JP2954864B2 - 金属薄帯の製造方法 - Google Patents

金属薄帯の製造方法

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敏胤 松川
一之 加藤
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、冷却ロールを用
いた急冷プロセスによる金属薄帯の製造方法に関し、特
に冷却ロールから金属薄帯を安定して剥離しようとする
ものである。近年、冷却ロールを用いた急冷プロセスに
よる金属薄帯の製造に関する開発が進められているが、
その工業化に当たっては、急冷凝固した金属薄帯(以
下、薄帯と示す)を冷却ロールから剥離し、次いで高速
で搬送しながら誘導してコイル状に巻取る手段が、重要
な開発課題の1つとなっている。
【0002】
【従来の技術】この薄帯の剥離、そして搬送および巻取
り手段としては、例えば、特開平1−92176 号、特開昭
62−45455 号、同59−27720 号および同55−36029 号各
公報に提案された技術が知られている。
【0003】これらの技術は、空気吸引式ノズル、エン
ドレスベルトあるいは磁力を利用する手法であり、剥離
直後の薄帯を捕捉することが難しい。なぜなら、冷却ロ
ールにおける薄帯の剥離点は常に変化していて、特に薄
帯製造開始直後においては冷却ロールの温度、溶融金属
の温度、溶融金属噴射圧および噴射ノズルの条件が不安
定であるから、剥離点が不定になるからである。
【0004】そこで、出願人は、特開平6−182508号公
報にて、薄帯を確実かつ安定して剥離する技術を提案し
た。すなわち、冷却ロールの接線方向に気体を吹付けて
冷却ロールから薄帯を剥離し、次いでこの剥離点の近傍
で薄帯を真空吸引式コンベヤーにて吸着し、この吸着状
態のままコンベヤーのベルトを作動して薄帯を巻取装置
側に搬送するものである。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】この技術によって、金
属薄帯の剥離は従来対比で極めて安定し、剥離位置をほ
ぼ一定にすることが可能になった。しかしながら、薄帯
の厚みや冷却ロールおよび薄帯の表面粗さが変化する
と、剥離位置も変動するところが残された問題であっ
た。
【0006】この発明は、上記した問題点を有利に解決
しようとするもので、薄帯の剥離位置の変動を吸収し
て、薄帯の剥離位置を一定に保つことのできる、薄帯の
製造方法について提案することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】この発明は、高速回転す
る冷却ロールの表面に溶融金属を注出し、急冷凝固させ
て金属薄帯としたのち、冷却ロールのほぼ接線方向に気
体を吹付けて冷却ロールから金属薄帯を剥離し、次いで
剥離した金属薄帯を真空吸引式コンベヤーにて吸着し、
この吸着状態のままコンベヤーのベルトを作動して金属
薄帯を巻取装置側に搬送するに当たり、金属薄帯の剥離
位置を検出し、この検出位置と予め設定した適正剥離位
置との隔たりに応じて、金属薄帯の剥離点の吹きつけ気
体の流量および吸引式コンベヤーで発生する負圧のいず
れか一方または両方を制御し、金属薄帯を適正位置で剥
離することを特徴とする金属薄帯の製造方法である。
【0008】ここで、真空吸引式コンベヤーは、通気性
のあるコンベヤーベルトを2本または3本以上のプーリ
で保持して回転させ、コンベヤーの内部に設けた吸引箱
内を負圧にして、この吸引箱よりコンベヤーベルトを介
して空気を吸引する構造のものが、有利に適合する。
【0009】
【発明の実施の形態】さて、図1に、この発明の方法に
使用する薄帯の製造設備を示す。図において、符号1は
高速で回転している冷却ロールであり、この冷却ロール
1上にスリット状の開口をそなえるノズル2から溶融金
属3を注出し、溶融金属3を冷却ロール1上で急冷凝固
させて薄帯4を形成する。次いで、薄帯4を、このロー
ル1のほぼ接線方向に気体、例えば圧縮空気を吹出すス
リット状の開口をそなえるエアーノズル5からの空気吹
つけによって、冷却ロール1から剥離する。
【0010】次いで、薄帯4を、剥離と同時に真空吸引
式コンベヤー6のベルト6aの始端付近に吸着させ、さら
にこの吸着状態のまま薄帯4をベルト6aとともに移動
し、コンベヤー6の終端に配置した巻取リール7まで搬
送し、押付けロール8を介して、薄帯4を巻取リール7
へコイル状に巻付ける。
【0011】ここで、冷却ロール1から薄帯4を剥離す
る際、この剥離位置Pを、例えば撮像装置などを利用し
た検出装置9にて常時観察し、薄帯4の厚みおよびエア
ーノズル5や真空吸引式コンベヤー6の位置関係などか
ら予め決定される、適正剥離位置にあるかを検知するこ
とが肝要である。そして、薄帯4の実際の剥離位置Pが
適正剥離位置近傍から外れた場合は、エアーノズル5の
吹きつけ気体の流量および真空吸引式コンベヤー6の吸
引箱10における負圧のいずれか一方または両方を制御
し、実際の剥離位置Pを適正剥離位置に戻す操作を行
う。
【0012】すなわち、実際の剥離位置Pが適正剥離位
置よりも下流側(冷却ロール回転方向)にあるときは、
エアーノズル5の吹きつけ気体の流量および真空吸引式
コンベヤー6の負圧のいずれか一方または両方を大きく
し、一方実際の剥離位置Pが適正剥離位置よりも上流側
にあるときは、エアーノズル5の吹きつけ気体の流量お
よび真空吸引式コンベヤー6の負圧のいずれか一方また
は両方を小さくし、これらの操作によって、実際の剥離
位置Pを適正剥離位置に移動するのである。
【0013】具体的には、図1に制御系統を示すよう
に、検出装置9からの画像情報に基づく実際の剥離位置
Pと適正剥離位置とを制御装置11にて比較演算して、両
者の隔たりを算出し、この隔たりに応じた流量や負圧を
決定し、エアーノズル5の吹きつけ気体の流量を調整す
る弁12の開閉度および/または真空吸引式コンベヤー6
の吸引箱10に負圧を与える吸引ポンプ13の吸引度を制御
するのである。ここで、エアーノズル5の吹きつけ気体
の流量および真空吸引式コンベヤー6の負圧は、それぞ
れ検知して制御装置11に入力され、流量や負圧を高精度
に制御することが可能である。
【0014】なお、巻取リール7は、その周面に接着性
物質を塗布し、かつ薄帯4の製造速度と同期して回転さ
せるため、薄帯4は巻取リール7に接着した直後に巻取
リールに巻付いて巻取りが開始される。
【0015】また、薄帯を巻取りリールに巻付ける方法
は図示例に限るものではなく、例えば、胴部にマグネッ
トを取付けた巻取りリールを接近させる方法や、何らか
の押付け装置、あるいは最終コンベヤーの傾動により胴
部にマグネットを取付けた巻取りリールに接触させる方
法等も可能である。
【0016】さて、この発明は、冷却ロールの外周の一
点に気体を吹きつけて冷却ロールから薄帯を剥離するに
当たり、薄帯の剥離位置が変動した場合に、この変動
を、吹きつけ気体の流量および真空吸引式コンベヤーの
負圧のいずれか一方または両方を制御することによっ
て、直ちに吸収することに特徴がある。その結果、薄帯
の剥離位置は所定の位置、例えば吸引式コンベヤーのベ
ルトとの最近接点に保持されることになり、薄帯の巻き
上がりおよびコンベヤーベルトとの衝突などが回避さ
れ、薄帯を損傷することなく搬送し得る。
【0017】
【実施例】
実施例1 図1に示したところに従って、B:20at%を含み残部実
質的に鉄の成分組成になる溶融金属を、1300℃の温度に
保持した後、2mm幅で冷却ロールの軸方向長さが154 mm
のスリット状開口を有するノズル2から、45m/sの周
速で高速回転する銅合金製の冷却ロール(直径:1800m
m)1周面上に、ノズルとの間隙を0.15mmとして注出
し、幅:154 mmおよび板厚:24±1μm の薄帯4を作成
した。
【0018】次いで、エアーノズル5の空気吹付け(2
Nm3 /min )によって、冷却ロール1から薄帯4を剥離
し、冷却ロール1に対して6mmの間隔で配置した真空吸
引式コンベヤー6のベルト6aに、薄帯4の剥離先端部
を、1000Paの負圧で吸着させ、さらにこの吸着状態のま
ま、コンベヤー6のベルトを45.5m/sで移動し、コン
ベヤー6の終端に配置した巻取リール7まで搬送し、押
付けロール8を介して、薄帯4を巻取リール7にコイル
状に巻付けた。
【0019】上記の条件での操業において、薄帯4の剥
離位置を検出装置9にて観察したところ、冷却ロール1
と薄帯4との密着性が良好になった結果、冷却ロール1
の最下端位置から15°下流側に剥離位置が移動したた
め、エアーノズル5の空気吹付けを2Nm3 /min から2.
5 Nm3 /min に増加する操作を行ったところ、薄帯の剥
離位置を再び冷却ロール1の最下端位置に戻すことがで
きた。
【0020】その後、エアーノズル5の空気吹付けを2
Nm3 /min に戻して操業を続けたところ、冷却ロール1
と薄帯4との密着性が低下した結果、薄帯の剥離位置が
15°上流側に移動したため、エアーノズル5の空気吹付
けを1.7 Nm3 /min に減少する操作を行ったところ、薄
帯の剥離位置を再び冷却ロール1の最下端位置に戻すこ
とができた。
【0021】以上の操業によって、薄帯の剥離が、この
操業での適正位置である冷却ロール1の最下端から±15
°で変動した場合は、エアーノズル5の空気吹付け量を
25%増〜15%減の範囲で調整すればよいことが確認され
た。
【0022】実施例2 実施例1と同様の操業において、同様に冷却ロール1の
最下端から±15°で変動した場合に、真空吸引式コンベ
ヤー6の負圧を、1000Paの定常値に対して、1500〜700P
a の範囲で調整したところ、実施例1と同様に、薄帯の
剥離位置を冷却ロール1の最下端位置に保持することが
できた。
【0023】実施例2 実施例1と同様の操業において、同様に冷却ロール1の
最下端から±15°で変動した場合に、エアーノズル5の
空気吹付け量および真空吸引式コンベヤー6の負圧を、
表1に示す条件で調整したところ、薄帯の剥離位置を冷
却ロール1の最下端位置に保持することができた。な
お、表1に薄帯の剥離位置を冷却ロール1の最下端位置
に復帰するまでに要した時間を併記する。
【0024】
【表1】
【0025】
【発明の効果】この発明によれば、冷却ロールから薄帯
を適正位置で安定して剥離することができ、薄帯を損傷
することなしに、薄帯の安定した搬送を実現できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明に従う薄帯の製造設備を示す模式図で
ある。
【符号の説明】
1 冷却ロール 2 ノズル 3 溶融金属 4 薄帯 5 エアーノズル 6 真空吸引式コンベヤー 6a ベルト 7 巻取りリール 8 押付けロール 9 検出装置 10 吸引箱 11 制御装置 12 弁 13 吸引ポンプ P 剥離点
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平9−94638(JP,A) 特開 平7−214251(JP,A) 特開 昭55−97854(JP,A) 特開 平6−182508(JP,A) 特開 平7−1091(JP,A) 特開 平3−234338(JP,A) 特開 平2−112860(JP,A) 特開 平2−112858(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) B22D 11/06 360 B22D 11/06 390 B22D 11/12 B22D 11/16 104 B22D 11/20

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 高速回転する冷却ロールの表面に溶融金
    属を注出し、急冷凝固させて金属薄帯としたのち、冷却
    ロールのほぼ接線方向に気体を吹付けて冷却ロールから
    金属薄帯を剥離し、次いで剥離した金属薄帯を真空吸引
    式コンベヤーにて吸着し、この吸着状態のままコンベヤ
    ーのベルトを作動して金属薄帯を巻取装置側に搬送する
    に当たり、金属薄帯の剥離位置を検出し、この検出位置
    と予め設定した適正剥離位置との隔たりに応じて、金属
    薄帯の剥離点の吹きつけ気体の流量および吸引式コンベ
    ヤーで発生する負圧のいずれか一方または両方を制御
    し、金属薄帯を適正位置で剥離することを特徴とする金
    属薄帯の製造方法。
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