JP2964035B1 - 人工関節の固定構造 - Google Patents
人工関節の固定構造Info
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- A61F2/00—Filters implantable into blood vessels; Prostheses, i.e. artificial substitutes or replacements for parts of the body; Appliances for connecting them with the body; Devices providing patency to, or preventing collapsing of, tubular structures of the body, e.g. stents
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Abstract
【要約】
【課題】 本発明は、従来と全く異なる新規な構造でも
って骨髄腔内面に適合せしめつつ迅速、かつ、確実に、
しかも容易に人工関節を固定せしめることが出来る固定
構造を提供するものである。 【解決手段】 所要の人工関節を構成する略棒状ステム
の基部より先端方向に向けてテ−パ状のスリットが形成
されると共に、該スリットに連通すべく基部にネジ孔が
形成され、かつ、該ネジ孔には所要長の止ネジが螺合さ
れてなり、上記止ネジを螺動してスリット内に圧入せし
めることによりステム先部を外方に拡開して骨髄腔内面
に圧接固定せしめるべく構成されている。
って骨髄腔内面に適合せしめつつ迅速、かつ、確実に、
しかも容易に人工関節を固定せしめることが出来る固定
構造を提供するものである。 【解決手段】 所要の人工関節を構成する略棒状ステム
の基部より先端方向に向けてテ−パ状のスリットが形成
されると共に、該スリットに連通すべく基部にネジ孔が
形成され、かつ、該ネジ孔には所要長の止ネジが螺合さ
れてなり、上記止ネジを螺動してスリット内に圧入せし
めることによりステム先部を外方に拡開して骨髄腔内面
に圧接固定せしめるべく構成されている。
Description
【０００１】
【発明の属する技術分野】本発明は、人工指関節や人工
肘関節などの人工関節の固定構造に関する。
肘関節などの人工関節の固定構造に関する。
【０００２】
【従来の技術】従来より、例えば、手指の中手指節間関
節（以下、ＭＰ関節という）は中手骨と基節骨によっ
て、また、近位指節間関節（以下、ＰＩＰ関節という）
は基節骨と中節骨から構成されているが、慢性関節リウ
マチに代表される関節炎を患うと、特に手足の関節、靭
帯、腱が次第に冒され、有痛性の変形と著しい運動制限
等が現われるものである。かかる対策として、関節炎よ
り変形した関節部分を人工関節に置換する施術が一般に
行われている。
節（以下、ＭＰ関節という）は中手骨と基節骨によっ
て、また、近位指節間関節（以下、ＰＩＰ関節という）
は基節骨と中節骨から構成されているが、慢性関節リウ
マチに代表される関節炎を患うと、特に手足の関節、靭
帯、腱が次第に冒され、有痛性の変形と著しい運動制限
等が現われるものである。かかる対策として、関節炎よ
り変形した関節部分を人工関節に置換する施術が一般に
行われている。
【０００３】ところで、かかる人工関節としてはシリコ
ン樹脂で代表される弾性高分子材料により中間の鍔状部
を中心としてその両端にステムを一体形成せしめたも
の。ステム付き球状結合端とステム付き球面凹状の結合
端とを屈曲自在に組合せた球関節構造のもの（実公平２
−２９９４１号公報、特開平９−３８１２２号公報等参
照）。各々挿通孔を有するステム付き結合節をピンで屈
曲自在に枢着せしめたヒンジ関節構造のもの（特開平５
９−９１９５６号公報、特開平６１−２７６５５３号公
報等参照）。等が開示されている。そして、かかる人工
関節を固定せしめるさいには、棒状やテ−パ棒状等所要
形状のステムを骨髄腔内に挿入せしめると共にボ−ンセ
メントを介して固定せしめたり、あるいは、所要の骨髄
腔内面に合せて形成したステムを骨髄腔内に挿入して固
定せしめる方法等が一般に広く行われているものであ
る。
ン樹脂で代表される弾性高分子材料により中間の鍔状部
を中心としてその両端にステムを一体形成せしめたも
の。ステム付き球状結合端とステム付き球面凹状の結合
端とを屈曲自在に組合せた球関節構造のもの（実公平２
−２９９４１号公報、特開平９−３８１２２号公報等参
照）。各々挿通孔を有するステム付き結合節をピンで屈
曲自在に枢着せしめたヒンジ関節構造のもの（特開平５
９−９１９５６号公報、特開平６１−２７６５５３号公
報等参照）。等が開示されている。そして、かかる人工
関節を固定せしめるさいには、棒状やテ−パ棒状等所要
形状のステムを骨髄腔内に挿入せしめると共にボ−ンセ
メントを介して固定せしめたり、あるいは、所要の骨髄
腔内面に合せて形成したステムを骨髄腔内に挿入して固
定せしめる方法等が一般に広く行われているものであ
る。
【０００４】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、テ−パ
棒状などのステムを骨髄腔内に挿入すると共にボ−ンセ
メントを介して固定せしめる従来法は、ステムを簡便に
形成せしめることが出来る反面、固定作業が非常に面倒
で手間がかかるのみならず、骨髄腔内組織の老化などに
より固定力が弱化しやすいおそれがあり、長期的な固定
力を保持しずらいものである。また、骨髄腔内面に合せ
て形成せしめたステムを骨髄腔内に挿入固定せしめる従
来法は、ステムの製作が非常に面倒で高コストとなるの
みならず、骨髄腔内組織に対する形状的な適合性を欠く
場合には従来より設計の面において大きな問題となって
いる応力集中の危険性があるものである。
棒状などのステムを骨髄腔内に挿入すると共にボ−ンセ
メントを介して固定せしめる従来法は、ステムを簡便に
形成せしめることが出来る反面、固定作業が非常に面倒
で手間がかかるのみならず、骨髄腔内組織の老化などに
より固定力が弱化しやすいおそれがあり、長期的な固定
力を保持しずらいものである。また、骨髄腔内面に合せ
て形成せしめたステムを骨髄腔内に挿入固定せしめる従
来法は、ステムの製作が非常に面倒で高コストとなるの
みならず、骨髄腔内組織に対する形状的な適合性を欠く
場合には従来より設計の面において大きな問題となって
いる応力集中の危険性があるものである。
【０００５】本発明は、かかる従来の問題点を一挙に解
決し、従来と全く異なる新規な構造でもって骨髄腔内面
に適合せしめつつ迅速、かつ、確実に、しかも容易に人
工関節を固定せしめることが出来る固定構造を提供しよ
うとするものである。
決し、従来と全く異なる新規な構造でもって骨髄腔内面
に適合せしめつつ迅速、かつ、確実に、しかも容易に人
工関節を固定せしめることが出来る固定構造を提供しよ
うとするものである。
【０００６】
【課題を解決するための手段】即ち、本発明は、所要の
人工関節を構成する略棒状ステムの基部より先端方向に
向けてテ−パ状のスリットが形成されると共に、該スリ
ットに連通すべく基部にネジ孔が形成され、該ネジ孔に
はステムの先部を外方に拡開作動せしめるべく所要長の
止ネジが螺動自在に内蔵され、かつ、ステム基部にはネ
ジ孔に連通すべくヘッドやソケットの嵌合穴が形成され
てなり、上記止ネジを螺動してスリット内に圧入せしめ
ることによりステム先部を外方に拡開して骨髄腔内面に
圧接固定せしめると共に、嵌合穴に所要のヘッドやソケ
ットを嵌着せしめるべく構成されてなることを特徴とす
る、人工関節の固定構造を要旨とするものである。
人工関節を構成する略棒状ステムの基部より先端方向に
向けてテ−パ状のスリットが形成されると共に、該スリ
ットに連通すべく基部にネジ孔が形成され、該ネジ孔に
はステムの先部を外方に拡開作動せしめるべく所要長の
止ネジが螺動自在に内蔵され、かつ、ステム基部にはネ
ジ孔に連通すべくヘッドやソケットの嵌合穴が形成され
てなり、上記止ネジを螺動してスリット内に圧入せしめ
ることによりステム先部を外方に拡開して骨髄腔内面に
圧接固定せしめると共に、嵌合穴に所要のヘッドやソケ
ットを嵌着せしめるべく構成されてなることを特徴とす
る、人工関節の固定構造を要旨とするものである。
【０００７】
【発明の実施の形態】本発明の固定構造は、人工指関節
や人工肘関節など非荷重の人工関節の固定に適用せしめ
ることが出来るのみならず、球関節構造やヒンジ関節構
造など関節構造の相違する人工関節にも適用せしめるこ
とが出来るものである。そして、かかる人工関節を構成
するステムは耐食性、軽量性、耐摩耗性に優れた金属、
例えばチタン合金やコバルトクロ−ム系合金により所要
の長さを備えた中実や中空の棒状、好ましくはテ−パ棒
状に形成せしめる。ステムの先部には基部より先端方向
に向けてテ−パ状のスリットを形成し、ステムの先部を
拡開自在に可動せしめるように構成する。このさい、一
条のテ−パ状スリットにより拡開自在な二分割状に形成
してもよく、また、複数条のテ−パ状スリットにより拡
開自在な多分割状に形成せしめてもよい。ステムの外周
面には、好ましくはネジ山形状の突条を周設し、骨髄腔
内面組織に圧接せしめて固定力をアップせしめるとよ
い。
や人工肘関節など非荷重の人工関節の固定に適用せしめ
ることが出来るのみならず、球関節構造やヒンジ関節構
造など関節構造の相違する人工関節にも適用せしめるこ
とが出来るものである。そして、かかる人工関節を構成
するステムは耐食性、軽量性、耐摩耗性に優れた金属、
例えばチタン合金やコバルトクロ−ム系合金により所要
の長さを備えた中実や中空の棒状、好ましくはテ−パ棒
状に形成せしめる。ステムの先部には基部より先端方向
に向けてテ−パ状のスリットを形成し、ステムの先部を
拡開自在に可動せしめるように構成する。このさい、一
条のテ−パ状スリットにより拡開自在な二分割状に形成
してもよく、また、複数条のテ−パ状スリットにより拡
開自在な多分割状に形成せしめてもよい。ステムの外周
面には、好ましくはネジ山形状の突条を周設し、骨髄腔
内面組織に圧接せしめて固定力をアップせしめるとよ
い。
【０００８】ステムの基部にはテ−パ状スリットに連通
するネジ孔を形成し、該ネジ孔に所要長の止ネジを内蔵
状に螺合せしめる。そして、該止ネジを螺動せしめてそ
の先部をテ−パ状スリット内に圧入せしめ、ステムの先
部を外方に拡開作動せしめるものである。また、ステム
の基部にはネジ孔と連通する嵌合穴を形成し、止ネジに
干渉されることなくソケットやヘッドの関節部材を着脱
自在に取付けるように構成する。なお、かかるヘッドは
ステムと同様にチタン合金やコバルトクロ−ム系合金に
より形成せしめるとよく、また、ソケットは同様の合金
でもって形成せしめてもよいが、好ましくは耐摩耗性の
優れたプラスチック、例えば超高分子量ポリエチレンで
代表されるエンジニアリングプラスチックにより形成す
るとよい。
するネジ孔を形成し、該ネジ孔に所要長の止ネジを内蔵
状に螺合せしめる。そして、該止ネジを螺動せしめてそ
の先部をテ−パ状スリット内に圧入せしめ、ステムの先
部を外方に拡開作動せしめるものである。また、ステム
の基部にはネジ孔と連通する嵌合穴を形成し、止ネジに
干渉されることなくソケットやヘッドの関節部材を着脱
自在に取付けるように構成する。なお、かかるヘッドは
ステムと同様にチタン合金やコバルトクロ−ム系合金に
より形成せしめるとよく、また、ソケットは同様の合金
でもって形成せしめてもよいが、好ましくは耐摩耗性の
優れたプラスチック、例えば超高分子量ポリエチレンで
代表されるエンジニアリングプラスチックにより形成す
るとよい。
【０００９】
【実施例】以下に、本発明を図面に示す一実施例につい
て説明する。図１はＭＰ関節用の人工指関節１を示すも
ので、同図中、２は該人工指関節１を構成する中手骨用
ステムで、該ステム２は略截頭円錐体状の基部３と、該
基部３の頂部に一体形成された所要の長さを有するテ−
パ状の中実棒状先部４とより構成されている。５・６は
基部３と先部４の外周面に各々形成されたネジ山、７は
ステム２の軸線に沿って先部４の基端側より先端方向に
向けて形成された一条のテ−パ状スリットで、該スリッ
ト７により先部４は拡開自在な二分割状とされている。
８はスリット７に連通すべく基部３に形成されたネジ孔
で、該ネジ孔８はスリット７と同一軸線上に形成される
と共に、その内径はスリット７の基端側内径より若干小
径状に形成するものとされている。９は上記ネジ孔８に
螺動自在に螺合された所要長の六角穴付き止ネジ、１０
はネジ孔８に連通すべく基部３の自由端面側に形成され
た略方形体状の嵌合穴、１１は該嵌合穴１０に方形体状
の嵌合片１２を介して嵌合自在とされた略半球状のヘッ
ドである。
て説明する。図１はＭＰ関節用の人工指関節１を示すも
ので、同図中、２は該人工指関節１を構成する中手骨用
ステムで、該ステム２は略截頭円錐体状の基部３と、該
基部３の頂部に一体形成された所要の長さを有するテ−
パ状の中実棒状先部４とより構成されている。５・６は
基部３と先部４の外周面に各々形成されたネジ山、７は
ステム２の軸線に沿って先部４の基端側より先端方向に
向けて形成された一条のテ−パ状スリットで、該スリッ
ト７により先部４は拡開自在な二分割状とされている。
８はスリット７に連通すべく基部３に形成されたネジ孔
で、該ネジ孔８はスリット７と同一軸線上に形成される
と共に、その内径はスリット７の基端側内径より若干小
径状に形成するものとされている。９は上記ネジ孔８に
螺動自在に螺合された所要長の六角穴付き止ネジ、１０
はネジ孔８に連通すべく基部３の自由端面側に形成され
た略方形体状の嵌合穴、１１は該嵌合穴１０に方形体状
の嵌合片１２を介して嵌合自在とされた略半球状のヘッ
ドである。
【００１０】１３は基節骨用ステムで、前記ヘッド１１
に屈曲自在に摺接せしめるべく球面状凹部１５を備えた
ソケット１４が嵌合片１６を介して嵌着された点が中手
骨用ステム２と相違し、他の部分は同一であり、同一符
号は同一部分を示す。その他、１７は中手骨、１８は該
中手骨１７の骨髄腔、１９は基節骨、２０は該基節骨１
９の骨髄腔を示す。
に屈曲自在に摺接せしめるべく球面状凹部１５を備えた
ソケット１４が嵌合片１６を介して嵌着された点が中手
骨用ステム２と相違し、他の部分は同一であり、同一符
号は同一部分を示す。その他、１７は中手骨、１８は該
中手骨１７の骨髄腔、１９は基節骨、２０は該基節骨１
９の骨髄腔を示す。
【００１１】次に、上記実施例の使用方法と作用を図２
ないし図６に基づいて説明する。まず、中手骨１７と基
節骨１９との関節部分を除去せしめて各々骨髄腔１８・
２０を露出せしめる。しかるのち、中手骨用ステム２と
基節骨用ステム１３を対応する骨髄腔１８・２０内に挿
入せしめると共に、基部３のネジ山５を介して骨髄腔１
８・２０の開口端縁内にネジ込む。次いで、止ネジ９を
各々螺動せしめつつ、その先部をスリット７内に圧入せ
しめる。すると、スリット７は基端側より先端方向に向
けてテ−パ状に形成されているため、止ネジ９の圧入に
より中手骨用ステム２と基節骨用ステム１３の先部４は
各々次第に外側方に拡開作動し、各骨髄腔１８・２０の
内周面に強く圧接して固定する。このさい、各ステム２
・１３の先部４外周面には各々ネジ山６が形成されてい
るから、かかるネジ山６が骨髄腔１８・２０内周の組織
に楔状に食いこみ、固定力をよりアップせしめることが
出来る。
ないし図６に基づいて説明する。まず、中手骨１７と基
節骨１９との関節部分を除去せしめて各々骨髄腔１８・
２０を露出せしめる。しかるのち、中手骨用ステム２と
基節骨用ステム１３を対応する骨髄腔１８・２０内に挿
入せしめると共に、基部３のネジ山５を介して骨髄腔１
８・２０の開口端縁内にネジ込む。次いで、止ネジ９を
各々螺動せしめつつ、その先部をスリット７内に圧入せ
しめる。すると、スリット７は基端側より先端方向に向
けてテ−パ状に形成されているため、止ネジ９の圧入に
より中手骨用ステム２と基節骨用ステム１３の先部４は
各々次第に外側方に拡開作動し、各骨髄腔１８・２０の
内周面に強く圧接して固定する。このさい、各ステム２
・１３の先部４外周面には各々ネジ山６が形成されてい
るから、かかるネジ山６が骨髄腔１８・２０内周の組織
に楔状に食いこみ、固定力をよりアップせしめることが
出来る。
【００１２】固定作業が完了すると、中手骨用ステム２
の嵌合穴１０に嵌合片１２を介してヘッド１１を嵌着せ
しめると共に、基節骨用ステム１３の嵌合穴１０に嵌合
片１６を介してソケット１４を嵌着せしめ、ソケット１
４をヘッド１１に屈曲自在に摺接せしめる。そして、公
知の方法により靭帯や腱等を修復して施術を完了する。
の嵌合穴１０に嵌合片１２を介してヘッド１１を嵌着せ
しめると共に、基節骨用ステム１３の嵌合穴１０に嵌合
片１６を介してソケット１４を嵌着せしめ、ソケット１
４をヘッド１１に屈曲自在に摺接せしめる。そして、公
知の方法により靭帯や腱等を修復して施術を完了する。
【００１３】なお、上記実施例はＭＰ関節用の人工指関
節１を示したが、例えば、ＰＩＰ関節用の人工指関節２
１は図７に示すように、ＭＰ関節用の人工指関節１を相
似形状に縮小形成せしめるとよい。なお、図中、同一符
号はＭＰ関節用の人工指関節１と同一部分を示す。そし
て、かかるＰＩＰ関節用の人工指関節２１は、基節骨１
９と中節骨２２との関節部分を除去せしめて各々骨髄腔
２０・２３を露出せしめたのち、ＭＰ関節用人工指関節
１と同様に、基節骨用ステム２４と中節骨用ステム２５
を各々対応する骨髄腔２０・２３内に挿入せしめると共
に、止ネジ（図示略）を螺動してテ−パ状スリット（図
示略）内に圧入せしめつつ、各ステム２４・２５の先部
４を外側方に拡開作動せしめて各骨髄腔２０・２３内周
面に強く圧接して固定せしめると共に、基節骨用ステム
２４にヘッド１１を、中節骨用ステム２５にソケット１
４を各々嵌着せしめて屈曲自在に摺接せしめるものであ
る。なお、このさい、ＭＰ関節用人工指関節１を構成す
る基節骨用ステム１３の先部４が止ネジ９を介して外側
方に拡開せしめられているから、該先部４の空隙内にＰ
ＩＰ関節用人工指関節２１を構成する基節骨用ステム２
４の先部４を拡開状に挿入せしめることが出来るため、
同一指にＭＰ・ＰＩＰ関節用人工指関節１・２１を各々
施術することが出来るものである。
節１を示したが、例えば、ＰＩＰ関節用の人工指関節２
１は図７に示すように、ＭＰ関節用の人工指関節１を相
似形状に縮小形成せしめるとよい。なお、図中、同一符
号はＭＰ関節用の人工指関節１と同一部分を示す。そし
て、かかるＰＩＰ関節用の人工指関節２１は、基節骨１
９と中節骨２２との関節部分を除去せしめて各々骨髄腔
２０・２３を露出せしめたのち、ＭＰ関節用人工指関節
１と同様に、基節骨用ステム２４と中節骨用ステム２５
を各々対応する骨髄腔２０・２３内に挿入せしめると共
に、止ネジ（図示略）を螺動してテ−パ状スリット（図
示略）内に圧入せしめつつ、各ステム２４・２５の先部
４を外側方に拡開作動せしめて各骨髄腔２０・２３内周
面に強く圧接して固定せしめると共に、基節骨用ステム
２４にヘッド１１を、中節骨用ステム２５にソケット１
４を各々嵌着せしめて屈曲自在に摺接せしめるものであ
る。なお、このさい、ＭＰ関節用人工指関節１を構成す
る基節骨用ステム１３の先部４が止ネジ９を介して外側
方に拡開せしめられているから、該先部４の空隙内にＰ
ＩＰ関節用人工指関節２１を構成する基節骨用ステム２
４の先部４を拡開状に挿入せしめることが出来るため、
同一指にＭＰ・ＰＩＰ関節用人工指関節１・２１を各々
施術することが出来るものである。
【００１４】
【発明の効果】本発明は上述のように構成されているか
ら、止ネジを螺動してスリット内に圧入せしめつつ、ス
テムの先部を外方に拡開作動せしめて骨髄腔の内周面に
強く圧接固定せしめることが出来るものであって、その
固定作業を迅速、かつ、確実に、しかも容易に行うこと
が出来るのみならず、螺合する止ネジに干渉されること
なくステムに直接ヘッドやソケットを極めて自然な形で
スマ−トに、しかも、容易、かつ、確実に取付けること
が出来るものである。また、上述の如くステムの外方拡
開により生じる空隙を利用して他のステムを挿入するこ
とが出来るため、例えば、同一指のＭＰ関節用人工指関
節に順次ＰＩＰ関節用人工指関節等を施術することが出
来るものである。また、構造が簡単であり、その製作を
容易に行うことが出来るのみならず、安価に提供するこ
とが出来るものである。
ら、止ネジを螺動してスリット内に圧入せしめつつ、ス
テムの先部を外方に拡開作動せしめて骨髄腔の内周面に
強く圧接固定せしめることが出来るものであって、その
固定作業を迅速、かつ、確実に、しかも容易に行うこと
が出来るのみならず、螺合する止ネジに干渉されること
なくステムに直接ヘッドやソケットを極めて自然な形で
スマ−トに、しかも、容易、かつ、確実に取付けること
が出来るものである。また、上述の如くステムの外方拡
開により生じる空隙を利用して他のステムを挿入するこ
とが出来るため、例えば、同一指のＭＰ関節用人工指関
節に順次ＰＩＰ関節用人工指関節等を施術することが出
来るものである。また、構造が簡単であり、その製作を
容易に行うことが出来るのみならず、安価に提供するこ
とが出来るものである。
【図１】本発明の一実施例を示す分解斜視図である。
【図２】組立てた状態を示す側面図である。
【図３】図２の水平断面図である。
【図４】図２の垂直断面図である。
【図５】ＭＰ関節個所への使用状態を示す側面図であ
る。
る。
【図６】同要部拡大断面図である。
【図７】同一指に対するＭＰ関節およびＰＩＰ関節への
使用状態を示す側面図である。
使用状態を示す側面図である。
１ ＭＰ関節用人工指関節 ２ 中手骨用ステム ３ 基部 ４ 先部 ５ ネジ山 ６ ネジ山 ７ スリット ８ ネジ孔 ９ 止ネジ１０ 嵌合穴 １３ 基節骨用ステム １４ ソケット １８ 骨髄腔 ２０ 骨髄腔 ２１ ＰＩＰ関節用人工指関節 ２３ 骨髄腔 ２４ 基節骨用ステム ２５ 中節骨用ステム
Claims (3)
- 【請求項１】所要の人工関節を構成する略棒状ステムの
基部より先端方向に向けてテ−パ状のスリットが形成さ
れると共に、該スリットに連通すべく基部にネジ孔が形
成され、該ネジ孔にはステムの先部を外方に拡開作動せ
しめるべく所要長の止ネジが螺動自在に内蔵され、か
つ、ステム基部にはネジ孔に連通すべくヘッドやソケッ
トの嵌合穴が形成されてなり、上記止ネジを螺動してス
リット内に圧入せしめることによりステム先部を外方に
拡開して骨髄腔内面に圧接固定せしめると共に、嵌合穴
に所要のヘッドやソケットを嵌着せしめるべく構成され
てなることを特徴とする、人工関節の固定構造。 - 【請求項２】ステムの外周面に略ネジ山状の突条が形成
されてなることを特徴とする、請求項１記載の人工関節
の固定構造。 - 【請求項３】ステム外面がその基部より先端方向に向け
て略テ−パ状に形成されてなることを特徴とする、請求
項１及び２記載の人工関節の固定構造。
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