JP2964548B2 - 液晶組成物および液晶素子 - Google Patents
液晶組成物および液晶素子Info
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Description
【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は表示素子等に用いられる液晶素子に使用する
液晶組成物および該液晶組成物を用いた液晶素子に関す
る。
液晶組成物および該液晶組成物を用いた液晶素子に関す
る。
液晶素子は低電力、低電圧で動作しうるという著しい
特徴を有する反面、静電気等によっても容易に動作して
しまうため、パネルの組立工程あるいはパネルの電卓な
どへの実装工程において障害となり、特に完成検査、品
質検査の効率を下げるという問題があった。
特徴を有する反面、静電気等によっても容易に動作して
しまうため、パネルの組立工程あるいはパネルの電卓な
どへの実装工程において障害となり、特に完成検査、品
質検査の効率を下げるという問題があった。
この問題点は液晶組成物の比抵抗を109Ω・cm程度に
コントロールされたものを用いることにより解決し得る
が、この様な液晶組成物を得るために、109Ω・cmより
も高い比抵抗を示す液晶組成物に従来は4級アンモニウ
ム塩などのイオン性物質の添加が試みられていた。しか
しながら、これらは非イオン性の通常の液晶物質に対し
ては相溶性、溶解性が不十分であり、また液晶セルの注
入口付近に吸着され易く液晶セル中に均一に分布させる
ことが困難であるという問題点を有していた。
コントロールされたものを用いることにより解決し得る
が、この様な液晶組成物を得るために、109Ω・cmより
も高い比抵抗を示す液晶組成物に従来は4級アンモニウ
ム塩などのイオン性物質の添加が試みられていた。しか
しながら、これらは非イオン性の通常の液晶物質に対し
ては相溶性、溶解性が不十分であり、また液晶セルの注
入口付近に吸着され易く液晶セル中に均一に分布させる
ことが困難であるという問題点を有していた。
本発明は、静電気による障害の少ない液晶素子および
これを実現するための比抵抗の低い安定な液晶組成物を
提供することを目的とする。
これを実現するための比抵抗の低い安定な液晶組成物を
提供することを目的とする。
本発明はアザクラウン類が非イオン性物質であるのに
かかわらず、その少量の添加により液晶組成物の比抵抗
を著しく低下させるという新規な知見に基づいており、
本発明の要旨は特定のアザクラウン類を少なくとも1種
含む液晶組成物およびこれを用いた液晶素子に存する。
以下に本発明の態様を詳細に説明する。
かかわらず、その少量の添加により液晶組成物の比抵抗
を著しく低下させるという新規な知見に基づいており、
本発明の要旨は特定のアザクラウン類を少なくとも1種
含む液晶組成物およびこれを用いた液晶素子に存する。
以下に本発明の態様を詳細に説明する。
液晶組成物の比抵抗は、他の液状物質と同様に、その
純度に依存するところが大きいが、不純物を含む液晶組
成物を用いた液晶素子はその寿命等に問題を生ずること
も多いため、通常は十分に精製された液晶組成物が市場
に供給されており、このような液晶組成物は通常1010〜
1014Ω・cmの比抵抗を有している。これらの液晶組成物
に低い濃度でアザクラウン類を添加することにより109
Ω・cmレベルの比抵抗に低下させることができる。
純度に依存するところが大きいが、不純物を含む液晶組
成物を用いた液晶素子はその寿命等に問題を生ずること
も多いため、通常は十分に精製された液晶組成物が市場
に供給されており、このような液晶組成物は通常1010〜
1014Ω・cmの比抵抗を有している。これらの液晶組成物
に低い濃度でアザクラウン類を添加することにより109
Ω・cmレベルの比抵抗に低下させることができる。
本発明で使用されるアザクラウン類は、下記一般式
〔I〕で表わされる。
〔I〕で表わされる。
(式中、R1〜R4およびR6〜R11はそれぞれ独立して水素
原子、アルキル基、アルコキシアルキル基、アリールア
ルキル基またはアリル基、R5およびR12はそれぞれ独立
してアルキル基、アルコキシアルキル基、アリールアル
キル基またはアリル基を表す。およびmはそれぞれ独
立して0、1または2を表し、好ましくはは1または
2、mは0、1または2を表す。nは2〜10の整数を表
わす。但し、およびmが同時に0を表わすことはな
く、R1〜R4,R6〜R9およびR8〜R11は互いに結合して環を
形成してもよい。) 1,4,8,11−テトラメチル−1,4,8,11−テトラアザシク
ロテトラデカンなどのアザクラウン類が挙げられる。
原子、アルキル基、アルコキシアルキル基、アリールア
ルキル基またはアリル基、R5およびR12はそれぞれ独立
してアルキル基、アルコキシアルキル基、アリールアル
キル基またはアリル基を表す。およびmはそれぞれ独
立して0、1または2を表し、好ましくはは1または
2、mは0、1または2を表す。nは2〜10の整数を表
わす。但し、およびmが同時に0を表わすことはな
く、R1〜R4,R6〜R9およびR8〜R11は互いに結合して環を
形成してもよい。) 1,4,8,11−テトラメチル−1,4,8,11−テトラアザシク
ロテトラデカンなどのアザクラウン類が挙げられる。
また、本発明に用いる液晶としては、下記構造式で示
されるような各種液晶化合物およびこれらの混合物が挙
げられる。
されるような各種液晶化合物およびこれらの混合物が挙
げられる。
(式中、R13およびR14はそれぞれ独立してアルキル基、
アルコキシアルキル基、アルコキシ基、アルキルフェニ
ル基、アルコキシアルキルフェニル基、アルコキシフェ
ニル基、アルキルシクロヘキシル基、アルコキシアルキ
ルシクロヘキシル基、アルキルシクロヘキシルフェニル
基、シアノフェニル基、シアノ基、ハロゲン原子、アル
コキシカルボニル基、アルコキシアルコキシカルボニル
基、アルキルフェノキシカルボニル基、アルコキシアル
キルフェノキシカルボニル基、アルコキシフェノキシカ
ルボニル基、アルキルシクロヘキシルオキシカルボニル
基、アルコキシシクロヘキシルオキシカルボニル基、ア
ルキルシクロヘキシルフェノキシカルボニル基、シアノ
フェノキシカルボニル基、ハロゲンフェノキシカルボニ
ル基、アルキルフェニルアルキル基、アルコキシアルキ
ルフェニルアルキル基、アルコキシフェニルアルキル
基、アルキルシクロヘキシルアルキル基、アルコキシア
ルコキシシクロヘキシルアルキル基、アルキルシクロヘ
キシルフェニルアルキル基、シアノフェニルアルキル基
を示し、アルキル鎖、アルコキシ鎖中に光学活性中心を
有しても良い。又、R13,R14中のフェニル基又はフェノ
キシ基は、フッ素原子、塩素原子等のハロゲン原子で置
換されていても良い。又、X及びYはそれぞれ、水素原
子若しくはフッ素原子、塩素原子等のハロゲン原子を示
す。
アルコキシアルキル基、アルコキシ基、アルキルフェニ
ル基、アルコキシアルキルフェニル基、アルコキシフェ
ニル基、アルキルシクロヘキシル基、アルコキシアルキ
ルシクロヘキシル基、アルキルシクロヘキシルフェニル
基、シアノフェニル基、シアノ基、ハロゲン原子、アル
コキシカルボニル基、アルコキシアルコキシカルボニル
基、アルキルフェノキシカルボニル基、アルコキシアル
キルフェノキシカルボニル基、アルコキシフェノキシカ
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基、アルコキシシクロヘキシルオキシカルボニル基、ア
ルキルシクロヘキシルフェノキシカルボニル基、シアノ
フェノキシカルボニル基、ハロゲンフェノキシカルボニ
ル基、アルキルフェニルアルキル基、アルコキシアルキ
ルフェニルアルキル基、アルコキシフェニルアルキル
基、アルキルシクロヘキシルアルキル基、アルコキシア
ルコキシシクロヘキシルアルキル基、アルキルシクロヘ
キシルフェニルアルキル基、シアノフェニルアルキル基
を示し、アルキル鎖、アルコキシ鎖中に光学活性中心を
有しても良い。又、R13,R14中のフェニル基又はフェノ
キシ基は、フッ素原子、塩素原子等のハロゲン原子で置
換されていても良い。又、X及びYはそれぞれ、水素原
子若しくはフッ素原子、塩素原子等のハロゲン原子を示
す。
本発明に用いるアザクラウン類は、液晶の等方性状態
への転移点および析出、分離等の安定性を著しく損わな
い範囲の濃度で液晶に添加することができるが、通常0.
3ないし3.0重量%の範囲の添加量で109Ω・cmレベルの
比抵抗に低下させることができる。
への転移点および析出、分離等の安定性を著しく損わな
い範囲の濃度で液晶に添加することができるが、通常0.
3ないし3.0重量%の範囲の添加量で109Ω・cmレベルの
比抵抗に低下させることができる。
本発明の液晶組成物においては、アザクラウン類を異
なる2種以上混合して用いることができる。
なる2種以上混合して用いることができる。
本発明の液晶組成物はアザクラウン類と液晶を、公知
の方法により混合することにより、容易に得ることがで
きる。
の方法により混合することにより、容易に得ることがで
きる。
また、コレステリルノナノエートの様な光学活性物
質、酸化防止剤などの添加剤、液晶組成物等に通常用い
られる二色性色素を併用しても良い。
質、酸化防止剤などの添加剤、液晶組成物等に通常用い
られる二色性色素を併用しても良い。
本発明の液晶素子は、少なくとも一方が透明な電極付
き基板からなり、上記の液晶組成物を電極付き基板間に
挟持して構成された液晶素子であり、TN・モード、ゲス
トホスト・モード、などの公知の電界効果型モードおよ
び熱書き込みモードの液晶素子〔岡野光治、小林駿介共
編「液晶」応用編、培風館、p13〜p47;J.L.Fergason,SI
D85 Digest,p68(1985)等〕が挙げられる。
き基板からなり、上記の液晶組成物を電極付き基板間に
挟持して構成された液晶素子であり、TN・モード、ゲス
トホスト・モード、などの公知の電界効果型モードおよ
び熱書き込みモードの液晶素子〔岡野光治、小林駿介共
編「液晶」応用編、培風館、p13〜p47;J.L.Fergason,SI
D85 Digest,p68(1985)等〕が挙げられる。
これらのうち好適な例としてはプラスチックフィルム
などの帯電しやすい基板を用いたTN・モードおよび散乱
制御モードなどの電界効果型液晶素子が挙げられる。
などの帯電しやすい基板を用いたTN・モードおよび散乱
制御モードなどの電界効果型液晶素子が挙げられる。
本発明により比抵抗値の低い安定な液晶組成物を得る
ことができ、これを用いることにより、静電気による障
害の少ない液晶素子を構成することができる。
ことができ、これを用いることにより、静電気による障
害の少ない液晶素子を構成することができる。
本発明を実施例により、更に具体的に説明するが、本
発明はこれら実施例により何ら限定されない。
発明はこれら実施例により何ら限定されない。
実施例1 下記構造式〔I〕で示されるアザクラウン(1,4,8,11
−テトラメチル−1,4,8,11−テトラアザシクロテトラデ
カン) 1gを商品名ZLI−1565(E.MERCK社製)として市販されて
いるフェニルシクロヘキサン系化合物を主成分とする液
晶混合物200gに溶解させて液晶組成物−Iを調製した。
これを容量が1ml、電極間隔が1.5mmの液体用電極セル
(安藤電気社製:LE−21)に注入して、高感度振動容量
型ユニバーサルエレクトロメーターを用い、直流電圧10
V印加時の微小電流値を測定し、セル定数から非抵抗値
を算出した結果、液晶混合物ZLI−1565のみの場合が5
×1012(Ω・cm)であったのに対し、本発明のアザクラ
ウンを添加した液晶組成物−Iは3×1010(Ω・cm)で
あった。この液晶組成物−Iを、ポリイミド系樹脂を塗
布硬化後ラビング処理した透明電極付きガラス板からな
り、90゜ツイスト配向させるように構成されたギャップ
9μmのセルに封入し、それぞれのガラス板のラビング
処理方向と偏光フィルムの透過軸方向が一致するように
偏光フィルムを貼り合わせて、第1図、第2図に示すTN
型液晶素子を構成した。この液晶素子は矩形波(5V,64H
z)を印加したところ、電圧のON,OFFによって点滅が確
認された。
−テトラメチル−1,4,8,11−テトラアザシクロテトラデ
カン) 1gを商品名ZLI−1565(E.MERCK社製)として市販されて
いるフェニルシクロヘキサン系化合物を主成分とする液
晶混合物200gに溶解させて液晶組成物−Iを調製した。
これを容量が1ml、電極間隔が1.5mmの液体用電極セル
(安藤電気社製:LE−21)に注入して、高感度振動容量
型ユニバーサルエレクトロメーターを用い、直流電圧10
V印加時の微小電流値を測定し、セル定数から非抵抗値
を算出した結果、液晶混合物ZLI−1565のみの場合が5
×1012(Ω・cm)であったのに対し、本発明のアザクラ
ウンを添加した液晶組成物−Iは3×1010(Ω・cm)で
あった。この液晶組成物−Iを、ポリイミド系樹脂を塗
布硬化後ラビング処理した透明電極付きガラス板からな
り、90゜ツイスト配向させるように構成されたギャップ
9μmのセルに封入し、それぞれのガラス板のラビング
処理方向と偏光フィルムの透過軸方向が一致するように
偏光フィルムを貼り合わせて、第1図、第2図に示すTN
型液晶素子を構成した。この液晶素子は矩形波(5V,64H
z)を印加したところ、電圧のON,OFFによって点滅が確
認された。
第1図は本発明に係わる液晶素子の電圧無印加状態を略
示的断面図を表す。 1……入射光、2……偏光板、3……透明ガラス板、4
……透明電極、5……配向膜、6……液晶組成物。 第2図は本発明に係わる液晶素子の電圧印加状態の略示
的断面図を表す。 1……入射光、2……偏光板、3……透明ガラス板、4
……透明電極、5……配向膜、6……液晶組成物。
示的断面図を表す。 1……入射光、2……偏光板、3……透明ガラス板、4
……透明電極、5……配向膜、6……液晶組成物。 第2図は本発明に係わる液晶素子の電圧印加状態の略示
的断面図を表す。 1……入射光、2……偏光板、3……透明ガラス板、4
……透明電極、5……配向膜、6……液晶組成物。
Claims (3)
- 【請求項1】下記一般式[I]で表されるアザクラウン
類を少なくとも1種含むことを特徴とする液晶組成物。 (式中、R1〜R4およびR6〜R11はそれぞれ独立して水素
原子、アルキル基、アルコキシアルキル基、アリールア
ルキル基またはアリル基を表し、R5およびR12はそれぞ
れ独立してアルキル基、アルコキシアルキル基、アリー
ルアルキル基またはアリル基を表し、およびmはそれ
ぞれそれぞれ独立して0、1または2を表し、nは2〜
10の整数を表す。但し、およびmが同時に0を表すこ
とはなく、R1〜R4、R6〜R9およびR8〜R11は互いに結合
して環を形成してもよい。) - 【請求項2】一般式[I]中、が1または2を表すこ
とを特徴とする請求項1または2に記載の液晶組成物。 - 【請求項3】請求項1ないし3いずれか1項に記載の液
晶組成物を用いることを特徴とする液晶素子。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2132818A JP2964548B2 (ja) | 1990-05-23 | 1990-05-23 | 液晶組成物および液晶素子 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2132818A JP2964548B2 (ja) | 1990-05-23 | 1990-05-23 | 液晶組成物および液晶素子 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0472384A JPH0472384A (ja) | 1992-03-06 |
JP2964548B2 true JP2964548B2 (ja) | 1999-10-18 |
Family
ID=15090285
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2132818A Expired - Fee Related JP2964548B2 (ja) | 1990-05-23 | 1990-05-23 | 液晶組成物および液晶素子 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2964548B2 (ja) |
-
1990
- 1990-05-23 JP JP2132818A patent/JP2964548B2/ja not_active Expired - Fee Related
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Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0472384A (ja) | 1992-03-06 |
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