JP2959397B2 - 孔版印刷用原板 - Google Patents

孔版印刷用原板

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JP2959397B2
JP2959397B2 JP12929094A JP12929094A JP2959397B2 JP 2959397 B2 JP2959397 B2 JP 2959397B2 JP 12929094 A JP12929094 A JP 12929094A JP 12929094 A JP12929094 A JP 12929094A JP 2959397 B2 JP2959397 B2 JP 2959397B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【産業上の利用分野】本発明は、スタンプ装置の孔版印
刷用原板に関し、特に、印面部の穿孔時に含浸体から浸
出されるインクのインク溜めを設けて、印面部の穿孔時
に感熱性孔版原紙が破壊されることを防止できる孔版印
刷用原板に関するものである。
【従来の技術】従来、会社名、住所、そのほか種々の文
字列を、用紙の表面に印刷するためのスタンプであっ
て、印面部がラバーで構成された種々のスタンプが使用
されている。この種のスタンプは、通常注文に応じて個
別に作成される関係上、高価で、かつ注文から入手まで
の期間が長くなる。そこで、本願出願人は、特開平4−
226778号において、スタンプ体と、このスタンプ
体の印面部に穿孔を形成する加熱穿孔装置とからなるス
タンプ装置を提案した。前記スタンプ体は、把持部と、
本体ケースと、本体ケース内に設けられ、テープ状の感
熱性孔版原紙を供給して巻き取る供給リール及び巻取り
リールと、穿孔された感熱性孔版原紙の部分にインクを
供給するインクパッドとからなる。前記加熱穿孔装置
は、スタンプ体を着脱自在に装着する為の穿孔用装着部
と、スタンプ体の感熱性孔版原紙を送る送り機構と、ス
タンプ体の感熱性孔版原紙に穿孔を形成するサーマルヘ
ッドと、文字や記号を入力する為のキーボードと、入力
データに基いて入力された文字列を感熱性孔版原紙に穿
孔するように、送り機構とサーマルヘッドを制御する制
御装置とで構成されている。前記スタンプ装置によれ
ば、スタンプ体にテープ状の感熱性孔版原紙を設けてあ
り、加熱穿孔装置によりスタンプ体の印面部に所望の文
字列のパターンを穿孔できるので、適宜必要に応じて、
印面部に異なるパターンを穿孔することができ、また、
印刷の際、スタンプ体の内部のインクパッドから印面部
にインクが自動的に供給されるため、印面部に外部のイ
ンクを塗布することなく印刷できるものである。しか
し、前記特開平4−226778号のスタンプ装置のス
タンプ体には、次のような問題点があった。第1に、ス
タンプ体には、テープ状の長い感熱性孔版原紙を設ける
が、常時は、その感熱性孔版原紙の極く一部分のみを使
用するだけであるから感熱性孔版原紙の無駄が多くな
る。第2に、スタンプ体の内部に、テープ状の長い感熱
性孔版原紙、供給リール、巻取りリール等を設けるた
め、スタンプ体が大型化して使いにくくなり、しかも、
製作コストも高価になる。第3に、スタンプ体に巻回さ
れたテープ状の感熱性孔版原紙は、インクパッドと当接
した状態で巻取られるので、インクパッドからインクが
漏出し易くなる、などといった問題点があった。
【発明が解決しようとする課題】そこで、本願出願人
は、かかる問題点を解決するために、現在出願未公開中
の特願平5−329657号に記載のスタンプ装置を発
明した。このスタンプ装置のスタンプ体は、小型化、軽
量化、低コスト化が可能で、しかも、インクの漏出を防
止できるものである。このスタンプ体は、手で掴むため
の把持部と、この把持部に他の部材を介して取着される
孔版印刷用原板とから構成される。図30は、この孔版
印刷用原板304の構成を上下逆にして示した図であ
る。孔版印刷用原板304は、下面側に浅い凹部325
を備え直方体状で中空状の合成樹脂製の基部材326
と、この基部材326の凹部325に装着される油性イ
ンク327aを含浸させた含浸体327と、この含浸体
327の下面と基部材326の外周側を覆い接着剤32
9にて基部材326の外周面に接着された感熱性孔版原
紙328とから構成されている。このように構成された
孔版印刷用原板304の印面部333に穿孔を施す場
合、含浸体327に含浸されたインク327aにより、
感熱性孔版原紙328が破壊されてしまうという問題点
があった。即ち、図31に示されるように、孔版印刷用
原板304の印面部333に穿孔を施すため、加熱穿孔
装置に設けられたサーマルヘッド390を印面部333
に当接させて矢印Z方向に摺動させると、含浸体327
に含浸されたインク327aが、サーマルヘッド390
の摺動により一ヶ所に集中される。その結果、インク3
27aの集中された感熱性孔版原紙328の一部分に非
常に大きな圧力が加わり、この部分の感熱性孔版原紙3
28が破壊されてしまうのである。本発明は、上述した
問題点を解決するためになされたものであり、加熱穿孔
装置に備えられた加熱穿孔手段と印面部とを当接し互い
に押圧させつつ相対移動させることにより印面部にドッ
トパターンの穿孔を設ける際に感熱性孔版原紙が破壊さ
れることを防止できる孔版印刷用原板を提供することを
目的としている。
【課題を解決するための手段】この目的を達成するため
に、本発明の孔版印刷用原板は、加熱穿孔装置に備えら
れた加熱穿孔手段と前記印面部とを当接し互いに押圧さ
せつつ相対移動させることにより印面部にドットパター
ンの穿孔が施されるものであり、インクを含浸させた含
浸体と、その含浸体を下面側に保持する基部材と、前記
含浸体の下面を覆い印面部を構成する感熱性孔版原紙と
を備え、更に、前記基部材は、下面側に開口し、前記含
浸体が装着される凹部と、その凹部の前記含浸体と当接
される壁面に設けられた溝とを備えている。なお、前記
基部材に設けられた前記溝は、前記印面部の穿孔方向終
付近に設けられ、前記印面部の穿孔方向に対して略直
角方向に延びる溝であってもよい。前記基部材に設けら
れた前記溝は、前記印面部の穿孔方向に延びる溝であっ
てもよい。前記基部材に設けられた前記溝は、前記印面
部の穿孔方向に対して略直角方向に略等間隔に配設さ
れ、且つ、前記穿孔方向に延びる複数の溝であっても
い。
【作用】上記の構成を有する本発明の孔版印刷用原板
は、加熱穿孔装置に着脱自在に装着されて感熱性孔版原
紙の印面部にドットパターンの穿孔が施されるものであ
り、前記印面部の穿孔時に加熱穿孔装置のサーマルヘッ
ドに押圧されて含浸体から浸出されたインクは、基部材
の含浸体と当接される壁面に設けられた溝に溜められ
る。
【実施例】以下、本発明の実施例について図面を参照し
つつ説明する。本実施例に係る孔版印刷用原板は、スタ
ンプ装置のスタンプ体の把持部に、他の部材を介して取
着されるものであり、前記スタンプ装置は、図1から図
10に示すスタンプ体1と、図11から図21に示す加
熱穿孔装置50とで構成されている。最初に、前記スタ
ンプ体1について、図1〜図10を参照しつつ説明す
る。図1〜図4に示すように、スタンプ体1は、手で握
る為の把持部2と、この把持部2に固定的に連結される
スタンプ部3と、スタンプ部3の外周側を覆うスカート
部材6と、スタンプ部3に着脱自在に装着される保護キ
ャップ7とから構成されている。前記把持部2は、金属
又は合成樹脂材料からなる下端開放の直方体状の中空体
で構成され、その頂部には、ラベル10を貼付する為の
凹部11が形成され、把持部2の前壁12と後壁13の
下端部には、夫々、下方へ突出する1対の係合爪14が
設けられている。また、把持部2の前壁12と後壁13
の下部には、ガイド溝15が形成され、前壁12には係
合凹部16が形成され、左側壁17には、係合穴18が
形成され、把持部2内部において上壁19の下面の中央
部には、バネ支持部20が形成されている。前記スタン
プ部3は、孔版印刷用原板4と、この孔版印刷用原板4
が下方より挿入して固定され且つ孔版印刷用原板4の外
周側の上部約2/3部分を覆い且つ把持部2の4つの係
合爪14に係合して把持部2に固定された外周保持部材
5とで構成されている。前記孔版印刷用原板4が上下逆
の状態で表わされた図7に示すように、前記孔版印刷用
原板4は、下面側に開口する浅い平坦な平面を有する凹
部25とインク溝としてのインク溜溝25aとを備えた
直方体状で中空状の合成樹脂製の基部材26と、この基
部材26の凹部25に装着される含浸体27であって油
性インク27aを含浸させた含浸体27と、含浸体27
の下面と基部材26の外周側を覆い接着剤29にて基部
材26の外周面に接着された感熱性孔版原紙28とから
構成されている。尚、含浸体27は接着剤等により基部
材26の凹部25に接着してもよい。前記基部材26
は、油性インクに接触する関係上、耐油性に優れる合成
樹脂材料(例えば、塩化ビニル、ポリプロピレン、ポリ
エチレン、ポリアセタール、ポリエチレンテレフタレー
ト等)又は金属材料で構成され、この基部材26の凹部
25に含浸体27を装着することで、含浸体27の位置
ズレを防止でき、含浸体27からのインクの流出を防止
できる。前記基部材26の下面に形成されるインク溜溝
25aは、下方(図7では上方)に開口する凹部25の
開口形状としての四角形を構成する1辺に沿って、凹部
25より深く形成されている。このインク溜溝25aが
形成される1辺は、孔版印刷用原板4の印面部33が加
熱穿孔装置50のサーマルヘッド90により穿孔される
場合の穿孔終了位置に対応する1辺である。印面部33
の穿孔時にサーマルヘッド90により押圧され含浸体2
7から浸出されたインク27aは、サーマルヘッド90
の摺動に伴って穿孔終了位置に集められる。よって、こ
の集められたインク27aを溜めるためのインク溜溝2
5aを穿孔終了位置の1辺に形成している。前記含浸体
27は、合成樹脂材料(例えば、ポリエチレン、ポリプ
ロピレン、ポリエチレンテレフタレート、ポリウレタ
ン、アクリルニトリルブタジエンゴム等)の弾力性のあ
る発泡体又は不織布からなり、この含浸体27には、油
性インク27aが飽和状態に含浸されており、この含浸
体27に圧力が付加されると、インクが滲み出すように
なっている。前記感熱性孔版原紙28は、図6に示すよ
うに、熱可塑性フィルム30と、多孔性支持体31と、
これらを接着する接着剤層32とで構成されている。前
記熱可塑性フィルム30は、厚さ1〜4μm、好ましく
は2μmの熱可塑性合成樹脂材料(例えば、ポリエチレ
ンテレフタレート、ポリプロピレン、塩化ビニリデン−
塩化ビニル共重合体等)のフィルムで構成されている。
厚さ1μm未満のものは製造コストが高価で強度も弱く
実用性に欠けるため実用的でなく、また、厚さ4μm以
上のものは、厚すぎるために、定格出力が50mJ/m
2 程度の一般のサーマルヘッドでは穿孔できない。前
記多孔性支持体31は、天然繊維(例えは、マニラ麻、
こうぞ、みつまた等)、合成繊維(例えば、ポリエチレ
ンテレフタレート、ポリビニルアルコール、ポリアクリ
ルニトリル等)、又はレーヨン等の半合成繊維を主原料
とした多孔性薄葉紙で構成されている。図5、図7に示
すように、基部材26を上下逆にした状態で、その凹部
25に含浸体27を装着してから、含浸体27に油性イ
ンク27aを含浸させ、その含浸体27の上から、多孔
性支持体31が含浸体27側となるように、感熱性孔版
原紙28を被せて、含浸体27の表面に感熱性孔版原紙
28を密着させ、感熱性孔版原紙28の外周側部分を、
基部材26の外周面に密着状に折り付けて接着剤層29
にて接着することにより、図7に示す孔版印刷用原板4
となる。このとき、孔版印刷用原板4のインク溜溝25
aの部分は、図5に示すように、中空の状態となってい
る。前記含浸体27の表面(図5では下面)に密着した
感熱性孔版原紙28の部分が印面部33を構成してい
る。前記のように、感熱性孔版原紙28の外周側部分
を、基部材26の外周面に接着する構成を採用したた
め、スタンプ部3の下面のほぼ全域にわたる印面部33
を形成することができた。その結果、印刷する際の位置
決めが簡単化する。前記感熱性孔版原紙28の外周側部
分を、基部材26の外周面に接着する為に、感熱性孔版
原紙28の外周側部分に予め接着剤層29を形成してお
いてもよいし、又は、基部材26の外周面に接着剤層2
9を予め形成しておいてもよいし、又は、感熱性孔版原
紙28の外周側部分と基部材26の外周面の両方に接着
剤層29を予め形成しておいてもよい。図2〜図4に示
すように、前記外周保持部材5は、孔版印刷用原板4が
内嵌状に接着される平面視矩形状の周壁部34と、上壁
部35と、この上壁部35から所定高さ突出する左右1
対の係合壁部36とで構成されている。前記左右1対の
係合壁部36には、把持部2の4つの係合爪14に対応
する係合孔37が形成され、左右1対の係合壁部36
は、スカート部材6の上壁部41の左右1対の矩形穴4
2に、下方より上下方向にスライド自在に挿入され、こ
れら係合壁部36の4つの係合穴37に、前記4つの係
合爪14を上方より係合させ、且つ係合壁部36の上端
を把持部2の下端に当接させることにより、外周保持部
材5は把持部2に固定されている。図2〜図4に示すよ
うに、前記スカート部材6は、外周保持部材5の外周壁
部34が上下方向にスライド自在に内嵌される平面視矩
形状の外周壁部40と、その上端の上壁部41であっ
て、外周保持部材5の上壁部35の上側に位置する上壁
部41と、この上壁部41の中央部から所定高さ上方へ
突出して把持部2内へ挿入される門形部43と、この門
形部43の上端の中央部に突設されたバネ支持部45等
で構成されている。前記門形部43の左右の壁部の下部
には、該両壁部を貫通するように、前記ガイド穴18に
対応する前後方向位置においてガイド穴44が形成され
ている。前記把持部2のバネ支持部20と、スカート部
材6のバネ支持部45には、把持部2に対して、スカー
ト部材6を下方へ付勢する圧縮スプリング21が装着さ
れ、スカート部材6は、図3、図4に示す第1位置と、
図9に示す第2位置と、図8に示す第3位置とに亙って
昇降自在に構成され、スカート部材6はスプリング21
により、第1位置の方へ付勢されている。尚、保護キャ
ップ7を着脱する為と印面部33の位置決めの為に、ス
カート部材6の外周壁40の4面の中央部の下端部は、
部分的に切り欠かれている。第1位置のとき、スカート
部材6の上壁部41は、外周保持部材5の上壁部35に
当接して、スカート部材6の下端が、印面部33よりも
低く突出し、また、第2位置のとき、スカート部材6の
上壁部41は、外周保持部材5の上壁部35と、把持部
2の下端との間に位置して、スカート部材6の下端が印
面部33と同レベルに位置し、また、第3位置のとき、
スカート部材6の上壁部41は、把持部2の下端に当接
して、スカート部材6の下端が印面部33よりも上方に
位置する。尚、前記スカート部材6の第1位置から第2
位置へのストロークは、約5mm程度に設定することが
望ましい。前記保護キャップ7は、孔版印刷用原板4の
下端側を着脱自在に覆って保護する為のもので、その外
周壁部48は、外周保持部材5の外周壁34と、平面視
にて同形状に形成され、この保護キャップ7は、スカー
ト部材6の外周壁部40に内嵌させて支持される。図
3、図4に示すように、保護キャップ7を装着した状態
では、その上端は外周壁34の下端に当接し、保護キャ
ップ7と印面部33間には小さな隙間が空き、保護キャ
ップ7はその外周壁部48の外周面とスカート部材6の
外周壁部40の内周面との間の摩擦力でもって支持され
る。それ故、保護キャップ7を装着した状態で把持部2
を下方へ押動しても、保護キャップ7の上端と外周壁3
4の下端との当接により前記隙間が保たれているので、
保護キャップ7にインクが付着することがない。前記印
面部33に、例えば、図10に示すように、「実用新案
登録出願」のミラー文字の文字列と、その外側を囲む6
重の矩形枠とからなるパターンの多数の穿孔(ドットパ
ターン穿孔)とが、図示外のサーマルプリンタのサーマ
ルヘッドにより形成され、図10のパターンの鏡像であ
る「実用新案登録出願」の文字列と6重の矩形枠を印刷
可能なスタンプ体が構成されるため、通常のラバー製の
印面部を有するスタンプと同様に、例えば、約1000
回にも亙って前記パターンを印刷することができる。
尚、サーマルヘッドで穿孔する以外に、赤外線照射によ
っても穿孔できることは勿論である。前記印面部33を
構成する感熱性孔版原紙28に穿孔する場合には、スタ
ンプ体1を、後述する加熱穿孔装置50の穿孔用装着部
71にセットし、その装置のガイドバー83を、ガイド
穴18、44、44に亙って挿通させることで、スカー
ト部材6を第3位置に保持して穿孔を行ない、また、不
使用時には、保護キャップ7を装着し、図3、図4に示
すように、スカート部材6を第1位置に保持し、また、
印刷する際には、保護キャップ7を取外し、スカート部
材6を第1位置に保持して、用紙の表面の印刷すべき位
置にスカート部材6を位置決めすることで、スタンプ部
3の印面部33を位置決めしてから、把持部2を下方へ
押圧することで、図9に示すように印刷する。次に、加
熱穿孔装置50について説明する。図11〜図15に示
すように、加熱穿孔装置50は、本体フレーム51と、
本体フレーム51の前部に設けられたキーボード52及
び液晶ディスプレイ53と、本体フレーム51の後部に
設けられた加熱穿孔部54と、本体フレーム51内に設
けられた制御ユニット110等で構成されている。前記
キーボード52には、仮名キーとアルファベットキー兼
用の複数の文字キーと複数の記号キーとを含む文字記号
キー56、種々のファンクションキー(カーソル移動キ
ー57、実行キー58、改行キー59、確定/終了キー
60、取消キー61、削除キー62、シフトキー63、
小文字スイッチ64、文字種設定スイッチ65、穿孔ス
イッチ66、等)、メインスイッチ67などが設けられ
ている。前記液晶ディスプレイ53は、前記スタンプ体
1で印刷する印刷対象のパターンに相当する複数行の文
字列を表示可能に構成されている。次に、前記加熱穿孔
部54について説明する。図13〜図22に示すよう
に、加熱穿孔部54には、サブフレーム70と、スタン
プ体1を着脱自在に装着する為の穿孔用装着部71と、
この穿孔用装着部71に装着されたスタンプ体1の印面
部33にドット状に穿孔する加熱穿孔機構72等が設け
られている。前記穿孔用装着部71について説明する
と、図14〜図17に示すように、サブフレーム70の
右側壁73には、スタンプ部3の前後方向幅が最大のス
タンプ体1の下半分の側面形状とほぼ同形の開口74が
形成され、この開口74を開閉する開閉扉75にはセク
タギヤ76が固定的に設けられ、開閉扉75とセクタギ
ヤ76は、図17において左右方向向きの枢軸77によ
り右側壁73に回動自在に枢着されている。前記サブフ
レーム70の上部には、前後1対の平行なガイド部材7
8,79が設けられ、これらガイド部材78,79の下
端には、左右方向に水平かつ平行に延びるガイド部80
が相対向状に形成されている。前側のガイド部材78に
は、左右1対のローラ81が長穴を介して図16におけ
る前後方向に小距離移動可能に設けられ、これらローラ
81は、スプリング82により後方へ付勢されている。
前側のガイド部材78に固定されたガイドバー83は、
ガイド部材78,79間の中間位置に配設され、図1
6、20に示すようにガイドバー83の右端部の上面に
は、右方下がり傾斜状のテーパー面84が形成され、ま
た、ガイドバー83の左端部には、スタンプ体1の左限
界位置を規制する係止部85が形成されている。前記ス
タンプ体1を開口74から挿入し、スタンプ体1の把持
部2の前後1対のガイド溝15に、前後1対のガイド部
80を係合させることで、スタンプ体1が1対のガイド
部80で支持され、スタンプ体1は、1対のローラ81
を介してスプリング82で後方へ付勢されて前後方向位
置が正確に設定され、また、スタンプ体1が係止部85
に当接し、右側のローラ81が把持部2の係合凹部16
に係合した状態で、スタンプ体1の左右方向位置が正確
に設定されるように構成してある。前記スタンプ体1
を、穿孔用装着部71に装着する際に、ガイドバー83
が、スタンプ体1のガイド穴18,44,44に亙って
挿通され、これにより、スカート部材6が、図8に示す
第3位置に上昇させた状態に保持される。前記加熱穿孔
機構72について説明すると、図13〜図22に示すよ
うに、前記穿孔用装着部71の下方において、サブフレ
ーム70の右端壁73と左端壁86とに亙って、キャリ
ッジ87を案内する為の左右方向に延びるガイドロッド
88と、キャリッジ87を案内し且つキャリッジ87に
搭載されたサーマルヘッド90の位置を切換えるカム体
91を操作する為の左右方向に延びるヘッド切換えロッ
ド89とが架着され、カム体91は、ヘッド切換えロッ
ド89に回動不能かつ軸方向へスライド自在に装着され
ている。前記キャリッジ87は、ガイドロッド88とヘ
ッド切換えロッド89とに、左右方向に移動自在に支持
され、キャリッジ87の前端部には、その全長に亙る所
定の長さのラック92が形成されている。前記キャリッ
ジ87には、カム当接板93と、ヘッド放熱板94と
が、前後方向向きの支軸95により上下揺動自在に装着
され、ヘッド放熱板94には、サーマルヘッド90が固
定され、ヘッド放熱板94は、それに固定されたピン9
6に外装されたスプリング97により、カム当接板93
に対して上方へ弾性付勢されている。前記カム体91
は、楕円形状に形成されて、カム当接板93の下面に当
接され、ヘッド切換えロッド89を回動させてカム体9
1を横向き姿勢にすると、サーマルヘッド90はヘッド
放熱板94とともに下方へリリースされ、また、カム体
91を立向き姿勢にすると、サーマルヘッド90は、カ
ム当接板93とスプリング97を介して、上方へ揺動し
て穿孔位置に切換えられる。前記ヘッド切換えロッド8
9の右端部には、サブフレーム70の右端壁73の外側
において、セクタギヤ76に噛合したギヤ98が設けら
れ、開閉扉75を開くとカム体91が横向き姿勢とな
り、また、開閉扉75を閉じるとカム体91が立て向き
姿勢に切換えられるように構成してある。前記サブフレ
ーム70の前壁99には、キャリッジ87を駆動するス
テッピングモータ100と、ラック92に噛合した駆動
ギヤ101と、ステッピングモータ100出力軸の出力
ギヤ102の回転を駆動ギヤ101に伝達する減速ギヤ
機構107とが付設されている。それ故、ステッピング
モータ100の回転駆動力が駆動ギヤ101に減速して
伝達されるため、ステッピングモータ100により、キ
ャリッジ87を左右方向へ移動駆動することができる。
前記サーマルヘッド90は、サーマルプリンタのサーマ
ルヘッドと同様のもので、このサーマルヘッド90に
は、図23に示すように、例えば、96個の発熱素子1
03が前後方向向きに1列に設けられている。次に、前
記加熱穿孔機構72と液晶ディスプレイ53とを駆動制
御する制御ユニット110を含む制御系について説明す
る。図22に示すように、制御ユニット110には、キ
ーボード52と、サーマルヘッド90と、キャリッジ送
りモータ100と、液晶ディスプレイ53と、スタンプ
体1の有無と前後幅とを検知する為の2つの近接スイッ
チ104,105とが接続されている。前記スタンプ体
1は、本実施例の場合、図15,図19に実線で図示の
狭幅タイプと、鎖線で図示の広幅タイプの2種類あり、
2つの近接スイッチ104,105は、図13、図1
5、図19に示すように、後側のガイド部材79の下面
に固定された板片106に付設され、近接スイッチ10
4,105により、広幅タイプのスタンプ体1が検知さ
れ、また、近接スイッチ104により、狭幅タイプのス
タンプ体1が検知される。図22に示すように、制御ユ
ニット110には、CPU111と、ROM112と、
RAM113と、穿孔用CG−ROM114と、ディス
プレイ53への表示の為の表示用CG−ROM115
と、キーボード52及び近接スイッチ104,105に
接続された入力インタフェース116と、出力インタフ
ェース117とが設けられ、これらはバス118により
相互に接続されている。更に、制御ユニット110に
は、出力インタフェース117に夫々接続された、ヘッ
ド駆動回路119と、モータ駆動回路120と、ディス
プレイ駆動回路121とが設けられている。前記ROM
112には、この加熱穿孔装置50の全体の作動を制御
する制御プログラムを記憶したプログラムメモリ122
と、仮名・漢字変換等の為の辞書メモリ123が設けら
れている。前記RAM113には、入力データを記憶す
る入力バッファ124、穿孔用データを記憶する穿孔バ
ッファ125、シフトレジスタ126、その他種々のカ
ウンタやレジスタが設けられている。前記穿孔用CG−
ROM114には、穿孔対象となる多数の文字のドット
パターンデータがコードデータと対応付けて記憶され、
また、表示用CG−ROM115には、穿孔対象となる
多数の文字の表示用ドットパターンデータがコードデー
タと対応付けて記憶されている。次に、前記ヘッド駆動
回路119について説明する。図23に示すように、各
発熱素子103の一方の電極は、+12Vの電源端子1
27に夫々接続されるとともに、他方の電極はドライバ
128に夫々接続されている。各ドライバ128の入力
端子には、穿孔用ストーブ入力端子130に入力側に接
続されたインバータ129の出力端子と、ラッチ信号入
力端子131に入力側が接続されたデータラッチ回路1
32の各出力端子とが夫々接続されている。更に、デー
タラッチ回路132の各入力端子には、クロック入力端
子133とデータ入力端子134とに入力端子が接続さ
れたシフトレジスタ135の各出力端子が夫々接続され
ている。前記ヘッド駆動回路119において、シフトレ
ジスタ135は、穿孔用のデータがクロック信号に同期
して記憶され、その後、ラッチ信号がデータラッチ回路
132に供給されると、シフトレジスタ135において
記憶されたデータが対応するデータラッチ回路132に
出力されて記憶される。これと同時に、そのデータが各
ドライバ128に印加される。この状態において、穿孔
用ストローブ入力端子130から論理「0」の穿孔パル
ス信号がインバータ128の入力端子に印加されると、
インバータ128の出力端子から論理「1」の信号が出
力され、各ドライバ128の入力端子に印加される。従
って、データラッチ回路132のデータが論理「1」の
場合には、ドライバ128の出力側は論理「0」とな
り、それに対応する発熱素子103に電源端子127か
ら駆動電流が通電される。その際、発熱素子103の表
面温度が熱穿孔に適する温度となるように、穿孔用スト
ローブ入力端子130に入力される穿孔パルス信号のパ
ルス幅が設定されている。次に、前記加熱穿孔装置50
を用いて、スタンプ体1の印面部33に文字列のパター
ンを穿孔する穿孔処理について、図24、図25のフロ
ーチャートを参照しつつ説明する。尚、この穿孔処理
は、制御ユニット110により実行される処理と、オペ
レータにより実行される操作とを含み、図中、符号Si
(i=1,2,3・・・)は、各ステップを示すもので
ある。メインスイッチ67の投入とともに処理が開始さ
れ、最初に近接スイッチ104,105からの検出信号
が読み込まれ(S1)、次にスタンプ体1が有りか否
か、つまり、スタンプ体1が穿孔用装着部71に装着さ
れているか否か判定され(S2)、その判定がYes のと
き即ち、スタンプ体1が穿孔用装着部71に装着された
ままの状態で電源が投入されると、液晶ディスプレイ
(以下、LCDという)53に「スタンプ体を取り外し
て下さい」とメッセージが表示され(S3)、S1へ戻
る。オペレータによりスタンプ体1が取り外されるま
で、上記S1〜S3が繰り返し実行される。開閉扉75
を開いてスタンプ体1が取り外されると、前記S2にお
いてNoと判定される。次に、電源投入時にスタンプ体1
が穿孔用装着部71に装着されていないか、または、電
源投入時にはスタンプ体1が穿孔用装着部71に装着さ
れていたが、その後、オペレータによりスタンプ体1が
取り外されて、S2の判定が No になると、加熱穿孔装
置50のRAM112のデータをクリアする、キャリッ
ジ送りモータ100を駆動してキャリッジ87をガイド
ロット88右端の初期位置へ移動させる等の初期設定が
実行され、かつLCD53に「準備中」と表示される
(S4)。次に、S5においてキーボード52を操作す
ることにより印面内容の入力設定が実行されるが、この
入力設定においては、印面サイズ指定と、文字サイズや
文字配置の設定等を含む書式入力と、穿孔用文字列デー
タの入力バッファ124への入力とが実行される。次
に、LCD53に「スタンプ体を装着して下さい」とメ
ッセージが表示され(S6)、穿孔スイッチ66がON
操作されるまで待機する(S7:No)。この間、オペレ
ータは、開閉扉75を開き、スタンプ体1を装着してか
ら、開閉扉を閉じ、即ち、スタンプ体1を穿孔用装着部
71に装着する。この開閉扉75の開操作によりセクタ
ギヤ76が図19の時計方向に回動する。このセクタギ
ヤ76の回動に伴って、セクタギヤ76と噛み合ってい
るギヤ98を介してヘッド切換ロッド89が同図の反時
計方向に回動する。すると、ヘッド切換ロッド89に装
着されているカム体91が横向き姿勢にされ、サーマル
ヘッド90がヘッド放熱板94とともに下方へリリース
される。オペレータは、スタンプ体1の把持部2のガイ
ド溝15をガイド部80に係合させつつ、スタンプ体1
を開口74から挿入する。この挿入の際、サーマルヘッ
ド90がスタンプ体1の装着を妨げることは無い。ま
た、挿入に伴って、ガイドバー83がスタンプ体1のガ
イド孔18,44,44に亙って挿通される。このこと
により、ガイドバー83のテーパー面84に沿って門形
部43が上昇し、この門形部43の上昇に伴って、図2
0に示すようにスカート部材6が、その下端が印面部3
3よりも上方へ位置するように上昇し、図21に示すよ
うに、その状態が保持される。オペレータは、スタンプ
体1がガイドバー83の係止部85に当接し、ガイド部
材78に設けられている右側のローラ81がスタンプ体
1の把持部2の係合凹部16に係合するまで挿入する。
当接及び係合するまで挿入すると、スタンプ体1は図2
1に示す穿孔用装着部71内の所定位置に配置される。
次に、オペレータは開閉扉75を図19の反時計方向へ
回動させる閉操作を行う。この閉操作に伴って、セクタ
ギヤ76が図19の反時計方向に回動し、セクタギヤ7
6の回動に伴ってヘッド切換ロッド89が同図の時計方
向に回動する。すると、ヘッド切換ロッド89に装着さ
れているカム体91が立向き姿勢にされ、サーマルヘッ
ド90がカム当接板93とスプリング93を介して上方
へ揺動し、図21に実線で示すスタンプ体1の印面部3
3右端を押圧する穿孔位置に配置される。上記のように
オペレータは、スタンプ体1を装着した後に穿孔スイッ
チ66をON操作する。次に、穿孔スイッチ66がON
操作されると(S7: Yes)、近接スイッチ104,1
05の検出信号が読み込まれ(S8)、次にスタンプ体
1が有るか否か、つまり、スタンプ体1が穿孔用装着部
71に装着されているか否か判定し(S9)、その判定
が No のとき、即ち、オペレータがスタンプ体1の装着
を行わずに穿孔スイッチ66を操作した場合には、S1
0において、LCD53に「スタンプ体を装着して下さ
い」と表示され、その後S7へ移行する。一方、S9の
判定がYes で、スタンプ体1が装着されている場合に
は、S11において、S5にて設定した印面サイズとス
タンプ体1のサイズが適合しているか否か判定される。
尚、前記スタンプ体1のサイズとは、近接スイッチ10
4,105からの検出信号に基いて判別されるスタンプ
体1の幅サイズのことである。次に、S11の判定が N
o のとき、即ち、スタンプ体1のサイズが設定した印面
サイズに適合しないときには、LCD53に「スタンプ
体を差し替えて下さい」と表示され(S12)、S7へ
移行する。そして、現在装着されているスタンプ体1が
取り外され、設定された印面サイズに適合するサイズの
スタンプ体1が装着されるまで、前記S7〜S12が繰
り返し実行される。一方、S11の判定がYes のとき、
即ち、装着されているスタンプ体1のサイズが設定され
ている印面サイズに適合するときには、スタンプ体1の
印面部33に穿孔処理が実行されその穿孔処理の間LC
D53には「穿孔中」と表示される(S13)。穿孔処
理は、先ず、入力バッファ124に入力されている書式
と穿孔用文字列データに基づいて穿孔用のドットパター
ンデータが作成され、穿孔バッファ125に格納され
る。この穿孔バッファ125に格納されているドットパ
ターンデータに基づいてキャリッジ送りモータ100が
駆動され、キャリッジ87が図21の実線で示す位置か
ら二点鎖線で示す位置まで移動するとともに、サーマル
ヘッド90が駆動され、印面部33に穿孔用ドットパタ
ーンデータに基づく穿孔が形成される。この穿孔時の孔
版印刷用原板4の様子を図26に示す。穿孔の際、サー
マルヘッド90は、含浸体27を押圧しつつ図26の矢
印X方向に移動される。このため、サーマルヘッド90
により押圧されて含浸体27から浸出したインク27a
は、サーマルヘッド90の移動とともに矢印X方向に集
められる。しかし、サーマルヘッド90の移動終了位
置、即ち、穿孔終了位置の基部材26には、インク溜溝
25aが形成されているので、浸出したインク27aは
このインク溜溝25aに溜められ、感熱性孔版原紙28
に余分な圧力が加わることを防止できる。このため、穿
孔の際に浸出されたインク27aにより、感熱性孔版原
紙28が破壊されることを防止できる。なお、インク溜
溝25aは基部材26の下面側に設けられるので、穿孔
時に含浸体27から浸出されたインク27aは、スタン
プの使用とともに再び含浸体27に吸収され、有効に利
用される。次に、S14において穿孔終了か否か判定
し、穿孔が終了すると、S15において、LCD53に
「穿孔処理終了」、「スタンプ体を取り外して下さい」
と表示され、前記S1へ戻る。上記「スタンプ体を取り
外して下さい」の表示を見て、オペレータは、開閉扉7
5を開き、スタンプ体1を取り外す。この時、キャリッ
ジ87は図21の二点鎖線で示す位置まで移動している
ので、キャリッジ87及びサーマルヘッド90がスタン
プ体1の取り外しを妨げることは無い。次に、以上説明
したスタンプ体1と加熱穿孔装置50とからなるスタン
プ装置の効果について説明する。スタンプ体1に関し
て、印面部33を形成する感熱性孔版原紙28に、予め
所望のパターンの多数の穿孔を形成し、保護キャップ7
を取外し、スカート部材6を介して、印面部33を用紙
の表面の所望の位置に位置決めしてから、把持部2を握
って把持部2を下方へ押動させ、印面部33を用紙の表
面に押圧すると、含浸体27内のインクが多数の穿孔か
らしみ出すため、用紙の表面に前記穿孔パターンを印刷
することができる。スタンプ部3の外周側を囲繞する昇
降自在のスカート部材6を設け、そのスカート部材6
を、第1位置と、第2位置と、第3位置とに亙って昇降
自在に構成し、このスカート部材6を、スプリング21
により、第1位置の方へ弾性付勢したので、スカート部
材6を第3位置に保持した状態において、印面部33に
所望のパターンをドッドパターンにて穿孔できる。そし
て、印刷の際にはスカート部材6を第1位置に保持し、
スカート部材6を用紙の表面の印刷すべき位置にセット
して、印面部33を位置決めしてから、把持部2を押圧
すると、スプリング21が収縮してスカート部材6が第
2位置まで上昇するので、所望の位置に正確に印刷する
ことができる。そして、印刷後、把持部2への押圧力を
緩めると、スカート部材6の第1位置への復帰動作によ
り、印面部33からの用紙の剥離が促進されるため、薄
手の用紙にもきれいに印刷することができる。ただし、
用紙の表面の狭い枠内に印刷するような場合には、手で
スカート部材6を第2位置や第3位置に保持した状態で
印刷することもできる。また、不使用時にはスカート部
材6をスプリング21の付勢力で第1位置に保持し、ス
カート部材6でスタンプユニット1全体を支持し、印面
部33を保護することができる。更に、前記スタンプ部
3に、含浸体27の表面部を固定的に覆う感熱性孔版原
紙28を設け、スカート部材6よりも内側において、基
部材26の外周側に延びた感熱性孔版原紙28の外周部
を囲繞する外周保持部材5を設けたので、基部材26の
外周側に延びた感熱性孔版原紙28の外周部がスカート
部材6で損傷するのを防止できるし、含浸体27からイ
ンクが外部へ流出するのを防止できる。更に、前記スタ
ンプ部3の印面部33を覆う保護キャップ7であって、
スタンプ部3に着脱自在に装着される保護キャップ7を
設けたため、保護キャップ7により、不使用時における
印面部33の損傷と埃の付着を防止でき、誤操作により
印刷すべきでない位置に印刷してしまうのを防止でき
る。加熱穿孔装置50に関して、穿孔用装着部71にス
タンプ体1を装着した際に、スタンプ体1は、その前後
1対のガイド溝15に係合した前後1対のガイド部で支
持され、1対のローラ81で後方へ押圧されて、スタン
プ体1の前後方向位置が正確に設定される。そして、ス
タンプ体1は、係止部85で係止されるとともに、前後
1対のガイド溝15の終端で係止されて、左右方向位置
が正確に設定される。しかも、スタンプ体1の係合凹部
16に1つのローラ81を係合させるため、穿孔中にス
タンプ体1の位置がズレることもない。セクタギヤ76
とギヤ98とヘッド切換えロッド89を介して、開閉扉
75とカム体91とを連動させ、スタンプ体1を穿孔用
装着部71に装着し、開閉扉75を閉じるまでは、サー
マルヘッド90が下方へリリースするように構成してあ
るため、スタンプ体1の装着の際に、サーマルヘッド9
0で印面部33を損傷することがないし、また、穿孔終
了後には、サーマルヘッド90が印面部33から左方へ
退くまで、キャリッジ87を移動させるため、サーマル
ヘッド90で印面部33を押圧し続けることがないか
ら、印面部33からのインクの漏出を防止できる。ま
た、穿孔後のスタンプ体1を取り外す際には、開閉扉7
5を開くと、サーマルヘッド90が下方へリリースされ
るため、スタンプ体1の取り出し時にも印面部33を損
傷することがない。スタンプ体1を加熱穿孔装置50に
装着する場合には、スタンプ体1がガイドバー83の係
止部85に当接する所定位置に装着された場合に限り開
閉扉75を閉じることができるので、スタンプ体1が所
定位置に装着されなければ、開閉扉75を閉じることが
できない。よって、スタンプ体1が所定位置に装着され
ない場合には、サーマルヘッド90を、印面部33と当
接する当接位置、即ち、印面部33を穿孔する位置に移
動することができず、従って、スタンプ体1の装着ミス
による穿孔の失敗を防止することができる。スタンプ体
1を穿孔用装着部71に装着する際に、ガイドバー83
により、スカート部材6が、最も上昇した第3位置へ切
換えられるため、印面部33への穿孔時にスカート部材
6が、穿孔の邪魔になることがない。近接スイッチ10
4,105により、スタンプ体1の幅サイズを検知する
ように構成したので、スタンプ体1のサイズを間違え
て、印面部33のサイズに適合しない文字列を穿孔する
ことがない。また、スタンプ体1は穿孔用装着部71内
において、ガイド部材78と把持部2との係合により支
持されているので、把持部2を同じ構成にすれば、穿孔
用装着部71には、狭幅のスタンプ体1も広幅のスタン
プ体1も装着可能であるので、汎用性に優れる。印面部
33の穿孔時に加熱穿孔装置50のサーマルヘッド90
に押圧されて含浸体27から浸出されたインク27a
は、基部材の下面に設けられたインク溜溝25aに溜め
られるので、浸出されたインク27aによって、感熱性
孔版原紙28に余分な圧力が加わえられることがない。
よって、浸出されたインク27aによる感熱性孔版原紙
28の破壊を防止できる。また、インク溜溝25aは基
部材26の下面側に設けられるので、穿孔時に含浸体2
7から浸出されたインク27aは、スタンプの使用とと
もに再び含浸体27に吸収され、有効に利用できる。図
27から図29に、本実施例の変形例を示す。この変形
例は、基部材201、211に設けられるインク溜溝2
02a、212aの形状を変形したものである。なお、
既に説明した実施例と同一の部分は、同一の番号を付し
て、その説明は省略し、異なる部分のみ説明する。ま
ず、図27及び図28に示される変形例について説明す
る。図27には、上下逆にした状態で、変形例の基部材
201が示されている。この基部材201は、下面に含
浸体27を保持する凹部202と、この凹部に形成され
るインク溜溝202aとを備えている。このインク溜溝
202aは、印面部33の穿孔方向に延びる複数の溝と
して、基部材201の凹部202に連続して形成され
る。そして、これらの各インク溜溝202aは、穿孔方
向に対して直角方向に、等間隔に配設されている。図2
8を参照して、かかるインク溜溝202aが形成された
基部材201を備える孔版印刷用原板200に、穿孔を
施す場合の動作について説明する。孔版印刷用原板20
0の穿孔のために、サーマルヘッド90を印面部33に
押圧すると、含浸体27も共に押圧されて、含浸体から
インク27aが浸出される。しかし、含浸体27と当接
される基部材201の壁面には、穿孔方向に延びるイン
ク溜溝202aが等間隔に複数配設されるので、含浸体
27から浸出されたインク27aは、その都度、かかる
インク溜溝202aに溜められる。よって、サーマルヘ
ッド90を図28の矢印Y方向に移動させつつ穿孔を行
なっても、浸出されたインク27aにより、感熱性孔版
原紙28に余分な圧力が加わることがない。従って、孔
版印刷用原板200の穿孔の際に、感熱性孔版原紙28
を破壊することを防止できる。また、インク溜溝202
aは、基部材201の凹部202に均等に設けられるの
で、含浸体27から浸出されインク溜溝202aに溜め
られたインク27aは、穿孔後すぐに、含浸体27に均
等に吸収される。よって、穿孔直後においても含浸体2
7に含浸されるインク27aの量を均等にすることがで
きる。次に、図29に示される変形例について説明す
る。図29には、上下逆にした状態で、別の変形例の基
部材211が示されている。この基部材211は、下面
に含浸体27を保持する凹部212と、この凹部に形成
されるインク溜溝212aとを備えている。このインク
溜溝212aは、凹部212に等間隔に配設された矩形
状の複数の窪みから構成されている。このインク溜溝2
12aも、含浸体27と当接される基部材201の壁面
に設けられるので、穿孔時に含浸体27から浸出された
インク27aは、かかるインク溜溝212aに溜められ
る。よって、サーマルヘッド90を印面部33に押圧し
て穿孔を行なっても、浸出されたインク27aにより、
感熱性孔版原紙28に余分な圧力が加わることがなく、
感熱性孔版原紙28を破壊することを防止できる。ま
た、インク溜溝212aは、基部材211の凹部212
に均等に設けられるので、含浸体27から浸出されイン
ク溜溝212aに溜められたインク27aは、穿孔後す
ぐに、含浸体27に均等に吸収される。よって、穿孔直
後においても含浸体27に含浸されるインク27aの量
を均等にすることができる。以上、実施例に基づき本発
明を説明したが、本発明は上記実施例に何ら限定される
ものでなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々の変
形改良が可能であることは容易に推察できるものであ
る。例えば、穿孔用装着部71は、スタンプ体1を右方
より着脱自在に装着するように構成したが、スタンプ体
1を上方より着脱自在に装着する構成にしてもよい。前
記加熱用穿孔機構72は、スタンプ体1を所定位置に保
持した状態で、キャリッジ87を介してサーマルヘッド
90を移動させつつ穿孔するように構成したが、サーマ
ルヘッド90を固定的に設け、スタンプ体1を移動させ
つつ穿孔するように構成してもよい。前記カム体91の
代わりのソレノイドアクチュエータを設け、そのアクチ
ュエータにより、サーマルヘッド90の位置を切換える
ように構成してもよい。前記ラック92、駆動ギヤ10
1、減速ギヤ機構107のかわりに、ワイヤとプーリを
介してキャリッジ87を左右方向に移動駆動するように
構成してもよい。
【発明の効果】以上説明したことから明かなように、本
発明の孔版印刷用原板によれば、印面部の穿孔時に加熱
穿孔装置のサーマルヘッドに押圧されて含浸体から浸出
されたインクは、基部材の含浸体と当接される壁面に設
けられた溝に溜められるので、浸出されたインクによっ
て、感熱性孔版原紙に余分な圧力が加わえられることが
ない。よって、浸出されたインクによる感熱性孔版原紙
の破壊を防止できるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例に係るスタンプ装置のスタンプ
体の斜視図である。
【図2】スタンプ体の分解斜視図である。
【図3】スタンプ体の縦断正面図である。
【図4】スタンプ体の縦断側面図である。
【図5】スタンプ体の孔版印刷用原板の拡大縦断正面図
である。
【図6】スタンプ体の感熱性孔版原紙の拡大断面図であ
る。
【図7】孔版印刷用原板の製作方法を説明する斜視図で
ある。
【図8】スカート部材が第3位置のときのスタンプ体の
縦断正面図である。
【図9】スカート部材が第2位置のときのスタンプ体の
縦断正面図である。
【図10】スタンプ体の印面部に穿孔するパターンの一
例を示す図である。
【図11】スタンプ装置の加熱穿孔装置の斜視図であ
る。
【図12】加熱穿孔装置とスタンプ体の斜視図である。
【図13】加熱穿孔装置の平面図である。
【図14】加熱穿孔装置の部分切欠き正面図である。
【図15】加熱穿孔装置の部分切欠き縦断側面図であ
る。
【図16】加熱穿孔装置の加熱穿孔部の斜視図である。
【図17】加熱穿孔装置の加熱穿孔部の要部斜視図であ
る。
【図18】加熱穿孔機構の分解斜視図である。
【図19】加熱穿孔装置の加熱穿孔部の要部側面図であ
る。
【図20】穿孔用装着部に装着中のスタンプ体と加熱穿
孔部の縦断正面図である。
【図21】穿孔用装着部に装着後のスタンプ体と加熱穿
孔部の縦断正面図である。
【図22】スタンプ装置の制御系のブロック図である。
【図23】ヘッド駆動回路の電気回路図である。
【図24】加熱穿孔装置による穿孔処理のフローチャー
トの一部である。
【図25】加熱穿孔装置による穿孔処理のフローチャー
トの残部である。
【図26】孔版印刷用原板の穿孔時の様子を示す説明図
である。
【図27】変形されたインク溜溝が形成された基部材の
斜視図である。
【図28】変形されたインク溜溝が形成された基部材を
備えた孔版印刷用原板の穿孔時の様子を示す説明図であ
る。
【図29】変形された別のインク溜溝が形成された基部
材の斜視図である。
【図30】特願平5−329657号に記載された孔版
印刷用原板の構成を説明する斜視図である。
【図31】特願平5−329657号に記載された孔版
印刷用原板の穿孔時の様子を示す説明図である。
【符号の説明】
1 スタンプ体 4、200 孔版印刷用原板 25、202、212 凹部 25a、202a、212a インク溜溝 26、201、211 基部材 27a インク 27 含浸体 28 感熱性孔版原紙 33 印面部 50 加熱穿孔装置 90 サーマルヘッド

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 インクを含浸させた含浸体と、その含浸
    体を下面側に保持する基部材と、前記含浸体の下面を覆
    い印面部を構成する感熱性孔版原紙とを備え、加熱穿孔
    装置に着脱自在に装着され、その加熱穿孔装置に備えら
    れた加熱穿孔手段と前記印面部とを当接し互いに押圧さ
    せつつ相対移動させることにより前記印面部にドットパ
    ターンの穿孔が施される孔版印刷用原板において、 前記基部材は、 下面側に開口し、前記含浸体が装着される凹部と、 その凹部の前記含浸体と当接される壁面に設けられた溝
    と、 を備えたこと を特徴とする孔版印刷用原板。
  2. 【請求項2】 前記溝は、前記印面部の穿孔方向終端
    近に設けられ、前記印面部の穿孔方向に対して略直角方
    向に延びる溝であることを特徴とする請求項1記載の孔
    版印刷用原板。
  3. 【請求項3】 前記溝は、前記印面部の穿孔方向に延び
    溝であることを特徴とする請求項1記載の孔版印刷用
    原板。
  4. 【請求項4】 前記溝は、前記印面部の穿孔方向に対し
    て略直角方向に略等間隔に配設され、且つ、前記穿孔方
    向に延びる複数の溝であることを特徴とする請求項1記
    載の孔版印刷用原板。
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