。
【0044】ある粒径のトナーに対して、非常に小さな
金属酸化物粉末は、それ自体のトナーへの鏡像力が非常
に大きい為に、現像器中に於て攪拌及び現像剤担持体の
回転によるせん断力を受けても、トナーに付着したまま
である為、前述したようにトナーの帯電量を下げる効果
を有している。しかし、ある粒径のトナーに対してある
程度の大きさを有する金属酸化物粉末は、トナーに付着
しては、現像器内で受けるせん断力によって、離れる為
にトナーとの接触回数が増え、従ってトナーの帯電量は
逆に大きくなる。
【0045】本発明者らは、この考え方に基づき、詳細
な検討を行い以下のことを把握した。
【0046】金属酸化物粉の粒度分布の幅[(m−D
4 )/(m−D1 )]がトナーの粒度分布の幅[t−D
4 )/(t−D1 )]と同じか、またはより広い方が均
一な帯電性が得られる。これは、ある粒径のトナーに対
して、ある範囲にある粒径の金属酸化物が、そのトナー
の帯電量を著しくアップさせる能力がある。従って金属
酸化物粉の粒度分布の幅は、トナーの粒度分布の幅より
広い方がよい。
【0047】さらに、現像剤が以下の構成要件を満たす
ことが重要であることを把握した。
【0048】正帯性磁性トナーの重量平均径が4〜1
2μmであり、個数平均径が1〜10μmであり、その
分布幅[(t−D4 )/(t−D1 )]が1.01〜2
であること。
【0049】アミノ基を含有するカップリング剤或い
はシリコーンオイルで処理された正帯電性のシリカ微粒
子を用いること。
【0050】負帯電性の金属酸化物粉末の重量平均粒
径が0.6〜5μmであり、個数平均粒径が0.5〜4
μmであり、その分布幅[(m−D4 )/(m−D
1 )]が1.1〜2.4であること。
【0051】これらは以下の理由によるものである。
【0052】トナーの重量平均粒径が、12μmを超
えると、ハーフトーン画像はガサツイタものとなり、4
μm未満であると、白地部へのカブリが悪いものとな
る。
【0053】またトナー粒径が12μmを超えたものに
なると、このトナーの帯電量を上げる為には、粒径の大
きい金属酸化物粉末が必要となる。粒径の大きい金属酸
化物粉末は現像されずに現像剤担持体近傍に蓄積されて
しまう。従って現像剤担持体上に大粒径の金属酸化物粉
末が多く存在し、現像されるトナー量が少なくなる為、
画像上に白スジが出たり、画像濃度の低下、ハーフトー
ン画像のガサツキなどが悪くなってくる。
【0054】トナー粒径が4μm未満になると、このト
ナーの帯電量を上げる為には、粒径の関係からいうと、
金属酸化物粉末の粒径を小さくすれば良い。しかし、こ
のくらいの粒度になると、トナーの表面積が増大する為
に、多量の金属酸化物粉末を用いなければ、トナーの帯
電性を均一には保つことができない。粒径の小さい金属
酸化物粉末を多量に用いた場合、クリーニングブレード
に於るすり抜け、つまりクリーニング不良が発生した
り、金属酸化物粉末が、有機感光体の樹脂層を徐々に削
りとってゆくために感光体の感度を悪化させ、画像濃度
低下等コピー画像が劣化を招くことになる。
【0055】トナーの粒度分布の幅[(t−D4 )/
(t−D1 )]を2より大きくすると、前述したよう
に、粒度分布による帯電量分布の拡がりが大きくなる
為、本発明に於る金属酸化物粉末を用いても十分なる均
一帯電性は得られない。
【0056】さらに正帯電性シリカ微粒子がない場
合、本発明に用いる一成分磁性トナーの流動性及び均一
帯電性が損われ著しく低下する為、これまた帯電不良を
おこし、カブリを生じたり、濃度低下を生ずる。また、
正帯電性シリカ微粒子がない場合は、クリーニング部で
の廃現像剤の流動性が著しく低下する為に、感光体表面
層樹脂の削れ量が多くなったり、傷をつけたりすること
により画像劣化を起こす。
【0057】さらに、正帯電性シリカのかわりに、アミ
ノ基含有処理剤にて処理されていない負帯電性シリカを
用いると、流動性は良好であるが、トナーとシリカが逆
帯電性であるが故に、トナーの表面電位の低下を生じ、
濃度低下や、トナー極性と逆極性に帯電した現像剤によ
ってカブリ現象が起きる。
【0058】重量平均粒径が5μmより大きい金属酸
化物粉末を用いると、ある程度トナーの帯電性の向上は
みられるが、大きいが故に、金属酸化物粉末が、白地反
転部分に現像されず、消費されない為に、現像器中に、
蓄積されてゆき、従って現像剤担持体上の金属酸化物粉
末が多くなって、次第にコピー画像の画質は低下してゆ
く。重量平均径が0.6μmより小さい場合には、前述
した様にトナーの帯電性を低下させる為に本発明の目的
にそわない。また、(m−D4 )/(m−D1)の比が
2.4よりも大きいと、粒度分布が広くなり過ぎて、粒
径の細か過ぎるものや、粒径の粗過ぎるものを多く含む
ようになり、好ましくない。
【0059】本発明に於てはトナーに付着させて金属粉
末を用いるのではなく、摩擦帯電により、帯電を上げる
ことを目的としている為、同極性のものを用いると、ト
ナーの帯電量を小さくしてしまうばかりか、摩擦帯電速
度の低下を招き、コピー初期濃度が低く、コピーを続け
てゆくと、濃度が徐々に上がってゆく、いわゆる立ち上
がり現象があらわれる。
【0060】さらに、トナーと逆極性に帯電する金属酸
化物粉末を用いると、混合したときに粒径の小さいトナ
ーと粒径の小さい金属酸化物粉末同士が相互作用し合
う。つまり、単位重量当りの電荷量が大きく、作用表面
積が大きいもの同士が、逆極性の為にお互いに作用を及
ぼす。従って粒径の大きいトナーと粒径の大きい金属酸
化物粉末同士が相互作用し合う。同じ現像器内では、小
さい粒径のトナーと金属酸化物粉末の組み合わせの方
が、大きいもの同士の組み合わせよりも攪拌による摩擦
帯電の影響は受けにくい。攪拌によるせん断力を受けた
場合、小さいもの同士は、そのせん断力を受けずにすり
抜けることが多いことによる。また、小さい粒径の金属
酸化物粉末が小さい粒径のトナーに与える電荷量は、金
属酸化物粉末の帯電総量が小さいが故に少ない。逆に大
きい粒径の金属酸化物粉末と粒径の大きいトナーの組み
合わせの場合は、攪拌による接触帯電の影響も受け、金
属酸化物粉の帯電総量も大きい為、粒径によって帯電量
が低かった大きい粒径のトナーの帯電量は大きくなり、
現像能力に於て、トナー粒径の差がなくなった、つまり
前述した選択現像という現象も起こらなくなったのであ
る。
【0061】以上のことから、トナー粒径、金属酸化物
粉末粒径の個々に於ても重要であるが、相互作用による
帯電機構を考えると、トナーの粒度分布幅と金属酸化物
粉末の粒度分布幅の関係及び、トナー粒径と金属酸化物
粉末粒径の関係が非常に重要なものとなってくる。
【0062】詳細に検討した結果、前記したことについ
て次式の関係を満足する正帯電性トナー及び負帯電性金
属酸化物粉末であることが、より効果的に発揮できるの
で好ましい。
【0063】
【数1】
【0064】
【数2】
【0065】現像剤が以上の構成要件を満足することに
よってのみ初めて、前述した種々の問題を解決すること
ができた。さらに、本発明の現像剤に於ては、前述した
小さい粒径のトナーだけが選択的に現像され、消費され
てゆくという現象も防ぐことができ、従って、コピーを
続けても、ハーフトーンのガサツキがなく、しかも細線
再現性にすぐれ、濃度階調性、最大画像濃度に於ても十
分に満足でき、さらに現像剤の現像特性を良好に維持
し、選択現像を抑制することができるものが得られる。
【0066】さらに本発明に於てその目的を達成するに
好ましい現像剤の構成を以下に詳述する。
【0067】本発明に用いられる結着樹脂としては、ビ
ニル系樹脂、ポリエステル樹脂、エポキシ樹脂などが挙
げられるが、なかでもビニル系樹脂が帯電特性、定着性
でより好ましい。
【0068】ビニル共重合体のモノマーとしては、次の
ようなものが挙げられる。
【0069】例えばスチレン、o−メチルスチレン、m
−メチルスチレン、p−メチルスチレン、p−メトキシ
スチレン、p−フェニルスチレン、p−クロルスチレ
ン、3,4−ジクロルスチレン、p−エチルスチレン、
2,4−ジメチルスチレン、p−n−ブチルスチレン、
p−tert−ブチルスチレン、p−n−ヘキシルスチ
レン、p−n−オクチルスチレン、p−n−ノニルスチ
レン、p−n−デシルスチレン、p−n−ドデシルスチ
レンの如きスチレン及びその誘導体;エチレン、プロピ
レン、ブチレン、イソブチレンの如きエチレン不飽和モ
ノオレフィン類;ブタジエンの如き不飽和ポリエン類;
塩化ビニル、塩化ビニリデン、臭化ビニル、沸化ビニル
の如きハロゲン化ビニル類;酢酸ビニル、プロピオン酸
ビニル、ベンゾエ酸ビニルの如きビニルエステル酸;メ
タクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸
プロピル、メタクリル酸n−ブチル、メタクリル酸イソ
ブチル、メタクリル酸n−オクチル、メタクリル酸ドデ
シル、メタクリル酸2−エチルヘキシル、メタクリル酸
ステアリル、メタクリル酸フェニル、メタクリル酸ジメ
チルアミノエチル、メタクリル酸ジエチルアミノエチル
の如きα−メチレン脂肪族モノカルボン酸エステル類;
アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸n−
ブチル、アクリル酸イソブチル、アクリル酸プロピル、
アクリル酸n−オクチル、アクリル酸ドデシル、アクリ
ル酸2−エチルヘキシル、アクリル酸ステアリル、アク
リル酸2−クロルエチル、アクリル酸フェニルの如きア
クリル酸エステル類;ビニルメチルエーテル、ビニルエ
チルエーテル、ビニルイソブチルエーテルの如きビニル
エーテル類;ビニルメチルケトン、ビニルヘキシルケト
ン、メチルイソプロペニルケトンの如きビニルケトン
類;N−ビニルピロール、N−ビニルカルバゾール、N
−ビニルインドール、N−ビニルピロリドンの如きN−
ビニル化合物;ビニルナフタリン類;アクリロニトリ
ル、メタクリロニトリル、アクリルアミドの如きアクリ
ル酸もしくはメタクリル酸誘導体;前述のα,β−不飽
和酸のエステル、二塩基酸のジエステル類が挙げられ
る。
【0070】また、マレイン酸、シトラコン酸、イタコ
ン酸、アルケニルコハク酸、フマル酸、メサコン酸の如
き不飽和二塩基酸;マレイン酸無水物、シトラコン酸無
水物、イタコン酸無水物、アルケニルコハク酸無水物の
如き不飽和二塩基酸無水物;マレイン酸メチルハーフエ
ステル、マレイン酸エチルハーフエステル、マレイン酸
ブチルハーフエステル、シトラコン酸メチルハーフエス
テル、シトラコン酸エチルハーフエステル、シトラコン
酸ブチルハーフエステル、イタコン酸メチルハーフエス
テル、アルケニルコハク酸メチルハーフエステル、フマ
ル酸メチルハーフエステル、メサコン酸メチルハーフエ
ステルの如き不飽和二塩基酸のハーフエステル;ジメチ
ルマレイン酸、ジメチルフマル酸の如き不飽和二塩基酸
エステル;アクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸、ケ
イヒ酸の如きα,β−不飽和酸;クロトン酸無水物、ケ
イヒ酸無水物の如きα,β−不飽和酸無水物、該α,β
−不飽和酸と低級脂肪酸との無水物;アルケニルマロン
酸、アルケニルグルタル酸、アルケニルアジピン酸、こ
れらの酸無水物及びこれらのモノエステルなどのカルボ
キシル基を有するモノマーが挙げられる。
【0071】これらの中でもスチレン系共重合体、スチ
レン−アクリル系共重合体となるようなモノマーの組み
合わせが好ましい。
【0072】また必要に応じて以下に例示する様な架橋
性モノマーで架橋された重合体であってもよい。
【0073】芳香族ジビニル化合物として例えば、ジビ
ニルベンゼン、ジビニルナフタレンが挙げられ;アルキ
ル鎖で結ばれたジアクリレート化合物類として例えば、
エチレングリコールジアクリレート、1,3−ブチレン
グリコールジアクリレート、1,4−ブタンジオールジ
アクリレート、1,5−ペンタンジオールアクリレー
ト、1,6−ヘキサンジオールジアクリレート、ネオペ
ンチルグリコールジアクリレート、及び以上の化合物の
アクリレートをメタアクリレートに代えたものが挙げら
れ;エーテル結合を含むアルキル鎖で結ばれたジアクリ
レート化合物類としては、例えば、ジエチレングリコー
ルジアクリレート、トリエチレングリコールジアクリレ
ート、テトラエチレングリコールジアクリレート、ポリ
エチレングリコール#400ジアクリレート、ポリエチ
レングリコール#600ジアクリレート、ジプロピレン
グリコールジアクリレート、及び以上の化合物のアクリ
レートをメタアクリレートに代えたものが挙げられ;芳
香族基及びエーテル結合を含む鎖で結ばれたジアクリレ
ート化合物類として例えば、ポリオキシエチレン(2)
−2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパンジ
アクリレート、ポリオキシエチレン(4)−2,2−ビ
ス(4−ヒドロキシフェニル)プロパンジアクリレー
ト、及び以上の化合物のアクリレートをメタアクリレー
トに代えたものが挙げられ;ポリエステル型ジアクリレ
ート化合物類として例えば、商品名MANDA(日本化
薬)が掲げられる。多官能の架橋剤としては、ペンタエ
リスリトールトリアクリレート、トリメチロールエタン
トリアクリレート、トリメチロールプロパントリアクリ
レート、テトラメチロールメタンテトラアクリレート、
オリゴエステルアクリレート、及び以上の化合物のアク
リレートをメタアクリレートに代えたもの;トリアリル
シアヌレート、トリアリルトリメリテート;が挙げられ
る。
【0074】これらの架橋剤は、他のモノマー成分10
0重量部に対して、0.01〜5重量部(更に好ましく
は0.03〜3重量部)用いることができる。
【0075】これらの架橋性モノマーのうち、トナー用
樹脂に定着性、耐オフセット性の点から好適に用いられ
るものとして、芳香族ジビニル化合物(特にジビニルベ
ンゼン)、芳香族基及びエーテル結合を含む鎖で結ばれ
たジアクリレート化合物類が挙げられる。
【0076】本発明に於いて、ビニル系モノマーの単重
合体、または共重合体、ポリエステル、ポリウレタン、
エポキシ樹脂、ポリビニルブチラール、ロジン、変性ロ
ジン、テルペン樹脂、フェノール樹脂、脂肪族または脂
環族炭化水素樹脂、芳香族系石油樹脂等を必要に応じて
前述した結着樹脂に混合して用いることができる。
【0077】2種以上の樹脂を混合して、結着樹脂とし
て用いる場合、より好ましい形態としては分子量の異な
るものを適当な割合で混合するのが好ましい。
【0078】この結着樹脂のガラス転移温度は45〜8
0℃、好ましくは55〜70℃であり、数平均分子量M
n2,500〜50,000、重量平均分子量Mw1
0,000〜1,000,000であることが好まし
い。
【0079】本発明に係るビニル系結着樹脂を合成する
方法としては、塊状重合法、溶液重合法、懸濁重合法、
乳化重合法の如き重合法が利用できる。カルボン酸モノ
マー、酸無水物モノマーを用いる場合には、モノマーの
性質上、塊状重合法または溶液重合法を利用することが
好ましい。
【0080】本発明の静電荷像現像用トナーは、その帯
電性をさらに安定化させる為に必要に応じて正帯電性を
示す荷電制御剤を用いることができる。荷電制御剤は、
結着樹脂100重量部当り0.1〜10重量部、好まし
くは0.1〜5重量部使用するのが好ましい。
【0081】正帯電性を示す荷電制御剤として、ニグロ
シンやトリフェニルメタン系化合物、ローダミン系染
料、ポリビニルピリジン等を用いてもかまわない。ま
た、カラートナーをつくる場合に於ては、正帯電性を示
すメタクリル酸ジメチルアミノメチルなどの含アミノカ
ルボン酸エステル類をモノマーとして0.1〜40mo
l%好ましくは1〜30mol%含有させた結着樹脂を
用いるか、あるいは、トナーの色調に影響を与えない無
色又は淡色の正荷電制御剤を用いてもかまわない。正荷
電制御剤としては、例えば構造式(A)、(B)で示さ
れる四級アンモニウム塩などが挙げられる。
【0082】
【化1】
【0083】
【化2】
【0084】構造式(A)及び(B)で示される四級ア
ンモニウム塩の中でも構造式(A)−1,−2,構造式
(B)−1で表わされる正荷電制御剤を使用すること
が、環境依存の少ない良好な帯電性を示すことから好ま
しい。
【0085】
【化3】
【0086】
【化4】
【0087】
【化5】
【0088】また正帯電性トナーにおいて結着樹脂の樹
脂成分として、正帯電特性を示す、メタクリル酸ジメチ
ルアミノメチルなどの含アミノカルボン酸エステル類を
用いる場合、正荷電制御剤又は負荷電制御剤を必要に応
じて使用する。
【0089】正帯電性トナーに於て樹脂成分として正帯
電特性を示すメタクリル酸ジメチルアミノメチルなどの
含アミノカルボン酸エステル類を用いない場合は、正荷
電制御剤を結着樹脂100重量部に対して0.1〜15
重量部、好ましくは、0.5〜10重量部使用すること
が望ましい。また含アミノカルボン酸エステル類を用い
る場合は、環境依存性の少ない良好な帯電性をもたせる
目的で必要に応じて、正荷電制御剤及び/又は負荷電制
御剤を結着樹脂100重量部に対して0〜10重量部、
好ましくは0〜8重量部用いることが望ましい。
【0090】本発明の磁性トナーに含まれる磁性材料と
しては、マグネタイト、マグヘマイト、フェライト等の
酸化鉄、及び他の金属酸化物を含む酸化鉄;Fe,C
o,Niのような金属、あるいは、これらの金属とA
l,Co,Cu,Pb,Mg,Ni,Sn,Zn,S
b,Be,Bi,Cd,Ca,Mn,Se,Ti,W,
Vのような金属との合金、およびこれらの混合物等が挙
げられる。
【0091】磁性材料としては、従来、四三酸化鉄(F
34 )、三二酸化鉄(γ−Fe23 )、酸化鉄亜
鉛(ZnFe24 )、酸化鉄イットリウム(Y3 Fe
512)、酸化鉄カドミウム(CdFe24 )、酸化
鉄ガドリニウム(Gd3 Fe5 −O12)、酸化鉄銅(C
uFe24 )、酸化鉄鉛(PbFe12−O19)、酸化
鉄ニッケル(NiFe24 )、酸化鉄ネオジム(Nd
Fe 23 )、酸化鉄バリウム(BaFe1219)、
酸化鉄マグネシウム(MgFe24 )、酸化鉄マンガ
ン(MnFe24 )、酸化鉄ランタン(LaFeO
3 )、鉄粉(Fe)、コバルト粉(Co)、ニッケル粉
(Ni)等が知られているが、本発明によれば、上述し
た磁性材料を単独で或いは2種以上の組合せで選択使用
する。本発明の目的に特に好適な磁性材料は四三酸化鉄
又はγ−三二酸化鉄の微粉末である。
【0092】これらの強磁性体は平均粒径が0.1〜2
μm程度で、10Kエルステッド印加での磁気特性が抗
磁力20〜150エルステッド飽和磁化50〜200e
mu/g(好ましくは50〜100emu/g)、残留
磁化2〜20emu/gのものが望ましい。
【0093】結着樹脂100重量部に対して、磁性体1
0〜200重量部、好ましくは20〜150重量部使用
するのが良い。
【0094】本発明のトナーには必要に応じて着色剤を
用いてもかまわない。本発明のトナーに使用し得る着色
剤としては、任意の適当な顔料または染料が挙げられ
る。
【0095】例えば顔料としてカーボンブラック、アニ
リンブラック、アセチレンブラック、ナフトールイエロ
ー、ハンザイエロー、ローダミンレーキ、アリザリンレ
ーキ、ベンガラ、フタロシアニンブルー、インダンスレ
ンブルーが挙げられる。樹脂100重量部に対し0.1
〜20重量部、好ましくは1〜10重量部の顔料を使用
することが好ましい。同様の目的で、更に染料が用いら
れる。例えばアゾ系染料、アントラキノン系染料、キサ
ンテン系染料、メチン系染料があり、樹脂100重量部
に対し、0.1〜20重量部、好ましくは0.3〜10
重量部の染料を使用することが好ましい。
【0096】また、本発明に於て、必要に応じて一種又
は二種以上の離型剤を、トナー中に含有させてもかまわ
ない。
【0097】本発明に用いられる離型剤としては次のも
のが挙げられる。低分子量ポリエチレン、低分子量ポリ
プロピレン、マイクロクリスタリンワックス、パラフィ
ンワックスなどの脂肪族炭化水素系ワックス、また、酸
化ポリエチレンワックスなどの脂肪族炭化水素系ワック
スの酸化物、または、それらのブロック共重合物;カル
ナバワックス、サゾールワックス、モンタン酸エステル
ワックスなどの脂肪酸エステルを主成分とするワックス
類、及び脱酸カルナバワックスなどの脂肪酸エステル類
を一部または全部を脱酸化したものなどが挙げられる。
さらに、パルミチン酸、ステアリン酸、モンタン酸など
の、飽和直鎖脂肪酸類、ブランジン酸、エレオステアリ
ン酸、バリナリン酸などの不飽和脂肪酸類、ステアリル
アルコール、アラルキルアルコール、ベヘニルアルコー
ル、カルナウビルアルコール、セリルアルコール、メリ
シルアルコールなどの飽和アルコール類、ソルビトール
などの多価アルコール類、リノール酸アミド、オレイン
酸アミド、ラウリン酸アミドなどの脂肪酸アミド類、メ
チレンビスステアリン酸アミド、エチレンビスカプリン
酸アミド、エチレンビスラウリン酸アミド、ヘキサメチ
レンビスステアリン酸アミドなどの飽和脂肪酸ビスアミ
ド類、エチレンビスオレイン酸アミド、ヘキサメチレン
ビスオレイン酸アミド、N,N’−ジオレイルアジピン
酸アミド、N,N’−ジオレイルセバシン酸アミドなど
の、不飽和脂肪酸アミド類、m−キシレンビスステアリ
ン酸アミド、N,N’−ジステアリルイソフタル酸アミ
ドなどの芳香族系ビスアミド類、ステアリン酸カルシウ
ム、ラウリン酸カルシウム、ステアリン酸亜鉛、ステア
リン酸マグネシウムなどの脂肪酸金属塩(一般に金属石
けんといわれているもの)、また、脂肪族炭化水素系ワ
ックスにスチレンやアクリル酸などのビニル系モノマー
を用いてグラフト化させたワックス類、また、ベヘニン
酸モノグリセリドなどの脂肪酸と多価アルコールの部分
エステル化物、また、植物性油脂の水素添加などによっ
て得られるヒドロキシル基を有するメチルエステル化合
物などが挙げられる。
【0098】本発明に用いられる離型剤の量は、結着樹
脂100重量部あたり0.1〜20重量部、好ましくは
0.5〜10重量部が望ましい。
【0099】また、これらの離型剤は、通常、樹脂を溶
剤に溶解し、樹脂溶液温度を上げ、撹拌しながら添加混
合する方法や、混練時に混合する方法で結着樹脂に含有
させられる。
【0100】本発明に用いられる正帯電性シリカ微粒子
は、次に挙げるシリカ微粉末を、アミノ基を含有するカ
ップリング剤ないしはシリコーンオイルで処理したもの
を用いる。シリカ微粉末はケイ素ハロゲン化合物の蒸気
相酸化により生成された微粉体であり、いわゆる乾式法
シリカ又はヒュームドシリカと称されるもので、従来公
知の技術によって製造されるものである。例えば、四塩
化ケイ素ガスの酸水素焔中における熱分解酸化反応を利
用するもので、基礎となる反応式は次の様なものであ
る。
【0101】 SiCl4 +2H2 +O2 →SiO2 +4HCl また、この製造工程において、例えば塩化アルミニウム
又は塩化チタン等他の金属ハロゲン化合物をケイ素ハロ
ゲン化合物と共に用いることによってシリカと他の金属
酸化物の複合微粉体を得ることも可能であり、それらも
包含する。その粒径は、平均の一次粒径として、0.0
01〜2μmの範囲内であることが望ましく、特に好ま
しくは、0.002〜0.2μmの範囲内のシリカ微粉
体を使用するのが良い。
【0102】ケイ素ハロゲン化合物の蒸気相酸化により
生成された市販のシリカ微粉体としては、例えば以下の
様な商品名で市販されているものがある。
【0103】 AEROSIL(日本アエロジル社) 130 200 300 380 TT600 MOX170 MOX80 COK84 Ca−O−SiL(CABOT Co.社) M−5 MS−7 MS−75 HS−5 EH−5 Wacker HDK N 20 V15 (WACKER−CHEMIE GMBH社) N20E T30 T40 D−C Fine Silica(ダウコーニングCo.社) Fransol(Fransil社)
【0104】これらのシリカ微粉末をさらに次に挙げ
る。アミノ基を有するカップリング剤ないしはシリコー
ンオイルで処理し、本発明に於る正帯電性シリカ粉末を
得る。
【0105】
【化6】
【0106】
【化7】
【0107】シリコーンオイルとしては一般に次式の側
鎖にアミノ基を有する部分構造を具備しているアミノ変
性シリコーンオイルなどが用いられる。
【0108】
【化8】
【0109】(ここでR は水素、アルキル基、アリ
ール基、又はアルコキシ基を表わし、R はアルキレ
ン基、フェニレン基を表わし、R ,R は水素、
アルキル基或いはアリール基を表わす。但し、上記アル
キル基、アリール基、アルキレン基、フェニレン基はア
ミンを含有していても良いし、また帯電性を損ねない範
囲でハロゲン等の置換基を有していても良い。m及びn
は正の整数を示す。)そのようなアミノ基を有するシリ
コーンオイルとしては例えば以下のものがある。
【0110】 25℃における粘度 アミン当量 商品名 (cps) SF8417(トーレ・シリコーン社製) 1200 3500 KF393 (信越化学社製) 60 360 KF857 (信越化学社製) 70 830 KF860 (信越化学社製) 250 7600 KF861 (信越化学社製) 3500 2000 KF862 (信越化学社製) 750 1900 KF864 (信越化学社製) 1700 3800 KF865 (信越化学社製) 90 4400 KF369 (信越化学社製) 20 320 KF383 (信越化学社製) 20 320 X−22−3680(信越化学社製) 90 8800 X−22−380D (信越化学社製) 2300 3800 X−22−3801C(信越化学社製) 3500 3800 X−22−3810B(信越化学社製) 1300 1700
【0111】なお、アミン当量とは、アミン1個あたり
の当量(g/eqiv)で、分子量を1分子あたりのア
ミン数で割った値である。
【0112】本発明に用いられる流動化剤は、BET法
で測定した窒素吸着による比表面積が30m /g以
上、好ましくは50m /g以上のものが良好な結果
を与える。トナー100重量部に対して流動化剤0.0
1〜8重量部、好ましくは0.1〜4重量部使用するの
が良い。
【0113】本発明に用いられる負帯電性金属酸化物粉
末としては、モリブデン、タングステン、タンタル、ニ
オブ、ゲルマニウム、バナジウム等の金属酸化物;及
び、これらの金属酸化物と、酸化チタン、酸化ニッケ
ル、酸化ケ素等との複合金属酸化物などが挙げられる。
なかでも、三酸化モリブデン、三酸化タングステンが本
発明の効果をより発揮できることから好ましいものであ
る。
【0114】本発明で使用する金属酸化物は、例えば金
属そのもの或いは、金属塩を焼成し、金属酸化物を生成
させ、機械粉砕により、粉砕した後、風力分級により分
級し、所望の粒度及び粒度分布であるものを用いる。
【0115】本発明に於る負帯電性金属酸化物粉末は、
トナー100重量部に対して0.01〜20重量部、好
ましくは0.1〜10重量部用いられることが好まし
い。
【0116】本発明の静電荷像現像用トナーを作製する
には結着樹脂、磁性体、必要に応じて着色剤、荷電制御
剤またはその他の添加剤を、ヘンシェルミキサー、ボー
ルミルの如き混合機により充分混合し、加熱ロール、ニ
ーダー、エクストルーダーの如き熱混練機を用いて溶
融、捏和及び練肉して樹脂類を互いに相溶せしめ、溶融
混練物を冷却固化後に固化物を粉砕し、粉砕物を分級し
て本発明のトナーを得ることができる。
【0117】さらに、正帯電性シリカ微粉末と負帯電性
金属酸化物粉末とトナーとヘンシェルミキサーの如き混
合機により充分混合し、トナー粒子表面に添加剤を有す
る本発明の静電荷像現像用現像剤を得ることができる。
【0118】以下、本発明の現像剤に係る物性の測定方
法について説明する。
【0119】(1)粒度分布の測定 粒度分布については、種々の方法によって測定できる
が、本発明においてはコールターカウンターのマルチサ
イザーを用いて行った。
【0120】すなわち、測定装置としてはコールターカ
ウンターのマルチサイザーII型(コールター社製)を
用い、個数分布,体積分布を出力するインターフェイス
(日科機製)及びCX−1パーソナルコンピューター
(キヤノン製)を接続し、電解液は特級または1級塩化
ナトリウムを用いて1%NaCl水溶液を調製する。測
定法としては前記電解水溶液100〜150ml中に分
散剤として界面活性剤、好ましくはアルキルベンゼンス
ルホン酸塩を0.1〜5ml加え、さらに測定試料を2
〜20mg加える。試料を懸濁した電解液は超音波分散
器で約1〜3分間分散処理を行い、前記コールターカウ
ンターのマルチサイザーII型により、アパーチャーと
して、トナー粒径を測定するときは、100μmアパー
チャーを用い、無機微粉末粒径を測定するときは13μ
mアパーチャーを用いて測定する。トナー及び金属酸化
物粉末の体積,個数を測定して、体積分布と、個数分布
とを算出した。それから本発明に係わるところの体積分
布から求めた重量基準の重量平均径を体積分布から求め
る。
【0121】(2)摩擦帯電量測定 図3が摩擦帯電量測定装置の説明図である。
【0122】磁性トナーの摩擦帯電量の測定 200メッシュを通過し、300メッシュを通らない、
ふるい分けした鉄粉と、磁性トナーとを、95:5の重
量比で秤量し、温度23℃,湿度60%である測定環境
に12時間以上放置した後、ポリエチレン製のビンに入
れ、十分混合、撹拌する。
【0123】次に、底に500メッシュ(磁性粒子の通
過しない大きさに適宜変更可能)の導電性スクリーン3
のある金属製の測定容器2に測定サンプルを入れ金属製
のフタ4をする。このときの測定容器2全体の重量を秤
りW1(g)とする。次に、吸引機1(測定容器2と接
する部分は少なくとも絶縁体)において、吸引口7から
吸引し風量調節弁6を調整して真空計5の圧力を250
mmAqとする。この状態で充分(約2分間)吸引を行
ないトナーを吸引除去する。ことのきの電位計9の電位
をV(ボルト)とする。ここで8はコンデンサーであり
容量をC(μF)とする。また、吸引後の測定容器全体
の重量を秤りW2(g)とする。この摩擦帯電量T(μ
C/g)は下式の如く計算される。
【0124】
【数3】
【0125】シリカ微粉末の摩擦帯電量の測定 に於る鉄粉と、シリカ微粉末とを98:2の重量比に
する以外は、と同様に行い、帯電量を求めた。
【0126】金属酸化物粉末の摩擦帯電量の測定 磁性トナー製造時に於て混練物を冷却固化したものを粗
砕し、200メッシュを通過し、300メッシュを通ら
ない、ふるい分けした混練粗砕物を得る。この混練粗砕
物と、金属酸化物粉末とを95:5の重量比にして測定
サンプルを作る以外はと同様に行い、帯電量を求め
た。但し帯電量は比重から計算される体積換算値で出し
た。
【0127】(3)ガラス転移温度Tg 本発明に於ては、示差熱分析測定装置(DSC測定装
置),DSC−7(パーキンエルマー社製)を用い測定
する。
【0128】測定試料は5〜20mg、好ましくは10
mgを精密に秤量する。
【0129】これをアルミパン中に入れ、リファレンス
として空のアルミパンを用い、測定温度範囲30〜20
0℃の間で、昇温速度10℃/minで常温常湿下で測
定を行う。
【0130】この昇温過程で、温度40〜100℃の範
囲におけるメインピークの吸熱ピークが得られる。
【0131】このときの吸熱ピークが出る前と出た後の
ベースラインの中間点の線と示差熱曲線との交点を本発
明に於るガラス転移温度Tgとする。
【0132】(4)分子量の測定 本発明において、GPC(ゲルパーミエーションクロマ
トグラフィ)によるクロマトグラムの分子量は次の条件
で測定される。
【0133】すなわち、40℃のヒートチャンバー中で
カラムを安定化させ、この温度におけるカラムに、溶媒
としてTHF(テトラヒドロフラン)を毎分1mlの流
速で流し、試料濃度として0.05〜0.6重量%に調
整した樹脂のTHF試料溶液を50〜200μl注入し
て測定する。試料の分子量測定にあたっては、試料の有
する分子量分布を、数種の単分散ポリスチレン標準試料
により作製された検量線の対数値とカウント数との関係
から算出した。検量線作成用の標準ポリスチレン試料と
しては、例えば、Pressure Chemical
Co.製あるいは、東洋ソーダ工業社製の分子量が6
×102 ,2.1×103 ,4×103,1.75×1
4 ,5.1×104 ,1.1×105 ,3.9×10
5 ,8.6×105 ,2×106 ,4.48×106
ものを用い、少なくとも10点程度の標準ポリスチレン
試料を用いるのが適当である。また、検出器にはRI
(屈折率)検出器を用いる。
【0134】なお、カラムとしては、103 〜2×10
6 の分子量領域を適確に測定するために、市販のポリス
チレンゲルカラムを複数組合せるのが良く、例えば、W
aters社製のμ−styragel 500,10
3 ,104 ,105 の組合せや、昭和電工社製のsho
dex KF−80Mや、KF−801,803,80
4,805の組合せ、KA−802,803,804,
805の組合せ、あるいは東洋曹達製のTSKgel
G1000H,G2000H,G2500H,G300
0H,G4000H,G5000H,G6000H,G
7000H,GMHの組合せが好ましい。
【0135】
【実施例】以下製造例及び実施例によって本発明を説明
する。
【0136】[三酸化モリブデンの製造例]モリブデン
酸アンモニウムを硝酸と熱し、モリブデン酸化物を得
た。これを濾過,水洗,乾燥し、さらに、400℃空気
中にて6時間焼成し、三酸化モリブデンの粉末を得た。
【0137】その後機械粉砕し、重量平均径2.3μ
m、個数平均径0.8μm、粒度分布[(m−D4)/
(m−D1)]2.9の三酸化モリブデン微粉体を得
た。これを三酸化モリブデンMo−Aとする。これをコ
アンダ効果を利用したエルボジェット分級機により、粗
粉及び微粉を同時に除去して、重量平均径1.8μm、
個数平均径1.0μm、粒度分布[(m−D4)/(m
−D1)]1.8である三酸化モリブデンMo−Iを得
た。三酸化モリブデンMo−Iの体積分布と個数分布を
図4に示す。
【0138】これと同様にして、表−1に示した様に種
々の粒度分布をもつ三酸化モリブデンMo−II,II
Iを得た。
【0139】[三酸化タングステンの製造例]金属タン
グステンを酸素中で700℃にて、10時間焼成し三酸
化タングステンを得た。
【0140】その後機械粉砕し、重量平均径4.0μ
m、個数平均径1.0μm、粒度分布[(m−D4)/
(m−D1)]4.0の三酸化タングステンの微粉体を
得た。これを三酸化タングステンWo−Aとする。これ
をコアンダ効果を利用したエルボジェット分級機によ
り、粗粉及び微粉を同時に除去して、重量平均径3.0
μm、個数平均径2.0μm、粒度分布[(m−D4
/(m−D1)]1.5である三酸化タングステンWo
−Iを得た。
【0141】これと同様にして、表1に示した様に種々
の粒度分布をもつ三酸化タングステンWo−IIを得
た。
【0142】
【表1】
【0143】 [結着樹脂の製造例] スチレン 85.0重量部 ブチルアクリレート 15.0重量部 ジ−tert−ブチルパ−オキサイド 6.0重量部
【0144】上記材料を、還流温度まで加熱したキシレ
ン200重量部中に4時間かけて滴下した。更にキシレ
ン還流下(138〜144℃)で重合を完了し、減圧下
で200℃まで昇温させながらキシレンを除去した。こ
のようにして得られた樹脂を樹脂Aとする。
【0145】 樹脂A 40.0重量部 スチレン 45.0重量部 ブチルアクリレート 15.0重量部 ジビニルベンゼン 0.5重量部 ベンゾイルパーオキサイド 1.5重量部
【0146】上記混合液にポリビニルアルコール部分ケ
イ化物0.12重量部を溶解した水170重量部を加
え、激しく撹拌し、懸濁分散液とした。水50重量部を
入れ窒素置換した反応器に上記懸濁分散液を添加し、反
応温度80℃で8時間懸濁重合反応させた。反応終了
後、水洗し、脱水、乾燥して樹脂Bを得た。
【0147】結着樹脂Bのガラス転移点は62℃、ゲル
分28%を有し、数平均分子量Mn12000、重量平
均分子量Mw100000であった。ゲル分はソックス
レー抽出器を用い結着樹脂0.5〜1.0gを秤量し、
抽出時間6時間で抽出した後の不溶分の乾燥重量から求
めた。分子量Mw、及びMnは、ゲル分を除いたものを
用いて測定した。
【0148】実施例1 樹脂B(結着樹脂) 100重量部 磁性酸化鉄 80重量部 (平均粒径0.15μm、Hc115エルステッド、 σs80emu/g、σr11em/g) 低分子量エチレン−プロピレン共重合体 4重量部 構造式(A)−1で示される正荷電制御剤 2重量部
【0149】上記材料をヘンシェルミキサーで前混合し
た後、130℃で2軸混練押出機によって溶融混練を行
った。混練物を放冷後、カッターミルで粗粉砕した後、
ジェット気流を用いた微粉砕機を用いて粉砕し、更に風
力分級機を用いて分級し、重量平均粒径(t−D4
9.2μm、個数平均粒径(t−D 1)6.8μm、分
布[(t−D4)/(t−D 1)]1.4の黒色微粉体
(正の摩擦帯電性磁性トナー;帯電量は+15.0μC
/gであった)を得た。得られた磁性トナーの体積分布
と個数分布を図6に示す。
【0150】この正帯電性磁性トナー100重量部に対
し、アミノ基を有するシリコーンオイル(商品名KF8
57)で処理したAEROSIL 130(シリカに対
して13wt%のオイルにて処理,BET 120m2
/g,帯電量は+120μC/gであった)を0.5重
量部、三酸化モリブデンMo−Iを2.0重量部、ヘン
シェルミキサーにて外添添加して現像剤(A)とした。
【0151】得られた現像剤(A)を用いて、キヤノン
製複写機NP4835で画出し評価を行った。
【0152】その結果、白地部のカブリもなく、最大画
像濃度は1.45であり、文字入り写真画像に於ても、
濃度階調性は良好であった。また現像電位と画像濃度と
の関係に於てもほぼ満足でき得る直線性が得られた。
(図2) さらに、50,000枚の複写テストを行った。この結
果、定着性に於ても良好な結果が得られた。コピー画像
に於ては、前述した初期画像と殆んど変化のない良画質
のものであった。また、有機感光体表面の傷も認められ
ず、ウズ電流による感光体表面層厚の測定結果、感光体
表面層の削れ量も1.8μm/1万枚と軽微なものであ
った。また、現像剤担持体上の現像剤粒度を測定したと
ころ、重量平均粒径9.8μm,個数平均粒径7.8μ
m(初期重量平均粒径9.0μm,個数平均粒径6.6
μm)で粒径,分布ともに殆んど変化はなく、選択現像
性に於ても良好な結果が得られた。
【0153】また、担持体メモリについても、軽微なも
のであった。
【0154】さらに、低温低湿(5℃,10%)、高温
高湿(30℃,80%)に於て複写テストを行い、初期
と同様に良好な結果が得られた。また、高温高湿では長
期放置(1週間放置)テストを行ったが、濃度低下も起
こらず良好な結果が得られた。
【0155】実施例2〜5 表2に示す材料構成とトナー粒径を変えた以外は実施例
1と同様にして、現像剤を調製し、実施例1と同様な評
価をして、表3に示す良好な結果を得た。
【0156】
【表2】
【0157】
【表3】
【0158】比較例1〜5 表4に示す材料構成とトナー粒径を変えた以外は実施例
1と同様にして現像剤を調製し、実施例1と同様な評価
を行い、表5に示した結果が得られた。金属酸化物粉末
は実施例で用いたものと同様にして分級したものを使用
した。
【0159】
【表4】
【0160】
【表5】
【0161】
【発明の効果】本発明の静電荷像現像用現像剤は、現像
特性に優れ、特に、選択現像を抑制する効果に優れてい
る。また、有機光導電性物質を使用したOPC感光体に
形成された潜像を現像するための現像剤として適してい
るものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明以外の現像剤を用いたときの現像電位と
コピー画像濃度との関係を示した図であり、図中、実線
は最大画像濃度を1.4以上にしたとき、破線は濃度階
調性を良くしたときを示す。
【図2】本発明に於る現像剤を用いたときの現像電位と
コピー画像濃度との関係を示した図である。
【図3】摩擦帯電量測定装置の図である。
【図4】本発明の負帯電性金属酸化物粉末の粒度分布図
(13μmアパーチャー)である。
【図5】分級前の金属酸化物粉末の粒度分布図(13μ
mアパーチャー)である。
【図6】本発明の正帯電性絶縁性磁性トナーの粒度分布
図(100μmアパーチャー)である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭62−61063(JP,A) 特開 平1−219760(JP,A) 特開 昭63−271473(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) G03G 9/08

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 重量平均粒径(t−D4 )が4〜12
    μmであり、個数平均粒径(t−D1 )が1〜10μm
    であり、(t−D4 )/(t−D1 )の比が1.01〜
    2である正帯電性絶縁性磁性トナー、アミノ基を含有
    するカップリング剤或いはシリコーンオイルで処理され
    た正帯電性シリカ微粒子、及び重量平均粒径(m−D
    4 )が0.6〜5μmであり、個数平均粒径(m−
    1 )が0.5〜4μmであり、(m−D4 )/(m−
    1 )の比が1.1〜2.4であり、(m−D4 )/
    (m−D1 )の比が(t−D4 )/(t−D1 )の比と
    同じかまたはそれよりも大であり、かつ、負帯電性の金
    属酸化物粉末を含有することを特徴とする正帯電性静電
    荷像現像用現像剤。
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