JP2956296B2 - 内燃機関の故障診断装置 - Google Patents

内燃機関の故障診断装置

Info

Publication number
JP2956296B2
JP2956296B2 JP20764791A JP20764791A JP2956296B2 JP 2956296 B2 JP2956296 B2 JP 2956296B2 JP 20764791 A JP20764791 A JP 20764791A JP 20764791 A JP20764791 A JP 20764791A JP 2956296 B2 JP2956296 B2 JP 2956296B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
fuel
internal combustion
combustion engine
value
cylinder
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP20764791A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH0545254A (ja
Inventor
保 荻田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toyota Motor Corp
Original Assignee
Toyota Motor Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toyota Motor Corp filed Critical Toyota Motor Corp
Priority to JP20764791A priority Critical patent/JP2956296B2/ja
Publication of JPH0545254A publication Critical patent/JPH0545254A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2956296B2 publication Critical patent/JP2956296B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Testing Of Engines (AREA)
  • Combined Controls Of Internal Combustion Engines (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、内燃機関の故障診断装
置に関し、より詳しくは燃料噴射弁の詰まりや故障等に
より空燃比異常を検出する装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、上記のように燃料噴射弁の詰まり
や故障等により空燃比が異常となり、例えば爆発燃焼が
行われなくなった異常を検出する装置として、内燃機関
の定常運転時のエンジン回転数の変動を検出し、その変
動値が一定の判定値を越えた場合に、異常であると制御
するものが提案されている(特開昭63−183859
号公報参照)。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】一般に、内燃機関が定
常運転状態にあるときには、吸気系の通路壁面等には所
定量の燃料が飽和状態を保って付着している。この飽和
状態で付着している燃料量は使用している燃料の性状
(主として蒸留特性)によって異なり、使用燃料が蒸発
しにくい特性を持つ燃料(重質燃料)であるほど壁面に
付着している燃料は多くなる。又、この付着している燃
料はその量が多いと安定して付着し続けられないため、
定常状態であっても付着燃料が急に剥がれてシリンダ内
に入り、空燃比をリッチにさせてしまう。又、その後、
この剥がれによって少なくなった付着燃料を再び飽和状
態にしようとして噴射量の一部が吸気系に付着するた
め、空燃比はリ−ンとなる。したがって、重質燃料使用
時には定常運転状態であっても空燃比の変動が発生し、
回転変動を引き起こす。このように、重質燃料使用時に
は上記燃料性状に起因した回転数変動が大きくなるた
め、前述の従来技術では異常でないにも係わらず異常と
誤検出してしまう問題がある。また、重質燃料でも誤検
出しないように異常判定値を高く設定すると、軽質燃料
の場合には回転数変動が小さいため、逆に異常を検出で
きないという問題もある。そこで、本発明では、異常を
判定する判定値を燃料性状に応じて変化させることによ
って、誤検出なく正確に異常を検出することを目的とす
る。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明に係わる内燃機関
の監視装置は図1に示すように、内燃機関の回転変動を
演算する回転変動演算手段と、前記内燃機関が定常状態
であるか否かを検出する定常状態検出手段と、定常状態
である時、前記回転変動演算手段の演算結果が所定の判
定値を上回るときに内燃機関の異常と判定する異常判定
手段と、を備えた内燃機関の故障診断装置において、燃
料タンク内の使用燃料の蒸発度合いを検出する燃料性状
検出手段と、該燃料性状検出手段により検出された使用
燃料が蒸発しにくいほど前記判定値を大きくする判定値
変更手段を備えたことを特徴とする。
【0005】
【作用】本発明では、内燃機関の定常時の回転変動の値
から異常であると判定する故障診断装置において、燃料
タンク内の使用燃料の蒸発しにくさを検出し、この検出
された使用燃料が蒸発しにくいほど、回転変動によって
異常であるか否かを判定する判定値を大きくさせる。
【0006】
【実施例】以上説明した本発明の構成・作用を一層明ら
かにするために、以下本発明の内燃機関の故障診断装置
の好適な実施例について説明する。図2は、内燃機関の
故障診断装置の構成を、内燃機関1及びその周辺装置と
共に示す概略構成図である。この内燃機関の故障診断装
置は、内燃機関の燃料噴射及び点火時期の制御を行う制
御装置と一体に構成されている。図示するように、4気
筒の内燃機関1の吸気系には、吸気管2の上流から、エ
アクリ−ナ3、吸気温を検出する吸気温センサ5、吸入
空気量を検出するエアフロメ−タ7、吸入空気量を調整
するスロットルバルブ10等が設けられている。吸気管
2を通過して内燃機関1の各気筒に吸入される空気量
は、スロットルバルブ10の開閉制御により調整され
る。尚、スロットルバルブ10には、スロットルバルブ
10の全閉状態およびその開度を検出するスロットル開
度センサ12が備えられている。更に、吸気管2が分岐
した吸気ポ−ト15には、各気筒毎に燃料を噴射して混
合気を形成する燃料噴射弁21、22、23、24が設
けられている。混合気は、吸気ポ−ト15から図示しな
い吸気バルブを介して内燃機関1の各気筒に吸入され、
電気火花により着火される。電気火花は、内燃機関1の
回転に同期してイグナイタ30からディストリビュ−タ
32を介して分配される高電圧により、各気筒に設けら
れた点火プラグ41、42、43、44に形成される。
燃焼後の排気は、排気管48を介して放出される。内燃
機関1には、このほか、このディストリビュ−タ32に
設けられて内燃機関1のクランク軸の回転角速度に対応
した信号を検出する回転数センサ50や、内燃機関1の
ウォ−タジャケットに設けられて冷却水温THWを検出
する冷却水温センサ52等が備えられている。こうした
回転数センサ50、冷却水温センサ52等のセンサ群及
び燃料噴射弁21ないし24等のアクチュエ−タ群は、
内燃機関1の燃料噴射+点火時期を制御すると共に気筒
の異常を検出する電子制御装置70に接続されている。
この電子制御装置70は、周知のCPU71、RAM7
2、ROM74、タイマ75等から、いわゆる算術論理
演算回路として構成され、バス76を介して、上記セン
サ群に接続されたアナログ入力ポ−ト77、パルス入力
ポ−ト78及びアクチュエ−タ群に接続された出力ポ−
ト79を、CPU71等と相互に接続して構成されてい
る。尚、電子制御装置70内の安定化された電源電圧
は、イグニッションスイッチ82を介してバッテリ85
から電力の供給を受けた電源回路88により生成され
る。また、図示しない運転席のインパネには、運転者に
各気筒のリッチ、リ−ン異常を報知するための異常表示
ランプ53が設けられている。更に、この実施例におい
て、燃料タンク91の下部には燃料温センサ92が設け
られており、これにより燃料の温度が測定される。燃料
タンク91の上部にはベ−パ通路93が設けられ、その
ベ−パ通路93はベ−パ流量計94を介してキャニスタ
95に連通されている。キャニスタ95内には活性炭9
5aが充填されており、その下部には吸入口95bが設
けられている。燃料タンク91で発生した蒸発燃料(ベ
−パ)はベ−パ流量計94によりその流量が測定された
後、キャニスタに流れ込む。このベ−パ流量計94はベ
−パの流量に応動して回転する回転部96が取りつけら
れ、その回転部96にはシグナルロ−タ(図示せず)が
取りつけられている。また、97は燃料性状を判断する
ベ−パ流量センサで、ベ−パ流量計94のハウジング部
に設けられており、回転部96のシグナルロ−タがベ−
パ流量センサ97を横切った時に高電圧となり、離れる
と低電圧となる(すなわち、回転部96の1回転毎に1
回高電圧となる)ベ−パ流量検出信号を発生してマイク
ロコンピュ−タ70へ送出する。キャニスタ95は、パ
−ジ通路98を介して吸気管2に連通されている。パ−
ジ通路98にはオリフィス(図示せず)が設けられてい
るため、吸気管2の負圧が燃料タンク91に直接かかる
ことはない。このパ−ジ通路98の途中に設けられたパ
−ジコントロ−ルバルブ99は、ソレノイドに流れる電
流を調整することにより開弁度が調整され、パ−ジ通路
98を流れるパ−ジ流量を調節するものである。燃料タ
ンク91内に発生したベ−パは、ベ−パ通路93及びベ
−パ流量計94を介してキャニスタ95内の活性炭に吸
着されて大気への放出が防止される。そして、運転時に
吸気管2の負圧を利用してキャニスタ95の吸入口95
bから空気を導入し、これにより活性炭95aに吸着さ
れているベ−パが脱離されてベ−パ通路98及びパ−ジ
コントロ−ルバルブ99を介して吸気管2内へ吸い込ま
れる。また、活性炭95aは上記の脱離により再生れ、
次のベ−パの吸着に備える。ここで、上記パ−ジコント
ロ−ルバルブ99はエンジン冷却水温が所定値以下のと
きは全閉状態とされ、ベ−パの吸気管2への吸入を遮断
し、内燃機関1が不安定状態であるときのエバポパ−ジ
を禁止する。
【0007】次に、上記にように構成したガソリンエン
ジンシステムの異常検出装置において、内燃機関の異常
である空燃比異常検出のための処理動作を図3に、重質
燃料か軽質燃料かを判別する燃料性状の判定し、この燃
料性状に応じて空燃比異常の検出の判定値を変化させる
ル−チンを図4に、それぞれ示す。まず、最初に空燃比
異常気筒検出のための処理動作を図3について説明する
と、内燃機関1のアイドル状態や回転数NE、車速V等
を読み込む処理が行われる(ステップ100)。ここ
で、回転数NEは、内燃機関1のクランク軸の回転角速
度に対応した量であり、回転数センサ50からのパルス
信号により起動される図示しない30°CA割り込みル
−チンにより、数メガヘルツのパルス信号のカウント数
として計測されている。こうして読み込んだ内燃機関1
の状態に基づいて、空燃比の異常を検出する条件が成立
しているか否かの判断を行う(ステップ110)。かか
る検出条件は、例えば始動後所定時間(本実施例では1
20秒)が経過しており、内燃機関1がアイドル状態に
なってから40秒以内であり、内燃機関1の回転数NE
が少なくとも1000(rpm)以下であり、車速Vが
2.8(km)以下であり、かつ空燃比フィ−ドバック制
御が実行中で回転数センサ50、冷却水温センサ52等
が正常である場合、といったものである。すなわち、内
燃機関1が安定に運転されている条件である。検出条件
が成立していない場合には、空燃比異常の検出を行わな
いから、検出に使用する各変数カウンタCD、CDIN
Jn、NEBn−1等をクリアする処理を行い(ステッ
プ120)、そのまま「NEXT」に抜けて本ル−チン
を一旦終了する。一方、空燃比異常の検出を行なうため
の条件が成立している場合には(ステップ110)、ま
ず、検出処理を開始してからの時間を示す変数CDの値
が0であるか否かの判断を行い(ステップ130)、開
始直後の場合には、気筒番号を示す変数nを値0に初期
化する(ステップ140)。なお、この気筒番号を示す
変数nの値は爆発行程を迎える順に気筒に割り振られた
番号であり、実際の気筒番号ではない。本実施例では、
内燃機関1は4気筒なので、気筒番号nは値1から4を
とる。続いて、クランク軸の回転タイミングを表すカウ
ント値Ccrnkが値3もしくは9であるか否かの判断を行
う(ステップ150)。このカウント値Ccrnkは図5に
示すように、30°CA割り込みル−チンにより設定さ
れる値であり、クランク軸の30°毎に値1だけインク
リメントされ(ステップ152)、値12までカウント
アップされると初期値0にリセットされる(ステップ1
54、156)。従って、Ccrnk=3もしくは9の条件
は、クランク軸の90、270、450、630°毎に
成立することになり、結局、各気筒の爆発行程半ばのタ
イミングにおいてその判断は「YES」となる。条件が
成立したときには、気筒番号nを値1ないし4の範囲
で、値1だけインクリメントし(ステップ160、17
0、180)、この時の内燃機関1の回転数NEを番号
nの気筒の回転数NEnとし、ひとつ前の番号n-1の気
筒の回転数NEBn-1との差である変動量ΔNEを求め
る処理を行う(ステップ190)。また、ステップ19
5では変動量ΔNEの判別を行うリッチ、リ−ン異常判
定値を燃料性状により変更する(図4参照)。次に、こ
うして求めたリッチ、リ−ン異常判定値と変動量ΔNE
は、次のステップ200において、その大きさについて
の判別がなされる。図6は、内燃機関の回転数NEとΔ
NEとの関係等を示すグラフである。空燃比異常気筒が
存在しない場合には(特にアイドル状態では)、各気筒
間の回転数の変動量ΔNEは小さく、所定の範囲におさ
まるが、燃料噴射弁24が異物の噛み込み等の原因で多
量の燃料を噴射してしまいオ−バリッチにより失火して
いる様な場合には、図6に示すように、その気筒では、
回転数NEnは低下し、前気筒での回転数NEBn-1と
の変動量ΔNEは大きな値となる。そこで、変動量ΔN
Eが、所定の基準値Xより大きな場合には、その気筒の
回転数は異常であるとして、気筒番号nの気筒における
回転異常の発生頻度を表す回数をカウントする変数CD
INJnを値Aだけ増加し、更に今回の回転数NEnに
基準値Xを加えた値を、次の気筒での処理(ステップ1
90)における前気筒の回転数NEBn-1として更新す
る処理を行う(ステップ210)。この結果、不整失火
が生じていない場合(図6一点鎖線D)はもとより、不
整失火が生じている場合(同図実線)でも、異常気筒に
ついての判断における回転数の変動量ΔNEは、大きな
値として検出される。一方、変動値ΔNEが、所定値Y
より小さい場合には、その気筒の回転数は正常であると
判断して、回転異常の回転のカウント値CDINJnを
値Bだけ低減し、更に、今回の回転数NEnをそのまま
次の気筒での処理における前気筒の回転数NEBn-1と
して更新する処理を行う(ステップ220)。尚、変動
値ΔNEが、値Yを越え値X未満の場合には、カウント
値CDINJnの増減は行わず、前気筒の回転数NEB
n-1の更新のみ行う(ステップ225)。かかる処理の
結果、図6下欄に実線で例示するように、異常気筒に応
じてそのカウント値CDINJnは増加される。以上の
処理(ステップ210、220、225)の終了後、ま
たはステップ150の判断においてクランク軸のタイミ
ングが所定の条件にないと判断された場合には、次に、
タイマ75のカウント値に基づいて、1秒が経過したか
否かの判断を行う(ステップ230)。1秒が経過した
場合には、経過時間を表す変数CDを値1だけインクリ
メントし(ステップ240)、更に、変数CDが所定値
L(本実施例では25秒)以上であるか否かの判断と
(ステップ250)、n番気筒の回転異常の回転を示す
カウント値CDINJnが所定値M(本実施例では10
0回)以上であるか否かの判断(ステップ260)とを
行う。両条件が共に満足されている場合には、気筒番号
nの気筒には異常があると判定し、これをインナパネル
の表示ランプ53や図示しないダイアグノ−シスコンピ
ュ−タ等に出力する処理を行う(ステップ270)。一
方、経過時間CDが値L以上でなければまだ気筒の異常
について判断できるデ−タが集まっていないとして、ま
た、カウント値CDINJnが値M以上でなければ気筒
の回転異常の回数は気筒に異常が生じたと判断するまで
に至っていないとして、いずれも正常と判定し、そのま
ま「NEXT」に抜けて本処理ル−チンを終了する。
【0008】以上説明した本実施例の内燃機関の気筒異
常検出装置は、着目した気筒の回転数NEnと基準値で
ある前気筒の回転数NEBn-1との差が値Xより大きく
なったとき、次の回転数の判定における基準値NEBn
-1を、その回転数NEnより値Xだけ大きな値に設定す
る。従って、いずれかの気筒に異常が生じている場合で
あって、図6に実線で示すようにその気筒の直前に爆発
行程を迎える気筒に偶発的な失火(不整失火)が生じた
場合でも、継続して異常状態の生じている気筒を正しく
異常と判別することができる。こうした不整失火は、燃
料噴射弁21ないし24のいずれかが異物の噛み込み等
により故障して空燃比がオ−バリッチになって失火して
いる気筒が存在すると、空燃比フィ−ドバック制御によ
り他の気筒の空燃比がオ−バリ−ンとなるために生じ易
くなる。また、不整失火を生じた気筒について、回転数
が異常(ΔNE>X)と判断されて回転異常の回数を示
すカウント値CDINJnを増加した場合でも、次に回
転数の変動が一定値Y未満であれば、このカウント値C
DINJnの値を低減するので、不整失火により回転数
が偶発的に低下した気筒が誤って異常気筒と判断される
こともない。また、本実施例の内燃機関の気筒異常検出
装置は、以下に詳しくのべるように、燃料性状に応じて
値Xを変化させているのでさらに正確に異常気筒を判断
することができる。
【0009】次に、図4の燃料性状検出と空燃比異常判
定ル−チンでは、ステップ81で流量計測時間CVAが
4msル−チンでカウントアップされ(図示せず)、所定
値(ここでは10秒とする)以上になったか否かを判定
し、10秒以内のときは本ル−チンは終了し、10秒過
ぎたときは次のステップ82で流量計測時間CVAがゼ
ロにリセットされる。したがって、ステップ82〜87
は10秒に1回の割合で処理実行される。一方、マイク
ロコンピュ−タ70は前記したベ−パ流量センサ97の
検出信号が低電圧から高電圧へ変化した時にのみ(すな
わち、回転部96が1回転する毎に)起動される外部割
り込みル−チンでカウントアップされるベ−パ流量カウ
ンタ(図示せず)を有し、そのカウント値NVAが、上
記ステップ82の次のステップ83で変数NVA10に
セットされた後、次のステップ84でゼロにリセットさ
れる。従って、変数NVA10の値は、10秒間当たり
のベ−パ流量計94の回転部96の回転数を示すことと
なり、ベ−パ流量に比例した値を示している。次に、ス
テップ85で燃料温センサ92により燃料の温度を検出
して得られた燃料温検出信号THFに基づいて、燃料温
補正係数KVAが算出される。すなわち、蒸留特性が同
一の燃料であっても、燃料温が低いときにはベ−パ発生
量は高温のときよりも少なくなる。このため、燃料温に
よるペ−パ発生量の違いを補正するべく、燃料温が低く
なるほど燃料温補正係数KVAの値が大になるように設
定されている。次に、マイクロコンピュ−タ70はステ
ップ86でNVA10*KVAなる演算式による演算を
行い、単位時間当たりの燃料ベ−パ量NVA10Tを得
る。すなわち、この燃料ベ−パ量NVA10Tは、10
秒間のベ−パ流量を燃料温補正係数KVAで補正した値
であり、この値に基づいて次のステップ87で燃料性状
を表す燃料性状係数KFが求められる。この燃料性状係
数KFは、図7に示す如く前記単位時間当たりのベ−パ
量に比例しているため、この値がKF0 のときは通常の
燃料性状(重質でも軽質でもない)であるが、KF0
り小さいときは高沸点分が多い重質燃料であることを示
しており、またKF0 より大きいときは低沸点分が多い
軽質燃料であることを示している。なお、本実施例では
ベ−パ流量の単位計測時間を10秒としているので、走
行中の燃料性状の変化も分かる。
【0010】次に、ステップ88で軽質燃料か否かの判
定を行う。ステップ88の判定は例えば前記燃料性状係
数KFが図7に示したKF0 よりも大なる所定値KF2
以上であるか否か大小比較し、KFがKF2 未満のとき
は軽質燃料でないと判定する。ステップ88で軽質燃料
であると判定されたときはステップ90へ進む。ステッ
プ90では、空燃比異常判定値Xをαrpm に設定する。
一方、ステップ88で軽質燃料でないと判定されたとき
はステップ89へ進み重質燃料か否かの判定が行われ
る。ステップ88における判定は前記燃料性状係数KF
が図7に示したKF0 よりも小さい所定量KF1 以下で
あるか否か大小比較し、KFがKF1以下のときは重質
燃料と判定し、KFがKF1 より大のときは重質燃料で
ないと判定する。ステップ89で重質燃料であると判定
されたとき(KF<KF1 )は、ステップ91へ進み、
空燃比異常判定値Xをβrpm に設定する。また、ステッ
プ89で重質燃料でないと判定れたとき(すなわち、燃
料性状係数KFがKF1 <KF<KF2 であるとき)に
は、使用燃料は重質燃料でも軽質燃料でもないと検出し
て、ステップ92へ進み、空燃比異常判定値を上記α
rpm とβrpm の中間の所定値γrpm 設定する(αrpm
γrpm <βrpm )。このように本実施例では、燃料タン
ク内の使用燃料の蒸発しにくさを検出し、この検出され
た使用燃料の蒸発しにくさに応じて内燃機関の回転変動
が異常であると判定する値を変化させる。その結果、誤
判定なく正確に異常であるか否かを判定することができ
る。
【0011】
【発明の効果】本発明では、内燃機関の定常時の回転変
動の値から異常であると判定する故障診断装置におい
て、燃料タンク内の使用燃料の蒸発しにくさを検出し、
この検出された使用燃料が蒸発しにくいほど、回転変動
によって異常であるか否かを判定する判定値を大きくさ
せる。その結果、燃料性状に関係なく誤判定なく正確に
異常であるか否かを判定することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の構成図
【図2】本発明の実施例による内燃機関本体の配置図
【図3】空燃比異常検出の処理動作のフロ−チャ−ト
【図4】燃料性状から異常の判定値を変化させるフロ−
チャ−ト
【図5】クランク軸の回転タイミングを設定するフロ−
チャ−ト
【図6】クランク軸の回転数とその変動分と回転異常の
回数を示すカウント値との関係を示す図
【図7】燃料性状判定図
【符号の説明】
1 ・・・内燃機関 2 ・・・吸気管 3 ・・・エアクリ−ナ 5 ・・・吸気温
センサ 7 ・・・エアフロ−メ−タ 10・・・スロッ
トルバルブ 12・・・スロットル開度センサ 15・・・吸気ポ
−ト 21・・・燃料噴射弁 22・・・燃料噴
射弁 23・・・燃料噴射弁 24・・・燃料噴
射弁 30・・・イグナイタ 32・・・ディス
トリビュ−タ 41・・・点火プラグ 42・・・点火プ
ラグ 43・・・点火プラグ 44・・・点火プ
ラグ 50・・・回転数センサ 52・・・冷却水
温センサ 53・・・異常表示ランプ 70・・・電子制御装置 71・・・CPU 72・・・RAM 74・・・ROM 75・・・タイマ 76・・・バス 77・・・アナログ入力ポ−ト 78・・・パルス
入力ポ−ト 79・・・出力ポ−ト 82・・・イグニ
ッションスイッチ 85・・・バッテリ 88・・・電源回
路 91・・・燃料タンク 92・・・燃料温
センサ 93・・・ベ−パ通路 94・・・ベ−パ
流量計 95・・・キャニスタ 96・・・回転部 97・・・ベ−パ流量センサ 98・・・パ−ジ
通路 99・・・パ−ジコントロ−ルバルブ

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】内燃機関の回転変動を演算する回転変動演
    算手段と、 前記内燃機関が定常状態であるか否かを検出する定常状
    態検出手段と、 定常状態である時、前記回転変動演算手段の演算結果が
    所定の判定値を上回るときに内燃機関の異常と判定する
    異常判定手段と、 を備えた内燃機関の故障診断装置において、 燃料タンク内の使用燃料の蒸発度合いを検出する燃料性
    状検出手段と、 該燃料性状検出手段により検出された使用燃料が蒸発し
    にくいほど前記判定値を大きくする判定値変更手段を備
    えたことを特徴とする内燃機関の故障診断装置。
JP20764791A 1991-08-20 1991-08-20 内燃機関の故障診断装置 Expired - Fee Related JP2956296B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP20764791A JP2956296B2 (ja) 1991-08-20 1991-08-20 内燃機関の故障診断装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP20764791A JP2956296B2 (ja) 1991-08-20 1991-08-20 内燃機関の故障診断装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH0545254A JPH0545254A (ja) 1993-02-23
JP2956296B2 true JP2956296B2 (ja) 1999-10-04

Family

ID=16543245

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP20764791A Expired - Fee Related JP2956296B2 (ja) 1991-08-20 1991-08-20 内燃機関の故障診断装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2956296B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH06288289A (ja) * 1993-04-06 1994-10-11 Unisia Jecs Corp 内燃機関の燃料性状判定装置

Also Published As

Publication number Publication date
JPH0545254A (ja) 1993-02-23

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2782862B2 (ja) 内燃機関の蒸発燃料処理装置
JP2688674B2 (ja) 燃料タンク内圧センサの故障検出装置及び故障補償装置
JP2635270B2 (ja) 蒸発燃料制御装置の故障検出装置
JP3498817B2 (ja) 内燃機関の排気系故障診断装置
JPH07122418B2 (ja) 内燃機関の異常気筒検出装置
JPH10110649A (ja) 内燃機関の失火検出装置
JP2712332B2 (ja) 内燃機関の気筒異常検出装置
JP3326000B2 (ja) 内燃機関の燃料性状検出装置
JPH0742595A (ja) 内燃機関の異常判定装置
US5203870A (en) Method and apparatus for detecting abnormal state of evaporative emission-control system
JPH09158776A (ja) 吸気量検出器の異常検出装置及び異常検出方法
JP2956296B2 (ja) 内燃機関の故障診断装置
JPH0518311A (ja) 異常検出装置
JP2001329894A (ja) 内燃機関の燃料系異常診断装置
JP2001107799A (ja) 内燃機関の失火検出装置
JP2884386B2 (ja) 内燃機関の燃料性状検出装置
JP2000120488A (ja) 失火検出装置
JPH09126041A (ja) 内燃機関の図示平均有効圧検出装置
JPS58144633A (ja) 内燃機関の電子制御燃料噴射方法
JP4258113B2 (ja) 内燃機関用失火検出装置
JP2520608B2 (ja) 内燃機関の電子制御燃料噴射装置
JPS6248939A (ja) 内燃機関の異常検出装置
JP2001193548A (ja) 内燃機関の燃焼状態検出装置
JP2822716B2 (ja) 内燃機関の排気ガス再循環制御装置
JP2705268B2 (ja) 内燃機関の空燃比フィードバック制御装置

Legal Events

Date Code Title Description
FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080723

Year of fee payment: 9

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080723

Year of fee payment: 9

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090723

Year of fee payment: 10

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees