JP2964270B2 - 応急用空気入りタイヤ及びその製造方法 - Google Patents
応急用空気入りタイヤ及びその製造方法Info
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Classifications
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- B—PERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
- B60—VEHICLES IN GENERAL
- B60C—VEHICLE TYRES; TYRE INFLATION; TYRE CHANGING; CONNECTING VALVES TO INFLATABLE ELASTIC BODIES IN GENERAL; DEVICES OR ARRANGEMENTS RELATED TO TYRES
- B60C5/00—Inflatable pneumatic tyres or inner tubes
- B60C5/12—Inflatable pneumatic tyres or inner tubes without separate inflatable inserts, e.g. tubeless tyres with transverse section open to the rim
- B60C5/14—Inflatable pneumatic tyres or inner tubes without separate inflatable inserts, e.g. tubeless tyres with transverse section open to the rim with impervious liner or coating on the inner wall of the tyre
-
- B—PERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
- B29—WORKING OF PLASTICS; WORKING OF SUBSTANCES IN A PLASTIC STATE IN GENERAL
- B29D—PRODUCING PARTICULAR ARTICLES FROM PLASTICS OR FROM SUBSTANCES IN A PLASTIC STATE
- B29D30/00—Producing pneumatic or solid tyres or parts thereof
- B29D30/06—Pneumatic tyres or parts thereof (e.g. produced by casting, moulding, compression moulding, injection moulding, centrifugal casting)
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-
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Landscapes
- Engineering & Computer Science (AREA)
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- Tyre Moulding (AREA)
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、軽量化しながら空気圧
保持性に優れた応急用空気入りタイヤ及びその製造方法
に関する。
保持性に優れた応急用空気入りタイヤ及びその製造方法
に関する。
【0002】
【従来の技術】応急用空気入りタイヤは、一般の空気入
りタイヤに比較してタイヤの内容積に対する表面積が大
きいため空気圧の低下率が著しく大きい。また、初期空
気圧が高いため、たとえ空気圧の低下率が小さくても絶
対値としての空気圧の低下が大きいから、長期間放置後
にも初期空気圧の良好な操縦安定性を維持するようにす
るためには高度の空気圧保持性が要求される。さらに応
急用として使用され、トランク内に長期間格納されたま
まになっているので、定期的な空気圧のチェック等のメ
インテナンスを極力不要にすることが望ましい。
りタイヤに比較してタイヤの内容積に対する表面積が大
きいため空気圧の低下率が著しく大きい。また、初期空
気圧が高いため、たとえ空気圧の低下率が小さくても絶
対値としての空気圧の低下が大きいから、長期間放置後
にも初期空気圧の良好な操縦安定性を維持するようにす
るためには高度の空気圧保持性が要求される。さらに応
急用として使用され、トランク内に長期間格納されたま
まになっているので、定期的な空気圧のチェック等のメ
インテナンスを極力不要にすることが望ましい。
【0003】従来の応急用空気入りタイヤは、上述した
要求特性を満たすために非通気性のブチルゴムを主体と
するインナーライナー層を一般タイヤに比較して著しく
厚くしているが、ブチルゴムは比重が大きいゴムである
ためにタイヤ重量が著しく大きくなってしまうという問
題があった。
要求特性を満たすために非通気性のブチルゴムを主体と
するインナーライナー層を一般タイヤに比較して著しく
厚くしているが、ブチルゴムは比重が大きいゴムである
ためにタイヤ重量が著しく大きくなってしまうという問
題があった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、軽量
化しながら高度の空気圧保持性を有する応急用空気入り
タイヤ及びこのような応急用空気入りタイヤの製造方法
を提供することにある。
化しながら高度の空気圧保持性を有する応急用空気入り
タイヤ及びこのような応急用空気入りタイヤの製造方法
を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】このような本発明の目的
は、応急用空気入りタイヤのインナーライナー層を超高
分子量のポリエチレンからなる薄膜から形成することに
より達成することができる。超高分子量のポリエチレン
薄膜は、ブチルゴムに比べて強靭で、比重と気体透過性
が極めて小さいため、その厚さを著しく薄くすることが
可能である。したがって、この超高分子量のポリエチレ
ン薄膜をインナーライナー層として配置すればタイヤの
重量を著しく軽減すると共に、高度の空気圧保持性を得
ることができる。
は、応急用空気入りタイヤのインナーライナー層を超高
分子量のポリエチレンからなる薄膜から形成することに
より達成することができる。超高分子量のポリエチレン
薄膜は、ブチルゴムに比べて強靭で、比重と気体透過性
が極めて小さいため、その厚さを著しく薄くすることが
可能である。したがって、この超高分子量のポリエチレ
ン薄膜をインナーライナー層として配置すればタイヤの
重量を著しく軽減すると共に、高度の空気圧保持性を得
ることができる。
【0006】また、このような応急用タイヤは、未加硫
ゴムからなるグリーンタイヤの内側に、超高分子量のポ
リエチレン粉末を塗布するか又は該ポリエチレンからな
る薄膜をラミネートし、次いでこのグリーンタイヤを加
硫成形する方法により製造することができる。ポリエチ
レンは他の物質との接着性に乏しい性質を有するが、分
子量が100万以上の超高分子量で、しかもそれを予め
グリーンタイヤの段階で付着させて一体に加硫成形する
ようにすれば、極めて強固な接着が可能となる。したが
って、グリーンタイヤの内側に超高分子量のポリエチレ
ン粉末を直接塗布するか又は該ポリエチレンからなる薄
膜を直接ラミネートし、これを加硫成形することにより
本発明の応急用空気入りタイヤを製造することができ
る。
ゴムからなるグリーンタイヤの内側に、超高分子量のポ
リエチレン粉末を塗布するか又は該ポリエチレンからな
る薄膜をラミネートし、次いでこのグリーンタイヤを加
硫成形する方法により製造することができる。ポリエチ
レンは他の物質との接着性に乏しい性質を有するが、分
子量が100万以上の超高分子量で、しかもそれを予め
グリーンタイヤの段階で付着させて一体に加硫成形する
ようにすれば、極めて強固な接着が可能となる。したが
って、グリーンタイヤの内側に超高分子量のポリエチレ
ン粉末を直接塗布するか又は該ポリエチレンからなる薄
膜を直接ラミネートし、これを加硫成形することにより
本発明の応急用空気入りタイヤを製造することができ
る。
【0007】以下、図面を参照して本発明を説明する。
図1は本発明の応急用空気入りタイヤの一例を示す断面
図である。図1に示すように、応急用空気入りタイヤは
タイヤケーシングをカーカスコードが互いに交差するよ
うにバイアスに配置した2枚のカーカス層2,2’と、
該カーカス層2,2’の外周のトレッドTの下側に位置
するブレーカー層4,4’とから構成し、内側のカーカ
ス層2はその両端部を左右両側のビードコア1,1’の
廻りに内側から外側に巻き返し、外側のカーカス層2’
は前記ビードコア1,1’の廻りを外側から内側に向か
って終端部がビードコア1,1’の下方に位置するよう
に巻き下げられている。前記内側のカーカス層2の内側
に超高分子量ポリエチレン薄膜からなるインナーライナ
ー層3が形成されている。
図1は本発明の応急用空気入りタイヤの一例を示す断面
図である。図1に示すように、応急用空気入りタイヤは
タイヤケーシングをカーカスコードが互いに交差するよ
うにバイアスに配置した2枚のカーカス層2,2’と、
該カーカス層2,2’の外周のトレッドTの下側に位置
するブレーカー層4,4’とから構成し、内側のカーカ
ス層2はその両端部を左右両側のビードコア1,1’の
廻りに内側から外側に巻き返し、外側のカーカス層2’
は前記ビードコア1,1’の廻りを外側から内側に向か
って終端部がビードコア1,1’の下方に位置するよう
に巻き下げられている。前記内側のカーカス層2の内側
に超高分子量ポリエチレン薄膜からなるインナーライナ
ー層3が形成されている。
【0008】従来の高密度ポリエチレンやポリプロピレ
ン等のポリオレフィンは、ゴムに対して本質的に接着性
を有していないため、加硫ゴム、未加硫ゴムを問わず、
どのような接着剤を使用しても良好な接着は難しい。し
かし、超高分子量ポリエチレンに限り、その粉末又は薄
膜を未加硫ゴムからなるグリーンタイヤの内側表面に対
し直接塗布又はラミネートし、加硫成形することにより
接着剤なしで強力に接着一体化させることができるよう
になる。このような接着性は超高分子量ポリエチレンの
特性であり、これ以外のポリオレフィンはこのような接
着性を有していないか或いは接着しても接着強度が極め
て低い。
ン等のポリオレフィンは、ゴムに対して本質的に接着性
を有していないため、加硫ゴム、未加硫ゴムを問わず、
どのような接着剤を使用しても良好な接着は難しい。し
かし、超高分子量ポリエチレンに限り、その粉末又は薄
膜を未加硫ゴムからなるグリーンタイヤの内側表面に対
し直接塗布又はラミネートし、加硫成形することにより
接着剤なしで強力に接着一体化させることができるよう
になる。このような接着性は超高分子量ポリエチレンの
特性であり、これ以外のポリオレフィンはこのような接
着性を有していないか或いは接着しても接着強度が極め
て低い。
【0009】このように本発明のインナーライナー層を
構成するポリエチレンは、超高分子量であることが必要
であるが、具体的にはその分子量は100万以上である
のがよい。100万以上であることによって、加硫成形
時の熱によってタイヤ内側に強固に接着した均一なポリ
エチレン薄膜からなるインナーライナー層を設けること
ができる。超高分子量のポリエチレンの分子量の上限は
特に限定されるものではなく、合成可能な範囲で大きけ
れば大きいほど好ましい。
構成するポリエチレンは、超高分子量であることが必要
であるが、具体的にはその分子量は100万以上である
のがよい。100万以上であることによって、加硫成形
時の熱によってタイヤ内側に強固に接着した均一なポリ
エチレン薄膜からなるインナーライナー層を設けること
ができる。超高分子量のポリエチレンの分子量の上限は
特に限定されるものではなく、合成可能な範囲で大きけ
れば大きいほど好ましい。
【0010】また、超高分子量ポリエチレン薄膜の厚さ
は30μm〜200μmであることが望ましい。この薄
膜の厚さを30μm以上とすることにより高度の空気圧
保持性を付与し、長期間にわたって空気漏れを防止する
ことができる。また、200μm以下とすることによ
り、インナーライナー層としての良好なフレキシビリテ
ィーを確保することができる。
は30μm〜200μmであることが望ましい。この薄
膜の厚さを30μm以上とすることにより高度の空気圧
保持性を付与し、長期間にわたって空気漏れを防止する
ことができる。また、200μm以下とすることによ
り、インナーライナー層としての良好なフレキシビリテ
ィーを確保することができる。
【0011】このように超高分子量ポリエチレン薄膜を
インナーライナー層として設けることにより、重量を実
質的に増大させることなく、空気圧保持性に優れた応急
用タイヤにすることができるから、メインテナンスを実
質的に不要にすることが可能になる。本発明の空気入り
タイヤの製造に使用する超高分子量のポリエチレン粉末
としては、粒子径が20〜200μmのものを、そのま
ま単独で又は水等の媒体に分散または懸濁させて使用す
るのがよい。このポリエチレン粉末の塗布方法として
は、例えば空気圧や液圧を利用するスプレー装置や刷毛
を用いて、前述の30〜200μm程度の厚さの薄膜を
形成する量、例えばタイヤ内面の単位面積当たり30〜
200g/m2 程度塗布するのがよい。加硫成形すると
きの温度としては、超高分子量ポリエチレンの軟化点よ
りも高温、たとえば140℃〜180℃程度にするとよ
い。この加硫成形において、超高分子量ポリエチレン粉
末は溶融して薄膜を形成すると共にタイヤ内面に密着す
る。
インナーライナー層として設けることにより、重量を実
質的に増大させることなく、空気圧保持性に優れた応急
用タイヤにすることができるから、メインテナンスを実
質的に不要にすることが可能になる。本発明の空気入り
タイヤの製造に使用する超高分子量のポリエチレン粉末
としては、粒子径が20〜200μmのものを、そのま
ま単独で又は水等の媒体に分散または懸濁させて使用す
るのがよい。このポリエチレン粉末の塗布方法として
は、例えば空気圧や液圧を利用するスプレー装置や刷毛
を用いて、前述の30〜200μm程度の厚さの薄膜を
形成する量、例えばタイヤ内面の単位面積当たり30〜
200g/m2 程度塗布するのがよい。加硫成形すると
きの温度としては、超高分子量ポリエチレンの軟化点よ
りも高温、たとえば140℃〜180℃程度にするとよ
い。この加硫成形において、超高分子量ポリエチレン粉
末は溶融して薄膜を形成すると共にタイヤ内面に密着す
る。
【0012】また、超高分子量ポリエチレン薄膜として
は、太径の棒状に成形された素材から周方向に薄膜状に
削り出したものを使用することが好ましい。その厚さは
30μm〜200μmとすることが望ましい。この薄膜
をタイヤ内面に直接ラミネートとしたグリーンタイヤ
を、上述した超高分子量ポリエチレン粉末の場合に準じ
て加硫することにより接合一体化するようにする。
は、太径の棒状に成形された素材から周方向に薄膜状に
削り出したものを使用することが好ましい。その厚さは
30μm〜200μmとすることが望ましい。この薄膜
をタイヤ内面に直接ラミネートとしたグリーンタイヤ
を、上述した超高分子量ポリエチレン粉末の場合に準じ
て加硫することにより接合一体化するようにする。
【0013】本発明においては、超高分子量ポリエチレ
ン薄膜は、単独でインナーライナー層を形成するように
してもよいが、従来のブチルゴムからなるインナーライ
ナー層と併用して内面に積層するように形成してもよ
い。併用する場合は、ブチルゴムのインナーライナー層
を従来タイヤよりも薄肉化することができ、その結果と
して軽量化することが可能である。
ン薄膜は、単独でインナーライナー層を形成するように
してもよいが、従来のブチルゴムからなるインナーライ
ナー層と併用して内面に積層するように形成してもよ
い。併用する場合は、ブチルゴムのインナーライナー層
を従来タイヤよりも薄肉化することができ、その結果と
して軽量化することが可能である。
【0014】
【実施例】応急用空気入りタイヤとして、図のような同
一の構造を有し、そのインナーライナー層をそれぞれ次
のように異ならせた4種類の本発明タイヤ、比較タイヤ
(イ)、比較タイヤ(ロ)及び比較タイヤ(ハ)を製作
した。これらのタイヤのサイズは、いずれも同一のT1
35/70R16とした。 本発明タイヤ:グリーンタイヤの内側に、平均分子量が
550万のポリエチレン粉末を塗布し、次いで加硫成形
することにより、厚さが50μmのポリエチレン薄膜の
インナーライナー層を形成した 対比タイヤ(イ):約500μmの厚さのタイゴムを介
してブチルゴムからなる約1000μmの厚さのインナ
ーライナー層を形成した 対比タイヤ(ロ):約500μmの厚さのタイゴムを介
してブチルゴムからなる約2000μmの厚さのインナ
ーライナー層を形成した 対比タイヤ(ハ):約500μmの厚さのタイゴムを介
してブチルゴムからなる約3000μmの厚さのインナ
ーライナー層を形成した これら4種類の応急用タイヤについて、下記により内圧
低下率、2年間放置した後の推定空気圧を評価し、その
結果を表1に示した。内圧低下率 :室温21℃で、タイヤを標準リムに装着し
て内圧4.2 Kgf/cm2にし、静止状態で48時間放置し
た後、内圧を4.2 Kgf/cm2に再調整する。再調整直後
を測定開始の時間の起点として48時間経過毎に3ケ月
間にわたって内圧を測定する。測定データを最小二乗法
でy- t に回帰し、t=時間(日),y=内圧(測定内
圧/4.2)とし、空気漏れ係数βを求める。
一の構造を有し、そのインナーライナー層をそれぞれ次
のように異ならせた4種類の本発明タイヤ、比較タイヤ
(イ)、比較タイヤ(ロ)及び比較タイヤ(ハ)を製作
した。これらのタイヤのサイズは、いずれも同一のT1
35/70R16とした。 本発明タイヤ:グリーンタイヤの内側に、平均分子量が
550万のポリエチレン粉末を塗布し、次いで加硫成形
することにより、厚さが50μmのポリエチレン薄膜の
インナーライナー層を形成した 対比タイヤ(イ):約500μmの厚さのタイゴムを介
してブチルゴムからなる約1000μmの厚さのインナ
ーライナー層を形成した 対比タイヤ(ロ):約500μmの厚さのタイゴムを介
してブチルゴムからなる約2000μmの厚さのインナ
ーライナー層を形成した 対比タイヤ(ハ):約500μmの厚さのタイゴムを介
してブチルゴムからなる約3000μmの厚さのインナ
ーライナー層を形成した これら4種類の応急用タイヤについて、下記により内圧
低下率、2年間放置した後の推定空気圧を評価し、その
結果を表1に示した。内圧低下率 :室温21℃で、タイヤを標準リムに装着し
て内圧4.2 Kgf/cm2にし、静止状態で48時間放置し
た後、内圧を4.2 Kgf/cm2に再調整する。再調整直後
を測定開始の時間の起点として48時間経過毎に3ケ月
間にわたって内圧を測定する。測定データを最小二乗法
でy- t に回帰し、t=時間(日),y=内圧(測定内
圧/4.2)とし、空気漏れ係数βを求める。
【0015】t=30日を代入して1ケ月当たりの内圧
低下率(Z)を下式に従って算出する。 Z(%/月)=(1−e-30)×100 さらにこの内圧低下率から2年間放置後の空気圧(Kgf/
cm2)を推定した。 表1から、本発明タイヤは重量が大きい比較タイヤ
(ハ)と同等の内圧低下率、2年放置後の推定空気圧を
有していることが判る。また、比較タイヤ(イ),
(ロ)および(ハ)に比べて軽量であるにもかかわら
ず、優れた空気圧保持性を有している。
低下率(Z)を下式に従って算出する。 Z(%/月)=(1−e-30)×100 さらにこの内圧低下率から2年間放置後の空気圧(Kgf/
cm2)を推定した。 表1から、本発明タイヤは重量が大きい比較タイヤ
(ハ)と同等の内圧低下率、2年放置後の推定空気圧を
有していることが判る。また、比較タイヤ(イ),
(ロ)および(ハ)に比べて軽量であるにもかかわら
ず、優れた空気圧保持性を有している。
【0016】
【発明の効果】本発明の応急用空気入りタイヤによれ
ば、低比重で、気体透過性の小さい超高分子量のポリエ
チレンからなる薄膜でインナーライナー層を形成したの
で、軽量化しながら高度の空気圧保持性を得ることがで
き、メインテナンスを実質的に不要にすることを可能に
する。
ば、低比重で、気体透過性の小さい超高分子量のポリエ
チレンからなる薄膜でインナーライナー層を形成したの
で、軽量化しながら高度の空気圧保持性を得ることがで
き、メインテナンスを実質的に不要にすることを可能に
する。
【0017】また、本発明の製造方法によれば、超高分
子量のポリエチレン粉末又はその薄膜を、未加硫ゴム状
態のグリーンタイヤ内面に予め塗布又はラミネートして
から加硫するので、超高分子量ポリエチレン薄膜が強固
に接着した応急用タイヤを製造することができる。
子量のポリエチレン粉末又はその薄膜を、未加硫ゴム状
態のグリーンタイヤ内面に予め塗布又はラミネートして
から加硫するので、超高分子量ポリエチレン薄膜が強固
に接着した応急用タイヤを製造することができる。
【図1】本発明タイヤの1例を示す断面図である。
1,1’ ビードコア 2,2’ カ
ーカス層 3 インナーライナー層 4,4’ ブ
レーカー層
ーカス層 3 インナーライナー層 4,4’ ブ
レーカー層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) B60C 3/00,5/00,5/14 B29D 30/06
Claims (2)
- 【請求項1】 インナーライナー層を超高分子量のポリ
エチレンからなる薄膜で形成した応急用空気入りタイ
ヤ。 - 【請求項2】 未加硫ゴムからなるグリーンタイヤの内
側に、インナーライナー層として超高分子量のポリエチ
レン粉末を塗布するか又は該ポリエチレンからなる薄膜
をラミネートし、次いで該グリーンタイヤを加硫成形す
る応急用空気入りタイヤの製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2400623A JP2964270B2 (ja) | 1990-12-06 | 1990-12-06 | 応急用空気入りタイヤ及びその製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2400623A JP2964270B2 (ja) | 1990-12-06 | 1990-12-06 | 応急用空気入りタイヤ及びその製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
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