JP2966374B2 - 釣糸巻取装置 - Google Patents

釣糸巻取装置

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、スプールの巻芯に
釣糸を平行整列状態で多層巻きするための巻取装置に関
し、特にスプールの巻芯に最初に巻かれる1層目の巻層
を強固に平行整列巻きできる釣糸巻取装置に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に釣糸は、大型スプールやかせに巻
かれてメーカーから供給されたものから、所定長さごと
に小型スプールに小分け巻きした形態で販売されてい
る。これらのスプールでは、釣糸が平行整列状態で多層
巻きされていることが望ましい。この、いわゆるパラレ
ル巻きでは、スプールの巻芯に最初に巻かれる1層目の
巻層に乱れがあると、その上に巻かれる2層目以降の巻
層がすべて乱れるため、1層目の巻層を強固に平行整列
巻きすることが重要である。
【0003】釣糸巻取装置は、釣糸巻取用のスプールを
巻取軸上で回転させる巻取機構と、巻取りが行われるス
プールの巻芯に釣糸を供給する給糸機構とが、巻取軸の
方向に巻芯の幅だけ相対移動しながら巻芯に釣糸を多層
巻きするようになっている。そして、巻芯に釣糸が平行
整列状態で巻かれるよう、巻取り前に釣糸の直径を測定
し、スプールが1回転するごとに、給糸機構の給糸口が
巻芯に沿って釣糸の直径と同じ距離だけ送られるよう、
マイクロコンピュータによって巻取装置の運転条件を設
定している。しかし、このように運転条件が設定されて
いても、種々の原因により、1層目の巻層には乱れが発
生する。
【0004】1層目の巻層の乱れの原因の一つは、巻芯
の始端から巻取りが開始されない場合である。例えば、
複数の小型スプールに順番に釣糸を小分け巻きする場合
に、巻取りが終了したスプールから、釣糸がフランジを
越えて次のスプールに移行したとき、釣糸が巻芯の始端
から離れた場所から巻かれると、巻芯の始端と巻取開始
場所との間で釣糸が宙に浮き、その上に釣糸を平行整列
巻きすることができなくなる。本出願人は、巻取開始時
に、巻取開始側フランジの内側面に釣糸を押し付けるガ
イド棒を設けて、釣糸を巻芯の始端から確実に巻取りで
きるようにした(特願平8−2026参照)。
【0005】1層目の巻層の乱れのもう一つの原因は、
釣糸の直径の測定誤差、又は直径の変動、釣糸の断面形
状の真円からのずれなどに起因して、巻取機構と給糸機
構との相対速度、即ち釣糸の送り速度に、設定値と実際
値の間の誤差が生じることである。特にスプールの巻芯
が長い場合にこの誤差が累積され、誤差が大きい場合に
は巻層に隙間や重ね巻きが生じ、2層目の乱れの原因と
なる。本出願人は、この問題に対処するため、巻芯への
釣糸供給角度が常に遅れ角度になるように給糸機構の送
り速度を制御して、巻層に隙間ができないようにした
(特願平8−26306参照)。さらに、巻取の各段階
で釣糸の張力を調節可能として、特に1層目の巻層を強
固に巻取りできるようにした(特願平8−267310
参照)。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上記のように、多層巻
きの各巻層で釣糸を平行整列状態に巻くためには、1層
目の巻き方が重要であるため、釣糸の送り速度を給糸角
度で制御するなどして、巻層に隙間ができないようにし
ている。しかし、巻層が積極的に軸方向の圧力を加えて
巻かれていないため、巻芯上で釣糸が互いに一様な圧力
で接触しているとは限らない。特に1層目の釣糸は巻芯
の表面を滑りやすいため、釣糸と釣糸の接触圧力が弱い
箇所では、1層目の巻層の釣糸と釣糸の谷間に巻かれる
2層目の釣糸の圧力によって、1層目の釣糸が巻芯の軸
方向にずれて釣糸と釣糸の間隔が押し拡げられ、その部
分で2層目の釣糸の食い込みが生じる。
【0007】このように2層目の釣糸の1層目の巻層へ
の食い込みが生じると、その上に巻かれる3層目の巻層
も乱れてしまい、巻層の乱れは釣糸のもつれの原因とな
る。また釣糸は透明な合成樹脂単繊維であるため、巻層
の乱れた箇所で釣糸に癖がつきやすく、巻層の外観が劣
化して、スプールに巻かれた釣糸の商品価値が低下す
る。
【0008】本発明の課題は、スプールの巻芯に最初に
巻かれる1層目の巻層を、2層目の釣糸の食い込みが生
じない強固なものにして、多層巻きの各層を平行整列巻
きすることができる釣糸巻取装置を提供することであ
る。
【0009】
【課題を解決するための手段、及び発明の実施の形態】
上記の課題は本発明の装置によって達成することができ
る。即ち、本発明の釣糸巻取装置は、請求項1に記載の
とおり、円筒形巻芯の両側にフランジを有するスプール
を巻取軸上に装着し、巻取軸を回転させてスプールの巻
芯に釣糸を多層巻きする巻取機構と、巻取りが行われる
スプールの巻芯に釣糸を供給する給糸機構を有し、巻芯
上に釣糸を平行整列状態で多層巻きする釣糸巻取装置に
おいて、スプールの巻芯への進入と、スプールの巻芯か
らフランジ外周より外側への離脱を可能とすると共に、
巻取機構に対して巻取軸の方向に相対移動可能とした巻
取軸の方向に薄いナイフ状のガイド棒を設け、このガイ
ド棒により、巻取開始側のフランジの内面に釣糸を押し
つけた状態で巻取りを開始し、巻芯上に巻かれる釣糸の
1層目の巻層に巻取開始側フランジに向けて軸方向の圧
力を加えた状態で、巻芯の始端から終端の近傍までの釣
糸巻取りを行うことを特徴としている。
【0010】スプールの巻芯に釣糸を巻取開始すると
き、先ず、ガイド棒により釣糸を巻取開始側のフランジ
面に押しつけた状態でスプールを回転させると、本出願
人が特願平8−2026で紹介したとおり、確実に巻芯
の始端から巻取りを開始することができる。本発明の装
置では、引き続きこのガイド棒を使用して、巻芯に巻か
れた釣糸、即ち1層目の巻層を、巻取開始側フランジの
方向に押しつけた状態で巻取りを行うことにより、巻芯
上で釣糸が互いに強固に密着した1層目の巻層を形成す
ることができる。巻取の進行に応じて、ガイド棒を巻芯
に沿って移動させてもよく、スプールを軸方向に移動さ
せてもよい。また前記ガイド棒が巻取軸の軸方向に薄い
ナイフ状としたことにより、巻芯の始端から終端の近傍
までの広い範囲に亘る強固な1層目の巻層を形成するこ
とができる。
【0011】この場合、請求項2に記載のとおり、前記
ガイド棒と巻層の間の圧力に応じて、ガイド棒と巻取機
構との相対移動速度を制御すると、常に一定の軸方向圧
力を加えた状態で巻層を形成することができる。この圧
力は、釣糸の直径や材質に応じて決めることができる。
【0012】ガイド棒と巻層の間の圧力は、ガイド棒に
取付けた歪みゲージによるガイド棒のたわみ量の計測、
又は、ガイド棒を巻層の方向にばねで付勢して、その付
勢圧を計測することなどによって容易に検知できる。
【0013】請求項3に記載のとおり、前記ガイド棒
が、巻取機構に対して巻取軸方向の相対移動可能な給糸
機構に装着され、ガイド棒と巻層の間の圧力を表示する
と共に、この圧力に応じて給糸機構と巻取機構の相対移
動速度を制御している。後で述べる給糸角度検知装置や
張力制御装置と連動させるためにも、ガイド棒を給糸機
構に装着するのが有利である。
【0014】請求項4に記載のとおり、前記ガイド棒が
巻芯から離脱したとき、巻芯に対する釣糸の供給角度
が、直角方向から若干の遅れ角度となるように設定され
ていることが重要である。1層目の釣糸巻取りが巻取終
了側フランジの近傍まで進行して、ガイド棒が巻芯から
離脱すると、前記の相対速度の制御が解除されるが、こ
のとき釣糸が、巻芯に対して直角方向から若干の遅れ角
度で供給されていると、釣糸を互いに密着させて残りの
巻芯上に巻くことができる。もし釣糸の供給角度が巻取
軸に直角であると釣糸を互いに密着させて巻くことがで
きず、供給角度が直角より先行すと巻層に隙間が生じ
る。1層目の巻層が巻芯の終端に達すると、釣糸は巻取
終了側のフランジに当たって折り返し、1層目の巻層の
上に2層目の巻取が開始される。このとき1層目の巻層
が強固に形成されておれば、2層目の釣糸が1層目の巻
層に食い込むことはない。
【0015】1層目の釣糸と2層目の釣糸とが殆ど平行
であるため、1層目の巻層の釣糸と釣糸の間の谷間が2
層目の釣糸を平行整列巻きするためのガイドの役割を果
たす。さらに2層目の巻層が3層目の釣糸のガイドとな
るが、2層目の釣糸は1層目の釣糸の谷間に巻かれてい
るため、3層目の釣糸の圧力で2層目の釣糸がずれるこ
とはない。従って、1層目の巻層が強固に平行整列巻き
されておれば、2層目以上の釣糸の圧力によって下層に
ずれが生じないため、釣糸の下層の巻層への食い込みが
なくなり、全ての巻層が平行整列巻きとなる。
【0016】請求項5に記載のとおり、前記給糸機構
が、巻芯に対する釣糸の供給角度を検知する給糸角度検
知装置を備えていることにより、前記の給糸角度を容易
に設定することができる。また、請求項6に記載のとお
り、前記ガイド棒がスプールの巻芯から離脱した後、給
糸角度に応じて給糸機構と巻取機構との巻取軸方向の相
対移動速度を制御して釣糸巻取を行うこともできる。
【0017】さらに、請求項7に記載のとおり、前記給
糸機構が、釣糸の張力調節装置を備えていることも重要
である。これにより、請求項8に記載のとおり、前記張
力調節装置により1層目の釣糸巻取りを強い張力で行う
と、1層目の巻層がより強固なものとなる。特にガイド
棒の離脱後の巻芯の終端近傍の巻層を強化することがで
きる。
【0018】巻取機構と給糸機構の相対移動について
は、請求項9に記載のとおり、巻取機構を巻取軸方向に
固定し、給糸機構を巻取軸と平行に往復移動させること
ができる。例えば巻取軸に多数のスプールを装着した巻
取装置では、軸方向に長くなる巻取機構を往復移動させ
るよりも、給糸機構をスプールの巻芯の幅だけ往復移動
する形式が有利である。逆にまた、請求項10に記載の
とおり、給糸機構を固定して巻取機構を巻取軸方向に往
復移動可能とすることもできる。例えば1個のスプール
に釣糸を巻き取る場合は、スプールを巻芯の幅だけ往復
移動させた方が装置構成が単純となる。
【0019】本発明の装置は、もちろん、請求項11
記載のように、前記巻取機構の巻取軸上に複数のスプー
ルが連結して装着され、各スプールに順番に釣糸を小分
け巻きされる装置に適用することができる。
【0020】
【実施例】以下、本発明の実施形態のうち、巻取機構が
軸方向に静止し、給糸機構がスプールの巻芯に沿って往
復移動する形式の釣糸巻取装置により、1個のスプール
に釣糸を巻取る場合の実施例について、図面に基づいて
説明する。
【0021】本発明の釣糸巻取装置1は、図1、図2に
示すように、スプール2に所定長さの釣糸3を巻取りす
る巻取機構4と、巻取りが行われるスプール2に釣糸3
を供給する給糸機構5とで構成されている。
【0022】巻取機構4では、フランジ8,9間に円筒
形巻芯10を有するスプール2が巻取軸6の軸心上に装
着され、モーター7によって回転駆動される。
【0023】給糸機構5では、巻取機構4の巻取軸7と
平行なレール11上に給糸台12が移動可能に設置され
ており、駆動軸13を正逆駆動モータ14で駆動して給
糸台12が巻芯10に沿って往復移動する。
【0024】釣糸3は大型スプール15などで貯蔵され
ており、大型スプール15から間欠的に繰り出される釣
糸3をアキュムレータ16に一旦貯めて連続的に繰り出
すことができ、テンショナ17により一定張力を付与し
て給糸台12に供給される。
【0025】給糸台12には、スプールの巻芯10に向
かって起伏可能なガイド棒18が搭載されている。ガイ
ド棒18は、巻取軸の方向に厚みの薄いナイフ状で、ア
クチュエータ21によって駆動され、スプールの巻芯1
0への進入、及び巻芯10からフランジ9の外側への離
脱が可能となっている。さらに給糸台12には、スプー
ルの巻芯10に供給される釣糸3の供給角度を検知する
給糸角度検知装置19と、巻芯10に巻取られる釣糸3
の張力を巻取の各段階で調節できる張力調節装置20と
が搭載されている。
【0026】この釣糸巻取装置1で釣糸の巻取りを開始
するとき、先ずアクチュエータ21を駆動してガイド棒
18を押し下げ、アダプタ22等に始端が固定されてい
る釣糸3を、ガイド棒18でガイドして巻芯10部分に
進入させ、モータ14を駆動して釣糸3を巻取開始側の
フランジ8の内面に押しつけ、この状態でモータ7を駆
動してスプール2を回転させる。これによって、フラン
ジ8に接する巻芯10の始端から釣糸3の巻取りが開始
される(特願平8−2026参照)。本発明の装置で
は、引き続きこのガイド棒18で、巻芯10に巻かれた
釣糸3、即ち1層目の巻層23を、フランジ8の方向に
押しつけた状態で巻取を続ける。この巻取状況を図3に
示す。
【0027】図3に示すように、巻芯10に巻かれる釣
糸の巻層23をガイド棒18で矢印Aの方向に押しつけ
た状態で、ガイド棒18を巻芯10に沿って矢印Bの方
向に移動させる。これにより巻芯10上に釣糸が互いに
密着した巻層23が形成される。ガイド棒18と巻層2
3の間の圧力は、ガイド棒18に装着した歪みゲージ等
のセンサ24によって検知することができる。
【0028】このセンサ24の出力信号を増幅器25で
増幅して表示装置26で圧力値として表示すると共に、
評価装置27で、入力装置28から入力された設定圧力
の値と比較し、マイクロコンピュータ29によりモータ
14の回転速度を制御して、ガイド棒18と巻層23の
間で所定の圧力が維持されるようになっている。このよ
うにガイド棒18と巻層23の間の圧力に応じてガイド
棒18を矢印Bの方向に移動させることにより、巻芯1
0上で釣糸3が互いに所定の圧力で密着した1層目の巻
層23が形成される。この圧力は釣糸3の直径や材料に
よって決めることができる。
【0029】こうして巻層23が巻芯10の終端に近づ
くと、ガイド棒18は、フランジ9に接触する直前に、
巻芯10から離脱してフランジ9の外周より外側に回避
する。ガイド棒18の離脱により、送り速度の制御が解
除されて給糸台12が停止するが、このとき巻芯10に
対する釣糸3の供給角度が、直角方向よりも若干の遅れ
角度αとなるように設定されている。図4に示すよう
に、巻芯10に対して遅れ角度αで釣糸3が供給されて
いると、釣糸3が先に巻かれた巻層23に接して巻取ら
れるため、巻芯10の終端まで、釣糸3を隙間なく巻き
取ることができる。
【0030】こうして巻芯10の全面に釣糸3が巻き取
られると、釣糸3はフランジ9に当たって折り返し、1
層目の巻層23の上に2層目の巻取りが開始される。1
層目の巻層23が隙間なく強固に巻かれておれば、1層
目の釣糸と釣糸の間の谷間に巻かれる2層目の釣糸の圧
力によって、1層目の釣糸と釣糸の間隔が押し拡げられ
ることはなく、2層目の釣糸の1層目の巻層23への食
い込みが生じない。
【0031】また、1層目の釣糸と2層目の釣糸がほぼ
平行であるため、1層目の巻層の釣糸と釣糸の間の各谷
間が2層目の釣糸を平行整列巻きするためのガイドの役
割を果たす。そして2層目の釣糸は、1層目の釣糸と釣
糸の谷間に巻かれているため、3層目の釣糸の圧力によ
るずれは生じない。従って、1層目の巻層が強固に平行
整列巻きされておれば、2層目以降の巻層で、上層の釣
糸の下層の巻層への食い込みが生じないため、各巻層で
釣糸が平行整列状態に巻かれた良好なパラレル巻きの製
品が得られる。
【0032】本実施例の釣糸巻取装置1の給糸台12に
は、さらに給糸角度検知装置19(特願平8−2673
05参照)、及び張力調整装置20(特願平8−267
310参照)が搭載されている。給糸角度検知装置19
は、先端に給糸口30を有し後端に位置センサ31を有
するアーム32がピン33で給糸台12に旋回自在に取
り付けられている。釣糸3の巻芯10への供給角度α
は、アーム32後端部の位置センサ31で検知すること
ができる。位置センサ31の出力信号により、前記のマ
イクロコンピュータ29を介して給糸台12の送り速度
を制御することができる。位置センサ31として、磁
気、光、歪み、作動トランスなどの種々の検知手段を採
用することができる。
【0033】張力調節装置20は、釣糸3を巻き掛けし
たプーリのトルクを調節することによって巻取の各段階
で釣糸3の張力を細かく調節することができる。従っ
て、上記のガイド棒18により巻層23に軸方向の圧力
を加えると同時に、巻取られる釣糸3の張力を高くし、
ガイド棒18が巻芯10離脱した後も、釣糸3が巻芯の
終端に達するまでこの張力を維持して巻取りすることに
より、1層目の巻層23がさらに強固なものなる。な
お、釣糸3の巻芯10の終端への到達は、上記の給糸角
度検知装置19で容易に検知できる。
【0034】スプールの巻芯10に所定長さの釣糸3が
巻取られると、巻取を停止して釣糸を切断し、釣糸3の
終端を粘着テープ等でフランジ8又は9に固定した後、
このスプール2を巻取軸6から取り外す。
【0035】以上のように、本発明の釣糸巻取装置1に
よると、ガイド棒18により、軸方向に圧縮された強固
な1層目の巻層23が形成され、上層の釣糸の下層の巻
層への食い込みがなくなるために、各巻層で釣糸が平行
整列状態に巻かれた良好なパラレル巻きを形成すること
ができる。
【0036】本実施例では、巻取機構4に対して給糸機
構5が移動する形式の釣糸巻取装置1について説明した
が、このガイド棒18は、給糸台12が静止し、スプー
ル2が軸方向に移動する巻取装置にも適用することがで
き、また、巻取軸上に複数のスプールを装着して各スプ
ールに順番に釣糸を巻き取っていく装置など、種々の形
態の釣糸巻取装置に適用することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の釣糸巻取装置の概略を示す平面図であ
る。
【図2】本発明の釣糸巻取装置の概略を示す側面図であ
る。
【図3】1層目の巻層形成状況を示す斜視図である。
【図4】ガイド棒が巻芯から離脱した後の給糸角度を示
す概略の平面図である。
【符号の説明】
1・・・釣糸巻取装置 2・・・スプール 3・・・釣糸 4・・・巻取機構 5・・・給糸機構 8、9・・・フランジ 10・・・巻芯 18・・・ガイド棒 19・・・給糸角度検知装置 20・・・張力調節装置 23・・・巻層 24・・・歪みゲージ 29・・・マイクロコンピュータ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭55−111363(JP,A) 特開 昭54−118954(JP,A) 特開 昭54−137565(JP,A) 実開 昭59−137238(JP,U) 実開 昭52−97933(JP,U) 実開 昭52−62324(JP,U) 特公 平2−40579(JP,B2) 特公 昭48−36862(JP,B1) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) B65H 54/28

Claims (11)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 フランジ間に円筒形巻芯を有するスプー
    ルを巻取軸上に装着し、巻取軸を回転させてスプールの
    巻芯に釣糸を多層巻きする巻取機構と、釣糸の巻取りが
    行われるスプールの巻芯に釣糸を供給する給糸機構を有
    し、巻芯上に釣糸を平行整列状態で多層巻きする釣糸巻
    取装置において、スプールの巻芯への進入と、スプールのフランジの外周
    より外部への離脱を可能とすると共に、巻取機構に対し
    て巻取軸の方向に相対移動可能とした巻取軸の軸方向に
    薄いナイフ状のガイド棒を設け、 このガイド棒により、
    巻取開始側フランジの内面に釣糸を押しつけた状態で巻
    取りを開始し、巻芯上に巻かれる釣糸の1層目の巻層に
    巻取開始側フランジに向けて軸方向の圧力を加えた状態
    で、巻芯の始端から終端の近傍までの釣糸巻取りを行う
    ことを特徴とする釣糸巻取装置。
  2. 【請求項2】 前記ガイド棒と巻層の間の圧力に応じ
    て、ガイド棒と巻取機構との前記相対移動速度を制御す
    ることを特徴とする請求項1記載の釣糸巻取装置。
  3. 【請求項3】 前記ガイド棒が、巻取機構に対して巻取
    軸方向に相対移動可能な給糸機構に装着されており、巻
    層とガイド棒の間の圧力を表示すると共に、この圧力に
    応じて給糸機構と巻取機構の前記相対移動速度を制御す
    ることを特徴とする請求項1記載の釣糸巻取装置。
  4. 【請求項4】 前記ガイド棒がスプールの巻芯から離脱
    したとき、巻芯に対する釣糸の供給角度が、直角方向か
    ら若干の遅れ角度となるように設定されていることを特
    徴とする請求項3記載の釣糸巻取装置。
  5. 【請求項5】 前記給糸機構が、巻芯への釣糸の供給角
    度を検知する給糸角度検知装置を備えていることを特徴
    とする請求項3記載の釣糸巻取装置。
  6. 【請求項6】 前記ガイド棒が巻芯から離脱した後、給
    糸角度に応じて給糸機構と巻取機構との巻取軸方向の相
    対移動速度を制御することを特徴とする請求項3記載の
    釣糸巻取装置。
  7. 【請求項7】 前記給糸機構が、釣糸の張力調節装置を
    備えていることを特徴とする請求項3記載の釣糸巻取装
    置。
  8. 【請求項8】 前記張力調節装置により、1層目の釣糸
    巻取りを強い張力で行うように設定されている請求項7
    記載の釣糸巻取装置。
  9. 【請求項9】 前記巻取装置のスプールが巻取軸の方向
    に固定され、給糸機構がスプールの巻芯に沿って巻取軸
    と平行に往復移動することを特徴とする請求項1記載の
    釣糸巻取装置。
  10. 【請求項10】 前記給糸機構が固定され、スプールが
    軸方向に往復移動することを特徴とする請求項1記載の
    釣糸巻取装置。
  11. 【請求項11】 前記巻取機構の巻取軸に複数のスプー
    ルが装着され、各スプールに順番に釣糸が小分け巻きさ
    れることを特徴とする請求項1記載の釣糸巻取装置。
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