JP2963633B2 - 換気方法及び駐車場換気システム - Google Patents

換気方法及び駐車場換気システム

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、地下駐車場をはじめと
する屋内駐車場や、その他工場、汚水処理場の換気に特
に適した換気方法並びに、当該換気方法を利用した駐車
場換気システムに関するものである。
【0002】
【従来の技術】例えば屋内駐車場の換気についていえ
ば、一定の面積以上で開口部を有しないものについて
は、内部空気を一時間につき10回以上直接外気と交換
する能力を有する換気設備を備えなければならないこと
になっているが(駐車場施行令第12条)、当該換気能
力を有する換気設備を車両数と無関係に、常に最大負荷
で稼働させたのでは省エネにとって好ましいものではな
い。
【0003】この点に関し出願人は先に、特開昭59−
107127「駐車場換気方法」において、屋内駐車場
に供給される給気を、当該駐車場内各所に配設された高
速エアージェット流発生ノズルによって、一つの排気口
の方向に搬送し、該排気口に流れる排気のCOやCO2
濃度を検出し、この検出値に応じて設備全体の排気ファ
ン又は給排気ファンの送気能力の制御を行う駐車場換気
方法を提案した。
【0004】この駐車場換気方法によれば、空気の澱み
が防止されると共に、駐車場に出入りする車の台数が減
ると排気口に流れる排気のCOやCO2濃度が減少する
ので、それによって排気ファン又は給排気ファンの送気
能力を制御して、これらCO、CO2濃度に見合った風
量にまでファンの風量を絞ることができ、従前の一定風
量換気方式よりも省エネルギーで効率よく換気すること
が可能となっていた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで駐車場におい
ては、道路地下駐車場のように細長形状で給気から排気
に向かう気流経路が1〜2系統の場合をのぞき、一般に
は給気から排気に向かう気流経路は多く(3系統以上)
存在している。しかもその場合、給気ガラリから排気ガ
ラリへの給気経路が極めて短かったり、逆にかなり遠回
りして排気ガラリへ導かなければならない場合等、各々
の気流経路の空気抵抗は区々異なっているのが通例であ
る。
【0006】そのように多数の気流経路が存在する場
合、従来の方法によって省エネ運転を実施して換気風量
を減らすと、最も空気抵抗の少ない経路にだけ換気風量
が集中し、他の経路には僅かしか流れないというおそれ
がある。従って極端な場合、ある経路には通過車両が多
数存在してCOやCO2濃度が高くなっているのに少し
しか給気が流れ込まず、そのため当該経路での環境が劣
悪になってしまったり、あるいは逆に他の経路では通過
車両が全くないにも関わらず、当該他の経路に多量に給
気が流れ込んで無駄に換気しているといった事態の発生
が予想される。従って従来の方法では、環境の向上及び
省エネルギーの点でさらに改善を図れる余地があった。
【0007】本発明はそのような点に鑑みてなされたも
のであり、例えば駐車場においては通過車両の有無に応
じて実際の気流経路を形成して、一層良好な環境及び省
エネルギー効果を実現可能な換気方法及び駐車場換気シ
ステムを提供して、前記従来技術の改善を図ることを目
的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するた
め、請求項1によれば、給気口から目的空間に供給され
る給気を、当該空間内に配置された複数のエア噴出ノズ
ルによって排気口に搬送して、前記目的空間を換気する
方法において、前記エア噴出ノズルで形成される前記
気口から前記排気口に向かう気流経路を前記目的空間内
に複数設定し、前記エア噴出ノズルのうち、特定成分を
発生させる物体を検知した気流経路のエア噴出ノズルだ
けを作動させることを特徴とする、換気方法が提供され
る。
【0009】前記換気方法において、請求項2に記載し
たように、前記排気口に流れる前記特定成分の濃度を検
出し、この検出結果に応じて前記目的空間の給排気量を
制御するようにすれば、なお好ましい。
【0010】また請求項3によれば、屋内駐車場に給気
を供給する給気口と、前記屋内駐車場内に配設された複
数のエア噴出ノズルと、前記エア噴出ノズルによって搬
送される空気を排気する排気口とを有する駐車場換気シ
ステムにおいて、前記エア噴出ノズルは、前記給気口か
ら前記排気口に向かう気流経路を複数形成するように配
設され、通過する車両を検知する検知装置が前記気流経
路毎に配置され、前記エア噴出ノズルは、前記検知装置
によって通過車両が検知された気流経路を形成するエア
噴出ノズルだけが作動する如く構成されたことを特徴と
する、駐車場換気システムが提供される。
【0011】この場合、請求項4に記載したように、前
記屋内駐車場内の車両から発生して前記排気口に流れる
特定成分の濃度を検出する検出装置を設け、この検出装
置による検出結果に応じて前記屋内駐車場の給排気量が
制御される如く構成すれば、なお好ましい。
【0012】そして以上の各駐車場換気システムにおい
て使用する検知装置としては、例えば請求項5に記載し
たように、車両通過時の電気特性の変化を検出する如く
構成された地中埋設形のループコイル式の検知装置を用
いることが提案できる。
【0013】
【作用】請求項1に記載の換気方法では、エア噴出ノズ
ルによって給気を排気口に搬送するにあたり、特定成
分、例えば排気ガス中の有害物質などを発生させる物体
を検知した気流経路のエア噴出ノズルだけを作動させる
ようにしたので、実際に換気の必要のある気流経路のみ
が集中して換気されることになる。
【0014】請求項2では、さらに排気口に流れる前記
特定成分の濃度を検出し、この検出結果に応じて前記目
的空間の給排気量を制御するようにしたので、目的空間
全体としての給排気の無駄が防止でき、しかも必要気流
経路のみの集中換気が実施できる。なお目的空間の給排
気量を具体的に制御するにあたっては、例えば給排気フ
ァンや排気ファンのモータをインバータによって回転数
制御したり、極数変換したり、あるいは前記ファンが複
数設置されている場合にはその台数制御を行ったりすれ
ばよい。
【0015】請求項3に記載の駐車場換気システムによ
れば、各気流経路毎に配置されている検知装置が通過車
両を検知すると、当該通過車両が検知された気流経路の
エア噴出ノズルだけが作動するので、実際に車両が通過
して換気の必要のある気流経路のみが集中して換気され
る。
【0016】請求項4では、さらに前記屋内駐車場内の
車両から発生して前記排気口に流れる特定成分、例えば
COやCO2などの濃度が検出装置によって検出され、
その検出結果に応じて前記屋内駐車場の給排気量が制御
されるので、より一層の省エネ効果が実現できる。なお
この場合、前記屋内駐車場の給排気量を制御するにあた
っては、既述したように、例えば給排気ファンや排気フ
ァンのモータをインバータによって回転数制御したり、
極数変換したり、あるいは前記ファンが複数設置されて
いる場合にはその台数制御を行うことが提案できる。
【0017】そして請求項5では以上の各駐車場換気シ
ステムにおいて使用する検知装置に、ループコイル式の
検知装置を用いているので、通過する車両を確実に検知
し、また地中に埋設されているので、美観を損ねずかつ
車両通行に支障をきたさない。
【0018】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づき説明す
れば、図1は本実施例にかかる駐車場換気システムに用
いた送風ユニットAの平面、図2は外観を夫々示してお
り、この送風ユニットAは、遠心式の送風機10を内蔵
するチャンバ11を有している。チャンバ11は、全体
として平面が略正方形の箱形状をなしており、その両側
上縁には、吊下用の支持金具12が設けられ、またチャ
ンバ11の右側板11aの適宜箇所には、前記送風機1
0に対して発停等が指示されたり、また電力が供給され
るためのターミナル等が収蔵されたターミナルボックス
13が設けられている。
【0019】前記チャンバ11の後側板11bは、メッ
シュ状、スリット状、パンチングメタル状に形成され、
空気の吸込口を形成している。そして前記送風機10の
吐出口10aと、チャンバ11の前側板11c内面との
間には適当な距離が設けられ、さらにこの吐出口10a
を境としてチャンバ11内を前後に仕切る隔壁板14に
よって、吐出口10aと前側板11c内面との間には、
動圧室Sが形成されている。なおチャンバ11の内壁各
面には、例えばグラスウール、ガラスクロスによって構
成された吸音材が各々設けられており、前記送風機10
の発する音はこの吸音材によって吸収されるようになっ
ている。
【0020】前記チャンバ11に対して着脱自在に取り
付けられた前側板11cの外面には、前記動圧室Sに通
ずる、例えばフレキシブルダクトによって構成された可
撓性を有する中空の可撓支持体15、16が設けられて
おり、さらにこの可撓支持体15、16の先端には、夫
々エア噴出用のノズル17が設けられている。従って、
この送風ユニットAは、いわゆるダブルノズルタイプと
なっている。
【0021】送風ユニットAは以上の構成を有している
ので、送風機10を作動させると、後側板11bから周
囲の空気が吸い込まれ、送風機10の吐出口10aから
動圧室Sを通じて、ノズル17、17から噴流となって
吐出される。かかる作用によって周囲の空気が吐出方向
に誘引搬送されるのである。
【0022】次に本実施例にかかる駐車場換気システム
に用いた送風ユニットBについて説明すると、図3に示
したように、この送風ユニットBは、いわゆるトリプル
ノズルタイプであり、前出送風ユニットAにおける前側
板11cの構成のみを変えたものである。従って、図3
において前記送風ユニットAの説明の際に用いた部材番
号と同一の番号で引用される部材は、送風ユニットAと
同一の部材構成を示している。
【0023】この送風ユニットBにおいては、チャンバ
11の前面に着脱自在に取り付ける前側板11cに、前
出送風ユニットAの可撓支持体15、16よりも径の小
さい3つの可撓支持体21、22、23を設け、これら
各可撓支持体21、22、23の各先端に、前出ノズル
17よりも小さい径のノズル24を設けた構成を有して
いる。かかる構成を有する送風ユニットBによれば、チ
ャンバ11内の送風機を作動させると、これら3つのノ
ズル24、24、24から夫々噴流が吐出され、周囲の
空気を誘引搬送することが可能である。
【0024】以上のように、送風ユニットAと送風ユニ
ットBとは夫々同一送風機10、同一チャンバ11を用
いているので、送風ユニットAのノズル17から吐出さ
れる噴流の方が、送風ユニットBのノズル24から吐出
される噴流よりもその到達距離が長くなっている。なお
各ノズル17、24はいずれも可撓性を有する可撓支持
体15、16、21、22、23の先端に装着されてい
るので、噴流の吐出方向は自在である。
【0025】次に本実施例にかかる駐車場換気システム
について説明すると、本実施例は図4に示した平面形態
を有する地下駐車場Pに適用された例であり、この地下
駐車場Pの入口Enには給気口31が設けられ、出口E
xには排気口32が設けられている。そして給気口31
には、外気を導入して地下駐車場P内に給気するための
給気ファン33が設置され、一方排気口32には、地下
駐車場P内の雰囲気をを排気するための排気ファン34
が設置されている。
【0026】これら各給気ファン33、排気ファン34
とも、各々対応するインバータ3536によってモータ
の回転数制御がなされる構成を有している。そして排気
口32に設置されている空気中のCO濃度を検出する検
出装置37の検出結果が制御装置38に入力されると、
制御装置38では当該検出結果に基づいて前記インバー
タ35、36を介して給気ファン33、排気ファン34
の送気能力を制御し、地下駐車場Pの給排気量を制御す
るようになっている。従って、例えばCO濃度が許容量
以下の場合には、給気ファン33、排気ファン34の絞
り運転を行って、効率のよい省エネルギー運転を実施す
ることが可能である。
【0027】図4に示されたように、地下駐車場Pは、
主として図中のY方向に形成された隔壁41、42、4
3、44によって大きく3つのパーキングゾーンP1
2、P3に区画されており、前出送風ユニットA、B
は、これら各パーキングゾーンP1、P2、P3毎に、給
気口31から排気口32への気流経路を形成するように
天井部に配設されている。
【0028】より詳述すると、地下駐車場Pの入口En
からそのままX方向に形成された通路には、ノズルから
の噴流の到達距離が大きいダブルノズルタイプの送風ユ
ニットA1、A2が配置され、また各パーキングゾーンP
1、P2、P3の各出口XP1、XP2、XP3から地下駐車
場Pの出口Exに通ずるX方向の通路にも、ダブルノズ
ルタイプの送風ユニットA3、A4、A5が設置されてい
る。
【0029】かかる場合、各送風ユニットにおけるノズ
ル17は、可撓支持体15、16によって支持されてい
るので、ノズルからの噴流の吐出方向を任意の方向へと
向けることが可能であり、例えば一のノズルを給気の搬
送方向(X方向)へと向けて給気の誘引搬送に供し、他
のノズルを壁側に向けるなどして、気流の澱みを防止す
ることができる。
【0030】そして各パーキングゾーンP1、P2、P3
内の天井部には、既述のトリプルノズルタイプの送風ユ
ニットBが配置されている。即ちパーキングゾーンP1
については、その入口EP1から出口XP1に至る中央通
路に送風ユニットB1、B2、B3が、パーキングゾーン
2については、その入口EP2から出口XP2に至る中
央通路に送風ユニットB4、B5、B6が、パーキングゾ
ーンP3については、その入口EP3から出口XP3に至
る中央通路に送風ユニットB7、B8、B9が夫々設けら
れている。
【0031】この場合も、各送風ユニットBにおける各
ノズル24は、夫々可撓支持体21、22、23によっ
て支持されているから、中央の可撓支持体22によって
支持されているノズルはそのまま通路方向(Y方向)に
向け、両側の可撓支持体21、23によって支持されて
いる他の2つのノズルは、夫々対応する隔壁41、4
2、43、44側に向けるなどして、各パーキングゾー
ンP内での気流の澱みを防止しつつ、給気を通路方向に
誘引搬送することが可能である。
【0032】なお前記各送風ユニットA1〜A5、並びに
送風ユニットB1〜B9の天井部への取付にあたっては、
チャンバ11に固着した吊下用の支持金具12を用いて
容易に天井部から吊下することができる。取付後の様子
を図5に示した。
【0033】これら送風ユニットA1〜A5、送風ユニッ
トB1〜B9の発停は、系統制御装置45によって制御さ
れるが、かかる制御は、地中に埋設された車両検知装置
46、47、48、49、50、51からの検知信号
の、系統制御装置45への入力に基づいてなされる。即
ち、パーキングゾーンP1の入口EP1と出口XP1
は、夫々車両検知装置46、47が、パーキングゾーン
2の入口EP2と出口XP2には、車両検知装置48、
49が、またパーキングゾーンP3については、その入
口EP3と出口XP3に車両検知装置50、51が夫々設
置されており、各パーキングゾーンP1、P2、P3の各
入口EP1、EP2、EP3、及び出口XP1、XP2、X
3を通過する車両を検知すると、前記系統制御装置4
5へと検知信号を送るように構成されている。
【0034】前記各検知装置46、47、48、49、
50、51はいずれも同一構成であり、車両がその上を
通過すると地中に埋設したループコイルが、そのときの
電気特性の変化を検知して、車両検知信号を系統制御装
置45へと出力する構成となっている。そして系統制御
装置45では、前記車両検知信号があった気流系統のパ
ーキングゾーンの送風ユニットA、Bを作動させるよう
になっている。本実施例では、パーキングゾーンP1
気流系統を、送風ユニットA2、A3、A4と送風ユニッ
トB1、B2、B3が形成し、パーキングゾーンP2の気流
系統を送風ユニットA1、A5と送風ユニットB4、B5
6が形成し、パーキングゾーンP3の気流系統について
は、送風ユニットB7、B8、B9が形成する。
【0035】本実施例にかかる駐車場換気システムは、
以上のようにして地下駐車場Pに適用されており、この
地下駐車場Pに駐車しようとする車両が、例えばパーキ
ングゾーンP1内に進入してきて駐車すると、まずパー
キングゾーンP1の入口EP1を通過した際に、車両検知
器46によって当該通過が検知され、車両検知信号が系
統制御装置45に入力される。それに基づき、系統制御
装置45は送風ユニットA2、A3、A4と送風ユニット
1、B2、B3を作動させ、図6に示したような気流を
形成するのである。
【0036】即ち、給気ファン33によって給気口31
から導入された給気は、まず送風ユニットA2によって
パーキングゾーンP1の入口EP1近傍にまで誘引搬送さ
れる。次いで送風ユニットB1、B2、B3が、隔壁4
1、42寄りの雰囲気を攪拌しつつ、周囲雰囲気を前記
搬送された給気と共に、順次パーキングゾーンP1の出
口XP1へと誘引搬送する。その後は、送風ユニット
3、A4が、当該出口XP1からの空気を排気口32へ
と誘引搬送するのである。かかる気流系統によって、パ
ーキングゾーンP1内に進入して駐車した車両からの排
気ガスで雰囲気が損なわれたパーキングゾーンP1は、
集中的に換気されることになる。
【0037】ところで本実施例においては、排気口32
に検出装置37が設置されており、これによって排気口
に流れるCOを検出して、その濃度に応じて給気ファン
33及び排気ファン34の送気能力が制御されるので、
例えば地下駐車場Pへの出入り台数が少数で、その排気
ガスによるCOの量が少ない場合には、それに応じて給
気ファン33及び排気ファン34は絞り運転される。こ
れによって、省エネルギーの下で基準を満たす換気が実
施される。
【0038】この場合、従来のように系統制御できない
施設においては、地下駐車場P内の全ての送風ユニット
を作動させ、前記した給排気量の制御のみに拠っている
ため、既述の如く気流経路毎に風量の偏りが生じてしま
う。このことは特に省エネルギー運転、即ち絞り運転の
場合に特に顕著であった。
【0039】例えば前記実施例の設備において給気ファ
ン33、排気ファン34による最大換気風量が8000
CMH(10回/h)であった場合、これを2000C
MH(2.5回/h)にまで単純に減らして各送風ユニ
ットA、B全てを作動させると、各パーキングゾーンP
1、P2、P3の各出口XP1、XP2、XP3付近の風量割
合(図中の矢印の太さで表示)、及び風速分布は図7に
示したようになった。
【0040】これによれば、パーキングゾーンP3の出
口XP3の風速が高く、かつその風量割合も57%を占
めて最も多くなっている。しかしながら、排気ガスを発
生させている車両が存在する肝心のパーキングゾーンP
1では、風速がこれより低下しており、その風量も全体
の僅か13%にしかすぎない。その結果、換気必要のな
いパーキングゾーンP3に無駄に給気を多く搬送してし
まい、片や換気の必要がある肝心なパーキングゾーンP
1には僅かしか給気が流れないことになり、エネルギー
効率、及びパーキングゾーンP1の環境にも改善の余地
があった。
【0041】しかしながら本実施例によって系統制御を
行い、送風ユニットA2、A3、A4と送風ユニットB1
2、B3のみを作動させるようにすれば、給気ファン3
3、排気ファン34を制御して、そのように換気回数を
2.5回/hに減らしても、図8に示したような各パー
キングゾーンP1、P2、P3の各出口XP1、XP2、X
3での風速分布が得られた。
【0042】図8によれば、実際に換気の必要のあるパ
ーキングゾーンP1の出口XP1で最も風速が高く、当該
パーキングゾーンP1が集中的に換気されていることが
確認できる。また風量割合についても、本実施例によれ
ば、パーキングゾーンP1の気流系統の送風ユニットの
みを作動させた場合、パーキングゾーンP1の出口XP1
では、約66%という高い値が得られた。
【0043】また排ガス濃度が変化し、検出装置37に
その排ガスが検出されるまで、従来は、換気回数が1回
/hの場合最大で60分かかっていたのが、本実施例で
は理論上、最大でも20分となっている。それゆえ検出
装置37の応答性も向上している。
【0044】以上のように、本実施例によれば、地下駐
車場Pの給排気量が絞られても、換気が不要なパーキン
グゾーン、即ち無駄な気流系統への給気はなく、必要と
する系統にだけ集中して給気が流れるため、排ガス濃度
も迅速に希釈され、また速やかに排気口から排気され
る。従って、換気が必要なパーキングゾーンの環境が従
来よりも向上し、またより一層高いエネルギー効果が得
られるものである。
【0045】なお前記実施例は、地下駐車場の換気につ
いて適用した例であったが、本発明は、その他工場の換
気や、下水処理場の沈澱槽上屋の換気等にも適用でき
る。また前記実施例では、エアを噴出させるノズルを送
風ユニットに設けてダクトレス構成としたが、もちろん
噴流用エアを小口径ダクトからノズルへと供給する構成
にしても、前記実施例と同様な効果が得られる。
【0046】さらに前記実施例における車両検知装置
は、地中埋設型のループコイル方式のものであったが、
これに代えて例えば上方から超音波をパルス状に発信し
て、反射波を検出することによって車両の有無を検知す
るいわゆる超音波方式の検知装置を用いてもよい。かか
る超音波方式の検知装置によれば、車両の高さから判断
して大型車両の判別も可能である。
【0047】
【発明の効果】請求項1に記載の換気方法によれば、実
際に換気の必要のある気流経路のみが集中して換気され
るから、当該気流経路での環境の向上が図れると共に、
特に換気の必要のない他の気流経路に送風することはな
いので、無駄がなく、省エネ効果も高いものである。ま
た請求項2に記載の換気方法によれば、さらに目的空間
全体としての給排気の無駄が防止できるので、より一層
の省エネルギー効果を実現できる。
【0048】請求項3に記載の駐車場換気システムによ
れば、実際に車両が通過して換気の必要のある気流経路
のみが集中して換気されるので、従来よりも環境の向上
が図れる。また請求項4に記載の駐車場換気システムに
よれば、屋内駐車場内の車両から発生して排気口に流れ
るCOやCO2などの特定成分の濃度が検出装置によっ
て検出され、その検出結果に応じて前記屋内駐車場の給
排気量が制御されるので、より一層の省エネ効果が実現
できる。そして請求項5に記載の駐車場換気システムに
よれば、通過車両の検知が確実であり、しかも駐車場内
の美観を損ねず車両通行にも支障をきたさない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例にかかる駐車場換気システムに
用いたダブルノズルタイプの送風ユニットの平面図であ
る。
【図2】図1の送風ユニットの斜視図である。
【図3】本発明の実施例にかかる駐車場換気システムに
用いたトリプルノズルタイプの送風ユニットの平面図で
ある。
【図4】本発明の実施例にかかる駐車場換気システムを
適用した地下駐車場の概略を示す平面説明図である。
【図5】本発明の実施例にかかる駐車場換気システムに
おいて、図3の送風ユニットを天井部に取り付けた様子
を示す地下駐車場内の概観の斜視図である。
【図6】本発明の実施例にかかる駐車場換気システムの
作用を示す平面説明図である。
【図7】従来技術によって図4の地下駐車場を換気した
場合の、各パーキングゾーンの出口付近の風速分布、風
量割合を示す説明図である。
【図8】実施例によって図4の地下駐車場を換気した場
合の、各パーキングゾーンの出口付近の風速分布、風量
割合を示す説明図である。
【符号の説明】
10 送風機 11 チャンバ 17、24 ノズル 31 給気口 32 排気口 33 給気ファン 34 排気ファン 37 検出装置 38 制御装置 45 系統制御装置 46〜51 検知装置 A、B 送風ユニット P 地下駐車場
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平5−187674(JP,A) 特開 昭54−66542(JP,A) 特公 昭63−33053(JP,B2) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) F24F 7/06

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 給気口から目的空間に供給される給気
    を、当該空間内に配置された複数のエア噴出ノズルによ
    って排気口に搬送して、前記目的空間を換気する方法に
    おいて、 前記エア噴出ノズルで形成される前記給気口から前記
    気口に向かう気流経路を前記目的空間内に複数設定し、 前記エア噴出ノズルのうち、特定成分を発生させる物体
    を検知した気流経路のエア噴出ノズルだけを作動させる
    ことを特徴とする、換気方法。
  2. 【請求項2】 前記排気口に流れる前記特定成分の濃度
    を検出し、この検出結果に応じて前記目的空間の給排気
    量を制御することを特徴とする、請求項1に記載の換気
    方法。
  3. 【請求項3】 屋内駐車場に給気を供給する給気口と、
    前記屋内駐車場内に配設された複数のエア噴出ノズル
    と、前記エア噴出ノズルによって搬送される空気を排気
    する排気口とを有する駐車場換気システムにおいて、 前記エア噴出ノズルは、前記給気口から前記排気口に向
    かう気流経路を複数形成するように配設され、 通過する車両を検知する検知装置が前記気流経路毎に配
    置され、 前記エア噴出ノズルは、前記検知装置によって通過車両
    が検知された気流経路を形成するエア噴出ノズルだけが
    作動する如く構成されたことを特徴とする、駐車場換気
    システム。
  4. 【請求項4】 前記屋内駐車場内の車両から発生して前
    記排気口に流れる特定成分の濃度を検出する検出装置を
    有し、この検出結果に応じて前記屋内駐車場の給排気量
    が制御される如く構成されたことを特徴とする、請求項
    3に記載の駐車場換気システム。
  5. 【請求項5】 前記検知装置は地中に埋設されるループ
    コイルを有し、さらにこのループコイルは、車両通過時
    の電気特性の変化を検出する如く構成されたことを特徴
    とする、請求項3又は4に記載の駐車場換気システム。
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