JP2964036B1 - 仕上用セメント系組成物、及びそれを用いたセメント系成型品の製造方法 - Google Patents

仕上用セメント系組成物、及びそれを用いたセメント系成型品の製造方法

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Abstract

【要約】 【課題】 本発明は、コンクリ−ト用化学混和剤を過剰
に添加せしめることにより水の添加量を増加せしめるこ
となく流動性を著しく高めると共に、所要量の水性樹脂
を添加せしめてコンクリ−ト用化学混和剤の過剰添加に
伴う欠点を補完せしめ、流動性や乾燥硬化性等が良好で
コテ塗り性がよく、また、セメント系仕上材とコンクリ
−トとの一体化により強度や耐凍結性等に優れた仕上用
セメント系組成物、及びセメント系成型品の製造方法を
提供するものである。 【解決手段】 水硬性セメント100重量部と、骨材1
00〜800重量部と、コンクリ−ト用化学混和剤6〜
20重量部と、水性樹脂(固形分として)3〜30重量
部とよりなる。そして、かかるセメント系組成物を水ス
ラリ−化せしめ、これを離型自在な所要の型枠内面に塗
布したのち、この塗布面上に水スラリ−状セメント系材
料を重ねて成型せしめるものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、コテ仕上を中心と
する厚塗り仕上に好適な仕上用セメント系組成物、及び
それを用いたセメント系成型品の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術、及び発明が解決しようとする課題】一般
にコンクリ−トはセメント、骨材、及び水の3成分で作
られるが、この3成分だけでは広範囲なモルタルやコン
クリ−トの用途の総てをカバ−することが出来ない場合
もあり、また、コンクリ−トが高価になることもあるも
のである。このため、上記の3成分の外に減剤を加え
てコンクリ−トの性状を変え、その工事や製品に対する
適性・経済性を高めるものとされている。
【0003】ところで、上記の減水剤は、セメントに対
して通常0.5〜5重量%、好ましくは0.5ないし3
重量%加えるものとされ、かかる範囲内の添加によって
本来の機能を有効に発揮するものである。そして、かか
る範囲を越えて過剰に添加せしめた場合には、スランプ
の増大、凝結の遅延、流動性過剰による材料の水中分離
などの性能低下を招来せしめるのみならず、塩の混入に
よる硬化や鉄筋などに悪影響を及ぼすものである。この
ため、コテ仕上を中心とする厚塗り仕上材の場合におい
ても、減水剤の添加量は自ずと0.5〜5重量%に制限
するものとされており、ひいては、流動性などの面にお
いて作業上問題があるものである。また、流動性を高め
るべく水の添加量を増やすことが考えられるが、この場
合には強度、耐凍結性、あるいは乾燥硬化の遅れなどの
面において新たな問題点を発生せしめるものである。
【0004】また、近年、自然環境や周囲の景観との調
和を意識した建築物、土木構造物が増え、景観性へのニ
−ズは非常に高まっているものである。このため、例え
ば、道路や宅地造成工事等の擁壁、河川護岸、ダム、橋
脚等のコンクリ−ト壁面を従来の平滑な表面と異なり、
あたかも天然の石や岩を積み上げたような壁面に形成す
る方法が注目されている。そして、かかる方法として
は、施工現場でコンクリ−ト型枠の内面に天然岩石状の
模様を有する化粧型枠を固定し、そこへコンクリ−トを
打設して順次石積み状に形成する方法、あるいは、化粧
型枠を使用して模様をつけた工場打ちのコンクリ−ト壁
を施工現場において積み上げる方法が一般に採択されて
いる。
【0005】ところで、かかる従来の方法による場合に
は、前述の如きコンクリ−ト自体の性状に起因し、化粧
型枠の模様が比較的平滑である場合にはともかく、コ−
ナ−部や凹凸部、複雑な形状、あるいは溝部等において
は打設コンクリ−トの馴染みが非常に悪く、満足すべき
模様を顕現せしめずらいのみならず、強度的な面や保形
性等の面において問題を有するものとされている。
【0006】上記の問題点を解決するものとして、化粧
型枠内面に可塑性塗料を塗布して被膜化せしめ、その上
にコンクリ−トを打設して形成する方法が開示されてい
る(特開昭62−33607号公報参照)。しかしなが
ら、かかる方法は、化粧型枠の模様が平滑である場合に
はともかく、凹凸が好まれ、より外観性のよい複雑な形
状の模様の場合においては種々の問題点を有するもので
ある。即ち、上述のごとく複雑な模様を有する場合に
は、通常50〜300μ程度で使用する塗料を用いるこ
とが多く、部分的にはmm単位となることもあり、この
部分にクラックが発生することが多いものである。これ
は、厚さによる表面乾燥や乾燥時の収縮であり、かつ、
化粧型枠が吸水性のないプラスチックである為である。
これらは、各種の添加剤や配合剤でもある程度改善出来
るが、塗膜の性能に影響することが多いものである。ま
た、デザイン上、細かな線状の模様があるコンクリ−ト
面の場合、コンクリ−ト面に塗料塗材等を塗工すると、
細かな模様がぼけてしまうのみならず、外観上の肌合い
が変わってしまう。さらに、塗料や塗材(厚塗り材)
は、コンクリ−ト打設後、養生も十分に行った後に使用
しなければ剥離や脹れ等のトラブルを発生しやすく、特
に有機樹脂を主成分とする塗料では耐久性に限界があ
り、土木構造物のようにながい寿命を求められるものに
は好ましくない。この面から、樹脂モルタル系塗材が近
年使われ始めているが、塗り厚み1mm前後であり、数
mmの厚みでは乾燥時にクラック等を発生しやすく、塗
り重ねが必要となるものである。
【0007】本発明は、上記の問題点を解決すべく鋭意
研究を行なった結果、減水剤を過剰に添加せしめること
により水の添加量を増加せしめることなく流動性を著し
く高めると共に、所要量の水性樹脂を添加せしめること
により減水剤の過剰添加に伴う欠点を補完せしめ、常に
流動性や乾燥硬化性等が良好でコテ塗り性がよく、ま
た、セメント系仕上材とコンクリ−トとの一体化により
強度や耐凍結性等に優れた厚塗り出来る仕上用セメント
系組成物、及びそれを用いたセメント系成型品の製造方
法を提供しようとするものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】即ち、この出願の請求項
1に係る発明は、水硬性セメント100重量部と、骨材
100〜800重量部と、減水剤6〜20重量部と、水
性樹脂(固形分として)3〜30重量部とよりなること
を特徴とする、仕上用セメント系組成物を要旨とするも
のである。
【0009】この出願の請求項2に係る発明は、請求項
1記載のセメント系組成物を水スラリ−化せしめ、これ
を離型自在な所要の型枠内面に塗布したのち、この塗布
面上に水スラリ−状セメント系材料を重ねて成型せしめ
ることを特徴とする、セメント系成型品の製造方法を要
旨とするものである。
【0010】
【発明の実施の形態】本発明の水硬性セメントは、ポル
トランドセメント、早強セメント、高炉セメント、シリ
カセメント、フライアッシュセメント、白色セメント、
アルミナセメント、ト−マスセラミックスやベトン元素
等の土壌固化セメントなどを単独で、またはこれらを必
要に応じて適宜組合せて使用する。
【0011】骨材としては砂利、砂、砕石、スラグ骨
材、人工軽量骨材など公知の骨材の外、玉石、あるいは
硅砂、硅石粉、陶砂、炭カル、酸化マグネシウム、半水
石膏、無水石膏、活性シリカ、フライアッシュ、寒水、
しらすバル−ン、発泡シリカ、ド−ソナイト、パ−ライ
ト、酸化鉄、焼却灰、顔料、水酸化カルシウム、マイ
カ、ガラス粉末などの無機フィラ−を使用する。かかる
骨材は、水硬性セメント100重量部に対して100〜
800重量部、好ましくは300〜600重量部であ
る。かかる骨材の使用比率が100重量部以下の場合に
は、作業性が低下すると共に水性樹脂の比率が高くなり
過ぎて乾燥性に悪影響を及ぼし、また、800重量部を
越える場合には皮膜が脆くなるため塗剤として不適とな
るものである。
【0012】減水剤はコンクリ−トの性状、特に少ない
水量でもって流動性を高めるために使用するもので、
常の減水剤、AE減水剤、高性能AE減水剤などを使用
する。そして、かかる減水剤は、少ない水量でもって流
動性を高めるためにセメント100重量部に対して6〜
20重量部と通常の使用量に比して過剰に添加せしめ
る。かかる減水剤の添加量が6重量以下の場合には水量
が多くなって粘度の変化が大きくなり、作業性が低下
し、また、20重量部を越える場合には過剰添加に伴う
耐水性の低下等の弊害が大きく、水性樹脂による補完が
不十分となりやすいものである。
【0013】本発明で使用する減水剤は、花王株式会社
製のマイティ(登録商標)21V・150V−2、日本
シ−カ株式会社製のシ−カメント(登録商標)1100
B・1100N、レンゴ−株式会社製のリグエ−ス(登
録商標)NR−700、株式会社エヌエムビ−・株式会
社ポゾリス物産製のレオビルド(登録商標)NL−40
00等の商品名で市販されている。
【0014】水性樹脂は、過剰な減水剤の添加に伴うス
ランプの増大、凝結の遅延、流動性過剰による材料の水
中分離などの性能低下を補完せしめ、少ない水量でもっ
て流動性の高い緻密なコンクリ−トを生成せしめるもの
で、固形分として3重量部〜30重量部を添加せしめ
る。かかる水性樹脂の添加量が3重量部以下の場合には
塗膜の耐久性や造膜性に問題を生じ、また、30重量部
を越える場合には厚塗り性や乾燥性等が低下する。そし
て、この水性樹脂としては、水再分散性樹脂粉末100
部に対して好ましくは樹脂水性エマルジョンを0〜10
0部添加せしめるとよい。
【0015】上記の水再分散性樹脂粉末としては、ポリ
酢酸ビニル系、酢酸ビニルエチレン共重合体、あるいは
アクリル樹脂系のエマルジョンを噴霧乾燥することによ
って得られる、所謂水再分散性樹脂粉末を使用する。か
かる水再分散性樹脂粉末は、水を加えると容易に再乳化
して元の水性ポリマ−に戻る特徴をもつもので、後記す
る水硬性セメントに直接プレミックスとして使用すると
よい。また、この水再分散性樹脂粉末は、硬いものを使
用すると硬く強い皮膜が、また、柔らかいものを使用す
ると柔らかい皮膜が得られるが、造膜温度(MFT)が
+25〜−50℃のものを用いることにより、通常の使
用温度範囲(+35〜−10℃)下では硬いようでも柔
さをもつ皮膜を得ることが出来る。
【0016】本発明で使用する水再分散性樹脂粉末は、
住友化学工業株式会社製のスミカフレックス(登録商
標)RP−100S、RP−110、ビ−エ−エスエフ
株式会社製のアクロナ−ル(登録商標)DS−602
9、DS−6031、ヘキスト合成株式会社製のモビニ
ル(登録商標)DM−200、DM−289、843、
SA、E45等の商品名で市販されている。なお、かか
る水再分散性樹脂粉末の製造方法については、特開昭4
7−8188号公報、特開昭59−199703号公
報、特開平6−24820号公報、特願平4−1856
06号公報,特開平7−53730号公報,特公平7−
30221号公報,特開平7−138062号公報,特
開平7−187741号公報,特開平7−18086号
公報、米国特許第4704416号明細書,米国特許第
3784648号明細書,米国特許第5118751号
明細書等や文献に開示されている。
【0017】また、樹脂水性エマルジョンとしては、た
とえばアクリル酸2−エチルヘキシル、アクリル酸n・
ブチル、アクリル酸エチル、アクリル酸イソプロピル、
メタクリル酸2エチルヘキシル、アクリル酸n・プロピ
ル、メタクリル酸n・ブチル、酢酸ビニル、アクリル
酸、メタクリル酸n・プロピル、スチレン、アクリロニ
トリル、メタクリル酸メチル、メタクリル酸、無水マレ
イン酸、イタコン酸、アクリル酸アミド、メタクリル酸
エチル、エチレン、ブタジエンなどより選ばれた不飽和
単量体の1種又は2種以上を乳化重合させて得られるホ
モ重合体又は共重合体のエマルジョン、さらにはこれら
の重合体エマルジョンの2種以上の混合物が用いられ
る。また、水性エポキシエマルジョンのような硬化性樹
脂の水性エマルジョンも使用することができる。更に、
ウレタンエマルジョン、ウレタン水溶液、シリコンエマ
ルジョンも使用することができる。
【0018】これらの樹脂水性エマルジョンは、住友化
学工業株式会社製のスミカフレックス(登録商標)S−
401・S−420、三菱化学ビ−エ−エスエフ株式会
社製のアクロナ−ル(登録商標)S−400、80D
N、YJ3042D、YJ3031D等の商品名で市販
されている。なお、上記のアクロナ−ルS−400、ア
クロナ−ルYJ3042Dはアクリル酸エステル−スチ
レン共重合体樹脂の水性エマルジョンであり、アクロナ
−ル80DNはアクリロニトリル−アクリル酸エステル
共重合体樹脂の水性エマルジョンである。柔らかい性能
が要求される場合は樹脂のTgは5℃以下が好ましく、
硬い風合の場合にはこの限りではないが、造膜性の点か
らTg30℃以下が好ましい。
【0019】本発明の仕上用セメント系組成物を用いて
セメント系成型品を製造するさいには、内面に天然岩石
状の模様を有する化粧型枠がよく使用される。そして、
かかる化粧型枠は、発泡ポリスチレン、発泡ポリプロピ
レン、ポリエステル、ウレタンゴム、シリコン等の材質
より形成されている。また、化粧型枠の内面には、本発
明の組成物を塗布して皮膜化せしめるさいにその剥離を
容易に行わしめるべく、ポリオレフィン、ポリエステ
ル、シリコン系やフッ素樹脂、ホウロウ、ウレタン、テ
フロン等の極性の異なる素材でもって剥離面を形成せし
めたり、あるいは、オイル、シリコン油、グリ−ス類等
の所謂遊離剤を塗布せしめてもよい。
【0020】そして、化粧型枠内面に水スラリ−化せし
めた本発明の組成物を吹付け、流し塗り、コテ塗り等の
方法で塗布し、乾燥させて皮膜化させる。塗工は、全面
に一様にも、また部分的にも行い、同時に複数のものを
塗工したり、部分的な塗工を複数回行う等の方法を行う
が、それぞれが乾燥するのを待つ必要がなく、塗り重ね
ることも出来る。これらの塗膜は、通常、塗布側面に凹
凸や粗さが出やすく、特に石の粒子等よりも粗さがある
ものである。この面に、さらに水スラリ−化せしめたセ
メント系材料を重ねて塗ることにより乾燥硬化させ、一
体化したセメント系成型品を得る。
【0021】仕上面となる組成物の皮膜面は、通常、乾
燥皮膜化させてセメント系材料を塗るのが良いが、かな
りの力を加えて化粧型枠内に流し込んでコンクリ−トを
打設する場合には、水平にしてゆっくり流し込むとよ
く、また、樹脂モルタルを塗布したりする場合には、特
に皮膜化にこだわることなく乾燥する前に次のものを塗
布し重ねて乾燥させる所謂ウエットアンドウェット方式
を採用してもよい。セメント系材料とは、モルタル、コ
ンクリ−ト、樹脂モルタルコンクリ−トで、厚みが50
mm未満の特に薄いシ−ト状の場合は強度の面から樹脂
モルタルが好適であるが、支持体の上に流したり、ある
いは構造体として使う場合はモルタルやコンクリ−トを
使用するとよい。
【0022】本発明の組成物を化粧型枠に塗布せしめる
さいには、流し込んで振動を与えたり、あるいはコテ等
でもって行うとよい。また、乾燥は、室温乾燥、あるい
は加熱乾燥せしめてもよい。さらに塗り重ねは、化粧型
枠と化粧型枠との間にコンクリ−トを打設するのが一般
的であるが、シ−ト状のセメント系成型品として利用さ
れることもある。本組成物の塗布厚は、1〜50mm、
好ましくは1.5〜30mmである。
【0023】
【実施例】以下に、本発明の実施例を示すが、本発明は
これに限定されるものではない。 実施例1〜7、比較例1〜5 表1に示す配合割合に基づいて配合し、ミキサ−により
混練りして水スラリ−状のコンクリ−トを調製した。次
いで、調製コンクリ−トにつき、以下の方法により流動
性、コテ塗り性、塗面、及び乾燥硬化性について各々試
験を行った。
【0024】流動性 JIS R5202に基づいてコンクリ−トの拡がりを
測定した。その結果を表2に示す。なお、表中、 ○:調製コンクリ−トの40分後におけるフロ−値が2
00mm以上 △:同180mm以下 ×:同160mm以下 を各々示す
【0025】コテ塗り性 調製コンクリ−トを300mm×300mmのスレ−ト
板上に5mmの厚さでコテ塗りし、そのコテ塗り作業性
を観察した。その結果を表2に併せて示す。なお、表
中、 ○:コテ塗り良好 ×:粘りあり、コテ塗り不良 を各々示す。
【0026】乾燥硬化性 上記のコテ塗り試料を室温化に乾燥硬化せしめ、塗膜の
状況と共に、5時間と20時間後における表面乾燥性を
指触により観察した。その結果を表2に併せて示す。な
お、表中、 ○:硬化 △:半硬化 ×:未硬化 を各々示す。
【0027】表2から明らかな通り、実施例は比較例に
比して、流動性、コテ塗り性、及び乾燥硬化性に優れて
いることが理解できる。
【0028】また、調製コンクリ−トを40×40×1
60mmの化粧型枠内に2mmの厚さに流し込み、60
分後に1/3モルタル(硅砂4号配合)を50mmの厚さ
に流し込んでコテにより押さえた。そして、40℃下に
放置し、24時間後に脱型した。このさい、脱型は容易
であり、又、化粧型枠の模様が比較的平滑であるのみな
らず、コ−ナ−部や凹凸部、複雑な形状、あるいは溝部
等によく馴染み、精確な模様が顕現せしめられていた。
さらに、脱型後、20℃下に10日間放置せしめた。次
いで、JIS A1113に基づいて引張強度試験、J
IS A1108に基づいて圧縮強度試験、2kgと1
kgの鋼球による落球衝撃試験、及び5℃の水中に1日
間浸漬せしめたのち、−20℃下に2時間と5℃の水中
下に2時間との繰り返しによる凍結サイクル試験を行っ
た。その結果を表3に示す。
【0029】表3の結果から明らかな通り、実施例1〜
7は比較例1〜5に比して引張強度や圧縮強度が大であ
るのみならず、耐衝撃性、及び耐凍結性に優れているこ
とが理解できる。
【0030】
【発明の効果】本発明によれば以上の次第で、減水剤
過剰に添加せしめることにより水の添加量を増加せしめ
ることなく流動性を著しく高めると共に、所要量の水性
樹脂を添加せしめることにより減水剤の過剰添加に伴う
乾燥硬化性や耐水性等の欠点を補完せしめ、常に流動性
や乾燥硬化性等が良好でコテ塗り性がよく、しかも、本
来の曲げ・圧縮・落球衝撃による強度等に優れた仕上用
のコンクリ−トを得ることが出来る。
【0031】また、上述の如くこの発明に係る仕上用セ
メント系組成物は生成コンクリ−トの流動性や乾燥硬化
性等が非常に良好であるから、化粧型枠の模様が比較的
平滑な場合のみならず、コ−ナ−部や凹凸部、複雑な形
状、あるいは溝部等によく馴染み、常に精確な模様を顕
現せしめることが出来、しかも、強度的な面、保形性等
の面においても優れたセメント系成型品を得ることが出
来るものである。
【0032】
【表1】
【0033】
【表2】
【0034】
【表3】

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】水硬性セメント100重量部と、骨材10
    0〜800重量部と、減水剤6〜20重量部と、水性樹
    脂(固形分として)3〜30重量部とよりなることを特
    徴とする、仕上用セメント系組成物。
  2. 【請求項2】請求項1記載のセメント系組成物を水スラ
    リ−化せしめ、これを離型自在な所要の型枠内面に塗布
    したのち、この塗布面上に水スラリ−状セメント系材料
    を重ねて成型せしめることを特徴とする、セメント系成
    型品の製造方法。
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