JP2957471B2 - 溶接部を有する高強度鋼線とその製造方法 - Google Patents

溶接部を有する高強度鋼線とその製造方法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は高強度鋼線条体、特
に高強度のプレストレストコンクリート(PC)パイル
やポール等の緊張材に用いられる高強度鋼線条体及びそ
の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来この種の高強度鋼線条体としては、
鋼線に焼入れ焼戻しの熱処理を施して所定の強度を得た
ものと、線材をパテンチング処理後伸線加工を施して所
定の高強度を得たものとがある。焼入れ焼戻しの熱処理
を施すPC鋼線の製造方法は、主に熱間圧延による線材
を用い、所定の線径にするために伸線加工やコンクリー
トとの付着性を高めるため異形加工を施したものを、オ
ーステナイト状態まで加熱し焼入れを行った後、所定の
強度や靭性を得るため焼戻し加熱を行い、冷却後コイル
状に巻取る方法である。
【0003】その他に、特公平3-79410号公報のよう
に、PC鋼線のリラクセーション特性を向上させるため
に、焼戻し加熱状態で曲げ歪を付加する方法が提案され
ている。更に別の一つでは、特公昭61-15926号公報のよ
うに、熱間圧延線材を直ちに強制冷却や衝風によって焼
入れした後、セルフテンパー(自己焼戻し)で、所定の
強度や靭性を持つ鋼線を得、さらに温間矯正して真直性
やリラクセーション特性の優れたPC鋼線を提供しよう
とする方法が提案されている。
【0004】焼入れ焼戻し処理を施して得られたPC鋼
線は、通常コイル状に巻取られており、これを高強度パ
イルやポールの製造に用いる際に、所定の長さに切断し
て、その両端部に緊張後の定着を行うためヘッディング
加工やねじ転造加工が施される。この加工を施した複数
本の主筋となるPC鋼線の周りに、補強鋼線を点溶接し
たいわゆるリング筋を配設することによって篭編成を行
う。そしてこの篭を型枠内に取り付けた後、緊張力負
荷、コンクリート打設、遠心成型、蒸気養生によるコン
クリート硬化等によって高強度パイルやポールが製造さ
れている。
【0005】一方鉄筋コンクリート構造物に使用される
高強度リング筋に関して、特公平5-110号公報により、
突き合せ抵抗溶接のための電極把持状態を維持して、溶
接部を急冷・焼入し、かつ焼戻して、リング筋の強度を
向上することが提案されている。またリング筋ではない
が、高張力鋼、ステンレス鋼及び耐熱鋼などの線材にお
いて、接合部の強度を上げるため、突き合せ抵抗溶接に
おいて、小さい初期加圧力に対し、大きな最終加圧力を
加えることが、特公昭49-3384号公報によって知られて
いる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】近年、前述した高強度
パイルやポール製造においては、主筋となるPC鋼線の
定尺切断及び両端部加工工程の生産性を向上させるた
め、PC鋼線1コイルあたりの重量の増加が望まれてい
る。すなわち、コイル単重を増加させることによって、
1コイルから定尺切断できる本数を増加させ、コイルの
入れ替え作業回数を減少させようと言うものである。こ
のPC鋼線のコイル単重を増加させるためには、次の2
つの方法が考えられる。
【0007】1つは鋼線の材料となる熱間圧延線材の重
量を増加させる方法である。しかしながら、この方法で
は線材圧延工程の大幅な設備改造が必要となり多大な設
備投資が避けられない。また、線材圧延工程及びその後
の伸線、熱処理工程において発生の避けられない規定の
コイル単重に満たない端尺材を使用することができず、
歩留の低下を招くといった問題が残されている。
【0008】一方、他の方法として、PC鋼線のコイル
間を溶接してつなぐことが考えられる。この場合、強度
が600N/mm2程度までの材料では問題ないが、焼入れ焼戻
しにより1420N/mm2 以上に高強度化した材料において
は、溶接時の熱影響部が軟化してしまい、溶接部は母線
と同じ強度が得られないという問題がある。この溶接部
の強度向上を計る方法自体としては、前記提案の外、特
開平2-248560号公報、特開平7-108382号公報に開示され
るような、溶接部に所定の形状を持った膨大部を作るこ
とにより、母線部と同等以上の強度を持たせる方法があ
る。すなわち、母線よりも大きな直径を持った膨大部を
有することで、溶接部の断面積を母線より大きくするこ
とによって、単位面積あたりの強度低下を補うことがで
きるのである。しかしながら、このような膨大部を持っ
たPC鋼線を用い高強度パイルやポールを製造する場
合、鋼線端部のヘッディングまたはねじ転造が不可能と
なったり、また定尺切断や端部加工時のパスライン、さ
らには端部加工後の篭編成を施す編成機を、膨大部の直
径に合わせて改造しなければならないなど、多くの問題
が残されている。即ち従来知られている、これら何れの
方法も、コイル単重を増加させるための手段としては充
分とは言い難い。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は上記のような問
題を解決するためになされたもので、その第1の特徴と
するところは、熱間圧延材の段階で特定の溶接を施し、
溶接による膨大部を略母材径と同一となるように除去し
た後、焼入れ焼戻しを施すことにより、母線とほぼ同径
であり、かつ母線が必要とされるJIS G 3137
「細径異形PC鋼棒」に規定される引張強さ1420N/mm2
以上の強度を有する溶接部を含むPC鋼線条体を提供し
ようとするものである。
【0010】そして第2の特徴とするところは、溶接部
が母線とほとんど同径であり、かつ1420N/mm2 の引張強
さを有するために、溶接部の平均硬度を母線部の平均硬
度の95%以上と規定したことである。本発明の他の特徴
は、溶接部の平均硬度を母線部の95%以上に維持するた
めに、溶接条件中の溶接前と後でのアプセット間隔の比
率を30%以下に規定したことである。尚、溶接部の径を
略母線の径と同一になるように、溶接による膨大部を取
り除くのは、焼入れ焼戻してその侭使用するものにおい
ては規定のねじ転造を可能とするためであり、伸線加工
や異形加工を施して使用するものにおいては、その加工
に支障を生じさせないためである。従って略同一の径と
は、母線径の+0,-0.05mmの範囲内とすることが好まし
い。
【0011】
【発明の実施の形態】具体的な実施の形態については、
実施例の項並びに作用の項において説明する。
【0012】
【実施例】鋼の化学組成が表1に示す元素を含むFe及
び不可避不純物よりなる鋼1、2、3を熱間圧延し直径
10mmの線材とし、線材同士の端末を溶接したのち溶接部
の膨大部を母材径の+0、−0.05mmの範囲で除去してか
ら、A.焼入れ焼戻し。B.焼きなまして伸線後焼入れ
焼戻し。C.焼きなまして伸線加工後異形加工し焼入れ
焼戻し。の3種類の処理のいずれかを施しPC鋼線を製
造した。製造したPC鋼線の直径は伸線加工を施さない
場合は9.90mm、施した場合は9.15mmであった。
【0013】
【表1】
【0014】溶接には、図1、2に示す2段階加圧方式
の突き合せ抵抗溶接方法を用いた。すなわち、所定のク
ランプ間隔d1に設置された部分の鋼を1次加圧下で通
電加熱し、鋼が溶融しクランプ間隔がd2になった時点
で、1次圧力より大きい2次圧力で加圧し、溶解した鋼
部を膨大部(バリ)として円周方向に押し出すことによ
り、溶解による金属組織変化を最小限に抑制する方法で
ある。
【0015】
【表2】
【0016】鋼1の熱間圧延材を表2に示す条件で溶接
し、膨大部をやっとこ、グラインダー加工などにより除
去後、A.焼入れ焼戻し、B.焼きなまして伸線後焼入れ
焼戻し、C.焼きなまして伸線加工後異形加工し焼入れ
焼戻し、の3種類のいずれかの処理を施し3種類のPC
鋼線を得た。このA、B、Cの処理で得られたPC鋼線
を夫々実施例1、2、3とし、各実施例について10個
の溶接部を作製し、その溶接部の径、引張強さ、硬度を
測定した。硬度測定にはビッカース硬度計を用い、溶接
部の接合面を含む縦断面中心部を接合面を中心に左右5
mmを0.5mmのピッチで測定した。そして、接合面より左
右2.5mm以内の硬度の平均値を溶接部の平均硬度とし、
この範囲外の硬度の平均値を母線部の平均硬度とした。
同様の試作評価を鋼2、3についても実施した。実施例
1〜3と同様にA、B、Cの処理で得られた鋼2を用い
たPC鋼線を実施例4、5、6とし、鋼3を用いたPC
鋼線を実施例7、8、9とした。評価結果を表3に示
す。
【0017】
【表3】
【0018】なお上記実施例における、線材の突き合せ
抵抗溶接時の負荷並びにA、B、Cの処理条件は次の通
りである。 線材に負荷される圧力(溶接圧力) 実施例 好ましい範囲 1次 1.1kgf/mm2 0.6〜1.8kgf/mm2 2次 40kgf/mm2 10 〜70kgf/mm2
【0019】 A、B、Cにおける焼入、焼戻し条件 実施例 好ましい範囲 焼入加熱温度 960℃ 900〜1000℃ 焼戻し温度 400℃ 300〜500℃
【0020】 B、Cにおける焼なまし条件 実施例 好ましい範囲 昇温速度 10℃/Sec 5℃/Sec以上 最高到達温度 950℃ 850 〜970℃ 最高到達温度 での保持時間 0.8min 0.8 〜1.6min 冷却速度 4.8℃/Sec 4.5 〜6.0℃/Sec
【0021】 B、Cにおける伸線加工 実施例 好ましい範囲 減面率 16% 12〜20% Cにおける異形加工 実施例 好ましい範囲 スハ゜イラル溝成形 スハ゜イラル溝形成又はインテ゛ント加工
【0022】また、鋼1、2、3を用い溶接時のクランフ゜
間隔比率(d3/d1×100(%))を種々変化させ
溶接し、膨大部除去後上記Bの処理を施して得られたP
C鋼線の引張強さと平均硬度を測定した。クランプ間隔
比率と引張強さ、平均硬度比(溶接部/母線部)の関係
を図3に示す。なお図4は2次圧力とクランプ間隔比率
の関係を示す図表である。 試作評価の結果より、溶接部の径は母線+0,-0.05mmを満
足し、また、引張強さが1420N/mm2 以上であるために
は、溶接部の平均硬度が母材部の95%以上であり、その
ためにはクランプ゜間隔比率(d3/d1×100(%))が3
0%以下でなければならないことが明らかになった。な
お、Cの処理を施したものも、上記Bと同様乃至し、若
干これを上廻るものであった。
【0023】実施例では、直径10mmの線材を用いて得ら
れた直径9.9及9.15mmのPC鋼線について示したが、他
の直径の線材を用いたPC鋼線についても同様の結果が
得られた。例えば、PC鋼線の直径で7.24、10.30、11.
05、11.50、13.00mmなどである。なお実施例では溶接膨
大部を除去した後焼きなましを施すものについて示した
が、必要によっては、焼きなまし後、除去することもで
きる。また、本実施例で規定した鋼の構成元素である
C、Si、Mn、Cr、Mo、Ni、V等の合金元素に
は、いずれも焼き入れ性を向上させる効果があるため、
溶接時の加熱直後の急冷により脆いマルテンサイト組織
を現出しやすい。そのため、溶接部の靭性維持が困難で
あるが、本発明では溶接後焼入れ焼戻し処理をするた
め、母線部と同等の強度と靭性を維持できる。
【0024】(作用)本発明での鋼線条体において、化
学成分としてのCは焼入れ性を高めると共に所定の強度
を得るために添加され、0.2%未満ではその効果が薄く、
0.4%を超えると点溶接後の機械的性質が著しく低下する
ので好ましくない。Siは焼入れ性を高めると共に強度
や靭性の向上に有効であるが、0.05%未満では効果がな
く、2.0%を超えると靭性が低下し好ましくない。Mnは
焼入れ性に効果があるが、0.60%未満ではその効果がな
く、2.00%を超えると靭性の低下や原料コストの増加に
つながり好ましくない。Crは焼入れ性を向上させ、ま
た耐食性に寄与するが、0.10%未満ではその効果が薄
く、2.00%を越えると、点溶接後の機械的性質が著しく
低下するので好ましくない。 Moは焼入れ性及びリラクセーション特性に効果がある
が、0.04%未満ではその効果がなく、1.00%を超えるとそ
の効果が飽和すると共に原料コストの増加につながり好
ましくない。Niは焼入れ性を向上させるとともに、鋼
材の耐遅れ破壊特性を向上させる元素である。しかし、
0.10%未満ではその効果が小さく2.00%を超えると靱性の
低下や原料コストの増加につながり好ましくない。Vは
焼入れ性を向上させるとともに、リラクセーション値を
増加させる効果があるが、0.05%以下ではその効果がな
く、0.40%を越えると靭性の低下や原料コストの増加に
つながり好ましくない。
【0025】溶接部の平均硬度は、溶接時の加熱により
母線部のC量に比べやや減少するため低下する傾向にあ
るが、引張強さ1420N/mm2 以上を維持するためには母線
部の95%以上が望ましい。溶接部の平均硬度が母線部の9
5%以上を維持するには、クランプ間隔比率(d3/d1
×100(%))が少なくとも30%以下好ましくは20%以下
であることが望ましい。これを超えると、加熱時に溶融
しC量が低下した部分が溶接部に残留し、溶接部の硬度
が低下する。また1次圧力は0.6kgf/mm2に未たない場
合、抵抗加熱に必要な突き合せ維持が困難であり、1.8k
gf/mm2を超えると加熱時に座屈が生じる可能性があるた
め、0.6〜1.8kgf/mm2と規定した。2次圧力は10kgf/mm2
に未たない場合、クランプ間隔比率が30%を超え、また
70kgf/mm2 を超えると線が圧縮破壊となるため10〜70kg
f/mm2 と規定した。
【0026】
【発明の効果】本発明は、PC鋼線母線部と同径の溶接
部をPC鋼線条体に含めることができるものであるか
ら、熱間圧延線材の重量を増加させることなしに、PC
鋼線コイルの重量を増加させることができる。さらに、
コイルの重量を増加させることで、パイル,ポール製造
工程中の鋼線切断、両端部加工時のコイル入れ替え作業
が軽減できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例における線材の突き合せ抵抗溶接法を説
明する側断面よりの概略図である。
【図2】イ.ロ及びハは何れも図1におけるクランプ部
の側断面図である。
【図3】突き合せ抵抗溶接におけるクランプ間隔比率と
引張強さ、平均硬度比の関係を示す図表である。
【図4】突き合わせ抵抗溶接における2次圧力と、クラ
ンプ間隔比率の関係を示す図表である。
【符号の説明】
1 固定側クランプ 2 移動側クランプ 3 1のチップ 4 1の電極 5 1のクランプシリンダー 6 2の1次圧接用シリンダー 7 2の2次圧接用シリンダー 8 変圧器 9 電源 W 線材 d1 溶接前のクランプ間隔 d2 1次2次圧力切替時のクランプ間隔 d3 溶接後のクランプ間隔
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI C22C 38/58 C22C 38/58 (72)発明者 西村 良文 兵庫県伊丹市昆陽北一丁目1番1号 住 友電気工業株式会社 伊丹製作所内 (72)発明者 山口 保夫 兵庫県伊丹市昆陽北一丁目1番1号 住 友電気工業株式会社 伊丹製作所内 (72)発明者 三上 泰治 兵庫県伊丹市昆陽北一丁目1番1号 住 友電気工業株式会社 伊丹製作所内 (56)参考文献 特開 平8−41589(JP,A) 特開 昭61−223130(JP,A) 特開 昭54−114419(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) C22C 38/00 301 B23K 11/02 310 C21D 8/06 C21D 9/52 103 B21B 15/00

Claims (8)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 重量%でCを0.20〜0.40%、Si:0.05
    〜2.00%、Mn:0.0 6〜2.00%を含有し残部はFe及び
    不可避不純物よりなる中炭素鋼において、熱間圧延によ
    り得られた線材同士の端部を溶接し、溶接部の膨大部を
    取り除いたのち焼入れ焼戻しを施し、溶接部の径が母線
    部と略同径であり、かつ引張り強さが1420N/mm2 以上で
    あることを特徴とする高強度鋼線。
  2. 【請求項2】 重量%でCを0.20〜0.40%、Si:0.05
    〜2.00%、Mn:0.06〜2.00%を含有し残部はFe及び不
    可避不純物よりなる中炭素鋼において、熱間圧延により
    得られた線材同士の端部を溶接し、該溶接による膨大部
    をその径が母線部と略同径となるように取り除く前か後
    に焼なましを施し、更に伸線加工して、焼入れ焼戻しを
    施してなる、引張り強さが1420N/mm2 以上であることを
    特徴とする高強度鋼線。
  3. 【請求項3】 重量%でCを0.20〜0.40%、Si:0.05
    〜2.00%、Mn:0.06〜2.00%を含有し残部はFe及び不
    可避不純物よりなる中炭素鋼において、熱間圧延により
    得られた線材同士の端部を溶接し、該溶接による膨大部
    を、その径が母線部と略同径となるように取り除く前か
    後に焼なましを施し、更に伸線及び異形加工して、焼入
    れ焼戻しを施してなる、引張り強さが1420N/mm2 以上で
    あることを特徴とする高強度鋼線。
  4. 【請求項4】 溶接部の平均硬度が母材の平均硬度の95
    %以上であることを特徴とする請求項1、2又は3記載
    の高強度鋼線。
  5. 【請求項5】 溶接による膨大部を取り除いた後の溶接
    部の径は、母線部の径の+0,-0.05mmであることを特徴と
    する請求項1、2、3又は4記載の高強度鋼線。
  6. 【請求項6】 重量%でCを0.20〜0.40%、Si:0.05
    〜2.00%、Mn:0.0 6〜2.00%加え、更にこれにCr:
    0.10〜2.00%、Mo:0.04〜1.00%、Ni:0.10〜2.00
    %、V:0.05〜0.40%の何れかを1種又は2種以上加えて
    なる中炭素鋼であることを特徴とする請求項1、2、
    3、4又は5記載の高強度鋼線。
  7. 【請求項7】 高強度鋼線は1つのコイルに巻取られた
    プレストレストコンクリート(PC)パイル、ポール、
    枕木又はスラブ用PC鋼線であることを特徴とする請求
    項1、2、3、4、5又は6記載の高強度鋼線。
  8. 【請求項8】線材同士の端部の溶接は、突き合せ抵抗溶
    接法であり、該溶接法における線材の突き合わせ端部の
    クランプ間隔は、溶接前と後の比率(溶接後/溶接前×
    100%)が30%以下であり、かつ線材に負荷される圧力
    は、加熱初期の一次加圧が0.6〜1.8kgf/mm2、一次加圧
    によりクランプ間隔が、溶接開始前より20〜40%狭くな
    った時以後の二次加圧が10〜70kgf/mm2 であることを特
    徴とする請求項1、2、3、4、5、6又は7記載の高
    強度鋼線の製造方法。
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