JP2965050B2 - 車両の燃料供給量制御装置 - Google Patents

車両の燃料供給量制御装置

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JP2965050B2
JP2965050B2 JP26195391A JP26195391A JP2965050B2 JP 2965050 B2 JP2965050 B2 JP 2965050B2 JP 26195391 A JP26195391 A JP 26195391A JP 26195391 A JP26195391 A JP 26195391A JP 2965050 B2 JP2965050 B2 JP 2965050B2
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  • Electrical Control Of Air Or Fuel Supplied To Internal-Combustion Engine (AREA)
  • Combined Controls Of Internal Combustion Engines (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、エンジン出力により運
転されるエアコンディショナのような冷却装置を搭載し
た車両に係り、特にアイドリング状態におけるエンジン
への燃料供給量を前記冷却装置の運転状態に応じて電気
的に制御する車両の燃料供給量制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、この種の装置は、例えば特開昭6
2−41951号公報に示されているように、エンジン
がアイドリング状態にあるとき、冷却装置が作動中であ
ればエンジンへの燃料供給量を冷却装置が非作動中であ
るときに比べて増加させ、かつその増加分を冷却装置内
の冷媒の高圧側圧力に応じて制御するようにして、冷却
装置による負荷の増大によってエンジンがラフアイドル
になったり、エンジンストール(以下、単にエンストと
いう)したりしないようにしている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】このような冷却装置に
あっては、可変容量コンプレッサが使用されることが多
く、この可変容量コンプレッサは、一般的に、圧送され
る冷媒の流量が一定であれば、同コンプレッサの回転速
度が減少するにしたがってその容量が増大して大きな駆
動トルクを必要とするという性質を有する。今、アクセ
ルペダルの踏み込み解除によりエンジンが非アイドリン
グ状態からアイドリング状態に変化すると、エンジンの
回転速度は所定のアイドル回転速度に向かって急激に低
下する。一方、可変容量コンプレッサは冷媒流量を維持
すべく小容量側から大容量側へすばやく変化する。その
ため、前記アイドリング状態への変化直後には、冷媒流
量は急変することなく、エンジンがアイドリング状態に
なる直前の値に維持される。そして、エンジンが非アイ
ドリング状態からアイドリング状態に変化した時点で
は、通常、可変容量コンプレッサの駆動トルクが急に大
きくなってエンジン出力に対する負荷が急増する。
【0004】したがって、上記従来装置において、アイ
ドリング状態時における燃料供給量の増加分をあまり大
きく設定してなければ、エンジンがアイドリング状態に
変化する前の冷却装置の冷却能力が高かった場合、すな
わち冷媒流量が大きかった場合には、エンジンがアイド
リング状態に変化した時点で、エンジンへの燃料供給量
が不足して、エンジンがラフアイドルになったり、エン
ストしたりするという問題がある。また、前記従来装置
のアイドリング状態時における燃料供給量の増加分を大
きく設定してあれば、前記のような事態を避けることは
できるが、エンジンがアイドリング状態に変化する前の
冷却装置の冷却能力がそれほど高くない場合すなわち冷
媒流量がそれほど大きくなかった場合には、アイドリン
グ状態におけるエンジンへの燃料供給量が過剰になって
燃費の悪化につながる。
【0005】本発明は上記問題に対処するためになされ
たもので、その目的は、エンジンが所定のアイドル回転
速度で可変容量コンプレッサを駆動するという条件下
で、同コンプレッサが非アイドリング状態にあるときの
冷媒流量を維持するために必要な駆動トルクを推定し
て、同推定トルクに応じてアイドリング状態におけるエ
ンジンへの燃料供給量を制御することにより、エンジン
のアイドリング回転を常に適切に維持するようにした車
両の燃料供給量制御装置を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明の構成上の特徴は、図1に示すように、エン
ジン1により駆動される可変容量コンプレッサ2aを有
し、同コンプレッサ2aから圧送される冷媒を凝縮器2
b及びエバポレータ2cを介して循環させてなる冷却装
置2を搭載した車両に適用され、アイドリング状態にお
けるエンジン1への燃料供給量を調整するアイドリング
調整装置3と、アイドリング調整装置3を冷却装置2の
運転状態に応じて電気的に制御する電気制御装置4とを
備えた車両の燃料供給量制御装置において、電気制御装
置4を、エンジン1が非アイドリング状態にあるときに
前記循環する冷媒の流量を検出する冷媒流量検出手段4
aと、エンジン1が所定のアイドル回転速度で可変容量
コンプレッサ2aを駆動するという条件下で同コンプレ
ッサ2aが前記検出した冷媒流量を維持するために必要
な推定駆動トルクを前記冷媒流量および前記アイドル回
転速度に基づいて演算するトルク推定手段4bと、前記
演算した推定駆動トルクに応じた制御信号をアイドリン
グ調整装置3に出力して同調整装置3によるアイドリン
グ状態におけるエンジン1への燃料供給量を前記推定駆
動トルクに応じて制御する出力手段4cとで構成したこ
とにある。
【0007】
【作用】上記のように構成した本発明においては、エン
ジン1が非アイドリング状態にあるときの冷却装置4内
の冷媒流量が冷媒流量検出手段4aによって検出される
とともに、エンジン1が所定のアイドル回転速度で可変
容量コンプレッサ2aを駆動するという条件下で同コン
プレッサ2aが前記検出した冷媒流量を維持するために
必要な駆動トルク、すなわち冷却装置2内の冷媒流量が
一定に保たれたままエンジン1が非アイドリング状態か
らアイドリング状態になったと仮定した場合における可
変容量コンプレッサ2aに必要な駆動トルクが、トルク
推定手段4bによって演算される。そして、出力手段4
cが前記推定駆動トルクに応じてアイドリング調整装置
3を制御してアイドリング状態におけるエンジン1への
燃料供給量を制御するので、エンジン1が非アイドリン
グ状態からアイドリング状態へ変化しても、同アイドリ
ング状態へ変化する前の冷却装置2内の冷媒の流量を維
持した状態で可変容量コンプレッサ2aを駆動するため
のトルクに必要かつ充分な燃料がエンジン1に供給され
る。
【0008】
【発明の効果】上記作用説明からも理解できるとおり、
本発明によれば、エンジン1が非アイドリング状態から
アイドリング状態へ変化して可変容量コンプレッサ2a
の駆動トルクが急増しても、エンジン1には可変容量コ
ンプレッサ2aを駆動するためのトルクに必要かつ充分
な燃料が供給されるので、エンジン1がアイドリング状
態へ変化する前の冷却装置2の冷却能力が高くても、ま
た同冷却能力がそれほど高くなくても、エンジン1への
燃料供給量が常に適切に保たれ、エンジン1がラフアイ
ドルになったり、エンストしたり、過剰な高速度で回転
したりすることがなくなり、エンジン1が常に適切なア
イドリング状態に保たれる。
【0009】
【実施例】以下、本発明の一実施例を図面を用いて説明
すると、図2は車室内を冷却するエアコンディショナの
一部を構成する冷却装置10と、エンジンEGへの燃料
供給量を調整する燃料供給量調整装置20と、同冷却装
置10及び燃料供給量調整装置20を制御する電気制御
装置30とをブロック図により示している。
【0010】冷却装置10は可変容量コンプレッサ11
を備えている。この可変容量コンプレッサ11はエンジ
ンEGによりベルト12及び電磁クラッチ13を介して
選択的に駆動されるもので、その駆動時に低圧配管P1内
の冷媒を吸入するとともに高圧配管P2内に圧送して、同
冷媒を凝縮器14およびエバポレータ15を介して循環
させる。凝縮器14には冷却ファン16が付設されてお
り、同凝縮器14は冷却ファン16の空冷作用により冷
媒を凝縮する。また、凝縮器14の下流の高圧配管P2内
にはレシーバ17が介装されている。レシーバ17は凝
縮器14側の高圧配管P2を介して入力される凝縮冷媒を
ガス相成分と液相成分とに分離して、この液相成分のみ
をエバポレータ15側の高圧配管P2に出力する。エバポ
レータ15はその蒸発作用により車室に流入される空気
流を冷却するもので、その上流には膨張バルブ18が設
けられるとともに下流には感温筒19が設けられてい
る。感温筒19はエバポレータ15から出力された冷媒
の温度を検出して同温度に応じて膨張バルブ18の開度
を設定するもので、同バルブ18は前記設定された開度
で高圧配管P2を介して供給される冷媒を膨張させてエバ
ポレータ15に供給する。
【0011】燃料供給量調整装置20は、吸気管21内
に設けたスロットルバルブ22と、同バルブ22のバイ
パス路23に設けたアイドリング調整バルブ24とから
なる。スロットルバルブ22はアクセルペダルの踏み込
み量に応じてその開度が変更されるもので、同開度によ
り直接的にはエンジンEGの非アイドリング状態におけ
る吸入空気量が調整され、また間接的には同状態におけ
るエンジンEGへの燃料供給量および混合気量が調整さ
れる。アイドリング調整バルブ24は電気的に制御され
てその開度が変更されるもので、同開度に応じて直接的
にはエンジンEGのアイドリング状態における吸入空気
量が調整され、また間接的には同状態におけるエンジン
EGへの燃料供給量及び混合気量が調整される。
【0012】電気制御装置30は、外気温センサ31、
回転速度センサ32、高圧側圧力センサ33、車速セン
サ34および操作スイッチ35を備えている。外気温セ
ンサ31はエンジンルーム内の凝縮器14とフロントグ
リルとの間に設けられ、車両外部からエンジンルーム内
へ流入して凝縮器14を通過する外気の温度Tacを検出
して、同温度Tacを表す検出信号を出力する。回転速度
センサ32は可変容量コンプレッサ11に付設され、同
コンプレッサ11の回転速度Nc を検出して同速度Nc
を表す検出信号を出力する。高圧側圧力センサ33はレ
シーバ17の出口近傍の高圧配管P2に付設され、冷媒の
高圧側圧力Ph を検出して同圧力Ph を表す検出信号を
出力する。車速センサ34は変速機の出力軸の回転速
度、車輪の回転速度などを測定することにより車速Uを
検出して、同車速Uを表す検出信号を出力する。操作ス
イッチ35はエアコンディショナを作動させるときに操
作されるスイッチである。
【0013】これらの各センサ31〜34および操作ス
イッチ35はマイクロコンピュータ36に接続されてい
る。マイクロコンピュータ36はその内部のROM内に
図3,4のフローチャートに対応したプログラムを記憶
しており、同プログラムの実行により各駆動回路37〜
39を介して電磁クラッチ13、冷却ファン16および
アイドリング調整バルブ24をそれぞれ制御する。な
お、駆動回路37,38は電磁クラッチ13および冷却
ファン16に対する駆動電力の供給の有無によって同ク
ラッチ13及び同ファン16をそれぞれオン・オフ制御
し、駆動回路39はアイドリング調整バルブ24に供給
する駆動電圧に比例して同バルブ24の開度を制御す
る。また、このマイクロコンピュータ36にはイグニッ
ションスイッチIGを介してバッテリBTが接続されて
いる。
【0014】次に、上記のように構成した実施例の動作
を説明する。イグニッションスイッチIGがオンされる
と、エンジンEGが始動されるとともに、マイクロコン
ピュータ36が作動し始める。この状態で、操作スイッ
チ35がオン操作されると、このオン操作に応答して、
マイクロコンピュータ36は図3のステップ50からプ
ログラムの実行を開始し、ステップ51にて初期設定処
理を実行した後、ステップ52〜69(図3,4)から
なる循環処理を繰り返し実行し続ける。この初期設定処
理においては、変数nが「1」に設定されるとともに、
駆動回路37,38へ作動制御信号が出力される。
【0015】この作動制御信号に応答して、駆動回路3
7は電磁クラッチ13に駆動電力を供給して同クラッチ
13がオンするので、エンジンEGからの回転駆動力が
ベルト12および電磁クラッチ13を介して可変容量コ
ンプレッサ11に伝達されるようになり、同コンプレッ
サ11は作動し始める。また、駆動回路38も冷却ファ
ン16に駆動電力を供給するようになるので、同ファン
16も回転し始める。これにより、可変容量コンプレッ
サ11により圧送されて凝縮器14、レシーバ17、膨
張バルブ18およびエバポレータ15を循環する冷媒の
作用により、冷却装置10は車室内へ流入される空気を
冷却し始める。
【0016】前記ステップ52〜69からなる循環処理
においては、まずステップ52にて各センサ31〜34
から外気温度Tac、可変容量コンプレッサ11の回転速
度Nc 、冷媒の高圧側圧力Ph および車速Uを表す各検
出信号がそれぞれ入力されて、前記各値Tac,Nc,Ph,
U が一時的に記憶される。次に、ステップ52〜60
の各処理が実行され、その後、ステップ61にてエンジ
ンEGがアイドリング状態にあるか否かが判定される。
この判定処理は前記可変容量コンプレッサ11の回転速
度Nc (エンジンEGの回転速度にほぼ等しい)に基づ
いて行われるもので、同回転速度Nc が所定の回転速度
範囲内、例えば600〜800r.p.m 内にあるか否かが
判定される。
【0017】この場合、イグニッションスイッチIGが
オンされた直後であって、前記ステップ61にて「YE
S」すなわちエンジンEGはアイドリング状態にあると
判定されるので、プログラムはステップ62以降へ進め
られる。また、この場合、前記ステップ51の初期設定
処理により変数nは「1」に設定されているので、ステ
ップ62の処理後のステップ63にて「YES」と判定
され、ステップ64にて、可変容量コンプレッサ11の
目標回転速度Ncoと検出した回転速度Nc との偏差En
(=Nco−Nc )の初期値E0,E1 が共に「0」に設定
されるとともに、アイドリング調整バルブ24に対する
駆動電圧Vn の初期値V0 が所定電圧V00に設定され
る。なお、前記目標回転速度Ncoは700r.p.m 程度の
予め決められた所定値であるが、エンジンEGの運転状
態に応じて図示しない処理により若干異なる値(例え
ば、エンジンEGの暖気運転時などには700r.p.m よ
り若干大きな値)に設定されるものである。また、前記
所定電圧V00は、スロットルバルブ22を全閉するとと
もに、同電圧V00によりアイドリング調整バルブ24の
開度を調整した場合に、エンジンEGの回転速度が前記
目標回転速度Ncoになるように予め設定された値であ
る。
【0018】前記ステップ64の処理後、ステップ65
にて下記数1の演算の実行により、駆動電圧Vn が計算
される。
【0019】
【数1】
【0020】なお、前記数1中、係数Kp,θ,Tiは予め
決められた制御定数である。また、この場合、偏差En
(=E1),En-1(=E0)は共に「0」であり、かつ駆動
電圧Vn-1(=V0) は所定電圧V00であるので、駆動電圧
Vn は同所定電圧V00に設定される。そして、ステップ
66にてこの駆動電圧Vn を表す制御信号が駆動回路3
9に出力される。駆動回路39はアイドリング調整バル
ブ24にこの駆動電圧Vnを出力して同バルブ24の開
度を前記電圧Vn(=V00) に比例させて制御するので、
バイパス路23を介して吸気管21に供給される吸入空
気量が前記駆動電圧Vn により決定される。これによ
り、エンジンEGには前記駆動電圧Vn に比例した量の
空気および燃料(混合気)が供給されるようになるの
で、エンジンEGの出力が前記混合気により制御される
ようなる。
【0021】前記ステップ66の処理後、ステップ67
にて変数nに「1」が加算され、プログラムはステップ
52へ戻されて、エンジンEGのアイドリング状態が続
く限り、前述したステップ52〜67からなる循環処理
が実行され続ける。この循環処理においては、前記ステ
ップ67の処理によって変数nは「1」より大きくなる
ので、前記ステップ63においては「NO」と判定され
続けて、ステップ62,65,66の処理により、アイ
ドリング調整バルブ24の開度が制御され続ける。この
場合、ステップ62にて、下記数2の演算の実行によ
り、可変容量コンプレッサ11の目標回転速度Ncoと同
コンプレッサ11の現在の検出回転速度Nc との偏差E
n が計算され、ステップ65にて、上記数1の演算の実
行により、この偏差En に比例した値θ・En/Tiが前回
の循環処理における駆動電圧Vn-1に加算されて駆動電
圧Vn が1循環処理毎に更新されていく。
【0022】
【数2】En=Nco−Nc そして、ステップ66にてエンジンEGへの混合気の量
が前記更新された駆動電圧Vn に比例して制御されるの
で、エンジンEG及び可変容量コンプレッサ11の回転
速度が目標回転速度Ncoになるように制御される。ま
た、上記数1中の項Kp・(En−En-1)により、可変容
量コンプレッサ11の回転速度が目標回転速度Ncoに向
かって近づいていく変化カーブが滑らかになるように制
御される。
【0023】このようなアイドリング状態にて、アクセ
ルペダルが踏み込み操作されてスロットルバルブ22が
開かれると、エンジンEGへの燃料供給量(混合気量)
が増加し、エンジンEGの回転速度が大きくなる。これ
により、可変容量コンプレッサ11の回転速度Nc も増
加するので、前記ステップ61にて「NO」すなわち前
記回転速度Nc が所定範囲(600〜800r.p.m) に
ないと判定され、ステップ68,69にてトルク偏差Δ
Tおよび駆動電圧Vn がそれぞれ計算されるとともに、
ステップ68,69,66,67,52〜61からなる
循環処理が繰り返し実行されるようになる。そして、こ
のステップ68のトルク偏差ΔTの演算処理において
は、ステップ53〜60の処理によって計算された可変
容量コンプレッサ11の駆動トルクTn が利用されるの
で、前記ステップ68,69の処理の説明の前にステッ
プ53〜60の処理について説明する。
【0024】まず、ステップ53においては、ステップ
52の処理により入力した高圧側圧力Ph に基づき、同
圧力Ph と凝縮器14にて凝縮された冷媒の温度Trcと
の関係を表す下記数3の演算の実行によって凝縮冷媒温
度Trcが計算される。
【0025】
【数3】Trc=f(Ph) 次に、ステップ54にて、前記計算した凝縮冷媒温度T
rcと前記ステップ52の処理により入力した外気温度T
acおよび車速Uとに基づいて、下記数4の演算の実行に
よって冷却装置10内を循環する冷媒の流量Gr(Kg/hou
r)が計算される。
【0026】
【数4】
【0027】なお、上記数4中、各係数A,B,C,
D,Eは予め設定された値であって、例えば、A=0.2
4,B=1200,C=10,D=38,E=0.18である。
【0028】ここで、この数4の理論的根拠について説
明しておく。本件出願の発明者らは、まず凝縮器14の
外表面上の温度すなわち外気温度Tacと凝縮器14内の
凝縮冷媒の温度Trcとの差が大きいときには凝縮器14
の放熱能力が高いために冷媒流量Gr も多く、かつ両温
度Tac,Trcの差が小さいときには凝縮器14の放熱能
力が低いために冷媒流量Gr も少ないという一般的な物
理現象に着目して、両温度Tac,Trcと冷媒流量Gr と
の関係を見つけ出すことを試みた。
【0029】まず、凝縮器14内の冷媒に着目して凝縮
冷媒の放熱量Qrcについて考えると、同放熱量Qrcは、
凝縮器14の冷媒流入口と冷媒流出口との間の冷媒エン
タルピーΔi(Kcal/Kg) と冷媒流量Gr とにより下記数
5のように表されることは、一般的に知られていること
である。
【0030】
【数5】Qrc=Δi・Gr この場合、冷媒エンタルピーΔiは主に凝縮冷媒の潜熱
分に相当し、冷媒の種類が特定されれば凝縮冷媒温度T
rcの関数として定義されるもので、例えば冷媒の種類を
R12に選定したとき、同エンタルピーΔiと凝縮冷媒
温度Trcとの関係は図5の曲線Lで表されることが実験
的に確認された。ここで、この曲線Lを直線Laで近似
すれば、冷媒エンタルピーΔiは下記数6の関係式で表
される。
【0031】
【数6】Δi=D−E・Trc したがって、前記数5の関係式は下記数7の関係式のよ
うに変形される。
【0032】
【数7】Qrc=(D−E・Trc)・Gr ただし、前記数6,7中の係数D,Eは、D=38,E=
0.18なる定数である。
【0033】一方、凝縮器14の表面での外気温度Tac
に着目して凝縮器14から外部への放熱量Qacについて
考えると、同放熱量Qacは一般的に下記数8の関係式に
より表される。
【0034】
【数8】Qac=A・Gac・Φ・(Trc−Tac) ただし、前記数8中、値Gacは凝縮器14へ流入する外
気の流量(Kg/hour) を表し、値Φはその温度効率を表
し、係数AはA=0.24なる定数である。ここで、凝縮器
14の外表面における外気流の流速が車速Uに対応する
ことに着目して、値Gac・Φ と車速Uとの関係が図6の
曲線Lで表されることが実験的に確認された。ここで、
曲線Lを直線La で近似すれば、値Gac・Φ は下記数9
の関係式で表される。
【0035】
【数9】Gac・Φ=B+C・U したがって、前記数8の関係式は、下記数10の関係式
のように変形される。
【0036】
【数10】Qac=A・(B+C・U)・(Trc−Tac) ただし、前記数10の各係数B,Cは、B=1200,C=
10なる定数である。なお、エンジンEGがアイドリング
状態にあるときには、冷却ファン16からの空気流のみ
であるので、値Gac・Φは一定であるとみなしてよい。
【0037】ここで、凝縮冷媒の熱は凝縮器14を介し
て外気側へ放熱されることを考慮すれば、上記数7で定
義された凝縮冷媒の放熱量Qrcは上記数10で定義され
た凝縮器14から外部への放熱量Qacに等しい(Qrc=
Qac)ことは当然であり、上記数7,10の両関係式よ
り、上記数4の関係式が導き出される。したがって、前
記数4の演算の実行により、冷却装置10内を循環する
冷媒の流量Gr が計算されることが理解できる。
【0038】前記ステップ54の処理後、ステップ55
にて、下記数11の演算の実行により、可変容量コンプ
レッサ11の推定容量Vc が計算される。
【0039】
【数11】
【0040】この場合、上記数11中、値FはF=9.2
×10-4 なる定数であり、値Ncoは、前述したエンジン
EGがアイドリング状態にあるときの可変容量コンプレ
ッサ11の目標回転速度(例えば、700r.p.m )であ
る。これにより、エンジンEGが目標回転速度Ncoで回
転しているという仮定の基に、冷媒流量Gr を維持する
ために必要な可変容量コンプレッサ11の推定容量Vc
が計算される。
【0041】次に、ステップ56にて、下記数12の演
算の実行により、前記計算した推定容量Vcおよび上記
ステップ52の処理により入力した高圧側圧力Phに基
づいて、可変容量コンプレッサ11の容量を前記推定容
量Vcとしたときの同コンプレッサ11に対する推定駆
動トルクTaが計算される。
【0042】
【数12】
【0043】この数12は一般的によく知られた計算式
であり、この場合、値K,mは、K=2×10-2,m=0.1
23としてそれぞれ与えられる定数であると同時に、低圧
配管P1内の圧力を表す低圧側圧力Ps も一定値(3Kg/c
m2)として扱われるものである。これは、図7にて容量
百分率が100%以下である実線部分で示すように、可
変容量コンプレッサ11の容量が可変の領域では、可変
容量コンプレッサ11に対する熱負荷が変化しても、低
圧側圧力Ps がほぼ3Kg/cm2に固定されるからである。
なお、前記高圧側圧力Phも低圧側圧力Psも絶対圧を表
している。
【0044】また、ステップ57にて、下記数13の演
算の実行により、前記と同様にして、可変容量コンプレ
ッサ11の容量を最大容量Vcmとしたときの同コンプレ
ッサ11に対する推定駆動トルクTb が計算される。
【0045】
【数13】
【0046】この場合、値K,mは前記場合と同じであ
るが、低圧側圧力Psは前記場合と異なる一定値(4Kg/
cm2)として扱われるものである。これは、図7にて容
量百分率が100%以上である破線部分で示すように、
可変容量コンプレッサ11の容量が最大容量Vcmに達し
た場合には、低圧側圧力Ps は同コンプレッサ11に対
する熱負荷の増加にしたがって3〜5Kg/cm2に変化する
からである。これらのステップ56,57の処理によ
り、可変容量コンプレッサ11が可変容量領域および最
大容量に達している場合において、エンジンEGが目標
回転速度Nco(アイドル回転速度)で回転しているとい
う仮定の基に、冷媒流量Gr を維持するために必要な同
コンプレッサ11の推定駆動トルクTa,Tbが計算され
ることになる。
【0047】前記ステップ56,57における両推定駆
動トルクTa,Tb の計算後、ステップ58にて両推定駆
動トルクTa,Tb が比較される。この場合、可変容量領
域における推定駆動トルクTaが最大容量における推定
駆動トルクTb以下であれば、ステップ58における
「YES」との判定の基に、ステップ59にて今回の循
環処理における推定駆動トルクTnが推定駆動トルクTa
に設定される。また、推定駆動トルクTbが推定駆動ト
ルクTaより小さければ、ステップ58における「N
O」との判定の基に、ステップ60にて今回の循環処理
における推定駆動トルクTnが推定駆動トルクTbに設定
される。
【0048】このように、ステップ56,57にて可変
容量領域における推定駆動トルクTaと最大容量におけ
る推定駆動トルクTbとを計算するとともに、ステップ
58〜60の処理により、両推定駆動トルクTa,Tb の
最小値を推定駆動トルクTn として採用するようにした
理由は、可変容量コンプレッサ11が最大容量Vcmに達
した後の推定駆動トルクTnをなるべく正確に計算する
ためである。すなわち、可変容量コンプレッサ11が最
大容量Vcmに達した後には、同コンプレッサ11に対す
る推定駆動トルクTn は、低圧側圧力Ps の3〜5Kg/c
m2への変化のために、同コンプレッサ11に対する熱負
荷の増加に対して図7の破線のように変化するが、低圧
側圧力Ps を固定した簡単な計算により、推定駆動トル
クTn を図7の実線のように変化する値として計算し
て、同トルクTn を前記低圧側圧力Ps が変化する場合
になるべく近似させている。
【0049】前記推定駆動トルクTn の計算後、プログ
ラムはステップ61以降へ進められる。この場合、前述
のように、エンジンEGは非アイドリング状態にあっ
て、ステップ68にて「NO」と判定されて、ステップ
68,69の処理が実行される。ステップ68において
は、今回の循環処理にて計算された推定駆動トルクTn
と前回の循環処理にて計算された推定駆動トルクTn-1
とに基づく下記数14の演算の実行により、トルク偏差
ΔTが計算される。
【0050】
【数14】ΔT=Tn−Tn-1 なお、前回の推定駆動トルクTn-1 は前回の循環処理中
のステップ59,60にて一時的に記憶されたものであ
る。
【0051】次に、ステップ69にて、前回の循環処理
にて計算した駆動電圧Vn-1 と前記計算したトルク偏差
ΔTとに基づく下記数15の演算の実行により、新たな
駆動電圧Vn が計算される。
【0052】
【数15】Vn=Vn-1+a・ΔT なお、この場合、係数aは予め定められた定数であり、
駆動電圧Vn-1 は前回の循環処理のステップ69にて一
時的に記憶されたものである。
【0053】前記ステップ69の駆動電圧Vn の計算
後、ステップ66の処理により、駆動電圧Vn を表す制
御信号が駆動回路39に出力されて、同回路39の作用
によってアイドリング調整バルブ24の開度が前記駆動
電圧Vn に比例して制御される。この場合、前記ステッ
プ68,69の処理により、前回計算した推定駆動トル
クTn-1に対する今回計算した推定駆動トルクTnの変化
分がトルク偏差ΔTとして計算されるとともに、このト
ルク偏差ΔTに比例した値a・ΔT が前回の駆動電圧V
n-1 に加算されて、駆動電圧Vn が順次更新されてい
く。これにより、エンジンEGが非アイドリング状態に
あっても、アイドリング調整バルブ24の開度は、現在
の推定駆動トルクTn を得るために必要な値に設定され
る。ただし、この場合、スロットルバルブ22が開いた
状態にあるので、アイドリング調整バルブ24の開度の
調整は、エンジンEGの回転速度および出力に直接影響
するものではない。
【0054】このような非アイドリング状態で、アクセ
ルペダルの踏み込みが解除されて、スロットルバルブ2
2が閉じると、エンジンEGの回転速度が低下して、同
エンジンEGはアイドリング状態になる。これにより、
ふたたび、ステップ61にて「YES」と判定され、ス
テップ62,63,65〜67の処理が繰り返し実行さ
れるようになって、バイパス路23を介して吸気管21
およびエンジンEGに供給される吸入空気量および燃料
量(混合気量)が、ステップ62,65の処理によって
計算される駆動電圧Vn に比例したものとなる。ただ
し、この場合には、前記エンジンEGの始動時とは異な
り、ステップ65にて実行される上記数1の演算にあっ
ては、エンジンEGが非アイドリング状態にあったとき
のステップ69にて計算された駆動電圧Vn-1 が初期値
として利用され、目標回転速度Ncoと検出回転速度Nc
との偏差En が加味されながら同駆動電圧Vn が更新さ
れていく。
【0055】一方、このようにエンジンEGの回転速度
が急に低下した直後には、可変容量コンプレッサ11が
冷媒流量を維持すべく小容量側から大容量側へすばやく
変化するため、前記循環する冷媒の流量Gr はエンジン
EGが非アイドリング状態にあった以前の値に維持され
る。そして、この冷媒流量Gr が一定であるとの条件の
基では、可変容量コンプレッサ11の回転速度Ncがエ
ンジンEGの回転速度と共に急激に低下するので、同コ
ンプレッサ11の容量Vc は急激に増加して、同コンプ
レッサ11に必要な駆動トルクが急増する。しかし、こ
の場合、アイドリング調整バルブ24の開度を制御する
駆動電圧Vn は、前述のように、ステップ69にて計算
された駆動電圧Vn-1 を基準に順次更新されていくもの
である。しかも、この基準となる駆動電圧Vn-1 は、エ
ンジンEGの非アイドリング時に、同エンジンEGが目
標回転速度Nco(アイドル回転速度)で回転したという
仮定の基に、非アドリング時の冷媒流量Gr を維持する
ために必要な可変容量コンプレッサ11の推定駆動トル
クTn に基づいて計算したものであるので、エンジンE
Gが非アイドリング状態からアイドリング状態に変化し
かつ非アイドリング状態にあったときの冷却装置の冷却
能力がいかなる状態にあっても、エンジンEGには必要
かつ充分な空気量および燃料量(混合気量)が供給され
る。したがって、エンジンEGは、ライアイドルになっ
たり、エンストしたり、過大な回転速度で回転したりす
ることがなくなり、適正なアイドリング状態を維持でき
る。
【0056】なお、上記実施例においては、可変容量コ
ンプレッサ11の推定駆動トルクTa,Tb を計算する
際、検出した高圧側圧力Ph から凝縮冷媒温度Trcを計
算し、この計算した凝縮冷媒温度Trcと検出した外気温
度Tacと同検出した車速Uとを用いて冷媒流量Gr を計
算し、この計算した冷媒流量Gr と目標回転速度Nco
(エンジンEGがアイドリング状態にあるときの可変容
量コンプレッサ11の目標となる回転速度)に基づいて
推定容量Vc を計算し、かつこの計算した推定容量Vc
と検出した高圧側圧力Ph とを用いて前記推定駆動トル
クTa,Tb を計算している(ステップ53〜57)。し
かし、高圧側圧力Ph と凝縮冷媒温度Trcとは1対1の
関係にあるので、高圧側圧力Ph を検出する代わりに凝
縮冷媒温度Trcを検出して、同検出した凝縮冷媒温度T
rcに基づいて高圧側圧力Ph を計算して、検出した凝縮
冷媒温度Trcと計算した高圧側圧力Ph とを前記容量V
c および推定駆動トルクTa,Tb を計算するために利用
してもよい。この場合、凝縮器14内の出口部分または
凝縮器14に接続された高圧配管P2内に温度センサを設
け、同センサにより直接検出された冷媒の温度を凝縮冷
媒温度Trcとして用いるとよい。また、前記のように冷
媒の温度を直接検出しなくても、図8に示すように、凝
縮器14の凝縮配管14aの屈曲部に板ばね41によっ
て温度センサ42を圧接支持し、同センサ42により検
出された凝縮配管14aの表面温度を凝縮冷媒温度Trc
として用いることもできる。
【0057】また、高圧側圧力Ph 、外気温度Tacおよ
び車速Uを検出するとともに、凝縮冷媒温度Trc、外気
温度Tacおよび車速Uを用いて上記数4の演算式に基づ
いて冷媒流量Gr を計算する代わりに、可変容量コンプ
レッサ11の実容量Vrcを直接検出する(例えば、斜板
式の可変容量コンプレッサ11であれば斜板の傾斜角度
を検出する)とともに、同検出した実容量Vrcと本件実
施例でも検出されている可変容量コンプレッサ11の回
転速度Nc とを用いて、下記数16の演算の実行によ
り、冷媒流量Gr を計算し、この計算した冷媒流量Gr
を用いて前記推定容量Vc および推定駆動トルクTa,T
b を計算するようにしてもよい。
【0058】
【数16】Gr=F・Nc・Vrc これによれば、上記実施例の外気温度Tac及び車速Uの
検出と、凝縮冷媒温度Trcの計算が不要となる。
【0059】また、前記数12,13の演算式に基づい
て推定駆動トルクTa,Tb を計算する際には、精度は多
少悪くなるが、高圧側圧力Ph を一定値として推定容量
Vcのみを変数として扱ってもよい。
【0060】また、上記実施例において、上記数11の
演算式に基づいて可変容量コンプレッサ11の推定容量
Vc を計算したが、容量変化の応答性の悪い可変容量コ
ンプレッサ11を用いた場合には、非アイドリング状態
からアイドリング状態への変化に対して同コンプレッサ
11の容量変化が遅れるので、前記推定容量Vc を下記
数17に基づいて計算するようにするとよい。
【0061】
【数17】
【0062】この場合、係数Kd は1より小さい値であ
り、定数であっても、高圧側圧力Ph、回転速度Nc な
どの可変容量コンプレッサ11の運転条件に応じて変化
するものであってもよい。
【0063】さらに、上記実施例においては、凝縮器1
4の熱交換に着目して冷媒流量Grを計算するようにし
たが、これに代えて、エバポレータ15の熱交換に着目
して冷媒流量Gr を計算するようにしてもよい。すなわ
ち、エバポレータ15内の冷媒の放熱量Qreと冷媒エン
タルピー(冷媒の潜熱分)Δie との関係は、上記実施
例の数5に対応して、下記数18のように表される。
【0064】
【数18】Qre=Δie・Gr また、エバポレータ15の外部への放熱量Qaeは、上記
実施例の数8に対応して、下記数19のように表され
る。
【0065】
【数19】Qae=A・Gae・Φ・(Tae−Tre)・K この場合、値Taeはエバポレータ15の吸気温度を表
し、値Treはエバポレータ15内の冷媒温度(または、
エバポレータ15の冷媒出口温度)を表す。また、値G
ae・Φ はエアコンディショナのブロアの風量で決定され
るものである。係数Kは約「2」なる定数で、係数Aは
上記実施例と同様な定数「0.24」である。
【0066】そして、この場合も、冷媒の放熱量Qreと
エバポレータ15の外部への放熱量Qaeは等しいので、
冷媒流量Gr は、上記実施例の数4に対応して、下記数
20のように表される。
【0067】
【数20】
【0068】そして、この場合に、外部からエバポレー
タ15へ吸入空気の温度およびエバホレータ15内の出
口付近の冷媒温度を温度センサによりそれぞれ検出し
て、各検出温度を吸気温度Taeおよび冷媒温度Treとし
てそれぞれ利用するようにすればよい。また、この冷媒
温度を検出する場合、直接冷媒の温度を検出しなくて
も、エバポレータ15の出口または下流の低圧配管P1の
温度を外部から検出するようにしてもよい。さらに、値
Gae・Φおよび値Δieは、上記実施例の場合と同様に、
実験結果から、エアコンディショナのブロアの風量およ
び冷媒温度Treとの関数で定義される値を利用すればよ
い。
【図面の簡単な説明】
【図1】 上記特許請求の範囲に記載した本発明の構成
に対応するクレーム対応図である。
【図2】 本発明の一実施例を示すブロック図である。
【図3】 図2のマイクロコンピュータにて実行される
プログラムの一部に対応したフローチャートである。
【図4】 図2のマイクロコンピュータにて実行される
プログラムの他の部分に対応したフローチャートであ
る。
【図5】 凝縮冷媒温度Trcと冷媒エンタルピーΔiと
の関係を示す特性図である。
【図6】 車速Uと値Gac・Φとの関係を示す特性図で
ある。
【図7】 可変容量コンプレッサに対する熱負荷と駆動
トルクの関係を示す特性図である。
【図8】 冷媒温度センサの一具体例を示す概略図であ
る。
【符号の説明】
EG…エンジン、10…冷却装置、11…可変容量コン
プレッサ、14…凝縮器、15…エバポレータ、20…
燃料供給量制御装置、24…アイドリング調整バルブ、
30…電気制御装置、31…外気温センサ、32…回転
速度センサ、33…高圧側圧力センサ、34…車速セン
サ、36…マイクロコンピュータ。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 木下 宏 愛知県刈谷市昭和町1丁目1番地 日本 電装株式会社内 (72)発明者 西 保幸 愛知県刈谷市昭和町1丁目1番地 日本 電装株式会社内 (56)参考文献 特開 平1−187343(JP,A) 特開 平2−55846(JP,A) 特開 平3−179148(JP,A) 特開 平1−271645(JP,A) 特開 平2−102338(JP,A) 特開 平2−28016(JP,A) 特開 平3−178829(JP,A) 特開 平2−5735(JP,A) 特開 昭61−135953(JP,A) 特開 平2−33422(JP,A) 特開 平4−101029(JP,A) 実開 平2−46041(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) F02D 41/08 330 F02D 41/16

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 エンジンにより駆動される可変容量コン
    プレッサを有し、同コンプレッサから圧送される冷媒を
    凝縮器及びエバポレータを介して循環させてなる冷却装
    置を搭載した車両に適用され、アイドリング状態におけ
    るエンジンへの燃料供給量を調整するアイドリング調整
    装置と、前記アイドリング調整装置を前記冷却装置の運
    転状態に応じて電気的に制御する電気制御装置とを備え
    た車両の燃料供給量制御装置において、前記電気制御装
    置を、 エンジンが非アイドリング状態にあるときに前記循環す
    る冷媒の流量を検出する冷媒流量検出手段と、 エンジンが所定のアイドル回転速度で前記可変容量コン
    プレッサを駆動するという条件下で同コンプレッサが前
    記検出した冷媒流量を維持するために必要な推定駆動ト
    ルクを前記冷媒流量および前記アイドル回転速度に基づ
    いて演算するトルク推定手段と、 前記演算した推定駆動トルクに応じた制御信号を前記ア
    イドリング調整装置に出力して同調整装置によるアイド
    リング状態におけるエンジンへの燃料供給量を前記推定
    駆動トルクに応じて制御する出力手段とで構成した車両
    の燃料供給量制御装置。
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