JP3141222B2 - 内燃機関の電子制御燃料供給装置 - Google Patents

内燃機関の電子制御燃料供給装置

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JP3141222B2 JP05129238A JP12923893A JP3141222B2 JP 3141222 B2 JP3141222 B2 JP 3141222B2 JP 05129238 A JP05129238 A JP 05129238A JP 12923893 A JP12923893 A JP 12923893A JP 3141222 B2 JP3141222 B2 JP 3141222B2
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  • Electrical Control Of Air Or Fuel Supplied To Internal-Combustion Engine (AREA)
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は内燃機関の電子制御燃料
供給装置に関し、詳しくは、冷機時に燃料供給量を増量
補正する補正割合を、使用燃料に応じて最適化する技術
に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の内燃機関の電子制御燃料供給装置
においては、機関に吸入される空気量を検出し、該吸入
空気量に応じて目標空燃比の混合気を形成すべく燃料供
給量を演算し、前記燃料供給量に応じて燃料噴射弁を駆
動制御するようにしている。また、冷機時には、燃料噴
射弁から噴射された燃料の多くが吸気バルブ近傍に液状
となって付着し、シリンダ内に実際に吸引される燃料量
が減少して、吸入混合気の空燃比をリーン化させてしま
う。このため、機関温度を代表する冷却水温度に応じて
燃料供給量を増量補正することによって、空燃比のリー
ン化を防止するようにしている(実開昭62−1623
64号公報等参照)。
【0003】ところで、上記のように噴射された燃料の
うち吸気バルブ近傍に付着する割合である付着率、及
び、付着した燃料から蒸発してシリンダ内に吸引される
割合である蒸発率は、同じ温度条件であっても、そのと
きの使用燃料の性状(主に蒸発のしやすさ)によって異
なる。このため、従来では、最も空燃比がリーン化しや
すい燃料(蒸発し難い重質燃料)を使用したときでも、
空燃比がリーン化して失火や該失火に伴うサージが発生
しないように、前記水温に応じた燃料増量割合を余裕を
見込んで多めに設定するようにしていた。
【0004】従って、比較的蒸発しやすい軽質或いは普
通燃料を使用したときには、前記燃料増量補正が過大と
なって、空燃比をオーバーリッチ化させ、燃費,排気性
状を悪化させる原因となってしまうという問題があっ
た。このような使用燃料の違いによる増量補正の不適合
を補償する技術として、燃料性状(燃料の重軽質)を検
出するセンサを設け、該センサで検出される燃料性状に
応じて水温による増量補正割合を最適化するシステムが
提案されているが(特開平1−216040号公報参
照)、前記燃料性状を検出するセンサが高価であるため
に、システムのコストアップを招いてしまうという問題
があった。
【0005】そこで、本出願人は先に、上記のように多
めに設定されている水温に応じた増量補正を、サージト
ルクが一定の許容限界値を越えない範囲で減少修正する
ことによって、そのときの使用燃料に対応して要求され
る最低限の増量補正を施すことができるようにした装置
を提案した(特願平4−5846号参照)。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記のよう
に水温に応じた増量補正を、サージトルクの検出値に基
づいて減少修正する制御は、前記増量補正が行われる期
間内における燃費や排気改善を目的としたものであるか
ら、始動直後から行わせて、減少修正が実行される時間
を長くすることが好ましい。
【0007】しかしながら、始動直後は、オイル回りが
不充分で、また、混合気形成が安定せず燃焼が不安定で
あるため、回転変動が発生し易く、元々サージトルクが
比較的大きくなる運転条件である。このため、始動直後
においては、始動からある程度時間が経過して機関運転
が安定した状態で要求されるサージレベルと、実際に検
出されたサージトルクとを比較しても、増量補正の過不
足を判定させることはできず、このため、始動直後は前
記修正制御の対象外としていた。
【0008】また、始動直後は、始動中の増量された燃
料噴射の後ダレで、空燃比が極度にリッチ化し、かかる
リッチ状態では、空燃比とサージトルクとの相関が逆転
する(図6参照)。このため、サージトルクと一定の判
定値との比較に基づいて増量補正の過不足を判定させる
構成では、前記過不足判定の精度が悪化する惧れがあ
り、この点からも始動直後は修正制御の対象外としてい
た。
【0009】このように、始動直後においては、検出さ
れたサージトルクと一定の判定値(サージトルクの許容
限界値)との比較によっては、過大な増量補正を必要最
小限に修正するという制御を期待通りに行わせることが
できないため、始動が終了してから機関運転(空燃比・
燃焼)が安定すると予測される時間が経過してから、前
記修正制御を実行させるようにしており、これにより、
水温に応じた増量補正が施される期間内で最適な増量補
正レベルに修正できる期間が限られて、最大限の制御効
果を上げることができないという問題があった。
【0010】本発明は上記問題点に鑑みなされたもので
あり、水温に応じた増量補正を、使用燃料に対応して必
要最小限に修正する制御が、始動直後から行えるように
して、前記修正制御の効果を最大限に得られるようにす
ることを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】そのため本発明にかかる
内燃機関の電子制御燃料供給装置は、図1に示すように
構成される。図1において、増量補正値記憶手段は、機
関温度に応じて機関への燃料供給量を増大補正するため
の増量補正値を記憶する。
【0012】そして、増量補正手段は、機関温度検出手
段で検出された機関温度に基づいて前記増量補正値記憶
手段を参照し、そのときの機関温度に対応する増量補正
値に基づいて機関への燃料供給量を増量補正する。一
方、増量補正値修正手段は、機関の所定定常運転状態に
おいて出力変動検出手段で検出される機関の出力変動を
許容限界値に近づけるように、前記増量補正値記憶手段
に記憶されている増量補正値を修正する。
【0013】ここで、許容限界値可変手段は、増量補正
値修正手段における前記許容限界値を、機関始動後の経
過時間に応じて変化させる。
【0014】
【作用】かかる構成によると、機関の出力変動が許容限
界値に近づくように、機関温度に応じた増量補正値を修
正することで、出力変動を許容レベルに抑制しつつ増量
補正値が必要最小限に修正され、これによって使用燃料
によって異なる増量補正要求に対応した増量補正レベル
に修正されたことになる。
【0015】ここで、前記修正制御の目標となる出力変
動の許容限界値を、機関始動後の経過時間に応じて変化
させるようにしてあり、これによって、始動後の経過時
間によって異なる許容限界毎に、増量補正値の過不足を
判定させることが可能となり、また、始動直後に空燃比
と出力変動(サージトルク)との相関が逆転する極リッ
となっても、高めの限界値設定によって所期の修正を
行わせることが可能となる。
【0016】
【実施例】以下に本発明の実施例を説明する。一実施例
を示す図2において、内燃機関1にはエアクリーナ2か
ら吸気ダクト3,スロットル弁4及び吸気マニホールド
5を介して空気が吸入される。吸気マニホールド5の各
ブランチ部には、各気筒別に燃料噴射弁6が設けられて
いる。この燃料噴射弁6は、ソレノイドに通電されて開
弁し、通電停止されて閉弁する電磁式燃料噴射弁であっ
て、後述するコントロールユニット12からの噴射パルス
信号により通電制御されて開弁し、図示しない燃料ポン
プから圧送されてプレッシャレギュレータにより所定の
圧力に調整された燃料を、機関1に間欠的に噴射供給す
る。
【0017】機関1の各燃焼室には点火栓7が設けられ
ていて、これにより火花点火して混合気を着火燃焼させ
る。そして、機関1からは、排気マニホールド8,排気
ダクト9,触媒10及びマフラー11を介して排気が排出さ
れる。機関への燃料供給を電子制御するために設けられ
たコントロールユニット12は、CPU,ROM,RA
M,A/D変換器及び入出力インタフェイス等を含んで
構成されるマイクロコンピュータを備え、各種のセンサ
からの入力信号を受け、後述の如く演算処理して、燃料
噴射弁6の作動を制御する。
【0018】前記各種のセンサとしては、吸気ダクト3
中にエアフローメータ13が設けられていて、機関1の吸
入空気流量Qに応じた信号を出力する。また、クランク
角センサ14が設けられていて、基準角度位置毎(例えば
TDC毎)の基準角度信号REFと、1°又は2°毎の
単位角度信号POSとを出力する。ここで、前記基準角
度信号REFの周期、或いは、所定時間内における前記
単位角度信号POSの発生数を計測することにより、機
関回転速度Neを算出できる。
【0019】また、機関1のウォータジャケットの冷却
水温度Twを検出する水温センサ15が設けられている。
尚、前記冷却水温度Twは、機関温度を代表するパラメ
ータであり、前記水温センサ15が本実施例における機関
温度検出手段に相当する。更に、前記各点火栓7には、
実開昭63−17432号公報に開示されるような点火
栓7の座金として装着されるタイプの筒内圧センサ16が
設けられており、各気筒別の筒内圧(燃焼圧)を検出で
きるようになっている。尚、前記筒内圧センサ16は、上
記のように点火栓7の座金として装着されるタイプの
他、センサ部を直接燃焼室内に臨ませて筒内圧を絶対圧
として検出するタイプのものであっても良い。
【0020】また、前記スロットル弁4には、該スロッ
トル弁4の全閉位置(アイドル位置)でONとなるアイ
ドルスイッチ17が付設されている。ここにおいて、コン
トロールユニット12に内蔵されたマイクロコンピュータ
のCPUは、前記エアフローメータ13で検出された吸入
空気流量Qと、クランク角センサ14からの検出信号に基
づいて算出した機関回転速度Neとによって基本噴射パ
ルス巾Tp(←K×Q/Ne:Kは定数)を演算する。
【0021】また、前記基本噴射パルス巾(基本燃料噴
射量)Tpを冷却水温度Tw(機関温度)に応じて補正
するための増量補正係数KTW(増量補正値)を含む各種
補正係数COEF(←1+KTW+・・・)を設定し、該
各種補正係数COEFで前記基本噴射パルス巾Tpを補
正して有効噴射パルス巾Te(←Tp×COEF)を演
算する。かかるコントロールユニット12による増量補正
係数KTWに基づく増量補正演算の機能が、本実施例にお
ける増量補正手段に相当する。
【0022】更に、バッテリ電圧による燃料噴射弁6の
有効開弁時間の変化を補正するための電圧補正分Tsを
設定し、前記有効噴射パルス巾Teに前記電圧補正分T
sを加算して、最終的な噴射パルス巾Ti(←Te+T
s)を得る。そして、前記噴射パルス巾Tiの噴射パル
ス信号を、所定の噴射タイミングで燃料噴射弁6に出力
して、燃料噴射弁6による燃料噴射を電子制御する。
【0023】ここで、前記増量補正係数KTWは、予め冷
却水温度Twをパラメータとするマップに記憶されてお
り、初期値としては最も増量要求が大きな重質燃料を使
用したときにでも、許容レベルを越えるサージトルク
(出力変動)が発生しないように余裕を見込んだ大きめ
の値が設定されるようにしてある。従って、通常に軽質
燃料が使用された場合には、前記増量補正係数KTWは過
剰な増量補正となるため、コントロールユニット12は、
図3及び図4のフローチャートに示すようにして、前記
増量補正係数KTWをそのときの使用燃料に対応して要求
される最低限のレベルに修正する機能を有している。
【0024】尚、本実施例において、増量補正値修正手
段,許容限界値可変手段としての機能は、前記図4のフ
ローチャートに示すようにコントロールユニット12がソ
フトウェア的に備えており、前記出力変動検出手段は、
図3のフローチャートに示されるコントロールユニット
12のソフトウェア機能と、筒内圧センサ16とによって実
現される。また、前記コントロールユニット12に備えら
れたRAM,ROMなどのメモリ(図示省略)が、増量
補正値記憶手段に相当する。
【0025】図3のフローチャートにおいて、まず、ス
テップ1(図中ではS1としてある。以下同様)では、
筒内圧センサ16から筒内圧Pに応じて出力される検出信
号をA/D変換して読み込む。次のステップ2では、前
記筒内圧センサ16の出力を所定クランク角範囲で積分す
ることで、平均有効圧相当値MPiを演算する(図5参
照)。
【0026】ステップ3では、今回新たに演算された平
均有効圧相当値MPiを、最新値としてPiにセットす
る一方、前回値をPi-1にセットする。そして、次のス
テップ4では、今回値Piから前回値Pi-1を減算して
平均有効圧の変動成分ΔPiを求める。ステップ5で
は、前記変動成分ΔPiの特定周波数成分のみを抽出す
るフィルタリング処理を施す。
【0027】ここで、前記特定周波数成分は、機関の出
力変動によって生じる車両駆動系のねじり振動の主成分
に相当する周波数域であって、車両の乗員が最も敏感に
感じる周波数域と重なる周波数域(例えば2Hz〜10H
z)とすることが好ましい。次のステップ6では、前記
フィルタリング処理が施された変動成分ΔPiを、サー
ジトルク相当値としてSTRにセットする。
【0028】尚、上記図3のフローチャートでは、機関
の出力変動(サージトルク)を、筒内圧(燃焼圧)に基
づいて求めるようにしたが、この他、例えば回転変動に
基づいて求める構成であっても良く、筒内圧を用いる構
成に限定されるものではない。一方、図4のフローチャ
ートに示すプログラムは、前記増量補正係数KTWを、使
用燃料の気化性(重軽質)に応じて最適化するためのコ
ントロールユニット12の演算処理内容を示すものであ
る。
【0029】尚、前記増量補正係数KTWは、その増大に
応じて噴射パルス巾(噴射量)をより大きく増量補正す
るものとする。この図4のフローチャートで、まず、ス
テップ11では、機関が始動中(クランキング中)である
か否かを、図示しないスタータスイッチのON・OFF
と機関回転速度Neとに基づいて判別する。
【0030】機関が始動中でない場合にはステップ12へ
進み、前記アイドルスイッチ17がONである機関のアイ
ドル運転状態(所定の定常運転状態)であるか否かを判
別する。そして、アイドル運転状態であるときには、ス
テップ13へ進み、前記サージトルクSTRを判定するた
めの判定レベルRSTR を決定するためのパラメータPR
STR を設定する。
【0031】後述するように、前記判定レベルRSTR
りも実際のサージトルクSTRが高い場合には、増量補
正係数KTWの過小設定によって大きなサージトルクが発
生しているものと判断され、補正係数KTWが増大修正さ
れる一方、前記判定レベルR STR よりも実際のサージト
ルクSTRが低い場合には、サージトルクが増大する方
向である増量補正係数KTWの減少修正を行えるものと推
定され、補正係数KTWが減少修正されるようになってお
り、これによって判定レベルRSTR に実際のサージトル
クSTRを近づけるように増量補正係数KTWが修正され
る。従って、前記判定レベルRSTR は、許容されるサー
ジトルクの限界値(許容限界値)とすることが要求され
る。
【0032】前記パラメータPRSTR として、少なくと
始動終了(スタートスイッチOFF)からの経過時間
をセットする。即ち、始動終了後の経過時間が短い始動
直後においては、オイル回りが不十分でかつ燃焼が不安
定であり、元々大きなサージトルクが生じる運転条件で
あり、然も、始動直後は比較的大きなサージトルクは許
容されるという特質を有する。
【0033】また、始動直後は、始動中における燃料増
量による後ダレで空燃比が極リッチ化する条件であり、
かかるリッチ条件下では、空燃比のリーン化に伴ってサ
ージトルクが増大するという通常の空燃比とサージトル
クとの相関が逆転するという現象が生じる場合がある
(図6参照)。従って、上記のような始動直後において
は、比較的高いサージトルクを制御の目標とすることが
好ましく、次のステップ4では、パラメータPRSTR
小さいときほど、換言すれば、始動からの経過時間が短
いときほど判定レベルRSTR を増大設定する。
【0034】上記のように始動直後における判定レベル
STR を高めに設定すれば、元々サージトルクが比較的
大きい運転条件において、少なくとも増量補正係数KTW
の過小設定によるサージレベルの増大を判定させること
が可能となるから、増量補正係数KTWによる増量補正割
合を、過小設定にならない範囲で減少させることが可能
となる。然も、前記始動直後における比較的大きなサー
ジトルクは許容される傾向にあるから、前記高めの判定
レベルRSTR の設定が問題となることはない。
【0035】また、始動直後に空燃比が極端にリッチに
なってサージトルクと空燃比との相関が逆転するように
なっても(図6参照)、サージトルクの目標を高めに設
定することで、空燃比のリーン化によって判定レベルR
STR を下回るようになることを回避でき、判定精度を確
保できる。このように、始動直後における判定レベルR
STR を高めに設定することで、始動直後からサージトル
クの判定結果に基づく増量補正係数KTWの修正を可能な
らしめている。
【0036】更に、始動から経過時間が、機関1の安定
運転への移行が見込まれる時間となった場合には、増量
補正係数KTWの適切な設定によってより低いサージトル
クに制御し得る運転条件であるから、前記判定レベルR
STR を低くして、サージトルクを充分に低く抑制しつ
つ、増量補正係数KTWが最小限の値となるように修正さ
れるようにする。
【0037】上記判定レベルRSTR (サージトルクの許
容限界値)は、ステップ15において、図3のフローチャ
ートで求められた実際のサージトルクSTRと比較さ
れ、サージトルクSTRが判定レベルRSTR を下回る場
合には、ステップ16へ進み、増量補正係数KTWを所定値
ΔKTWだけ減少修正し、逆に、判定レベルRSTR を上回
るサージトルクSTRが発生している場合には、ステッ
プ17へ進んで、増量補正係数KTWを所定値ΔKTWだけ
修正し、許容レベルを越えるサージの発生を回避す
る。
【0038】尚、増量補正係数KTWを増大修正する所定
値ΔKTWよりも、減少修正する所定値ΔKTWを小さく設
定することが好ましく、また、該当する水温Twに対応
する増量補正係数KTWのみならず、他の水温条件に対応
する増量補正係数KTWも同じ割合で同時に修正すること
が好ましい。かかる修正制御によって、サージトルクを
許容限界値に抑制しつつ、増量補正割合をそのときの使
用燃料に対応する必要最小限の値に修正することがで
き、余分な増量補正が回避されることで、燃費,排気性
状が改善される。ここで、本実施例では、前述のよう
に、判定レベルRSTR を始動からの経過時間に応じて変
化させることで、始動直後からの修正制御を可能として
いるから、前記修正制御が実行される時間を長くして、
燃費,排気性状の改善効果を最大限に享受できるように
なっている。
【0039】尚、上記説明では、判定レベルRSTR を決
定するためのパラメータPRSTR (機関運転条件)とし
て、始動からの経過時間を用いるようにしたが、始動か
らの経過時間と共に、冷却水温度Tw,アイドル回転速
度,機関負荷などを用いるようにしても良い。即ち、冷
却水温度Twが低いときほど、回転変動が生じ易く、然
も、低温時であれば、比較的大きなサージトルクが生じ
ても許容されるものと予測されるから、始動直後ほどま
冷機時ほど大きな判定レベルRSTR を設定させて、始
動直後から増量補正係数KTWの修正制御を実行させるよ
うにすれば良い。
【0040】また、一般に冷機時ほどアイドル回転を高
くするように空気量が制御されるから、始動からの経過
時間と共にアイドル回転又は機関負荷をパラメータPR
STRとして用い、判定レベルRSTR を決定させる構成と
しても良い。
【0041】
【発明の効果】以上説明したように本発明によると、機
関の出力変動が所定の許容限界値に近づくように機関温
度に応じて付加される増量補正を修正する制御におい
て、前記許容限界値を始動後の経過時間に応じて変化さ
せることによって、始動直後からの増量補正量を適正に
修正することが可能となり、前記修正制御が実行される
期間を長くして、前記修正制御による燃費,排気性状の
改善効果を最大限に得ることができるようになるという
効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の構成を示すブロック図。
【図2】本発明の一実施例を示すシステム概略図。
【図3】サージトルクを求めるための処理内容を示すフ
ローチャート。
【図4】水温に応じた増量補正係数の修正制御を示すフ
ローチャート。
【図5】燃焼圧の積分の様子を示す線図。
【図6】空燃比とサージトルクとの相関を示す線図。
【符号の説明】
1 機関 6 燃料噴射弁 12 コントロールユニット 13 エアフローメータ 14 クランク角センサ 15 水温センサ 16 筒内圧センサ 17 アイドルスイッチ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI F02D 45/00 368 F02D 45/00 368S (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F02D 41/00 - 45/00 395

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】機関温度を検出する機関温度検出手段と、 機関温度に応じて機関への燃料供給量を増大補正するた
    めの増量補正値を記憶する増量補正値記憶手段と、 該機関温度検出手段で検出された機関温度に基づいて前
    記増量補正値記憶手段を参照し、そのときの機関温度に
    対応する増量補正値に基づいて機関への燃料供給量を増
    量補正する増量補正手段と、 機関の出力変動を検出する出力変動検出手段と、 機関の所定定常運転状態において前記出力変動検出手段
    で検出される機関の出力変動を許容限界値に近づけるよ
    うに、前記増量補正値記憶手段に記憶されている増量補
    正値を修正する増量補正値修正手段と、 該増量補正値修正手段における前記許容限界値を、機関
    始動後の経過時間に応じて変化させる許容限界値可変手
    段と、 を含んで構成されたことを特徴とする内燃機関の電子制
    御燃料供給装置。
JP05129238A 1993-05-31 1993-05-31 内燃機関の電子制御燃料供給装置 Expired - Fee Related JP3141222B2 (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6214843B1 (en) 1996-04-25 2001-04-10 Fujitsawa Pharmaceutical Co., Ltd. Preventives and remedies for ischemic intestinal lesion and ileus

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US6214843B1 (en) 1996-04-25 2001-04-10 Fujitsawa Pharmaceutical Co., Ltd. Preventives and remedies for ischemic intestinal lesion and ileus

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