JP2960909B2 - 田植機 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は田植機において、苗の植
え付けと同時に圃場面に薬剤を散布する薬剤散布装置を
装備する場合の構成に関する。

【０００２】

【従来の技術】田植機に装備される薬剤散布装置として
は、薬剤を貯留するホッパ、ホッパから薬剤を繰出す繰
出し機構、繰出された薬剤を回転によって飛散させる回
転体、回転体によって飛散された薬剤を拡散させて圃場
面に落下案内するガイド部材を備えて構成されたものが
ある。これにより、苗の植え付けと同時に、回転体によ
って飛散された薬剤が、ガイド部材によって拡散されな
がら圃場面に散布されていく。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】田植機の苗植付装置に
おいては一般に、複数の植付機構のうちの右側の植付機
構を作動及び停止操作自在なクラッチ機構、及び左側の
植付機構を作動及び停止操作自在なクラッチ機構を備え
て、右側又は左側の植付機構が作動する部分条植付状
態、及び全ての植付機構が作動する全条植付状態を設定
できるように構成されている。

【０００４】この場合、薬剤散布装置の繰出し機構にお
いて、薬剤の繰出し量を全条植付状態に対応するように
設定しておくと、部分条植付状態を設定した状態で苗の
植付作業を行う際、圃場面への薬剤の散布量が多くなり
過ぎることがあるので、薬剤散布装置の繰出し機構にお
いて、薬剤の繰出し量を変更操作できるように構成する
必要がある。本発明は田植機に薬剤散布装置を装備した
際に、薬剤散布装置の繰出し機構において薬剤の繰出し
量を変更操作できるように構成した場合、薬剤の繰出し
量の変更操作が適切に行われるように構成することを目
的としている。

【０００５】

【課題を解決するための手段】本発明の特徴は、以上の
ような田植機において、次のように構成することにあ
る。 ［１］薬剤を貯留するホッパと、ホッパから薬剤を繰出
す繰出し機構と、繰出された薬剤を回転によって飛散さ
せる回転体と、回転体によって飛散された薬剤を拡散さ
せて圃場面に落下案内するガイド部材とを備えて構成さ
れた薬剤散布装置を備え、植付条に対応した複数の植付
機構のうち、右側の植付機構を作動及び停止操作自在な
クラッチ機構と、左側の植付機構を作動及び停止操作自
在なクラッチ機構と、右側の植付機構の動力を繰出し機
構に伝達する連係機構と、左側の植付機構の動力を繰出
し機構に伝達する連係機構とを備えて、右側及び左側の
植付機構の動力により繰出し機構が駆動されるように、
且つ、右側又は左側の植付機構が停止操作されると、繰
出し機構の薬剤の繰出し量が、右側及び左側の植付機構
の両方が作動している状態での繰出し機構の薬剤の繰出
し量よりも、少なくなるように連係してある。

【０００６】 ［２］前項［１］の構成において、略全ての植付条の圃
場面に薬剤を案内する全散布状態、及び右側又は左側の
植付条の圃場面に薬剤を案内する部分散布状態を設定自
在に構成して、右側又は左側の植付機構が停止操作され
ると、作動する右側又は左側の植付機構の植付条の圃場
面に薬剤が散布される部分散布状態が設定され、右側及
び左側の植付機構の両方が作動していると、全散布状態
が設定されるように連係してある。

【０００７】 ［３］前項［２］の構成において、略全ての植付条の圃
場面に薬剤を案内する姿勢、及び右側又は左側の植付条
の圃場面に薬剤を案内する姿勢に切換操作自在な案内部
材により、全散布状態及び部分散布状態を設定可能に構
成してある。

【０００８】

【作用】

［Ｉ］請求項１の特徴によると、右側及び左側の植付機
構が作動する全条植付状態において、右側及び左側の植
付機構の両方の動力が薬剤散布装置の繰出し機構に伝達
されて、繰出し機構が薬剤を繰出している。従って、ク
ラッチ機構により例えば右側の植付機構が停止操作され
て部分条植付状態が設定されると、作動する左側の植付
機構の動力が繰出し機構に伝達されるが、右側の植付機
構の動力は繰出し機構に伝達されない状態となるので、
右側の植付機構の動力が伝達されない分だけ、繰出し機
構の薬剤の繰出し量が少なくなる。

【０００９】このようにクラッチ機構により部分条植付
状態を設定すると、部分条植付状態における繰出し機構
の薬剤の繰出し量が、全条植付状態における繰出し機構
の薬剤の繰出し量よりも少なくなる。これにより、部分
条植付状態における繰出し機構の薬剤の繰出し量が、全
条植付状態における繰出し機構の薬剤の繰出し量よりも
少ない状態に忘れられることなく設定されるのであり、
クラッチ機構の操作とは別に繰出し機構の薬剤の繰出し
量を調節すると言う操作を行う必要がない。

【００１０】 ［ＩＩ］請求項２の特徴によると、請求項１の場合と同
様に前項［Ｉ］に記載の「作用」を備えており、これに
加えて以下のような「作用」を備えている。前述の「発
明が解決しようとする課題」に記載のように、繰出し機
構の薬剤の繰出し量を全条植付状態に対応するように設
定している場合、右側又は左側の植付機構を停止操作し
て部分条植付状態を設定すると、圃場面への薬剤の散布
量が多くなり過ぎるのに加えて、苗が植え付けられてい
ない圃場面にも薬剤が散布される状態となる。このよう
に、苗が植え付けられていない圃場面に薬剤が散布され
るような状態になると、この後に前述の圃場面を田植機
が走行して苗の植え付けを行えば、既に薬剤が散布され
ている圃場面に苗が植え付けられる状態となって、植え
付けられる苗の根に薬剤が付着するおそれがあり、苗の
成長が妨げられる薬害の発生するおそれがある。

【００１１】請求項２の特徴によると、略全ての植付条
の圃場面に薬剤を案内する全散布状態、及び右側又は左
側の植付条の圃場面に薬剤を案内する部分散布状態を設
定することができ、右側又は左側の植付機構が停止操作
されて部分条植付状態が設定されると、作動する右側又
は左側の植付機構の植付条の圃場面に薬剤が散布される
部分散布状態が設定され、右側及び左側の植付機構の両
方が作動する全条植付状態が設定されると、全散布状態
が設定される。

【００１２】このように請求項２の特徴によると、右側
又は左側の植付機構が停止操作された部分条植付状態に
おいて、作動する右側又は左側の植付機構の植付条の圃
場面に薬剤が散布される部分散布状態が設定されること
により、苗が植え付けられていない圃場面に薬剤が散布
されると言うような状態を避けることができる。さらに
前項［Ｉ］に記載のように、部分散布状態が設定される
と、部分散布状態における繰出し機構の薬剤の繰出し量
（薬剤の散布量）が、全散布状態における繰出し機構の
薬剤の繰出し量（薬剤の散布量）よりも少なくなるの
で、部分散布状態において全散布状態よりも狭い範囲
に、多くの薬剤が集中して散布されると言う状態を避け
ることができる。

【００１３】請求項２の特徴によれば、クラッチ機構に
より全条植付状態を設定すると全散布状態が設定され、
クラッチ機構により部分条植付状態を設定すると、作動
する右側又は左側の植付機構の植付条の圃場面に薬剤が
散布される部分散布状態が設定される。これにより、全
条植付状態を設定すれば、忘れられることなく全散布状
態が設定され、部分条植付状態を設定すれば、忘れられ
ることなく部分散布状態が設定されるようになるので、
例えば全条植付状態が設定されているのに、部分散布状
態が設定されると言うような状態を避けることができ
る。

【００１４】 ［ＩＩＩ］請求項３の特徴によると、請求項２の場合と
同様に，前項［Ｉ］［ＩＩ］に記載の「作用」を備えて
おりこれに加えて以下のような「作用」を備えている。
請求項３の特徴によると、姿勢の切換操作自在な案内部
材により全散布状態及び部分散布状態を設定できるの
で、全散布状態及び部分散布状態を設定する構造を、簡
素に構成することが可能になる。

【００１５】

【発明の効果】請求項１の特徴によると、田植機におい
て薬剤散布装置を装備した場合、クラッチ機構により部
分条植付状態を設定すると、部分条植付状態における繰
出し機構の薬剤の繰出し量が、全条植付状態における繰
出し機構の薬剤の繰出し量よりも少なくなるように構成
することによって、部分条植付状態において適切な散布
量で薬剤が散布されるようになり、部分条植付状態で薬
剤が散布され過ぎると言う状態を未然に防止することが
できて、作業性を向上させることができた。

【００１６】請求項２の特徴によると、請求項１の場合
と同様に前述の請求項１の「発明の効果」を備えてお
り、この「発明の効果」に加えて以下のような「発明の
効果」を備えている。請求項２の特徴によると、部分条
植付状態において部分散布状態が設定されることによ
り、苗が植え付けられていない圃場面に薬剤が散布され
ると言うような状態を避けることができるようになっ
て、苗が植え付けられていない圃場面にまで薬剤を散布
してしまうことによる薬剤の無駄及び薬害を、未然に防
止することができた。さらに、部分散布状態の設定によ
り繰出し機構の薬剤の繰出し量（薬剤の散布量）が少な
くなるので、部分散布状態において狭い範囲への薬剤の
過剰な散布による薬剤の無駄及び薬害も、未然に防止す
ることができた。請求項２の特徴によると、全条植付状
態を設定すれば忘れられることなく全散布状態が設定さ
れ、部分条植付状態を設定すれば忘れられることなく部
分散布状態が設定されるようになるので、例えば全条植
付状態が設定されているのに、部分散布状態が設定され
ると言うような状態を避けることができるようになっ
て、作業性を向上させることができた。

【００１７】請求項３の特徴によると、請求項２の場合
と同様に前述の請求項２の「発明の効果」を備えてお
り、この「発明の効果」に加えて以下のような「発明の
効果」を備えている。請求項３の特徴によると、姿勢の
切換操作自在な案内部材により、全散布状態及び部分散
布状態を設定する構造を簡素に構成することが可能にな
って、構造の簡素化の面で有利なものとなった。

【００１８】

【実施例】図１０に本発明に係る乗用型の田植機を示し
ている。この田植機は乗用型の走行機体１の後部に、昇
降駆動されるリンク機構２を介して苗植付装置３を連結
して、苗植付装置３の後部に施肥装置４を取り付け、施
肥装置４の後方に薬剤散布装置５を備えて構成されてい
る。

【００１９】苗植付装置３は、図３及び図４に示すよう
に、苗を載置する後下り傾斜姿勢の苗のせ台６を、フレ
ーム兼用の植付伝動ケース７に一定ストロークで往復横
移動自在に取り付け、植付伝動ケース７から後方に向け
て一体に延設した３個のチェーンケース８の後部両側に
植付機構９を備えて、６条植付け型式に構成されてい
る。

【００２０】チェーンケース８の後部の横軸芯Ｘ１周り
で回動駆動される回転ケース１０の両端に植付爪１１を
備え、回転ケース１０の回転に伴い植付爪１１が楕円軌
跡を描きながら苗を切り出して圃場に植え付けるよう
に、植付機構９が構成されている。図３及び図５に示す
ように、植付伝動ケース７及びチェーンケース８に、植
付機構９に対する動力を各別に断続するクラッチ機構Ｃ
が内装されて、クラッチ機構Ｃの入切操作を、苗のせ台
６の前面側に配置した各条クラッチレバー１２の人為操
作により行うように構成されており、一部の植付機構９
が作動する部分条植付状態、及び全ての植付機構９が作
動する全条植付状態に設定自在に構成されている。

【００２１】図９に示すように、植付伝動ケース７及び
チェーンケース８に、植付機構９の停止時において、回
転ケース１０を略水平姿勢に維持する停止姿勢規制機構
Ａが備えられている。クラッチ機構Ｃのシフトフォーク
４１と一体的に揺動する係止片４２を備え、クラッチ機
構Ｃの従動軸４３に係止片４２が係合することで所定位
置に姿勢規制する係合部材４４を取り付けて、停止姿勢
規制機構Ａが構成されており、従動軸４３と植付機構９
とを１／２減速チェーン伝動機構（図示せず）により連
結して、回転ケース１０が１８０°の位相差毎に停止可
能に構成されている。

【００２２】図３，４，５に示すように、薬剤散布装置
５は、中央上部に粉粒体の薬剤を貯留するホッパ１３、
ホッパ１３の下方に所定量の薬剤を繰出す繰出し機構１
４を備えており、繰出された薬剤を略全ての植付条に拡
散させるように、横方向に長く延出されて下方が開放さ
れた略箱形状に形成されたガイド部材１５を備えて構成
されている。チェーンケース８の後部から延出された支
持フレーム１６に、ガイド部材１５が連結されている。

【００２３】図６，７，８に示すようにホッパ１３の下
方に、薬剤通過用の透孔１７を周方向に沿って一定ピッ
チで多数形成した回転円板型の繰出し部材１８を備え、
透孔１７の通過箇所においてホッパ１３に薬剤供給口１
９を形成しており、底板上を摺接回動可能に繰出し部材
１８が構成されている。透孔１７の通過箇所で薬剤供給
口１９から周方向にずれた位置において、底板に落下孔
２１を形成し、繰出し部材１８を間欠的に回動させるこ
とで、各透孔１７内の薬剤が下方に繰出されるように構
成されている。落下した薬剤は案内筒４５を介して下方
の回転体３３の上方に落下する。回転体３３は、電動モ
ータ３２により縦軸芯周りで高速回転する円板であり、
径方向に延びる回転羽根３４が回転体３３に立設されて
いる。以上の構造により、薬剤は回転羽根３４によって
跳ね飛ばされ、略箱形状のガイド部材１５の内面によっ
て、略全ての植付条に亘り拡散されて圃場面に散布され
る（全散布状態に対応）（図５参照）。

【００２４】図４，５，６に示すようにガイド部材１５
の内部に、左右一対のシャッタ部材４６（案内部材に相
当）が揺動開閉自在に備えられている。シャッタ部材４
６はガイド部材１５の前壁１５ａに略沿う縦軸芯周り
に、前後向き姿勢でガイド部材１５内の拡散領域を遮閉
する作用位置と、横向き姿勢で前壁１５ａに沿う非作用
位置とに揺動操作可能に構成されており、左右の各条ク
ラッチレバー１２とワイヤ４７を介して連動連結されて
いる。これにより、クラッチ機構Ｃが切り操作された植
付機構９側の植付条の圃場面に対して薬剤の散布を行わ
ないように、シャッタ部材４６を作用位置に設定するこ
とができる（部分散布状態に対応）。

【００２５】図４に示すようにガイド部材１５の両横側
端部に、走行機体１の運転部４８（図１０参照）から目
視することができるマーカ４９が延出されており、施肥
装置４によって死角となる薬剤散布装置５の位置を運転
者が確認できるようにして、畦際での苗植付装置３の昇
降操作時に薬剤散布装置５が畦に衝突するのを、防止で
きるように構成されている。

【００２６】次に繰出し部材１８の駆動構造について説
明する。図１，６，８に示すように、繰出し部材１８の
縦向きの駆動軸２３と右側及び左側の植付機構９とを連
動連結し、回転運動を往復揺動運動に変換して、一方向
クラッチ３０により透孔１７のピッチの相当量ずつ、繰
出し部材１８を間欠的に回動させるように構成されてい
る。図１及び図３に示すように、左側のチェーンケース
８により駆動される植付機構９の回転ケース１０の側部
において、植付爪１１の両端に亘って架設されたブラケ
ット２４の途中部位で横軸芯Ｘ１から所定量だけ偏芯し
た位置と、支持フレーム１６の途中部位に枢支した揺動
アーム２６（連係機構に相当）の一端とを、押引ロッド
２７（連係機構に相当）を介して連結し、揺動アーム２
６の他端と駆動軸２３に取り付られけた一方向クラッチ
３０とを、ワイヤ３１（連係機構に相当）で連動連結し
て、回転ケース１０の半回転での引き操作に伴って、繰
出し部材１８を間欠的に回動させるように構成されてい
る。右側の植付機構９と駆動軸２３に取り付けられた他
方の一方向クラッチ３０とが、前述と同様な連係構造に
より連動連結されている。

【００２７】以上のように連係構造を２系統備えること
で、部分条植付状態を設定する際においても、常に薬剤
の繰出しが行えるようにしている。図１に示すように、
例えばクラッチ機構Ｃにより、右側の植付機構９を停止
操作して部分条植付状態を設定する場合、停止側となる
右側の植付機構９と押引ロッド２７との連結位置Ｐ２
と、作動側となる左側の植付機構９と押引ロッド２７と
の連結位置Ｐ１とを、回転ケース１０の回転方向に略９
０°位置ずれさせている。

【００２８】このように構成すると左側の植付機構９に
よる繰出し部材１８の駆動特性は、図２のラインＬ１に
示す特性となり、右側の植付機構９による駆動特性は図
２のラインＬ２に示す特性となって、ラインＬ１，Ｌ２
の合成された駆動特性は図２の斜線で示すものとなる
（全散布状態での薬剤の繰出し量に対応）。従って、例
えば右側のクラッチ機構Ｃを切り操作した後（部分散布
状態での薬剤の繰出し量に対応）、再び全条植付状態を
設定する際、右側及び左側の植付機構９の回転位相が１
８０°ずれた場合でも、駆動特性は図２に示すものと同
一となり、薬剤の繰出し量が変化することはない。

【００２９】尚、特許請求の範囲の項に図面との対照を
便利にする為に符号を記すが、該記入により本発明は添
付図面の構成に限定されるものではない。

【図面の簡単な説明】

【図１】薬剤散布装置の繰出し部材と植付機構との連係
構造を示す図

【図２】繰出し部材の駆動特性を示す図

【図３】苗植付装置、施肥装置及び薬剤散布装置の側面
図

【図４】苗植付装置、施肥装置及び薬剤散布装置の背面
図

【図５】苗植付装置、施肥装置及び薬剤散布装置の平面
図

【図６】薬剤散布装置における繰出し機構付近の縦断側
面図

【図７】図６をＶＩＩ−ＶＩＩ方向から見た断面図

【図８】図６をＶＩＩＩ−ＶＩＩＩ方向から見た断面図

【図９】クラッチ機構の断面図

【図１０】田植機の全体側面図

【符号の説明】

５ 薬剤散布装置 ９ 植付機構 １３ ホッパ １４ 繰出し機構 １５ ガイド部材 ２６，２７，３１ 連係機構 ３３ 回転体 ４６ 案内部材 Ｃ クラッチ機構

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 富田 幸蔵 広島県高田郡吉田町大字山手739番地の ６ 株式会社啓文社製作所内 (72)発明者 早瀬 和幸 広島県高田郡吉田町大字山手739番地の ６ 株式会社啓文社製作所内 (72)発明者 門出 剛 広島県高田郡吉田町大字山手739番地の ６ 株式会社啓文社製作所内 (56)参考文献 実開 昭61−197882（ＪＰ，Ｕ) 実開 昭53−117421（ＪＰ，Ｕ) 実開 昭54−170319（ＪＰ，Ｕ) 実開 昭54−137572（ＪＰ，Ｕ) 実開 昭54−84222（ＪＰ，Ｕ) 特公 昭48−27764（ＪＰ，Ｂ１) 実公 昭39−14988（ＪＰ，Ｙ１) (58)調査した分野(Int.Cl.⁶，ＤＢ名) A01M 9/00 A01C 11/00 302 A01C 17/00 A01C 19/00

Claims (3)

(57)【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 薬剤を貯留するホッパ（１３）と、前記
   ホッパ（１３）から薬剤を繰出す繰出し機構（１４）
   と、繰出された薬剤を回転によって飛散させる回転体
   （３３）と、前記回転体（３３）によって飛散された薬
   剤を拡散させて圃場面に落下案内するガイド部材（１
   ５）とを備えて構成された薬剤散布装置（５）を備え、 植付条に対応した複数の植付機構（９）のうち、右側の
   植付機構（９）を作動及び停止操作自在なクラッチ機構
   （Ｃ）と、左側の植付機構（９）を作動及び停止操作自
   在なクラッチ機構（Ｃ）と、前記右側の植付機構（９）
   の動力を前記繰出し機構（１４）に伝達する連係機構
   （２６），（２７），（３１）と、前記左側の植付機構
   （９）の動力を前記繰出し機構（１４）に伝達する連係
   機構（２６），（２７），（３１）とを備えて、 前記右側及び左側の植付機構（９）の動力により前記繰
   出し機構（９）が駆動されるように、且つ、前記右側又
   は左側の植付機構（９）が停止操作されると、前記繰出
   し機構（１４）の薬剤の繰出し量が、前記右側及び左側
   の植付機構（９）の両方が作動している状態での前記繰
   出し機構（１４）の薬剤の繰出し量よりも、少なくなる
   ように連係してある田植機。
2. 【請求項２】 略全ての植付条の圃場面に薬剤を案内す
   る全散布状態、及び右側又は左側の植付条の圃場面に薬
   剤を案内する部分散布状態を設定自在に構成して、 前記右側又は左側の植付機構（９）が停止操作される
   と、作動する右側又は左側の植付機構（９）の植付条の
   圃場面に薬剤が散布される部分散布状態が設定され、前
   記右側及び左側の植付機構（９）の両方が作動している
   と、全散布状態が設定されるように連係してある請求項
   １記載の田植機。
3. 【請求項３】 略全ての植付条の圃場面に薬剤を案内す
   る姿勢、及び右側又は左側の植付条の圃場面に薬剤を案
   内する姿勢に切換操作自在な案内部材（４６）により、
   全散布状態及び部分散布状態を設定可能に構成してある
   請求項２記載 の田植機。