JP5638349B2 - 片吸込み渦巻きポンプ - Google Patents
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Description
R−NPSH=αxQ2/3xN4/3x10−5m (1)
但し、α:構造・設計によって異なる実験係数(6.0〜8.0が使用される)
Q:流量(m3/min)
N:回転速度(min−1)
A−NPSH=Ha+hs−hv−hfm (2)
但し、Ha:大気圧(m)
hs:吸込み実揚程(m)押し込みはプラス、吸込みはマイナス
hv:液温に対する飽和蒸気圧(m)
hf:吸込み管の全損失水頭(m)
またはR−NPSHを小さくするかのいずれかである。前者の場合、ポンプと吸込み液面との配置や、吸込み配管(サイズ、長さ)、流体条件等を変更することは、一般的な現場では困難なことであり、運転現場においては、後者のR−NPSHを小さくすることが常套手段である。
同図に示すように、一般的な両吸込み型渦巻きポンプ201は、その組み立て上、ケース(胴体)202を上下水平割りまたは縦割りとするとともに、回転軸203を両持支持とした構造であり、主板213に対して背中合わせにした羽根車210の両側から流体を吸い込ませる構成となっているので、構造が極めて複雑になるという欠点がある。
補助羽根を主板背面に設け、同時にバランスホールを設けたポンプが存在し、流れの方向を変えられたとしても、要求NPSHを低下する手段にはなり得ない。それは、吸込み口からバランスホールを通過し主板背面へ流れる流量が微量だからである。
そこで、本発明は、このような問題点に着目してなされたものであって、要求NPSHを小さくし、吸込み性能を向上させ得る簡単な構造の片吸込み渦巻ポンプ装置を提供することを目的としている。
また、本発明に係る片吸込み渦巻ポンプ装置において、前記貫通孔内に軸流形羽根を設けることは好ましい。このような構成であれば、第二の羽根側での流体の吸込みを助長する上で好適である。
本発明に係る片吸込み型渦巻きポンプの一実施形態の概要図を図1に示す。
同図に示すように、この片吸込み型渦巻きポンプ1は、ケーシング2内に支持された回転軸3が不図示のモータの駆動により回転自在に設けられ、この回転軸3の先端側に羽根車10が片持ち支持されている。なお、本実施形態の羽根車10の構造はセミオープン型(図6(a)参照)とした例である。
ここで、本実施形態では、第一の羽根11と第二の羽根12の形状及び図3に示す幅寸法(b)および厚さ寸法(t)の設計は、能力の異なった2台のポンプ単体を並列運転するのと同様に、それぞれ異ならせて、第一の羽根11と第二の羽根12の性能を変えて流量のバランスをとるものである。具体的には、第二の羽根12の外径は、相互の揚液能力が第一の羽根側の能力に対して第二の羽根側の能力が勝るように第一の羽根11の外径よりも大きくなっている。
面積の広いF1流れの流量>開口面積の狭いF2流れの流量となることは明白である。開口面積が狭ければ、流体が通過する際の損失抵抗は大きくなるからである。また、主板13に設けた単一または複数の第二流路30への流体は、第二流路30が回転しながら分流するために水力学的な損失も生じる。よって、主板表裏の羽根11,12の出口径比を違えることが、上記の不等号をイコールに近づける簡単な手段となる。そこで、本実施形態では、第一の羽根11の能力に対して第二の羽根12の能力が勝るように構成している。すなわち、第二の羽根12の外径>第一の羽根11の外径とする。
上述した渦巻きポンプ1は、片吸込み型を採用しているので、一般の両吸込み型ポンプに比べて、構造が簡単で分解、組み立てが容易であるばかりでなく、製造費用を安くすることが可能である。また、上述した従来技術のバランスホールや補助羽根と同様に、軸封装置40の減圧と軸方向推力の軽減が図れる。また、耐摩耗性材料や耐食性材料を羽根車10に使用することによって、スラリーやサンド等や化学液の流体などの流体全般に亘って使用することが可能である。
以上説明したように、この片吸込み渦巻ポンプ装置1によれば、簡単な構造によって、要求NPSHを小さくし、吸込み性能を向上させることができる。
例えば、上記実施形態では、第二の羽根12の外径は、第一の羽根11の外径よりも大きく構成した例で説明したが、これに加え、図4と図5に示すような、軸流形羽根15を第二流路30内に設け、第二の羽根12側の吸込みを助長する構成とすることができる。このような構成とすれば、第二の羽根12側での流体の吸込みを助長する上で好適である
。
2 ケーシング
3 回転軸
4 吸込口
5 吐出口
10 羽根車
11 第一の羽根
12 第二の羽根
13 主板
14 側板
15 軸流形羽根
20 主流路
30 第二流路
40 軸封装置
F 流体
F1 主流路への流体の流れ
F2 第二流路への流体の流れ
Claims (2)
- ケーシング内の回転軸の先端側に支持される羽根車と、該羽根車の背面側に配された軸封装置とを有し、前記羽根車の回転軸方向に設けた一つの吸込口から流体を吸い込んでその流体を、主流路を介して羽根車の回転円周方向の吐出口から吐出する片吸込み渦巻ポンプ装置であって、
前記羽根車は、主板と、該主板の吸込口側を向く面に設けられた第一の羽根と、該主板の軸封装置側を向く面に設けられた第二の羽根とを有し、
前記羽根車の基端部には、前記主板の吸込口側から吐出口側への流路となる単一または複数の貫通孔が第二流路として形成されており、該第二流路の開口面積の総和は、前記主流路の開口面積よりも小さく、且つ前記第二の羽根の外径は、相互の揚液能力が第一の羽根側の能力に対して第二の羽根側の能力が勝るように前記第一の羽根の外径よりも大きくなっていることを特徴とする片吸込み渦巻ポンプ装置。 - 前記貫通孔内には、軸流形羽根が設けられていることを特徴とする請求項1に記載の片吸込み渦巻ポンプ装置。
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2010247693A JP5638349B2 (ja) | 2010-11-04 | 2010-11-04 | 片吸込み渦巻きポンプ |
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