JP2955071B2 - 退色カラー写真原稿の階調変換法 - Google Patents

退色カラー写真原稿の階調変換法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は退色カラー写真原稿(fa
ded color original)から、退色前の原稿画像の画質を
忠実に再現することができる階調変換法に関する。更に
詳しくは、本発明は、連続階調の退色カラー写真原稿か
ら、退色前の原稿画像の調子(濃度階調と色調)を忠実
に再現した網点階調の印刷画像を製作するときの新規な
階調の変換方法に関するものである。
【0002】
【従来技術】カラー写真の撮影後、例えば10〜20年
以上の長期の保存期間経過後に、退色したカラー写真原
稿を用いて、退色前のカラー原稿(これには、退色した
ものと比較して正常なカラー原稿、標準的なカラー原稿
という意味が含まれている。)と同様な画質(調子)を
持ったカラー印刷画像を製作したいというケース、ある
いは製作しなければならないケースが多くある。即ち、
カラー写真の撮影後、写真撮影の対象であった被写体
(原稿)自体が時間の経過と共に変質したり、破損、紛
失、あるいは消(焼)失した場合、前回撮影した(数〜
数十年前の)カラー写真原稿を用いて印刷画像を製作し
ようとするとき、退色(fading)の問題に遭遇する。ま
た、被写体(原稿)が長期間安定であれば、印刷画像を
製作するための原稿を入手するために、再度、写真撮影
を行なえばよいが、煩雑である。そして、この場合にお
いても、前回撮影した(数〜数十年前の)カラー写真原
稿を使用しようとするとき、前記した退色の問題に遭遇
する。
【0003】周知のように、退色(fading)とは、例え
ば保存期間中にカラー写真フィルム原稿、より具体的に
はカラートランスペアレンシー(calor transparency)
の各色(R,G,B)に対応する写真感材層(乳剤層)
中に存在する染料が消失し、撮影当時の画質が変化して
しまうことである。前記した退色には種々の要因が考え
られるが、大事なカラー写真原稿においては極力、暗所
で低い温度、低い湿度といった条件のもとで保存され
る。従って、その保存管理の費用は膨大なものになる。
なお、退色度、即ち各乳剤層(R/G/B dye layer
)中の染料ロス(dyeloss)は、各乳剤層に存在してい
る染料の量(content of dye)に比例しているという仮
定により評価することができる。本発明においても、こ
の染料ロスの仮定を利用する。
【0004】退色カラー原稿を利用した復元技術(the
restoration technique )については、“Topics In PH
OTOGRAPHIC PRESERVATION ”volume Three(編集者 Rob
inE. Siegel )American Institnte for Consorvation
Photagrnphic MaterialsGroup 1989 のP151 〜P172
に、Jim Wallance (Director Office of Printing & Ph
otographic Services Smithonian Institntion)によ
る、“AN EXAMINATION OF THE USE OF COMMERCIAL SCAN
NERS TO RESTORE FADED COLOR TRANSPARENCIES”(Prel
iminary Report),と題する優れたレポートがある。
【0005】因みに、退色度について、該レポートに述
べられているデータ(エクタクロムフィルムを使用)は
次の通りである。 (i) 1964年撮影の原稿(被写体:秋の農場) 1981年測定時の染料ロス C−37%,M… 3%,Y
… 9% 1988年測定時の染料ロス C−45%,M… 6%,Y
…12% (ii)1964年撮影の原稿(被写体:ブルーリッジの公
園道路) 1981年測定時の染料ロス C−32%,M… 0%,Y
… 2% 1988年測定時の染料ロス C−40%,M… 0%,Y
… 3% 前記したように、一般に、M(マゼンタ)が1番安定
し、C(シロン)が急速に染料ロスを起すことが判る。
【0006】前記 Jim Wallenceのレポートにおいて、
退色カラートランスペアレンシー(foded color tronsp
arency)の復元を写真法(写真技術によるマスキングを
利用した方法)とスキャナ法(色分解装置としてのスキ
ャナを利用した方法)により比較し、スキャナ法が優れ
ていることを示している。なお、このスキャナ法で採用
されている方法は、詳細は不明であるが、退色度を考慮
して以下のように行なうものと認められる。例えば、C
(シアン)の染料ロスにおいて、シャドウ部の初期濃度
約3.0 であったものが退色濃度約1.0 になったとき、退
色濃度約1.0 の画素に95%の網点面積%値を設置し、か
つ、退色原稿のハイライト部からシャドウ部に至る濃度
階調をスキャナにより電子的に調整する(The electron
ic tone gradation adjustments )という方法によるも
のである(前記レポートの第6図、第9図参照)。
【0007】しかしながら、前記した Jim Wallenceの
方法による場合、(i) 退色前に設定された色分解カーブ
(初期濃度において、ハイライト部が0.1 、シャドウ部
が3.0 である濃度ダイナミックレンジが0.1 〜3.0 の退
色前の写真原稿に設定される色分解カーブ)を、(ii)退
色後に設定される色分解カーブ(退色濃度において、ハ
イライト部が0.1 、シャドウ部が1.0 である濃度ダイナ
ミックレンジが0.1 〜1.0 の退色後の原稿に設定される
色分解カーブ)に、どのように合理的に変更するかの手
順や考え方が示されておらない。色分解作業において原
稿の濃度情報値を網点面積%値に階調変換する色分解カ
ーブ(階調変換カーブ)の設定の重要性からみて、前記
し方法は不十分なものであり、依然としてスキャナオペ
レータ等の経験や勘に基づいて色分解カーブが設定され
ているものと考えられる。
【0008】因みに、現在、当業界において、色分解装
置として高度かつ高価な色分解装置(スキャナ)、ある
いは該スキャナの生産性(稼働率)を改善するためにプ
リスキャンやプリプレス機能のついたスキャナが導入さ
れているが、どのような画質の原稿に対しても合理的に
これら原稿に最適な色分解カーブ(階調変換カーブ)を
設定することができない点が一番大きな問題である。即
ち、スキャナにより色分解される原稿は、標準原稿(露
光条件や現像条件が正しく標準的であると認められる原
稿)ばかりでなく、オーバー/アンダーの原稿、ハイキ
ー/ローキーの原稿、色カブリのある原稿など、更に本
発明が対象とする退色カラー原稿があり、これらを合理
的に色分解することができる色分解カーブ(階調変換カ
ーブ)の設定技術が確立されていないのが現状である。
【0009】
【発明が解決しようとする問題点】本発明者らは、色分
解作業の中核をなす色分解カーブ(階調変換カーブ、調
子再現カーブ)の設定技術を合理的なものにすべく鋭意
検討を加えてきた。その中で、従来の各色版、例えばC
版を製作するために補色関係のR(赤)フィルターを介
して入手される濃度情報値と網点面積%値の関係で規定
されるC版用色分解カーブの設定技術に代り、該濃度情
報値を原稿画像が撮影されているカラー写真フィルムの
感材の写真濃度特性関数を利用して露光量値(後述する
ように、本発明はこれを光量値という概念の中に含ませ
ているので、以下、光量値という用語を用いる。)に変
換し、該光量値を特定の階調変換式により階調変換して
網点面積%値を求めるとき、即ち光量値と網点面積%値
の関係で規定される色分解カーブを設定するとき、該カ
ーブのもとで原稿画像の画質がどのようなものであれ
(例えば、アンダー/オーバー露光のもの、ハイキー/
ローキーという複製が極めて困難な原稿、あるいは各種
の色カブリのある原稿など)、優れた階調特性を有する
印刷画像が得られることを見い出した(特願平1−13
5825号、同1−212118号)。なお、本発明者
らは、従来の濃度情報値と網点面積%値の関係で規定さ
れる各色版用色分解カーブを、写真感材の写真濃度特性
関数において濃度(Density )軸からの画像情報を重視
していることからD軸色分解カーブといっている。これ
に対して前記した光量値と網点面積%値の関係で規定さ
れる各色版用色分解カーブを、該写真濃度特性関数にお
いて横軸(X軸)の光量値からの画像情報を重視してい
ることからX軸色分解カーブといい、前者と明確に区別
している。
【0010】前記したX軸色分解カーブのもとでH部か
らS部に至る濃度階調が人間の視覚にとって極めて自然
な(別言すれば濃度リニアな)印刷画像が製作され、か
つ色調も優れたものが得られるようになったので、本発
明者らは、次のステップとして従来の色分解技術におい
ては処理が極めて困難とされてきた退色カラー写真原稿
に対する色分解カーブの設定技術について検討を加え
た。そこで本発明者らは、前記した従来のD軸色分解カ
ーブにかわるX軸色分解カーブの成果を踏まえて、退色
カラー写真原稿から合理的に退色前の各画素の光量値を
入手することができれば、該光量値を本発明者らが先に
提案した<階調変換式>(この階調変換式は、後述する
ように本発明で採用している<階調変換式(2-1) >及び
<階調変換式(2-2) >と本質的に同質のものである。た
だ、階調変換式の運用条件が相違するだけである。)よ
り階調変換すれば、原稿画像(退色前の被写体)に忠実
な階調と色調が得られるものと考えた。
【0011】その結果、退色前のカラー写真原稿中の各
画素(任意のn点)が持つであろう光量値を、 ・撮影に使用した写真感材の種類が既知であること(例
えばエタククローム、フジクリーム、アグファクローム
など)、そして、これらの(退色前の)写真濃度特性曲
線(photographic density characteristic carve 、以
下、DCCという略語を用いる場合がある。)も既知で
あること、 ・退色カラー写真原稿から退色前のカラー写真原稿の各
色(R,G,B)フィルター濃度は、前述した染料ロス
(dye loss)の仮定を採用することより合理的に推定で
きること、 ・従って、退色前のカラー写真原稿の推定された各色
(R,G,B)フィルター濃度と(退色前の)DCCの
もとで、退色前のカラー写真原稿中の各画素(n点)の
光量値が求められること、 の手順により光量値を決定し、これを本発明者らが先に
提案した<階調変換式>を運用して網点面積%値に変換
して製版したとき、退色カラー写真原稿の画質からは想
像もつかないような原稿画像(この点は日本画などのあ
まり変色、変質しない被写体との比較により検証され
る。)に忠実な階調と色調を有する印刷画像が得られる
ことを見い出した。本発明は、連続階調の退色カラー写
真原稿を用いて、退色前のカラー写真原稿に写し出され
ている写真画像の画質を乗り越え、写真撮影時の被写体
そのものの画質を網点階調の印刷画像に再現させること
ができる新規な階調変換法を提供しようとするものであ
る。
【0012】
【問題点を解決するための手段】本発明を概説すれば、
本発明は、第一に、 1.連続階調の退色カラー写真原稿から網点階調の印刷
画像を製作するときの階調変換法において、 1− (i) 退色カラー写真原稿から各色(R,G,B)
毎の原稿画像中の各画素(n点)の濃度情報値(DFn
を入手すること、(ii) 該濃度情報値(DFn)を下式(1)
により、各画素に対する各色毎の退色前の濃度情報値
(DSn)を求めること、(iii) 当該カラー写真原稿を撮
影するときに使用した退色前の写真感材の各色(R,
G,B)毎の写真濃度特性関数を利用して、各色毎に濃
度情報値(DSn)から光量値(Xn)を求め、更に基礎
光量値(xn)を求めること、(iv) 当該各色毎の基礎光
量値(xn)を下記<階調変換式(2-1) >により対応する
色版(C,M,Yの各版)用の網点面積%値(axn)に
変換すること、上記した工程より成る退色カラー写真原
稿から印刷画像を製作するときの階調変換法に関するも
のである。 <式(1) > DSn=DFn・(DSu/DFu)…………(1) (但し、DSuは退色前の写真感材の未露光部(最暗部)
の濃度情報値で、予め設定する値をとる。また、DFu
退色カラー写真原稿における未露光部(最暗部)の実測
濃度情報値である。) <階調変換式(2-1) > axn=aH +α(1−10-K・xn)(aS −aH )/(α−β)……(2-1) [上式において; xn:xn=[Xn−XHn]で示される基礎光量値を表す。 即ち、xnは退色前の写真濃度特性関数を利用して、原稿
画像上の画素(n点)の濃度情報値(DFn)に対応する
退色前の濃度情報値(DSn)から光量値(Xn)を求め
かつ、原稿画像上のハイライト部(H部)の濃度情報値
(DFH)に対応する退色前の濃度情報値(DSH)から光
量値(XHn)を求め、両者の差分により決められる。 axn:原稿中の任意の画素(n点)に対応した各色版
(C,M,Y)上の画素(n点)に設定される網点面積
%値。 aH :各色版のH部に予め設定される網点面積%値。 aS :各色版のS部に予め設定される網点面積%値。 α:印刷画像を形成するために使用される紙の表面反射
率。 β:β=10−γにより決定される数値。 k:k=γ/(XSn−XHn)により決定される数値。 但し、XSnは、退色前の写真濃度特性関数を利用して、
原稿画像上のシャドウ部(S部)の濃度情報値(DFS
に対応する退色前の濃度情報値(DSS)から求めた光量
値を示す。 γ:任意の係数。 をそれぞれ示す。]
【0013】また、本発明は前記第一の特徴点と本質的
には同じであるが、第二に、 2.連続階調の退色カラー写真原稿から網点階調の印刷
画像を製作するときの階調変換法において、 2− (i) 退色カラー写真原稿から各色(R,G,B)
毎の原稿画像中の各画素(n点)の濃度情報値(DFn
を入手すること、(ii) 当該カラー写真原稿を撮影する
ときに使用した退色前の写真感材の各色(R,G,B)
毎の写真濃度特性関数から下式(3) により対応する退色
後の写真感材の写真濃度特性関数を求めること、(iii)
当該退色後の写真感材の各色毎の写真濃度特性関数を利
用して、各色毎に濃度情報値(DFn)から光量値(X
n)を求め、更に基礎光量値(xn)を求めること、(iv)
当該各色毎の基礎光量値(xn)を下記<階調変換式(2-
2) >により対応する色版(C,M,Yの各版)用の網
点面積%値(axn)に変換すること、上記した工程より
成る退色カラー写真原稿から印刷画像を製作するときの
階調変換法に関するものである。 <式(3) > FF (Xn)=FS (Xn)・(DFu/DSu)…………(3) [上式において;FF (Xn)は、退色後の写真感材の
写真濃度特性関数 DF =FF (Xn)の独立変数の部
分を示す。FS (Xn)は、退色前の既知の写真感材の
写真濃度特性関数 DS =FS (Xn)の独立変数の部
分を示す。DSu,DFuは、式(1) と同じである。] <階調変換式(2-2) > axn=aH +α(1−10-k・xn)(aS −aH )/(α−β)………(2-2) [上式において; xn:xn=[Xn−XHn]で示される基礎光量値を示す。 即ち、xnは、退色後の写真濃度特性関数を利用して、原
稿画像上の画素(n点)の濃度情報値(DFn)から対応
する光量値(Xn)を求め、かつ、原稿画像上のハイラ
イト部(H部)の濃度情報値(DFH)から対応する光量
値(XHn)を求め、両者の差分により決められる。 aXn,aH ,aS ,α,β,γ:<階調変換式(2-1) >
と同じである。 k:k=γ/(XSn−XHn)により決定される数値。 但し、XSnは、退色後の写真濃度特性関数を利用して、
原稿画像上のシャドウ部(S部)の濃度情報値(DFS
から求めた光量値を示す。をそれぞれ示す。]
【0014】以下、本発明の技術的構成について詳しく
説明する。前記したように、本発明の連続階調の退色カ
ラー写真原稿から網点階調の印刷画像を製作するときの
中核的で重要な階調の変換技術は、従来のように原稿画
像中の任意の画素(n点)の濃度情報値を網点面積%値
に階調変換する方式をとらず、任意の画素(n点)の光
量値を網点面積%値に階調変換するという方式を採用し
ている。従って、任意の画素(n点)の光量値を合理的
に、決定するルートを開発しなければならない。
【0015】なお、光量値を採用する意義は、先の提案
(特願平1−135825号、同1−212118号)に詳しく述べ
られているが、本発明の理解を助けるためにここで少し
説明をする。周知のように、印刷画像を製作するときの
原稿はカラー写真画像が大部分である。 そして、カラ
ー写真画像を原稿とするとき、被写体(本発明者は、こ
れと色が真の複製の対象物であると考えている。)は、
使用する写真感材の種類(例えば、エタククローム、フ
ジクリーム、アグファクロームなど)の特性、即ち、写
真濃度特性曲線(DCC)の固有の特性に依存して撮像
されることになる。該DCCの固有の特性とは、後述す
る図2に示されるように縦軸を濃度値(D値)、横軸を
光量値(なお、正しくは露光量値というべきであるが、
後述する理由から光量値という。)(X値)とした直交
座標系で、極めて複雑な形状をしたものとして理解する
ことができる。これらの特性に依存してカラー写真原稿
が形成されている。別言すれば、被写体からカメラのレ
ンズ系に入射される光は、該DCCの特性に依存して写
真感材を露光し、写真感材を黒化する(濃度の形成)こ
とになる。本発明者らは、複製の対象は写真感材上のカ
ラー写真画像ではなく被写体そのものであるべきである
という考え方に立脚し、写真濃度ではなく該DCCより
被写体から写真感材に入射される光の量(光量値)に注
目した。そして、写真濃度からDCCを介して光量値を
求め、該光量値に基づいて階調変換するとき被写体に、
忠実な画像が得られることを見い出した。この意味で、
本発明も光量値という概念を重視するものである。
【0016】そこで、前記した本発明の第一及び第二の
特徴点として要約した階調変換法において、退色したカ
ラー原稿からどのようにして合理的に退色前の光量値を
求めるかを説明する。合理的に光量値を求めることがで
きれば、あとは<階調変換式(2-1) >または<階調変換
式(2-2) >で階調変換し、各画素(n点)の網点面積%
値を決定するだけである。
【0017】退色カラー写真原稿の各色フィルターによ
り測定される濃度情報値から、退色前のカラー写真原稿
の各画素(n点)光量値を求める方法を、図1で示す。
図1において、縦軸を濃度値を示すD軸、横軸を光量値
を示すX軸とした直交座標系において、S−DCCとF
−DCCの二つの曲線が示されている。S−DCCは、
所定の写真感材の退色前の写真濃度特性曲線(DCC)
を示し、F−DCCは該S−DCCが所定の期間後に退
色して変化したことを示すものである。添字Sは、退色
前の基準となるDCCという意味があり、Fは退色した
こと(fading)を意味するものである。当該D−X直交
座標系において、S−DCCはDsn=FS (Xn)、他
方のF−DCCはDFn=FF (Xn)の関数で規定され
る曲線である。なお、図1は、図を簡素化するために各
色(R,G,B)毎の写真感材(乳剤層)のDCCのう
ち、一つが示されている。周知のように、印刷製版にお
いては、各色版(C,M,Y)を製作するために、対応
する各色(R,G,B)から画像情報を入手することに
なるが、以下の説明ではC版に対応したR色の感光乳剤
層の特性曲線(これをS−DCCとする)を利用する方
法について説明する。他の色版についてはC版と同様に
行なえばよい。
【0018】退色カラー写真原稿中の任意の画素(n
点)の濃度情報値(DFn)から出発して、退色(fadin
g)という影響を除去して、退色前のカラー写真原稿中
の対応する各画素(n点)の光量値(Xn)を求める方
法として、図1には、二つのルートが示されている。即
ち、1つは、図中の(1) →(2) →(3) →(4) という第1
のルートであり、他は図中の(1) →(5) →(6) という第
2のルートである。これらのルートが、本発明の前記し
た二つの特徴点(1(i) 〜(iii) と2(i) 〜(iii) )に
対応していることはいうまでもないことである。次に、
夫々のルートについて詳しく説明する。
【0019】(第1のルート) 1−(i) :(1) は退色カラー写真原稿において実測され
る濃度情報値を示す。即ち、任意の画素(n点)の濃度
情報値(DFn)は、そのハイライト部(H部)の濃度情
報値(DFH)とシャドウ部(S部)の濃度情報値
(DFS)の間に存在する。 1−(ii):(1) →(2) のルートによりDFnから退色前の
濃度値(DSn)を推定する。このときに、染料ロス(dy
e loss)の仮定を採用する。即ち、どの程度に退色して
いるかの合理的な尺度を、退色前後の原稿の未露光部
(un-exposure )の濃度情報値から求める。より具体的
にはカラー写真撮影した直後の未露光部(最暗部)の濃
度情報値(DSu)(添字Sは退色前、Uは未露光部を表
わす)と、対応する退色カラー写真原稿の濃度情報値
(DFu)から退色度を決める。該DSuは写真感材の種類
により異なったり、あるいは未露光部がないような場合
があるが、便宜的にDSu=3.20などと予め決めても良
い。前記した退色度により、DFnからDSnが合理的に決
定される。これが前記<式(1) >の意味である。 1−(iii) :図1中の(2) →(3) →(4) のルートより、
Sn値からS−DCC(これは、後述するように容易に
関数化することができる。)を介して、退色したカラー
写真原稿中の任意の画素(n点)の退色前の光量値(X
n)を求める。
【0020】(第2のルート) 2−(i) :(1) の内容は、前記1−(i) と全く同じであ
る。 2−(ii):(1) →(5) のルートの意味を説明する。この
ルートは、DFnとF−DCCの相関関係より(5) →(6)
のルートにより光量値(Xn)を求めようとするもので
ある。(1) →(5) のルートを可能ならしめるには、F−
DCCが合理的に関数化されなければならない。F−D
CCの関数を得るために、S−DCCの関数(S−DC
Cは、後述するように容易に関数化されるものである)
を利用する。このとき、S−DCCの関数に染料ロス
(dye loss)の仮定を適用する。S−DCCの関数、即
ち、DSn=FS (Xn)が関数化され、かつ退色度を決
めるDSu,DFuが入手されれば、F−DCCの関数は容
易に求められる。これが前記<式(3) >の意味である。 2−(iii) :(5) →(6) のルートにより、DFn値からF
−DCC(具体的には、これの関数)を介して、退色し
たカラー写真原稿中の任意の画素(n点)の退色前の光
量値(Xn)を求める。
【0021】前記したように、光量値(Xn)を求める
ためには、S−DCCの関数化が極めて重要である。以
下、この点について説明する。写真濃度特性関数は各写
真感材メーカーから技術資料などとして与えられている
S−DCCを関数化すればよい。例えば、図2にEK社
製エクタクローム64、プロフッショナルフィルム(デー
ライト)の写真濃度特性曲線を示す。図2に示される写
真濃度特性曲線の数式化方法は以下のように行なえばよ
い。写真濃度特性曲線の数式化にあたっては適宜の方法
により数式化すればよく、何等の制限を受けるものでは
ない。例えば、縦軸=D=log I0 /I,横軸=X(但
し、X軸の目盛スケールをD軸と一致させるようにし
た。)とし、a,b,c,d,fを常数とすれば、
(イ)写真濃度特性曲線の足の部分(下に凸形状のとこ
ろで、D値が小さい領域)、 D=a・bc ・(X d)+e +f (ロ)略直線上の部分(略直線上のところで、D値が中
間値の領域)、 D=a・X+b または D=a・X2 +bX+c (ハ)肩の部分(上に凸形状のところで、D値が大きい
領域)、 D=a・log {b+(X+c)}+d などで数式化すればよい。あるいは、足の部分〜略直線
部分〜肩の部分を小分割し、それぞれを直線で近似させ
るように関数化してもよい。その際、足の部分と肩の部
分の階調をよく再現させるためにこの領域を可能な限り
小さく分割し直線で近似させることが好ましい。また、
図2に図示されるように、カラー写真フィルムの感材は
R/G/B毎の各感光乳剤の特性曲線を有しているの
で、これらを各色版に対応させて利用することが好まし
い。なお、簡便法として一つの乳剤層の特性曲線を利用
してもよい。表1に、その結果を示す。なお、表1に
は、可能な限り正確に写真濃度特性曲線を数式化するた
めに、数式化区分を複数としている。
【0022】
【表1】
【0023】本発明においては、図2に示されるような
写真濃度特性曲線を数式化するとき、カラー写真原稿の
濃度値を示すD軸の目盛(スケール)と、被写体(実体
画像)の logEで示される光量値を示すX軸の目盛りを
同一なものとしてDとXの関数化が行なわれた。このD
軸とX軸に関するスケーリングは、次の観点から行なっ
たもので、本発明者らにおいて全く合理的なものと考え
ている。即ち、写真濃度特性曲線においては、該X軸に
は露光量Eの対数値( logE=logI×t)が位置づけ
られ、これが人間の視覚の明暗に対する対数的な弁別特
性により評価される。一方D軸は文字通り対数的な物理
量を示し、これも人間の視覚においては対数的に評価さ
れている。従って、D軸とX軸を相関させるとき同一ス
ケーリングのもとで行なっても何等の不合理はないと考
える。なお、本発明において上記の目盛りづけは一種の
簡便法であり、これに限定されないことは言うまでもな
いことである。例えば、図2に示されるD軸とX軸の数
値関係で関数化してもよく、この相対的な意味におい
て、本発明においては、X軸の物理量として概念的に露
光量値を含む「光量値」という用語を用いている。
【0024】前記のようにして、退色カラー写真原稿中
の任意の画素(n点)の濃度情報値(DFn)から、合理
的に退色前の対応する画素(n点)の画像情報値(X
n)を求めることができる。即ち、印刷画像という複製
画像の製作において、真に対象となる原稿(被写体)か
らの画像情報として、従来のように写真感材のもつ特性
に左右された濃度値でなく光量値(Xn)を求めること
ができる。なお、本発明の前記した退色カラー写真原稿
から光量値(Xn)を求める方法において、次のような
態様も包含されるものである。 (a):(1) →(5) →(6) のルートにおいて、染料ロス(dy
e loss)の仮定を採用してS−DCCの関数からF−D
CCの関数を求めるようにしている。しかし、F−DC
Cが実験等により、規定されるものであれば、該F−D
CCを関数化して光量値(Xn)を求めるようにしても
よい。 (b):退色カラー写真原稿が重要なものである場合(例え
ば一枚しかない場合)、他の写真感材でデュープする場
合が生じる。このような場合、デュープするのに使用し
た写真感材のS−DCCを関数化した光量値(Xn)を
求めるようにしてもよい。このような態様が可能なの
は、本発明が求める画像情報としての光量値は、使用し
た写真感材の特性に影響されないものであるからであ
る。 (c):上記(b) の場合、光量値(Xn)を求めるときにデ
ュープするのに使用した写真感材のS−DCCではな
く、退色カラー写真原稿の撮影に使用した写真感材のS
−DCCの関数を利用してもよい。
【0025】本発明において、次のステップは、前記の
ようにして求めた光量値(Xn)を所定の<階調変換式
>のもとで階調変換して網点面積%値を求めるものであ
る。以下、本発明において使用される<階調変換式(2-
1) >及び<階調変換式(2-2) >(以下、単に<階調変
換式>という。)について説明する。とくに、該<階調
変換式>の特徴を理解するための手助けとして、該<階
調変換式>の誘導過程、運用法などについて詳しく説明
する。網点階調である印刷画像の製作において、原稿画
像中の各画素に対して設定される網点面積%の数値(a
xn)を求める<階調変換式>は、一般に認められる濃度
公式(写真濃度、光学濃度)即ち、 D=log I0 /I=log 1/T 但し、I0 =入射光量 I =反射光量又は透過光量、 T =I/I0 =反射率又は透過率、 を基礎として誘導したものである。この濃度Dに関する
一般公式を、製版・印刷に適用すると次のようになる。
製版・印刷における濃度(D´)=log I0 /I=log
(単位面積×紙の反射率)/{(単位面積−網点面積)
×紙の反射率+網点面積×インキの表面反射率}=log
αA/[α{A−(d1 +d2 +…dn )}+β(d1
+d2 +…dn )]ここで、 A:単位面積、 dn :単位面積内にある夫々の網点の面積、 α:印刷用紙の反射率、 β:印刷インキの表面反射率、 である。本発明は、この製版・印刷に関する濃度式(D
´)を基本として、画像情報として濃度値でなく光量値
を使用するとともに連続階調である原稿画像上の標本点
(画素)(n点)における基礎光量値(xn)と、これに
対応した網点階調である印刷画像上の標本点における網
点の網点面積%の数値(axn)との関連づけが理論値と
実測地が合致するように、前記<階調変換式>を誘導し
たものである。
【0026】本発明の前記<階調変換式>の運用におい
ては、一般にaH ,aS のパラメーターは定数化されて
おり、例えば、C版のaCHに5%,aCSに95%,Mおよ
びY版ではaMH=aYHに3%,aMS=aYSに90%という
網点面積%が使用される。なお、前記<階調変換式>の
運用において、濃度計により測定したDn 値との関連で
求めたXn値を使用し、aH とaS に百分率数値を用い
ると、axn値も百分率数値で算出される。また、前記<
階調変換式>の運用に際して、光量値(Xn)は基礎光
量値(xn)に変換しておかなければならないが、これは
H部とS部に予め設定された網点面積%値(aH
S )を入れるために必要な手当である。なお、基礎光
量値(xn)の求め方は、前記した通りに行なえばよい。
本発明の<階調変換式>の運用において、他の重要なパ
ラメーターγの値は、以下に示す理由でC版用色分解カ
ーブの設定においては一般的には定数化されていると考
えてよい。即ちC版用X軸色分解カーブの設定におい
て、γ値=0.40に固定してよい。これは、本発明者らに
より本発明の<階調変換式>の開発過程で画像情報値と
して濃度値を採用する階調変換式を開発した経緯から導
かれるものである。この階調変換式の骨格は本発明のも
のと大差がないが、そのときのγ値としてγ値=0.9 〜
1.0 という黄インキのベタ濃度値を採用した。黄インキ
のベタ濃度値を採用したのは、印刷インキの中で黄イン
キが人間の視覚に対して他のインキと比較して最も大き
な刺激値を有するという理由からであり、これにより色
分解作業の実務と良く整合するD軸色分解カーブを設定
することができた。画像情報値として濃度情報値から光
量値に変換した本発明の場合、γ値はそのおよそ半分の
γ=0.40〜0.45で良いということが多くの実験例で支持
された。階調変換に際して濃度情報値から光量値に変更
したとき、γ値を=0.40〜0.45に変更しなければならな
い理由は、写真濃度特性曲線の形状により説明すること
ができるものであり、このようにγ値を合目的に変更し
うるということを認識しておくことは本発明にとって重
要である。なお、該パラメータγは後述するように色分
解カーブの形状を合目的に変化させることができるこ
と、別言すればγ値を合目的に操作することにより所望
の階調特性を有する印刷物を製作することができるた
め、極めて重要なパラメータである。従って、γ値は、
前記した値に固定されるものではない。本発明の<階調
変換式>のパラメータの数値設定は、所与の被写体(実
体画像)の調子をあくまで忠実に印刷画像に再現させる
という立場と、意識的に調子を調整(修正または変更)
した印刷画像を製作しようとする立場により相違してく
る。後者の場合、γ値を意識的に変化させることによ
り、X軸色分解カーブの形状を所望のものに変更するこ
とができるため、種々の調子の印刷画像が得られる。例
えばX軸色分解カーブの形状を上に凸形状としたいとき
(H部〜中間調の調子を強調したいとき)は、γ値を0
より大きい値とし、ほぼ直線上にしたいときはγ値を0
に近づけ、逆に下に凹形状としたいとき(中間調〜シャ
ドウ部の調子を強調したいとき)は、γ値をマイナスの
値とすればよい。
【0027】本発明の前記<階調変換式>の運用におい
て、次のように変形して利用することはもとより、任意
の加工、変形、誘導するなどして使用することも自由で
ある。 axn=aH +E(1−10-k・xn)・(aS −aH )………(2-3) 但し、E=1/(1−β)=1/(1−10−γ) 前記の変形例は、α=1としたものである。これは、例
えば、印刷画像を表現するために用いられる印刷用紙
(基材)の表面反射率を100 %としたものである。αの
値としては、任意の値を取り得るが、実務上紙の白度に
零点調整するため1.0 として構わない。なお、前記変形
例(α=1.0 )によれば、印刷画像上の最明部HにaH
を、最暗部SにaS を予定した通りに設定することがで
き、これは本発明において大きな特徴をなしている。こ
のことは、印刷画像上の最明部Hにおいては、定義によ
りxn=0となること、また最暗部Sにおいてはxn=XSn
−XHnとなること、即ち、 −k・xn=−γ・
(XSn−XHn)/(XSn−XHn)=−γ となることから明らかである。このように、本発明の<
階調変換式>(α=1の変形例)を利用するに当り、常
に予定した通りのaH とaS を印刷画像上に設定するこ
とができることは、利用者が作業結果を考察する上で極
めて重要なことである。例えば、印刷画像におけるaH
とaS に所望する値を設定し、γ値を変化させること
(但し、α=1.0 )、各種のX軸色分解カーブが得られ
る。そして、これらのX軸色分解カーブのもとで得た印
刷画像γ値との関係で容易に評価することができる。
【0028】特に製版実務において重要な点は、本発明
で得られるX軸色分解カーブが、従来のD軸色分解カー
ブと相違して最終製品としての印刷画像のH〜Sに至る
階調特性、調子を表示しているという点である。即ち、
製版作業者は、所定のaH ,aS 及びγ値のもとで得ら
れるX軸色分解カーブから、その形状の考察を通じて最
終印刷画像の仕上り(調子)を的確に予測することがで
きる。これは、画質が相違する(例えば露光条件が相違
する)複数の原稿画像に対して、夫々に設定されるX軸
色分解カーブが全て1つの同じカーブに収れんするとい
う本発明の階調変換法の大きな特徴によるものである。
これに対して、従来のD軸色分解カーブ(同じaH ,a
S 及びγ値を採用する。)は、画質の異なる夫々の原稿
画像に対応するカーブが得られ、その形状は複雑なもの
である。従って、製版作業は、そのカーブを考察しただ
けでは最終の印刷画像がどのようなものであるかを的確
に予測することができない。前記したことの意味は極め
て重要であり、製版作業者は各色版(C,M,Y)のX
軸色分解カーブを例えばモニター表示させることによ
り、最終印刷画像の仕上りを的確に予測することができ
るため、各種の校正作業を不要なものとすることができ
る。即ち、本発明により直接製版(ダイレクト・プレー
ト製版法)が可能となる。
【0029】また、本発明の前記<階調変換式>の運用
において、k値がγ値になるように、即ち、(XSn−X
Hn)値が1.0 になるように正規化してもよい。このよう
にXHn〜XSnのダイナミックレンジを0〜1=1.に正規
化すると<階調変換式>の計算が極めて容易なものとな
る。もとよりダイナミックレンジ内の各画素の光量値
(xn)も、該正規化に準じて変化するが、相対的な変化
であるため色分解カーブの設定に何等の支障をきたすも
のではない。なお、以下の説明派、前記した正規化後の
値を用いて説明される。
【0030】本発明の前記<階調変換式>を使用した画
像の階調変換法は、被写体(実体画像)の階調や色調の
再現、即ち被写体の調子を作業規則性をもって印刷画像
に1:1に再現させるうえで極めて有用であるが、その
有用さはこれに限定されるものではない。本発明の前記
<階調変換式>は、被写体の特性の忠実な再現性以外に
も、α,γ値、更にはaH ,aS 値を適宜選択すること
により被写体の画像特性を合理的に変更したり修正した
りすることができるため極めて有用なものである。次
に、多色製版(一般にC版,M版,Y版の三版あるいは
これとB版の四版が一組と考えられている。)に本発明
の前記<階調変換式>を運用して、それぞれのX軸色分
解カーブを設定するには、次のようにすれば良い。前記
<階調変換式>は多色製版のうち、一番重要な版である
C版を合理的に決めるという観点から導出されている。
従って、前記<階調変換式>の運用によりまずC版用の
X軸色分解カーブを設定し、その他のM版、Y版用のX
軸色分解カーブはグレーバランスやカラーバランスを維
持するように当業界において周知の適切な調整値を乗じ
ることにより決めればよい。なお、墨版(B)用色分解
カーブは常法に従って、例えば、UCR(下色除去),
GCR(Gray Componant Replacenent)などを考慮して
設定すればよい。そして、C版を製作するためには、カ
ラースキャナの網点発生器(ドットジェネレータ)が該
C版用X軸色分解カーブに従って作動するようにすれば
よいだけである。
【0031】以下、本発明を実施例により更に詳しく説
明する。 (実施例1) (1) 退色カラー写真原稿(A) 日本画でA(黒田)画伯の「うちわをもった浴衣の日本
女性像(横位置)」を、EK−64(イーストマン コダ
ック社製、D−ディーライト64)で撮影したものを使用
した。これは、表2に示されたデータからわかるよう
に、画質としては、全体的にソフトな階調ではあるが、
デリケートな色調をもった画像であり、かなり退色した
ものである。 (2) ノーマルカラー写真原稿 日本画そのものを、同様にEK−64で撮影したものを使
用した。 (3) 色分解条件 (i) 光量値(Xn)の決定は、実測DFn値→DSn=D
Fn・(DSu/DFu)→表1の関数表→光量値(Xn)の
手順で求めた。なお、DSu値は3.20とし、DFu値は夫々
の色版(C,M,Y)の実測値を用いた。C版のDFu
2.56であり、従って、C版のDSu/DFuは1.2500とな
る。他版は表2を参照すること。 (ii) <階調変換式(2-1) >の運用条件は次の通りであ
る。 (C版用):γ値=0.4000,aH =5%,aS =95% (M,Y版用):γ値=0.1300,aH =3%,aS =90
% (注)中間調(網点50%)のところで、C版とM,Y版
の網点面積%値の差が10%となるようにγ値を調整し
た。なお、中間調で網点面積%値の差を10%として印刷
画像のグレーバランス(カラーバランス)を維持する態
様は、当業界において常法のものである。 (iii) スキャナとして、クロスフィールド社のMAG
NASCANM−646を使用した。 (iv) 色校正法として、Du pont 社のクロマリン法(Ch
romalin Syston)を利用した。 (4) 色分解データ 色分解データを表2に示す。該データをもとに製版して
製作されたカラー印刷画像は、ノーマルカラー写真原稿
を色分解して得られた画質と同質のものであり、階調と
色調の再現性に優れるものであった。
【0032】
【表2】
【0033】(実施例2) (1) 退色カラー写真原稿(B) 日本画でB画伯の「横向きの舞妓さん像(縦位置)」
を、実施例1と同様にEK−64で撮影したものを使用し
た。これは、表3に示されるように、画質としては、ハ
イライト部に微妙な階調をもち、全体的に中間色の多い
画像であり、かなり退色したものである。 (2) ノーマルカラー写真原稿 日本画そのものを、同様にEK−64で撮影したものを使
用した。 (3) 色分解条件 実施例1と全く同じ条件を採用した。 (4) 色分解データ 色分解データを表3に示す。該データをもとに製版して
製作されたカラー印刷画像は、ノーマルカラー写真画像
を色分解して得られた画質と同質のものであり、階調と
色調の再現性に優れたものであった。
【0034】
【表3】
【0035】
【発明の効果】本発明の退色カラー写真原稿(faded co
lor original)の階調変換法により、退色カラー写真原
稿から退色前の原稿画像の調子(濃度階調と色調)を忠
実に再現した網点階調の印刷画像を製作することができ
る。特に、本発明の退色カラー写真原稿より印刷画像を
製作するときの階調変換法は、階調変換の対象となる画
像情報として従来技術の濃度情報値を使用するのでな
く、原稿画像の撮影に使用した写真感材の特性に影響さ
れない光量値を使用しているため、文字通りの原稿、即
ち写真感材に撮影されたものでなく被写体そのものを再
現(複製)しようとする点に第一の特徴がある。更に、
本発明の階調変換法に適用される<階調変換式(2-1),(2
-2) >は、原稿画像の調子(濃度階調や色調)再現のう
えで極めて自由度が高いため、前記した原稿画像(被写
体そのもの)の再現をベースとしながら、合理的に所望
する調子の印刷画像が得られる点に第二の特徴がある。
本発明により、従来の色分解技術では取扱うことが困難
とされて来た退色カラー写真原稿を合理的に処理し、か
つ優れた画質の印刷画像を製作することができる道が開
拓されたことの意義は極めて大きい。
【図面の簡単な説明】
【図1】 退色カラー写真原稿の濃度情報値(DFn
から写真感材の特性に影響されない光量値(Xn)を求
める方法を説明するための図である。
【図2】 写真感材の写真濃度特性曲線(S−DCC)
を示す。

Claims (8)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 連続階調の退色カラー写真原稿から網点
    階調の印刷画像を製作するときの階調変換法において、 (i) 退色カラー写真原稿から各色(R,G,B)毎の
    原稿画像中の各画素(n点)の濃度情報値(DFn)を入
    手すること、 (ii) 該濃度情報値(DFn)を下式(1) により、各画素
    に対する各色毎の退色前の濃度情報値(DSn)を求める
    こと、 (iii) 当該カラー写真原稿を撮影するときに使用した
    退色前の写真感材の各色(R,G,B)毎の写真濃度特
    性関数を利用して、各色毎に濃度情報値(DSn)から光
    量値(Xn)を求め、更に基礎光量値(xn)を求めるこ
    と、 (iv) 当該各色毎の基礎光量値(xn)を下記<階調変
    換式(2-1) >により、対応する色版(C,M,Yの各
    版)用の網点面積%値(axn)に変換すること、 上記した工程より成る退色カラー写真原稿から印刷画像
    を製作するときの階調変換法。 <式(1) > DSn=DFn・(DSu/DFu)…………(1) (但し、DSuは退色前の写真感材の未露光部(最暗部)
    の濃度情報値で、予め設定する値をとる。また、DFu
    退色カラー写真原稿における未露光部(最暗部)の実測
    濃度情報値である。) <階調変換式(2-1) > axn=aH +α(1−10-K・xn)(aS −aH )/(α−β)……(2-1) [上式において; xn:xn=[Xn−XHn]で示される基礎光量値を表す。
    即ち、xnは退色前の写真濃度特性関数を利用して、原稿
    画像上の画素(n点)の濃度情報値(DFn)に対応する
    退色前の濃度情報値(DSn)から光量値(Xn)を求
    め、かつ、原稿画像上のハイライト部(H部)の濃度情
    報値(DFH)に対応する退色前の濃度情報値(DSH)か
    ら光量値(XHn)を求め、両者の差分により決められ
    る。 axn:原稿中の任意の画素(n点)に対応した各色版
    (C,M,Y)上の画素(n点)に設定される網点面積
    %値。 aH :各色版のH部に予め設定される網点面積%値。 aS :各色版のS部に予め設定される網点面積%値。 α:印刷画像を形成するために使用される紙の表面反射
    率。 β:β=10−γにより決定される数値。 k:k=γ/(XSn−XHn)により決定される数値。 但し、XSnは、退色前の写真濃度特性関数を利用して、
    原稿画像上のシャドウ部(S部)の濃度情報値(DFS
    に対応する退色前の濃度情報値(DSS)から求めた光量
    値を示す。 γ:任意の係数。 をそれぞれ示す。]
  2. 【請求項2】 カラー写真原稿の退色前の写真感材の写
    真濃度特性関数が、縦軸を濃度値(DSn)、横軸を露光
    量値(Xn)とした直交座標系において、DS =F
    S (Xn)の関数で規定されるものである請求項1に記
    載の階調変換法。
  3. 【請求項3】 横軸のスケールを、縦軸の濃度値スケー
    ルに適合させ、濃度値(DSn)から横軸の光量値(X
    n)を求めるものである請求項2に記載の階調変換法。
  4. 【請求項4】 濃度情報値(DSn)から求めた光量値
    (Xn)のレンジ(XHn〜XSn)が1.0 (0〜1.0 )に
    正規化されたものである請求項1に記載の階調変換法。
  5. 【請求項5】 連続階調の退色カラー写真原稿から網点
    階調の印刷画像を製作するときの階調変換法において、 (i) 退色カラー写真原稿から各色(R,G,B)毎の
    原稿画像中の各画素(n点)の濃度情報値(DFn)を入
    手すること、 (ii) 当該カラー写真原稿を撮影するときに使用した退
    色前の写真感材の各色(R,G,B)毎の写真濃度特性
    関数から下式(3) により対応する退色後の写真感材の写
    真濃度特性関数を求めること、 (iii) 当該退色後の写真感材の各色毎の写真濃度特性
    関数を利用して、各色毎に濃度情報値(DFn)から光量
    値(Xn)を求め、更に基礎光量値(xn)を求めるこ
    と、 (iv) 当該各色毎の基礎光量値(xn)を下記<階調変
    換式(2-2) >により対応する色版(C,M,Yの各版)
    用の網点面積%値(axn)に変換すること、上記した工
    程より成る退色カラー写真原稿から印刷画像を製作する
    ときの階調変換法。 <式(3) > FF (Xn)=FS (Xn)・(DFu/DSu)…………(3) [上式において;FF (Xn)は、退色後の写真感材の
    写真濃度特性関数 DF =FF (Xn)の独立変数の部
    分を示す。FS (Xn)は、退色前の既知の写真感材の
    写真濃度特性関数 DS =FS (Xn)の独立変数の部
    分を示す。DSu,DFuは、式(1) と同じである。] <階調変換式(2-2) > axn=aH +α(1−10-k・xn)(aS −aH )/(α−β)………(2-2) [上式において; xn:xn=[Xn−XHn]で示される基礎光量値を示す。
    即ち、xnは、退色後の写真濃度特性関数を利用して、
    原稿画像上の画素(n点)の濃度情報値(DFn)から対
    応する光量値(Xn)を求め、かつ、原稿画像上のハイ
    ライト部(H部)の濃度情報値(DFH)から対応する光
    量値(XHn)を求め、両者の差分により決められる。 axn,aH ,aS ,α,β,γ:<階調変換式(2-1) >
    と同じである。 k:k=γ/(XSn−XHn)により決定される数値。 但し、XSnは、退色後の写真濃度特性関数を利用して、
    原稿画像上のシャドウ部(S部)の濃度情報値(DFS
    から求めた光量値を示す。をそれぞれ示す。]
  6. 【請求項6】 カラー写真原稿の退色前の写真感材の写
    真濃度特性関数が、縦軸を濃度値(DSn)、横軸を露光
    量値(Xn)とした直交座標系において、DS =F
    S (Xn)の関数で規定されるものである請求項5に記
    載の階調変換法。
  7. 【請求項7】 横軸のスケールを、縦軸の濃度値スケー
    ルに適合させ、濃度値(DFn)から横軸の光量値(X
    n)を求めるものである請求項5に記載の階調変換法。
  8. 【請求項8】 濃度情報値(DFn)から求めた光量値
    (Xn)のレンジ(XHn〜XSn)が1.0 (0〜1.0 )に
    正規化されたものである請求項5に記載の階調変換法。
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