JP2962726B2 - インクジェット記録ヘッド - Google Patents
インクジェット記録ヘッドInfo
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- JP2962726B2 JP2962726B2 JP63113562A JP11356288A JP2962726B2 JP 2962726 B2 JP2962726 B2 JP 2962726B2 JP 63113562 A JP63113562 A JP 63113562A JP 11356288 A JP11356288 A JP 11356288A JP 2962726 B2 JP2962726 B2 JP 2962726B2
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- JP
- Japan
- Prior art keywords
- ink
- chamber
- recording head
- liquid chamber
- bubble
- Prior art date
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Classifications
-
- B—PERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
- B41—PRINTING; LINING MACHINES; TYPEWRITERS; STAMPS
- B41J—TYPEWRITERS; SELECTIVE PRINTING MECHANISMS, i.e. MECHANISMS PRINTING OTHERWISE THAN FROM A FORME; CORRECTION OF TYPOGRAPHICAL ERRORS
- B41J2/00—Typewriters or selective printing mechanisms characterised by the printing or marking process for which they are designed
- B41J2/005—Typewriters or selective printing mechanisms characterised by the printing or marking process for which they are designed characterised by bringing liquid or particles selectively into contact with a printing material
- B41J2/01—Ink jet
- B41J2/17—Ink jet characterised by ink handling
- B41J2/175—Ink supply systems ; Circuit parts therefor
Landscapes
- Ink Jet (AREA)
- Particle Formation And Scattering Control In Inkjet Printers (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明はインク吐出口から吐出,飛翔させたインク液
滴を紙などの記録媒体に付着させて画像等の記録を行な
うインクジェット記録ヘッドに関する。
滴を紙などの記録媒体に付着させて画像等の記録を行な
うインクジェット記録ヘッドに関する。
[従来の技術] 従来より、インクを吐出、飛翔させて記録を行なう液
体噴射記録方法(インクジェット記録方法)が知られて
いる。この方法は、高速記録が可能であり、低騒音、且
つ記録品位が高く、しかもカラー画像記録が容易であ
り、また普通紙等に記録できるといった優れた特徴を有
している。
体噴射記録方法(インクジェット記録方法)が知られて
いる。この方法は、高速記録が可能であり、低騒音、且
つ記録品位が高く、しかもカラー画像記録が容易であ
り、また普通紙等に記録できるといった優れた特徴を有
している。
このようなインクジェット記録方法に用いられるイン
クジェット記録装置は、一般に、インクを飛翔液滴とし
て吐出噴射させるためのインク吐出口(オリフィス)
と、該オリフィスに連通するインク流路(ノズル)およ
び該ノズルの一部に設けられ、該ノズル内のインクに飛
翔液滴を形成するための吐出エネルギーを与える吐出エ
ネルギー発生手段を有するインクジェット記録ヘッドを
備えている。
クジェット記録装置は、一般に、インクを飛翔液滴とし
て吐出噴射させるためのインク吐出口(オリフィス)
と、該オリフィスに連通するインク流路(ノズル)およ
び該ノズルの一部に設けられ、該ノズル内のインクに飛
翔液滴を形成するための吐出エネルギーを与える吐出エ
ネルギー発生手段を有するインクジェット記録ヘッドを
備えている。
記録ヘッドによる記録は、吐出エネルギー発生体を駆
動してノズル内のインクに吐出エネルギーを供給し、オ
リフィスからインクを飛翔液滴として吐出させ、この液
滴を記録媒体に付着させることによって行う。
動してノズル内のインクに吐出エネルギーを供給し、オ
リフィスからインクを飛翔液滴として吐出させ、この液
滴を記録媒体に付着させることによって行う。
このようなインクジェット記録装置によって記録を行
なう際に使用されるインクは、一般に顔料や染料等の溶
質成分と、これを溶解または分散するための主に水、ま
たは水と水溶性有機溶剤あるいは非水系溶剤とからなる
溶媒成分とによって形成されている。
なう際に使用されるインクは、一般に顔料や染料等の溶
質成分と、これを溶解または分散するための主に水、ま
たは水と水溶性有機溶剤あるいは非水系溶剤とからなる
溶媒成分とによって形成されている。
第2図は、インクジェット記録装置における記録ヘッ
ドおよびインク供給系の一従来例の構成を示す断面図で
ある。
ドおよびインク供給系の一従来例の構成を示す断面図で
ある。
第2図において101は記録ヘッドを示し、記録ヘッド1
01は複数のオリフィス(インク吐出口)103,オリフィス
103の各々に連続して設けられる複数のノズル(インク
流路)105およびノズル105の各々に連通する中継液室10
4によって構成される。また、ノズル105内には発熱抵抗
体等の吐出エネルギー発生体102が配設されている。吐
出エネルギー発生体102は記録情報に基づく駆動パルス
によってノズル105内に気泡を生成し、この気泡の膨張
収縮によってオリフィス103からインク液滴が吐出され
る。
01は複数のオリフィス(インク吐出口)103,オリフィス
103の各々に連続して設けられる複数のノズル(インク
流路)105およびノズル105の各々に連通する中継液室10
4によって構成される。また、ノズル105内には発熱抵抗
体等の吐出エネルギー発生体102が配設されている。吐
出エネルギー発生体102は記録情報に基づく駆動パルス
によってノズル105内に気泡を生成し、この気泡の膨張
収縮によってオリフィス103からインク液滴が吐出され
る。
また、106はインク供給管、107は予備タンクを示す。
インク供給管106が中継液室104と予備タンク107とを連
通することによって予備タンク107から中継液室104へイ
ンクが供給される。
インク供給管106が中継液室104と予備タンク107とを連
通することによって予備タンク107から中継液室104へイ
ンクが供給される。
吐出エネルギー発生体102で発生した気泡による圧力
はインクを介してオリフィス103方向と中継液室104方向
とに伝わる。オリフィス103方向に伝わる圧力はノズル1
05内のインクをオリフィス103より押し出して飛翔イン
ク液滴を形成し、被記録面へ飛翔インク液滴を付着させ
て記録を行なう。飛翔インク液滴が記録ノズルから離れ
る際飛翔インク液滴の吐出量に応じて、ノズル105内の
インクが圧縮してメニスカスを引張ることによってオリ
フィスにおけるメニスカスが後退し、後退が最大になっ
たところからインクの表面張力によりメニスカスはある
時間の経過後に吐出前の初期の状態へと復帰する(この
復帰の過程をリフィルと称する)。このメカニズムを繰
り返すことによってインクジェット記録は常に安定な吐
出を持続し、高品位な画像の記録が可能となる。
はインクを介してオリフィス103方向と中継液室104方向
とに伝わる。オリフィス103方向に伝わる圧力はノズル1
05内のインクをオリフィス103より押し出して飛翔イン
ク液滴を形成し、被記録面へ飛翔インク液滴を付着させ
て記録を行なう。飛翔インク液滴が記録ノズルから離れ
る際飛翔インク液滴の吐出量に応じて、ノズル105内の
インクが圧縮してメニスカスを引張ることによってオリ
フィスにおけるメニスカスが後退し、後退が最大になっ
たところからインクの表面張力によりメニスカスはある
時間の経過後に吐出前の初期の状態へと復帰する(この
復帰の過程をリフィルと称する)。このメカニズムを繰
り返すことによってインクジェット記録は常に安定な吐
出を持続し、高品位な画像の記録が可能となる。
[発明が解決しようとする問題点] しかし、前記リフィルが不完全な状態で吐出を続ける
と、メニスカスが完全に初期状態に復帰しておらず、吐
出方向のインク量が減り、記録紙上のドット径が小さく
なることや吐出速度が不安定となり、記録紙上における
インク液滴の付着位置をばらつかせる結果を生じ、画像
品位を極端に劣下させる等の問題を発生する。
と、メニスカスが完全に初期状態に復帰しておらず、吐
出方向のインク量が減り、記録紙上のドット径が小さく
なることや吐出速度が不安定となり、記録紙上における
インク液滴の付着位置をばらつかせる結果を生じ、画像
品位を極端に劣下させる等の問題を発生する。
特に多数ノズルが設けられるインクジェット記録装置
においては、第3図(A)に示すように、同時にもしく
は若干の時間的差をもって、多数のノズル内に吐出のた
め気泡108を膨張させて圧力を発生させると、インクを
後方の中継液室104方向へ押しやる圧力の総和が大きく
なり、この結果インクを吐出方向と逆方向に動かす力が
働く。
においては、第3図(A)に示すように、同時にもしく
は若干の時間的差をもって、多数のノズル内に吐出のた
め気泡108を膨張させて圧力を発生させると、インクを
後方の中継液室104方向へ押しやる圧力の総和が大きく
なり、この結果インクを吐出方向と逆方向に動かす力が
働く。
次に、メニスカス109が後退し第3図(B)に示すよ
うにリフィルが開始されると、リフィルに伴って後方の
インクを急激かつ大量に吐出方向へ動かす必要がある。
しかしながら記録開始時に大量のインクを瞬時に動かす
ためには、これら大量のインクの慣性力に打ち勝つ力が
必要であり、特にノズルが多数の場合、吐出エネルギー
発生体102によって発生する圧力総和が大であるため、
後方に押しやる量、従がってリフィルによって戻る量が
多くなり、慣性による影響が大きくなる。この結果メニ
スカス109の初期状態への復帰に際してその復帰時間が
遅くなってしまい前記説明のメニスカス109の初期状態
への完全復帰前に吐出を繰り返すことになり、画像品位
が極端に劣下する現象をもたらす。
うにリフィルが開始されると、リフィルに伴って後方の
インクを急激かつ大量に吐出方向へ動かす必要がある。
しかしながら記録開始時に大量のインクを瞬時に動かす
ためには、これら大量のインクの慣性力に打ち勝つ力が
必要であり、特にノズルが多数の場合、吐出エネルギー
発生体102によって発生する圧力総和が大であるため、
後方に押しやる量、従がってリフィルによって戻る量が
多くなり、慣性による影響が大きくなる。この結果メニ
スカス109の初期状態への復帰に際してその復帰時間が
遅くなってしまい前記説明のメニスカス109の初期状態
への完全復帰前に吐出を繰り返すことになり、画像品位
が極端に劣下する現象をもたらす。
第4図(A)は上述したメニスカスの挙動を説明する
ための線図であり、また第4図(B)はオリフィスにお
けるメニスカスの後退およびその後退量を説明するため
のノズルの上面図である。
ための線図であり、また第4図(B)はオリフィスにお
けるメニスカスの後退およびその後退量を説明するため
のノズルの上面図である。
第4図(A)において横軸は、時間tを示し、縦軸は
メニスカス後退量lを示す。また、第4図(B)におい
て、lで示す長さがメニスカス109の後退量を定義す
る。
メニスカス後退量lを示す。また、第4図(B)におい
て、lで示す長さがメニスカス109の後退量を定義す
る。
第4図(A)において、メニスカスの後退曲線を1本
吐出の場合と全ノズル吐出の場合とを分けて示す。1本
吐出の場合は駆動パルスが与えられた時刻t0よりインク
吐出等で所定時間経過した時刻t0′からメニスカス109
が急激に後退し、時刻t1′で最大値を迎える。その後し
だいにメニスカスの表面張力による復元力でメニスカス
109は初期の状態へもどり始め時刻t1で完全にメニスカ
ス109が復帰しリフィルを終了する。多数本吐出を行な
った場合は、t2′で迎える後退量の最大値は1本吐出の
場合より小さく、またリフィル速度も小さい。
吐出の場合と全ノズル吐出の場合とを分けて示す。1本
吐出の場合は駆動パルスが与えられた時刻t0よりインク
吐出等で所定時間経過した時刻t0′からメニスカス109
が急激に後退し、時刻t1′で最大値を迎える。その後し
だいにメニスカスの表面張力による復元力でメニスカス
109は初期の状態へもどり始め時刻t1で完全にメニスカ
ス109が復帰しリフィルを終了する。多数本吐出を行な
った場合は、t2′で迎える後退量の最大値は1本吐出の
場合より小さく、またリフィル速度も小さい。
これは吐出本数の増加に伴ないノズル後方の圧力の総
和が大となるが、液室104内で瞬時に吸収すべき圧力吸
収量も大となり、液室104内だけのインク量ではその圧
縮によって吸収できる圧力は限られるため、インクの圧
縮量は小となり、従がってメニスカス109の後退量lが
減少する。また、液室104内のインクの圧縮でまかなえ
ない分はインクを後方へ移動させる力となるが、この力
はメニスカス109の表面張力によってインクを引っぱる
力と逆向きとなる。従ってリフィルの速度も初期におい
て極端に遅くなる。
和が大となるが、液室104内で瞬時に吸収すべき圧力吸
収量も大となり、液室104内だけのインク量ではその圧
縮によって吸収できる圧力は限られるため、インクの圧
縮量は小となり、従がってメニスカス109の後退量lが
減少する。また、液室104内のインクの圧縮でまかなえ
ない分はインクを後方へ移動させる力となるが、この力
はメニスカス109の表面張力によってインクを引っぱる
力と逆向きとなる。従ってリフィルの速度も初期におい
て極端に遅くなる。
上述したような現象が発生しても時刻t2以降に次の駆
動パルスが発生するような駆動周波数であれば画像品位
の劣下は認められないが、本例に示すような記録ヘッド
101を用いた場合、時刻t2以前特に繰返し駆動パルスの
発生する時刻t3時点におけるメニスカス後退量lが30μ
m以上であると画像品位が劣下することが認められてい
る。
動パルスが発生するような駆動周波数であれば画像品位
の劣下は認められないが、本例に示すような記録ヘッド
101を用いた場合、時刻t2以前特に繰返し駆動パルスの
発生する時刻t3時点におけるメニスカス後退量lが30μ
m以上であると画像品位が劣下することが認められてい
る。
この結果、高周波駆動すなわち高速スピード記録時に
おいては、リフィルの遅れは重要な問題となってくる。
おいては、リフィルの遅れは重要な問題となってくる。
上記のような問題点を解決するものとして米国特許4,
578,687で開示されるように大気開放部を設け、圧力吸
収を行うものがあるが、この場合、大気開放部からのイ
ンク蒸発によるインクの増粘およびノズルのインクの固
着等により、不吐出、不良印字等が発生する。さらには
振動等により気泡が液室内に混入したり、ゴミ等の混入
を防ぐための装置が複雑であるという難点がある。
578,687で開示されるように大気開放部を設け、圧力吸
収を行うものがあるが、この場合、大気開放部からのイ
ンク蒸発によるインクの増粘およびノズルのインクの固
着等により、不吐出、不良印字等が発生する。さらには
振動等により気泡が液室内に混入したり、ゴミ等の混入
を防ぐための装置が複雑であるという難点がある。
そこで本発明の目的は上述した従来の問題点を解消
し、ノズルの長時間不使用の際にもインクの吐出不良を
生じ難く、また高い駆動周波数による高速記録が可能な
インクジェット記録ヘッドを提供することにある。
し、ノズルの長時間不使用の際にもインクの吐出不良を
生じ難く、また高い駆動周波数による高速記録が可能な
インクジェット記録ヘッドを提供することにある。
[問題点を解決するための手段] そのために、本発明ではインクを吐出する吐出口に連
通したインク流路と、複数の前記インク流路が連通した
中継液室と、前記インク流路内に配され、吐出口からイ
ンクを吐出するための吐出エネルギー発生素子と、前記
中継液室のみに連通し、内部には気体を保持する気泡滞
留室とを有し、前記気泡滞留室を構成する壁が、前記気
泡滞留室を包むように湾曲した壁とこれと連続する壁と
の間に屈曲した境界部を有し、この境界部が鋭角な形状
であると共に、該境界部に気体を保持していることを特
徴とする。
通したインク流路と、複数の前記インク流路が連通した
中継液室と、前記インク流路内に配され、吐出口からイ
ンクを吐出するための吐出エネルギー発生素子と、前記
中継液室のみに連通し、内部には気体を保持する気泡滞
留室とを有し、前記気泡滞留室を構成する壁が、前記気
泡滞留室を包むように湾曲した壁とこれと連続する壁と
の間に屈曲した境界部を有し、この境界部が鋭角な形状
であると共に、該境界部に気体を保持していることを特
徴とする。
[作 用] 以上の構成によれば、中継液室に気泡を滞留すること
が可能となり、気泡はその圧力の体積変換によって中継
液室内のインク圧力に応じて収縮または膨張を行なう。
これによってインク液路で発生した吐出圧力は気泡の収
縮によって中継液室で吸収される。またメニスカスの初
期状態への復帰のための圧力を気泡の膨張によってイン
クに作用する。
が可能となり、気泡はその圧力の体積変換によって中継
液室内のインク圧力に応じて収縮または膨張を行なう。
これによってインク液路で発生した吐出圧力は気泡の収
縮によって中継液室で吸収される。またメニスカスの初
期状態への復帰のための圧力を気泡の膨張によってイン
クに作用する。
特に、本発明の気泡滞留室は、これを構成する壁が、
気泡滞留室を包むように湾曲した壁とこれと連続する壁
との間に屈曲した境界部を有し、この境界部が鋭角な形
状であり、その鋭角な形状の該境界部に気体が保持され
るために、中継液室に直接開放するような構造の気泡滞
留室であっても、容易に気泡が中継液室内に抜け出てし
まうことがないという作用を生じる。
気泡滞留室を包むように湾曲した壁とこれと連続する壁
との間に屈曲した境界部を有し、この境界部が鋭角な形
状であり、その鋭角な形状の該境界部に気体が保持され
るために、中継液室に直接開放するような構造の気泡滞
留室であっても、容易に気泡が中継液室内に抜け出てし
まうことがないという作用を生じる。
[実施例] 以下、図面に示す実施例に基づき本発明を詳細に説明
する。
する。
本発明の実施例を説明する前に本発明の原理を第5図
(A)および(B)を参照して説明する。
(A)および(B)を参照して説明する。
第5図(A)および(B)は第2図にて前述したのと
同様の記録ヘッドの断面図であり、中継液室104内のノ
ズル105のインク流入口や供給管106のインク流出口以外
のインク吐出に係るインクの流れを防げない部分に気泡
401が滞留している状態を示している。
同様の記録ヘッドの断面図であり、中継液室104内のノ
ズル105のインク流入口や供給管106のインク流出口以外
のインク吐出に係るインクの流れを防げない部分に気泡
401が滞留している状態を示している。
多数本ノズル105が同時もしくは若干の時間的差を持
って多数のノズル105内に気泡108を膨張させることによ
って吐出のための圧力を発生させると第5図(A)に示
すようにインクを後方の中継液室104方向へ押しやる圧
力が発生するが、このとき気泡401は圧力の体積変換を
行なって収縮し、インクを押しやる圧力を吸収する。
って多数のノズル105内に気泡108を膨張させることによ
って吐出のための圧力を発生させると第5図(A)に示
すようにインクを後方の中継液室104方向へ押しやる圧
力が発生するが、このとき気泡401は圧力の体積変換を
行なって収縮し、インクを押しやる圧力を吸収する。
次に、第5図(B)に示すようにリフィルが開始され
るとノズル105の後方のインク全体を急激に動かす必要
があり、またその原動力となるのはメニスカス109の表
面張力である。このとき気泡401は圧力の体積変換を行
なって第4図(A)の場合とは逆に膨張しメニスカス10
9の表面張力を助ける役目をする。この結果、インクの
慣性に打ち勝つことができ、リフィルが速やかに行なわ
れる。
るとノズル105の後方のインク全体を急激に動かす必要
があり、またその原動力となるのはメニスカス109の表
面張力である。このとき気泡401は圧力の体積変換を行
なって第4図(A)の場合とは逆に膨張しメニスカス10
9の表面張力を助ける役目をする。この結果、インクの
慣性に打ち勝つことができ、リフィルが速やかに行なわ
れる。
しかしながら、常に同じ状態で気泡401を記録ヘッド1
01の中継液室104に滞留させることは困難である。そこ
で本発明は特に複雑な操作または機構を設けることな
く、常に中継液室104内に気泡が滞留するようにしたも
のであり、第1図(A)は本発明の関連技術を示し、第
1図(B)は本発明の実施例を示す。
01の中継液室104に滞留させることは困難である。そこ
で本発明は特に複雑な操作または機構を設けることな
く、常に中継液室104内に気泡が滞留するようにしたも
のであり、第1図(A)は本発明の関連技術を示し、第
1図(B)は本発明の実施例を示す。
第1図(A)は本発明の関連技術を示し、第1図
(B)は本発明の実施例を示す記録ヘッドの断面図であ
る。
(B)は本発明の実施例を示す記録ヘッドの断面図であ
る。
第1図(A)において、インク充填操作またはインク
吐出回復操作時にインクは予備タンク107よりインク供
給管106を通り中継液室104を通ってノズル105に充填ま
たは供給される。このとき中継液室104の一部に配設し
た気泡滞留室501に気泡502が滞留するよう適切な操作を
行なう。気泡滞留室501は中継液室との連通部がその中
心部の面積より狭く開口し、かつ出路のない構造となっ
ているので、常時気泡502を滞留することが可能であ
る。また、気泡滞留室は複数のインク流路が連通してい
る中継液室に設けられているため、各インク流路から、
中継液室を介して他のインク流路に伝わる圧力を途中で
効率よく吸収することができる。また、気泡滞留室501
はインクの流れを防げない位置にあるので気泡滞留室50
1に存在する気泡502は前述の理論のようにリフィルを速
やかに行なう助けをする。
吐出回復操作時にインクは予備タンク107よりインク供
給管106を通り中継液室104を通ってノズル105に充填ま
たは供給される。このとき中継液室104の一部に配設し
た気泡滞留室501に気泡502が滞留するよう適切な操作を
行なう。気泡滞留室501は中継液室との連通部がその中
心部の面積より狭く開口し、かつ出路のない構造となっ
ているので、常時気泡502を滞留することが可能であ
る。また、気泡滞留室は複数のインク流路が連通してい
る中継液室に設けられているため、各インク流路から、
中継液室を介して他のインク流路に伝わる圧力を途中で
効率よく吸収することができる。また、気泡滞留室501
はインクの流れを防げない位置にあるので気泡滞留室50
1に存在する気泡502は前述の理論のようにリフィルを速
やかに行なう助けをする。
第1図(B)は本発明の一実施例を示す記録ヘッドの
断面図であり、中継液室104内に気泡滞留室501を設ける
代わりに円筒形の側面の形状をなす壁503をインク吐出
に係るインクの流れを防げない2ケ所に設けてある。壁
503は気泡滞留室501と同様、入路がその中心部の面積よ
り狭く開口しかつ出路のない構造となっている。
断面図であり、中継液室104内に気泡滞留室501を設ける
代わりに円筒形の側面の形状をなす壁503をインク吐出
に係るインクの流れを防げない2ケ所に設けてある。壁
503は気泡滞留室501と同様、入路がその中心部の面積よ
り狭く開口しかつ出路のない構造となっている。
特に本発明においては、気泡滞留室を構成する壁が、
この気泡滞留室を包むように湾曲した壁503とこれと連
続する壁との間に屈曲した境界部を有し、この境界部が
鋭角な形状であり、その鋭角な形状の境界部に気泡502
が保持されている。このため、気泡滞留室が中継液室10
4に直接連通していても気泡が容易に中継液室に抜け出
てしまうことがない。従って、長期間にわたって、圧力
吸収の効果が持続される。また、さらに本実施例におい
ては前述の鋭角な形状の境界部が気泡滞留部と中継液室
との連通部から離れた位置に配されているため、さらに
気泡が中継液室に抜けにくい構成となっている。
この気泡滞留室を包むように湾曲した壁503とこれと連
続する壁との間に屈曲した境界部を有し、この境界部が
鋭角な形状であり、その鋭角な形状の境界部に気泡502
が保持されている。このため、気泡滞留室が中継液室10
4に直接連通していても気泡が容易に中継液室に抜け出
てしまうことがない。従って、長期間にわたって、圧力
吸収の効果が持続される。また、さらに本実施例におい
ては前述の鋭角な形状の境界部が気泡滞留部と中継液室
との連通部から離れた位置に配されているため、さらに
気泡が中継液室に抜けにくい構成となっている。
[発明の効果] 以上の説明から明らかなように中継液室に気泡を滞留
することが可能となり、気泡はその圧力の体積変換によ
って中継液液室内のインク圧力に応じて収縮または膨張
を行なう。これによってインク流路で発生した吐出圧力
は気泡の収縮によって中継液室で吸収される。またメニ
スカスの初期状態への復帰のための圧力を気泡の膨張に
よってインクに作用する。
することが可能となり、気泡はその圧力の体積変換によ
って中継液液室内のインク圧力に応じて収縮または膨張
を行なう。これによってインク流路で発生した吐出圧力
は気泡の収縮によって中継液室で吸収される。またメニ
スカスの初期状態への復帰のための圧力を気泡の膨張に
よってインクに作用する。
この結果、インク流路内のインクのリフィルが速やか
に行なわれるので高速で安定したインク吐出が可能とな
り、高品位の記録画像を得ることができる。
に行なわれるので高速で安定したインク吐出が可能とな
り、高品位の記録画像を得ることができる。
また、気泡滞留のための複雑な構造を必要とせず大気
と連通する必要もないことから簡潔な構造の記録ヘッド
によってインク増粘等によるインク吐出不良を生じ難く
させるという効果が得られた。
と連通する必要もないことから簡潔な構造の記録ヘッド
によってインク増粘等によるインク吐出不良を生じ難く
させるという効果が得られた。
特に本発明においては、気泡滞留室を構成する壁が、
この気泡滞留室を包むように湾曲した壁とこれと連続す
る壁との間に屈曲した境界部を有し、この境界部が鋭角
な形状であり、その鋭角な形状の境界部に気泡が保持さ
れている。このため、気泡滞留室が中継液室に直接連通
していても気泡が容易に中継液室に抜け出てしまうこと
がない。従って、長期間にわたって、圧力吸収の効果が
持続される。
この気泡滞留室を包むように湾曲した壁とこれと連続す
る壁との間に屈曲した境界部を有し、この境界部が鋭角
な形状であり、その鋭角な形状の境界部に気泡が保持さ
れている。このため、気泡滞留室が中継液室に直接連通
していても気泡が容易に中継液室に抜け出てしまうこと
がない。従って、長期間にわたって、圧力吸収の効果が
持続される。
また、さらに本発明においては鋭角な形状の境界部が
気泡滞留部と中継液室との連通部から離れた位置に配さ
れているため、さらに気泡が中継液室に抜けにくい構成
となっている。
気泡滞留部と中継液室との連通部から離れた位置に配さ
れているため、さらに気泡が中継液室に抜けにくい構成
となっている。
第1図(A)は本発明の関連技術を示す記録ヘッドの上
断面図であり、第1図(B)は本発明の実施例を示す記
録ヘッドの上断面図、 第2図は記録ヘッドおよびインク供給系の一従来例の構
成を示す上断面図、 第3図は記録ヘッドの一従来例における動作を説明する
ための上断面図、 第4図(A)はメニスカスの挙動を示す線図、 第4図(B)は第4図(A)に示したメニスカスの挙動
を説明するためのノズルの上断面図、 第5図は本発明の原理を説明するための記録ヘッドの上
断面図である。 101……記録ヘッド、 102……吐出エネルギー発生体、 103……オリフィス、 104……中継液室、 105……ノズル、 106……インク供給管、 107……予備タンク、 108,401,502……気泡、 109……メニスカス、 501……気泡滞留室、 503……壁。
断面図であり、第1図(B)は本発明の実施例を示す記
録ヘッドの上断面図、 第2図は記録ヘッドおよびインク供給系の一従来例の構
成を示す上断面図、 第3図は記録ヘッドの一従来例における動作を説明する
ための上断面図、 第4図(A)はメニスカスの挙動を示す線図、 第4図(B)は第4図(A)に示したメニスカスの挙動
を説明するためのノズルの上断面図、 第5図は本発明の原理を説明するための記録ヘッドの上
断面図である。 101……記録ヘッド、 102……吐出エネルギー発生体、 103……オリフィス、 104……中継液室、 105……ノズル、 106……インク供給管、 107……予備タンク、 108,401,502……気泡、 109……メニスカス、 501……気泡滞留室、 503……壁。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭59−98859(JP,A) 特開 昭61−169254(JP,A) 特開 昭61−112648(JP,A) 特開 昭55−128464(JP,A) 特開 昭60−24955(JP,A)
Claims (7)
- 【請求項1】インクを吐出する吐出口に連通したインク
流路と、 複数の前記インク流路が連通した中継液室と、 前記インク流路内に配され、吐出口からインクを吐出す
るための吐出エネルギー発生素子と、 前記中継液室のみに連通し、内部に気体を保持する気泡
滞留室とを有し、 前記気泡滞留室を構成する壁が、前記気泡滞留室を包む
ように湾曲した壁とこれと連続する壁との間に屈曲した
境界部を有し、この境界部が鋭角な形状であると共に、
該境界部に気体を保持していることを特徴とするインク
ジェット記録ヘッド。 - 【請求項2】前記吐出エネルギー発生素子は、熱によっ
てインクに気泡を発生させる発熱抵抗体であることを特
徴とする請求項1に記載のインクジェット記録ヘッド。 - 【請求項3】前記気泡滞留室と前記中継液室との連通部
は、前記気泡滞留室中心部の断面積より小さな開口面積
を有していることを特徴とする請求項1に記載のインク
ジェット記録ヘッド。 - 【請求項4】前記気泡滞留室は、前記中継液室の側壁側
に設けられていることを特徴とする請求項1に記載のイ
ンクジェット記録ヘッド。 - 【請求項5】前記中継液室には、インクが充填されてい
ることを特徴とする請求項1に記載のインクジェット記
録ヘッド。 - 【請求項6】前記気泡滞留室の前記鋭角な形状の境界部
は、前記気泡滞留室と前記中継液室との連通口から最も
離れた位置にある境界部であることを特徴とする請求項
1に記載のインクジェット記録ヘッド。 - 【請求項7】前記気泡滞留室の前記鋭角な形状の境界部
は、前記気泡滞留室と前記中継液室との連通口に対向し
た位置にあることを特徴とする請求項1に記載のインク
ジェット記録ヘッド。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP63113562A JP2962726B2 (ja) | 1988-05-12 | 1988-05-12 | インクジェット記録ヘッド |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP63113562A JP2962726B2 (ja) | 1988-05-12 | 1988-05-12 | インクジェット記録ヘッド |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH01285356A JPH01285356A (ja) | 1989-11-16 |
JP2962726B2 true JP2962726B2 (ja) | 1999-10-12 |
Family
ID=14615418
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP63113562A Expired - Fee Related JP2962726B2 (ja) | 1988-05-12 | 1988-05-12 | インクジェット記録ヘッド |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2962726B2 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US9566785B2 (en) | 2015-01-09 | 2017-02-14 | Canon Kabushiki Kaisha | Liquid ejection head |
Families Citing this family (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH05330045A (ja) * | 1992-06-01 | 1993-12-14 | Canon Inc | 記録ヘッドおよび該記録ヘッドを備えるインクジェット記録装置 |
ATE189162T1 (de) | 1992-10-09 | 2000-02-15 | Canon Kk | Tintenstrahldruckkopf und damit versehene druckvorrichtung |
JP3165299B2 (ja) * | 1993-09-20 | 2001-05-14 | キヤノン株式会社 | インクジェット記録装置 |
JP4826732B2 (ja) | 2005-10-26 | 2011-11-30 | ブラザー工業株式会社 | 液滴噴射装置 |
Family Cites Families (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS5998859A (ja) * | 1982-11-30 | 1984-06-07 | Seiko Epson Corp | インクジエツトヘツド |
JPS61112648A (ja) * | 1984-11-07 | 1986-05-30 | Nec Corp | マルチノズル印字ヘツド |
JPS61169254A (ja) * | 1985-01-23 | 1986-07-30 | Nec Corp | ドロツプオンデマンド型インクジエツトヘツド |
-
1988
- 1988-05-12 JP JP63113562A patent/JP2962726B2/ja not_active Expired - Fee Related
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US9566785B2 (en) | 2015-01-09 | 2017-02-14 | Canon Kabushiki Kaisha | Liquid ejection head |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH01285356A (ja) | 1989-11-16 |
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