JPH06288289A - 内燃機関の燃料性状判定装置 - Google Patents
内燃機関の燃料性状判定装置Info
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- JPH06288289A JPH06288289A JP7960593A JP7960593A JPH06288289A JP H06288289 A JPH06288289 A JP H06288289A JP 7960593 A JP7960593 A JP 7960593A JP 7960593 A JP7960593 A JP 7960593A JP H06288289 A JPH06288289 A JP H06288289A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】使用されている燃料の性状(重軽質)を、機関
のサージトルクに基づいて高精度に判定する。 【構成】始動直後の安定状態において(S1)、筒内圧
Pに基づいてサージトルクを検出する(S2)。そし
て、所定の積分期間内において(S4)、前記検出され
たサージトルクを積分する(S3)。前記積分期間が経
過すると(S4)、かかる積分期間内で積分されたサー
ジトルクの積分値に基づいて燃料性状(重軽質)を判定
する(S5)。
のサージトルクに基づいて高精度に判定する。 【構成】始動直後の安定状態において(S1)、筒内圧
Pに基づいてサージトルクを検出する(S2)。そし
て、所定の積分期間内において(S4)、前記検出され
たサージトルクを積分する(S3)。前記積分期間が経
過すると(S4)、かかる積分期間内で積分されたサー
ジトルクの積分値に基づいて燃料性状(重軽質)を判定
する(S5)。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は内燃機関の燃料性状判定
装置に関し、詳しくは、内燃機関のサージトルクに基づ
いて使用燃料の性状を判定する装置に関する。
装置に関し、詳しくは、内燃機関のサージトルクに基づ
いて使用燃料の性状を判定する装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の内燃機関の燃料供給制御装置にお
いては、機関に吸入される空気量を検出し、該吸入空気
量に見合った燃料供給量を演算する一方、前記演算され
た燃料供給量に応じて燃料噴射弁を駆動制御すること
で、機関への燃料供給量を電子制御するものが知られて
いる。
いては、機関に吸入される空気量を検出し、該吸入空気
量に見合った燃料供給量を演算する一方、前記演算され
た燃料供給量に応じて燃料噴射弁を駆動制御すること
で、機関への燃料供給量を電子制御するものが知られて
いる。
【0003】ところで、かかる電子制御燃料噴射装置で
は、使用燃料の性状(主に重軽質)が混合気形成に大き
く影響するために、使用燃料の性状に応じて噴射量を変
化させることが望まれ、例えば特開平1−216040
号公報に開示されるシステムでは、燃料性状を検出する
センサを設け、該センサで検出される燃料性状に応じて
冷却水温度に基づく増量補正量を最適化している。
は、使用燃料の性状(主に重軽質)が混合気形成に大き
く影響するために、使用燃料の性状に応じて噴射量を変
化させることが望まれ、例えば特開平1−216040
号公報に開示されるシステムでは、燃料性状を検出する
センサを設け、該センサで検出される燃料性状に応じて
冷却水温度に基づく増量補正量を最適化している。
【0004】しかしながら、燃料性状センサを追加設置
することは、コストアップを招いてしまうという問題が
ある。そこで、本出願人は、燃料性状センサを設ける代
わりに、筒内圧や機関回転速度の検出値を用いてサージ
トルクを検出し、該サージトルクのレベルから使用燃料
の性状の違いによる噴射量要求の違いを検知して、噴射
量を変化させるシステムを提案した(特願平4−584
6号参照)。
することは、コストアップを招いてしまうという問題が
ある。そこで、本出願人は、燃料性状センサを設ける代
わりに、筒内圧や機関回転速度の検出値を用いてサージ
トルクを検出し、該サージトルクのレベルから使用燃料
の性状の違いによる噴射量要求の違いを検知して、噴射
量を変化させるシステムを提案した(特願平4−584
6号参照)。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところが、前記サージ
トルクは基本的に燃料性状に応じて変化するものの、同
じ燃料を使用している状態であっても発生するサージト
ルクにばらつきがあるため、従来のサージトルクのレベ
ルに基づく燃料性状の判定では、充分な精度が得られな
いという問題があった。
トルクは基本的に燃料性状に応じて変化するものの、同
じ燃料を使用している状態であっても発生するサージト
ルクにばらつきがあるため、従来のサージトルクのレベ
ルに基づく燃料性状の判定では、充分な精度が得られな
いという問題があった。
【0006】即ち、図5に示すように、例えば燃料噴射
量の演算特性が重質燃料に適合している場合には、基本
的には、使用燃料が軽質であるほど大きなサージトルク
を発生させることになるものの(図5中×印参照)、同
じ燃料性状であってもサージトルクは大きなばらつきを
有するため、例えば軽質燃料を用いている場合であって
も、比較的小さなサージトルクが発生している状態を捉
えて燃料性状の判定を行うと、重質燃料が使用されてい
ると誤判定することがあったものである。
量の演算特性が重質燃料に適合している場合には、基本
的には、使用燃料が軽質であるほど大きなサージトルク
を発生させることになるものの(図5中×印参照)、同
じ燃料性状であってもサージトルクは大きなばらつきを
有するため、例えば軽質燃料を用いている場合であって
も、比較的小さなサージトルクが発生している状態を捉
えて燃料性状の判定を行うと、重質燃料が使用されてい
ると誤判定することがあったものである。
【0007】本発明は上記問題点に鑑みなされたもので
あり、サージトルクに基づく燃料性状の判定の精度を向
上させ、以て、燃料噴射制御の最適化に寄与できるよう
にすることを目的とする。
あり、サージトルクに基づく燃料性状の判定の精度を向
上させ、以て、燃料噴射制御の最適化に寄与できるよう
にすることを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】そのため本発明にかかる
内燃機関の燃料性状判定装置は、図1に示すように構成
される。図1において、サージトルク検出手段は内燃機
関のサージトルクを検出し、サージトルク積分手段は、
検出されたサージトルクを積分する。そして、燃料性状
判定手段は、前記サージトルクの積分値に基づいて燃料
性状を判定する。
内燃機関の燃料性状判定装置は、図1に示すように構成
される。図1において、サージトルク検出手段は内燃機
関のサージトルクを検出し、サージトルク積分手段は、
検出されたサージトルクを積分する。そして、燃料性状
判定手段は、前記サージトルクの積分値に基づいて燃料
性状を判定する。
【0009】
【作用】かかる構成によると、サージトルクの検出値を
所定期間積分することで、瞬間的なサージトルクのレベ
ルではなく、燃料性状を反映したサージトルクの発生レ
ベルを知ることができる。従って、たとえサージトルク
にばらつきが生じても、サージトルクに基づく燃料性状
の判定精度を維持できる。
所定期間積分することで、瞬間的なサージトルクのレベ
ルではなく、燃料性状を反映したサージトルクの発生レ
ベルを知ることができる。従って、たとえサージトルク
にばらつきが生じても、サージトルクに基づく燃料性状
の判定精度を維持できる。
【0010】
【実施例】以下に本発明の実施例を説明する。一実施例
を示す図2において、内燃機関1にはエアクリーナ2か
ら吸気ダクト3,スロットル弁4及び吸気マニホールド
5を介して空気が吸入される。吸気マニホールド5の各
ブランチ部には、各気筒別に燃料噴射弁6が設けられて
いる。この燃料噴射弁6は、ソレノイドに通電されて開
弁し、通電停止されて閉弁する電磁式燃料噴射弁であっ
て、後述するコントロールユニット12からの噴射パルス
信号により通電制御されて開弁し、図示しない燃料ポン
プから圧送されてプレッシャレギュレータにより所定の
圧力に調整された燃料を、機関1に間欠的に噴射供給す
る。
を示す図2において、内燃機関1にはエアクリーナ2か
ら吸気ダクト3,スロットル弁4及び吸気マニホールド
5を介して空気が吸入される。吸気マニホールド5の各
ブランチ部には、各気筒別に燃料噴射弁6が設けられて
いる。この燃料噴射弁6は、ソレノイドに通電されて開
弁し、通電停止されて閉弁する電磁式燃料噴射弁であっ
て、後述するコントロールユニット12からの噴射パルス
信号により通電制御されて開弁し、図示しない燃料ポン
プから圧送されてプレッシャレギュレータにより所定の
圧力に調整された燃料を、機関1に間欠的に噴射供給す
る。
【0011】機関1の各燃焼室には点火栓7が設けられ
ていて、これにより火花点火して混合気を着火燃焼させ
る。そして、機関1からは、排気マニホールド8,排気
ダクト9,触媒10及びマフラー11を介して排気が排出さ
れる。機関1への燃料供給を電子制御するために設けら
れたコントロールユニット12は、CPU,ROM,RA
M,A/D変換器及び入出力インタフェイス等を含んで
構成されるマイクロコンピュータを備え、各種のセンサ
からの入力信号を受け、後述の如く演算処理して、燃料
噴射弁6の作動を制御する。
ていて、これにより火花点火して混合気を着火燃焼させ
る。そして、機関1からは、排気マニホールド8,排気
ダクト9,触媒10及びマフラー11を介して排気が排出さ
れる。機関1への燃料供給を電子制御するために設けら
れたコントロールユニット12は、CPU,ROM,RA
M,A/D変換器及び入出力インタフェイス等を含んで
構成されるマイクロコンピュータを備え、各種のセンサ
からの入力信号を受け、後述の如く演算処理して、燃料
噴射弁6の作動を制御する。
【0012】前記各種のセンサとしては、吸気ダクト3
中にエアフローメータ13が設けられていて、機関1の吸
入空気流量Qに応じた信号を出力する。また、クランク
角センサ14が設けられていて、基準角度位置毎(例えば
TDC毎)の基準角度信号REFと、単位角度毎の単位
角度信号POSとを出力する。ここで、前記基準角度信
号REFの周期、或いは、所定時間内における前記単位
角度信号POSの発生数を計測することにより、機関回
転速度Neを算出できる。
中にエアフローメータ13が設けられていて、機関1の吸
入空気流量Qに応じた信号を出力する。また、クランク
角センサ14が設けられていて、基準角度位置毎(例えば
TDC毎)の基準角度信号REFと、単位角度毎の単位
角度信号POSとを出力する。ここで、前記基準角度信
号REFの周期、或いは、所定時間内における前記単位
角度信号POSの発生数を計測することにより、機関回
転速度Neを算出できる。
【0013】また、機関1のウォータジャケットの冷却
水温度Twを検出する水温センサ15が設けられている。
更に、前記各点火栓7には、実開昭63−17432号
公報に開示されるような点火栓7の座金として装着され
るタイプの筒内圧センサ16が設けられており、該センサ
16によって筒内圧P(燃焼圧)を検出できるようになっ
ている。
水温度Twを検出する水温センサ15が設けられている。
更に、前記各点火栓7には、実開昭63−17432号
公報に開示されるような点火栓7の座金として装着され
るタイプの筒内圧センサ16が設けられており、該センサ
16によって筒内圧P(燃焼圧)を検出できるようになっ
ている。
【0014】尚、前記筒内圧センサ16は、上記のように
点火栓7の座金として装着されるタイプの他、センサ部
を直接燃焼室内に臨ませて筒内圧を絶対圧として検出す
るタイプのものであっても良い。また、前記スロットル
弁4には、該スロットル弁4の開度TVOを検出するポ
テンショメータ式のスロットルセンサ17が付設されてい
る。
点火栓7の座金として装着されるタイプの他、センサ部
を直接燃焼室内に臨ませて筒内圧を絶対圧として検出す
るタイプのものであっても良い。また、前記スロットル
弁4には、該スロットル弁4の開度TVOを検出するポ
テンショメータ式のスロットルセンサ17が付設されてい
る。
【0015】また、コントロールユニット12には、スタ
ートスイッチ18からのオン・オフ信号が入力されるよう
になっている。ここにおいて、コントロールユニット12
に内蔵されたマイクロコンピュータのCPUは、前記吸
入空気流量Qと機関回転速度Neとに基づいて基本燃料
噴射量Tpを演算する一方、前記冷却水温度Twに基づ
く増量補正係数KTW等で前記基本燃料噴射量Tpを補正
して最終的な燃料噴射量Tiを設定する。そして、前記
燃料噴射量Tiに相当するパルス幅の噴射パルス信号
を、前記燃料噴射弁6に対して所定の噴射タイミングで
出力することで、所定空燃比の混合気を形成させる。
ートスイッチ18からのオン・オフ信号が入力されるよう
になっている。ここにおいて、コントロールユニット12
に内蔵されたマイクロコンピュータのCPUは、前記吸
入空気流量Qと機関回転速度Neとに基づいて基本燃料
噴射量Tpを演算する一方、前記冷却水温度Twに基づ
く増量補正係数KTW等で前記基本燃料噴射量Tpを補正
して最終的な燃料噴射量Tiを設定する。そして、前記
燃料噴射量Tiに相当するパルス幅の噴射パルス信号
を、前記燃料噴射弁6に対して所定の噴射タイミングで
出力することで、所定空燃比の混合気を形成させる。
【0016】前記冷却水温度Twに基づく増量補正係数
KTWは、使用燃料の性状(主に重軽質)によって要求が
異なるが、初期設定値としては最も蒸発し難い重質の燃
料が使用された場合であっても、目標空燃比よりもリー
ン化して冷機始動時の安定性が損なわれることがないよ
うに重質燃料に適合されている。ここで、本実施例で
は、後述するようにして実際に使用されている燃料の性
状(重軽質)を判定し、前記重質燃料に適合されている
冷却水温度Twに基づく増量補正係数KTWを前記燃料性
状の判定結果に応じて実際の使用燃料の要求レベルに補
正するようにしてある。即ち、使用燃料が増量補正係数
KTWの初期値が適合している重質燃料よりも軽質である
場合には、増量要求が小さくなるので、これに合わせて
増量補正係数KTWを減少補正する。
KTWは、使用燃料の性状(主に重軽質)によって要求が
異なるが、初期設定値としては最も蒸発し難い重質の燃
料が使用された場合であっても、目標空燃比よりもリー
ン化して冷機始動時の安定性が損なわれることがないよ
うに重質燃料に適合されている。ここで、本実施例で
は、後述するようにして実際に使用されている燃料の性
状(重軽質)を判定し、前記重質燃料に適合されている
冷却水温度Twに基づく増量補正係数KTWを前記燃料性
状の判定結果に応じて実際の使用燃料の要求レベルに補
正するようにしてある。即ち、使用燃料が増量補正係数
KTWの初期値が適合している重質燃料よりも軽質である
場合には、増量要求が小さくなるので、これに合わせて
増量補正係数KTWを減少補正する。
【0017】次に、図3及び図4のフローチャートに従
ってコントロールユニット12で行われる燃料性状判定の
様子を説明する。尚、本実施例において、サージトルク
積分手段,燃料性状判定手段としての機能は、前記図3
及び図4のフローチャートに示すようにコントロールユ
ニット12がソフトウェア的に備えており、また、サージ
トルク検出手段としての機能は、前記図3及び図4のフ
ローチャートに示すコントロールユニット12のソフトウ
ェア機能と前記筒内圧センサ16とによって構成される。
ってコントロールユニット12で行われる燃料性状判定の
様子を説明する。尚、本実施例において、サージトルク
積分手段,燃料性状判定手段としての機能は、前記図3
及び図4のフローチャートに示すようにコントロールユ
ニット12がソフトウェア的に備えており、また、サージ
トルク検出手段としての機能は、前記図3及び図4のフ
ローチャートに示すコントロールユニット12のソフトウ
ェア機能と前記筒内圧センサ16とによって構成される。
【0018】図3のフローチャートにおいて、まず、ス
テップ1(図中ではS1としてある。以下同様)では、
スタートスイッチ18のオン・オフ信号と機関回転速度N
eとに基づいて始動が終了して安定運転に移行したか否
かを判別する。具体的には、例えばスタートスイッチ18
のオンによって機関が始動され、該始動に伴って回転が
一旦上昇してから所期のアイドル回転レベル付近に安定
した時点を始動の終了と見做す。
テップ1(図中ではS1としてある。以下同様)では、
スタートスイッチ18のオン・オフ信号と機関回転速度N
eとに基づいて始動が終了して安定運転に移行したか否
かを判別する。具体的には、例えばスタートスイッチ18
のオンによって機関が始動され、該始動に伴って回転が
一旦上昇してから所期のアイドル回転レベル付近に安定
した時点を始動の終了と見做す。
【0019】ここで、機関1の始動直後の安定状態(定
常状態)であることが判別されると、次のステップ2へ
進み、サージトルクの検出を行う。次のステップ3で
は、上記ステップ2で検出されたサージトルクを積分
し、ステップ4では、所定の積分時間(5秒〜20秒程
度)が経過したか否かを判別する。
常状態)であることが判別されると、次のステップ2へ
進み、サージトルクの検出を行う。次のステップ3で
は、上記ステップ2で検出されたサージトルクを積分
し、ステップ4では、所定の積分時間(5秒〜20秒程
度)が経過したか否かを判別する。
【0020】そして、所定の積分時間が経過するまで
は、ステップ2へ戻ってサージトルクの検出と、該検出
されたサージトルクの積分とを繰り返す。ステップ4で
積分時間が経過したことが判別されると、ステップ5で
は、予め前記サージトルクの積分値に応じて設定されて
いる燃料性状(重軽質)の区分けに従って、実際に使用
されている燃料の重軽質レベルを判定する。
は、ステップ2へ戻ってサージトルクの検出と、該検出
されたサージトルクの積分とを繰り返す。ステップ4で
積分時間が経過したことが判別されると、ステップ5で
は、予め前記サージトルクの積分値に応じて設定されて
いる燃料性状(重軽質)の区分けに従って、実際に使用
されている燃料の重軽質レベルを判定する。
【0021】本実施例の場合、前記積分期間において
は、前記増量補正係数KTWとして重質の燃料に適合する
初期値がそのまま用いられるから、該増量補正係数KTW
が適合する重質燃料が使用されている場合には、サージ
トルクの積分値が小さくなり、逆に、軽質燃料が使用さ
れている場合には、前記増量補正係数KTWによる増量補
正が過多となることによって前記サージトルクの積分値
は大きくなる。
は、前記増量補正係数KTWとして重質の燃料に適合する
初期値がそのまま用いられるから、該増量補正係数KTW
が適合する重質燃料が使用されている場合には、サージ
トルクの積分値が小さくなり、逆に、軽質燃料が使用さ
れている場合には、前記増量補正係数KTWによる増量補
正が過多となることによって前記サージトルクの積分値
は大きくなる。
【0022】従って、前記ステップ5における重軽質レ
ベルの判定では、サージトルクの積分値が大きいときほ
ど軽質燃料が使用されているものと判定する。そして、
軽質燃料の使用が判定されたときには、重質燃料に適合
されている増量補正係数KTWを軽質度合いに応じて減少
補正して、使用燃料の性状に適合する増量補正がなされ
るようにする。
ベルの判定では、サージトルクの積分値が大きいときほ
ど軽質燃料が使用されているものと判定する。そして、
軽質燃料の使用が判定されたときには、重質燃料に適合
されている増量補正係数KTWを軽質度合いに応じて減少
補正して、使用燃料の性状に適合する増量補正がなされ
るようにする。
【0023】ここで、前記ステップ2におけるサージト
ルク検出の様子を、図4のフローチャートに従って詳細
に説明する。図4のフローチャートにおいて、ステップ
11では、筒内圧センサ16で検出される筒内圧Pを読み込
む。ステップ12では、ステップ11で読み込まれた筒内圧
Pに基づいて、機関1サイクル当たりの図示平均有効圧
Pi(=∫PdV;Vはシリンダ容積)を演算し、次の
ステップ13では、前記図示平均有効圧Piの変動割合Δ
Piに演算する。
ルク検出の様子を、図4のフローチャートに従って詳細
に説明する。図4のフローチャートにおいて、ステップ
11では、筒内圧センサ16で検出される筒内圧Pを読み込
む。ステップ12では、ステップ11で読み込まれた筒内圧
Pに基づいて、機関1サイクル当たりの図示平均有効圧
Pi(=∫PdV;Vはシリンダ容積)を演算し、次の
ステップ13では、前記図示平均有効圧Piの変動割合Δ
Piに演算する。
【0024】また、ステップ14では、前記変動割合ΔP
iの特定周波数成分のみを抽出するフィルタリング処理
を施す。前記特定周波数成分は、図示平均有効圧Piの
変動によって生じる車両駆動系のねじり振動の主成分に
相当する周波数域(例えば3Hz〜10Hz程度)とする
ことが好ましい。
iの特定周波数成分のみを抽出するフィルタリング処理
を施す。前記特定周波数成分は、図示平均有効圧Piの
変動によって生じる車両駆動系のねじり振動の主成分に
相当する周波数域(例えば3Hz〜10Hz程度)とする
ことが好ましい。
【0025】そして、次のステップ15では、前記フィル
タリング処理された変動割合ΔPiの実効値をサージト
ルク相当値として設定する。上記のように、図示平均有
効圧Piの変動割合ΔPiとして演算されるサージトル
クは、図5に示すように、同じ使用燃料であっても大き
なばらつきを有する場合があり、前記変動割合ΔPiの
1点データに基づいて燃料性状を判定してしまうのは誤
判定の原因となってしまう。
タリング処理された変動割合ΔPiの実効値をサージト
ルク相当値として設定する。上記のように、図示平均有
効圧Piの変動割合ΔPiとして演算されるサージトル
クは、図5に示すように、同じ使用燃料であっても大き
なばらつきを有する場合があり、前記変動割合ΔPiの
1点データに基づいて燃料性状を判定してしまうのは誤
判定の原因となってしまう。
【0026】即ち、燃料噴射の特性(増量補正係数
KTW)が重質燃料に適合していれば、図5中の×印に示
すように、軽質燃料を使用したときほど大きなサージト
ルクが発生するはずであるが、サージトルクの中心値と
してはかかる傾向に沿っていても、実際には、サージト
ルクのレベルが大きな範囲でばらつくため、軽質燃料の
使用状態でたまたま比較的小さなサージが発生している
状態を捉えると、重質燃料を使用していると誤判定され
ることになってしまう。
KTW)が重質燃料に適合していれば、図5中の×印に示
すように、軽質燃料を使用したときほど大きなサージト
ルクが発生するはずであるが、サージトルクの中心値と
してはかかる傾向に沿っていても、実際には、サージト
ルクのレベルが大きな範囲でばらつくため、軽質燃料の
使用状態でたまたま比較的小さなサージが発生している
状態を捉えると、重質燃料を使用していると誤判定され
ることになってしまう。
【0027】そこで、本実施例では、前記図3のフロー
チャートのステップ3,4に示すように前記サージトル
クを適当な時間だけ積分することで、前記ばらつき影響
を排除して、燃料性状を反映するサージレベルを検出で
きるようにしたものであり、これによって、サージトル
クに大きなばらつきがあっても高い精度で燃料性状を判
定できることになる。
チャートのステップ3,4に示すように前記サージトル
クを適当な時間だけ積分することで、前記ばらつき影響
を排除して、燃料性状を反映するサージレベルを検出で
きるようにしたものであり、これによって、サージトル
クに大きなばらつきがあっても高い精度で燃料性状を判
定できることになる。
【0028】尚、本実施例では、サージトルクを筒内圧
Pに基づいて検出させるようにしたが、機関回転速度N
eの変動に基づいてサージトルクを検出させる構成であ
っても良く、サージトルクの検出方法を限定するもので
はない。
Pに基づいて検出させるようにしたが、機関回転速度N
eの変動に基づいてサージトルクを検出させる構成であ
っても良く、サージトルクの検出方法を限定するもので
はない。
【0029】
【発明の効果】以上説明したように本発明によると、サ
ージトルクにばらつきがあっても、燃料性状に対応する
サージトルクのレベルを判定することができ、以て、サ
ージトルクに基づく燃料性状の判定精度が向上するとい
う効果がある。
ージトルクにばらつきがあっても、燃料性状に対応する
サージトルクのレベルを判定することができ、以て、サ
ージトルクに基づく燃料性状の判定精度が向上するとい
う効果がある。
【図1】本発明の構成を示すブロック図。
【図2】本発明の一実施例を示すシステム概略図。
【図3】同上実施例における燃料性状判定を示すフロー
チャート。
チャート。
【図4】同上実施例におけるサージトルク検出を示すフ
ローチャート。
ローチャート。
【図5】サージトルクのばらつきの様子を説明するため
の線図。
の線図。
1 機関 6 燃料噴射弁 12 コントロールユニット 13 エアフローメータ 14 クランク角センサ 15 水温センサ 16 筒内圧センサ 18 スタートスイッチ
Claims (1)
- 【請求項1】内燃機関のサージトルクを検出するサージ
トルク検出手段と、 該サージトルク検出手段で検出されたサージトルクを所
定期間積分するサージトルク積分手段と、 該サージトルク積分手段によるサージトルクの積分値に
基づいて燃料性状を判定する燃料性状判定手段と、 を含んで構成されたことを特徴とする内燃機関の燃料性
状判定装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7960593A JPH06288289A (ja) | 1993-04-06 | 1993-04-06 | 内燃機関の燃料性状判定装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7960593A JPH06288289A (ja) | 1993-04-06 | 1993-04-06 | 内燃機関の燃料性状判定装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH06288289A true JPH06288289A (ja) | 1994-10-11 |
Family
ID=13694653
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP7960593A Pending JPH06288289A (ja) | 1993-04-06 | 1993-04-06 | 内燃機関の燃料性状判定装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH06288289A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2000039444A1 (fr) * | 1998-12-24 | 2000-07-06 | Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha | Detecteur de la puissance de sortie d'un moteur a combustion interne |
JP2009150313A (ja) * | 2007-12-20 | 2009-07-09 | Toyota Central R&D Labs Inc | 内燃機関の燃料性状推定装置 |
Citations (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH025744A (ja) * | 1988-06-21 | 1990-01-10 | Mazda Motor Corp | エンジンの使用燃料判別装置 |
JPH0545254A (ja) * | 1991-08-20 | 1993-02-23 | Toyota Motor Corp | 内燃機関の故障診断装置 |
-
1993
- 1993-04-06 JP JP7960593A patent/JPH06288289A/ja active Pending
Patent Citations (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH025744A (ja) * | 1988-06-21 | 1990-01-10 | Mazda Motor Corp | エンジンの使用燃料判別装置 |
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