JP2965128B2 - テープ状ラベル作成装置 - Google Patents

テープ状ラベル作成装置

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JP2965128B2
JP2965128B2 JP10006595A JP10006595A JP2965128B2 JP 2965128 B2 JP2965128 B2 JP 2965128B2 JP 10006595 A JP10006595 A JP 10006595A JP 10006595 A JP10006595 A JP 10006595A JP 2965128 B2 JP2965128 B2 JP 2965128B2
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晃志郎 山口
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豊 杉山
淳 杉本
誉史 堀内
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Brother Industries Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、テープ状ラベル作成装
置に関し、特に手動操作によるヘッドリリース機構のリ
リース作動と、テープ巻き戻し禁止制御やテープ巻き戻
し制御とを連動させるようにしたものに関する。
【0002】
【従来の技術】従来、本願出願人は、特開平5−849
94号公報に記載のように、印字媒体である印字テープ
に文字や記号のキャラクタやマークを印字し、ファイル
の背表紙に貼付するのに適したラベルを作成するのに好
適なテープ状ラベル作成装置を提案し、実用化した。こ
のラベル作成装置は、キーボード、ディスプレイ、サー
マル印字方式の印字機構を備え、印字媒体としての印字
テープ(例えば、テープ幅6、9、12、18、24m
m)に、キャラクタやマークを、種々の文字サイズや書
体で印字できるように構成してある。
【0003】ところで、印字テープを送り方向だけでな
く、巻き戻し方向にも移送可能に構成し、例えば、文字
や記号を印字テープに1回目として印字した後、その印
字テープを1回目の印字開始位置まで巻き戻して、更に
文字や記号を重複させて2回目の印字を実行すること
で、合成文字やデザイン模様を印字したテープ状のラベ
ルを作成することが考えられる。
【0004】また、文字印字により作成したテープ状の
ラベルは、ファイルの背表紙だけに限らず、例えば、カ
セットテープやそのカセットテープケース、更にはビデ
オテープやそのビデオテープケースに貼付するのにも好
適であり、しかも印字文字列を、収録内容やジャンルに
応じて、部分的に色替えしてカラフルに印字したテープ
状のラベルを作成することが考えられる。
【0005】そこで、本願の発明者達は、インクリボン
のリボン色を、「黒」だけでなく、「赤」や「緑」や
「青」・・などの複数色とする複数種類のリボンカセッ
トをテープカセットとは別体のものとして準備し、これ
らリボンカセットをテープカセットに対して着脱可能に
構成するとともに、多色印字に供する印字色を、印字す
る順序に順次設定する一方、入力したテキストに対し
て、設定した複数色で印字する各印字色毎の印字対象範
囲を設定する色別範囲設定処理を実行するようにし、設
定した印字色と同様のリボン色を有するリボンカセット
を順次取り替えるとともに、印字処理毎に印字テープを
印字開始位置まで巻き戻し制御することで、合成文字や
デザイン模様を印字したラベルを作成したり、複数色で
カラフルに多色印字したラベルを作成することに着想し
た。
【0006】ところで、前述したように、同一印字領域
の複数回印字に際して、印字処理毎に、印字ヘッドが印
字開始位置に対応するまで印字テープを巻き戻す為に、
印字テープとインクリボンとを介して印字ヘッドに押圧
しているプラテンローラを、印字ヘッドからリリースさ
せる為のヘッドリリース機構を設ける上、各印字処理の
終了に応動して、このヘッドリリース機構をリリース作
動させるヘッドリリース駆動機構と、印字テープを巻き
戻すテープ巻き戻し制御が必要になる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、本願の
発明者達が着想したように、リボンカセットを順次取り
替えるとともに、各印字処理毎に印字テープを印字開始
位置まで巻き戻し制御することで、合成文字やデザイン
模様を印字したラベルを作成したり、複数色でカラフル
に多色印字したラベルを作成する場合、ヘッドリリース
機構だけでなく、各印字処理の終了時に、ヘッドリリー
ス機構をリリース作動させるヘッドリリース駆動機構が
必要となり、強力で大型のアクチュエータを有するヘッ
ドリリース駆動機構を設けるラベル作成装置が大型化す
るとともに、コスト高になるという問題がある。
【0008】そこで、そのヘッドリリース駆動機構を省
略して、ヘッドリリース機構を手動操作でリリース作動
させることが考えられるが、各印字処理の終了時には、
ヘッドリリース機構を手動操作でリリース作動させるま
でに、テープ巻き戻し制御が直ぐに作動することから、
印字済みのインクリボンを巻き取るリボン巻き取りスプ
ールが印字テープと同時に巻き戻しされて、そのリボン
巻き取りスプールから多量のインクリボンが繰り出され
てリボンカセット内に絡まることになり、リボンカセッ
トが使用不能になるという問題がある。
【0009】本発明の目的は、ヘッドリリース機構を手
動操作によるリリース作動可能に構成して簡単化すると
ともに、リリース作動時以外におけるテープの巻き戻し
を禁止して、インクリボンのリボンカセット内での絡ま
りを防止し得るようなテープ状ラベル作成装置を提供す
ることにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】請求項1に係るテープ状
ラベル作成装置は、印字媒体であるテープを送り方向と
巻き戻し方向とに択一的に移送するテープ移送機構と、
文字や記号等をテープに印字する印字ヘッドと印字ヘッ
ドに対向するプラテンとを含む印字手段と、印字の為の
制御を司る制御手段とを備えたテープ状ラベル作成装置
において、印字ヘッドとプラテンの一方を他方に対して
リリースさせるヘッドリリース機構と、ヘッドリリース
機構の作動状態を検出する作動状態検出手段と、作動状
態検出手段の検出信号からヘッドリリース機構のリリー
スを検出しているとき以外は、制御手段に対してテープ
移送機構によるテープの巻き戻し移送を禁止する巻き戻
し禁止手段とを備えたものである。
【0011】請求項2に係るテープ状ラベル作成装置
は、印字媒体であるテープを送り方向と巻き戻し方向と
に択一的に移送するテープ移送機構と、複数色のインク
リボンを夫々収容し且つ複数色で順々に印字する為に着
脱自在に択一的に装着される複数のリボンカセットと、
文字や記号等をテープに印字する印字ヘッドと印字ヘッ
ドに対向するプラテンとを含む印字手段と、印字の為の
制御を司る制御手段とを備えたテープ状ラベル作成装置
において、印字ヘッドとプラテンの一方を他方に対して
リリースさせるヘッドリリース機構と、ヘッドリリース
機構の作動状態を検出する作動状態検出手段と、作動状
態検出手段の検出信号からヘッドリリース機構のリリー
スを検出しているとき以外は、制御手段に対してテープ
移送機構によるテープの巻き戻し移送を禁止する巻き戻
し禁止手段とを備えたものである。請求項3に係るテー
プ状ラベル作成装置は、請求項1又は請求項2の発明に
おいて、ヘッドリリース機構を手動操作でリリース作動
させる為の操作部材を更に備え、その操作部材としてラ
ベル作成装置のカセットカバーを使用したものである。
【0012】請求項4に係るテープ状ラベル作成装置
は、請求項1又は請求項2の発明において、前記巻き戻
し禁止手段がテープ移送機構によるテープの巻き戻し方
向への移送を禁止していないときに、テープ移送機構に
テープの印字開始位置までテープの巻き戻しを実行させ
る巻き戻し制御手段を、制御手段に設けたものである。
請求項5に係るテープ状ラベル作成装置は、請求項4の
発明において、前記テープ移送機構のテープ移送経路の
終端付近においてテープの有無を検出するテープ検出手
段を設け、巻き戻し制御手段はテープ検出手段の検出信
号からテープの先端を検出したときにテープの巻き戻し
を停止するものである。
【0013】請求項6に係るテープ状ラベル作成装置
は、請求項5の発明において、前記テープ検出手段は、
印字手段のテープ送り方向下流側に配置されているもの
である。
【0014】請求項7に係るテープ状ラベル作成装置
は、請求項6の発明において、前記巻き戻し制御手段
は、テープ検出手段の検出信号がテープ有りを示す信号
からテープ無しを示す信号に変わることにより、テープ
先端を検出するものである。
【0015】請求項8に係るテープ状ラベル作成装置
は、請求項1または請求2の発明において、文字や記号
及び種々の指令を入力するための入力手段と、入力され
たテキストのデータを記憶するデータ記憶手段と、ディ
スプレイを含む表示手段とを備えたものである。
【0016】
【作用】請求項1に係るテープ状ラベル作成装置におい
ては、印字手段に含まれる印字ヘッドとプラテンとは、
印字媒体であるテープとインクリボンとを介して対向し
て設けられ、ヘッドリリース機構により、印字ヘッドと
プラテンの一方が他方に対してリリースされると、作動
状態検出手段は、ヘッドリリース機構の作動状態を検出
する。ところで、巻き戻し禁止手段は、作動状態検出手
段の検出信号からヘッドリリース機構のリリースを検出
しているとき以外は、制御手段に対してテープ移送機構
によるテープの巻き戻し移送を禁止する。
【0017】また、ヘッドリリース機構の作動状態を検
出した検出信号に基づいて、ヘッドリリース機構のリリ
ースを検出しているとき以外は、テープの巻き戻し移送
が禁止されるので、インクリボンをカセット化した場合
に、ヘッドリリース機構がリリース作動されてそのリボ
ンカセットが取り外されるまで、テープの巻き戻しが行
なれないことから、テープと同期して移送されるインク
リボンが巻き戻しされることがなく、インクリボンのリ
ボンカセット内での絡まりを防止することができる。
【0018】請求項2に係るテープ状ラベル作成装置に
おいては、請求項1と略同様に作用する。即ち、ヘッド
リリース機構の作動状態を検出した検出信号に基づい
て、ヘッドリリース機構のリリースを検出しているとき
以外は、テープの巻き戻し移送が禁止されるので、複数
色のインクリボンを夫々収容し且つ複数色で順々に印字
する為に、複数のリボンカセットのうちから択一的に装
着される場合に、ヘッドリリース機構がリリース作動さ
れてそのリボンカセットが取り外されるまで、テープの
巻き戻しが行なれないことから、テープと同期して移送
されるインクリボンが巻き戻しされることがなく、イン
クリボンのリボンカセット内での絡まりを防止すること
ができる。
【0019】請求項3に係るテープ状ラベル作成装置に
おいては、請求項1又は請求項2と同様の作用を奏する
が、ヘッドリリース機構は、ヘッドリリース駆動機構な
どでリリース作動させるのではなく、操作部材の手動操
作によりリリース作動されて、印字ヘッドとプラテンの
一方が他方に対してリリースされるので、ラベル作成装
置を小型化且つ低コスト化することができる。また、操
作部材が、ラベル作成装置のカセットカバーであるの
で、その操作部材として別途設けることなく、リボンカ
セットを取り出す為にカセットカバーを開放すること
で、ヘッドリリース機構をリリース作動させることがで
きる。
【0020】請求項4に係るテープ状ラベル作成装置に
おいては、請求項1又は請求項2と同様の作用を奏する
が、前記巻き戻し禁止手段がテープ移送機構によるテー
プの巻き戻し方向への移送を禁止していないときに、テ
ープ移送機構にテープの印字開始位置までテープの巻き
戻しを実行させる巻き戻し制御手段を、制御手段に設け
たので、ヘッドリリース機構がリリース作動されている
ときに、次の印字の為に、テープだけを印字開始位置ま
で巻き戻すことができる。
【0021】請求項5に係るテープ状ラベル作成装置に
おいては、請求項4と同様の作用を奏するが、前記テー
プ移送機構のテープ移送経路の終端付近においてテープ
の有無を検出するテープ検出手段を設け、巻き戻し制御
手段はテープ検出手段の検出信号からテープの先端を検
出したときにテープの巻き戻しを停止するので、次の印
字開始位置までのテープの巻き戻しを自動化することが
できる。
【0022】請求項6に係るテープ状ラベル作成装置に
おいては、請求項5と同様の作用を奏するが、前記テー
プ検出手段は、印字手段のテープ送り方向下流側に配置
されているので、印字ヘッドによる印字に影響を及ぼす
ことなく、テープの先端を確実に検出することができ
る。
【0023】請求項7に係るテープ状ラベル作成装置に
おいては、請求項6と同様の作用を奏するが、前記巻き
戻し制御手段は、テープ検出手段の検出信号がテープ有
りを示す信号からテープ無しを示す信号に変わることに
より、テープ先端を検出するので、テープ移送機構によ
りテープが高速で巻き戻される場合でも、テープの先端
を精度よく検出でき且つテープの巻き戻しを精度良く停
止させることができる。
【0024】請求項8に係るテープ状ラベル作成装置に
おいては、請求項1または請求項2と同様の作用を奏す
るが、入力手段やデータ記憶手段や表示手段を備えてい
るので、所望のテキストを入力できるとともに、その入
力したテキストを記憶させたり表示させたりすることが
できる。
【0025】
【実施例】以下、本発明の実施例について、図面に基づ
いて説明する。
【0026】本実施例は、文字や記号などの多数のキャ
ラクタを印字媒体である印字テープに、リボン色の異な
る複数のリボンカセットを取り換えることで、多色印字
可能なテープ状ラベル作成装置に本発明を適用した場合
のものである。
【0027】図1に示すように、テープ状ラベル作成装
置1の本体カバー2の前部には、文字や記号や数字など
の文字キーに加えて、種々の機能キーなどが設けられた
キーボード4が配設され、そのキーボード4の直ぐ後側
には、入力した文字や記号を表示可能な液晶ディスプレ
イ5が設けられるとともに、リボンカセット30の交換
時に開閉されるカセットカバー3に対応する本体カバー
2の内部には、サーマルヘッド12を備えたサーマル印
字機構10が配設されている。ここで、スライドツマミ
6をスライドさせてカセットカバー3を開放でき、また
切断用ノブ85を下方に押圧操作して、印字した印字テ
ープ22を手動で切断できる。
【0028】次に、サーマルヘッド12を含むサーマル
印字機構10について、図2〜図8に基づいて説明す
る。
【0029】先ず、サーマル印字機構10に着脱可能に
装着されるテープカセット20について、図2〜図5・
図7に基づいて説明する。
【0030】このテープカセット20のテープケース2
1内部には、薄膜状のフィルムからなる印字テープ22
が巻装されたテープスプール23が回転自在に設けら
れ、このテープスプール23から繰出された印字テープ
22は、複数のガイド部で湾曲状にガイドされて、サー
マルヘッド12の直前を通過して、テープ送りローラ2
4によりテープ送り方向に移送されてテープカセット2
0の外部に排出されるように構成されている。
【0031】また、図7に示すように、テープケース2
1の外周壁の相離隔した2箇所には、次に説明するリボ
ンカセット30の着脱時に、リボンカセット30を上下
方向にガイドし且つ支持する為の1対のガイド軸21a
・21bの下端部が夫々一体形成されている。更に、テ
ープケース21には、リボンカセット30の下側に当接
して支持する1対の下端壁部21c・21dが夫々形成
されている。
【0032】次に、テープカセット20に着脱可能に装
着されるリボンカセット30について、図2〜図8に基
づいて説明する。
【0033】リボンカセット30のリボンケース31に
は、テープケース21の一部分に上側から当接する上壁
部31aが水平に延びて一体形成され、その上壁部31
aの端部には、テープケース21の1対のガイド軸21
a・21bに外嵌される、貫通穴を有する1対の係合脚
部31b・31cが形成されるとともに、テープケース
21の切欠き部21eに当接する垂直壁部31dが形成
されている。また、リボンカセット30には、テープカ
セット20を挿通して下方から挿入されるサーマルヘッ
ド12を収容するヘッド収容部37が形成されている。
【0034】更に、リボンケース31内部には、インク
リボン32が巻装されたリボンスプール33と、このイ
ンクリボン32を巻取るリボン巻取りスプール34とが
回転可能に設けられ、リボンスプール33に巻装された
インクリボン32は、サーマルヘッド12に対向すると
きに印字テープ22と一時的に平行状に接近し、リボン
ケース31に一体形成された分離部材35の分離部35
aで略鋭角的に折曲されて、印字テープ22から離間
し、リボン巻取りスプール34で巻き取られるように構
成されている。即ち、リボンケース31の分離部材35
は、サーマルヘッド12のテープ送り方向下流側に位置
している。そして、リボンケース31には、これらリボ
ンスプール33、巻取りスプール34、分離部材35等
を上側から支持する蓋部材31eが形成されている。
【0035】一方、テープケース21には、リボンカセ
ット30を収容する為のリボンカセット収容部21f
(図7参照)が形成され、リボンケース31の蓋部材3
1eと上壁部31aとの上面には、つまみ片31f,3
1gが夫々形成されているので、印字に際しては、先ず
テープケース21を本体カバー2に設けられた装着用凹
部(図示略)に装着した後、所望の印字色のインクリボ
ン32を有するリボンカセット30をテープケース21
のリボンカセット収容部21fに装着することができ
る。このときには、先ず2本の指で1対のつまみ片31
f,31gを掴んだ状態で、1対の係合脚部31b・3
1cを対応するガイド軸21a,21bに貫通穴を介し
て夫々外嵌させながら、リボンカセット30を下方に移
動させてリボンカセット収容部21fに収納する。この
とき、リボンケース31の上壁部31aがテープカセッ
ト20の上面に重なるとともに、リボンカセット30の
下端部は、テープケース21の1対の下端壁部21c・
21dに上側から当接して、リボンカセット30はテー
プケース21に対して所定位置に保持される。
【0036】ところで、リボンカセット30には、イン
クリボン32のリボン色(赤、緑、黄、黒、・・・)や
リボン幅(12、18、24、32mm) により、複数種類が準備
されており、リボンケース31の垂直壁部31dの下端
部には、これら複数種類のリボンカセット30の何れか
を検出させる為に、最大で6つの検出穴36aを組合せ
た検出用穴群36(図6においては、1つの検出穴36
aが形成されている)が形成されている。
【0037】次に、印字テープ22とインクリボン32
とを印字方向である送り方向と、反印字方向である巻き
戻し方向とに移送可能なテープ・リボン移送機構40に
ついて、図9に基づいて説明する。
【0038】本体フレーム11には、テープスプール2
3の中央部に係合可能なテープ巻取りカム41と、リボ
ン巻取りスプール34の中央部に係合可能なリボン巻取
りカム42と、テープ送りローラ24の中央部に係合す
るテープ駆動カム43とが回転可能に枢支され、サーマ
ルヘッド12が立設されるとともに、前記検出用穴群3
6の6つの検出穴36aの有無を検出する為に、第1〜
第6検出スイッチからなるリボン検出スイッチ群103
が設けられ、これら6つの検出スイッチからのスイッチ
信号の組み合わせによるリボン検出信号RSが出力され
る。
【0039】更に、本体フレーム11の前端部の右端部
には、ステッピングモータからなるテープ駆動モータ4
4が取付けられ、このテープ駆動モータ44の駆動ギヤ
45に、本体フレーム11に夫々回転可能に支持された
ギヤ46〜53が順次噛み合い、このギヤ53には、テ
ープ駆動カム43に固着されたテープ駆動ギヤ54とギ
ヤ55とが噛み合っている。ここで、ギヤ48とギヤ4
9とは一体的に形成されて、リボン巻取りカム42の下
端部に固着され、またギヤ50とギヤ51とは一体的に
形成され、更にテープ巻取りギヤ52はテープ巻取りカ
ム41の下端部に固着されている。即ち、テープ駆動モ
ータ44の回転は、これらギヤ45〜54を介して、テ
ープ駆動ギヤ54に固着されたテープ駆動カム43に伝
達され、テープ送りローラ24の回転により印字テープ
22が移送される。
【0040】一方、一体形成された両ギヤ50,51の
隙間には、揺動レバー56の基端部が両ギヤ50,51
との間に適度の摩擦抵抗を付与された状態で支持され、
その揺動レバー56には、ギヤ51に常時噛み合う遊星
ギヤ57が回転可能に枢支されている。また、ギヤ53
の枢支軸58には、切断禁止レバー84の基端部が、切
断禁止レバー84に支持されている巻きバネ59の一端
と基端部とで枢支軸58を挟むように、巻きバネ59の
付勢力により押圧支持されている。そして、図9に示す
ように、テープ駆動モータ44が通常印字の為に、時計
回転方向に駆動(正回転駆動)されて、ギヤ50が時計
回転方向に回転するときには、両者間の摩擦力によりそ
の揺動レバー56も時計回転方向に回動して、遊星ギヤ
57がテープ巻取りギヤ52と噛合しないようになり、
テープ巻取りカム41がフリーになることから、テープ
スプール23に巻装された印字テープ22が繰出される
と同時に、ギヤ53が反時計回転方向に回転して、切断
禁止レバー84が反時計回転方向に回動し、切断禁止レ
バー84の先端部が後述する切断用レバー82の下側に
位置して、切断動作が禁止されるとともに、リボン駆動
ギヤ45の反時計回転方向への回転によりリボン巻取り
カム42がクラッチバネ60を介して反時計回転方向へ
回転して、インクリボン32がリボン巻取りスプール3
4に巻取られる。
【0041】ところで、ゴム製のプラテンローラ65と
テープ送りサブローラ66とを回転可能に支持するロー
ラホルダ67は、本体フレーム11に立設された枢支軸
68に回動可能に枢支され、カセットカバー3の開閉に
連動してリリースレバー71が左右方向に移動して、図
9に示す印字位置と、図11に示すリリース位置とに亙
って位置切換えされる。ここで、そのローラホルダ67
は、図示外の巻きバネにより常にリリース位置に弾性付
勢されている。即ち、リリースレバー71に枢着したコ
ロ72が本体フレーム11の立設壁11aに当接すると
ともに、リリースレバー71の一端部がローラホルダ6
7に後側から当接しているので、リリースレバー71が
図11に示す退避位置から図9に示す作動位置まで左方
移動したときには、リリースレバー71の左端部がロー
ラホルダ67と立設壁11aとの間にクサビ状に侵入し
て、ローラホルダ67はリリース位置から印字位置に切
換えられる。このとき、プラテンローラ65は印字テー
プ22とインクリボン32とを介してサーマルヘッド1
2を押圧するとともに、テープ送りサブローラ66は印
字テープ22を介してテープ送りローラ24を押圧して
いる。
【0042】ここで、ローラホルダ67が印字位置に切
換えられたときには、プラテンローラ65の下端部に固
着したプラテンギヤ(図示略)がギヤ55に噛合すると
ともに、またテープ送りサブローラ66の下端部に固着
したサブローラギヤ(図示略)がテープ駆動ギヤ54に
噛合する。
【0043】次に、カセットカバー3の開放に連動して
リリースレバー71を右方向に駆動して、ローラホルダ
67をサーマルヘッド12に対してリリース位置に切換
えてリリースさせるヘッドリリース機構70について、
図9・図11〜図13に基づいて説明する。
【0044】前記カセットカバー3の後端部は、図12
〜図13に示すように、本体カバー2に取付けた枢支ピ
ン7に複数箇所で開閉可能に支持され、そのカセットカ
バー3の右側壁3aには、湾曲状の溝カム3bが形成さ
れている。そして、本体フレーム11の右端部の下側に
配設された作動板74の後端部には、その溝カム3bに
係合する係合ピン75が固着されている。ところで、リ
リースレバー71の右端部は、本体フレーム11に回動
可能に枢着した二股レバー76の一方のレバーに回動可
能に枢支されるとともに、その二股レバー76の他方の
レバーには、作動板74の前端部に固着したピン77を
介して連結されている。
【0045】そして、図12に示すようにカセットカバ
ー3が閉じているとき、つまりローラホルダ67が図9
に示す印字位置のときに、図13に示すように、カセッ
トカバー3を開放したときには、溝カム3bの移動によ
り、この溝カム3bに係合する係合ピン75が後方に移
動するので、作動板74が後方に移動し、二股レバー7
6が反時計回転方向に回動して、リリースレバー71が
右方に移動するのに応動して、ローラホルダ67がリリ
ース位置に切換えられる。このとき、作動板74が後方
に移動したときに、カバー開閉検出スイッチ102から
「H」レベルのカバー開閉信号VSが出力される。ま
た、図13に示すようにカセットカバー3を開放してい
るとき、つまりローラホルダ67が図11に示すリリー
ス位置のときに、図12に示すように、カセットカバー
3を閉じたときには、溝カム3bの移動により、係合ピ
ン75が前方に移動するので、作動板74が前方に移動
し、二股レバー76が図11に示す位置から時計回転方
向に回動して、リリースレバー71が左方に移動するの
に応動して、ローラホルダ67が印字位置、つまり非リ
リース状態に切換えられる。
【0046】そして、図2・図9に示すように、印字を
実行する際には、先ずテープカセット20をサーマル印
字機構10に装着した上で、このテープカセット20に
リボンカセット30が装着され、カセットカバー3を閉
じたときには、ローラホルダ67が印字位置に切換えら
れている。そして、この状態で、テープ駆動モータ44
が通常印字方向に正回転駆動されたときには、これらギ
ヤ45〜55が夫々所定の回転方向に駆動され、プラテ
ンローラ65とテープ送りサブローラ66とが夫々反時
計回転方向に回転されるとともに、テープ送りサブロー
ラ66とテープ送りローラ24とが同期して回転するの
で、印字テープ22は、サーマルヘッド12で印字され
ながら、テープ切断機構80とテープ検出機構90とを
通過して外部に排出される。このとき、テープ巻取りカ
ム41がフリーになることから、テープスプール23に
巻装された印字テープ22が抵抗なく順次繰出される。
これと同時に、インクリボン32は、プラテンローラ6
5の回転により印字テープ22と同期してリボンスプー
ル33から繰出され、リボン巻取りギヤ48の回転によ
りリボン巻取りカム42が回転され、リボン巻取りカム
42に係合して回転するリボン巻取りスプール34に巻
き取られる。
【0047】一方、1色目の印字が終了して2色目印字
を実行する際には、先ずカセットカバー3を開放して、
リボンカセット30が取り外されたときには、ローラホ
ルダ67はヘッドリリース機構70によりリリース位置
に切換えられている。そして、テープ駆動モータ44が
反時計回転方向(巻き戻し方向)に逆回転駆動されたと
きには、図3・図11に示すように、これらギヤ45〜
55が夫々所定の回転方向に駆動される。このとき、ギ
ヤ50の反時計回転方向への回転により、揺動レバー5
6も反時計回転方向に回動して、遊星ギヤ57がテープ
巻取りギヤ52と噛合するようになり、テープ巻取りカ
ム41が反時計回転方向に回転して、印字された印字テ
ープ22がテープスプール23に巻取られる。ここで、
リボン巻取りギヤ48が時計回転方向に回転駆動される
が、リボンカセット30が取り外されているので、リボ
ン巻取りスプール34に巻取られたインクリボン32の
繰出しはない。
【0048】次に、印字された印字テープ22を切断す
るテープ切断機構80について、図9・図14・図15
に基づいて説明する。
【0049】本体フレーム11の左端部が部分的に下方
に曲げられた左端壁11bには、固定刃81の下端部が
固着され、側面視略L字状の切断用レバー82の基端部
がビス83で回動可能に枢支され、その切断用レバー8
2には可動刃82aが形成されている。ここで、印字中
には、図9に示すように、ギヤ53が反時計回転方向に
回転して、切断禁止レバー84の先端部が切断用レバー
82の下側に移動して、切断動作が禁止されている。
【0050】しかし、印字終了時に、テープ駆動モータ
44が少しだけ巻き戻し方向に回転されたときには、図
15に示すように、ギヤ53が時計回転方向に少しだけ
回転して、切断禁止レバー84の先端部が切断用レバー
82の下側から外れて切断動作が可能になったときに、
図14に示すように、切断用レバー82の先端部の切断
用ノブ85を下方向に押圧操作したときには、可動刃8
2aが2点鎖線で示す切断位置に回動し、固定刃81と
可動刃82aとの間に位置する印字テープ22が、これ
ら両刃81・82aの協働により切断される。このと
き、本体フレーム11に取付けられた切断検出スイッチ
101は、切断用レバー82に取付けた作動部材86に
より作動して切断検出信号CSを出力する。そして、切
断用レバー82の押圧操作を停止すると、切断用レバー
82は、図示外のバネによる付勢力により、実線で示す
元の所定位置に復帰回動する。
【0051】次に、そのテープ切断機構80よりも外側
に設けられ、印字テープ22の有無を検出するテープ検
出機構90について、図2に基づいて説明する。
【0052】テープ切断機構80よりも外側の本体カバ
ー2には、1対のセンサ収容室96・97を密閉状に形
成する為に案内部材94,95が一体的に形成され、一
方のセンサ収容室96には発光素子92が取付けられる
とともに、他方のセンサ収容室97には受光素子93が
取付けられている。これら1対の案内部材94,95の
間には、印字テープ22が通過可能なスリット98が形
成されるとともに、1対の案内部材94,95の相対向
する部位には、小径の光通過穴94a・95aが形成さ
れるとともに、傾斜したガイド部99が夫々形成され
て、テープ切断機構80を通過した印字テープ22の先
端部をこのガイド部99でガイドすることで、確実にス
リット98を通過して検出可能になっている。
【0053】そして、発光素子92から発射されたセン
サ光が、各センサ収容室96・97に形成された光通過
穴94a・95aを通過して、受光素子93に投射され
る。即ち、印字テープ22が、テープ検出センサ91に
進入し、その発光素子92と受光素子93との間に存在
するときだけ、そのセンサ光が遮断されることから、テ
ープ検出センサ91からは、「L」レベルのテープ検出
信号TSを出力する。次に、テープ状ラベル作成装置1
の制御系は、図16のブロック図に示すように構成され
ている。
【0054】制御装置CDの入出力インターフェース1
13には、キーボード4と、テープ検出センサ91と、
切断検出スイッチ101と、カバー開閉検出スイッチ1
02と、リボン検出スイッチ群103と、液晶ディスプ
レイ(LCD)5に表示データを出力する為のビデオR
AMを有するディスプレイコントローラ(LCDC)1
04と、警告用ブザー105の為の駆動回路106と、
サーマルヘッド12を駆動する為の駆動回路107と、
テープ駆動モータ44の為の駆動回路108とが夫々接
続されている。
【0055】制御装置CDは、CPU110と、このC
PU110にデータバスなどのバス114を介して接続
された入出力インターフェース113と、フォントRO
M111と、ROM112及びRAM120とから構成
されている。
【0056】フォントROM111には、文字や記号な
どの多数のキャラクタの各々に関して、表示用ドットパ
ターンデータが格納されるとともに、印字用ドットパタ
ーンデータが、複数の印字文字サイズ分格納されてい
る。
【0057】前記ROM112には、キーボード4から
入力された文字や記号や数字などのキャラクタのコード
データに対応させて、ディスプレイコントローラ104
を制御する表示駆動制御プログラム、テキストメモリ1
21に格納された文字や記号について、印字に供するド
ットパターンデータを作成する印字制御プログラムや、
作成されたドットパターンデータについて、1ドット列
毎のドットパターンデータを順次サーマルヘッド12や
テープ駆動モータ44に出力して印字する印字駆動制御
プログラム、本願特有の後述の多色印字制御の制御プロ
グラムなどが格納されている。尚、ROM112には、
第1〜第6検出スイッチからなるリボン検出スイッチ群
103から出力されるリボン検出信号RSに基づいて、
インクリボン32のリボン色とリボン幅とを検知するリ
ボンカセット検知テーブルが格納されている。
【0058】前記RAM120のテキストメモリ121
には、キーボード4から入力された文字や記号からなる
テキストのデータが、設定された印字色のデータを対応
づけて格納される。色数メモリ122には、設定された
印字色の色数データが格納される。印字色順序メモリ1
23には、設定された印字色の色順序のデータが格納さ
れる。余白量メモリ124には、設定された同一の前余
白量と後余白量とに関する余白量データが格納される。
印字データバッファ125には、そのテキストメモリ1
21に格納されたキャラクタコードに対応するドットパ
ターンデータが展開して格納される。更に、RAM12
0には、CPU110で演算した演算結果を一時的に格
納するメモリなどが設けられている。
【0059】次に、テープ状ラベル作成装置1の制御装
置CDで行なわれる、多色印字制御のルーチンについ
て、図17〜図25のフローチャートに基づいて説明す
る。尚、図中符号Si(i=10、11、12・・・)
は各ステップである。
【0060】ここで、多色印字制御に先立って、図26
に基づいて、テープ検出センサ91によるテープ検出位
置と、テープ切断機構80によるテープ切断位置と、サ
ーマルヘッド12による印字位置との位置関係について
説明すると、印字テープ22の送り方向Tにおいて、送
り方向Tの上流側から印字位置(P位置)、テープ切断
位置(C位置)テープ検出位置(S位置)の順となり、
印字位置とテープ切断位置との印字・切断間距離Dcp
は約25mmであり、テープ切断位置とテープ検出位置と
の切断・検出間距離Dscは約15mmである。また、分
離部材35の分離部35aによる分離位置(B位置)
は、送り方向Tにおいて印字位置よりも約6mmだけ下流
側に位置している。
【0061】このテープ状ラベル作成装置1に電源が投
入されると、先ずサーマル印字機構10や制御装置CD
を初期化する初期化処理が実行される(S10)。そし
て、ディスプレイ5には、テキスト入力画面が表示され
るので、印字用書式を設定後、テキストのデータを入力
する入力処理やその入力されたテキストを表示する表示
処理が実行され、入力されたテキストデータはテキスト
メモリ121に格納される(S11)。例えば、図27に
示すように、入力されたテキストデータ「あかみどり
くろ」がテキストメモリ121に格納される。
【0062】次に、印字色順序設定処理制御(図18参
照)が実行される(S12)。
【0063】この制御が開始されると、メッセージ「印
字色数は?」がディスプレイ5に表示されるので、数字
キーを操作して色数Nを設定する色数設定処理が実行さ
れ、その設定された色数Nが色数メモリ122に格納さ
れる(S30)。次に、複数の色の名前がディスプレイ5
に表示されるので、印字に供する色の順序を順次設定す
る色順序設定処理が実行され、設定された色順序のデー
タが印字色順序メモリ123に格納され(S31)、この
制御を終了して、多色印字制御のS13にリターンする。
【0064】次に、多色印字制御において、色毎の印字
対象範囲設定処理制御(図19参照)が実行される(S
13)。
【0065】この制御が開始されると、先ず色数カウン
タのカウント値Iに色数Nがセットされ(S33)、この
色数カウント値Iから「1」を減算して「0」でないと
き、つまり最終の印字色の対象文字列の設定でないとき
には(S34:No)、色順序のデータに基づいて、未設定
色のうち印字色順序における先頭印字色について、印字
対象となる文字や記号の各々をカーソルで指示して設定
する印字対象文字列設定処理が実行される(S35)。
【0066】即ち、この印字対象文字列設定処理におい
ては、テキストデータがディスプレイ5に表示されるの
で、キーボード4の右端に配置されている4つのカーソ
ル移動キーを操作して、最終の印字色以外の各印字色に
ついて、印字対象となる文字や記号の各々をカーソル移
動キーを操作してカーソルで指示すると共に、その都度
色確定キーを操作し、印字対象文字列の設定終了時に
は、確定キーが操作される。この確定キーの操作によ
り、カーソル移動キーと色確定キーとの操作により指示
された文字の文字データに付随させて、設定された色デ
ータがテキストメモリ121に記憶される。
【0067】そして、色数カウント値Iが1つデクリメ
ントされ(S36)、(I−1)が「0」になるまで、S
34〜S36が繰り返して実行される。そして、(I−1)
が「0」になって、最終の印字色以外の各印字色につい
て、印字対象文字列の設定が完了したときには(S34:
Yes )、最終の印字色について、テキストデータのう
ち、既に設定された文字や記号を除く残りの文字を設定
する文字列設定処理が実行される(S37)。
【0068】この文字列設定処理を図20に基づいて具
体的に説明すると、先ず、テキストメモリ121に記憶
されている文字データが先頭から読み出され(S371
)、色データが付随しているか否かが判断される(S3
72 )。読み出された文字データに色データが付随して
おり(S372 :Yes )、その文字データが最後の文字デ
ータでなければ(S373 :No)、次のデータが読み出さ
れ(S374 )、前記S372の処理が再度実行される。一
方、読み出された文字データに色データが付随していな
ければ(S372 :No)、その文字データに対して、最終
の印字色に対応する色データが付随して記憶され(S37
5 )、前記S373 の処理が実行される。上記各処理が、
テキストメモリ121に記憶されている最後の文字デー
タまで繰り返し実行され、前記S373 において、最後の
文字データであると判断されると(S373 :Yes )、図
19のS38へリターンする。
【0069】例えば、テキストメモリ121に文字デー
タ「あか みどり くろ」が記憶され、色数3、色順序
「赤」「緑」「黒」が設定されていると、S35の印字対
象文字列設定処理において、先ず、印字色「赤」につい
ては、カーソルキーと色確定キーの操作により文字列
「あか」が設定され、図27に示すように、テキストメ
モリ121の文字データ「あ」「か」の各々に付随して
色データ「赤」が記憶され、次に印字色「緑」について
文字列「みどり」が設定されると、テキストメモリ12
1の文字データ「み」「ど」「り」の各々に付随して色
データ「緑」が記憶される。
【0070】ここで、印字色「緑」の設定が終了する
と、色数カウント値(I−1)が「0」となるので、S
37の文字列設定処理において、テキストメモリ121の
先頭から順次文字データが読み出され、テキストデータ
の印字色が未設定の文字列「くろ」に対して最終の印字
色「黒」が自動的に設定され、テキストメモリ121の
文字データ「く」「ろ」に付随して色データ「黒」が記
憶される。
【0071】次に、ディスプレイ5にメッセージ「印字
テープの余白量は?」が表示されるので、数字キーを操
作して所望の余白量が設定されると、その設定された余
白量が余白量メモリ124に記憶され(S38)、この制
御を終了して、多色印字制御のS14にリターンする。
【0072】そして、多色印字制御において、印字キー
が操作されたときには(S14・S15:Yes )、印字開始
処理制御(図21参照)が実行される(S16)。
【0073】この制御が開始されると、先ずリボン検出
スイッチ群103からのリボン検出信号RSに基づい
て、装着されたリボンカセット30のリボン色Rが読み
込まれ(S40)、印字色順序の先頭印字色Cが読み込ま
れ(S41)、リボン色Rと先頭印字色Cとが一致しない
ときは(S42:No)、印字色の不一致を知らせるエラー
メッセージがディスプレイ5に表示される(S43)。
【0074】次に、カバー開閉検出スイッチ102のカ
バー開閉信号VSに基づいて、カセットカバー3が開放
されてリボンカセット30の交換後、再度カセットカバ
ー3が閉じられたときには(S44:Yes )、S40〜S41
が実行される。そして、リボン色Rと先頭印字色Cとが
一致したときには(S42:Yes )、先頭印字色Cのデー
タを付随して記憶した文字列がテキストメモリ121か
ら読み出され、更にその文字列のドットパターンデータ
が印字データバッファ125に展開される(S45)。次
に、テープ検出センサ91からのテープ検出信号TSが
読み込まれ、テープ検出信号TSが「L」レベルであ
り、テープ検出センサ91に対応して印字テープ22が
位置しているときには(S46:Yes )、印字テープの切
断を促すメッセージがディスプレイ5に表示される(S
47)。
【0075】次に、切断用ノブ85を押圧操作して印字
テープ22が切断され、切断検出スイッチ101からの
切断検出信号CSが「H」レベルになり(S48)、テー
プ検出信号TSが「H」レベルになって、テープ切断が
検出されたときには(S46:No)、印字テープ22の先
端をテープ検出センサ91に進入させる為に、テープ駆
動モータ44が1ステップだけ正回転(時計回転方向)
駆動して印字テープ22が微小距離だけ送り方向Tに移
送され(S49)、テープ検出信号TSが「H」レベルの
ときには(S50:No)、S49〜S50が繰り返して実行さ
れる。
【0076】そして、テープ検出信号TSが「L」レベ
ルになり、図28(a)に示すように、印字テープ22
の先端テープ検出センサ91に進入したときには(S5
0:Yes )、この制御を終了して、多色印字制御のS17
にリターンする。このとき、テープ先端を検出した時の
印字テープ22に対するサーマルヘッド12の印字位置
が印字開始基準原点位置に設定される。ここで、印字テ
ープ22を送り方向Tに移送するときに、印字テープ2
2の先端部がカールしているときでも、1対の案内部材
94,95に形成されたガイド部99により、印字テー
プ22の先端部を確実にスリット98に案内できる。
【0077】次に、多色印字制御において、色数Nが
「1」でないとき、つまり最終回の印字でないときには
(S17:No)、設定した各印字色で印字する設定色印字
処理制御(図22参照)が実行される(S18)。
【0078】この制御が開始されると、図28(b)に
示すように、先ず設定した余白量Lに対応する前余白量
Lだけ印字テープ22を移送する為に、テープ駆動モー
タ44が正回転駆動される(S60)。次に、今回の印字
色で印字する文字の印字開始位置がラベル印字の印字開
始基準原点位置よりも送り方向Tの上流側に位置してい
るとき、つまり例えば、図28(c)に示すように、文
字「みどり」を「緑」の印字色で印字する場合のよう
に、空送り量が存在するときには(S61:Yes )、テー
プ駆動モータ44が正回転駆動されて、印字テープ22
がその空送り量だけ送り方向Tに移送される(S62)。
しかし、空送り量が存在しないときには(S6 :No)、
S62をスキップしてS63に移行する。そして、印字デー
タバッファ125に展開されているドットパターンデー
タが読み出されて、サーマルヘッド12やテープ駆動モ
ータ44を駆動して印字する印字処理が実行され(S6
3)、この制御を終了して、多色印字制御のS19にリタ
ーンする。
【0079】次に、多色印字制御において、印字テープ
巻き戻し処理制御(23参照)が実行される(S19)。
【0080】この制御が開始されると、先ずテープ駆動
モータ44が正回転駆動されて、印字位置(P位置)と
分離位置(B位置)との距離Dbpに対応する分離送り
量Dbpだけ印字テープ22とインクリボン32とが送
り方向Tに移送される(S70)。即ち、サーマルヘッド
12により印字された最終印字箇所においては、インク
リボン32のインクが印字テープ22に融着した状態で
あるが、その分離送り量Dbpだけ印字テープ22とイ
ンクリボン32とが移送されることで、インクリボン3
2が分離部35aにより強制的に印字テープ22から引
き離されるので、印字テープ22とインクリボン32と
が確実に分離している。
【0081】次に、次の印字色と同様のリボン色のイン
クリボン32を有するリボンカセット30に交換する為
に、リボンカセット30の取り外しを促すメッセージが
ディスプレイ5に表示される(S71)。そして、先ずカ
セットカバー3が開放されることで作動板74が後方に
移動して、カバー開閉検出スイッチ102から「H」レ
ベルのカバー開閉信号VSが出力され(S72:Yes )、
更にリボン検出スイッチ群103からのリボン検出信号
RSとして、6つの検出スイッチ信号の全てが「H」レ
ベル信号になり、リボンカセット30が取り外されたと
きには(S73:Yes )、リボンカセット30を装着しな
いように促すメッセージがディスプレイ5に表示される
(S74)。
【0082】次に、印字テープ22を巻き戻す為に、テ
ープ駆動モータ44が1ステップだけ逆回転(反時計回
転方向)駆動して印字テープ22が微小距離だけ巻き戻
し方向に移送され(S75)、テープ検出信号TSが
「H」レベルのときには(S76:No)、S74〜S76が繰
り返して実行される。そして、印字テープ22の先端が
テープ検出センサ91よりも若干内側まで巻き戻しされ
たときには(S76:Yes )、テープ駆動モータ44の逆
回転駆動が停止され(S77)、この制御を終了して、多
色印字制御のS20にリターンする。
【0083】次に、多色印字制御において、印字開始位
置合せ処理制御(図24参照)が実行される(S20)。
【0084】この制御が開始されると、先ず次の印字色
と同様のリボン色のインクリボン32を有するリボンカ
セット30の装着を促すエラーメッセージがディスプレ
イ5に表示される(S80)。そして、リボン検出信号R
Sとして、6つのスイッチ信号の全てが「H」レベル信
号でなく、リボンカセット30が装着されたときには
(S81:Yes )、リボン検出信号RSに基づいて、装着
されたリボンカセット30のリボン色Rが読み込まれ
(S82)、印字色順序の次の印字色Cが読み込まれ(S
83)、リボン色Rと次の印字色Cとが一致しないときは
(S84:No)、S80〜S84が繰り返して実行される。
【0085】次に、リボン色Rと次の印字色Cとが一致
したときには(S84:Yes )、次の印字色Cのデータを
付随して記憶した文字列がテキストメモリ121から読
み出され、更にその文字列のドットパターンデータが印
字データバッファ125に展開される(S85)。次に、
カセットカバー3が閉じていないときには(S86:N
o)、カセットカバー3を閉じる旨のメッセージがディ
スプレイ5に表示される(S89)。そして、カセットカ
バー3が閉じられたときには(S86:Yes )、印字テー
プ22の先端がテープ検出センサ91に対応するまで、
テープ駆動モータ44が1ステップだけ正回転駆動され
(S87・S88:No)、テープ検出信号TSが「L」レベ
ルになり、印字テープ22の先端がテープ検出センサ9
1に対応したときには、印字テープ22に対する印字開
始基準原点位置がサーマルヘッド12の印字位置に対応
しており(S88:Yes )、この制御を終了して、多色印
字制御のS21にリターンする。
【0086】次に、多色印字制御において、色数Nが1
つデクリメントされ(S21)、色数Nが「1」でなく最
終回の印字でないときには(S17:No)、S18〜S21が
繰り返して実行される。そして、色数Nが「1」とな
り、最終回の印字のときには(S17:Yes )、最終色印
字処理・切断処理制御(図25参照)が実行される(S
22)。
【0087】この制御においては、前余白量Lが印字・
切断間距離Dcpよりも大きい第1の場合と、前余白量
Lが印字・切断間距離Dcpよりも小さい場合に、空送
り量が無い第2の場合と、空送り量が有り且つ空送り量
に前余白量Lを加えた値が、印字・切断間距離Dcp以
上の第3の場合及び印字・切断間距離Dcpよりも小さ
い第4の場合に区別して、印字しながらテープ切断を実
行することになる。
【0088】先ず、第1の場合について説明すると、前
余白量Lが印字・切断間距離Dcp以上のときには(S
90:Yes )、テープ駆動モータ44の正回転駆動によ
り、印字・切断間距離Dcpだけ印字テープ22が送り
方向Tに移送され(S91)、テープ駆動モータ44の駆
動が停止されてテープ移送が停止される(S92)。次
に、テープ駆動モータ44が少しだけ巻き戻し方向に回
転されて、切断禁止レバー84の先端部が切断用レバー
82の下側から外れて切断動作が可能になったとき(図
15参照)に、印字テープ22の切断を促すメッセージ
がディスプレイ5に表示される(S93)。そして、印字
テープ22が切断され、切断検出信号CSが「H」レベ
ルになり、テープ切断が検出されたときには(S94:Ye
s )、更に前余白量Lの不足分(前余白量L−印字・切
断間距離Dcp)だけ印字テープ22が送り方向Tに移
送される(S95)。
【0089】次に、今回の最終印字色による印字の印字
開始位置が、ラベル印字の印字開始基準原点位置よりも
送り方向T上流側で、空送り量が存在するときには(S
96:Yes )、テープ駆動モータ44を正回転駆動して、
その空送り量だけ印字テープ22が送り方向Tに移送さ
れる(S97)。次に、前記S63と同様に読み出したドッ
トイメージに基づいて、文字や記号が最終印字色で印字
処理される(S98)。次に、印字文字列の後側に後余白
量Lを設ける為に、テープ駆動モータ44の正回転駆動
により、印字・切断間距離Dcpに後余白量Lを加算し
た値だけ印字テープ22が送り方向Tに移送され(S9
9)、その後テープ駆動モータ44が少しだけ巻き戻し
方向に回転されて、切断禁止レバー84の先端部が切断
用レバー82の下側から外れて切断動作が可能になった
ときに、印字テープ22の切断を促すメッセージがディ
スプレイ5に再度表示される(S100 )。そして、印字
テープ22が切断され、切断検出信号CSが「H」レベ
ルになり、テープ切断が検出されたときには(S101 :
Yes )、この制御を終了して、多色印字制御のS10にリ
ターンする。
【0090】次に、第2の場合について説明すると、前
余白量Lが印字・切断間距離Dcpよりも小さく且つ空
送り量が無いときには(S90・S102 :No)、テープ駆
動モータ44を正回転駆動して、前余白量Lだけ印字テ
ープ22が送り方向Tに移送される(S103 )。そし
て、次のS104 以降により、最終回の印字処理しながら
印字テープ22の切断が行なわれる。
【0091】即ち、印字データバッファ125から1ド
ット列分のドットパターンデータが読み出されて印字処
理され(S104 )、その1ドット列分に対応する微小送
り量だけ、テープ駆動モータ44の正回転駆動により印
字テープ22が移送される(S105 )。次に、この最終
回の印字開始後のテープ移送量が、印字・切断間距離D
cpから前余白量Lを減算した値よりも小さいとき、つ
まり切断位置(P位置)が前余白量Lの先頭位置に達し
ていないときには(S106 :No)、S104 93〜S106 が
繰り返して実行される。
【0092】そして、前余白量Lの先頭位置が切断位置
に達したときには(S106 :Yes )、印字とテープ移送
とが停止され(S107 )、その後テープ駆動モータ44
が少しだけ巻き戻し方向に回転されて、切断禁止レバー
84の先端部が切断用レバー82の下側から外れて切断
動作が可能になったときに、印字テープ22の切断を促
すメッセージがディスプレイ5に表示される(S108
)。次に、切断用ノブ85を押圧操作して印字テープ
22が切断され、切断検出信号CSが「H」レベルにな
り、テープ切断が検出されたときには(S109 :Yes
)、残りのドットパターンデータについて印字する残
りの印字処理が実行され(S110 )、S99〜S101 によ
り後余白量Lが設けられてテープ切断され、この制御を
終了して、同様にS10にリターンする。
【0093】次に、前余白量Lが印字・切断間距離Dc
pよりも小さい場合に、空送り量が有り且つ空送り量に
前余白量Lを加えた値が、印字・切断間距離Dcp以上
の第3の場合のときには(S90:No、S102 ・S111 :
Yes )、前記S91〜S94と同様にテープ移送後にテープ
切断され(S112 〜S115 )、更に前余白量Lの不足分
(前余白量L+空送り量−印字・切断間距離Dcp)だ
け印字テープ22が送り方向Tに移送される(S116
)。そして、S98以降が実行されて、最終色により印
字処理が実行されるとともに、後余白量Lが設けられて
テープ切断され、この制御を終了して、同様にS10にリ
ターンする。
【0094】一方、前余白量Lが印字・切断間距離Dc
pよりも小さい場合に、空送り量が有り且つ空送り量に
前余白量Lを加えた値が印字・切断間距離Dcpよりも
小さい第4のときには(S90:No、S102 :Yes 、S11
1 :No)、前余白量Lに空送り量を加算した送り量だけ
印字テープ22が送り方向Tに移送される(S117 )。
そして、印字データバッファ125から1ドット列分の
ドットパターンデータが読み出されて印字処理され(S
118 )、その1ドット列分に対応する微小送り量だけ、
テープ駆動モータ44の正回転駆動により印字テープ2
2が移送される(S119 )。
【0095】次に、この最終回の印字開始後のテープ移
送量が、印字・切断間距離Dcpから、前余白量Lに空
送り量を加算した送り量を減算した値よりも小さいと
き、つまり切断位置(P位置)が前余白量Lの先頭位置
に達していないときには(S120 :No)、S118 〜S12
0 が繰り返して実行される。そして、前余白量Lの先頭
位置が切断位置に達したときには(S120 :Yes )、S
107 以降が実行され、前余白量Lと後余白量Lとが夫々
設けられてテープ切断され、この制御を終了して、同様
にS10にリターンする。例えば、図29に示すように、
入力したテキスト「あか みどり くろ」について、前
後余白量Lを夫々設けて文字列「あか」が赤で、文字列
「みどり」が緑で、文字列「くろ」が黒で夫々印字され
たテープ状ラベル22Aが得られる。
【0096】次に、多色印字制御の作用について説明す
る。
【0097】テキストが入力された後、印字色の色数N
と色順序とを設定する印字色順序設定処理が実行され、
更に複数色で印字する各印字色毎の印字対象範囲を設定
する処理が実行される。そして、最初の印字色Cと同様
のリボン色Rのリボンカセット30が装着された後、サ
ーマルヘッド12やテープ駆動モータ44を駆動制御し
て印字処理される。そして、リボンカセット30を交換
して各印字処理が終了する毎に、印字テープ巻き戻し処
理が実行される。
【0098】即ち、印字テープ22の巻き戻しに際し
て、カバー開閉検出スイッチ102からのカバー開閉信
号VSに基づいて、ヘッドリリース機構70のリリース
作動を検出しているとき以外においては、テープ・リボ
ン移送機構40による印字テープ22の巻き戻し移送が
禁止される一方、カセットカバー3が開放されて、ヘッ
ドリリース機構70がリリース作動されるとともに、リ
ボンカセット30が取り外されて、印字テープ22の巻
き戻し移送が禁止されていないときには、印字テープ2
2の印字開始位置付近まで巻き戻し移送が実行される。
【0099】このように、ヘッドリリース機構70は、
ヘッドリリース駆動機構などでリリース作動させるので
はなく、カセットカバー3の手動操作によりリリース作
動されて、サーマルヘッド12とプラテンローラ65の
一方が他方に対してリリースされるので、ラベル作成装
置1を小型化且つ低コスト化することができる。
【0100】更に、ヘッドリリース機構70の作動状態
を検出したカバー開閉信号VSに基づいて、ヘッドリリ
ース機構70のリリースを検出しているとき以外は、印
字テープ22の巻き戻し移送が禁止されるので、複数色
のインクリボン32を夫々収容し且つ複数色で順々に印
字する為に、複数のリボンカセット30のうちから択一
的に装着される場合に、ヘッドリリース機構70がリリ
ース作動されてそのリボンカセット30が取り外される
まで、印字テープ22の巻き戻しが行なれないことか
ら、印字テープ22と同期して移送されるインクリボン
32が巻き戻しされることがなく、インクリボン32の
リボンカセット30内での絡まりを防止することができ
る。
【0101】尚、印字テープ22の巻き戻し時に、テー
プ検出センサ91からのテープ検出信号TSに基づい
て、テープ有りからテープ無しに切り換わることで、印
字テープ22の先端を検出するように構成したり、ヘッ
ドリリース機構70をリリース作動させる為の操作部材
を別途設けたり、カバー開閉検出スイッチ102をフォ
トインタラプタなどの各種のセンサで構成したり、サー
マルヘッド12をプラテンローラ65からリリースさせ
るようにヘッドリリース機構70を構成する等、本発明
の技術的思想の範囲内において、前記実施例に関し、既
存の技術や当業者に自明の技術に基いて種々の変更を加
えることもあり得る。尚、オンラインで接続されたコン
ピュータ等の外部機器からテキストの印字データを受
け、リボン色の異なる複数のリボンカセットを順次取り
替えて多色印字するプリンタタイプのテープ状ラベル作
成装置など、種々のテープ状ラベル作成装置に本発明を
適用し得ることは勿論である。
【0102】
【発明の効果】請求項1に係るテープ状ラベル作成装置
によれば、ヘッドリリース機構の作動状態を検出した検
出信号に基づいて、ヘッドリリース機構のリリースを検
出しているとき以外は、テープの巻き戻し移送が禁止さ
れるので、インクリボンをカセット化した場合に、ヘッ
ドリリース機構がリリース作動されてそのリボンカセッ
トが取り外されるまで、テープの巻き戻しが行なれない
ことから、テープと同期して移送されるインクリボンが
巻き戻しされることがなく、インクリボンのリボンカセ
ット内での絡まりを防止することができる。
【0103】請求項2に係るテープ状ラベル作成装置に
よれば、ヘッドリリース機構の作動状態を検出した検出
信号に基づいて、ヘッドリリース機構のリリースを検出
しているとき以外は、テープの巻き戻し移送が禁止され
るので、複数色のインクリボンを夫々収容し且つ複数色
で順々に印字する為に、複数のリボンカセットのうちか
ら択一的に装着される場合に、ヘッドリリース機構がリ
リース作動されてそのリボンカセットが取り外されるま
で、テープの巻き戻しが行なれないことから、テープと
同期して移送されるインクリボンが巻き戻しされること
がなく、インクリボンのリボンカセット内での絡まりを
防止することができる。
【0104】請求項3に係るテープ状ラベル作成装置に
よれば、請求項1又は請求項2と同様の効果を奏する
が、ヘッドリリース機構は、ヘッドリリース駆動機構な
どでリリース作動されるのではなく、操作部材の手動操
作によりリリース作動されて、 印字ヘッドとプラテンの
一方が他方に対してリリースされるので、ラベル作成装
置を小型化且つ低コスト化することができる。また、操
作部材が、ラベル作成装置のカセットカバーであるの
で、その操作部材として別途設けることなく、リボンカ
セットを取り出す為にカセットカバーを開放すること
で、ヘッドリリース機構をリリース作動させることがで
きる。
【0105】請求項4に係るテープ状ラベル作成装置に
よれば、請求項1又は請求項2と同様の効果を奏する
が、前記巻き戻し禁止手段がテープ移送機構によるテー
プの巻き戻し方向への移送を禁止していないときに、テ
ープ移送機構にテープの印字開始位置までテープの巻き
戻しを実行させる巻き戻し制御手段を、制御手段に設け
たので、ヘッドリリース機構がリリース作動されている
ときに、次の印字の為に、テープだけを印字開始位置ま
で巻き戻すことができる。
【0106】請求項5に係るテープ状ラベル作成装置に
よれば、請求項4と同様の効果を奏するが、前記テープ
移送機構のテープ移送経路の終端付近においてテープの
有無を検出するテープ検出手段を設け、巻き戻し制御手
段はテープ検出手段の検出信号からテープの先端を検出
したときにテープの巻き戻しを停止するので、次の印字
開始位置までのテープの巻き戻しを自動化することがで
きる。
【0107】請求項6に係るテープ状ラベル作成装置に
よれば、請求項5と同様の効果を奏するが、前記テープ
検出手段は、印字手段のテープ送り方向下流側に配置さ
れているので、印字ヘッドによる印字に影響を及ぼすこ
となく、テープの先端を確実に検出することができる。
【0108】請求項7に係るテープ状ラベル作成装置に
よれば、請求項6と同様の効果を奏するが、前記巻き戻
し制御手段は、テープ検出手段の検出信号がテープ有り
を示す信号からテープ無しを示す信号に変わることによ
り、テープ先端を検出するので、テープ移送機構により
テープが高速で巻き戻される場合でも、テープの先端を
精度よく検出でき且つテープの巻き戻しを精度良く停止
させることができる。請求項8に係るテープ状ラベル作
成装置によれば、請求項1または請求項2と同様の効果
を奏するが、入力手段やデータ記憶手段や表示手段を備
えているので、所望のテキストを入力できるとともに、
その入力したテキストを記憶させたり表示させたりする
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】テープ状ラベル作成装置の平面図である。
【図2】印字状態のサーマル印字機構の平面図である。
【図3】テープ巻き戻し状態の図2相当図である。
【図4】リボンカセットを装着したテープカセットの平
面図である。
【図5】テープカセットの平面図である。
【図6】リボンカセット内部の平面図である。
【図7】リボンカセットとテープカセットの背面斜視図
である。
【図8】リボンカセットの斜視図である。
【図9】サーマル印字機構の印字状態における駆動系の
平面図である。
【図10】ギヤの噛合関係を示す図9の要部縦断正面図
である。
【図11】サーマル印字機構のテープ巻き戻し状態にお
ける駆動系の平面図である。
【図12】カセットカバーを閉じたときの要部縦断側面
図である。
【図13】カセットカバーを開放したときの図12相当
図である。
【図14】テープ切断機構を示すサーマル印字機構の側
面図である。
【図15】テープ切断許可状態におけるサーマル印字機
構の駆動系の平面図である。
【図16】テープ状ラベル作成装置の制御系のブロック
図である。
【図17】多色印字制御のルーチンの概略フローチャー
トである。
【図18】印字色順序設定処理制御のルーチンの概略フ
ローチャートである。
【図19】色毎の印字対象範囲設定処理制御のルーチン
の概略フローチャートである。
【図20】最終の印字色について残りの文字列設定処理
制御のルーチンの概略フローチャートである。
【図21】印字開始処理制御のルーチンの概略フローチ
ャートである。
【図22】設定色印字処理制御のルーチンの概略フロー
チャートである。
【図23】印字テープ巻き戻し処理制御のルーチンの概
略フローチャートである。
【図24】印字開始位置合せ処理制御のルーチンの概略
フローチャートである。
【図25】最終色印字処理・切断処理制御のルーチンの
概略フローチャートである。
【図26】印字位置(P位置)とテープ切断位置(C位
置)とテープ検出位置(S位置)との位置関係を説明す
る説明図である。
【図27】テキストメモリ内のデータ構成を説明する説
明図である。
【図28】(a)は、テープ上の印字開始基準原点位置
の説明図であり、(b)は、前余白量分テープ送りした
ときの説明図であり、(c)は、更に空送り量分テープ
送りしたときの説明図である。
【図29】赤と緑と黒とで3色印字されたテープ状ラベ
ルの平面図である。
【符号の説明】
1 テープ状ラベル作成装置 4 キーボード 3 カセットカバー 5 液晶ディスプレイ 10 サーマル印字機構 12 サーマルヘッド 20 テープカセット 22 印字テープ 30 リボンカセット 32 インクリボン 40 テープ・リボン移送機構 44 テープ駆動モータ 65 プラテンローラ 70 ヘッドリリース機構 71 リリースレバー 102 カバー開閉検出スイッチ 110 CPU 112 ROM 120 RAM 121 テキストメモリ CD 制御装置
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 杉本 淳 名古屋市瑞穂区苗代町15番1号 ブラザ ー工業株式会社内 (72)発明者 堀内 誉史 名古屋市瑞穂区苗代町15番1号 ブラザ ー工業株式会社内 (56)参考文献 特開 平3−151261(JP,A) 実開 昭62−199350(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) B41J 25/304 B41J 3/36 B41J 15/04

Claims (8)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 印字媒体であるテープを送り方向と巻き
    戻し方向とに択一的に移送するテープ移送機構と、文字
    や記号等をテープに印字する印字ヘッドと印字ヘッドに
    対向するプラテンとを含む印字手段と、印字の為の制御
    を司る制御手段とを備えたテープ状ラベル作成装置にお
    いて、 前記印字ヘッドとプラテンの一方を他方に対してリリー
    スさせるヘッドリリース機構と 記ヘッドリリース機構の作動状態を検出する作動状態
    検出手段と、 前記作動状態検出手段の検出信号からヘッドリリース機
    構のリリースを検出しているとき以外は、前記制御手段
    に対してテープ移送機構によるテープの巻き戻し移送を
    禁止する巻き戻し禁止手段と、 を備えたことを特徴とするテープ状ラベル作成装置。
  2. 【請求項2】 印字媒体であるテープを送り方向と巻き
    戻し方向とに択一的に移送するテープ移送機構と、複数
    色のインクリボンを夫々収容し且つ複数色で順々に印字
    する為に着脱自在に択一的に装着される複数のリボンカ
    セットと、文字や記号等をテープに印字する印字ヘッド
    と印字ヘッドに対向するプラテンとを含む印字手段と、
    印字の為の制御を司る制御手段とを備えたテープ状ラベ
    ル作成装置において、 前記印字ヘッドとプラテンの一方を他方に対してリリー
    スさせるヘッドリリース機構と 記ヘッドリリース機構の作動状態を検出する作動状態
    検出手段と、 前記作動状態検出手段の検出信号からヘッドリリース機
    構のリリースを検出しているとき以外は、前記制御手段
    に対してテープ移送機構によるテープの巻き戻し移送を
    禁止する巻き戻し禁止手段と、 を備えたことを特徴とするテープ状ラベル作成装置。
  3. 【請求項3】 前記ヘッドリリース機構を手動操作でリ
    リース作動させる為の操作部材を更に備え、その操作部
    材として前記ラベル作成装置のカセットカバ ーを使用し
    ことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のテー
    プ状ラベル作成装置。
  4. 【請求項4】 前記巻き戻し禁止手段がテープ移送機構
    によるテープの巻き戻し方向への移送を禁止していない
    ときに、テープ移送機構にテープの印字開始位置までテ
    ープの巻き戻しを実行させる巻き戻し制御手段を、前記
    制御手段に設けたことを特徴とする請求項1又は請求項
    2に記載のテープ状ラベル作成装置。
  5. 【請求項5】 前記テープ移送機構のテープ移送経路の
    終端付近においてテープの有無を検出するテープ検出手
    段を設け、前記巻き戻し制御手段はテープ検出手段の検
    出信号からテープの先端を検出したときにテープの巻き
    戻しを停止することを特徴とする請求項4に記載のテー
    プ状ラベル作成装置。
  6. 【請求項6】 前記テープ検出手段は、前記印字手段の
    テープ送り方向下流側に配置されていることを特徴とす
    る請求項5に記載のテープ状ラベル作成装置。
  7. 【請求項7】 前記巻き戻し制御手段は、テープ検出手
    段の検出信号がテープ有りを示す信号からテープ無しを
    示す信号に変わることにより、テープ先端を検出するこ
    とを特徴とする請求項6に記載のテープ状ラベル作成装
    置。
  8. 【請求項8】 文字や記号及び種々の指令を入力するた
    めの入力手段と、入力されたテキストのデータを記憶す
    るデータ記憶手段と、ディスプレイを含む表示手段とを
    備えたことを特徴とする請求項1または請求項2に記載
    のテープ状ラベル作成装置。
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