JP2960354B2 - 自動販売機における商品取出口の扉機構 - Google Patents

自動販売機における商品取出口の扉機構

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JP2960354B2
JP2960354B2 JP22146696A JP22146696A JP2960354B2 JP 2960354 B2 JP2960354 B2 JP 2960354B2 JP 22146696 A JP22146696 A JP 22146696A JP 22146696 A JP22146696 A JP 22146696A JP 2960354 B2 JP2960354 B2 JP 2960354B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、自動販売機の商品
取出口に設けられた扉機構に関し、特に手動開放と自重
またはバネ付勢による自動閉鎖を可能とする扉板を備え
た扉機構に関するものである。
【0002】
【従来の技術】図13は自動販売機の正面図を示すもの
で、同図において、101は前面扉、102はサンプル
展示室、103は商品選択ボタン、104は紙幣投入
口、105は硬貨投入口、106は表示パネル、107
は返却レバー、108は硬貨返却口、109は錠付きの
前面扉開閉レバー、110は商品取出口、111は商品
取出口110を開閉自在に覆う扉板である。
【0003】図14に拡大側面図を示すように、上記の
扉板111は透明樹脂から横長矩形状に形成され、その
上部に設けられた軸112の端部を商品取出口110内
側の支持板に回動自在に支持されており、前面側への手
動開放(図中2点鎖線参照)と自重による自動閉鎖を可
能としている。ちなみに、扉板111の自動閉鎖にはバ
ネ付勢力を利用したものもある。
【0004】また、商品取出口110の下部には、閉鎖
状態にある扉板111が当接するゴム等の緩衝材113
が設けられており、該緩衝材113によって扉板111
が閉鎖する際の衝撃及び衝撃音を緩和している。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上記従来の扉機構で
は、一方の手で扉板111を持ち上げて開放状態を維持
したまま、他方の手で商品を商品取出口110から取り
出す必要があるが、開放状態にある扉板111から手を
離すと同時に該扉板111が自動的に閉鎖してしまうた
め、手を離すタイミングが早すぎると商品を掴んだ手が
扉板111によって挟まれてしまったり、閉鎖途中の扉
板111に手をぶつけてしまう等の問題がある。最近の
自動販売機では、デザインやコストダウン等の関係から
扉板111自体が大型化,単板化される傾向にあるた
め、上記の問題はより顕著且つ頻繁に発生し易い。
【0006】本発明は上記事情に鑑みてなされたもの
で、その目的とするところは、商品取出口からの商品取
り出しを良好に行うことができる、自動販売機における
商品取出口の扉機構を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明は、自動販売機の商品取出口に、手動開放と
自重またはバネ付勢力等による自動閉鎖を可能とする扉
板を備えた扉機構において、所定の回動抵抗を付与可能
な制動器のシャフトと扉板の軸とを同軸上に連結して該
制動器を取出口内側の支持板に固着すると共に、制動器
のシャフトと扉板の軸との連結部分を覆う筒状カバーを
同一支持板に固着した、ことをその主たる特徴としてい
る。
【0008】本発明に係る扉機構によれば、開放された
扉板が自動閉鎖する過程では、制動器による制動作用を
軸に付与してその閉鎖速度を低下させることができ、扉
板の閉鎖速度を低下させることによって閉鎖時の衝撃音
を低減できる。また、扉板の軸と制動器のシャフトとの
連結部分を筒状カバーで覆うことにより、自動販売機が
路上に設置され商品取出口に向かって泥水や雨水が飛散
したり風が吹き付けるような場合でも、該筒状カバーに
よって軸とシャフトとの連結部分及び制動器内への水及
び塵埃の侵入を防止できる。
【0009】
【発明の実施の形態】
[第1の実施形態]図1乃至図4は本発明の第1の実施
形態を示すもので、同図において、1は扉板、2は制動
器、3はブッシュ、4は軟質リング、5はカバー、6は
支持板、Aは商品取出口である。
【0010】扉板1は、透明樹脂から横長矩形状に形成
されており、その上部両端には円柱状の軸1aが互いの
軸心が一致するように一体に形成されている。また、一
対の軸1aのうち制動器側の軸1aの端面中心部には、
制動器2のシャフト断面形状に合致した断面小判形状の
嵌合穴1bが形成されている。
【0011】制動器2は、図4に示すように、有底円筒
形状のシリンダ2aと、該シリンダ2aの外面に一体形
成された一対の取付フランジ2bと、取付フランジ2b
それぞれに形成されたネジ挿通孔2cと、シリンダ2a
の内面中心に設けられた中心軸2dと、中心軸2dに支
持された状態でシリンダ2a内に回動自在に配置された
断面小判形状のピストン2eと、ピストン2eの一端中
心に設けられた断面小判形状のシャフト2fと、ピスト
ン2eが収容されたシリンダ2aの開口を塞ぐ蓋板2g
と、蓋板2gの中心に形成されたシャフト挿通孔2h
と、シャフト2fに外嵌されたOリング2iと、ピスト
ン2eとシリンダ2aとの隙間及びピストン2e内の空
隙に充填されたオイル等の粘性体(図示省略)とから構
成されており、ピストン2eの回動に粘性体による抵抗
を与えることにより、シャフト2fに加えられる回動力
に対して一定の抵抗力を付与して制動することができ
る。ちなみに、本実施形態では、制動器2が発揮し得る
抵抗力を扉板1が自重によって自動閉鎖するときの力よ
りも小さく設定してある。この制動器2はシャフト2f
を軸1aの嵌合穴1bに嵌合され、これにより軸1aと
シャフト2fとは相互に回転不能に連結されている。
【0012】ブッシュ3は、軸1bの外径よりも僅かに
大きな内径を有する円筒形状を成し、一端に環状鍔3a
を有している。このブッシュ3は、カバー5のブッシュ
支持孔5cに挿通配置され、同状態で扉板1の制動器側
の軸1aを回動自在に支持している。
【0013】軟質リング4は、スポンジ等の軟質材料か
ら円筒形状に形成され、その一面を接着剤,粘着剤等に
よってブッシュ3の環状鍔3aの面に同心状に接着され
ている。この軟質リング4は、制動器2とブッシュ3と
の隙間または制動器2とカバー5との隙間に圧縮状態で
介装され、軸1aとシャフト2fの連結部分を覆ってい
る。
【0014】カバー5は、制動器2のシリンダ2aの外
径よりも大きな内形(断面矩形状)を有する有底角筒形
状を成し、開口端上下に一対の取付フランジ5aを有し
ている。また、取付フランジ5aそれぞれにはネジ取付
孔5bが形成され、底面中心部にはブッシュ3の外径と
一致したブッシュ支持孔5cが形成されている。このカ
バー5は、ブッシュ3をブッシュ支持孔5cで支持する
と共に、軸1aとシャフト2fとの連結部分を覆ってい
る。
【0015】支持板6は、商品取出口Aの内側左右に平
行に設けられており、一対の支持板6のうち非制動器側
の支持板6には軸1aが回動自在に挿通されるブッシュ
(符号なし)が設けられている。また、制動器側の支持
板6には、矩形状の切り欠き6aが形成され、その上下
位置にはネジ挿通孔6bがそれぞれ形成されている。こ
の制動器側の支持板6の切り欠き部分には、制動器2の
取付フランジ2bとカバー5の取付フランジ5aとが対
向状態で取り付けられる。
【0016】ここで、上記扉機構の組付手順について説
明する。まず、軟質リング4が接着されたブッシュ3を
カバー5のブッシュ支持孔5cに挿入し、同状態で該ブ
ッシュ3を扉板1における制動器側の軸1aに外嵌す
る。次に、扉板1における非制動器側の軸1aを支持板
6のブッシュに挿入し、カバー5のネジ取付孔5bを支
持板6のネジ挿通孔6bに位置合わせする。次に、制動
器2のシャフト2fをブッシュ3内に位置する軸1aの
嵌合穴1bに嵌合し、該制動器2のネジ挿通孔2cを支
持板6のネジ挿通孔6bに位置合わせする。最後に、制
動器2及び支持板6のネジ挿通孔2c,6bを介してカ
バー5のネジ取付孔5bにネジNをねじ込んで固定す
る。同状態では、軟質リング4は制動器2とブッシュ3
に挟み込まれてやや圧縮される。
【0017】以下に、上記扉機構の動作について説明す
る。商品販売口Aから商品を取り出すときには、一方の
手で扉板1を持ち上げて該扉板1を開放させる。本実施
形態の扉機構では、扉板1を開放方向に回動するときも
制動器2による制動作用が軸1aに付与されるが、該制
動作用は扉板1の自重閉鎖を制動する程度の小さなもの
であるため、人間が扉板1を開放するときの支障とはな
らない。
【0018】次いで、扉板1の開放状態を維持したま
ま、他方の手で商品を商品取出口Aから取り出し、開放
状態の扉板1から手を離す。扉板1は自重によって自動
的に閉鎖しようとするが、扉板1が閉鎖方向に回動する
ときには制動器2による制動作用が軸1aに付与され、
これにより扉板1は非制動時よりも格段低い一定速度で
ゆっくりと閉じる。
【0019】本実施形態の扉機構によれば、開放された
扉板1が自動閉鎖する過程では、制動器2による制動作
用を軸1aに付与してその閉鎖速度を低下させることが
できるので、従来のように扉板1が自重によって勢いよ
く閉まることがない。依って、商品を完全に取り出す前
に扉板1から手を離してしまった場合でも商品を掴んだ
手が扉板1によって挟まれることはなく、また閉鎖途中
の扉板1に手をぶつけてしまうこともなく、商品取出口
Aからの商品取り出しを極めて良好に行える利点があ
る。
【0020】また、扉板1の閉鎖速度を低下させること
によって閉鎖時の衝撃音を低減できるので、夜間におけ
る扉板閉鎖音が騒音として問題視されている住宅地等で
も自動販売機の設置が十分に可能となる。
【0021】さらに、扉板1の軸1aと制動器2のシャ
フト2fとの連結部分をカバー5で覆ってあるので、自
動販売機が路上に設置され商品取出口Aに向かって泥水
や雨水が飛散したり風が吹き付けるような場合でも、軸
1aとシャフト2fとの連結部分及び制動器2内への水
及び塵埃の侵入を防止して、機能信頼性を良好に維持で
きる利点がある。
【0022】さらにまた、扉板1の軸1aと制動器2の
シャフト2fとの連結部分を軟質リング4で覆うと共
に、該軟質リング4によって制動器2とブッシュ3との
隙間または制動器2とカバー5との隙間を軟質リング4
で塞いであるので、カバー5との協働によって、軸1a
とシャフト2fとの連結部分及び制動器2内への水及び
塵埃の侵入をより確実に防止できる利点がある。
【0023】さらにまた、扉板1の軸1aを回動自在に
支持するブッシュ3をカバー5の中心部に挿通配置して
あるので、扉板1の軸1aと制動器2のシャフト2fと
の連結部分をカバー5で覆った状態で、扉板1の軸1a
を安定に支持できる利点がある。
【0024】[第2の実施形態]図5及び図6は本発明
の第2の実施形態を示すもので、本実施形態が第1の実
施形態と異なるところは、扉板1と制動器2との連結に
中継軸7を用いた点にある。
【0025】扉板1は、透明樹脂から横長矩形状に形成
されており、その上部には金属製の軸1cが両端を突出
した状態で貫通固定されている。また、軸1cの制動器
側の突出部分には回り止め突起1dが形成されている。
【0026】中継軸7は、軸1cの外径と一致した内径
を有する有底円筒形状を成し、開口端に回り止め突起1
dが嵌入する回り止め溝7aを有している。また、中継
軸7はブッシュ3の内径よりも僅かに小さな外径を有す
る円柱部分7bを有しており、該円柱部分7bの端面中
心部には、制動器2のシャフト断面形状に合致した断面
小判形状の嵌合穴7cが形成されている。
【0027】他の構成は第1の実施形態と同じであるた
め、同一符号を用いその説明を省略する。また、扉機構
の動作も第1の実施形態と同様であるためその説明を省
略する。
【0028】ここで、上記扉機構の組付手順について説
明する。まず、軟質リング4が接着されたブッシュ3を
カバー5のブッシュ支持孔5cに挿入し、また扉板1に
おける軸1cの制動器側の突出部分に突起1dと溝7a
が整合するように中継軸7を嵌合し、同状態で該ブッシ
ュ3を中継軸7の円柱部分7bに外嵌する。次に、扉板
1における軸1cの非制動器側の突出部分を支持板6の
ブッシュに挿入し、カバー5のネジ取付孔5bを支持板
6のネジ挿通孔6bに位置合わせする。次に、制動器2
のシャフト2fをブッシュ3内に位置する中継軸7の嵌
合穴7cに嵌合し、該制動器2のネジ挿通孔2cを支持
板6のネジ挿通孔6bに位置合わせする。最後に、制動
器2及び支持板6のネジ挿通孔2c,6bを介してカバ
ー5のネジ取付孔5bにネジNをねじ込んで固定する。
同状態では、軟質リング4は制動器2とブッシュ3に挟
み込まれてやや圧縮される。
【0029】本実施形態の扉機構によれば、外径が小さ
くても剛性が確保できる金属製の軸1cを用い、該軸1
cと制動器2のシャフト2fとの連結を中継軸7を介し
て行っているので、扉板1に軸を一体成形するだけの厚
みが取れない場合でも扉板1と制動器2との連結を堅牢
に行える利点がある。他の効果は第1の実施形態の扉機
構と同様である。
【0030】[第3の実施形態]図7及び図8は本発明
の第3の実施形態を示すもので、本実施形態が第2の実
施形態と異なるところは、軸1cから回り止め突起1d
を、中継軸7から回り止め溝7aをそれぞれ排除し、中
継軸7の開口端に、扉板1の板部分に係合する溝付き突
片7dを一体に形成した点にある。
【0031】他の構成は第2の実施形態と同じであるた
め、同一符号を用いてその説明を省略する。また、扉機
構の動作も第1の実施形態と同様であるためその説明を
省略する。
【0032】ここで、上記扉機構の組付手順について説
明する。まず、軟質リング4が接着されたブッシュ3を
カバー5のブッシュ支持孔5cに挿入し、また扉板1に
おける軸1cの制動器側の突出部分に板部分と溝付き突
片7dが係合するように中継軸7を嵌合し、同状態で該
ブッシュ3を中継軸7の円柱部分7bに外嵌する。次
に、扉板1における軸1cの非制動器側の突出部分を支
持板6のブッシュに挿入し、カバー5のネジ取付孔5b
を支持板6のネジ挿通孔6bに位置合わせする。次に、
制動器2のシャフト2fをブッシュ3内に位置する中継
軸7の嵌合穴7cに嵌合し、該制動器2のネジ挿通孔2
cを支持板6のネジ挿通孔6bに位置合わせする。最後
に、制動器2及び支持板6のネジ挿通孔2c,6bを介
してカバー5のネジ取付孔5bにネジNをねじ込んで固
定する。同状態では、軟質リング4は制動器2とブッシ
ュ3に挟み込まれてやや圧縮される。
【0033】本実施形態の扉機構によれば、中継軸7の
溝付き突片7dを扉板1の板部分に直接係合させている
ので、軸1cに回り止め突起を設ける場合に比べて軸構
成を簡略化できる利点がある。他の効果は第2の実施形
態の扉機構と同様である。
【0034】[第4の実施形態]図9は本発明の第4の
実施形態を示すもので、本実施形態が第1の実施形態と
異なるところは、軟質リング4の内側に硬質リング8を
配置した点にある。
【0035】硬質リング8は、樹脂,金属等の硬質材料
から円筒形状に形成され、軟質リング4の内径よりも僅
かに小さな外径と、軸1aの外径よりも僅かに大きな内
径を有している。また、軸方向の幅は軟質リング4が組
付時に圧縮した状態よりも僅かに小さく、組付時におい
て硬質リング8は軟質リング4の内側に多少の遊びをも
って配置される。
【0036】他の構成は第1の実施形態と同じであるた
め、同一符号を用いその説明を省略する。また、扉機構
の動作も第1の実施形態と同様であるためその説明を省
略する。
【0037】ここで、上記扉機構の組付手順について説
明する。まず、軟質リング4が接着されたブッシュ3を
カバー5のブッシュ支持孔5cに挿入し、同状態で該ブ
ッシュ3を扉板1における制動器側の軸1aに外嵌す
る。次に、扉板1における非制動器側の軸1aを支持板
6のブッシュに挿入し、カバー5のネジ取付孔5bを支
持板6のネジ挿通孔6bに位置合わせする。次に、硬質
リング8を軟質リング4の内側に挿入すると共に、制動
器2のシャフト2fをブッシュ3内に位置する軸1の嵌
合穴1bに嵌合し、該制動器2のネジ挿通孔2cを支持
板6のネジ挿通孔6bに位置合わせする。最後に、制動
器2及び支持板6のネジ挿通孔2c,6bを介してカバ
ー5のネジ取付孔5bにネジNをねじ込んで固定する。
同状態では、軟質リング4は制動器2とブッシュ3に挟
み込まれてやや圧縮され、硬質リング8は該軟質リング
4の内側に多少の遊びをもって配置される。
【0038】本実施形態の扉機構によれば、軟質リング
4の軸心方向への変形をその内側に配置した硬質リング
8によって阻止することができるので、軟質リング4が
軸心方向に変形して軸1aに接触することにより回動抵
抗が増加することを防止できる利点がある。また、硬質
リング8によって、軸1aとシャフト2fとの連結部分
及び制動器2内への水及び塵埃の侵入をより一層確実に
防止できる利点がある。他の効果は第1の実施形態の扉
機構と同様である。
【0039】[第5の実施形態]図10乃至図12は本
発明の第5の実施形態を示すもので、同図において、1
1は扉板、12は制動器、13は爪車、14は支持板、
15はゴム等の緩衝材、Aは商品取出口である。
【0040】扉板11は、透明樹脂から横長矩形状に形
成されており、その上部両端には円柱状の軸11aが互
いの軸心が一致するように一体に形成されている。ま
た、制動器側の軸11aの端部には、爪車13の外径よ
りも内径が大きな筒状のカバー部11bと、制動器12
のシャフト12cに回動自在に外嵌される筒状の軸支部
11cがそれぞれ一体に形成されており、軸支部11a
内には必要に応じてブッシュが設けられる。さらに、カ
バー部11bには、爪車13に係合可能な爪11dが反
時計回り方向の回動を規制された状態で回動自在に設け
られ、該爪11dを反時計回り方向に付勢するバネ材
(図示省略)が設けられている。
【0041】制動器12は、第1の実施形態で示したも
のと同一の内部構造を備えており、一対の取付フランジ
12aにはネジ挿通孔12bがそれぞれ形成されてい
る。ちなみに、本実施形態でも、制動器12が発揮し得
る抵抗力を扉板11が自重によって自動閉鎖するときの
力よりも小さく設定してある。
【0042】爪車13は、制動器12のシャフト12c
に固着され、該シャフト12cと一緒に回動する。この
爪車13は、一方向に傾斜した複数の歯を有しており、
反時計回り方向の回動を爪11dを押し退けながら自由
に行えると共に、時計回り方向の回動を爪11dによっ
て規制される。
【0043】つまり、扉板11と制動器12とはラチェ
ット機構を介して同軸上に連結されており、扉板11が
扉閉鎖方向に回動するときのみ軸11aに制動器12か
ら抵抗が付与され、扉開放方向に回動するときには特段
抵抗は付与されない。
【0044】支持板14は第1の実施形態と同様に、商
品取出口Aの内側左右に平行に設けられており、一対の
支持板14のうち非制動器側の支持板14には軸11a
が回動自在に挿通されるブッシュ(符号なし)が設けら
れている。また、制動器側の支持板14には、制動器1
2用のネジ取付孔(符号なし)が設けられている。
【0045】ここで、上記扉機構の組付手順について説
明する。まず、制動器12のシャフト12cに爪車13
を固着し、該爪車13を軸11aのカバー部11b内に
収納して、シャフト12cの先端を軸11aの軸支部1
1cに挿入する。次に、この状態を維持したまま、他方
の軸11aを一方の支持板14のブッシュに挿入し、制
動器12をネジを用いて他方の支持板14に固定する。
【0046】以下に、上記扉機構の動作について説明す
る。商品販売口Aから商品を取り出すときには、一方の
手で扉板11を持ち上げて該扉板11を開放させる。先
に延べたように扉板11を開放方向に回動するときは制
動器12による制動作用は軸11aに付与されない。
【0047】次いで、扉板11の開放状態を維持したま
ま、他方の手で商品を商品取出口Aから取り出し、開放
状態の扉板11から手を離す。扉板11は自重によって
自動的に閉鎖しようとするが、扉板11が閉鎖方向に回
動するときには、爪11dが爪車13に係合して制動器
12のシャフト12cも同方向に回動し、制動器12に
よる制動作用が軸11aに付与され、これにより扉板1
1は非制動時よりも格段低い一定速度でゆっくりと閉じ
る。
【0048】本実施形態の扉機構によれば、開放された
扉板11が自動閉鎖する過程では、制動器12による制
動作用を軸11aに付与してその閉鎖速度を低下させる
ことができるので、従来のように扉板11が自重によっ
て勢いよく閉まることがない。依って、商品を完全に取
り出す前に扉板11から手を離してしまった場合でも商
品を掴んだ手が扉板11によって挟まれることはなく、
また閉鎖途中の扉板11に手をぶつけてしまうこともな
く、商品取出口Aからの商品取り出しを極めて良好に行
える利点がある。
【0049】また、扉板11の閉鎖速度を低下させるこ
とによって閉鎖時の衝撃音を低減できるので、夜間にお
ける扉板閉鎖音が騒音として問題視されている住宅地等
でも自動販売機の設置が十分に可能となる。
【0050】さらに、扉板11の軸11aと制動器12
のシャフト12cの連結部分をカバー部11bで覆って
あるので、自動販売機が路上に設置され商品取出口Aに
向かって泥水や雨水が飛散したり風が吹き付けるような
場合でも、軸11aとシャフト12cとの連結部分及び
制動器12内への水及び塵埃の侵入を防止して、機能信
頼性を良好に維持できる利点がある。
【0051】さらにまた、軸11aとシャフト12cと
の連結部分を覆うカバー部11bを軸11aに一体に形
成してあるので、該カバー部を別体で構成する場合に比
べて部品点数を減らし構造を簡略化できる利点がある。
【0052】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明によれば、
開放された扉板が自動閉鎖する過程では、制動器による
制動作用を軸に付与してその閉鎖速度を低下させること
ができるので、従来のように扉板が自重によって勢いよ
く閉まることがなく、依って、商品を完全に取り出す前
に扉板から手を離してしまった場合でも商品を掴んだ手
が扉板によって挟まれることはなく、また閉鎖途中の扉
板に手をぶつけてしまうこともなく、商品取出口からの
商品取り出しを極めて良好に行える。
【0053】また、扉板の閉鎖速度を低下させることに
よって閉鎖時の衝撃音を低減できるので、夜間における
扉板閉鎖音が騒音として問題視されている住宅地等でも
自動販売機の設置が十分に可能となる。
【0054】さらに、扉板の軸と制動器のシャフトとの
連結部分をカバーで覆ってあるので、自動販売機が路上
に設置され商品取出口に向かって泥水や雨水が飛散した
り風が吹き付けるような場合でも、軸とシャフトとの連
結部分及び制動器内への水及び塵埃の侵入を防止して、
機能信頼性を良好に維持できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態に係る扉機構の正面図
【図2】図1の要部拡大断面図
【図3】図2対応の分解斜視図
【図4】図1及び図2に示した制動器の分解斜視図
【図5】本発明の第2の実施形態に係る扉機構の要部拡
大断面図
【図6】図5対応の分解斜視図
【図7】本発明の第3の実施形態に係る扉機構の要部拡
大断面図
【図8】図7対応の分解斜視図
【図9】本発明の第4の実施形態に係る扉機構の要部拡
大断面図
【図10】本発明の第5の実施形態に係る扉機構の正面
【図11】図10に示した扉機構の側面図
【図12】図10の要部拡大上面図とそのb−b線断面
【図13】自動販売機の正面図
【図14】従来の扉機構の側面図
【符号の説明】
1…扉板、1a,1c…軸、2…制動器、2f…シャフ
ト、3…ブッシュ、4…軟質リング、5…カバー、6…
支持板、A…商品取出口、7…中継軸、8…硬質リン
グ、11…扉板、11a…軸、11b…カバー部、12
…制動器、12c…シャフト。

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 自動販売機の商品取出口に、手動開放と
    自重またはバネ付勢力等による自動閉鎖を可能とする扉
    板を備えた扉機構において、 所定の回動抵抗を付与可能な制動器のシャフトと扉板の
    軸とを同軸上に連結して該制動器を取出口内側の支持板
    に固着すると共に、 制動器のシャフトと扉板の軸との連結部分を覆う筒状カ
    バーを同一支持板に固着した、 ことを特徴とする自動販売機における商品取出口の扉機
    構。
  2. 【請求項2】 扉板の軸を回動自在に支持する筒状ブッ
    シュを筒状カバーの中心部に挿通配置した、 ことを特徴とする請求項1記載の自動販売機における商
    品取出口の扉機構。
  3. 【請求項3】 制動器のシャフトと扉板の軸との連結部
    分を覆う筒状軟質部材を制動器とカバーとの隙間または
    制動器とブッシュとの隙間に介装した、 ことを特徴とする請求項1または2記載の自動販売機に
    おける商品取出口の扉機構。
  4. 【請求項4】 筒状軟質部材の内側に筒状硬質部材を配
    置した、 ことを特徴とする請求項3記載の自動販売機における商
    品取出口の扉機構。
  5. 【請求項5】 制動器のシャフトと扉板の軸とを中継軸
    を介して連結した、 ことを特徴とする請求項1乃至4の何れか1項記載の自
    動販売機における商品取出口の扉機構。
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