JP2960122B2 - E型コアの製造方法 - Google Patents

E型コアの製造方法

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JP2960122B2 JP18550590A JP18550590A JP2960122B2 JP 2960122 B2 JP2960122 B2 JP 2960122B2 JP 18550590 A JP18550590 A JP 18550590A JP 18550590 A JP18550590 A JP 18550590A JP 2960122 B2 JP2960122 B2 JP 2960122B2
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) この発明は、トランス、チョークコイル及びノイズフ
ィルタ等の磁芯に使用される磁性材料よりなるE型コア
の製造方法に関し、さらに詳細には、簡易な成型加工、
切削加工及び切断加工を施すことにより、E型コアを製
造するE型コアの製造方法に関するものである。
(従来の技術) 近年、電子機器への小型化の要求が高まり、殊に、屋
外或いは屋内において、携帯して使用することが可能な
薄型軽量な電子機器が要望されている。
このため、これらの電子機器に用いられるトランス、
チョークコイル及びノイズフィルタ等も小型軽量化が切
望されている。
従って、前記トランス、チョークコイル及びノイズフ
ィルタ等の磁芯として使用されている磁性材料よりなる
コアに就いても、薄型化及び軽量化が強く求められ、こ
れまでにも種々の提案がなされてきた。
前記トランス等に組込まれる磁芯としては、E型コア
が一般的であり、該E型コアの従来例を、第5図(a)
及び(b)を参照しながら説明する。
第5図(a)において、フェライト等の磁性材料より
なるE型コア1aは、略正方形の断面を有する中央磁脚2a
の両側に、各々第1溝6a及び第2溝7aを有して一対の第
1側磁脚3a並びに第2側磁脚4aが配置されるとともに、
前記中央磁脚2a、第1側磁脚3a及び第2側磁脚4aの各々
一端がヨーク部5aにより連結されることにより構成され
ている。
この際、前記中央磁脚2a、第1側磁脚3a及び第2側磁
脚4aの他端面は、同一面上に形成されるとともに、前記
E型コア1aの磁気特性を最良とするために、前記中央磁
脚2aの断面積が前記第1側磁脚3a及び第2側磁脚4aの各
々の断面積の和に等しくなるように形成されている。
前記E型コア1aをトランス等に組込む場合には、第5
図(a)に仮想線にて示すように、エナメル線等が捲回
されたコイル等よりなるコイルボビン8aを、前記中央磁
脚2aに嵌装し、さらにE型或いはI型のコアと組合わせ
て、図示しない固定金具等により固定している。
上記のようにして、前記E型コア1aにコイルボビン8a
を嵌装すると、該コイルボビン8aの巻線上部及び下部が
前記E型コア1aの中央磁脚2a上下面よりZa幅突出するこ
とになって前記E型コア1aの構造設計において各部寸法
を有効に活用できていない。加えて、上記のようなE型
コア1aを用いたトランス等は電子回路基板等に搭載する
際の安定が悪い等の不具合があった。
また、第5図(b)に示すように、E型コア1bは、縦
方向に長方形状の断面を有する中央磁脚2bの両側部に、
第1溝6b及び第2溝7bを有して第1側磁脚3b並びに第2
側磁脚4bが配置されるとともに、前記中央磁脚2b、第1
側磁脚3b及び第2側磁脚4bの各々一端がヨーク部5bによ
り連結されることにより構成されている。
前記E型コア1bによると、中央磁脚2b、第1側磁脚3b
及び第2側磁脚4bの幅厚が薄くされていることにより、
該E型コア1bが組込まれるトランス等の幅厚が薄くなる
が、前記E型コア1a同様、仮想線にて示すコイルボビン
8bが、該中央磁脚2bに嵌装されると、該コイルボビン8b
の巻線上下部が中央磁脚2bの上下面よりZb幅突出され
て、該トランス等を低背にすることができなかった。
ここで、中央磁脚の断面積が第1側磁脚及び第2側磁
脚の断面積の和に等しいという条件を満足しつつ、E型
コアの各部寸法を有効活用した構造設計を行うことによ
り、該E型コアが組込まれるトランス等を小型化した従
来例を、第6図を参照しながら説明する。
E型コア11は、横方向に長形化された中央磁脚12がヨ
ーク部15の正面略中央部より延設されるとともに、前記
中央磁脚12の両側に第1溝16及び第2溝17を有して第1
側磁脚13及び第2側磁脚14が配設され、前記第1側磁脚
13並びに第2側磁脚14の各々一端が前記ヨーク部15によ
り連結され、さらに前記中央磁脚12、第1側磁脚13及び
第2側磁脚14の他端面が同一面上に形成されている。
前記E型コア11の中央磁脚12には、第6図に仮想線に
て示すように、エナメル線等が捲回されてコイルを構成
するコイルボビン18が嵌装され、さらに該E型コア11と
同一構造を有するE型、或いはI型のコアと組合わされ
ることにより、トランス等が形成されるようになってい
る。
前記E型コア11によると、前記中央磁脚12が横方向に
長形化されることによって前記第1側磁脚13、第2側磁
脚14及びヨーク部15の高さに比して該中央磁脚12の上下
部に空間を有することになり、該中央磁脚12に嵌装され
たコイルボビン18が、前記第1側磁脚13、第2側磁脚14
及びヨーク部15の内壁よりも突出することがなくなるた
め、該E型コア11を用いたトランス等の小型化に対応す
ることができる。
次に、乾式の単動型プレス装置25により、前記E型コ
ア1aを製造する製造方法に就いて、第7図(a)及び
(b)を参照しながら説明する。
第7図(a)は、単動型プレス装置25の型枠21に下型
23を嵌挿した状態を示す平面図であり、第7図(b)
は、同型枠21のE型成型孔21a内に充填された磁性材料
からなる造粒粉末24が、上型22及び下型23により加圧さ
れた状態を示すA−A断面図である。
型枠21に形成されたE型成型孔21aに、下方より下型2
3を嵌挿するとともに、該E型成型孔21a内に磁性材料よ
りなる造粒粉末24を充填し、上方より上型22を嵌挿する
ことにより加圧して、前記E型コア1aを成型加工する。
この際、前記上型22の加圧面及び下型23の加圧面は、
前記造粒粉末24を均一に加圧するために、各々略水平面
上に形成されており、従って成型加工されるE型コア1a
の中央磁脚2a、第1側磁脚3a及び第2側磁脚4aの各々の
上下面が同一面上に形成される。
上記の単動型プレス装置25によれば、該E型コア1aが
各部において均一な密度を有するとともに、該単動型プ
レス25が単純動作によるため、該単動型プレス25が小型
且つ簡易な構成となり、成型速度が早く、しかも大量生
産に適しているという特徴を有している。
なお、前記磁性材料に鉄粉を適用した場合は、加圧成
型することにより圧粉磁芯が形成され、またフェライト
粉を適用した場合は、該フェライト粉にバインダを加え
て造粒し、加圧成型し、さらに焼成することによりフェ
ライトコアが形成される。
次に、複動型プレス装置35により、前記E型コア11を
製造する製造方法を、第8図(a)及び(b)を参照し
て説明する。
第8図(a)は、複動型プレス装置35の型枠31に下型
33を嵌挿した状態を示す平面図であり、第8図(b)
は、同型枠31の長方形成型孔31a内に充填された磁性材
料からなる造粒粉末34が、上型32及び下型33により加圧
された状態を示すB−B断面図である。
型枠31に形成された長方形成型孔31aに、下方より下
型33を嵌挿するとともに、該長方形成型孔31a内に磁性
材料よりなる造粒粉末34を充填し、上方より上型32を嵌
挿することにより加圧して、前記E型コア11を成型加工
する。
この際、前記上型32の上型加圧面32aに対向する下型3
3の第1下型加圧面33a及び第2下型加圧面33bが、複動
して動作するように構成されており、前記ヨーク部15の
正面略中央部に中央磁脚12を成型するとともに、第1側
磁脚13及び第2側磁脚14を成型加工するようになってい
る。
上記の複動型プレス装置35によれば、下型33の第1下
型加圧面33a及び第2下型加圧面33bが複動して前記造粒
粉末34を加圧するため、該造粒粉末34を均一な密度を有
するように成型加工することが困難であるとともに、前
記第1下型加圧面33a等により複動加圧されることによ
り前記E型コア11にマイクロクラック等が発生する恐れ
があり、また該複動型プレス装置35が大型化するととも
に、該装置35の動作制御が複雑となり、しかも成型速度
が遅く、大量生産に不向きであった。
このため、第9図(a)〜(d)に示すようなE型コ
アの製造方法が提案された。
該方法によると、例えばフェライト粉体等の磁性材料
及びバインダ等を造粒粉末として造粒し、図示しない単
動型プレス装置により成型加工することにより、長方形
状の断面を有する成型部材48を製作する(同図
(a))。
該成型部材48を焼成或いは仮焼成(E型コアの形成工
程が終了した段階で本焼成を行う)し、しかる後、該成
型部材48の長手方向に沿って2本の切削溝47a,47bを、
例えば旋盤等を使用して、切削加工することにより製作
する(同図(b))。
次に、所定幅に前記成型部材48を順次切断する(同図
(c))。
上記の工程により、E型コア41が、中央磁脚42の両側
部に各々溝を有して第1側磁脚43及び第2側磁脚44が配
置形成されるとともに、該中央磁脚42、第1側磁脚43及
び第2側磁脚44の各々一端を連結するヨーク部45が形成
されることにより構成されている。
さらに、前記E型コア41における中央磁脚42上面並び
にヨーク部45の上面は、各々中央磁脚切削部46a及びヨ
ーク部切削部46bとして切削され、切削溝部46が加工さ
れる。
しかる後、図示しないコイルボビンが、該中央磁脚42
に嵌装されることにより、トランス等が構成される。
この際、該中央磁脚42に嵌装されたコイルボビンの上
部は、前記切削溝部46が形成されていることにより、該
切削溝部46の両側部に配設された第1側磁脚43及び第2
側磁脚44の上面より突出することを防止しているため、
電子回路基板等への安定搭載並びに小型低背化に寄与し
ていた。
上記E型コアの製造方法によると、前記複動型プレス
装置35を使用する必要がなくなり、一般的な装置並びに
工程により該E型コア41を製作することができた。
(発明が解決しようとする課題) しかしながら、前記従来のE型コア11の製造方法によ
れば、コイルボビンが効率よく収容され、且つ低背にす
ることができるように構造設計されたE型コア11を、加
圧プレスにより形成しようとすると、該加圧プレス装置
に複動型プレス装置35を使用しなければならず、磁性材
料を均一密度に成型加工することが困難であるととも
に、複動プレスの際、E型コア11に内部応力によるクラ
ックが発生する恐れがあるという問題点があった。
また、前記E型コア11を、前記複動型プレス装置35に
より加圧プレス形成しようとした場合、該複動型プレス
装置35自体が大型であるとともに、動作制御が複雑であ
り、しかも成型速度が遅く、大量生産に不向きであると
いう問題点があった。
また、磁性材料を成型加工し、切削溝加工し、所定幅
に切断し、さらに中央磁脚並びにヨーク部の一部を切削
加工することにより、前記E型コア41を製作する製造方
法によれば、前記複動型プレス装置35を使用する必要は
なくなるが、製造工程数が、前記単動型プレス装置25を
使用した場合に比して増加するという問題点や、中央磁
脚42の一部を切削加工して薄型化する際に、該中央磁脚
42の先端側へ行くに従って該中央磁脚42に加わる応力が
大きくなり、中央磁脚42にクラックが発生しやすいとい
う問題点があった。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、制
御が困難且つ大がかりな成型装置を使用することなく、
しかも簡易な製作工程により、各部寸法を有効活用した
構造設計のE型コアをクラックを発生させることなく製
造することができるE型コアの製造方法を提供するもの
である。
(課題を解決するための手段) この発明は、中央磁脚と、該中央磁脚を挟むように対
向配置された一対の側磁脚と、前記中央磁脚の一端及び
前記一対の側磁脚の各々一端を互いに連結するヨーク部
と、を有するE型コアの製造方法において、一対の側柱
と、該一対の側柱の両端部を各々連結する一対の共通柱
と、前記一対の側柱の中央部を連結する中心共通柱と、
を有する日型形状に磁性材を成型して一対の日型面を有
する日型成型体を形成した後、前記中心共通柱の長手方
向に沿って、該日型成型体の一方の側柱の外周側面から
他方の側柱の外周側面に亘って、前記一対の日型面のう
ちの一方の日型面の一対の側柱及び中心共通柱に対し
て、該日型面から凹むように切削溝を設けることにより
前記日型面を前記切削溝を挟んで分かち、これにより前
記日型成型体の前記中心共通柱に前記中央磁脚を形成す
るとともに前記一対の共通柱を前記側磁脚とし、さらに
前記一対の共通柱及び前記中心共通柱をそれぞれ略中央
にて切断することにより、一対のE型コアを製造するこ
とにより、上記目的を達成するものである。
また、上記切削溝を少なくとも中心共通柱の長手方向
の全幅にわたって設けることにより、上記目的を達成す
るものである。
(作用) 本発明においては、単動型プレス等により磁性材料を
一対の側柱と、該一対の側柱の両端部を各々連結する一
対の共通柱と、前記一対の側柱の中央部を連結する中心
共通柱と、を有する日型形状に成型して一対の日型面を
呈する日型成型体を形成した後、前記中心共通柱の長手
方向に沿って、該日型成型体の一方の側柱の外周側面か
ら他方の側柱の外周側面に亘って、前記一対の日型面の
うちの一方の日型面の一対の側柱及び中心共通柱に対し
て、該日型面から凹むように切削溝を設けることにより
前記日型面を前記切削溝を挟んで分かち、これにより前
記日型成型体の前記中心共通柱に前記中央磁脚を形成す
るとともに前記一対の共通柱を前記側磁脚とし、さらに
前記一対の共通柱及び前記中心共通柱をそれぞれ略中央
にて切断することにより、中央磁脚と、該中央磁脚を挟
むように対向配置された一対の側磁脚と、前記中央磁脚
の一端及び前記一対の側磁脚の各々一端を互いに連結す
るヨーク部と、を有するE型コアを、同時に一対製造す
ることができる。
また、磁性材料を単動型プレス等の小型且つ簡易な装
置を使用して日型形状に成型し、該日型形状を切削加工
及び切断加工することにより、E型コアを一対製造する
製造方法のため、複動型プレス等の大型且つ複雑な制御
装置等を使用する必要がなくなる。
また、日型成型体の一方の日型面に切削加工を行うこ
とにより切削溝を形成して前記日型面を複数に分割する
ことにより中心共通柱に中央磁脚を形成し、その後、該
一対の共通柱及び中心共通柱を略中央にて切断して一対
のE型コアとする加工法なので、切削加工時には日型成
型体の何れの箇所にも開放端部が存在しないため、切削
加工時の応力集中によるクラック発生がない。
さらに、上記製造工程により製造されるE型コアは、
その中央磁脚の幅が一対の側磁脚の幅より幅狭に形成さ
れることにより、コイルボビンが該中央磁脚に嵌装され
た際に、該コイルボビンの一方のコイル捲幅が、前記一
対の側磁脚の幅より突出することがなくなる。
(実施例) 本発明の実施例を、図面に基いて詳細に説明する。
第1図(a)は本発明のE型コアの製造方法に係わる
成型加工の実施例を示す斜視図、第1図(b)は同実施
例に係わる成型加工により成型された日型成型部材を示
す斜視図、第1図(c)は同実施例に係わる切削加工の
実施例を示す斜視図、第1図(d)は同実施例に係わる
切削加工により形成された日型コアを示す斜視図、第1
図(e)は同実施例に係わる切断加工により形成された
一対のE型コアを示す斜視図、第1図(f)は同実施例
に係わる製造方法により形成されたE型コアを示す斜視
図、第2図(a)は同実施例に係わる製造方法により製
造されたE型コアを示す正面図、第2図(b)は同実施
例に係わる製造方法により製造されたE型コアのX−X
断面を示す断面図、第3図(a)は本発明に係わる他の
製造方法の切削加工の実施例を示す斜視図、第3図
(b)は同実施例に係わる製造方法により形成されたE
型コアを示す斜視図、第4図(a)は本発明に係わる他
の製造方法の切削加工の実施例を示す斜視図、第4図
(b)は同実施例に係わる製造方法により形成されたE
型コアを示す斜視図が示されている。
第1図(a)に示すように、型枠51の略中央部には、
金型成型等により長方形状の長方型孔51dが形成される
とともに、該長方型孔51dの内側に第1柱型51b及び第2
柱型51cが配設されることにより、日型孔51aが形成され
て、該日型孔51aが雌型になっている。
上記型枠51の日型孔51aの下方からは、該日型孔51aと
同一形状を有する下型53が雄型として、図の矢印Iに示
すように上部が嵌挿されている。
上記日型孔51aには、磁性材料よりなる造粒粉末54が
充填されている。
また、上記造粒粉末54が充填された日型孔51a上方か
らは、該日型孔51a並びに前記下型53と同一形状を有す
る上型52が雄型として、図の矢印IIに示すようにその下
部が嵌挿されている。
従って、上記のように構成された単動型プレス装置55
の日型孔51aに充填された造粒粉末54は、前記上型52の
上型加圧面52a及び前記下型53の下型加圧面53aにより加
圧されて、第1図(b)に示すような日型成型体61に成
型加工される。
該日型成型体61は、手前及び後方に一対の第1側柱62
及び第2側柱63が配置され、該第1側柱62並びに第2側
柱63の各々両端部が、一対の第1共通柱64及び第2共通
柱65により各々連結され、さらに前記第1側柱62及び第
2側柱63の各々中央部が、中心共通柱66により連結され
る構成を成すとともに、前記上型52の上型加圧面52a及
び下型53の下型加圧面53aが平面加工されていることに
より、日型成型体61の第1側柱62、第2側柱63、第1共
通柱64及び第2共通柱65の各々の上面並びに下面が同一
面上に形成されている。
次に、第1図(c)に示すように、研摩材等より形成
された円板型グラインダ71が回転軸74に軸着されたグラ
インダ装置73は、図示しない駆動装置により、図の矢印
IIIの方向に回転駆動され、また前記日型成型体61は、
図示しない移動機構により、同図の矢印IVの方向に移動
されるようになっている。
従って、前記日型成型体61の第1側柱62、第2側柱63
及び中心共通柱66は、前記中心共通柱66の長手方向に沿
って前記第2側柱63の外周側面から第1側柱62の外周側
面に亘って前記グラインダ装置73により、該中心共通柱
66と同一幅を有する切削面71aの幅且つグラインダ装置7
3の回転軸74の設置高さによる切削深度に日型面から凹
むように切削溝86が切削加工されて、第1図(d)に示
すような日型コア80が形成される。
即ち、上記切削加工によって前記日型成型体61は、そ
の第1側柱62、第2側柱63、及び中心共通柱66の全幅に
切削溝86が形成されて、切削加工前は面一であった日型
面(第1図(d)における上面に該当する)が切削溝86
を挟んで分かたれる。
次に、第1図(e)に示すように、前記日型コア80に
おける一対の第1共通柱64と第2共通柱65及び中心共通
柱66をそれぞれ略中央にて切断加工することにより、前
記第1共通柱64が第1共通柱64a及び第1共通柱64bに、
前記第2共通柱65が第2共通柱65a及び第2共通柱65b
に、また前記中心共通柱66が第1中心共通柱66a及び第
2中心共通柱66bにそれぞれ分離されて、第1E型コア81a
と第2E型コア81bからなる一対のE型コアが形成され
る。
即ち、上記切断加工前の日型コア80における切削溝86
が切削された中心共通柱66は切断して分離された一対の
E型コア81a、81bの各中央磁脚となる部分を形成してお
り、一対の第1共通柱64及び第2共通柱65は切断後のE
型コア81a、81b各々の一対の側磁脚となる部分を形成し
ているのである。
前記第1E型コア81aを例に採れば、第1図(f)に示
すように、第1中心共通柱66aが中央磁脚82と成り、該
第1側柱62がヨーク部85と成り、該第1共通柱64a及び
第2共通柱65aがそれぞれ第1側磁脚83及び第2側磁脚8
4に成っている(日型コア80の切断加工後、E型コアと
して上記のように名称を変更する)。
この際、前記第1E型コア81aは、第2図(a)に示す
ように、前述の如く単動型プレス装置55の上型加圧面52
a及び下型加圧面53aが平面を成していることにより、該
E型コア81aの中央磁脚82の中央磁脚面82aと、第1側磁
脚83の第1側磁脚面83aと、第2側磁脚84の第2側磁脚
面84aと、は同一平面上に配置されており、また該E型
コア81aの下面も同様に平面を成している。
また、前記E型コア81aは、第2図(b)に示すよう
に、中央磁脚面82aの面積が、第1側磁脚面83a及び第2
側磁脚面84aの面積の2倍になっているとともに、該中
央磁脚82の高さH1が第1側磁脚83及び第2側磁脚84の高
さH2よりも低背になっている。
即ち、第1図(d)及び第2図(b)に仮想線にて示
すように、エナメル線等が捲回されたコイル等より構成
されるコイルボビン88が、前記中央磁脚82に嵌装された
際に、コイルボビン88の捲線上部は、該第1側磁脚83及
び第2側磁脚84の高さH2より突出することがなくなる。
本実施例によると、小型且つ簡易な単動型プレス装置
55により磁性材料を一対の日型面を有する日型成型体61
を形成し、該日型成型体61の一方の日型面に切削加工を
行うことにより切削溝86を形成して前記日型面を複数に
分割するように、中心共通柱66の長手方向に沿って第1
側柱62、第2側柱63及び中心共通柱66に切削加工を行う
ことにより、クラックを発生させることなく日型コア80
を製造し、さらに該日型コア80の第1共通柱64、第2共
通柱65からなる一対の共通柱及び中心共通柱66をそれぞ
れ略中央にて切断することにより、一対の第1E型コア81
a及び第2E型コア81bを製造することができるため、複雑
な製造工程が不要となるとともに、クラックの発生が防
止できる。
また、コイルボビンが効率よく収容され、且つ低背に
電子回路基板等に搭載可能に形成された一対のE型コア
81a,81bを製造するに当たって、大型且つ動作制御が複
雑が複動型プレス装置が不要となるため、磁性材料が均
一密度を有して加圧成型されるとともに、成型速度が向
上され、大量生産が可能となり、さらに該E型コアに発
生するマイクロクラック等を防止できる。
さらに、前記製造工程により製造されるE型コア81a,
81bは、該中央磁脚82の高さH1が該一対の第1側柱62及
び第2側柱63の高さH2より低背に形成されることによ
り、コイルボビン88が該中央磁脚82に嵌装された際に、
該コイルボビン88の一方のコイル捲幅が、該一対の第1
側柱62及び第2側柱63より突出することがなく、従って
電子回路基板等に前記E型コア81a,81bが組込まれたト
ランス等を安定搭載することができる。
次に、本発明に係わる他の実施例を第3図を参照しな
がら説明する。
本実施例においては、先の実施例と同様箇所には、同
一符号を付して説明を省略する。
第1図(a)に示すように、磁性材料よりなる造粒粉
末24が、単動型プレス55により日型成型体61に成型加工
されている。
第3図(a)に示すように、グラインダ装置91は、前
記円板型グラインダ71よりも幅広で、該日型成型体61に
おける第1共通柱64並びに第2共通柱65の内側側辺間幅
と同幅を有する円板型グラインダ92が、回転軸74に軸着
されることにより構成されている。
この際、該円板型グラインダ92は、前記グラインダ装
置91の回転軸74の設置高さによる切削深度に対応して、
前記日型成型体61の第1側柱62、第2側柱63及び中心共
通柱66に切削加工を行うようになっている。
前記グラインダ装置91により切削加工されることによ
り、一対の第1側柱62と第2側柱63及び中心共通柱66に
切欠溝87が形成されて、日型コア100が加工される。
上記日型コア100は、前記一対の第1共通柱64、第2
共通柱65及び中心共通柱66の略中央において切断される
ことにより、第1E型コア101及び第2E型コア(図示省
略)からなる一対のE型コアが形成される。
この際、第1E型コア101を例に採れば、第3図(b)
に示すように、第1中心共通柱66aが中央磁脚82に、第
1側柱62がヨーク部85に、第1共通柱64a及び第2共通
柱65aがそれぞれ第1側磁脚83及び第2側磁脚84になっ
ている。
前記第1E型コア101と第2E型コアとに、コイルボビン8
8が中央磁脚82等に嵌装されるとともに、該第1E型コア1
01の中央磁脚面82a、第1側磁脚面83a及び第2側磁脚面
84aと、第2E型コアのそれぞれの対応面と、が当接され
て固定金具等により固定されて、トランス等が構成され
るようになっている。
従って、上記のように、本実施例に係わるE型コアの
製造方法においても、先の実施例と同様の効果を奏する
ことができる。
次に、本発明に係わる他の実施例を第4図を参照しな
がら説明する。
本実施例においても同じく、先の実施例と同様箇所に
は、同一符号を付して説明を省略する。
第1図(a)において成型加工された日型成型体61
は、第4図(a)に示すように、前記円板型グラインダ
71と、該円板型グラインダ71の手前側に配置された略円
錐形を有する至端部切削用グラインダ97と、が軸着され
たグラインダ装置96により、前記中心共通柱66の長手方
向に切削加工されて、日型コア111が形成される。
この際、該至端部切削用グラインダ97により、該日型
コア111における第2共通柱65の外側端部が、切欠加工
されている。
上記日型コア111は、前記一対の第1共通柱64と第2
共通柱65及び中心共通柱66の略中央にて切断されること
により、第1E型コア106及び第2E型コア(図示省略)か
らなる一対のE型コアが形成される。
この際、前記第1E型コア106を例に採れば、第4図
(b)に示すように、第1中心共通柱66aが前記磁脚82
に、第1側柱62がヨーク部85に、第1共通柱64a及び第
2共通柱65aがそれぞれ第1側磁脚83及び第2側磁脚84
になるとともに、前記至端部切削用グラインダ97による
切欠加工により該第2側磁脚84に切欠部110が形成され
ている。
前記一対の第1E型コア106と第2E型コアとが組合わさ
れるとともに、コイルボビン88が中央磁脚98等に嵌装さ
れて、トランス等が構成されるようになっている。
従って、上記のE型コアの製造方法によると、先の実
施例同様の効果を奏するとともに、前記日型コア111に
形成された切欠部110により、前記第1E型コア106と第2E
型コアが組込まれたトランス等の極性または取付方向等
を認識することができる。
なお、前記磁性材料に鉄粉を適用した場合は、加圧成
型することにより圧粉磁芯が形成され、またフェライト
粉を適用した場合は、該フェライト粉にバインダを加え
て造粒し、加圧成型し、さらに焼成することによりフェ
ライトコアが形成される。
また、本実施例においては、造粒粉末を加圧するの
に、単動型プレス装置を使用したが、これに限定するも
のではなく、例えば湿式の押出し成型機等を使用しても
よい。
さらに、本実施例においては、切削加工にて回転円盤
形のグラインダ装置を使用したが、これに限定するもの
ではなく、例えば回転ベルト形のサンダー等を使用して
もよい。
(発明の効果) 本発明に係わるE型コアの製造方法は、上記のように
構成されているため、以下に記載するような効果を有す
る。
(1)小型且つ簡易な単動型プレス等により一対の日型
面を有する日型成型体を形成した後、前記中心共通柱の
長手方向に沿って、該日型成型体の一方の側柱の外周側
面から他方の側柱の外周側面に亘って、前記一対の日型
面のうちの一方の日型面の一対の側柱及び中心共通柱に
対して、該日型面から凹むように切削溝を設けることに
より前記日型面を前記切削溝を挟んで分かち、これによ
り前記日型成型体の前記中心共通柱に前記中央磁脚を形
成するとともに、前記一対の共通柱を前記側磁脚とし、
さらに、前記一対の共通柱及び前記中心共通柱をそれぞ
れ略中央にて切断することにより、クラックを発生させ
ることなく一対のE型コアを製造することができるとと
もに、複雑な製造工程が不要となり、製造工程を簡略化
することができるという優れた効果を有する。
(2)また、コイルボビンが効率よく収容され、且つ低
背に電子回路基板等に搭載可能に形成されたE型コア
を、大型且つ動作制御が複雑な複動型プレス装置により
成型加工することなく、磁性材料を単動型プレス装置に
より日型成型体に成型し、切削加工し、切断して、E型
コアを製造しているため、磁性材料が均一密度を有して
加圧成型されるとともに、成型速度が向上され、大量生
産が可能となり、さらに複動型プレス装置により加圧す
ることによる該E型コアに発生するマイクロクラック等
を防止することができるという優れた効果を有する。
(3)さらに、前記製造工程により製造されるE型コア
は、該中央磁脚の幅が該一対の側磁脚の幅より幅狭に形
成されることにより、コイルボビンが該中央磁脚に嵌装
された際に、該コイルボビンの一方のコイル捲幅が、該
一対の側磁脚の幅より突出することがなく、従って電子
回路基板等に前記E型コアが組込まれたトランス等を安
定して搭載することができるという優れた効果を有す
る。
【図面の簡単な説明】
第1図(a)は本発明のE型コアの製造方法に係わる成
型加工の実施例を示す斜視図、 第1図(b)は同実施例に係わる成型加工により成型さ
れた日型成型体を示す斜視図、 第1図(c)は同実施例に係わる切削加工の実施例を示
す斜視図、 第1図(d)は同実施例に係わる切削加工により形成さ
れた日型コアを示す斜視図、 第1図(e)は同実施例に係わる切断加工により形成さ
れた一対のE型コアを示す斜視図、 第1図(f)は同実施例に係わる製造方法により形成さ
れたE型コアを示す斜視図、 第2図(a)は同実施例に係わる製造方法により製造さ
れたE型コアを示す正面図、 第2図(b)は同実施例に係わる製造方法により製造さ
れたE型コアのX−X断面を示す断面図、第3図(a)
は本発明に係わる他の製造方法の切削加工の実施例を示
す斜視図、 第3図(b)は同実施例に係わる製造方法により形成さ
れたE型コアを示す斜視図、 第4図(a)は本発明に係わる他の製造方法の切削加工
の実施例を示す斜視図、 第4図(b)は同実施例に係わる製造方法により形成さ
れたE型コアを示す斜視図、 第5図(a)及び(b)は従来のE型コアを示す斜視
図、 第6図は従来の他のE型コアを示す斜視図、 第7図(a)は従来の単動型プレスによるE型コアの製
造方法を説明する説明図、 第7図(b)は単動型プレスのA−A断面を示す断面
図、 第8図(a)は従来の複動型プレスによるE型コアの製
造方法を説明する説明図、 第8図(b)は複動型プレスのB−B断面を示す断面
図、 第9図(a)〜(d)は従来のE型コアの製造工程を説
明する説明図である。 符号の説明 51……型枠 52……上型 53……下型 54……造粒粉末 55……単動型プレス装置 61……日型成型体 62……第1側柱 63……第2側柱 64……第1共通柱 65……第2共通柱 71……円板型グラインダ 73……グラインダ装置 80……日型コア 81……E型コア 82……中央磁脚 83……第1側磁脚 84……第2側磁脚 85……ヨーク部

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】中央磁脚と、該中央磁脚を挟むように対向
    配置された一対の側磁脚と、前記中央磁脚の一端及び前
    記一対の側磁脚の各々一端を互いに連結するヨーク部
    と、を有するE型コアの製造方法において、 一対の側柱と、該一対の側柱の両端部を各々連結する一
    対の共通柱と、前記一対の側柱の中央部を連結する中心
    共通柱と、を有する日型形状に磁性材を成型して一対の
    日型面を有する日型成型体を形成した後、前記中心共通
    柱の長手方向に沿って、該日型成型体の一方の側柱の外
    周側面から他方の側柱の外周側面に亘って、前記一対の
    日型面のうちの一方の日型面の一対の側柱及び中心共通
    柱に対して、該日型面から凹むように切削溝を設けるこ
    とにより前記日型面を前記切削溝を挟んで分かち、これ
    により前記日型成型体の前記中心共通柱に前記中央磁脚
    を形成するとともに前記一対の共通柱を前記側磁脚と
    し、さらに前記一対の共通柱及び前記中心共通柱をそれ
    ぞれ略中央にて切断することにより、一対のE型コアを
    製造することを特徴とするE型コアの製造方法。
  2. 【請求項2】請求項(1)に記載のE型コアの製造方法
    において、前記切削溝を少なくとも中央共通柱の長手方
    向の全幅にわたって設けることを特徴とするE型コアの
    製造方法。
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