JP2953788B2 - 磁気記録再生装置 - Google Patents

磁気記録再生装置

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JP2953788B2
JP2953788B2 JP2404857A JP40485790A JP2953788B2 JP 2953788 B2 JP2953788 B2 JP 2953788B2 JP 2404857 A JP2404857 A JP 2404857A JP 40485790 A JP40485790 A JP 40485790A JP 2953788 B2 JP2953788 B2 JP 2953788B2
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達朗 石田
紀康 越後
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、第1の基板上に形成さ
れた磁性層の表面にガラス材を介して第2の基板が接着
された構造を持つ磁気ヘッドを用いた磁気記録再生装置
に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、磁気記録再生装置は小型化,高密
度化の傾向にあり、これを実現するために磁気ヘッドの
分野においては、従来のフェライトヘッドに代わり、さ
らに大きな飽和磁束密度を有するメタルヘッドが主流に
なりつつある。
【0003】メタルヘッドの例としては、非磁性基板上
に、磁路を形成する磁性金属層が積層され、ガラス材を
介してもう1枚の非磁性基板により挟み込まれた構造を
持つ積層型ヘッドや、従来のフェライトヘッドのヘッド
ギャップ部分のみに磁性金属が形成されたMIG(Meta
l in Gap)ヘッド等があり、ビデオテープレコーダ(以
下VTRと称する)の分野を中心に実用化されている。
特に前者の積層型ヘッドはフェライトヘッドやMIGヘ
ッドに比べて、スパッタ法などにより高密度化に必要な
狭トラック幅のヘッドが容易に作製できる、フェライト
部による摺動ノイズがない、磁路を形成する磁性層を絶
縁層を介した多層構造とすることにより渦電流損失を小
さくできる、等の長所を有する。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】一方積層型ヘッドの短
所としては、磁路の断面積が小さいため記録効率が低
い、各種の磁気記録媒体に対して摺動特性に関する互換
性が得にくい、等が挙げられるが、以下に本発明に関わ
る摺動特性に関する各種媒体への互換性について層厚方
向の断面図である図2を用いて説明する。積層型メタル
ヘッドの場合、記録再生時に磁気記録媒体と接触する摺
動面は、非磁性基板1,2、磁性層3、ガラス材4によ
り構成されているが、媒体との摺動によるこれらの部分
の摩耗特性が互いに異なるために磁性層部,ガラス材部
と基板面との間に図2に示すような段差を生じる(以
下、偏摩耗と称する)。このような偏摩耗による段差は
記録再生時にスペーシングロスの原因となり、磁気記録
再生特性を劣化させてしまうことになる。上記のヘッド
偏摩耗は、ある磁気記録媒体に対しては、非磁性基板
1,2と磁性層3を構成する材料との組み合わせにより
実用上問題のない程度に低減することができる。しかし
ながらある種の媒体に対しては偏摩耗を生じにくい積層
型ヘッドでも他の種類の磁気記録媒体を摺動させると偏
摩耗を生じ易いことも多い。たとえばVTRの場合、M
P(Metal Powder=金属粉塗付形)テープなどの塗布型
媒体に合わせて非磁性基板1,2および磁性層3を形成
する材料を組み合わせたヘッドにより、金属薄膜型媒体
に記録再生を行うと、ヘッド偏摩耗のため良好な記録再
生特性が得られないということが起こる。従来の金属酸
化物を用いた磁気記録テープの他、MPテープ,ME
(Metal Evaporated=金属蒸着)テープといった多くの
種類の媒体が実用化されているVTRの分野では、各種
媒体に対する互換性は特に重要であり、積層型ヘッドに
おけるこの点での改善が急がれている。
【0005】積層型ヘッドの偏摩耗は多くの場合、以下
のように起こるものと考えられる。媒体との摺動により
最も摩耗し易いのはガラス材4であり、まずガラス材部
と基板面との間に段差を生じる。この段差のため図2に
示すような磁性層3と第2の基板2との間に空隙を生
じ、この空隙に集まる浮遊塗粒によって磁性層3の摩耗
が促進される。磁性層3はガラス材4に接する側から徐
々に摩耗して行き、基板面との間に段差を生じるのであ
る。上記のことから容易に推測されるように、磁性層3
と基板面との段差は第2の基板2側で大きく第1の基板
1側で小さい。この様子は表面粗さ計などを用いて図2
中に示す曲線ABのように観察される。以上のことか
ら、ガラス材4の摩耗が低減されれば磁性層3の摩耗も
低減されるものと考えられる。
【0006】本発明は以上のような従来の問題点を解決
する磁気記録再生装置を提供するのを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明の磁気記録再生装
置は上記目的を達成するために第1の基板上に直接形成
された磁性層の表面にガラス材よりなる接着層を介して
第2の基板が接着された積層構造を持つ磁気ヘッドに対
する磁気記録媒体の相対走行速度。
【0008】
【外2】
【0009】が、前記磁性層の層厚方向を前記第2の基
板から前記第1の基板に向かう向きに
【0010】
【数2】
【0011】以上の大きさの速度成分を有するように構
成したものである。
【0012】
【作用】本発明は上記の構成により、磁気記録媒体の種
類・材質が変わってもヘッドの偏摩耗を十分に小さくす
ることができる。
【0013】
【実施例】以下本発明の一実施例を図面にもとづいて説
明する。
【0014】我々は、積層型ヘッドの偏摩耗について調
べるうえで、図1に示すように、ヘッドに対する磁気記
録媒体の相対走行速度
【0015】
【外3】
【0016】6が、磁性層3の層厚方向を第2の基板2
から第1の基板1に向かう向きに一定値以上の速度成分
を有することにより、ガラス材4の摩耗が低減され、そ
れ故に磁性層3の摩耗も低減されることを見いだした。
またこれにより、媒体の種類によるヘッドの摩耗特性の
差異も低減され、結果的に摺動特性に関する各種媒体に
対する互換性をも改善することができる。
【0017】これは、ヘッドが磁性層3やガラス材4に
比べて摩耗しにくい第2の基板2側から媒体に入射する
ために、その直後に媒体に入射するガラス材4の表面に
加わる媒体面からの圧力が低減され、偏摩耗に特に寄与
する媒体表面の異常突起や付着物上を通過する際にも、
ガラス材を傷つけにくい構成となっているものと推測し
ている。従来の磁気記録再生装置の場合は、ヘッドに対
する媒体の相対走行速度が磁性層面内方向を向いてお
り、上記のような効果は得られない。また、ヘッドに対
する磁気記録媒体の相対走行速度
【0018】
【外4】
【0019】6が図1とは逆に、磁性層3の層厚方向を
第1の基板1から第2の基板2に向かう向きに速度成分
を有する場合には、第1の基板1が最初に媒体に入射す
るものの、その後、比較的摩耗し易い磁性層3を介して
ガラス材4が入射することになり、上記のような効果は
得られない。
【0020】本発明の構成は、たとえば図1に示すよう
に、第1の基板1および第2の基板2が平行平板ではな
く斜めに切断されたヘッドを用いることにより従来のV
TRデッキなどでも容易に実現できる。以下に、図1に
示すヘッドとVTRデッキを用いて、上述のヘッド偏摩
耗の低減および各種媒体に対する互換性の改善が確認さ
れた一例を示す。
【0021】図1に示す構造を有するヘッドをVTRデ
ッキのシリンダーに搭載し、各種磁気記録テープに対す
る摩耗特性を調べた。この際、ヘッドに対する媒体の相
対走行速度
【0022】
【外5】
【0023】6がその磁性層面内方向成分8となす角度
θを変化させた。θの設定は、第1の基板1および第2
の基板2を斜めに切断する際の角度を変えることにより
行った。このときヘッドに対する媒体の相対走行速度
【0024】
【外6】
【0025】6の磁性層面内方向成分8および磁性層厚
方向成分7の大きさはそれぞれ
【0026】
【数3】
【0027】である。なお、以下の記述では便宜上、θ
が正の値の場合には
【0028】
【外7】
【0029】の磁性層厚方向成分7が第2の基板2から
第1の基板1に向かう向きとなる本発明の構成を示すも
のとし、θが負の値の場合には磁性層厚方向成分7の大
きさを負の値とすることをもって、これが第1の基板1
から第2の基板2に向かう向き(すなわち、媒体の相対
走行速度6がヘッドの構成に対して図1に示す向きと逆
向き)を有することを示すものとする。ヘッドの偏摩耗
量は、図2に示すようにヘッドギャップ近傍における磁
性層の表面断面曲線ABの中心点MM’と基板面との距
離dを用いて評価した。なお表面断面曲線ABは、走査
形トンネル顕微鏡(STM)を用いて測定した。
【0030】本発明によるヘッド偏摩耗量低減の一例と
して、第1の基板1及び第2の基板2としてTi、Ca
を主成分とするセラミック基板を用いたCo系アモルフ
ァスの積層型ヘッドによりCo−Cr垂直磁気記録テー
プを摺動させた際のヘッド偏摩耗量dのθ依存を図3に
示す。θ=0°である従来の構成やθが負の値となる
(すなわち媒体の相対走行速度6の磁性層厚方向成分7
が第1の基板1から第2の基板2に向かう向きとなる)
領域では20nm以上もある偏摩耗量がθの増加と共に
減少し、θが5°以上で5nm程度に飽和する。すなわ
ちθを5°以上とすることで本発明の効果が顕著に得ら
れることがわかる。
【0031】つぎに上記と同様の構成のヘッドを用いて
(a)Co−Cr垂直磁気記録テープ、(b)Co−O
垂直磁気記録テープ、(c)Co−Ni−O斜方蒸着テ
ープ、(d)Fe系メタル塗布型テープを摺動した際の
ヘッド偏摩耗量dを従来の構成(θ=0°)と本発明の
構成(θ≧5°)とを比較して第1表に示す。
【0032】
【表1】
【0033】このように本発明の構成ではどの媒体に対
しても同様に十分小さいdの値が得られており、ヘッド
の摩耗特性に関して従来の構成で得られなかった各種媒
体に対する互換性が顕著に改善されていることがわか
る。
【0034】同様の検討を、ヘッドの基板1,2をN
i、Mn,Oを主成分とするセラミックなど他の各種材
料により構成した場合について行ったところ、上記の実
施例と同様に本発明の効果が十分に得られた。また、磁
性層3をセンダストの積層膜など他の材料を用いて上記
の各種ヘッド基板1,2と組み合わせた場合についても
検討したところ、やはり上記の実施例と同様の結果が得
られた。さらにディスク媒体など、磁気記録テープ以外
の各種媒体を使用した場合にも上記と同様の結果が得ら
れた。
【0035】このように本発明は積層型ヘッドと磁気記
録媒体とのそれぞれの実施態様が変わっても、相互に上
記のような構成と相対運動関係が存在するかぎり効果が
得られるものである。
【0036】
【発明の効果】以上の結果に示されるように、本発明の
構成を有する磁気記録再生装置では、積層型メタルヘッ
ドの摩耗特性を改善し、また摺動特性に関して各種媒体
に対する互換性を改善することができる。すなわち本発
明は、多くの長所を有する積層型メタルヘッドの欠点の
1つを改善し、さらに応用価値を高めることができるも
のである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例のヘッドの構成と媒体との相
対走行関係を示す正面図
【図2】積層型ヘッドの偏摩耗状態を示すヘッドギャッ
プ近傍の層厚方向の断面を示す断面図
【図3】本発明の一実施例のヘッド偏摩耗量dのθ依存
を示す特性図
【符号の説明】
1 第1の基板 2 第2の基板 3 磁性層 4 ガラス材 6 媒体の相対走行速度
【外8】
【外9】 の磁性層厚走行成分8
【外10】 の磁性層面内方向成分
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 長谷川 博幸 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電 器産業株式会社内 (56)参考文献 特開 60−57519(JP,A)

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】第1の基板上に直接形成された磁性層の表
    面にガラス材よりなる接着層を介して第2の基板が接着
    された積層構造を持つ磁気ヘッドに対する磁気記録媒体
    の相対走行速度 【外1】が、前記磁性層の層厚方向を前記第2の基板か
    ら前記第1の基板に向かう向きに 【数1】 以上の大きさの速度成分を有するように構成した磁気記
    録再生装置。
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