JP2961686B2 - 遠心ポンプ - Google Patents
遠心ポンプInfo
- Publication number
- JP2961686B2 JP2961686B2 JP12384696A JP12384696A JP2961686B2 JP 2961686 B2 JP2961686 B2 JP 2961686B2 JP 12384696 A JP12384696 A JP 12384696A JP 12384696 A JP12384696 A JP 12384696A JP 2961686 B2 JP2961686 B2 JP 2961686B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- blade
- impeller
- pressure
- blades
- auxiliary
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Lifetime
Links
Landscapes
- Structures Of Non-Positive Displacement Pumps (AREA)
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、マグネットポンプ
等の遠心ポンプに関し、特に、遠心型インペラ(羽根
車)のブレード(羽根)の配置・組合せ形態に関する。
等の遠心ポンプに関し、特に、遠心型インペラ(羽根
車)のブレード(羽根)の配置・組合せ形態に関する。
【0002】
【従来の技術】吸込口から吸い込んだ軸流を半径流に変
向させて吐出口へ吐き出す遠心型インペラを備えた遠心
ポンプとしては、家庭などにおける温水循環又は暖房用
にマグネットポンプが多用されている。
向させて吐出口へ吐き出す遠心型インペラを備えた遠心
ポンプとしては、家庭などにおける温水循環又は暖房用
にマグネットポンプが多用されている。
【0003】図1(a)は非自吸式ディスクマグネット
ポンプを示す一部破断側面図、図1(b)は図1(a)
中のA−A′線に沿って切断した状態を示す矢視図であ
る。
ポンプを示す一部破断側面図、図1(b)は図1(a)
中のA−A′線に沿って切断した状態を示す矢視図であ
る。
【0004】この非自吸式ディスクマグネットポンプ1
00は、モータケーシング1とポンプケーシング2を有
しており、モータケーシング1の内部は原動機室3と駆
動室4とに区分され、駆動室4とポンプケーシング2の
内部のインペラ室(ポンプ室)5とはOリングを以て液
密に取り付けた隔壁板6によって完全に隔離されてい
る。原動機室3には、モータ固定子(図示せず),モー
タ回転子(図示せず),モータシャフト3a及びボール
ベアリング3b等が設けられており、これらは電動モー
タを構成している。駆動室4にはモータシャフト3aの
軸端に駆動用カップリング7が固定されており、駆動用
カップリング7にはディスク状の駆動用マグネット8が
固着されている。
00は、モータケーシング1とポンプケーシング2を有
しており、モータケーシング1の内部は原動機室3と駆
動室4とに区分され、駆動室4とポンプケーシング2の
内部のインペラ室(ポンプ室)5とはOリングを以て液
密に取り付けた隔壁板6によって完全に隔離されてい
る。原動機室3には、モータ固定子(図示せず),モー
タ回転子(図示せず),モータシャフト3a及びボール
ベアリング3b等が設けられており、これらは電動モー
タを構成している。駆動室4にはモータシャフト3aの
軸端に駆動用カップリング7が固定されており、駆動用
カップリング7にはディスク状の駆動用マグネット8が
固着されている。
【0005】他方、インペラ室5は回転中心線方向に開
口する吸込口9と外周接線方向に開口する吐出口10と
に連通しており、インペラ室5内には隔壁板6に固定し
たインペラシャフト(固定軸)11に対しブッシュ(メ
タル)12を介して遠心型インペラ(羽根車)13が回
動可能に設けられている。
口する吸込口9と外周接線方向に開口する吐出口10と
に連通しており、インペラ室5内には隔壁板6に固定し
たインペラシャフト(固定軸)11に対しブッシュ(メ
タル)12を介して遠心型インペラ(羽根車)13が回
動可能に設けられている。
【0006】この遠心型インペラ13は、隔壁板6を挟
んでディスク状の駆動用マグネット8に対峙するように
ディスク状の従動用マグネット14をモールド封止した
デイスク状背面シュラウド15と、背面シュラウド15
上にボス部15aから外周縁15bに向けて突設された
複数条の螺旋状ブレード(羽根)16と、複数条のブレ
ード16の前面を覆いそれらの輻輳部(中央集中部)に
臨む軸流導入穴17aを備えた前面シュラウド17とか
ら成る。なお、19aはポンプケーシング止めネジ、1
9bはモータケーシング固定ネジである。
んでディスク状の駆動用マグネット8に対峙するように
ディスク状の従動用マグネット14をモールド封止した
デイスク状背面シュラウド15と、背面シュラウド15
上にボス部15aから外周縁15bに向けて突設された
複数条の螺旋状ブレード(羽根)16と、複数条のブレ
ード16の前面を覆いそれらの輻輳部(中央集中部)に
臨む軸流導入穴17aを備えた前面シュラウド17とか
ら成る。なお、19aはポンプケーシング止めネジ、1
9bはモータケーシング固定ネジである。
【0007】内蔵モータの駆動によって駆動用マグネッ
ト8が回転すると、これに隔壁板6を挟んで従動用マグ
ネット14が吸引追従するので、遠心型インペラ13が
図1(b)の矢印方向に回転するため、吸込口9から軸
流導入穴17aを介して吸水された軸流水(湯)は回転
するインペラ13の輻輳部から隣接ブレード16,16
間の渦巻き半径流路18の放射方向に変向されて遠心力
の付与により吐出口10に向け吐き出される。
ト8が回転すると、これに隔壁板6を挟んで従動用マグ
ネット14が吸引追従するので、遠心型インペラ13が
図1(b)の矢印方向に回転するため、吸込口9から軸
流導入穴17aを介して吸水された軸流水(湯)は回転
するインペラ13の輻輳部から隣接ブレード16,16
間の渦巻き半径流路18の放射方向に変向されて遠心力
の付与により吐出口10に向け吐き出される。
【0008】図2(a)は自吸式ディスクマグネットポ
ンプを示す一部破断側面図、図2(b)は図2(a)中
のA−A′線に沿って切断した状態を示す矢視図であ
る。なお、図2においては図1に示す部分と同一部分に
は同一参照符号を付し、その説明は省略する。
ンプを示す一部破断側面図、図2(b)は図2(a)中
のA−A′線に沿って切断した状態を示す矢視図であ
る。なお、図2においては図1に示す部分と同一部分に
は同一参照符号を付し、その説明は省略する。
【0009】この自吸式ディスクマグネットポンプ20
0は、インペラ室5が仕切板28及びパッキン21を挟
んでポンプカバー22で液密封止されており、ポンプカ
バー22は水溜室23を内蔵している。そして、吐出流
路24に連通した気水混合液分離室25がポンプケーシ
ング2に含まれている。水溜室23とインペラ室5は還
流穴23aで連通しており、また、気水混合液分離室2
5とインペラ室5は還流溝25aで連通している。
0は、インペラ室5が仕切板28及びパッキン21を挟
んでポンプカバー22で液密封止されており、ポンプカ
バー22は水溜室23を内蔵している。そして、吐出流
路24に連通した気水混合液分離室25がポンプケーシ
ング2に含まれている。水溜室23とインペラ室5は還
流穴23aで連通しており、また、気水混合液分離室2
5とインペラ室5は還流溝25aで連通している。
【0010】図1及び図2に示す遠心型インペラ13
は、図3(a)に示すクローズドインペラである。クロ
ーズドインペラは、ディスク状背面シュラウド15と、
そのボス部15aから外周縁15bにかけて突設された
放射状又は螺旋状のブレード16と、複数条のブレード
16の前面を覆いそれらの輻輳部に臨む軸流導入穴17
aを備えた前面シュラウド17とから成る。
は、図3(a)に示すクローズドインペラである。クロ
ーズドインペラは、ディスク状背面シュラウド15と、
そのボス部15aから外周縁15bにかけて突設された
放射状又は螺旋状のブレード16と、複数条のブレード
16の前面を覆いそれらの輻輳部に臨む軸流導入穴17
aを備えた前面シュラウド17とから成る。
【0011】他方、図3(b)に示す遠心型インペラは
セミオープンインペラで、前面シュラウド17を具備せ
ず、背面シュラウド15と複数条のブレード16とから
成る。
セミオープンインペラで、前面シュラウド17を具備せ
ず、背面シュラウド15と複数条のブレード16とから
成る。
【0012】更に、図3(c)に示す遠心型インペラは
オープンインペラで、前面シュラウド17及び背面シュ
ラウド15も具備せず、すべてのブレード16をボス部
15aから張り出させたものであり、ブレード16間が
背面にまで半径流路として貫通したものである。
オープンインペラで、前面シュラウド17及び背面シュ
ラウド15も具備せず、すべてのブレード16をボス部
15aから張り出させたものであり、ブレード16間が
背面にまで半径流路として貫通したものである。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】非自吸式マグネットポ
ンプ100において、遠心型インペラ13が回転する
と、ブレード16の外周端が渦巻き状インペラ室5の巻
き始め部(吐出口流路の入口の舌片)Jを通過する際、
急激な圧力の高低変化が起こるため、回転数fとブレー
ド数Zの積に等しい基本周波数(fZ)を有する圧力脈
動が発生する。この圧力脈動はポンプに連通された管路
内を伝播するので、管路等の部材から圧力脈動に起因す
る騒音が発生する。その騒音の主たる周波数成分は圧力
脈動の基本周波数(fZ)の逓倍である。また、上記の
圧力脈動はポンプケーシング自体をも振動させるためポ
ンプ本体からも騒音が発生する。
ンプ100において、遠心型インペラ13が回転する
と、ブレード16の外周端が渦巻き状インペラ室5の巻
き始め部(吐出口流路の入口の舌片)Jを通過する際、
急激な圧力の高低変化が起こるため、回転数fとブレー
ド数Zの積に等しい基本周波数(fZ)を有する圧力脈
動が発生する。この圧力脈動はポンプに連通された管路
内を伝播するので、管路等の部材から圧力脈動に起因す
る騒音が発生する。その騒音の主たる周波数成分は圧力
脈動の基本周波数(fZ)の逓倍である。また、上記の
圧力脈動はポンプケーシング自体をも振動させるためポ
ンプ本体からも騒音が発生する。
【0014】自吸式マグネットポンプ200において
は、水溜室23や気水混合液分離室25の内蔵により、
運転初期では自吸運転を行い、やがて自吸の完了と共に
揚水運転に移るようになっているが、揚水運転中におけ
るポンプ作用は非自吸式マグネットポンプ100と同様
に循環運転を行っているため、遠心型インペラ13の回
転による圧力脈動に起因した騒音が発生する。また、揚
水運転中、水溜室23又は気水混合液分離室25とイン
ペラ室5との圧力差により自吸用の還流穴23aや還流
溝25aからインペラ室5へ水が常時還流しているた
め、この還流にブレード16が横切ることになり、衝撃
音が発生する。この衝撃音による衝撃波は水中を伝播す
るため、ポンプケーシングや管路等を振動させて騒音が
発生する。還流穴23aや還流溝25aは自吸性能との
関係により複数個設けることが多いので、上記の騒音は
一層深刻な問題となる。
は、水溜室23や気水混合液分離室25の内蔵により、
運転初期では自吸運転を行い、やがて自吸の完了と共に
揚水運転に移るようになっているが、揚水運転中におけ
るポンプ作用は非自吸式マグネットポンプ100と同様
に循環運転を行っているため、遠心型インペラ13の回
転による圧力脈動に起因した騒音が発生する。また、揚
水運転中、水溜室23又は気水混合液分離室25とイン
ペラ室5との圧力差により自吸用の還流穴23aや還流
溝25aからインペラ室5へ水が常時還流しているた
め、この還流にブレード16が横切ることになり、衝撃
音が発生する。この衝撃音による衝撃波は水中を伝播す
るため、ポンプケーシングや管路等を振動させて騒音が
発生する。還流穴23aや還流溝25aは自吸性能との
関係により複数個設けることが多いので、上記の騒音は
一層深刻な問題となる。
【0015】そこで、上記問題点に鑑み、本発明の課題
は、遠心型インペラのブレードの配置・組合せ形態を改
善することにより、騒音レベルを顕著に低減した遠心ポ
ンプを提供することにある。
は、遠心型インペラのブレードの配置・組合せ形態を改
善することにより、騒音レベルを顕著に低減した遠心ポ
ンプを提供することにある。
【0016】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するた
め、本発明は、吸込口から吸い込んだ軸流を半径流に変
向させて吐出口へ吐き出す遠心型インペラを備え、上記
遠心型インペラはボス部から外周へ延びる複数の主ブレ
ードを有して成る遠心ポンプにおいて、相隣接する上記
主ブレードの狭間で上記ボス部より内周側不連続部を置
いて外周に延びる複数の補助ブレードを有しており、相
隣接する上記補助ブレード同士では回転方向に向かって
前側の方が後側の方に比してブレード長が短くなってい
ることを特徴とする。
め、本発明は、吸込口から吸い込んだ軸流を半径流に変
向させて吐出口へ吐き出す遠心型インペラを備え、上記
遠心型インペラはボス部から外周へ延びる複数の主ブレ
ードを有して成る遠心ポンプにおいて、相隣接する上記
主ブレードの狭間で上記ボス部より内周側不連続部を置
いて外周に延びる複数の補助ブレードを有しており、相
隣接する上記補助ブレード同士では回転方向に向かって
前側の方が後側の方に比してブレード長が短くなってい
ることを特徴とする。
【0017】
【0018】
【0019】更に、本発明は、吸込口から吸い込んだ軸
流を半径流に変向させて吐出口へ吐き出す遠心型インペ
ラを備え、上記遠心型インペラはボス部から外周へ延び
る複数の主ブレードを有して成る遠心ポンプにおいて、
相隣接する上記主ブレードの狭間で前記ボス部より内周
側不連続部を置いて外周に延びる補助ブレードを上記主
ブレードに沿わせて回転方向に向かって前側近傍又は後
側近傍に設けて成り、上記狭間で相隣接する上記補助ブ
レード同士では回転方向に向かって前側の方が後側の方
に比してブレード長が短くなっていることを特徴とす
る。
流を半径流に変向させて吐出口へ吐き出す遠心型インペ
ラを備え、上記遠心型インペラはボス部から外周へ延び
る複数の主ブレードを有して成る遠心ポンプにおいて、
相隣接する上記主ブレードの狭間で前記ボス部より内周
側不連続部を置いて外周に延びる補助ブレードを上記主
ブレードに沿わせて回転方向に向かって前側近傍又は後
側近傍に設けて成り、上記狭間で相隣接する上記補助ブ
レード同士では回転方向に向かって前側の方が後側の方
に比してブレード長が短くなっていることを特徴とす
る。
【0020】ここで、主ブレードの数は例えば8以上と
することができる。そして、このようなブレード形態
は、特に、遠心型インペラが背面シュラウド及び前面シ
ュラウドを備えたクローズドインペラに採用することが
好ましい。相隣接する主ブレードの狭間での補助ブレー
ドの数は2とすることが好ましい。
することができる。そして、このようなブレード形態
は、特に、遠心型インペラが背面シュラウド及び前面シ
ュラウドを備えたクローズドインペラに採用することが
好ましい。相隣接する主ブレードの狭間での補助ブレー
ドの数は2とすることが好ましい。
【0021】〔作用〕遠心型インペラのブレードの外周
部がインペラ室の吐出口流路の入口,還流穴又は還流溝
を横切る際、ブレード狭間の案内流路を流れる半径流が
遠心力によりにそれらの開口縁に衝突することになる
が、遠心型インペラの回転方向に向かってブレードの前
側の流体はそのブレード前面で強く後押しされていると
共に、ブレードの後側の流体は置き去り流体として負圧
になっているため、ブレードの前側の方が後側の方に比
べて圧力が相当高く、半径流の流速が速くなっており、
それ故、そのブレード前後の圧力ギャップ(流速ギャッ
プ)がブレードの開口縁を横切るときにウォーターハン
マーとして強調されることになり、これが騒音の主原因
と考えられる。
部がインペラ室の吐出口流路の入口,還流穴又は還流溝
を横切る際、ブレード狭間の案内流路を流れる半径流が
遠心力によりにそれらの開口縁に衝突することになる
が、遠心型インペラの回転方向に向かってブレードの前
側の流体はそのブレード前面で強く後押しされていると
共に、ブレードの後側の流体は置き去り流体として負圧
になっているため、ブレードの前側の方が後側の方に比
べて圧力が相当高く、半径流の流速が速くなっており、
それ故、そのブレード前後の圧力ギャップ(流速ギャッ
プ)がブレードの開口縁を横切るときにウォーターハン
マーとして強調されることになり、これが騒音の主原因
と考えられる。
【0022】ブレード狭間の扇状案内流路ではブレード
の後側圧力が最小で、隣接後側のブレードの前面に到る
まで圧力が漸増する。このため、ブレード前後では顕著
な圧力ギャップがあり、それ故、圧力脈動はのこぎり波
状の圧力変化を呈する。ところで、このブレード前後の
圧力ギャップは専ら回転数(遠心力)に依存して発生す
るものである。騒音低減の目的で回転数を下げると、揚
水性能も落ちてしまう。
の後側圧力が最小で、隣接後側のブレードの前面に到る
まで圧力が漸増する。このため、ブレード前後では顕著
な圧力ギャップがあり、それ故、圧力脈動はのこぎり波
状の圧力変化を呈する。ところで、このブレード前後の
圧力ギャップは専ら回転数(遠心力)に依存して発生す
るものである。騒音低減の目的で回転数を下げると、揚
水性能も落ちてしまう。
【0023】ブレード狭間をより狭くするために、遠心
型インペラのブレード数を増やした場合においては、ブ
レードの回転数は同じであるため、ブレード前後の圧力
ギャップは変わらず、騒音抑制の効果は殆どない。むし
ろ、騒音の基本周波数が高まると共に、これに加え、ブ
レード狭間の扇状案内流路の開き角度が狭まるため、こ
の狭間部分での圧力変化がより急峻になり、それ故、騒
音が大きくなってしまう。
型インペラのブレード数を増やした場合においては、ブ
レードの回転数は同じであるため、ブレード前後の圧力
ギャップは変わらず、騒音抑制の効果は殆どない。むし
ろ、騒音の基本周波数が高まると共に、これに加え、ブ
レード狭間の扇状案内流路の開き角度が狭まるため、こ
の狭間部分での圧力変化がより急峻になり、それ故、騒
音が大きくなってしまう。
【0024】ここで、ブレード前後の圧力ギャップを緩
和するためには、ブレード直前の圧力を下げ、及び/又
はブレード直後の圧力を上げることが必要である。ま
た、ブレード狭間での開き角に亘り圧力分布を均等化
(一様化)する必要がある。ブレード狭間の扇状範囲に
おいて少なくとも外周部分(半径流路の流出部分)でブ
レード前後の圧力(流速)が相近づけば、ブレード前後
での圧力ギャップが自然に解消されることになるから、
騒音を顕著に低減することができる。
和するためには、ブレード直前の圧力を下げ、及び/又
はブレード直後の圧力を上げることが必要である。ま
た、ブレード狭間での開き角に亘り圧力分布を均等化
(一様化)する必要がある。ブレード狭間の扇状範囲に
おいて少なくとも外周部分(半径流路の流出部分)でブ
レード前後の圧力(流速)が相近づけば、ブレード前後
での圧力ギャップが自然に解消されることになるから、
騒音を顕著に低減することができる。
【0025】そこで、本発明において、相隣接する主ブ
レードの狭間でボス部より不連続部を置いて外周に延び
る補助ブレードを主ブレードに沿わせて回転方向に向か
って前側近傍に設けた構成では、主ブレードの前側の半
径流は補助ブレードとの間に画された狭い案内半径路を
流れるため、補助ブレードの背面の流路壁による流動抵
抗(粘性抵抗)により流速が遅くなる。このため、主ブ
レードの前後の圧力ギャップ(流速ギャップ)が補助ブ
レードが無い場合に比して抑制される。主ブレードの前
後近傍の補助ブレードの背面は半径流を減速する流動抵
抗面として機能している。その補助ブレードのブレード
長が長い程、ブレード間隔が狭い程、その流動抵抗は強
い。補助ブレードの背面を凹凸面や波形面としても良
い。
レードの狭間でボス部より不連続部を置いて外周に延び
る補助ブレードを主ブレードに沿わせて回転方向に向か
って前側近傍に設けた構成では、主ブレードの前側の半
径流は補助ブレードとの間に画された狭い案内半径路を
流れるため、補助ブレードの背面の流路壁による流動抵
抗(粘性抵抗)により流速が遅くなる。このため、主ブ
レードの前後の圧力ギャップ(流速ギャップ)が補助ブ
レードが無い場合に比して抑制される。主ブレードの前
後近傍の補助ブレードの背面は半径流を減速する流動抵
抗面として機能している。その補助ブレードのブレード
長が長い程、ブレード間隔が狭い程、その流動抵抗は強
い。補助ブレードの背面を凹凸面や波形面としても良
い。
【0026】また、補助ブレードを主ブレードに沿わせ
て回転方向に向かって後側近傍に設けた構成では、主ブ
レードの後側の半径流は補助ブレードとの間に画された
狭い案内半径流路を流れるため、主ブレード後側の置き
去り流体が堰き止められるので離反し難く、置き去り流
体による減圧が抑制される。このため、流速が速くな
り、主ブレードの前後の圧力ギャップ(流速ギャップ)
が補助ブレードの無い場合に比して抑制される。主ブレ
ードの後側近傍の補助ブレードの前面は半径流の減速を
抑制する流体逃げ止め面(流体後押し面)として機能し
ている。
て回転方向に向かって後側近傍に設けた構成では、主ブ
レードの後側の半径流は補助ブレードとの間に画された
狭い案内半径流路を流れるため、主ブレード後側の置き
去り流体が堰き止められるので離反し難く、置き去り流
体による減圧が抑制される。このため、流速が速くな
り、主ブレードの前後の圧力ギャップ(流速ギャップ)
が補助ブレードの無い場合に比して抑制される。主ブレ
ードの後側近傍の補助ブレードの前面は半径流の減速を
抑制する流体逃げ止め面(流体後押し面)として機能し
ている。
【0027】そして、主ブレードの前側近傍及び後側近
傍の双方に補助ブレードを設けると、主ブレード前後の
圧力ギャップがより一層低減し、騒音抑制の効果が顕著
となる。
傍の双方に補助ブレードを設けると、主ブレード前後の
圧力ギャップがより一層低減し、騒音抑制の効果が顕著
となる。
【0028】ところで、相隣接する主ブレードの狭間で
複数の補助ブレードを有する場合、相隣接する補助ブレ
ード同士では同じブレード長としたり、回転方向前側の
方が回転方向後側の方に比して長くすることが考えられ
る。ここで留意すべき点は、補助ブレードを設けること
により補助ブレード自身の前後で顕著な圧力ギャップが
発生しないようにすることである。補助ブレードが適切
な長さで略等しい場合、主ブレードの前側近傍の補助ブ
レードによる減圧効果と主ブレードの後側近傍の補助ブ
レードによる増圧効果とが発揮されるものの、今度は補
助ブレード自身の前後で圧力ギャップが発生し易く、そ
の発生回数が複数回増えてしまい、騒音がさほど抑制さ
れないこともある。また、回転方向前側の補助ブレード
が回転方向後側の補助ブレードに比してブレード長を長
くすると、主ブレードの前側近傍の補助ブレードが短い
から、減圧効果は殆ど期待できない。しかも、主ブレー
ドの後側近傍の補助ブレードが長いから、その前後の圧
力ギャップが相対的に強調されてしまい、騒音抑制の効
果が減じてしまう。
複数の補助ブレードを有する場合、相隣接する補助ブレ
ード同士では同じブレード長としたり、回転方向前側の
方が回転方向後側の方に比して長くすることが考えられ
る。ここで留意すべき点は、補助ブレードを設けること
により補助ブレード自身の前後で顕著な圧力ギャップが
発生しないようにすることである。補助ブレードが適切
な長さで略等しい場合、主ブレードの前側近傍の補助ブ
レードによる減圧効果と主ブレードの後側近傍の補助ブ
レードによる増圧効果とが発揮されるものの、今度は補
助ブレード自身の前後で圧力ギャップが発生し易く、そ
の発生回数が複数回増えてしまい、騒音がさほど抑制さ
れないこともある。また、回転方向前側の補助ブレード
が回転方向後側の補助ブレードに比してブレード長を長
くすると、主ブレードの前側近傍の補助ブレードが短い
から、減圧効果は殆ど期待できない。しかも、主ブレー
ドの後側近傍の補助ブレードが長いから、その前後の圧
力ギャップが相対的に強調されてしまい、騒音抑制の効
果が減じてしまう。
【0029】しかし、回転方向前側の方が回転方向後側
の方に比してブレード長を短くすると、主ブレードの前
側近傍の補助ブレードが長いから、減圧効果は充分であ
り、また主ブレードの後側近傍の補助ブレードが短いか
ら、それ自身の前後の圧力ギャップが僅少となり、全体
として騒音抑制の効果が顕著となる。
の方に比してブレード長を短くすると、主ブレードの前
側近傍の補助ブレードが長いから、減圧効果は充分であ
り、また主ブレードの後側近傍の補助ブレードが短いか
ら、それ自身の前後の圧力ギャップが僅少となり、全体
として騒音抑制の効果が顕著となる。
【0030】主ブレードの直後ではインペラ外周でのみ
ブレード直後の圧力を上げるのが目的であるので、短い
補助ブレードを設けるだけで充分である。むしろ、短い
補助ブレードを設けると、後側の長い補助ブレードや主
ブレードの前面内周側で後押しされた流体が内周側不連
続部を介して前送りされて短い補助ブレードの前側半径
路に繰り込まれることになるため、主ブレードの直後圧
力が高くなる。このため、主ブレードの前後の圧力ギャ
ップが頗る低減する。
ブレード直後の圧力を上げるのが目的であるので、短い
補助ブレードを設けるだけで充分である。むしろ、短い
補助ブレードを設けると、後側の長い補助ブレードや主
ブレードの前面内周側で後押しされた流体が内周側不連
続部を介して前送りされて短い補助ブレードの前側半径
路に繰り込まれることになるため、主ブレードの直後圧
力が高くなる。このため、主ブレードの前後の圧力ギャ
ップが頗る低減する。
【0031】また、前側の補助ブレードが短いことによ
り、後側の補助ブレードや主ブレードからの流体前送り
の繰り入れを発生させることは、逆に後側の補助ブレー
ドや主ブレードの前面圧力を圧力抜きして更に低下させ
ることを意味するため、圧力ギャップを一層低減させる
ことになる。従って、騒音の大幅低減を図ることができ
る。
り、後側の補助ブレードや主ブレードからの流体前送り
の繰り入れを発生させることは、逆に後側の補助ブレー
ドや主ブレードの前面圧力を圧力抜きして更に低下させ
ることを意味するため、圧力ギャップを一層低減させる
ことになる。従って、騒音の大幅低減を図ることができ
る。
【0032】
【発明の実施形態】次に、本発明の実施形態を添付図面
に基づいて説明する。
に基づいて説明する。
【0033】〔インペラA〕図4は参考例としてディス
クマグネットポンプに用いた遠心型クローズドインペラ
Aを示す一部破断平面図である。
クマグネットポンプに用いた遠心型クローズドインペラ
Aを示す一部破断平面図である。
【0034】このインペラAは、図1又は図2に示す螺
旋インペラ13と同様、背面シュラウド15上において
ボス部15aから外周15bへ延びる8条の螺旋状の主
ブレード20を等間隔に有しており、8条の主ブレード
20の前面を覆いそれらの輻輳部(中央集中部)に臨む
軸流導入穴17aを備えた前面シュラウド17とから成
る。
旋インペラ13と同様、背面シュラウド15上において
ボス部15aから外周15bへ延びる8条の螺旋状の主
ブレード20を等間隔に有しており、8条の主ブレード
20の前面を覆いそれらの輻輳部(中央集中部)に臨む
軸流導入穴17aを備えた前面シュラウド17とから成
る。
【0035】ブレード狭間の半径流案内路において、イ
ンペラAの回転方向に向かってブレード20の前側の流
体はそのブレード前面20aで強く後押しされて加圧状
態(圧迫状態)にあると共に、ブレード20の後側の流
体はそのブレード背面20bより置き去りにされて減圧
状態(圧力抜け状態)になっているため、図4に概念的
に付記したブレード狭間の圧力特性から判るように、ブ
レード20の直前圧力Pa が直後圧力Pb に比べて相当
高く、それ故、ブレード直前流速Va がブレード直後流
速Vb より相当速い。図4の圧力特性は、理解を容易に
するために便宜上、P=(Pa −Pb )x+Pb の如
く、ブレード狭間の角度(円周位置x)に正比例するよ
うに描いてあるが、遠心力が関与するため、2次曲線を
含むものとも推測できる。このため、主ブレード20が
吐出口流路の入口等を通過する際、その前後で瞬間的な
圧力ギャップΔP=Pa −Pb ないし流速ギャップΔV
=Va −Vb が発生する。このギャップがウォーターハ
ンマーとして強調されることになり、これが騒音発生の
主原因と考えられる。
ンペラAの回転方向に向かってブレード20の前側の流
体はそのブレード前面20aで強く後押しされて加圧状
態(圧迫状態)にあると共に、ブレード20の後側の流
体はそのブレード背面20bより置き去りにされて減圧
状態(圧力抜け状態)になっているため、図4に概念的
に付記したブレード狭間の圧力特性から判るように、ブ
レード20の直前圧力Pa が直後圧力Pb に比べて相当
高く、それ故、ブレード直前流速Va がブレード直後流
速Vb より相当速い。図4の圧力特性は、理解を容易に
するために便宜上、P=(Pa −Pb )x+Pb の如
く、ブレード狭間の角度(円周位置x)に正比例するよ
うに描いてあるが、遠心力が関与するため、2次曲線を
含むものとも推測できる。このため、主ブレード20が
吐出口流路の入口等を通過する際、その前後で瞬間的な
圧力ギャップΔP=Pa −Pb ないし流速ギャップΔV
=Va −Vb が発生する。このギャップがウォーターハ
ンマーとして強調されることになり、これが騒音発生の
主原因と考えられる。
【0036】図13は図4に示す主ブレード数8のイン
ペラAを用いたディスクマグネットポンプの騒音のパワ
ースペクトル特性を示すグラフである。このグラフにお
いては、インペラの回転数fは約53rps である。グラフ
中、周波数426 Hz,騒音レベル36.8dBのピーク
は、ブレード数Z(=8)と回転数f(≒53rps)の積で
ある基本周波数(1次周波数)に現出している。そし
て、周波数853 Hz,騒音レベル48.2dBのピークは
2次(2逓倍)周波数、周波数1279Hz,騒音レベル3
9.6dBのピークは3次(3逓倍)周波数、周波数170
4Hz,騒音レベル26.5dBのピークは4次(4逓
倍)周波数、周波数2133Hz,騒音レベル30.7dBのピ
ークは5次(5逓倍)周波数である。
ペラAを用いたディスクマグネットポンプの騒音のパワ
ースペクトル特性を示すグラフである。このグラフにお
いては、インペラの回転数fは約53rps である。グラフ
中、周波数426 Hz,騒音レベル36.8dBのピーク
は、ブレード数Z(=8)と回転数f(≒53rps)の積で
ある基本周波数(1次周波数)に現出している。そし
て、周波数853 Hz,騒音レベル48.2dBのピークは
2次(2逓倍)周波数、周波数1279Hz,騒音レベル3
9.6dBのピークは3次(3逓倍)周波数、周波数170
4Hz,騒音レベル26.5dBのピークは4次(4逓
倍)周波数、周波数2133Hz,騒音レベル30.7dBのピ
ークは5次(5逓倍)周波数である。
【0037】インペラAのブレード形態では基本周波数
のみを発生させるため、ビークが最大ピークになって
しかるべきであるが、ピークが最大ピークとなってい
る。
のみを発生させるため、ビークが最大ピークになって
しかるべきであるが、ピークが最大ピークとなってい
る。
【0038】おそらく、その周波数の近辺(500〜1000)
にポンプケーシングや管路部材等に共振周波数が存在す
るからと推測できる。
にポンプケーシングや管路部材等に共振周波数が存在す
るからと推測できる。
【0039】図12示すA線(一点鎖線)は上記インペ
ラAに起因した騒音値の回転数依存性を示すグラフであ
る。回転数が2400〜3200rpm の範囲でインペラAの騒音
値は全体的に高い。回転数が2400rpm で30dB,回転数
が3200rpm で48dBであり、インペラAの騒音値は回転
数に対して単調増加の依存性がある。回転数を上げる
と、当然に圧力ギャップΔPが大きくなり、騒音値が大
きくなると考えられるが、ブレード直後圧力Pb からブ
レード直前圧力Pa に到る圧力増大の時間変化率も急峻
になるため、騒音増大に繋がるものと推測できる。
ラAに起因した騒音値の回転数依存性を示すグラフであ
る。回転数が2400〜3200rpm の範囲でインペラAの騒音
値は全体的に高い。回転数が2400rpm で30dB,回転数
が3200rpm で48dBであり、インペラAの騒音値は回転
数に対して単調増加の依存性がある。回転数を上げる
と、当然に圧力ギャップΔPが大きくなり、騒音値が大
きくなると考えられるが、ブレード直後圧力Pb からブ
レード直前圧力Pa に到る圧力増大の時間変化率も急峻
になるため、騒音増大に繋がるものと推測できる。
【0040】〔インペラB〕図5は参考例としてディス
クマグネットポンプに用いた遠心型クローズドインペラ
Bを示す一部破断平面図である。
クマグネットポンプに用いた遠心型クローズドインペラ
Bを示す一部破断平面図である。
【0041】このインペラBは、図4に示す螺旋インペ
ラAと同様、背面シュラウド15上においてボス部15
aから外周15bへ延びる16条の螺旋状の主ブレード
20を等間隔に有しており、16条の主ブレード20の
前面を覆いそれらの輻輳部(中央集中部)に臨む軸流導
入穴17aを備えた前面シュラウド17とから成る。
ラAと同様、背面シュラウド15上においてボス部15
aから外周15bへ延びる16条の螺旋状の主ブレード
20を等間隔に有しており、16条の主ブレード20の
前面を覆いそれらの輻輳部(中央集中部)に臨む軸流導
入穴17aを備えた前面シュラウド17とから成る。
【0042】即ち、インペラBのブレード枚数はインペ
ラAの2倍である。
ラAの2倍である。
【0043】インペラBのブレード狭間の半径流案内路
において、図4に概念的に付した圧力特性から類推でき
るように、図5に概念的に付記したブレード狭間の圧力
特性のようになる。回転数が同じときは吐き出し能力
(揚水性能)も同じと仮定すれば、図4の圧力特性にお
ける圧力の円周位置についての積分値(∫Pdx)と図5
の圧力特性における圧力の円周位置についての積分値
(2∫Pdx)は等しい筈である。なお、ブレードの厚み
は無視する。従って、ブレード枚数を増やしても上記積
分値(力のディメンジョン)は不変であることから、ど
のブレード20の圧力ギャップΔP=Pa −Pb も不変
であることが理解できる。そして、増やしたブレード枚
数だけ1回転中の圧力ギャップの発生回数が増加する。
主ブレード数を増やすことは吐き出しの断続回数を増や
すことを意味する。従って、ギャップの発生回数増加は
騒音を増大させる。また、ブレード直後圧力Pb からブ
レード直前圧力Pa に到る圧力漸増過程の時間変化率も
急峻になるため、却って、騒音増大に繋がるものと推測
できる。
において、図4に概念的に付した圧力特性から類推でき
るように、図5に概念的に付記したブレード狭間の圧力
特性のようになる。回転数が同じときは吐き出し能力
(揚水性能)も同じと仮定すれば、図4の圧力特性にお
ける圧力の円周位置についての積分値(∫Pdx)と図5
の圧力特性における圧力の円周位置についての積分値
(2∫Pdx)は等しい筈である。なお、ブレードの厚み
は無視する。従って、ブレード枚数を増やしても上記積
分値(力のディメンジョン)は不変であることから、ど
のブレード20の圧力ギャップΔP=Pa −Pb も不変
であることが理解できる。そして、増やしたブレード枚
数だけ1回転中の圧力ギャップの発生回数が増加する。
主ブレード数を増やすことは吐き出しの断続回数を増や
すことを意味する。従って、ギャップの発生回数増加は
騒音を増大させる。また、ブレード直後圧力Pb からブ
レード直前圧力Pa に到る圧力漸増過程の時間変化率も
急峻になるため、却って、騒音増大に繋がるものと推測
できる。
【0044】図14は図5に示すインペラBを用いたデ
ィスクマグネットポンプの騒音のパワースペクトル特性
を示すグラフである。このグラフにおいてもインペラB
の回転数fは約53rps である。グラフ中、周波数848 H
z,騒音レベル54dBのピークは、ブレード数Z(=
16)と回転数f(≒53rps)の積である基本周波数(1次
周波数)に孤立的に現出している。そして、周波数1696
Hz,騒音レベル27.8dBのピークは2次(2逓倍)
周波数である。圧力ギャップΔPの発生回数(騒音発生
回数)がインペラAに比べ2倍になったので、基本周波
数848 Hzのピークが共振域と相まって際立ったもの
であると推測できる。
ィスクマグネットポンプの騒音のパワースペクトル特性
を示すグラフである。このグラフにおいてもインペラB
の回転数fは約53rps である。グラフ中、周波数848 H
z,騒音レベル54dBのピークは、ブレード数Z(=
16)と回転数f(≒53rps)の積である基本周波数(1次
周波数)に孤立的に現出している。そして、周波数1696
Hz,騒音レベル27.8dBのピークは2次(2逓倍)
周波数である。圧力ギャップΔPの発生回数(騒音発生
回数)がインペラAに比べ2倍になったので、基本周波
数848 Hzのピークが共振域と相まって際立ったもの
であると推測できる。
【0045】図12示すB線(実線)は上記インペラB
に起因した騒音値の回転数依存性を示すグラフである。
回転数が2400〜3200rpm の範囲でインペラBの騒音値は
インペラAのA線に比して相当高くなっている。回転数
が2400rpm で32dB,回転数が3200rpm で55dBであ
り、騒音値は回転数に対して単調増加の依存性がある。
に起因した騒音値の回転数依存性を示すグラフである。
回転数が2400〜3200rpm の範囲でインペラBの騒音値は
インペラAのA線に比して相当高くなっている。回転数
が2400rpm で32dB,回転数が3200rpm で55dBであ
り、騒音値は回転数に対して単調増加の依存性がある。
【0046】回転数2400rpm ではインペラAと略同じ騒
音値である。低回転数域では圧力ギャップΔPの値が低
いので、その圧力ギャップ発生回数が多くなっても騒音
にまで到らず、また、ブレード直後圧力Pb からブレー
ド直前圧力Pa に到る圧力漸増過程の時間変化率も緩い
ので、騒音の原因にならないものと思われる。しかし、
回転数を上げると、B線はインペラAの特性(A線)に
回転数依存性がある騒音成分(2dB(2400rpm )〜7
dB( 3200rpm))が重畳される。従って、ブレードの
枚数を増やすことは騒音増大の主要因と考えられる。た
だ、ブレードの枚数を減らして4枚程度にした場合、定
常吐き出し特性を高める必要もあり、ブレード数の低枚
数化も困難である。
音値である。低回転数域では圧力ギャップΔPの値が低
いので、その圧力ギャップ発生回数が多くなっても騒音
にまで到らず、また、ブレード直後圧力Pb からブレー
ド直前圧力Pa に到る圧力漸増過程の時間変化率も緩い
ので、騒音の原因にならないものと思われる。しかし、
回転数を上げると、B線はインペラAの特性(A線)に
回転数依存性がある騒音成分(2dB(2400rpm )〜7
dB( 3200rpm))が重畳される。従って、ブレードの
枚数を増やすことは騒音増大の主要因と考えられる。た
だ、ブレードの枚数を減らして4枚程度にした場合、定
常吐き出し特性を高める必要もあり、ブレード数の低枚
数化も困難である。
【0047】〔インペラC〕図6は参考例としてディス
クマグネットポンプに用いた遠心型クローズドインペラ
Cを示す一部破断平面図である。
クマグネットポンプに用いた遠心型クローズドインペラ
Cを示す一部破断平面図である。
【0048】このインペラCは、インペラAと同様に、
背面シュラウド15上においてボス部15aから外周1
5bへ延びる8条の螺旋状の主ブレード20を等間隔に
有しており、8条の主ブレード20の前面を覆いそれら
の輻輳部(中央集中部)に臨む軸流導入穴17aを備え
た前面シュラウド17とから成り、相隣接する主ブレー
ド20,20の狭間の真ん中でボス部15aより不連続
部32を置いて外周に延びる補助ブレート30を設けた
ものである。端的に述べると、インペラCは図5に示す
インペラBにおいて、一条おきのブレード20のボス部
15a側を不連続部32として開放空間を形成したもの
である。本例では図6に示すインペラCの補助ブレード
30の長さは主ブレード20の長さの2/3程度となっ
ている。
背面シュラウド15上においてボス部15aから外周1
5bへ延びる8条の螺旋状の主ブレード20を等間隔に
有しており、8条の主ブレード20の前面を覆いそれら
の輻輳部(中央集中部)に臨む軸流導入穴17aを備え
た前面シュラウド17とから成り、相隣接する主ブレー
ド20,20の狭間の真ん中でボス部15aより不連続
部32を置いて外周に延びる補助ブレート30を設けた
ものである。端的に述べると、インペラCは図5に示す
インペラBにおいて、一条おきのブレード20のボス部
15a側を不連続部32として開放空間を形成したもの
である。本例では図6に示すインペラCの補助ブレード
30の長さは主ブレード20の長さの2/3程度となっ
ている。
【0049】インペラCのブレード狭間の半径流案内路
の圧力特性は、インペラAとBの圧力特性から類推でき
るように、図6に概念的に付記したようになる。図6中
の2点鎖線はインペラAの圧力特性である。主ブレード
20,20間に補助ブレード30を設けて螺旋扇状半径
流路の中間を内周側が開放的に仕切ると、インペラAと
Bの中間的特性を得ることができる。補助ブレード30
の直後側の圧力Pc はそこに主ブレード20があるとき
の直後圧力Pb よりも高くなると共に、そこにブレード
が全くないとき(ブレード長→0のとき)の2点鎖線の
内分圧力Pc ′よりも低くなる。補助ブレード30のブ
レード長を長くすれば、圧力Pc は圧力Pb に近づき、
補助ブレード30のブレード長を短くすれば、圧力Pc
は圧力Pc ′に近づく。
の圧力特性は、インペラAとBの圧力特性から類推でき
るように、図6に概念的に付記したようになる。図6中
の2点鎖線はインペラAの圧力特性である。主ブレード
20,20間に補助ブレード30を設けて螺旋扇状半径
流路の中間を内周側が開放的に仕切ると、インペラAと
Bの中間的特性を得ることができる。補助ブレード30
の直後側の圧力Pc はそこに主ブレード20があるとき
の直後圧力Pb よりも高くなると共に、そこにブレード
が全くないとき(ブレード長→0のとき)の2点鎖線の
内分圧力Pc ′よりも低くなる。補助ブレード30のブ
レード長を長くすれば、圧力Pc は圧力Pb に近づき、
補助ブレード30のブレード長を短くすれば、圧力Pc
は圧力Pc ′に近づく。
【0050】他方、補助ブレード30の直前側の圧力P
d はそこに主ブレード20があるときの直前圧力Pa よ
りも低くなると共に、そこにブレードが全くないとき
(ブレード長→0のとき)の2点鎖線の内分圧力Pd ′
よりも高くなる。補助ブレード30のブレード長を長く
すれば、圧力Pd は圧力Pa に近づき、補助ブレード3
0のブレード長を短くすれば、圧力Pd は圧力Pd ′に
近づく。
d はそこに主ブレード20があるときの直前圧力Pa よ
りも低くなると共に、そこにブレードが全くないとき
(ブレード長→0のとき)の2点鎖線の内分圧力Pd ′
よりも高くなる。補助ブレード30のブレード長を長く
すれば、圧力Pd は圧力Pa に近づき、補助ブレード3
0のブレード長を短くすれば、圧力Pd は圧力Pd ′に
近づく。
【0051】このため、補助ブレード30の後側では補
助ブレード30の背面30bが流動抵抗面として機能
し、圧力を引き下げる減圧作用を発揮する。その減圧作
用は補助ブレード30の背面30bから後側に離れるに
つれ弱くなるものの、主ブレード20Bの前面20aま
で減圧引込み効果が波及しており、主ブレード20Bの
実際の直前圧力Pa ′はインペラA,Bの場合(Pa )
よりも若干低くなる。
助ブレード30の背面30bが流動抵抗面として機能
し、圧力を引き下げる減圧作用を発揮する。その減圧作
用は補助ブレード30の背面30bから後側に離れるに
つれ弱くなるものの、主ブレード20Bの前面20aま
で減圧引込み効果が波及しており、主ブレード20Bの
実際の直前圧力Pa ′はインペラA,Bの場合(Pa )
よりも若干低くなる。
【0052】また、補助ブレード30の前側では補助ブ
レード30の前面30aが流体後押し面として機能し、
圧力を押し上げる作用を発揮する。その増圧作用は補助
ブレード30の前面30aから前側に離れるにつれ弱く
なるものの、主ブレード20Fの背面20bまで増圧効
果が波及しており、主ブレード20Fの実際の直後圧力
Pb ′はインペラA,Bの場合(Pa )よりも若干高く
なる。
レード30の前面30aが流体後押し面として機能し、
圧力を押し上げる作用を発揮する。その増圧作用は補助
ブレード30の前面30aから前側に離れるにつれ弱く
なるものの、主ブレード20Fの背面20bまで増圧効
果が波及しており、主ブレード20Fの実際の直後圧力
Pb ′はインペラA,Bの場合(Pa )よりも若干高く
なる。
【0053】従って、インペラCの圧力ギャップΔP′
=Pa ′−Pb ′は、インペラA,Bの圧力ギャップΔ
P=Pa −Pb よりも低い。このため、インペラCでは
騒音の抑制が期待できる。
=Pa ′−Pb ′は、インペラA,Bの圧力ギャップΔ
P=Pa −Pb よりも低い。このため、インペラCでは
騒音の抑制が期待できる。
【0054】図15は図6に示すインペラBを用いたデ
ィスクマグネットポンプの騒音のパワースペクトル特性
を示すグラフである。このグラフにおいてもインペラの
回転数fは約53rps である。グラフ中、周波数426 H
z,騒音レベル29.8dBのピークは、ブレード数Z
(=8)と回転数f(≒53rps)の積である基本周波数
(1次周波数)に現出している。そして、周波数853 H
z,騒音レベル52.7dBのピークは2次(2逓倍)周
波数である。
ィスクマグネットポンプの騒音のパワースペクトル特性
を示すグラフである。このグラフにおいてもインペラの
回転数fは約53rps である。グラフ中、周波数426 H
z,騒音レベル29.8dBのピークは、ブレード数Z
(=8)と回転数f(≒53rps)の積である基本周波数
(1次周波数)に現出している。そして、周波数853 H
z,騒音レベル52.7dBのピークは2次(2逓倍)周
波数である。
【0055】インペラBでのピークはインペラAの場
合のピーク値36.8dBよりも顕著に低くなっているが、
2次周波数のピークが最大ピークで、このピークが
インペラAの場合のピークの値48.2dBよりも大きく
なっている。
合のピーク値36.8dBよりも顕著に低くなっているが、
2次周波数のピークが最大ピークで、このピークが
インペラAの場合のピークの値48.2dBよりも大きく
なっている。
【0056】上述したように、インペラCの圧力ギャッ
プΔP′がインペラAの圧力ギャップΔPよりも低くな
ると、それによる直接のスペクトルであるピークのレ
ベルは低くなるものと思われるが、共振域も手伝ってピ
ークのレベルが却って増大している。このため、図1
2示すC線(破線)はインペラAのA線よりも相当高く
なっており、インペラBのB線と略等しい。図14に示
すインペラBのスペクトルと図15に示すインペラBの
スペクトルとを比べると、実質的に違いはないと認めら
れる。当然、補助ブレード30のブレード長を短くする
と、図13に示すインペラAのスペクトルに近づき、騒
音値の線Cも線Aに近づくものと推察できる。
プΔP′がインペラAの圧力ギャップΔPよりも低くな
ると、それによる直接のスペクトルであるピークのレ
ベルは低くなるものと思われるが、共振域も手伝ってピ
ークのレベルが却って増大している。このため、図1
2示すC線(破線)はインペラAのA線よりも相当高く
なっており、インペラBのB線と略等しい。図14に示
すインペラBのスペクトルと図15に示すインペラBの
スペクトルとを比べると、実質的に違いはないと認めら
れる。当然、補助ブレード30のブレード長を短くする
と、図13に示すインペラAのスペクトルに近づき、騒
音値の線Cも線Aに近づくものと推察できる。
【0057】インペラCでは補助ブレード30を主ブレ
ード狭間の中間位置に設けてあるが、この補助ブレード
30の前後で新たな圧力ギャップ(Pd −Pc )が生じ
ているため、この新たな圧力ギャップが却って騒音の原
因になっている。補助ブレード30のブレード長を短く
すると、その圧力ギャップは当然低くなるものの、主ブ
レード前後の圧力ギャップΔP′は殆ど小さくならな
い。
ード狭間の中間位置に設けてあるが、この補助ブレード
30の前後で新たな圧力ギャップ(Pd −Pc )が生じ
ているため、この新たな圧力ギャップが却って騒音の原
因になっている。補助ブレード30のブレード長を短く
すると、その圧力ギャップは当然低くなるものの、主ブ
レード前後の圧力ギャップΔP′は殆ど小さくならな
い。
【0058】〔インペラD〕図7は本発明の実施形態1
としてディスクマグネットポンプに用いた遠心型クロー
ズドインペラDを示す一部破断平面図である。
としてディスクマグネットポンプに用いた遠心型クロー
ズドインペラDを示す一部破断平面図である。
【0059】このインペラDは、インペラAと同様に、
背面シュラウド15上においてボス部15aから外周1
5bへ延びる8条の螺旋状の主ブレード20(20F,
20B)を等間隔に有しており、8条の主ブレード20
の前面を覆いそれらの輻輳部(中央集中部)に臨む軸流
導入穴17aを備えた前面シュラウド17とから成り、
相隣接する主ブレード20F,20Bの狭間でボス部1
5aより内周側不連続部42,52を置いて外周に延び
る略同長の2条の補助ブレード40,50を設けたもの
である。本例では図7に示すインペラDの2条の補助ブ
レード40,50は実質上同長であり、ブレード長は主
ブレード20の長さの2/3程度となっている。
背面シュラウド15上においてボス部15aから外周1
5bへ延びる8条の螺旋状の主ブレード20(20F,
20B)を等間隔に有しており、8条の主ブレード20
の前面を覆いそれらの輻輳部(中央集中部)に臨む軸流
導入穴17aを備えた前面シュラウド17とから成り、
相隣接する主ブレード20F,20Bの狭間でボス部1
5aより内周側不連続部42,52を置いて外周に延び
る略同長の2条の補助ブレード40,50を設けたもの
である。本例では図7に示すインペラDの2条の補助ブ
レード40,50は実質上同長であり、ブレード長は主
ブレード20の長さの2/3程度となっている。
【0060】インペラDのブレード狭間の半径流案内路
の圧力特性は、インペラBとCの圧力特性から類推でき
るように、図7に概念的に付記したようになる。図7中
の2点鎖線はインペラAの圧力特性である。主ブレード
20Bの直前の補助ブレード40の直後圧力Pc はそこ
に主ブレード20があるときの直後圧力Pb よりも高く
なると共に、そこにブレードが全くないとき(ブレード
長→0のとき)の2点鎖線の内分圧力Pc ′よりも低く
なる。補助ブレード40のブレード長を長くすれば、圧
力Pc は圧力Pb に近づき、補助ブレード40のブレー
ド長を短くすれば、圧力Pc は圧力Pc ′に近づく。補
助ブレード40の後側では補助ブレード40の背面40
bが流動抵抗面として機能し、圧力を下げる減圧作用を
発揮する。特に、本例では補助ブレード40がその後側
の主ブレード20Bに近接しているため、その減圧作用
は主ブレード20Bの前面20aまで良く波及してお
り、主ブレード20の直前圧力Pa ′はインペラA,B
の場合(Pa )よりも低くなる。補助ブレード40を接
近させればさせる程、その主ブレード20Bの直前圧力
Pa ′は低くなる。
の圧力特性は、インペラBとCの圧力特性から類推でき
るように、図7に概念的に付記したようになる。図7中
の2点鎖線はインペラAの圧力特性である。主ブレード
20Bの直前の補助ブレード40の直後圧力Pc はそこ
に主ブレード20があるときの直後圧力Pb よりも高く
なると共に、そこにブレードが全くないとき(ブレード
長→0のとき)の2点鎖線の内分圧力Pc ′よりも低く
なる。補助ブレード40のブレード長を長くすれば、圧
力Pc は圧力Pb に近づき、補助ブレード40のブレー
ド長を短くすれば、圧力Pc は圧力Pc ′に近づく。補
助ブレード40の後側では補助ブレード40の背面40
bが流動抵抗面として機能し、圧力を下げる減圧作用を
発揮する。特に、本例では補助ブレード40がその後側
の主ブレード20Bに近接しているため、その減圧作用
は主ブレード20Bの前面20aまで良く波及してお
り、主ブレード20の直前圧力Pa ′はインペラA,B
の場合(Pa )よりも低くなる。補助ブレード40を接
近させればさせる程、その主ブレード20Bの直前圧力
Pa ′は低くなる。
【0061】補助ブレード40の直前圧力Pd はそこに
主ブレード20があるときの直前圧力Pa よりも低くな
ると共に、そこにブレードが全くないとき(ブレード長
→0のとき)の2点鎖線の内分圧力Pd ′よりも高くな
る。補助ブレード40のブレード長を長くすれば、圧力
Pd は圧力Pa に近づき、補助ブレード40のブレード
長を短くすれば、圧力Pd は圧力Pd ′に近づく。補助
ブレード40の前側では補助ブレード40の前面40a
が流体後押し面として機能し、圧力を上げる作用を発揮
する。その増圧作用は補助ブレード40の前面40aか
ら前側に離れるにつれ弱くなるが、1点鎖線で示すよう
に主ブレード20Fの背面20bまで増圧効果が波及し
ており、主ブレード20Fの直後圧力Pb ′はインペラ
A,Bの場合(Pa )よりも若干高くなる。
主ブレード20があるときの直前圧力Pa よりも低くな
ると共に、そこにブレードが全くないとき(ブレード長
→0のとき)の2点鎖線の内分圧力Pd ′よりも高くな
る。補助ブレード40のブレード長を長くすれば、圧力
Pd は圧力Pa に近づき、補助ブレード40のブレード
長を短くすれば、圧力Pd は圧力Pd ′に近づく。補助
ブレード40の前側では補助ブレード40の前面40a
が流体後押し面として機能し、圧力を上げる作用を発揮
する。その増圧作用は補助ブレード40の前面40aか
ら前側に離れるにつれ弱くなるが、1点鎖線で示すよう
に主ブレード20Fの背面20bまで増圧効果が波及し
ており、主ブレード20Fの直後圧力Pb ′はインペラ
A,Bの場合(Pa )よりも若干高くなる。
【0062】ここで、インペラDでは補助ブレード40
とその前側の主ブレード20Fとの間に別の補助ブレー
ド50が設けられている。補助ブレード50の直後圧力
Peはそこに主ブレード20があるときの直後圧力Pb
よりも高くなると共に、そこにブレードが全くないとき
(ブレード長→0のとき)の1点鎖線の内分圧力Pe′
よりも低くなる。補助ブレード50の後側ではその補助
ブレード50の背面50bが流動抵抗面として機能し、
圧力を下げる減圧作用を発揮する。特に、本例では補助
ブレード50がその後側の補助ブレード40に近接して
いるため、その減圧作用は補助ブレード40の前面40
aまで良く波及しており、補助ブレード40の実際の直
前圧力Pd ″は上記で一旦得られた圧力Pd よりも更に
低くなる。
とその前側の主ブレード20Fとの間に別の補助ブレー
ド50が設けられている。補助ブレード50の直後圧力
Peはそこに主ブレード20があるときの直後圧力Pb
よりも高くなると共に、そこにブレードが全くないとき
(ブレード長→0のとき)の1点鎖線の内分圧力Pe′
よりも低くなる。補助ブレード50の後側ではその補助
ブレード50の背面50bが流動抵抗面として機能し、
圧力を下げる減圧作用を発揮する。特に、本例では補助
ブレード50がその後側の補助ブレード40に近接して
いるため、その減圧作用は補助ブレード40の前面40
aまで良く波及しており、補助ブレード40の実際の直
前圧力Pd ″は上記で一旦得られた圧力Pd よりも更に
低くなる。
【0063】そしてまた、補助ブレード50の直前圧力
Pf はそこに主ブレード20があるときの直前圧力Pa
よりも低くなると共に、そこにブレードが全くないとき
(ブレード長→0のとき)の1点鎖線の内分圧力Pf ′
よりも高くなる。補助ブレード50の前側では補助ブレ
ード50の前面50aが流動後押し面として機能し、圧
力を上げる作用を発揮する。その増圧作用は補助ブレー
ド50の前面50aから前側に離れるにつれ弱くなる
が、主ブレード20Fの背面20bまで増圧効果が波及
しており、結果的に、主ブレード20の直後圧力Pb ″
は上記で一旦得られた圧力Pb ′よりも更に高くなる。
Pf はそこに主ブレード20があるときの直前圧力Pa
よりも低くなると共に、そこにブレードが全くないとき
(ブレード長→0のとき)の1点鎖線の内分圧力Pf ′
よりも高くなる。補助ブレード50の前側では補助ブレ
ード50の前面50aが流動後押し面として機能し、圧
力を上げる作用を発揮する。その増圧作用は補助ブレー
ド50の前面50aから前側に離れるにつれ弱くなる
が、主ブレード20Fの背面20bまで増圧効果が波及
しており、結果的に、主ブレード20の直後圧力Pb ″
は上記で一旦得られた圧力Pb ′よりも更に高くなる。
【0064】従って、インペラDの主ブレード20前後
の圧力ギャップΔP′=Pa ′−Pb ″は、インペラ
A,Bの圧力ギャップΔP=Pa −Pb より2段階低減
している。その圧力ギャップの低減は、主ブレード20
Bに対し背面40bが流動抵抗面として機能する補助ブ
レード40を前側に近接させて直前圧力をPa から
Pa′に大幅に減圧した点、前側のブレード20Fに対
し前面40aが流体後押し面として機能する補助ブレー
ド40により、増圧して直後圧力をPb からPb ′に増
圧した点、及び前側の主ブレード20Fに対し前面50
aが流体後押し面として機能する補助ブレード50を接
近させて増圧し、直後圧力をPb ′からPb ″に増圧し
た点に基づくものである。
の圧力ギャップΔP′=Pa ′−Pb ″は、インペラ
A,Bの圧力ギャップΔP=Pa −Pb より2段階低減
している。その圧力ギャップの低減は、主ブレード20
Bに対し背面40bが流動抵抗面として機能する補助ブ
レード40を前側に近接させて直前圧力をPa から
Pa′に大幅に減圧した点、前側のブレード20Fに対
し前面40aが流体後押し面として機能する補助ブレー
ド40により、増圧して直後圧力をPb からPb ′に増
圧した点、及び前側の主ブレード20Fに対し前面50
aが流体後押し面として機能する補助ブレード50を接
近させて増圧し、直後圧力をPb ′からPb ″に増圧し
た点に基づくものである。
【0065】加えて、補助ブレード50の背面50bは
補助ブレード40に対し流動抵抗面として機能してい
る。補助ブレード50を設けないと、補助ブレード40
の直前圧力はPd で、その補助ブレード40前後の圧力
ギャップはPd −Pc となり、インペラCの場合と同様
に、新たな圧力ギャップが騒音の原因になる虞れがある
が、本例では補助ブレード50の背面50bによるその
後側の減圧効果により、補助ブレード40前後の圧力ギ
ャップは(Pd ′−Pc )まで低減することになる。こ
のため、新たに生じた圧力ギャップの値を抑制すること
が可能となるので、騒音低減に結び付く。
補助ブレード40に対し流動抵抗面として機能してい
る。補助ブレード50を設けないと、補助ブレード40
の直前圧力はPd で、その補助ブレード40前後の圧力
ギャップはPd −Pc となり、インペラCの場合と同様
に、新たな圧力ギャップが騒音の原因になる虞れがある
が、本例では補助ブレード50の背面50bによるその
後側の減圧効果により、補助ブレード40前後の圧力ギ
ャップは(Pd ′−Pc )まで低減することになる。こ
のため、新たに生じた圧力ギャップの値を抑制すること
が可能となるので、騒音低減に結び付く。
【0066】図16は図7に示すインペラDを用いたデ
ィスクマグネットポンプの騒音のパワースペクトル特性
を示すグラフである。このグラフにおいてもインペラの
回転数fは約53rps である。グラフ中、周波数427 H
z,騒音レベル26.1dBのピークは、主ブレード数Z
(=8)と回転数f(≒53rps)の積である基本周波数
(1次周波数)に現出している。そして、周波数853 H
z,騒音レベル43.3dBのピークは2次(2逓倍)周
波数で、周波数1280Hz,騒音レベル42.8dBのピーク
は3次(3逓倍)周波数である。
ィスクマグネットポンプの騒音のパワースペクトル特性
を示すグラフである。このグラフにおいてもインペラの
回転数fは約53rps である。グラフ中、周波数427 H
z,騒音レベル26.1dBのピークは、主ブレード数Z
(=8)と回転数f(≒53rps)の積である基本周波数
(1次周波数)に現出している。そして、周波数853 H
z,騒音レベル43.3dBのピークは2次(2逓倍)周
波数で、周波数1280Hz,騒音レベル42.8dBのピーク
は3次(3逓倍)周波数である。
【0067】このインペラDのピークのレベルはイン
ペラA,Cのビークに比し低くなっている。主ブレー
ド20前後の圧力ギャップが補助ブレード40,50の
側帯によって低減したためと推察できる。また、インペ
ラDのピークのレベルはインペラCのピークに比し
大幅に低下している。インペラDのスペクトルはインペ
ラAのスペクトルを圧縮した状態を呈している。そして
また、図12に示すインペラDのD線(実線)はインペ
ラAのA線(一点鎖線)に比しやや低くなっていること
が判る。従って、2条の補助ブレード40,50を用い
ると、騒音抑制に意義のあることが認められる。
ペラA,Cのビークに比し低くなっている。主ブレー
ド20前後の圧力ギャップが補助ブレード40,50の
側帯によって低減したためと推察できる。また、インペ
ラDのピークのレベルはインペラCのピークに比し
大幅に低下している。インペラDのスペクトルはインペ
ラAのスペクトルを圧縮した状態を呈している。そして
また、図12に示すインペラDのD線(実線)はインペ
ラAのA線(一点鎖線)に比しやや低くなっていること
が判る。従って、2条の補助ブレード40,50を用い
ると、騒音抑制に意義のあることが認められる。
【0068】ただ、インペラDではピークがインペラ
Cに比し顕著に現れている。3次周波数のピークのレ
ベルが高い理由は、補助ブレード40,50が主ブレー
ド20,20の狭間を三等分割に区画しているため、基
本周波数の3倍の周波数が強調されるためと推察でき
る。主ブレード20,20の狭間が三不等分割になるよ
うに、補助ブレード40を後側の主ブレード20Bに近
接させると共に、補助ブレード50を前側の主ブレード
20Fに近接させるようにすれば、ピークのレベルは
低くなるものと推察できる。
Cに比し顕著に現れている。3次周波数のピークのレ
ベルが高い理由は、補助ブレード40,50が主ブレー
ド20,20の狭間を三等分割に区画しているため、基
本周波数の3倍の周波数が強調されるためと推察でき
る。主ブレード20,20の狭間が三不等分割になるよ
うに、補助ブレード40を後側の主ブレード20Bに近
接させると共に、補助ブレード50を前側の主ブレード
20Fに近接させるようにすれば、ピークのレベルは
低くなるものと推察できる。
【0069】〔インペラE〕図8は本発明の実施形態2
としてディスクマグネットポンプに用いた遠心型クロー
ズドインペラEを示す一部破断平面図である。
としてディスクマグネットポンプに用いた遠心型クロー
ズドインペラEを示す一部破断平面図である。
【0070】このインペラEは、インペラAと同様に、
背面シュラウド15上においてボス部15aから外周1
5bへ延びる8条の螺旋状の主ブレード20(20F,
20B)を等間隔に有しており、8条の主ブレード20
の前面を覆いそれらの輻輳部(中央集中部)に臨む軸流
導入穴17aを備えた前面シュラウド17とから成り、
相隣接する主ブレード20,20の狭間でボス部15a
より内周側不連続部62,72を置いて外周に延びるブ
レード長の異なる2条の補助ブレード60,70を設け
たものである。主ブレード20Bの前側に近接する補助
ブレード60のブレード長に比べ、主ブレード20Fの
後側に近接する補助ブレード70の方が短くなってい
る。本例では補助ブレード60のブレード長は主ブレー
ド20の長さの2/3程度であり、補助ブレード70の
ブレード長は主ブレード20の長さの1/3程度であ
る。
背面シュラウド15上においてボス部15aから外周1
5bへ延びる8条の螺旋状の主ブレード20(20F,
20B)を等間隔に有しており、8条の主ブレード20
の前面を覆いそれらの輻輳部(中央集中部)に臨む軸流
導入穴17aを備えた前面シュラウド17とから成り、
相隣接する主ブレード20,20の狭間でボス部15a
より内周側不連続部62,72を置いて外周に延びるブ
レード長の異なる2条の補助ブレード60,70を設け
たものである。主ブレード20Bの前側に近接する補助
ブレード60のブレード長に比べ、主ブレード20Fの
後側に近接する補助ブレード70の方が短くなってい
る。本例では補助ブレード60のブレード長は主ブレー
ド20の長さの2/3程度であり、補助ブレード70の
ブレード長は主ブレード20の長さの1/3程度であ
る。
【0071】このインペラEのブレード狭間の半径流案
内路の圧力特性は、インペラDの圧力特性から類推でき
るように、図8に概念的に付記したようになる。図8中
の2点鎖線はインペラAの圧力特性である。インペラE
においては、前側の補助ブレード70が後側の補助ブレ
ード60よりも短くなっているので、補助ブレード70
の背面70bが及ぼす補助ブレード60の直前圧力を減
圧する効果は、インペラDの場合よりも弱いものの、補
助ブレード70の前後の圧力ギャップ(Pf −Pe )は
減少する。長い不連続部72を持つ短いブレード70の
背面70bは流動抵抗面の機能が弱くなる分、その前面
70aは流体後押し面の機能も弱くなる。
内路の圧力特性は、インペラDの圧力特性から類推でき
るように、図8に概念的に付記したようになる。図8中
の2点鎖線はインペラAの圧力特性である。インペラE
においては、前側の補助ブレード70が後側の補助ブレ
ード60よりも短くなっているので、補助ブレード70
の背面70bが及ぼす補助ブレード60の直前圧力を減
圧する効果は、インペラDの場合よりも弱いものの、補
助ブレード70の前後の圧力ギャップ(Pf −Pe )は
減少する。長い不連続部72を持つ短いブレード70の
背面70bは流動抵抗面の機能が弱くなる分、その前面
70aは流体後押し面の機能も弱くなる。
【0072】ところで、補助ブレードの流動抵抗面の機
能を高めるには、ブレード同士を近接配置すること又は
流体抵抗面を長くすることが必要である。インペラ外周
縁でのブレード直前の圧力を下げるには、流体の制動作
用を補助ブレードが担うため、ある程度のブレード長さ
が必要である。
能を高めるには、ブレード同士を近接配置すること又は
流体抵抗面を長くすることが必要である。インペラ外周
縁でのブレード直前の圧力を下げるには、流体の制動作
用を補助ブレードが担うため、ある程度のブレード長さ
が必要である。
【0073】他方、置き去り流体を無くして半径流とし
て掃き出す補助ブレードの流体後押し機能を高めるため
には、同様に、ブレード同士を近接配置すること又はブ
レードの後押し面を長くすることが必要であるように思
われるが、実際は、少なくともインペラ外周縁でブレー
ド直後の圧力を上げるのが目的であるので、短い補助ブ
レードを外周縁寄りに設けるだけで充分である。むし
ろ、短い補助ブレード70をインペラ外周に設けると、
後側の長い補助ブレード60や主ブレード20Bの前面
内周側で後押しされた流体が内周側不連続部62,72
を介して前送りされて補助ブレード70の前側半径流路
に繰り込まれるため、主ブレード20の外周縁の直後圧
力Pb はインペラDの場合と同等又はそれ以上の値にな
り、上昇する。このため、主ブレード20の前後の圧力
ギャップΔP′=Pa ′−Pb ″は、インペラA,Bの
圧力ギャップΔP=Pa −Pb より頗る低減している。
て掃き出す補助ブレードの流体後押し機能を高めるため
には、同様に、ブレード同士を近接配置すること又はブ
レードの後押し面を長くすることが必要であるように思
われるが、実際は、少なくともインペラ外周縁でブレー
ド直後の圧力を上げるのが目的であるので、短い補助ブ
レードを外周縁寄りに設けるだけで充分である。むし
ろ、短い補助ブレード70をインペラ外周に設けると、
後側の長い補助ブレード60や主ブレード20Bの前面
内周側で後押しされた流体が内周側不連続部62,72
を介して前送りされて補助ブレード70の前側半径流路
に繰り込まれるため、主ブレード20の外周縁の直後圧
力Pb はインペラDの場合と同等又はそれ以上の値にな
り、上昇する。このため、主ブレード20の前後の圧力
ギャップΔP′=Pa ′−Pb ″は、インペラA,Bの
圧力ギャップΔP=Pa −Pb より頗る低減している。
【0074】また、前側の補助ブレード70が短いこと
により、後側の補助ブレード60や主ブレード20から
の流体前送りの繰り入れを発生させることは、逆に補助
ブレード60や主ブレード20Bの直前圧力Pf ,
Pd ″を圧力抜きして更に低下させることを意味するた
め、圧力ギャップが一層低減する。従って、騒音の大幅
低減を図ることができる。
により、後側の補助ブレード60や主ブレード20から
の流体前送りの繰り入れを発生させることは、逆に補助
ブレード60や主ブレード20Bの直前圧力Pf ,
Pd ″を圧力抜きして更に低下させることを意味するた
め、圧力ギャップが一層低減する。従って、騒音の大幅
低減を図ることができる。
【0075】図17は図8に示すインペラEを用いたデ
ィスクマグネットポンプの騒音のパワースペクトル特性
を示すグラフである。このグラフにおいてもインペラの
回転数fは約53rps である。グラフ中、周波数421 H
z,騒音レベル27.6dBのピークは、主ブレード数Z
(=8)と回転数f(≒53rps)の積である基本周波数
(1次周波数)に現出している。そして、周波数844 H
z,騒音レベル35.1dBのピークは2次(2逓倍)周
波数で、周波数1268Hz,騒音レベル34.7dBのピーク
は3次(3逓倍)周波数である。
ィスクマグネットポンプの騒音のパワースペクトル特性
を示すグラフである。このグラフにおいてもインペラの
回転数fは約53rps である。グラフ中、周波数421 H
z,騒音レベル27.6dBのピークは、主ブレード数Z
(=8)と回転数f(≒53rps)の積である基本周波数
(1次周波数)に現出している。そして、周波数844 H
z,騒音レベル35.1dBのピークは2次(2逓倍)周
波数で、周波数1268Hz,騒音レベル34.7dBのピーク
は3次(3逓倍)周波数である。
【0076】このインペラEのピークのレベルはイン
ペラA,Cのピークに比し低くなっており、インペラ
Dと略同じである。これも、主ブレード20前後の圧力
ギャップが補助ブレード60,70の側帯によって低減
したためと推察できる。また、インペラEのピークの
レベルはインペラDのピークに比し更に大幅に低下し
ている。しかも、インペラEのピークのレベルはイン
ペラDのピークに比し更に大幅に低下しており、イン
ペラAのピークのレベルよりも低くなっている。そし
てまた、図12に示すインペラEのE線はインペラDの
D線に比し回転数全域にわたって大幅に低くなってい
る。2400rpm のとき24dBであり、3200rpm のとき37d
Bである。インペラDに対し、前側の補助ブレード70
を短くしただけで、このような顕著な騒音抑制の効果が
認められる。そしてまた、インペラA,B,Cでは、24
00rpm 〜3200rpm の範囲で17〜25dB程度の騒音レベル
の増加があり、回転数依存性が強いが、本例のインペラ
Eでは13dB程度の増加に留まっており、回転数依存性
が弱くなっている。
ペラA,Cのピークに比し低くなっており、インペラ
Dと略同じである。これも、主ブレード20前後の圧力
ギャップが補助ブレード60,70の側帯によって低減
したためと推察できる。また、インペラEのピークの
レベルはインペラDのピークに比し更に大幅に低下し
ている。しかも、インペラEのピークのレベルはイン
ペラDのピークに比し更に大幅に低下しており、イン
ペラAのピークのレベルよりも低くなっている。そし
てまた、図12に示すインペラEのE線はインペラDの
D線に比し回転数全域にわたって大幅に低くなってい
る。2400rpm のとき24dBであり、3200rpm のとき37d
Bである。インペラDに対し、前側の補助ブレード70
を短くしただけで、このような顕著な騒音抑制の効果が
認められる。そしてまた、インペラA,B,Cでは、24
00rpm 〜3200rpm の範囲で17〜25dB程度の騒音レベル
の増加があり、回転数依存性が強いが、本例のインペラ
Eでは13dB程度の増加に留まっており、回転数依存性
が弱くなっている。
【0077】〔インペラF〕図9は本発明の実施形態3
としてディスクマグネットポンプに用いた遠心型クロー
ズドインペラFを示す一部平面図である。
としてディスクマグネットポンプに用いた遠心型クロー
ズドインペラFを示す一部平面図である。
【0078】このインペラFは、インペラAと同様に、
背面シュラウド15上においてボス部15aから外周1
5bへ延びる8条の螺旋状の主ブレード20(20F,
20B)を等間隔に有しており、8条の主ブレード20
の前面を覆いそれらの輻輳部(中央集中部)に臨む軸流
導入穴17aを備えた前面シュラウド17とから成り、
相隣接する主ブレード20,20の狭間の主ブレード2
0Fの後側に近接させてボス部15aより内周側不連続
部72を置いて外周に延びる短いブレード長の1条の補
助ブレード70のみを設けたものである。本例では補助
ブレード70のブレード長は主ブレード20の長さの1
/3程度である。
背面シュラウド15上においてボス部15aから外周1
5bへ延びる8条の螺旋状の主ブレード20(20F,
20B)を等間隔に有しており、8条の主ブレード20
の前面を覆いそれらの輻輳部(中央集中部)に臨む軸流
導入穴17aを備えた前面シュラウド17とから成り、
相隣接する主ブレード20,20の狭間の主ブレード2
0Fの後側に近接させてボス部15aより内周側不連続
部72を置いて外周に延びる短いブレード長の1条の補
助ブレード70のみを設けたものである。本例では補助
ブレード70のブレード長は主ブレード20の長さの1
/3程度である。
【0079】このインペラFのブレード狭間の半径流案
内路の圧力特性は、インペラCやインペラEの圧力特性
から類推できるように、図9に概念的に付記したように
なる。図9中の2点鎖線はインペラAの圧力特性であ
る。インペラFにおいては、主ブレート狭間に短い補助
ブレード70のみがあるので、補助ブレード70の背面
70bが及ぼす主ブレード20Bの前側圧力を減圧する
効果は、ブレード間隔が長く且つブレード長が短い点か
ら非常に弱くなっている。補助ブレード70の前面70
aが及ぼす主ブレード20Fの後側圧力を増圧する効果
は、ブレード長が短くても近接している点からある程度
の強さとなっている。その結果、主ブレード20の前後
の圧力ギャップΔP′はインペラA〜Cのそれに比して
低減する。
内路の圧力特性は、インペラCやインペラEの圧力特性
から類推できるように、図9に概念的に付記したように
なる。図9中の2点鎖線はインペラAの圧力特性であ
る。インペラFにおいては、主ブレート狭間に短い補助
ブレード70のみがあるので、補助ブレード70の背面
70bが及ぼす主ブレード20Bの前側圧力を減圧する
効果は、ブレード間隔が長く且つブレード長が短い点か
ら非常に弱くなっている。補助ブレード70の前面70
aが及ぼす主ブレード20Fの後側圧力を増圧する効果
は、ブレード長が短くても近接している点からある程度
の強さとなっている。その結果、主ブレード20の前後
の圧力ギャップΔP′はインペラA〜Cのそれに比して
低減する。
【0080】図18は図9に示すインペラFを用いたデ
ィスクマグネットポンプの騒音のパワースペクトル特性
を示すグラフである。このグラフにおいてもインペラの
回転数fは約53rps である。グラフ中、周波数426 H
z,騒音レベル33.0dBのピークは、主ブレード数Z
(=8)と回転数f(≒53rps)の積である基本周波数
(1次周波数)に現出している。そして、周波数853 H
z,騒音レベル46.6dBのピークは2次(2逓倍)周
波数、周波数1279Hz,騒音レベル38.5dBのピーク
は3次(3逓倍)周波数、周波数1706Hz,騒音レベル
24.0dBのピークは4次(4逓倍)周波数、周波数21
32Hz,騒音レベル31.8dBのピークは5次(5逓
倍)周波数である。
ィスクマグネットポンプの騒音のパワースペクトル特性
を示すグラフである。このグラフにおいてもインペラの
回転数fは約53rps である。グラフ中、周波数426 H
z,騒音レベル33.0dBのピークは、主ブレード数Z
(=8)と回転数f(≒53rps)の積である基本周波数
(1次周波数)に現出している。そして、周波数853 H
z,騒音レベル46.6dBのピークは2次(2逓倍)周
波数、周波数1279Hz,騒音レベル38.5dBのピーク
は3次(3逓倍)周波数、周波数1706Hz,騒音レベル
24.0dBのピークは4次(4逓倍)周波数、周波数21
32Hz,騒音レベル31.8dBのピークは5次(5逓
倍)周波数である。
【0081】このインペラFのピークのレベルはイン
ペラCのピークに比し若干高くなっている。従って、
主ブレード前後の圧力ギャップを低減するには、主とし
て長い補助ブレードを主ブレード20の前側に減圧用と
して設けることが望ましく、主ブレード20の後側に増
圧用として設けることは副次的であると言える。
ペラCのピークに比し若干高くなっている。従って、
主ブレード前後の圧力ギャップを低減するには、主とし
て長い補助ブレードを主ブレード20の前側に減圧用と
して設けることが望ましく、主ブレード20の後側に増
圧用として設けることは副次的であると言える。
【0082】図12に示すインペラFのF線(2点鎖
線)は回転数2400rpm 〜3200rpm の全域においてインペ
ラAのA線に比し低くなっており、騒音が抑制されてい
る。回転数2400rpm 付近の低回転数ではA線に重なって
いる。これは、回転数が落ちると、短い補助ブレード7
0では内周側不連続部72の圧力抜きが大きいのでその
流体後押し効果が相対的に薄れてしまい、補助ブレード
70が無いものに等しくなり、図9に示す圧力特性は図
4に示すインペラAの圧力特性に近似するためと思われ
る。回転数を上げて行くと、圧力の時間変化率や圧力ギ
ャップが増大するので騒音レベルは単調増加する。イン
ペラA,B,C,D,Eでは、主ブレード20や長い補
助ブレード40,50,60が流体後押し機能を担って
いるため、回転数3100rpm 付近で騒音レベルが飽和して
いる。しかし、インペラFは、圧力抜けが大きな短い補
助ブレード70を有しているため、回転数3100rpm 付近
では未だ飽和していない。従って、インペラFは高速域
で騒音抑制の効果が顕著である。
線)は回転数2400rpm 〜3200rpm の全域においてインペ
ラAのA線に比し低くなっており、騒音が抑制されてい
る。回転数2400rpm 付近の低回転数ではA線に重なって
いる。これは、回転数が落ちると、短い補助ブレード7
0では内周側不連続部72の圧力抜きが大きいのでその
流体後押し効果が相対的に薄れてしまい、補助ブレード
70が無いものに等しくなり、図9に示す圧力特性は図
4に示すインペラAの圧力特性に近似するためと思われ
る。回転数を上げて行くと、圧力の時間変化率や圧力ギ
ャップが増大するので騒音レベルは単調増加する。イン
ペラA,B,C,D,Eでは、主ブレード20や長い補
助ブレード40,50,60が流体後押し機能を担って
いるため、回転数3100rpm 付近で騒音レベルが飽和して
いる。しかし、インペラFは、圧力抜けが大きな短い補
助ブレード70を有しているため、回転数3100rpm 付近
では未だ飽和していない。従って、インペラFは高速域
で騒音抑制の効果が顕著である。
【0083】〔インペラG〕図10は本発明の実施形態
4としてディスクマグネットポンプに用いた遠心型クロ
ーズドインペラGを示す一部破断平面図である。
4としてディスクマグネットポンプに用いた遠心型クロ
ーズドインペラGを示す一部破断平面図である。
【0084】このインペラGは、インペラAと同様に、
背面シュラウド15上においてボス部15aから外周1
5bへ延びる8条の螺旋状の主ブレード20(20F,
20B)を等間隔に有しており、8条の主ブレード20
の前面を覆いそれらの輻輳部(中央集中部)に臨む軸流
導入穴17aを備えた前面シュラウド17とから成り、
相隣接する主ブレード20,20の狭間の主ブレード2
0Bの前側に近接させてボス部15aより内周側不連続
部62を置いて外周に延びる長いブレード長の1条の補
助ブレード60のみを設けたものである。本例では補助
ブレート60のブレード長は主ブレード20の長さの2
/3程度である。
背面シュラウド15上においてボス部15aから外周1
5bへ延びる8条の螺旋状の主ブレード20(20F,
20B)を等間隔に有しており、8条の主ブレード20
の前面を覆いそれらの輻輳部(中央集中部)に臨む軸流
導入穴17aを備えた前面シュラウド17とから成り、
相隣接する主ブレード20,20の狭間の主ブレード2
0Bの前側に近接させてボス部15aより内周側不連続
部62を置いて外周に延びる長いブレード長の1条の補
助ブレード60のみを設けたものである。本例では補助
ブレート60のブレード長は主ブレード20の長さの2
/3程度である。
【0085】このインペラGのブレード狭間の半径流案
内路の圧力特性は、インペラCやインペラEの圧力特性
から類推できるように、図10に概念的に付記したよう
になる。図10中の2点鎖線はインペラAの圧力特性で
ある。インペラGにおいては、主ブレード狭間に長い補
助ブレード60のみがあるので、補助ブレード60の背
面60bが及ぼす主ブレード20Bの前側圧力を減圧す
る効果は、ブレード間隔が短く且つブレード長が長い点
から非常に強くなっている。補助ブレード60の前面6
0aが及ぼす主ブレード20Fの後側圧力を増圧する効
果は、ブレード間隔が離れていてもブレード長が長い点
からある程度の強さとなっている。その結果、主ブレー
ド20の前後の圧力ギャップΔP′はインペラA〜C,
Fのそれに比して低減している。
内路の圧力特性は、インペラCやインペラEの圧力特性
から類推できるように、図10に概念的に付記したよう
になる。図10中の2点鎖線はインペラAの圧力特性で
ある。インペラGにおいては、主ブレード狭間に長い補
助ブレード60のみがあるので、補助ブレード60の背
面60bが及ぼす主ブレード20Bの前側圧力を減圧す
る効果は、ブレード間隔が短く且つブレード長が長い点
から非常に強くなっている。補助ブレード60の前面6
0aが及ぼす主ブレード20Fの後側圧力を増圧する効
果は、ブレード間隔が離れていてもブレード長が長い点
からある程度の強さとなっている。その結果、主ブレー
ド20の前後の圧力ギャップΔP′はインペラA〜C,
Fのそれに比して低減している。
【0086】図19は図10に示すインペラGを用いた
ディスクマグネットポンプの騒音のパワースペクトル特
性を示すグラフである。このグラフにおいてもインペラ
の回転数fは約53rps である。グラフ中、周波数422 H
z,騒音レベル35.4dBのピークは、主ブレード数Z
(=8)と回転数f(≒53rps)の積である基本周波数
(1次周波数)に現出している。そして、周波数844 H
z,騒音レベル46.5dBのピークは2次(2逓倍)周
波数、周波数1267Hz,騒音レベル34.7dBのピーク
は3次(3逓倍)周波数、周波数1689Hz,騒音レベル
22.1dBのピークは4次(4逓倍)周波数、周波数21
11Hz,騒音レベル27.7dBのピークは5次(5逓
倍)周波数である。
ディスクマグネットポンプの騒音のパワースペクトル特
性を示すグラフである。このグラフにおいてもインペラ
の回転数fは約53rps である。グラフ中、周波数422 H
z,騒音レベル35.4dBのピークは、主ブレード数Z
(=8)と回転数f(≒53rps)の積である基本周波数
(1次周波数)に現出している。そして、周波数844 H
z,騒音レベル46.5dBのピークは2次(2逓倍)周
波数、周波数1267Hz,騒音レベル34.7dBのピーク
は3次(3逓倍)周波数、周波数1689Hz,騒音レベル
22.1dBのピークは4次(4逓倍)周波数、周波数21
11Hz,騒音レベル27.7dBのピークは5次(5逓
倍)周波数である。
【0087】このインペラGの圧力ギャップΔP′はイ
ンペラFのそれに比して低くなるため、ピークのレベ
ルは低くなってしかるべきであるが、逆にインペラFの
ピークに比し若干高くなっている。その理由は、長い
補助ブレード60前後で新たに発生する圧力ギャップ
(Pd −Pc )が顕著であるため、このスペクトルが重
畳したからである。
ンペラFのそれに比して低くなるため、ピークのレベ
ルは低くなってしかるべきであるが、逆にインペラFの
ピークに比し若干高くなっている。その理由は、長い
補助ブレード60前後で新たに発生する圧力ギャップ
(Pd −Pc )が顕著であるため、このスペクトルが重
畳したからである。
【0088】図12に示すインペラGのG線(破線)は
回転数2400rpm 〜3200rpm の全域においてインペラAの
A線に比し低くなっており、騒音が抑制されている。回
転数3200rpm 付近の高回転数ではA線に重なっている。
これは、回転数が上がると、主ブレード20Bの直前の
長い補助ブレード70ではその流体後押し効果が相対的
に主ブレード20Bのように強くなるので、図10に示
す圧力特性は図4に示すインペラAの圧力特性に近似す
るためと思われる。回転数を下げて行くと、圧力の時間
変化率や圧力ギャップが減少するので騒音レベルは単調
減少する。インペラA,B,C,D,Eでは、主ブレー
ド20や長い補助ブレード40,50,60が流体後押
し機能を担っているため、回転数3100rpm 付近で騒音レ
ベルが飽和している。従って、インペラGは低速域で騒
音抑制の効果が顕著である。
回転数2400rpm 〜3200rpm の全域においてインペラAの
A線に比し低くなっており、騒音が抑制されている。回
転数3200rpm 付近の高回転数ではA線に重なっている。
これは、回転数が上がると、主ブレード20Bの直前の
長い補助ブレード70ではその流体後押し効果が相対的
に主ブレード20Bのように強くなるので、図10に示
す圧力特性は図4に示すインペラAの圧力特性に近似す
るためと思われる。回転数を下げて行くと、圧力の時間
変化率や圧力ギャップが減少するので騒音レベルは単調
減少する。インペラA,B,C,D,Eでは、主ブレー
ド20や長い補助ブレード40,50,60が流体後押
し機能を担っているため、回転数3100rpm 付近で騒音レ
ベルが飽和している。従って、インペラGは低速域で騒
音抑制の効果が顕著である。
【0089】〔インペラH〕図11は本発明の実施形態
5としてディスクマグネットポンプに用いた遠心型クロ
ーズドインペラHを示す一部破断平面図である。
5としてディスクマグネットポンプに用いた遠心型クロ
ーズドインペラHを示す一部破断平面図である。
【0090】このインペラHは、インペラAと同様に、
背面シュラウド15上においてボス部15aから外周1
5bへ延びる8条の螺旋状の主ブレード20(20F,
20B)を等間隔に有しており、8条の主ブレード20
の前面を覆いそれらの輻輳部(中央集中部)に臨む軸流
導入穴17aを備えた前面シュラウド17とから成り、
相隣接する主ブレード20,20の狭間の主ブレード2
0Bの前側に近接させてボス部15aより内周側不連続
部82を置いて外周に延びる短いブレード長の補助ブレ
ード80及び主ブレード20の後側に近接させてボス部
15aより内周側不連続部92を置いて外周に延びる長
いブレード長の補助ブレード90を設けたものである。
インペラHの補助ブレードの相互関係はインペラEとは
丁度逆になっている。
背面シュラウド15上においてボス部15aから外周1
5bへ延びる8条の螺旋状の主ブレード20(20F,
20B)を等間隔に有しており、8条の主ブレード20
の前面を覆いそれらの輻輳部(中央集中部)に臨む軸流
導入穴17aを備えた前面シュラウド17とから成り、
相隣接する主ブレード20,20の狭間の主ブレード2
0Bの前側に近接させてボス部15aより内周側不連続
部82を置いて外周に延びる短いブレード長の補助ブレ
ード80及び主ブレード20の後側に近接させてボス部
15aより内周側不連続部92を置いて外周に延びる長
いブレード長の補助ブレード90を設けたものである。
インペラHの補助ブレードの相互関係はインペラEとは
丁度逆になっている。
【0091】このインペラHのブレード狭間の半径流案
内路の圧力特性は、インペラEの圧力特性から類推でき
るように、図11に概念的に付記したようになる。図1
1中の2点鎖線はインペラAの圧力特性である。インペ
ラHにおいては、主ブレード20Bの直前に短い補助ブ
レード80があるので、補助ブレード80の背面80b
が及ぼす主ブレード20Bの前側圧力を減圧する効果
は、ブレード長が短いもののブレード間隔が狭い点から
ある程度の強さとなっている。また、補助ブレード80
の前面80aが及ぼす主ブレード20Fの後側圧力を増
圧する効果は、ブレード長が短く且つブレード間隔が離
れているので非常に弱い。補助ブレード90の前面90
aが及ぼす主ブレード20Fの後側圧力を増圧する効果
は、ブレード長が長く且つブレード間隔が狭いので相当
の強さとなっている。従って、主ブレード20の前後の
圧力ギャップΔP′はインペラA〜Cのそれに比して相
当低減する。しかし、長い補助ブレード90の前後の圧
力ギャップ(Pf −Pe )は非常に大きい。
内路の圧力特性は、インペラEの圧力特性から類推でき
るように、図11に概念的に付記したようになる。図1
1中の2点鎖線はインペラAの圧力特性である。インペ
ラHにおいては、主ブレード20Bの直前に短い補助ブ
レード80があるので、補助ブレード80の背面80b
が及ぼす主ブレード20Bの前側圧力を減圧する効果
は、ブレード長が短いもののブレード間隔が狭い点から
ある程度の強さとなっている。また、補助ブレード80
の前面80aが及ぼす主ブレード20Fの後側圧力を増
圧する効果は、ブレード長が短く且つブレード間隔が離
れているので非常に弱い。補助ブレード90の前面90
aが及ぼす主ブレード20Fの後側圧力を増圧する効果
は、ブレード長が長く且つブレード間隔が狭いので相当
の強さとなっている。従って、主ブレード20の前後の
圧力ギャップΔP′はインペラA〜Cのそれに比して相
当低減する。しかし、長い補助ブレード90の前後の圧
力ギャップ(Pf −Pe )は非常に大きい。
【0092】図20は図11に示すインペラHを用いた
ディスクマグネットポンプの騒音のパワースペクトル特
性を示すグラフである。このグラフにおいてもインペラ
の回転数fは約53rps である。グラフ中、周波数420 H
z,騒音レベル24.5dBのピークは、主ブレード数Z
(=8)と回転数f(≒53rps)の積である基本周波数
(1次周波数)に現出している。そして、周波数840 H
z,騒音レベル41.3dBのピークは2次(2逓倍)周
波数、周波数1261Hz,騒音レベル43.3dBのピーク
は3次(3逓倍)周波数、周波数1681Hz,騒音レベル
26.2dBのピークは4次(4逓倍)周波数、周波数21
01Hz,騒音レベル25.5dBのピークは5次(5逓
倍)周波数である。
ディスクマグネットポンプの騒音のパワースペクトル特
性を示すグラフである。このグラフにおいてもインペラ
の回転数fは約53rps である。グラフ中、周波数420 H
z,騒音レベル24.5dBのピークは、主ブレード数Z
(=8)と回転数f(≒53rps)の積である基本周波数
(1次周波数)に現出している。そして、周波数840 H
z,騒音レベル41.3dBのピークは2次(2逓倍)周
波数、周波数1261Hz,騒音レベル43.3dBのピーク
は3次(3逓倍)周波数、周波数1681Hz,騒音レベル
26.2dBのピークは4次(4逓倍)周波数、周波数21
01Hz,騒音レベル25.5dBのピークは5次(5逓
倍)周波数である。
【0093】このインペラHの圧力ギャップΔP′はイ
ンペラEのそれと同様に、インペラA,B,C,F,G
に比して相当低くなるため、ピークのレベルは低くな
っている。しかし、補助ブレード80の前後の圧力ギャ
ップ(Pd −Pc )や補助ブレード90の前後の圧力ギ
ャップ(Pf −Pe )が比較的大きいため、これらが主
ブレードの基本周期をはっきり3等分割することにな
り、ピークのレベルは顕著に高い。
ンペラEのそれと同様に、インペラA,B,C,F,G
に比して相当低くなるため、ピークのレベルは低くな
っている。しかし、補助ブレード80の前後の圧力ギャ
ップ(Pd −Pc )や補助ブレード90の前後の圧力ギ
ャップ(Pf −Pe )が比較的大きいため、これらが主
ブレードの基本周期をはっきり3等分割することにな
り、ピークのレベルは顕著に高い。
【0094】図12に示すインペラHのH線(破線)は
回転数2700rpm 以下ではインペラAのA線に比し高くな
っているが、回転数2700rpm 以上ではインペラAのA線
に比し低くなっている。低回転数域では、主ブレード2
0の前後の圧力ギャップが低減しても補助ブレード80
や補助ブレード90の前後の圧力ギャップが顕在化して
いるため、この影響により騒音レベルが高いものと推察
できる。回転数2700rpm 以上の高回転数域になると、長
い補助ブレード90の流体後押し効果よりも流動抵抗効
果が強くなると考えられるので、補助ブレード90の前
後の圧力ギャップは大きくなりにくく、また短い補助ブ
レード80は圧力抜きの効果が相待っているため流動抵
抗効果の増加率は急峻にならないので、騒音レベルは回
転数を増すにつて緩やかに上昇する。そして回転数3200
rpm でも線Hは未だ飽和していない。線Hは線Fよりも
高回転数域の騒音レベルの上昇率が低いことを勘案する
と、インペラHは低回転数では騒音が高いものの、高回
転数では低騒音であり、高速仕様に適している。
回転数2700rpm 以下ではインペラAのA線に比し高くな
っているが、回転数2700rpm 以上ではインペラAのA線
に比し低くなっている。低回転数域では、主ブレード2
0の前後の圧力ギャップが低減しても補助ブレード80
や補助ブレード90の前後の圧力ギャップが顕在化して
いるため、この影響により騒音レベルが高いものと推察
できる。回転数2700rpm 以上の高回転数域になると、長
い補助ブレード90の流体後押し効果よりも流動抵抗効
果が強くなると考えられるので、補助ブレード90の前
後の圧力ギャップは大きくなりにくく、また短い補助ブ
レード80は圧力抜きの効果が相待っているため流動抵
抗効果の増加率は急峻にならないので、騒音レベルは回
転数を増すにつて緩やかに上昇する。そして回転数3200
rpm でも線Hは未だ飽和していない。線Hは線Fよりも
高回転数域の騒音レベルの上昇率が低いことを勘案する
と、インペラHは低回転数では騒音が高いものの、高回
転数では低騒音であり、高速仕様に適している。
【0095】なお、上記実施形態では、効果が顕著と期
待できるクローズドインペラについてインペラのブレー
ドを説明してあるが、セミオープンインペラやオープン
インペラについても上述のような補助ブレートを2枚以
上設けても良い。補助ブレードを3枚以上設けることに
より、騒音の一層の低減を実現できる。そしてまた、主
ブレートに内周側不連続部を置いて補助ブレードを側帯
させ、圧力分布の均等化を図り低騒音化を実現する思想
は、遠心ポンプへの適用例に限らず、遠心送風機や、ブ
ロペラ等の回転羽根機構にも適用できることは言う迄も
ない。
待できるクローズドインペラについてインペラのブレー
ドを説明してあるが、セミオープンインペラやオープン
インペラについても上述のような補助ブレートを2枚以
上設けても良い。補助ブレードを3枚以上設けることに
より、騒音の一層の低減を実現できる。そしてまた、主
ブレートに内周側不連続部を置いて補助ブレードを側帯
させ、圧力分布の均等化を図り低騒音化を実現する思想
は、遠心ポンプへの適用例に限らず、遠心送風機や、ブ
ロペラ等の回転羽根機構にも適用できることは言う迄も
ない。
【0096】
【発明の効果】以上説明したように、本発明は、次のよ
うな効果を奏する。
うな効果を奏する。
【0097】
【0098】
【0099】
【0100】即ち、回転方向前側の補助ブレードが回転
方向後側の補助ブレードに比してブレード長を短くした
構成であるため、主ブレードの前側近傍の補助ブレード
が長いから、減圧効果は充分であり、また主ブレードの
後側近傍の補助ブレードが短いから、それ自身の前後の
圧力ギャップが僅少となり、全体として騒音抑制の効果
が顕著となる。
方向後側の補助ブレードに比してブレード長を短くした
構成であるため、主ブレードの前側近傍の補助ブレード
が長いから、減圧効果は充分であり、また主ブレードの
後側近傍の補助ブレードが短いから、それ自身の前後の
圧力ギャップが僅少となり、全体として騒音抑制の効果
が顕著となる。
【0101】特に、主ブレードの後側に短い補助ブレー
ドを設けると、後側の長い補助ブレードや主ブレードの
前面内周側で後押しされた流体が内周側不連続部を介し
て前送りされて短い補助ブレードの前側半径路に繰り込
まれることになるため、主ブレードの直後圧力が高くな
る。
ドを設けると、後側の長い補助ブレードや主ブレードの
前面内周側で後押しされた流体が内周側不連続部を介し
て前送りされて短い補助ブレードの前側半径路に繰り込
まれることになるため、主ブレードの直後圧力が高くな
る。
【0102】また、逆に後側の補助ブレードや主ブレー
ドの前面圧力を圧力抜きして更に低下させることになる
ため、圧力ギャップが一層低減し、ブレード狭間での開
き角に亘って圧力分布を一様化できるので、騒音抑制の
効果は頗る顕著になる。
ドの前面圧力を圧力抜きして更に低下させることになる
ため、圧力ギャップが一層低減し、ブレード狭間での開
き角に亘って圧力分布を一様化できるので、騒音抑制の
効果は頗る顕著になる。
【図1】(a)は非自吸式ディスクマグネットポンプを
示す一部破断側面図、(b)は図1(a)中のA−A′
線に沿って切断した状態を示す矢視図である。
示す一部破断側面図、(b)は図1(a)中のA−A′
線に沿って切断した状態を示す矢視図である。
【図2】(a)は自吸式ディスクマグネットポンプを示
す一部破断側面図、(b)は図2(a)中のA−A′線
に沿って切断した状態を示す矢視図である。
す一部破断側面図、(b)は図2(a)中のA−A′線
に沿って切断した状態を示す矢視図である。
【図3】(a)はディスクマグネットポンプに用いる遠
心型クローズドインペラを示す一部破断平面図、(b)
はディスクマグネットポンプに用いる遠心型セミオープ
ンインペラを示す平面図、(c)はディスクマグネット
ポンプに用いる遠心型オープンインペラを示す平面図で
ある。
心型クローズドインペラを示す一部破断平面図、(b)
はディスクマグネットポンプに用いる遠心型セミオープ
ンインペラを示す平面図、(c)はディスクマグネット
ポンプに用いる遠心型オープンインペラを示す平面図で
ある。
【図4】参考例としてディスクマグネットポンプに用い
た遠心型クローズドインペラAを示す一部破断平面図で
ある。
た遠心型クローズドインペラAを示す一部破断平面図で
ある。
【図5】参考例としてディスクマグネットポンプに用い
た遠心型クローズドインペラBを示す一部破断平面図で
ある。
た遠心型クローズドインペラBを示す一部破断平面図で
ある。
【図6】参考例としてディスクマグネットポンプに用い
た遠心型クローズドインペラCを示す一部破断平面図で
ある。
た遠心型クローズドインペラCを示す一部破断平面図で
ある。
【図7】本発明の実施形態1としてディスクマグネット
ポンプに用いた遠心型クローズドインペラDを示す一部
破断平面図である。
ポンプに用いた遠心型クローズドインペラDを示す一部
破断平面図である。
【図8】本発明の実施形態2としてディスクマグネット
ポンプに用いた遠心型クローズドインペラEを示す一部
破断平面図である。
ポンプに用いた遠心型クローズドインペラEを示す一部
破断平面図である。
【図9】本発明の実施形態3としてディスクマグネット
ポンプに用いた遠心型クローズドインペラFを示す一部
平面図である。
ポンプに用いた遠心型クローズドインペラFを示す一部
平面図である。
【図10】本発明の実施形態4としてディスクマグネッ
トポンプに用いた遠心型クローズドインペラGを示す一
部破断平面図である。
トポンプに用いた遠心型クローズドインペラGを示す一
部破断平面図である。
【図11】本発明の実施形態5としてディスクマグネッ
トポンプに用いた遠心型クローズドインペラHを示す一
部破断平面図である。
トポンプに用いた遠心型クローズドインペラHを示す一
部破断平面図である。
【図12】図4〜図11に示すインペラA〜Hのそれぞ
れに起因した騒音値の回転数依存性を示すグラフであ
る。
れに起因した騒音値の回転数依存性を示すグラフであ
る。
【図13】図4に示すインペラAを用いたディスクマグ
ネットポンプの騒音のパワースペクトル特性を示すグラ
フである。
ネットポンプの騒音のパワースペクトル特性を示すグラ
フである。
【図14】図5に示すインペラBを用いたディスクマグ
ネットポンプの騒音のパワースペクトル特性を示すグラ
フである。
ネットポンプの騒音のパワースペクトル特性を示すグラ
フである。
【図15】図6に示すインペラCを用いたディスクマグ
ネットポンプの騒音のパワースペクトル特性を示すグラ
フである。
ネットポンプの騒音のパワースペクトル特性を示すグラ
フである。
【図16】図7に示すインペラDを用いたディスクマグ
ネットポンプの騒音のパワースペクトル特性を示すグラ
フである。
ネットポンプの騒音のパワースペクトル特性を示すグラ
フである。
【図17】図8に示すインペラEを用いたディスクマグ
ネットポンプの騒音のパワースペクトル特性を示すグラ
フである。
ネットポンプの騒音のパワースペクトル特性を示すグラ
フである。
【図18】図9に示すインペラFを用いたディスクマグ
ネットポンプの騒音のパワースペクトル特性を示すグラ
フである。
ネットポンプの騒音のパワースペクトル特性を示すグラ
フである。
【図19】図10に示すインペラGを用いたディスクマ
グネットポンプの騒音のパワースペクトル特性を示すグ
ラフである。
グネットポンプの騒音のパワースペクトル特性を示すグ
ラフである。
【図20】図11に示すインペラHを用いたディスクマ
グネットポンプの騒音のパワースペクトル特性を示すグ
ラフである。
グネットポンプの騒音のパワースペクトル特性を示すグ
ラフである。
100…非自吸式ディスクマグネットポンプ 200…自吸式ディスクマグネットポンプ 1…モータケーシング 2…ポンプケーシング 3…原動機室 3a…モータシャフト 3b…ボールベアリング 4…駆動室 5…隔壁板 7…駆動用カップリング 8…駆動用ディスクマグネット 9…吸込口 10…吐出口 11…インペラシャフト 12…ブッシュ 13…遠心型インペラ A〜H…遠心型クローズドインペラ 14…従動用ディスクマグネット 15…ディスク状背面シュラウド 15a…ボス部 15a…外周縁 16…螺旋状ブレード 17…前面シュラウド 17a…軸流導入穴 18…渦巻き半径流路 19a…ポンプケーシング止めネジ 19b…モータケーシング固定ネジ 20…主ブレード 20F…前側主ブレード 20B…後側主ブレード 21…パッキン 22…ポンプカバー 23…水溜室 23a…還流穴 24…吐出流路 25…気水混合液分離室 25a…還流溝 28…仕切板 30,40,50,60,70,80,90…補助ブレ
ード 42,52,62,72,82,92…内周側不連続部 20a,30a,40a,50a,60a,70a,8
0a,90a…前面 20b,30b,40b,50b,60b,70b,8
0b,90b…背面。
ード 42,52,62,72,82,92…内周側不連続部 20a,30a,40a,50a,60a,70a,8
0a,90a…前面 20b,30b,40b,50b,60b,70b,8
0b,90b…背面。
Claims (5)
- 【請求項1】 吸込口から吸い込んだ軸流を半径流に変
向させて吐出口へ吐き出す遠心型インペラを備え、前記
遠心型インペラはボス部から外周へ延びる複数の主ブレ
ードを有して成る遠心ポンプにおいて、相隣接する前記
主ブレードの狭間で前記ボス部より内周側不連続部を置
いて外周に延びる複数の補助ブレードを有しており、相
隣接する前記補助ブレード同士では回転方向に向かって
前側の方が後側の方に比してブレード長が短くなってい
ることを特徴とする遠心ポンプ。 - 【請求項2】 吸込口から吸い込んだ軸流を半径流に変
向させて吐出口へ吐き出す遠心型インペラを備え、前記
遠心型インペラはボス部から外周へ延びる複数の主ブレ
ードを有して成る遠心ポンプにおいて、相隣接する前記
主ブレードの狭間で前記ボス部より内周側不連続部を置
いて外周に延びる補助ブレードを前記主ブレードに沿わ
せて回転方向に向かって前側近傍又は後側近傍に設けて
成り、前記狭間で相隣接する前記補助ブレード同士では
回転方向に向かって前側の方が後側の方に比してブレー
ド長が短くなっていることを特徴とする遠心ポンプ。 - 【請求項3】 請求項1又は請求項2のいずれか一項に
おいて、前記主ブレードの数は8以上であることを特徴
とする遠心ポンプ。 - 【請求項4】 請求項1乃至請求項3のいずれか一項に
おいて、前記遠心型インペラは背面シュラウド及び前面
シュラウドを備えたクローズドインペラであることを特
徴とする遠心ポンプ。 - 【請求項5】 請求項1乃至請求項4のいずれか一項に
おいて、相隣接する前記主ブレードの狭間での前記補助
ブレードの数は2であることを特徴とする遠心ポンプ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP12384696A JP2961686B2 (ja) | 1996-05-20 | 1996-05-20 | 遠心ポンプ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP12384696A JP2961686B2 (ja) | 1996-05-20 | 1996-05-20 | 遠心ポンプ |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH09310697A JPH09310697A (ja) | 1997-12-02 |
JP2961686B2 true JP2961686B2 (ja) | 1999-10-12 |
Family
ID=14870849
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP12384696A Expired - Lifetime JP2961686B2 (ja) | 1996-05-20 | 1996-05-20 | 遠心ポンプ |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2961686B2 (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP3115613A1 (en) * | 2015-07-06 | 2017-01-11 | Hangzhou Sanhua Research Institute Co., Ltd. | Electrically driven pump |
CN106555775A (zh) * | 2015-09-30 | 2017-04-05 | 杭州三花研究院有限公司 | 叶轮、转子组件、离心泵以及电驱动泵 |
Families Citing this family (14)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP3899642B2 (ja) * | 1998-02-26 | 2007-03-28 | 松下電器産業株式会社 | 食器洗浄機 |
KR100743609B1 (ko) * | 2006-06-20 | 2007-07-27 | 한국전력공사 | 회전기기 블레이드의 배열위치 산출방법 |
CA2725536C (en) * | 2008-05-27 | 2016-01-05 | Weir Minerals Australia Ltd | Slurry pump impeller |
JP5468918B2 (ja) * | 2010-01-25 | 2014-04-09 | パナソニック株式会社 | 気液混合流体圧送装置 |
JP6311855B2 (ja) * | 2012-02-29 | 2018-04-18 | 三菱重工業株式会社 | インペラ、及び遠心圧縮機 |
KR101459061B1 (ko) * | 2014-04-02 | 2014-11-07 | 대륜산업 주식회사 | 고속 다단 송풍기 |
JP6776630B2 (ja) * | 2016-06-01 | 2020-10-28 | セイコーエプソン株式会社 | 光源装置及びプロジェクター |
JP2018040275A (ja) * | 2016-09-06 | 2018-03-15 | 株式会社 ソーシン | ターボ式ポンプ |
JP6951087B2 (ja) | 2017-02-28 | 2021-10-20 | 三菱重工コンプレッサ株式会社 | 回転機械 |
WO2020019292A1 (en) * | 2018-07-27 | 2020-01-30 | Materion Precision Optics (Shanghai) Limited | Wavelength conversion element with convective cooling |
CN109399215A (zh) * | 2018-11-23 | 2019-03-01 | 艾迪机器(杭州)有限公司 | 一种弹性体内流回旋结构恒定压力离心泵 |
WO2020167163A1 (ru) * | 2019-02-13 | 2020-08-20 | Юрий Александрович НИФАНТОВ | Рабочее колесо центробежного многоступенчатого насоса (варианты) |
KR102042387B1 (ko) * | 2019-07-29 | 2019-11-07 | 주식회사 아임 | 헤어드라이기용 비등간격 블레이드를 구비한 고풍량 블로워 팬 |
CN113775565B (zh) * | 2021-09-15 | 2024-06-21 | 浙江理工大学 | 一种火箭发动机涡轮泵的叶轮结构 |
-
1996
- 1996-05-20 JP JP12384696A patent/JP2961686B2/ja not_active Expired - Lifetime
Cited By (7)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP3115613A1 (en) * | 2015-07-06 | 2017-01-11 | Hangzhou Sanhua Research Institute Co., Ltd. | Electrically driven pump |
US20170009779A1 (en) * | 2015-07-06 | 2017-01-12 | Hangzhou Sanhua Research Institute Co., Ltd. | Electrically driven pump |
CN106337833A (zh) * | 2015-07-06 | 2017-01-18 | 杭州三花研究院有限公司 | 叶轮、离心泵以及电驱动泵 |
JP2017061921A (ja) * | 2015-07-06 | 2017-03-30 | 杭州三花研究院有限公司Hangzhou Sanhua Research Institute Co.,Ltd. | 電気駆動ポンプ |
US10415582B2 (en) * | 2015-07-06 | 2019-09-17 | Hangzhou Sanhua Research Institute Co., Ltd. | Electrically driven pump |
CN106555775A (zh) * | 2015-09-30 | 2017-04-05 | 杭州三花研究院有限公司 | 叶轮、转子组件、离心泵以及电驱动泵 |
CN106555775B (zh) * | 2015-09-30 | 2020-06-23 | 浙江三花汽车零部件有限公司 | 叶轮、转子组件、离心泵以及电驱动泵 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH09310697A (ja) | 1997-12-02 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP2961686B2 (ja) | 遠心ポンプ | |
US6210116B1 (en) | High efficiency pump impeller | |
US3522997A (en) | Inducer | |
US3944406A (en) | Centrifugal pump for pumping liquids with heavy gas content | |
US6837692B2 (en) | Self-priming centrifugal pump with internal series of diffusers and impellers and laminar valve | |
US4019829A (en) | Centrifugal pump with inducer | |
JP3638818B2 (ja) | ウエスコ型ポンプ | |
JP4067994B2 (ja) | 燃料ポンプ | |
GB2351324A (en) | Regenerative pump impeller | |
JPH07259798A (ja) | 遠心送風機 | |
JP3734506B2 (ja) | フィードポンプ | |
JPH09100797A (ja) | 遠心圧縮機の羽根車 | |
US8282347B2 (en) | Impeller and centrifugal pump including the same | |
JP2005016312A (ja) | 燃料ポンプ | |
JP4560866B2 (ja) | ポンプ | |
US2348246A (en) | Centrifugal pump | |
JP3225197B2 (ja) | 流体機械の旋回失速抑制装置 | |
JP3788505B2 (ja) | 燃料ポンプ | |
JPH0318688A (ja) | ウエスコ型ポンプ機構 | |
JPS5813760B2 (ja) | インデユ−サ付ポンプ | |
JPH0370896A (ja) | 自吸式ポンプ | |
JPH0763188A (ja) | 排水ポンプ | |
JPH08177776A (ja) | ウエスコポンプ | |
EP0870928B1 (en) | Circulating centrifugal pump for a diswasher | |
JPS62265492A (ja) | 遠心ポンプ |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 19990706 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130806 Year of fee payment: 14 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
EXPY | Cancellation because of completion of term |