JP2018040275A - ターボ式ポンプ - Google Patents
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Abstract
【課題】簡単な構成で運搬性能を向上し得るターボ式ポンプを提供する。【解決手段】周方向に複数の羽根9を備えた羽根車2をケーシング1内で回転させ、入口側流路から羽根車2の中央部に向かって引き込んだ流体Fを羽根車2の外周へ押し出して出口側流路8から送り出すよう構成したターボ式ポンプに関し、羽根9として、主羽根9a同士の間に該主羽根9aより短い中間羽根9b,9cを2枚ずつ配する。【選択図】図2
Description
本発明は、ターボ式ポンプに関する。
従来、ケーシング内で羽根車を回転させて流体にエネルギーを与え、前記羽根車の中央部から流体を引き込んで径方向外側へ押し出すようにしたターボ式のポンプが広く利用されている(例えば、下記特許文献1参照)。
この種のターボ式ポンプにおいては、一般に、羽根1枚あたりが空間に占める割合が径方向外側に向かうにつれて小さくなり、流路断面積が反対に外側ほど大きくなるため、吐出圧を一定に保つことが難しい。また、ケーシング内の圧力差によるキャビテーションの発生といった問題もある。そこで、運搬性能の向上や耐キャビテーション対策のため、羽根車の外周部における主羽根同士の間の位置に、主羽根より短い中間羽根を備える場合がある(例えば、下記特許文献2参照)。
上記特許文献2に記載のポンプの如く中間羽根を増設すれば、揚程にして1割〜2割前後の性能向上が見込めることが本願出願人の実施した試験により明らかとなっているが、当然のことながら、必ずしもこれがターボ式ポンプの羽根車として最良であるとは限らない。ターボ式ポンプには未だ種々の改良の余地が残されており、省エネルギー等の観点からも、性能面においてさらなる向上が望まれている。
本発明は、斯かる実情に鑑み、簡単な構成で運搬性能を向上し得るターボ式ポンプを提供しようとするものである。
本発明は、周方向に複数の羽根を備えた羽根車をケーシング内で回転させ、入口側流路から前記羽根車の中央部に向かって引き込んだ流体を前記羽根車の外周へ押し出して出口側流路から送り出すよう構成したターボ式ポンプであって、前記羽根として、主羽根同士の間に該主羽根より短い中間羽根を2枚ずつ配したことを特徴とするターボ式ポンプにかかるものである。
而して、このようにすれば、中間羽根を各主羽根間に1枚ずつ配した従来のターボ式ポンプと比較して揚程の値を向上させることができる。
本発明のターボ式ポンプにおいて、前記中間羽根は、前記羽根車の回転方向に関して前記主羽根の直後に位置する子羽根と、該子羽根の直後に位置し且つ該子羽根以下の長さを有する孫羽根とで構成されることが好ましく、このようにすれば、揚程の値を一層向上させることができる。
本発明のターボ式ポンプにおいて、前記主羽根の長さをL0、前記子羽根の長さをL1、前記孫羽根の長さをL2とした場合に、L0、L1及びL2が次の関係を満足することが好ましい。
L2≦L1<L0
0.5≦L1/L0<1
0.05≦L2/L0≦0.66
L2≦L1<L0
0.5≦L1/L0<1
0.05≦L2/L0≦0.66
本発明のターボ式ポンプにおいて、前記主羽根同士の周方向の距離をλ0、前記子羽根と該子羽根の直前に位置する主羽根との間の周方向の距離をλ1、前記孫羽根と該孫羽根の直前に位置する主羽根との間の周方向の距離をλ2とした場合に、λ0、λ1及びλ2が次の関係を満足することが好ましい。
λ1<λ2<λ0
0.25≦λ1/λ0≦0.5
λ1<λ2<λ0
0.25≦λ1/λ0≦0.5
本発明のターボ式ポンプにおいて、前記羽根車に対し備えられる前記主羽根の枚数は6枚以上9枚以下であることが好ましい。
本発明のターボ式ポンプによれば、簡単な構成で運搬性能を向上し得るという優れた効果を奏し得る。
以下、本発明の実施の形態を添付図面を参照して説明する。
図1、図2は本発明の実施によるターボ式ポンプの形態の一例(第一実施例)を示している。
ターボ式ポンプは、図1、図2に示す如く、ケーシング1内に羽根車2を回転可能に収容してなる。羽根車2の回転軸をなす軸3は、ケーシング1の背面1aに一体に形成された軸ケース4に軸受5を介して支持されており、また、軸3とケーシング1の背面1aとの間は、シール材6により封止されている。ケーシング1の正面1bには、羽根車2の中央部と対向するように入口側流路7が接続されており、また、ケーシング1の羽根車2の径方向外側には、該羽根車2の周囲を取り巻くように出口側流路8が接続されている。羽根車2には、周方向に複数の羽根9が羽根車2の径方向に対し所定の角度を有して備えられており、軸3への回転動力の入力により羽根車2が回転すると、これに伴い入口側流路7から羽根車2の中央部へ向かって引き込まれた流体Fが外周方向へ押し出され、出口側流路8から送り出されるようになっている。ここに示した例の場合、羽根車2の回転方向は図2に関して時計回りである。
そして、本第一実施例の場合、図2に示す如く、羽根9として、8枚の主羽根9aに加え、該主羽根9aよりも短い8枚の子羽根9b、及び該子羽根9bと同じ長さかさらに短い8枚の孫羽根9cの2種類、合計16枚の中間羽根を羽根車2に備えている。尚、本明細書中では、「羽根の長さ」とは、羽根車の回転面に沿った向きの長さを示すものとする。
8枚の主羽根9aは、羽根車2の周方向に関して均等に、該羽根車2の周を8等分するように配置されている。また、中間羽根である子羽根9b及び孫羽根9cは、各主羽根9a同士の間にそれぞれ1枚ずつ備えられており、羽根車2の外周部における主羽根9a同士の間の流路を、2枚の中間羽根(子羽根9bと孫羽根9c)により3等分するように配置されている。各子羽根9bは、羽根車2の回転方向に関して各主羽根9aの直後に位置しており、さらに、各子羽根9bの直後に各孫羽根9cが位置している。つまり、各主羽根9a及び中間羽根9b、9cの配置は、羽根車2の回転方向に関して前側から、主羽根9a、子羽根9b、孫羽根9c、さらに次の主羽根9a、子羽根9b、孫羽根9c……という順序である。
すなわち、主羽根9a同士の周方向における距離をλ0とし、子羽根9bと該子羽根9bの直前に位置する主羽根9aとの間の周方向の距離をλ1、孫羽根9cと該孫羽根9cの直前に位置する主羽根9aとの間の周方向の距離をλ2とすると、本第一実施例の場合、
λ1=(1/3)λ0
λ2=(2/3)λ0
である。
λ1=(1/3)λ0
λ2=(2/3)λ0
である。
また、本第一実施例の場合、子羽根9bの長さは、主羽根9aの長さの3分の2であり、孫羽根9cの長さは、主羽根9aの長さの3分の1である。すなわち、主羽根9aの長さをL0、子羽根9bの長さをL1、孫羽根9cの長さをL2とすると、
L1=(2/3)L0
L2=(1/3)L0
である。
L1=(2/3)L0
L2=(1/3)L0
である。
以下、上記第一実施例のほか、本発明の各実施例について作用効果を説明する。
[実験1]
上述の第一実施例(図1、図2参照)のほか、中間羽根の枚数ないし配置の異なる2種類のターボ式ポンプを参考例とし、運搬性能を比較する実験を行った。
上述の第一実施例(図1、図2参照)のほか、中間羽根の枚数ないし配置の異なる2種類のターボ式ポンプを参考例とし、運搬性能を比較する実験を行った。
第一参考例のターボ式ポンプは、図3に示す如く、羽根車2に羽根9として8枚の主羽根9aのみを備えている。該8枚の主羽根9aは、羽根車2の周方向に関して均等に、該羽根車2の周を8等分するように配置されている。すなわち、従来の一般的なターボ式ポンプに相当する構成である。
第二参考例のターボ式ポンプは、図4に示す如く、羽根車2に羽根9として8枚の主羽根9a、及び8枚の中間羽根(子羽根)9bを備えている。8枚の主羽根9aは、羽根車2の周方向に関して均等に、該羽根車2の周を8等分するように配置されている。中間羽根9bは、各主羽根9a同士の間に1枚ずつ配されており、羽根車2の外周部における主羽根9a同士の間の流路を、子羽根9bにより2等分するように配置されている。すなわち、上記特許文献2に記載の如き従来のターボ式ポンプに相当する構成である。子羽根9bの長さは主羽根9aの2分の1である。
第一実施例、及び第一、第二参考例は、中間羽根の枚数ないし配置以外の仕様、すなわち羽根車2の径や主羽根9aの長さや形状、ケーシング1の形状等といった諸条件は共通している。また、このことは後述する第二実施例以下に関しても同様であり、よって、以下では各参考例及び実施例においても必要に応じて図1及び図2をも参照しながら説明することとする。
本実験1では、第一実施例、及び第一、第二参考例による3種類のターボ式ポンプを、同じ回転数及び同じ流量(入口側流路7(図1参照)における流量)の条件下で回転させるシミュレーションを行い、揚程を計算した。
その結果、まず、8枚の主羽根9aに加えて8枚の子羽根9bを備えた第二参考例(図4参照)では、8枚の主羽根9aのみを備えた第一参考例(図3参照)と比較して、揚程に14.2%の向上が確認された。そして、8枚の主羽根9aに加え中間羽根として8枚の子羽根9b及び8枚の孫羽根9cを備えた第一実施例(図2参照)では、第一参考例と比較して揚程が19.4%向上した。すなわち、第二参考例における揚程の値を100とすると、第一実施例および第一、第二参考例における揚程は下記表1に示す通りであった(尚、以下の実験においては、第二参考例における揚程の値を100とし、これに対する相対値として各実施例における揚程を表示するものとする)。
このように、羽根車2に主羽根9aのほか、中間羽根として子羽根9bに加え孫羽根9cをも配置することで(図3、図4及び図2参照)、運搬性能がさらに向上することが確認された。
[実験2]
次に、主羽根9aに対する子羽根9b及び孫羽根9cの長さの影響を検証する実験を行った。この実験2では、主羽根9a及び子羽根9b、孫羽根9cの枚数をそれぞれ6枚とし、且つ子羽根9b及び孫羽根9cの長さを種々変更したターボ式ポンプ(第二〜第五実施例、図5〜図8参照)についてシミュレーションを行い、揚程を計算した。
次に、主羽根9aに対する子羽根9b及び孫羽根9cの長さの影響を検証する実験を行った。この実験2では、主羽根9a及び子羽根9b、孫羽根9cの枚数をそれぞれ6枚とし、且つ子羽根9b及び孫羽根9cの長さを種々変更したターボ式ポンプ(第二〜第五実施例、図5〜図8参照)についてシミュレーションを行い、揚程を計算した。
第二〜第五実施例においては、6枚の主羽根9aが、羽根車2の周方向に関して均等に、該羽根車2の周を6等分するように配置されている。また、各中間羽根9b、9cは、各主羽根9a同士の間にそれぞれ1枚ずつ備えられており、羽根車2の外周部における主羽根9a同士の間の流路を、子羽根9bと孫羽根9cにより3等分するように配置されている。すなわち、第二〜第五実施例においては、
λ1=(1/3)λ0
λ2=(2/3)λ0
である(図2参照)。
λ1=(1/3)λ0
λ2=(2/3)λ0
である(図2参照)。
第二〜第五実施例において、子羽根9b及び孫羽根9cの長さL1,L2は上述の如く種々異なっており、第二実施例(図5参照)においては
L1=L2=(1/2)L0
であり、第三実施例(図6参照)においては
L1=(2/3)L0
L2=(1/3)L0
である。また、第四実施例(図7参照)においては
L1=(2/3)L0
L2=(1/10)L0
であり、第五実施例(図8参照)においては
L1=(1/5)L0
L2=(1/10)L0
である(図2参照)。尚、第二〜第五実施例における主羽根9aの長さL0は、すべて上述の第一実施例における主羽根9aの長さL0に等しい(図2参照)。これは、後述する第六実施例以下の主羽根9aについても同様である。
L1=L2=(1/2)L0
であり、第三実施例(図6参照)においては
L1=(2/3)L0
L2=(1/3)L0
である。また、第四実施例(図7参照)においては
L1=(2/3)L0
L2=(1/10)L0
であり、第五実施例(図8参照)においては
L1=(1/5)L0
L2=(1/10)L0
である(図2参照)。尚、第二〜第五実施例における主羽根9aの長さL0は、すべて上述の第一実施例における主羽根9aの長さL0に等しい(図2参照)。これは、後述する第六実施例以下の主羽根9aについても同様である。
主羽根9aの長さに対し、子羽根9b及び孫羽根9cがある程度長い第二及び第三実施例では、良好な運搬性能が確認された。ただし、子羽根9bと孫羽根9cの長さが等しい第二実施例と比較して、子羽根9bが孫羽根9cよりも長く設定されている第三実施例の方が高い揚程を示したことから、子羽根9bの長さは孫羽根9cの長さ以上に設定されることが好ましいと言える。
第四実施例では、子羽根9bは主羽根9aに対し3分の2の長さを有しているが、孫羽根9cの長さは主羽根9aの10分の1である。このようにすると、第二、第三実施例ほどではないものの、上述の第二参考例(図4参照)と比較しても僅かに高い揚程が確認されているので、孫羽根9cはこの程度まで短くても運搬性能を向上させる効果が認められる。
第五実施例では、子羽根9b及び孫羽根9cを短くし、子羽根9bで主羽根9aの5分の1、孫羽根9cで10分の1としている。子羽根9bをここまで短くすると、第二参考例(図4参照)と比較して揚程の値は下がっており、子羽根9bによる揚程向上の効果が小さくなっていると言えるが、第一参考例(図3参照)と比較すれば十分に高い値である。
そのほか、種々の条件下にてシミュレーションを行った結果、主羽根9aの長さL0及び子羽根9b、孫羽根9cの長さL1,L2は、互いに下記の関係を満たす場合に好適な運搬性能が得られることが判明した。
L2≦L1<L0
0.5≦L1/L0<1
0.05≦L2/L0≦0.66
L2≦L1<L0
0.5≦L1/L0<1
0.05≦L2/L0≦0.66
[実験3]
次に、羽根9同士の間隔が運搬性能に与える影響を検討する実験を行った。この実験3では、主羽根9a及び子羽根9b、孫羽根9cの枚数をそれぞれ6枚とし、且つ主羽根9a、子羽根9b及び孫羽根9c同士の間隔を種々変更したターボ式ポンプ(第六〜第八実施例、図9〜図11参照)についてシミュレーションを行い、揚程を計算した。
次に、羽根9同士の間隔が運搬性能に与える影響を検討する実験を行った。この実験3では、主羽根9a及び子羽根9b、孫羽根9cの枚数をそれぞれ6枚とし、且つ主羽根9a、子羽根9b及び孫羽根9c同士の間隔を種々変更したターボ式ポンプ(第六〜第八実施例、図9〜図11参照)についてシミュレーションを行い、揚程を計算した。
第六〜第八実施例の場合、上述の第三実施例(図6参照)と同じく、子羽根9bの長さL1は、主羽根9aの長さL0の3分の2であり、孫羽根9cの長さL2は、主羽根9aの長さL0の3分の1である。すなわち、
L1=(2/3)L0
L2=(1/3)L0
である(図2参照)。
L1=(2/3)L0
L2=(1/3)L0
である(図2参照)。
第六〜第八実施例において、回転方向前方の主羽根9aに対する子羽根9b及び孫羽根9cの距離λ1,λ2は上述の如く種々異なっており、主羽根9a同士の距離をλ0とすると、第六実施例(図9参照)においては
λ1=(1/6)λ0
λ2=(1/3)λ0
である。また、第七実施例(図10参照)においては
λ1=(1/4)λ0
λ2=(1/2)λ0
であり、第八実施例(図11参照)においては
λ1=(1/2)λ0
λ2=(3/4)λ0
である(図2参照)。尚、下記表3では第六〜第八実施例の比較対象として、第三実施例のデータも併せて表示している。
λ1=(1/6)λ0
λ2=(1/3)λ0
である。また、第七実施例(図10参照)においては
λ1=(1/4)λ0
λ2=(1/2)λ0
であり、第八実施例(図11参照)においては
λ1=(1/2)λ0
λ2=(3/4)λ0
である(図2参照)。尚、下記表3では第六〜第八実施例の比較対象として、第三実施例のデータも併せて表示している。
第六〜第八実施例のいずれにおいても良好な揚程の値が観察されたが、主羽根9aに対し子羽根9b、孫羽根9cを均等に配置した第三実施例と比較すると低下が見られた。つまり、子羽根9bや孫羽根9cはあまり主羽根9aに近接させず、主羽根9a同士の間に極力均等に配置した方が良いと言える。そのほか、種々の条件下にてシミュレーションを行った結果、子羽根9b及び孫羽根9cは、それぞれ主羽根9a同士の距離λ0に対し、前方に位置する主羽根9aから以下の範囲の距離λ1,λ2を置いて配置されることが好ましいと判明した。
λ1<λ2<λ0
0.25≦λ1/λ0≦0.5
λ1<λ2<λ0
0.25≦λ1/λ0≦0.5
[実験4]
最後に、主羽根9a及び子羽根9b、孫羽根9cの枚数としてはどの程度が好適かを検証する実験を行った。この実験4に用いた第九〜第十一実施例のターボ式ポンプ(図12〜図14参照)は、上記第一実施例(図2参照)及び第三実施例(図6参照)と同様、各主羽根9aの間に子羽根9b及び孫羽根9cを備え、且つ各羽根9同士の長さ及び位置が
λ1=(1/3)λ0
λ2=(2/3)λ0
及び
L1=(2/3)L0
L2=(1/3)L0
の関係を満足するよう設定されているが(図2参照)、それぞれ羽根車2に備えた主羽根9a、子羽根9b及び孫羽根9cの枚数が異なっている。すなわち、上記第一実施例では主羽根9a、子羽根9b及び孫羽根9cを8枚ずつ、上記第二実施例では6枚ずつ備えているが、第九実施例(図12参照)では各5枚、第十実施例(図13参照)では各7枚、第十一実施例(図14参照)では各9枚の主羽根9a、子羽根9b及び孫羽根9cを羽根車2上に均等に配置している。
最後に、主羽根9a及び子羽根9b、孫羽根9cの枚数としてはどの程度が好適かを検証する実験を行った。この実験4に用いた第九〜第十一実施例のターボ式ポンプ(図12〜図14参照)は、上記第一実施例(図2参照)及び第三実施例(図6参照)と同様、各主羽根9aの間に子羽根9b及び孫羽根9cを備え、且つ各羽根9同士の長さ及び位置が
λ1=(1/3)λ0
λ2=(2/3)λ0
及び
L1=(2/3)L0
L2=(1/3)L0
の関係を満足するよう設定されているが(図2参照)、それぞれ羽根車2に備えた主羽根9a、子羽根9b及び孫羽根9cの枚数が異なっている。すなわち、上記第一実施例では主羽根9a、子羽根9b及び孫羽根9cを8枚ずつ、上記第二実施例では6枚ずつ備えているが、第九実施例(図12参照)では各5枚、第十実施例(図13参照)では各7枚、第十一実施例(図14参照)では各9枚の主羽根9a、子羽根9b及び孫羽根9cを羽根車2上に均等に配置している。
このように、羽根9の枚数が増えるほど運搬性能は向上する傾向が見られた。この実験4の結果に関する限り、主羽根9a(及び子羽根9b、孫羽根9c)の枚数は多いほど良く、羽根車2あたり6枚以上が特に好適であると言える。ただし、枚数が多すぎると羽根9自体の体積がポンプの容量を圧迫してしまうほか、中央部の入口側流路7(図1参照)付近における負圧が大きくなりすぎるため、ターボ式ポンプの性能上、好適と言える上限は9枚程度であろうと考えられる。
以上のように、上記各実施例においては、周方向に複数の羽根9を備えた羽根車2をケーシング1内で回転させ、入口側流路7から羽根車2の中央部に向かって引き込んだ流体Fを羽根車2の外周へ押し出して出口側流路8から送り出すよう構成したターボ式ポンプに関し、羽根9として、主羽根9a同士の間に該主羽根9aより短い中間羽根9b,9cを2枚ずつ配しているので、中間羽根を各主羽根間に1枚ずつ配した従来のターボ式ポンプと比較して揚程の値を向上させることができる。
また、上記各実施例において、中間羽根9b,9cは、羽根車2の回転方向に関して主羽根9aの直後に位置する子羽根9bと、該子羽根9bの直後に位置し且つ該子羽根9b以下の長さを有する孫羽根9cとで構成されているので、揚程の値を一層向上させることができる。
したがって、上記各実施例によれば、簡単な構成で運搬性能を向上し得る。
尚、本発明のターボ式ポンプは、上述の実施例にのみ限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々変更を加え得ることは勿論である。
1 ケーシング
2 羽根車
8 出口側流路
9 羽根
9a 主羽根
9b 中間羽根(子羽根)
9c 中間羽根(孫羽根)
F 流体
2 羽根車
8 出口側流路
9 羽根
9a 主羽根
9b 中間羽根(子羽根)
9c 中間羽根(孫羽根)
F 流体
Claims (5)
- 周方向に複数の羽根を備えた羽根車をケーシング内で回転させ、入口側流路から前記羽根車の中央部に向かって引き込んだ流体を前記羽根車の外周へ押し出して出口側流路から送り出すよう構成したターボ式ポンプであって、
前記羽根として、主羽根同士の間に該主羽根より短い中間羽根を2枚ずつ配したことを特徴とするターボ式ポンプ。 - 前記中間羽根は、前記羽根車の回転方向に関して前記主羽根の直後に位置する子羽根と、該子羽根の直後に位置し且つ該子羽根以下の長さを有する孫羽根とで構成されることを特徴とする請求項1に記載のターボ式ポンプ。
- 前記主羽根の長さをL0、前記子羽根の長さをL1、前記孫羽根の長さをL2とした場合に、L0、L1及びL2が次の関係を満足することを特徴とする請求項2に記載のターボ式ポンプ。
L2≦L1<L0
0.5≦L1/L0<1
0.05≦L2/L0≦0.66 - 前記主羽根同士の周方向の距離をλ0、前記子羽根と該子羽根の直前に位置する主羽根との間の周方向の距離をλ1、前記孫羽根と該孫羽根の直前に位置する主羽根との間の周方向の距離をλ2とした場合に、λ0、λ1及びλ2が次の関係を満足することを特徴とする請求項2又は3に記載のターボ式ポンプ。
λ1<λ2<λ0
0.25≦λ1/λ0≦0.5 - 前記羽根車に対し備えられる前記主羽根の枚数が6枚以上9枚以下であることを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載のターボ式ポンプ。
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2016
- 2016-09-06 JP JP2016173738A patent/JP2018040275A/ja active Pending
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