JP2958103B2 - プラズマ照射固形製剤 - Google Patents

プラズマ照射固形製剤

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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は主として経口投与された医薬品の消化管内に
おける放出速度の調節を目的および機能とする固形製剤
とその製造方法に関する。さらに詳しくは上記目的およ
び機能のためにプラズマ分解型ポリマーおよびプラズマ
架橋型ポリマーを配合した外層にプラズマ照射が与えら
れることを特徴とする多重層固形製剤とその製造方法に
関する。
〔従来の技術及び発明が解決しようとする課題〕 医薬品の消化管内における放出速度の調節を目的およ
び機能とした製剤設計の一つとしてマトリックス法があ
り、そのマトリックスの素材としてワックス類、エチル
セルロース等の水不溶性物質を使用することはすでに一
般に知られている。要すればマトリックス法ではワック
ス類、エチルセルロース等の水不溶性物質を骨格とする
網目構造に特徴があり、該網目構造の性状によって網目
構造中の医薬品が消化管内液に接して放出して行く速度
が調節されることになる。
網目構造からの薬物の放出は主として網目構造の内外
における浸透圧差、即ち薬物の濃度差に依存して行われ
るが、網目構造ではかなり長い時間にわたって濃度差が
変化しないので、0次の放出速度となる傾向がある。そ
こで0次の放出速度が望まれる場合にはマトリックス型
の製剤が従来から一般にしばしば使用されてきた。とこ
ろで、0次放出の速度定数は網目の目の大きさおよびそ
の均一性によって定まるので、問題は網目の目の形成方
法としてどのような技術を選択し、あるいは工夫するか
にある。そこで従来技術の一つとして、例えば薬物含有
固形製剤にガンマ線照射して網目構造を形成するとか、
あるいは糖などの水溶性物質を配合した皮膜で薬物含有
固形製剤を被覆しておき、投与後に水溶性物質が溶出す
ることによって網目構造が形成されるようにするとかの
技術が開発されてきた。しかしながら、これらの方法は
未だ多くの問題点がある。すなわちガンマ線照射では薬
物の破壊失活があり、また水溶性物質含有皮膜では消化
管内の状況による影響を受ける余地が残されている。
本発明者はかねてよりプラズマ反応による機能性新材
料の開発、とりわけプラズマ照射高分子粉末を用いる新
規なドラッグデリバリーシステムの開発に取り組んで鋭
意研究を行ってきた。下記文献1),2),3)はこの研究
について本発明者が記述したものであり、本発明におい
て参照される。
1) 岐阜薬科大学紀要(1987)第36号,11−25頁 葛谷昌之:新プラズマ開始重合 2) 化学工業社発行,ケミカル・エンジニヤリング
(1989),664−671頁 葛谷昌之:プラズマ照射高分子粉末を用いる新規
DDS 3) 広信社発行,表面(1989),885−892頁 ポリメタクリル酸メチルに代表されるアクリル樹脂に
ラジカル照射すると樹脂表面にラジカルが生成すること
はよく知られている。そこで文献2)および3)に示さ
れるとおり、本発明者はプラズマ照射したアクリル樹脂
を素材にして、これを直打してみたところ、直打の圧縮
操作により樹脂表面のラジカルが固体間架橋をもたら
し、その結果、マクロマトリックス錠剤が得られること
を知った。すなわち、従来公知のマトリックスとは異な
り、照射重合条件や直打圧縮条件を適宜選択することに
より網目構造が自由に制禦されたマトリックスを得るこ
とに成功した。文献2)には一例としてアルゴンプラズ
マを照射したアクリル樹脂粉末にテオフィリンを配合し
て直打錠剤となし、これによりテオフィリンが溶出する
挙動について、記載がなされており、照射重合条件、直
打圧縮条件を適宜選択することによりマトリックスの網
目構造が自由に制禦され、その結果として律速段階とし
てのテオフィリンの拡散溶出がコントロールされること
が示されている。
〔課題を解決するための手段〕
その後、本発明者はプラズマ照射技術を応用したマト
リックス型放出制禦製剤についてさらに各種のタイプの
ものを考案し、検討したところ、薬物を含有した錠剤あ
るいは顆粒剤を芯物質として多重層粒子を形成し、ただ
し、その最外層にはプラズマ分解型ポリマーおよびプラ
ズマ架橋型ポリマーが配合されたものを用意し、次に該
最外層にプラズマ照射することにより、薬物に対する照
射プラズマの直接被爆を回避し、かつ放出パターンのコ
ントロールをさらに容易になし得ることを見出した。本
発明はこの知見にもとづき、さらに検討を加えて完成さ
れたものである。
即ち、本発明は、プラズマ分解型ポリマーおよびプラ
ズマ架橋型ポリマーが配合され、プラズマ照射された外
層を有することを特徴とする多重層固形製剤を提供する
ものであり、本発明はまたプラズマ分解型ポリマーおよ
びプラズマ架橋型ポリマーを配合した層を最外層に成形
し、次に該層にプラズマ照射することを特徴とする上記
多重層固形製剤の製造方法を提供するものである。
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明において、プラズマ分解型ポリマーとは、非反
応性プラズマ(不活性ガス等)のプラズマ照射によって
高分子主鎖切断型ラジカルが生成し、大きな重量損失を
受けるポリマーを言い、例えば、1,1−二置換ビニルモ
ノマーからのポリマー(一般式CH2−CR1R2 n,式中、
R1,R2は一価の有機化合物を示す)、即ち、ポリイソブ
チレン、ポリ−α−メチルスチレン、ポリメタクリル
酸、ポリメタクリル酸メチル、ポリメタクリルアミド等
をあげることができる。またプラズマ照射においては酸
素は非常に脱離しやすいので高分子主鎖上にエーテル結
合を含むポリマー、例えばポリオキシメチレンやポリサ
ッカライド(セルロース等の多糖類)等も典型的なプラ
ズマ分解型ポリマーである。
また本発明において、プラズマ架橋型ポリマーとはプ
ラズマ照射によって高分子主鎖型ラジカルが生成し、表
面架橋が進行する結果、重量損失が小さいポリマーを言
い、例えばポリエチレンや1−置換ビニルモノマーから
のポリマー(一般式CH2−CHR1 n,式中、R1は一価の
有機化合物を示す)、すなわちポリプロピレン、ポリス
チレン、ポリアクリル酸、ポリアクリル酸メチル、ポリ
アクリルアミド、ポリ乳酸等をあげることができる。
ただし、実際にはプラズマ照射により一方の反応のみ
が排他的に進行するというものではなく、分解と架橋の
両反応が並行にして進行している。従って上記の分類は
いずれかの反応が主反応となることによって、該主反応
により分類される。例えば炭化水素系ポリマー、特にポ
リプロピレン等はプラズマ分解型ポリマーに分類されて
いるが、不活性ガスのプラズマ照射等によってポリエニ
ールラジカル(多くの二重結合が共役したラジカル)が
高分子主鎖上に生成し、このままでは分解しないが、酸
素プラズマ照射をした場合にはプラズマ中の酸素原子が
反応し主鎖が切断されて行く酸化分解反応が促進され、
プラズマ分解型ポリマーとなる。従ってプラズマ分解型
ポリマーおよびプラズマ架橋型ポリマーはそれぞれ上記
分類によって大体の区別の目安は与えられるが、本発明
においては上記の例示ポリマーに限定されるものでな
く、成分としてとりあげた二つのポリマーが、与えられ
た照射プラズマのもとでいずれが分解反応を主反応とす
るか、あるいは架橋反応を主成分とするかによって相対
的に定められる。
プラズマ分解型ポリマーおよびプラズマ架橋型ポリマ
ーとして使用されるポリマー素材は市販品を使用すれば
よいが、必要により精製して粉砕し、篩過して目的の粒
子径のものに揃えればよい。あるいは別途に合成して同
様に処理したものを用意してもよい。
一般に物質の状態は温度を上げて行くと固体から液
体、さらに液体から気体と変化して行くが、プラズマと
はさらに高エネルギーが加えられて陰陽荷電粒子に解離
し、電離気体となったものを意味し、通常の気体に比べ
高度に励起された不安定状態にある。この電離気体をそ
の状態によって大別すると熱(高温)プラズマと低温プ
ラズマに分類される。前者は構成粒子すべてが大きな運
動エネルギーを持ち、熱的に平衡であるため平衡プラズ
マと呼ばれる。後者は低圧電離気体のように気体中の一
部の電子のみが高エネルギーを持って解離している状態
であって、構成成分の大部分は分子(中性ラジカル、イ
オン)と電子であり、熱的に平衡でないため、非平衡プ
ラズマと呼ばれ、化学プラズマで使用される。アルゴ
ン、ヘリウム等の不活性元素プラズマでは放射される紫
外線や粒子が作用の上で主役であり、物体の表面改質あ
るいはエッチング等の効果がある。他方、酸素、窒素等
の分子プラズマでは物体表面にそれぞれの原子集団が導
入され、表面修飾に用いられる。
本発明においては有機ガス以外のものの低温プラズマ
であれば使用することができる。例えばアルゴン、ヘリ
ウム等の不活性ガスのプラズマや酸素、窒素、水素、さ
らには水や空気のプラズマでも使用することができる。
とりわけ酸素や空気のプラズマはプラズマ分解型ポリマ
ーに対して酸化的分解反応を促進し、分解を速めるので
適している。特に空気のプラズマを用いることは反応的
にも経済的にも最も都合がよい。しかし本発明はこれら
に限定されるものではなく、有機ガス以外のものの低温
プラズマであればよい。
一般にプラズマを生起させる方法は一連の放電技術に
よるのが通例である。プラズマ化学においては専ら放電
帯域から電極を除去することが可能であり、医療用、工
業用として使用が認められている13.56MHzや27.12MHzの
高周波無極放電が用いられている。反応容器の外部から
必要なエネルギーを供給するこの様な無極放電の負荷様
式としてはコイルを用いる誘導結合方式と電極板(コン
デンサー)を用いる容量結合方式があり、反応容器や装
置の形態も種々のものを用いることが出来る。
例えば後記実施例1で用いたプラズマ発生方法は図1
に示すように13.56MHzの高周波発生電源装置(0〜200
W)の誘導結合方式である。尚、図1において、1がガ
スボンベ、2が流量計、3が高周波発生電源装置、4が
整合ネットワーク、5が高周波コイル、6がトラップ、
7が圧力計、8が反応装置である。また図2に反応装置
8の拡大図を示した。図2において、9が錠剤、10がガ
ラス製試料ホルダー、11がOリングである。好ましい実
効出力は50〜100W、好ましいプラズマ発生用ガス流速は
0.5Torr下でおおよそ50ml/minである。ここで圧力と流
速の両方がパラメータとなるのはプラズマが有効に試料
に照射されるようにするためである。試料表面がプラズ
マ照射されさえすれば目的は達成されるので、反応装置
はいかなる形態の反応装置も用いることが出来る。実施
例1及び実施例2では実施例錠剤の両面にプラズマが均
一に照射されるようにガラス製の細い3本足をもった試
料ホルダー10を用意し、その上に錠剤9を乗せて実施し
た。また、反応装置を大型化すれば複数個の錠剤試料の
同時処理も可能である。さらに、他の粒子系、例えば顆
粒状のものであれば、反転式プラズマ照射反応装置を用
いれば大量試料を効率良くプラズマ照射出来る。
本発明多重層固形製剤は中心に活性医薬品を含有する
芯物質であり、この芯物質は錠剤または顆粒剤の形態を
しており、その上に一以上の層が被覆されており、最外
層はプラズマ分解型ポリマーおよびプラズマ架橋型ポリ
マーが配合され、かつプラズマ照射を受けた層になって
いる。後記実施例1及び実施例2では芯物質としてテオ
フィリンを含有する錠剤を用意し、その上にプラズマ分
解型ポリマーおよびプラズマ架橋型ポリマーを配合した
層を直接打錠によって形成せしめて二重錠とし、この層
の表面にプラズマ照射して本発明多重層固形製剤とし
た。
プラズマ照射の至適条件を見出すための一種の予備実
験としては重量損失試験、すなわちプラズマ分解反応の
結果、失われた重量を照射条件に応じて測定するのが望
ましい、 〔実施例〕 以下の実施例によって本発明をさらに具体的に説明す
る。
実施例1 ポリオキシメチレン、ポリスチレンはそれぞれ典型的
なプラズマ分解型ポリマー、プラズマ架橋型ポリマーで
ある。外層がこれらの高分子で構成されたテオフィリン
含有二重錠剤を製造した。
市販ポリスチレンの精製 市販ポリスチレン5gを60mlの精製ベンゼンに溶かし45
mlのメタノール中に再沈澱させた。上澄みを除き、再び
60mlの精製ベンゼンに溶かした後、1.25のメタノール
中に再沈澱させ、よく撹拌した後、濾過し60℃で減圧乾
燥した。その後、ボールミルを用いて粉砕し、篩を通し
目的の粒子径を揃えた。
ポリオキシメチレンの合成 100mlの三つ口フラスコに冷却器、窒素導入管、温度
計を付し、窒素置換した後、42gのトリオキサンと18ml
の乾燥シクロヘキサンを加え、窒素を送りながら55℃に
加熱し溶解させた。これに0.9μの三フッ化ホウ素ジ
エチルエーテラート触媒をシクロヘキサン溶液として加
えた。重合は数時間で完結し、生成物を0.3mlのトリブ
チルアミンを含む100mlのアセトン中に注ぎ、よく撹拌
したのち濾過し、アセトンでよく洗浄した。その後60℃
で風乾し、乳鉢中粉砕後、篩を用い目的の粒子径に揃え
た。
試 料 テオフィリン含有二重錠剤の製造 ・ポリオキシメチレン(60〜80メッシュに篩下) ・ポリスチレン(200メッシュに篩下) ・テオフィリン(32メッシュに篩下) まず、径10mmのKBr用錠剤成形器(島津製作所)を用
いてテオフィリン(100mg)を打錠圧40kg/cm2で10秒間
打錠してディスク型錠剤(径10mm)を得た。次いで、ポ
リスチレンとポリオキシメチレンの1:1混合粉末(80m
g)の中心部にテオフィリン錠剤を納めて後、径13mmのK
Br用錠剤成形器(島津製作所)を用い、打錠圧200kg/cm
2で30秒間打錠して、ディスク型2重錠剤(径13mm)を
得た。
プラズマ照射 図1に示したプラズマ反応装置を用いてプラズマ照射
を行った。錠剤へのプラズマ照射は図2に示したよう
に、錠剤の両面にプラズマが均一に照射されるようにガ
ラス製の細い3本足をもった試料ホルダー10に錠剤9を
乗せて実施した。
プラズマ照射出力は80Wとして20分間照射して、錠剤
表面がポリスチレン架橋高分子で被覆された錠剤を得
た。
実施例2 ポリスチレンの代わりに生体内分解型高分子の一つで
あるポリ乳酸を用いる以外は実施例1と同様にして2重
錠剤を製造し、プラズマ照射出力6Wで2時間照射して、
錠剤表面がポリ乳酸架橋高分子で被覆された錠剤を得
た。
〔発明の効果〕
以下、実験例により本発明の効果を説明する。
実験例1 1) ポリオキシメチレン或いはポリスチレンの重量損
失に対する流入ガスの影響 ポリオキシメチレン又はポリスチレンの100mgディス
ク型錠剤(直径13mm)を用い、次の実験を行った。
プラズマ照射は図1に示したプラズマ反応装置を用い
た。
ポリオキシメチレン或いはポリスチレンの重量損失速
度に対する酸素ガス又はアルゴンガス導入流速、圧力、
プラズマ出力の依存性の検討結果を図3〜図6に示す。
図3は酸素ガスを導入した際のポリオキシメチレンの重
量損失速度に対する酸素ガス導入流速、圧力、プラズマ
出力の依存性の検討結果、図4はアルゴンガスを導入し
た際のポリオキシメチレンの重量損失速度に対するアル
ゴン導入流速、圧力、プラズマ出力の依存性の検討結
果、図5は酸素ガスを導入した際のポリスチレンの重量
損失速度に対する酸素ガス導入流速、圧力、プラズマ出
力の依存性の検討結果、図6はアルゴンガスを導入した
際のポリスチレンの重量損失速度に対するアルゴンガズ
導入流速、圧力、プラズマ出力の依存性の検討結果をそ
れぞれ示したものである。尚、図3〜図6において
(a)がガス導入流速と重量損失速度、(b)が圧力と
重量損失速度、(c)がプラズマ出力と重量損失速度の
関係を示す。
図3〜図6の結果から、ポリオキシメチレン錠におい
てはプラズマ出力が損失速度に最も大きな影響を及ぼす
ことが示された。また、酸素プラズマはアルゴンプラズ
マに比べて30〜40%重量損失速度が大きいことが示され
た。酸素ガス導入流速(50ml/min)、圧力(0.5Tor
r)、プラズマ出力(50W)のプラズマ照射条件下におい
て、1時間プラズマ照射以内で、100mgのポリオキシメ
チレン錠は完全に消滅する。一方、ポリスチレン錠はプ
ラズマ照射条件にかかわらず、重量損失はいずれも僅少
であることが示された。従って、高プラズマ出力を用い
ることはその速度差が大きくなるため、より好ましいと
言える。
2) 溶出試験 実施例1におけるテオフィリンを核とするポリオキシ
メチレンとポリスチレンとの組み合わせによる二重錠剤
を用い、次の試験を行った。
<方 法> 溶出試験は日本薬局方掲載の回転バスケット法に準じ
て実施した。溶出試験器は、富山産業株式会社U.S.P.
(NF)規格溶出試験器TR−5S3を用いた。溶出テオフィ
リンの定量は日本薬局方形態の吸光度測定法に準じて実
施した。
<結 果> (1) 酸素プラズマ照射時間とテオフィリン溶出率と
の関係 テオフィリン100mgの外側に60〜80メッシュのポリオ
キシメチレンと200メッシュのポリスチレンとの1:1の混
合粉末80mgを成形してなる2重錠剤に、プラズマ出力80
W,圧力0.5Torr,酸素ガス流速50ml/minの条件で0〜30分
間のプラズマ照射を行った。得られた各種錠剤につい
て、テオフィリンの溶出率を測定した。結果を図7に示
した。
図7より明らかな様に、プラズマ照射前とプラズマ照
射5分間位まではテオフィリン溶出は認められないが、
プラズマ照射時間の増大に伴って溶出(速度)が増大し
ている事がわかる。これは、錠剤の重量損失度からもわ
かるように、プラズマ照射によって外層のポリオキシメ
チレン粒子部位が分解飛散し、ポリスチレン粒子は架橋
反応によって、緻密化する一方で、ポリスチレン粒子間
に細孔、隙間、空洞が発生した結果と思われる。また、
溶出率80%前後まで比較的良好な直線性を示し、0次放
出が強く示唆される。ただし、30分のプラズマ照射条件
下では、テオフィリンの溶出は極めて速く(約2時間で
終了)、かつテオフィリンの分解が一部進行する為、テ
オフィリンの溶出率は約80%に留まるようになる。
(2) 酸素プラズマ照射出力とテオフィリン溶出率と
の関係 テオフィリン100mgに対して、外層高分子として60〜8
0メッシュのポリオキシメチレン(POM)と200メッシュ
のポリスチレン(PST)との重量比1:1の混合粉末80mgを
成形してなるテオフィリン含有二重錠剤に、圧力0.5Tor
r、酸素ガス流速50ml/min、プラズマ照射時間20分間の
条件で、20〜80Wのプラズマ照射出力下でプラズマ照射
を行った。得られた各種錠剤について、テオフィリンの
溶出率を測定した。結果を図8に示した。
すでに、POM錠の重量損失試験結果(図3〜6)か
ら、プラズマ照射出力がその重量損失速度に大きく影響
を及ぼす事を述べたが、テオフィリンの溶出試験結果に
おいても、図8から明らかなように、その溶出性は大き
なプラズマ照射出力依存性を示した。すなわち、本条件
下で製造された二重錠剤においては、プラズマ出力とし
て50W未満を用いる時、その溶出性は極めて小さく、従
って、おおよそ50W以上、80W以下の出力を用いる事が好
ましいことがわかる。このように、プラズマ照射出力の
選択によって、合目的の溶出性を持った多重層粒子の製
造が可能であることを示唆している。
(3) 主薬(テオフィリン)に対する外層高分子総重
量とテオフィリン溶出率との関係 テオフィリン100mgに対して、外層高分子として60〜8
0メッシュのポリオキシメチレン(POM)と200メッシュ
のポリスチレン(PST)との重量比を1:1と一定とした混
合粉末60〜100mgを成形してなるテオフィリン含有二重
錠剤に、プラズマ照射出力80W、圧力0.5Torr、酸素ガス
流速50ml/minの条件で、20分間のプラズマ照射を行っ
た。得られた各種錠剤について、テオフィリンの溶出率
を測定した。結果を図9に示した。
図9から明らかなように、プラズマ照射時間20分の条
件下、テオフィリン100mgに対して外層ポリマー総重量6
0mgでは、テオフィリンの溶出は極めて速く(約3時間
で終了)、且つ、一部テオフィリンの分解が起こり、溶
出終了後も、その溶出率は100%とはならず、溶出率約8
0%前後に留まるようになる。従って、本プラズマ照射
条件下においては、テオフィリン100mgに対して、80〜1
00mgの外層高分子を用いるのが好ましく、この範囲内で
主薬(テオフィリン)に対する外層ポリマー総重量比の
選択によって、放出パターンを制御することが可能であ
る。
(4) 外層を形成する高分子の重量組成比とテオフィ
リン溶出率との関係 テオフィリン100mgに対して、外層高分子として60〜8
0メッシュのポリオキシメチレン(POM)と200メッシュ
のポリスチレン(PST)の混合粉末の総重量(80mg)を
一定とした上で、3:1から1:3の種々の重量組成比から成
形してなるテオフィリン含有二重錠剤に、プラズマ照射
出力80W、圧力0.5Torr、酸素ガス流速50ml/minの条件
で、20分間のプラズマ照射を行った。得られた各種錠剤
について、テオフィリンの溶出率を測定した。結果を図
10に示した。
図10から明らかなように、本プラズマ照射条件下、外
層ポリマーのPOMとPSTの重量組成比が3:1の時、テオフ
ィリンの溶出は極めて速く(約2時間で溶出終了)、且
つ一部テオフィリンの分解も起こる結果、テオフィリン
の溶出終了後も、溶出率は100%とはならず、溶出率約9
0%に留まるようになる。また、この重量組成比(3:1)
の時のプラズマ未照射二重錠剤(ブランク)は、最外層
を多く構成するPOMが親水性ポリマーである為、それ自
身からのテオフィリンの溶出が見られる。一方、外層高
分子のPOMとPSTの重量組成比が1:3の時、テオフィリン
の溶出は非常に遅く、ラグタイムがあるために溶出パタ
ーンはソレノイド型となる。従って、本プラズマ照射条
件下での外層ポリマーのPOMとPSTは約1:1の重量組成比
を用いるのが好ましい。この時、溶出率約80%まで、ほ
ぼ0次放出が達成される。このように、外層を構成する
プラズマ分解型ポリマーとプラズマ架橋型ポリマーの組
成比の選択によっても、放出パターンを制御することが
可能であることを示唆している。
(5) 種々の粒子径を持つ外層高分子の組み合わせと
テオフィリン溶出率との関係 外層高分子比(1:1)とその総重量(80mg)を一定と
した上で、プラズマ照射時間20分におけるポリオキシメ
チレン(POM)とポリスチレン(PST)の粒子径比を種々
変えて製造したテオフィリン含有2重錠剤からのテオフ
ィリン溶出性を検討した。
即ち、60〜80メッシュ、100〜140メッシュ及び200メ
ッシュ以上の3種類の粒子径のポリオキシメチレン、ポ
リスチレンをそれぞれ用い、テオフィリン100mgの外側
にポリオキシメチレンとポリスチレンとの1:1の混合粉
末80mgを成形してなる2重錠剤に、プラズマ出力80W,圧
力0.5Torr,酸素ガス流速50ml/minの条件で20分間のプラ
ズマ照射を行った。得られた各種錠剤について、テオフ
ィリンの溶出率を測定した。結果を図11に示した。
図11から明らかなように、プラズマ分解型ポリマーで
あるポリオキシメチレン(POM)とプラズマ架橋型ポリ
マーであるポリスチレン(PST)の両者においてその粒
子径が大きいほどテオフィリンの溶出が速くなることが
わかる。すなわち、プラズマ架橋型ポリマーであるポリ
スチレンの粒子径が一定の時、プラズマ分解型ポリマー
であるポリオキシメチレンの粒子径が大きくなるにした
がって溶出性の増大が認められる。これは、前述のよう
に、プラズマ照射によって外層のポリオキシメチレン粒
子部位が分解飛散した後に、ポリスチレン粒子間に発生
する細孔、隙間、空洞が大きくなる結果と思われる。ま
た、ポリオキシメチレンの粒子径が一定の時、ポリスチ
レンの粒子径が大きいほど溶出性の増大も示されてい
る。これも、プラズマ照射によって外層のポリオキシメ
チレン粒子部位が分散飛散した後に、ポリスチレン粒子
間に発生する隙間がポリスチレン粒子が大きくなるほど
大きくなる結果と思われる。すなわち、ポリスチレンの
比表面積が小さくなる為に、プラズマ誘起のポリスチレ
ン架橋反応が抑制されるものと思われる。以上のよう
に、外層を構成するプラズマ分解型ポリマーとプラズマ
架橋型ポリマーの両者の粒子径或はその粒子径比のどち
らを選ぶことによっても、合目的の溶出比を持った多重
層粒子の製造が可能であることを強く示唆している。
<結果のまとめ> 以上、テオフィリンの溶出試験結果をまとめると、
(1),(2)で示されたように、二重錠剤製造条件が
一定の下、プラズマ照射条件(照射時間、照射出力)を
選ぶことによっても、また、(3),(4),(5)で
示されたように、プラズマ照射条件が一定の下で、二重
錠剤における、二種の高分子から成る最外層の形成条件
(外層高分子の重量、組成比、粒子径)を選ぶことによ
っても、テオフィリンの放出パターンを自由に変えるこ
とが可能であることが示された。すなわち、広範な合目
的の徐放性製剤設計が可能となる。
実験例2 1) プラズマ照射によるポリオキシメチレン、ポリス
チレン或いはポリ乳酸の重量損失 ポリ乳酸、ポリオキシメチレン又はポリスチレンの10
0mgディスク型錠剤(直径13mm)を用い次の実験を行っ
た。
実効出力6W、酸素流量50ml/min、減圧度0.5Torrの酸
素プラズマ照射条件によりプラズマ照射を行い、ポリオ
キシメチレン、ポリスチレン或いはポリ乳酸の重量損失
速度を測定した。その結果を図12に示す。
図12から明らかなように、実験例1のプラズマ照射出
力と比べ、低出力のプラズマ照射条件のため、全体的に
重量損失速度は小さく、プラズマ照射時間は長くなるも
のの、ポリ乳酸の重量損失速度はほぼポリスチレンと等
しく、ポリオキシメチレンとの速度差は大きいことが示
された。
2) 溶出試験 実施例2におけるテオフィリンを核とするポリオキシ
メチレンとポリ乳酸との組み合わせによる二重錠剤を用
い、次の試験を行った。
<方 法> 実験例1の方法と同様にして溶出試験をおこなった。
<結 果> (1) 酸素プラズマ照射時間とテオフィリン溶出率と
の関係 テオフィリン100mgの外側に60〜80メッシュのポリオ
キシメチレンと100メッシュのポリ乳酸との1:3の混合粉
末80mgを成形してなる2重錠剤に、プラズマ出力6W,圧
力0.5Torr,酸素ガス流速50ml/minの条件で1〜3時間の
プラズマ照射を行った。得られた各種錠剤について、テ
オフィリンの溶出率を測定した。結果を図13に示した。
図13より明らかな様に、プラズマ照射時間の増大に伴
って溶出(速度)が増大している事がわかる。これは、
錠剤の重量損失度からもわかるように、プラズマ照射に
よって外層のポリオキシメチレン粒子部位が分解飛散
し、ポリ乳酸粒子は架橋反応によって、緻密化する一方
で、ポリ乳酸粒子間に細孔、隙間、空洞が発生した結果
と思われる。
(2) 酸素プラズマ照射出力とテオフィリン溶出率と
の関係 テオフィリン100mgに対して、外層高分子として60〜8
0メッシュのポリオキシメチレンと100メッシュのポリ乳
酸との重量比1:3の混合粉末80mgを成形してなるテオフ
ィリン含有二重錠剤に、圧力0.5Torr、酸素ガス流速50m
l/min、プラズマ照射時間2時間の条件で、4〜8Wのプ
ラズマ照射出力下でプラズマ照射を行った。得られた各
種錠剤について、テオフィリンの溶出率を測定した。結
果を図14に示した。
図14から明らかなように、その溶出性は大きなプラズ
マ照射出力依存性を示した。これはプラズマ照射出力の
選択によって、合目的の溶出性を持った多重層粒子の製
造が可能であることを示唆している。
(3) 主薬(テオフィリン)に対する外層高分子総重
量とテオフィリン溶出率との関係 テオフィリン100mgに対して、外層高分子として60〜8
0メッシュのポリオキシメチレンと100メッシュのポリ乳
酸との重量比を1:3と一定とした混合粉末60〜100mgを成
形してなるテオフィリン含有二重錠剤に、プラズマ照射
出力6W、圧力0.5Torr、酸素ガス流速50ml/minの条件
で、2時間のプラズマ照射を行った。得られた各種錠剤
について、テオフィリンの溶出率を測定した。結果を図
15に示した。
図15から明らかなように、プラズマ照射時間2時間の
条件下、テオフィリン100mgに対して外層ポリマー総重
量60mgでは、テオフィリンの溶出は速く(約3時間で終
了)、外層ポリマー総重量100mgでは、テオフィリンの
溶出はほとんどないことがわかる。従って、本プラズマ
照射条件下においては、テオフィリン100mgに対して、6
0〜80mgの外層高分子を用いるのが好ましく、この範囲
内で主薬(テオフィリン)に対する外層ポリマー総重量
比の選択によって、放出パターンを制御することが可能
である。
(4) 外層を形成する高分子の重量組成比とテオフィ
リン溶出率との関係 テオフィリン100mgに対して、外層高分子として60〜8
0メッシュのポリオキシメチレン(POM)と100メッシュ
のポリ乳酸(PLA)の混合粉末の総重量(80mg)を一定
とした上で、3:1から1:3の種々の重量組成比から成形し
てなるテオフィリン含有二重錠剤に、プラズマ照射出力
6W、圧力0.5Torr、酸素ガス流速50ml/minの条件下で、
2時間のプラズマ照射を行った。得られた各種錠剤につ
いて、テオフィリンの溶出率を測定した。結果を図16に
示した。
図16から明らかなように、外層を構成するプラズマ分
解型ポリマーとプラズマ架橋型ポリマーの組成比の選択
によっても、放出パターンを制御することが可能であ
る。
(5) 種々の粒子径を持つ外層高分子の組み合わせと
テオフィリン溶出率との関係 外層高分子比(1:3)とその総重量(80mg)を一定と
した上で、プラズマ照射時間2.5時間におけるポリオキ
シメチレン(POM)とポリ乳酸(PLA)の粒子径比を種々
変えて製造したテオフィリン含有2重錠剤からのテオフ
ィリン溶出性を検討した。
即ち、60〜80メッシュ、100〜140メッシュ及び200メ
ッシュ以上の3種類の粒子径のポリオキシメチレン100
メッシュ以上のポリ乳酸をそれぞれ用い、テオフィリン
100mgの外側にポリオキシメチレンとポリ乳酸との1:3の
混合粉末80mgを成形してなる2重錠剤に、プラズマ出力
6W,圧力0.5Torr,酸素ガス流速50ml/minの条件で2.5時間
のプラズマ照射を行った。得られた各種錠剤について、
テオフィリンの溶出率を測定した。結果を図17に示し
た。
図17から明らかなように、プラズマ分解型ポリマーで
あるポリオキシメチレン(POM)の粒子径が大きいほど
テオフィリンの溶出が速くなることがわかる。すなわ
ち、プラズマ架橋型ポリマーであるポリ乳酸の粒子径が
一定の時、プラズマ分解型ポリマーであるポリオキシメ
チレンの粒子径が大きくなるにしたがって溶出性の増大
が認められる。これは、前述のように、プラズマ照射に
よって外層のポリオキシメチレン粒子部位が分散飛散し
た後に、ポリ乳酸粒子間に発生する細孔、隙間、空洞が
大きくなる結果と思われる。以上のように、外層を構成
するプラズマ分解型ポリマーの粒子径を選ぶことによっ
ても、合目的の溶出比を持った多重層粒子の製造が可能
であることを強す示唆している。
<結果のまとめ> このように、ポリ乳酸をポリスチレンの代わりに用い
ることによっても、種々の条件を用いることにより2重
錠剤からのテオフィリンの溶出を合目的に制御し得るこ
とが明らかになった。本実験例のような低出力のプラズ
マ照射においてはポリ乳酸の分解はなく、かつポリ乳酸
は生体内分解型ポリマーであるのでこの種の方法はイン
プラント型DDS製剤に有用な製法であると考えられる。
【図面の簡単な説明】
図1は本発明の多重層固形製剤の製造に用いられる装置
の略示図、図2はその反応装置部分の拡大図、図3は酸
素ガスを導入した際のポリオキシメチレンの重量損失速
度に対する酸素ガス導入流速、圧力、プラズマ出力の依
存性の検討結果を示す図、図4はアルゴンガスを導入し
た際のポリオキシメチレンの重量損失速度に対するアル
ゴンガス導入流速、圧力、プラズマ出力の依存性の検討
結果を示す図、図5は酸素ガスを導入した際のポリスチ
レンの重量損失速度に対する酸素ガス導入流速、圧力、
プラズマ出力の依存性の検討結果を示す図、図6はアル
ゴンガスを導入した際のポリスチレンの重量損失速度に
対するアルゴンガス導入流速、圧力、プラズマ出力の依
存性の検討結果を示す図であり、図3〜図6において
(a)がガス導入流速と重量損失速度、(b)が圧力と
重量損失速度、(c)がプラズマ出力と重量損失速度の
関係を示す。図7は酸素プラズマ照射時間とテオフィリ
ン溶出率との関係を示す図、図8は酸素プラズマ照射出
力とテオフィリン溶出率との関係を示す図、図9は主薬
(テオフィリン)に対する外層ポリマー総重量とテオフ
ィリン溶出率との関係を示す図、図10は外層を形成する
高分子の重量組成比とテオフィリン溶出率との関係を示
す図、図11は種々の粒子径を持つ外層高分子の組み合わ
せとテオフィリン溶出率との関係を示す図、図12は酸素
プラズマ照射によるポリオキシメチレン、ポリ乳酸の重
量損失速度の影響を示す図、図13は酸素プラズマ照射時
間とテオフィリン溶出率との関係を示す図、図14は酸素
プラズマ照射出力とテオフィリン溶出率との関係を示す
図、図15は主薬(テオフィリン)に対する外層ポリマー
総重量とテオフィリン溶出率との関係を示す図、図16は
外層を形成する高分子の重量組成比とテオフィリン溶出
率との関係を示す図、図17は種々の粒子径を持つ外層高
分子の組み合わせとテオフィリン溶出率との関係を示す
図である。 1:ガスボンベ、2:流量計 3:高周波発生電源装置 4:整合ネットワーク、5:高周波コイル 6:トラップ、7:圧力計 8:反応装置、9:錠剤 10:ガラス製試料ホルダー、11:Oリング
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI A61K 47/36 A61K 47/36 C

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】プラズマ分解型ポリマーおよびプラズマ架
    橋型ポリマーが配合され、プラズマ照射された外層を有
    することを特徴とする多重層固形製剤。
  2. 【請求項2】プラズマ分解型ポリマーがポリイソブチレ
    ン、ポリ−α−メチルスチレン、ポリメタクリル酸、ポ
    リメタクリル酸メチル、ポリメタクリルアミド、ポリオ
    キシメチレン又はポリサッカライドである請求項1記載
    の多重層固形製剤。
  3. 【請求項3】プラズマ架橋型ポリマーが、ポリプロピレ
    ン、ポリスチレン、ポリアクリル酸、ポリアクリル酸メ
    チル、ポリアクリルアミド、ポリ乳酸である請求項1記
    載の多重層固形製剤。
  4. 【請求項4】プラズマが、アルゴン、ヘリウム、酸素、
    窒素、水素、空気、水のプラズマである請求項1記載の
    多重層固形製剤。
  5. 【請求項5】プラズマ分解型ポリマーおよびプラズマ架
    橋型ポリマーを配合した層を最外層に成形し、次に該層
    にプラズマ照射することを特徴とする請求項1記載の多
    重層固形製剤の製造方法。
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