JP2953651B2 - 磁気記録媒体の製造方法 - Google Patents

磁気記録媒体の製造方法

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JP2953651B2 JP8174356A JP17435696A JP2953651B2 JP 2953651 B2 JP2953651 B2 JP 2953651B2 JP 8174356 A JP8174356 A JP 8174356A JP 17435696 A JP17435696 A JP 17435696A JP 2953651 B2 JP2953651 B2 JP 2953651B2
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  • Manufacturing Of Magnetic Record Carriers (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は磁気記録媒体の製造
方法に関する。
【0002】
【従来の技術】磁気記録媒体は、塗布装置により磁性粉
を含む磁性塗料を支持体に塗布した後、該支持体を乾燥
炉に通し、乾燥炉内に設置してある配向器の永久磁石、
ソレノイド等の磁界により該塗膜の磁性粉粒子を配向す
るとともに、該塗膜を乾燥する。
【0003】従来、高配向度、高出力の磁気記録媒体を
製造する方法として、下記(1) 〜(3) がある。 (従来技術 1)塗布装置により塗布後から、塗膜の流動
性がなくなる乾燥完了までの間、支持体搬送路に沿って
連続的に配向器を設置するもの(特開平2-23524 号公
報)。
【0004】(従来技術 2)支持体に塗布された塗膜の
反射光量をモニタリングすることにより、塗膜の固化ポ
イントを検出し、塗膜が固化する前に配向するように制
御するもの(特公平4-58751 号公報)。
【0005】(従来技術 3)支持体に設置された塗膜の
配向時における乾燥度を、塗膜中の溶剤量で規制するも
の(特公平3-41892 号公報、特開平1-144216号公報、特
開平2-132639号公報)。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】然しながら、従来技術
には以下の如くの問題点がある。従来技術 1は、十分な
配向が得られ、かつ配向の乱れが完全に生じない状態で
塗膜が固化される理想的な方法であるが、極めて多数の
配向器が必要になり、コストがかさみ、非効率的であ
る。
【0007】従来技術 2は、塗膜が固化する前なる必要
条件的な情報は得られるが、固化する前でも、乾燥の度
合いによっては塗膜の粘度が上昇し、十分な配向が得ら
れない場合がある。即ち、反射光量によるモニタリング
では不十分である。
【0008】従来技術 3は、配向時の塗膜乾燥度を塗膜
中の溶剤量で規制し、現象に即した発想に基づいてはい
るが、走行中の支持体における塗膜中の溶剤量を設定す
ることは困難であるにもかかわらず、その設定方法が不
明であり、具体性に乏しい。
【0009】本発明の課題は、最適化式により決定され
る具体的で明確な操作条件下で、高配向度、高出力の磁
気記録媒体を製造することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】磁気記録媒体の配向度
は、磁場による磁性粒子の配向と、磁場から解放される
ことによる磁性粒子の乱れとにより設定されるが、これ
らは塗膜中の溶剤量と不揮発成分量とのバランスに強く
依存する。従って、配向タイミングの最適化を図るに
は、配向時における、塗膜中の溶剤量と不揮発成分量の
重量比(溶剤重量比X)を規制する必要がある。ところ
が、配向時の溶剤重量の測定は困難であるため、本発明
では、操業因子(各操作因子、設備的因子等)から上述
の溶剤重量比Xを以下の如くの簡易な計算式により簡便
に求めることを可能とした。
【0011】即ち、請求項1の本発明は、塗布装置によ
り磁性粉を含む磁性塗料を支持体に塗布した後、該塗料
の磁性粉粒子を配向するとともに、該塗料を乾燥する磁
気記録媒体の製造方法において、溶剤量と乾燥条件、配
向器の位置等の関係が下記式を満たすようにしたもので
ある。 0.7 ≦X≦1.0
【0012】但し、
【数2】
【0013】W0 :塗布時溶剤量(kg/m2 ) Li :各区間(i)におけるウエブに沿った長さ(m ) La :区間入口から着目する配向器までウエブに沿った
長さ(m ) V :ライン・スピード(m/sec ) K :((フィルム走行による乾燥の場合)) 6.5×10-5 ((ノズル噴流乾燥方式の場合)) 1.0×10-3 n :((フィルム走行による乾燥の場合)) 0.50 ((ノズル噴流乾燥方式の場合)) 0.78 G :相当風速(m/sec ) ((ノズル噴流乾燥方式の場合))ノズル風速u(m/sec )
と開口比(着目する区間に存在するノズル・スリットの
幅(m )の総和を着目する区間のウエブに沿った長さ
(m )で除した数。但し、スリット幅とは、ウエブ走行
方向の長さである。)bとの積ub(m/sec ) ((フィルム走行による乾燥の場合))V(m/sec ) c0 :塗工時の各溶剤成分(j)のモル分率 P :各溶剤成分の、各区間の乾燥温度により決まる溶
剤蒸気圧(mmHg ) S :塗膜中不揮発成分量(kg/m2 ) a :着目する配向器の存在する区間 i :区間 j :溶剤種
【0014】また、請求項2の本発明は、請求項1に記
載の本発明において更に、前記塗布装置が支持体に複数
層をなすようにしたものである。
【0015】尚、区間とは、塗布されたウエブが走行す
る領域を長さ方向に区切って番号を付したもので、塗布
装置から乾燥炉までをi= 0番目の区間とし、以下温度
又は風速の少なくとも一方が独立している乾燥炉の個々
の部屋を1つの区間とする。部屋と部屋との間に乾燥炉
の部屋でない領域があるときにも温度又は風速の少なく
とも一方が独立している部分毎に1つの区間とする。こ
のようにして定めた区間に塗布装置に近い側よりi=1、
2 …と連続した番号を付していくものとする。
【0016】
【発明の実施の形態】図1は磁気記録媒体製造装置を示
す模式図、図2は塗布装置を示す模式図、図3は乾燥炉
を示す模式図、図4は塗工室及び乾燥炉における溶剤量
変化を示す模式図、図5は実施例1の配向時の溶剤重量
比Xと配向度Sqの関係を示すグラフ、図6は実施例2
の配向時の溶剤重量比Xと配向度Sqの関係を示すグラ
フ、図7は実施例3の配向時の溶剤重量比Xと配向度S
qの関係を示すグラフ、図8は配向器の設置位置を示す
模式図である。
【0017】(A) 磁気記録媒体製造装置 磁気記録媒体製造装置10は、図1に示す如く、巻出し
部11、巻取り部12、塗布装置13、乾燥炉14、配
向器15を有している。支持体1(プラスチック、紙、
布或いは金属等の可撓性シート又はウエブ)は、巻出し
部11から巻取り部12に連続的に走行する過程で、塗
布装置13により磁性紛を含む磁性塗料を塗布された
後、乾燥炉14内に設置されている 1個もしくは複数個
の配向器15により塗料中の磁性粒子を配向せしめられ
るとともに、乾燥炉14により該塗料を乾燥せしめられ
る。
【0018】塗布装置13は広く一般のものを採用でき
る。塗布装置13としては、例えばエクストルージョン
型ダイ21を用いることができる。ダイ21としては、
(a)図2(A)に示す如く、 1個の塗料吐出スロット2
2から吐出せしめられる塗料を支持体1に乾燥塗布する
もの、(b) 図2(B)に示す如く、 2個以上の塗料吐出
スロット22A、22B…から吐出せしめられて複数層
をなす塗料を支持体1に重層塗布するもののいずれを採
用することもできる。
【0019】乾燥炉14は広く一般の乾燥炉を採用でき
る。乾燥炉14としては、例えば噴流ノズル31を備え
たノズル噴流乾燥方式を採用できる。図1の乾燥炉14
は、全体を1ゾーン〜3ゾーンの3区間に分割され、各
区間の長さ(L1 、L2 、L3 )、各区間でのノズル風
速(u)が適宜設定される。尚、着目する区間に存在す
るノズル・スリット幅(m )の総和
【0020】
【数3】 を、着目する区間のウエブに沿った長さL(m )で除し
た数を、開口比bとする(図3)。
【0021】
【数4】 但し、スリット幅とは、ウエブ走行方向の長さである。
また、ノズル 1本にスリットが複数本ある場合は、ノズ
ル体の全てのスリット幅の総和をとる。
【0022】配向器15は広く一般の配向器を採用でき
る。配向器15は、乾燥炉14内の適宜の位置、即ち選
択されたいずれかのゾーン内のいずれかの位置に設置さ
れる。
【0023】(B) 配向時の溶剤重量比と配向度 磁気記録媒体製造装置10の操業条件を変更して調査し
た結果、乾燥炉14の例えばゾーン1、2において乾燥
が促進され、ゾーン2内の配向器15(着目する配向器
15C)の位置において、溶剤量と不揮発成分量の重量
比(溶剤重量比X)が、X<0.7 である場合、当該配向
器15の位置における塗膜粘度が高いため、当該配向器
15による十分な配向が得られない。また、ゾーン1、
2において乾燥が促進されず、ゾーン2内の配向器15
の位置において溶剤流量比Xが、X>1.0 である場合
は、当該配向器15の位置において十分な配向は得られ
るが、溶剤重量比Xが大きいため、当該配向器15を通
過した後、ゾーン3以降において塗膜の流動性が大き
く、一度配向した磁性粒子の乱れが大きく、得られる塗
膜の配向度は十分ではない。
【0024】これに対し、溶剤重量比Xが、0.7 ≦X≦
1.0 の場合には、ゾーン2内の配向器15において十分
な配向が得られ、当該配向器15を通過した後、ゾーン
3において、配向した磁性粒子のある程度の乱れは生じ
るが、当該配向器15の通過後の溶剤重量比Xが小さい
ために、その磁性粒子の乱れは最小限に抑えられ、結果
として十分高い配向度の塗膜が得られる。
【0025】乾燥炉14内の各位置における溶剤重量比
Xに関しては、塗布時溶剤量、溶剤の組成、ライン・ス
ピード(支持体1の走行速度)、乾燥温度、熱風風速、
配向器の位置等、各操作因子、設備的因子が寄与する。
【0026】(C) 配向器の位置 そして、高い配向度の塗膜を得るに必要な配向器設置位
置条件としては、上述の0.7 ≦X≦1.0 を満たす位置に
少なくとも1台の配向器15を設置してあることである
(0.7 ≦X≦1.0 の範囲内に、上記少なくとも1台の配
向器15以外の配向器15を併せ設置すると、場合によ
り更に配向度が向上することもある。)。例えば、ゾー
ン2の配向器15Cが0.7 ≦X≦1.0 を満たす適正範囲
内の位置に設置されているものとするとき、磁気記録媒
体製造装置10は上記適正範囲内外に他の配向器15
A、15Bを併せ設置するものであっても良い。
【0027】(D) 溶剤重量比Xの算定 着目する配向器における、溶剤重量比Xは、具体的には
以下のように規定される。
【0028】着目する配向器の存在する乾燥ゾーンをa
番目の区間(ゾーンa)とする。塗布時の溶剤量W0
(kg/m2 )から、塗布装置が設置されている塗工室にお
ける溶剤蒸発量ΔW0 (kg/m2 )、乾燥ゾーン1、2、
…a−1における溶剤蒸発量ΔW1 、ΔW2 、…、ΔW
a-1 (kg/m2 )、及び乾燥ゾーンaにおいて、ゾーン入
口から着目する配向器までに蒸発する溶剤量ΔWa (kg
/m2 )を差し引いた溶剤量が、着目する配向器において
残存する溶剤量であるから、次式によりXが求められ
る。
【0029】
【数5】
【0030】但し、 W0 :塗布時塗膜中溶剤量(kg/m2 ) ΔWi :乾燥ゾーンなど区間iにおける溶剤蒸発量
(kg/m2 ) ΔW0 :塗工室における溶剤蒸発量(kg/m2 ) ΔWa :着目する配向器の存在する配向ゾーンにおい
て、ゾーン入口から着目する配向器までに蒸発する溶剤
量(kg/m2 ) S :塗膜中不揮発成分量(kg/m2
【0031】そして、塗工室〜乾燥炉の各区間で蒸発し
た溶剤量ΔW0 、ΔW1 、ΔW2 、…、ΔWa (kg/m
2 )は、乾燥速度R(kg/(m2 sec) )と、各区間におけ
る通過時間T(sec )の積、RTであり、T(sec )
は、各区間におけるウエブに沿った長さL(m )をライ
ン・スピードV(m/sec )で除して得られるから、ΔW
(kg/m2 )は次式により求められる。
【0032】
【数6】
【0033】但し、 ΔW :各区間における溶剤蒸発量(kg/m2 ) R :各区間における乾燥速度(kg/(m2sec)) L :各区間におけるウエブに沿った長さ(m) V :ライン・スピード(m/sec )
【0034】ところで乾燥速度Rは、次式に示すような
乾燥方程式と熱収支式を数値解析により解くことで求め
られる。
【0035】
【数7】
【0036】(ws,i :溶剤重量(kg/m2 );θ:時間
(sec) ;ki :乾燥速度定数;ri:モル分率;Hi
湿度(kg/kg ))
【0037】
【数8】
【0038】(Tf :塗膜温度(K);θ:時間(sec) ;
a :熱風温度(K);h:伝熱係数(J/sKm2); λ:蒸発
潜熱(J/kg);ki :境膜物質移動定数(kg/sm2);ri
モル分率;Hi :湿度(kg/kg );Cs :溶剤比熱(J/k
gK) ;ws :溶剤重量(kg/m2) ;cs :溶剤比熱(J/kg
K) ;ws :溶剤重量(kg/m2) ;cs :溶剤比熱(J/kgK)
;ws :溶剤重量(kg/m2) )
【0039】然るに、乾燥速度Rを求めるために上述の
乾燥方程式と熱収支式の連立方程式を解くことは容易で
ないことから、本発明では、乾燥速度Rを多数の実験に
裏付けられた次の近似式により簡易化した。
【0040】 R=KGnT 0.5 …(3)
【0041】但し、 K :((フィルム走行による乾燥の場合)) 6.5×10-5 ((ノズル噴流乾燥方式の場合)) 1.0×10-3 n :((フィルム走行による乾燥の場合)) 0.50 ((ノズル噴流乾燥方式の場合)) 0.78 G :相当風速(m/sec ) ((ノズル噴流乾燥方式の場合))ノズル風速u(m/sec )
と開口比(着目する区間に存在するノズル・スリットの
幅(m )の総和を着目する区間のウエブに沿った長さ
(m )で除した数。但し、スリット幅とは、ウエブ走行
方向の長さである。)bとの積ub(m/sec ) ((フィルム走行による乾燥))V(m/sec ) PT :溶剤蒸気圧(全圧)(mmHg)
【0042】溶剤蒸気圧PT (mmHg) は、各溶剤成分の
モル分率c、各溶剤成分の各区間における乾燥温度によ
り決まる蒸気圧P(mmHg) の積cPを、各溶剤成分につ
いてとった総和である。実際は、蒸気圧の高い溶剤成分
から蒸発するため、塗膜の乾燥に伴い、溶剤組成が変化
するので、各区間毎にモル分率cは変化するが、簡易化
のため、全ての区間について、塗布時のモル分率c0
近似した。従って、溶剤蒸気圧の全圧PT は、次式で求
められる。
【0043】
【数9】
【0044】但し、 PT :溶剤蒸気圧(全圧)(mmHg) c0 :各溶剤成分の塗布時のモル分率 P :各溶剤成分の各区間において、乾燥温度により決
まる蒸気圧(mmHg)
【0045】従って、前述のXの式に、上記式のΔW、
上記式のR、及び上記式のPtwを代入すると、下記式が
導き出される。
【0046】
【数10】
【0047】重層塗膜の場合は、各層について、各溶剤
成分の重量和をとって、上述の式に適用する。
【0048】尚、前述のK、n、Gにおいて、((フィル
ム走行による乾燥の場合))とは塗工室区間等のフィルム
走行による乾燥が支配的な乾燥過程を指し、((ノズル噴
流乾燥方式の場合))とは乾燥炉の各ゾーンにおけるノズ
ル噴流による乾燥方式が支配的な乾燥過程を指す。走行
による乾燥方式と、ノズル噴流による乾燥方式のいずれ
が支配的かは、KGn を走行による乾燥方式、或いはノ
ズル噴流による乾燥方式であると仮定して各々求めて、
その小さくないほうによることとする。従って、同じ設
備で同じ位置であっても、風速やラインスピード等の操
作条件が異なれば異なった乾燥方式が支配的となる。塗
工室、乾燥炉の各ゾーンでのR、ΔWは図4の如くであ
る。
【0049】
【実施例】
(実施例1)表1の塗料、塗工条件で単層塗布し、表2
の乾燥条件で乾燥した。着目する配向器として、乾燥炉
における1ゾーンのLa=2.9mに配向器を設置した。乾
燥炉のノズル風速uを 5.7〜 14.9m/sに変化させ、各風
速uにおける溶剤重量比Xを計算するとともに、乾燥完
了後の配向度Sqを測定し、表3、図5の結果を得た。
【0050】
【表1】
【0051】
【表2】
【0052】
【表3】
【0053】(実施例2)表1の塗料、塗工条件で単層
塗布し、表2の乾燥条件で乾燥した。着目する配向器と
して、乾燥炉における1ゾーンのLa=1.5mに配向器を
設置した。乾燥炉のノズル風速uを 0〜 29m/sに変化さ
せ、各風速uにおける配向時の溶剤重量比Xを計算する
とともに、乾燥完了後の配向度Sqを測定し、表3、図
6の結果を得た。
【0054】(実施例3)表1の塗料、塗工条件で2層
塗布し、表2の乾燥条件で乾燥した。着目する配向器と
して、乾燥炉における1ゾーンのLa=1.5mに配向器を
設置した。乾燥炉のノズル風速uを 0〜 28.7m/sに変化
させ、各風速uにおける配向時の溶剤重量比Xを計算す
るとともに、乾燥完了後の配向度Sqを測定し、表3、
図7の結果を得た。
【0055】実施例1〜3の表3及び図5、6、7のグ
ラフに記載した、配向時の溶剤重量比Xと配向度Sqと
の関係をみると、0.7 ≦X≦1.0 、より好適には0.75≦
X≦1.0 とすることにより、良好な配向度の塗膜を得る
ことができることが認められる。
【0056】(最適式により求められる範囲の配向器の
影響)最適式により求められる範囲内に配向器Aを設置
したときの配向度Sqの結果を表4の条件IIに示す。最
適式により求められる範囲内より上流側に更に配向器B
を設置したときの配向度Sqの結果を表4の条件I に示
す。最適式により求められる範囲内より下流側に更に配
向器Bを設置したときの配向度Sqの結果を表4の条件
III に示す。また、最適式により求められる範囲内に配
向器がなかった場合を表4の条件IV、V に示す。以上、
実験条件は実施例1〜3と同様である。また、上記各条
件I 〜V における配向器の設置位置を図8に示す。
【0057】表4から、本発明の範囲外に配向器があっ
ても良く、条件IIに対しては、条件I 及び条件III はい
ずれも配向度Sqが高かった。但し、条件IV、V に比
べ、条件I 、II、III の方が顕著に高く、少なくとも本
発明の範囲内に配向器が存在する必要があることがわか
る。
【0058】
【表4】
【0059】尚、実施例1〜3における溶剤組成(ME
K、トルエン、アノン)の分子量、各温度における蒸気
圧をそれぞれ表5、表6に示した。
【0060】
【表5】
【0061】
【表6】
【0062】即ち、本発明の磁気記録媒体の配向・乾燥
方法は、配向のメカニズムに基づき、配向時における溶
剤重量と不揮発成分の重量のバランスと、配向特性との
相関から条件を規定しているので、配向度が良好とな
り、また、設備の設計・操作条件を具体化できるように
式を定めたので、高出力の磁気記録媒体を得ることがで
きる。
【0063】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、具体的で
明確な操作条件下で、高配向度、高出力の磁気記録媒体
を製造することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は磁気記録媒体製造装置を示す模式図であ
る。
【図2】図2は塗布装置を示す模式図である。
【図3】図3は乾燥炉を示す模式図である。
【図4】図4は塗工室及び乾燥炉における溶剤量変化を
示す模式図である。
【図5】図5は実施例1の配向時の溶剤重量比Xと配向
度Sqの関係を示すグラフである。
【図6】図6は実施例2の配向時の溶剤重量比Xと配向
度Sqの関係を示すグラフである。
【図7】図7は実施例3の配向時の溶剤重量比Xと配向
度Sqの関係を示すグラフである。
【図8】図8は配向器の設置位置を示す模式図である。
【符号の説明】
1 支持体 10 磁気記録媒体製造装置 13 塗布装置 14 乾燥炉 15 配向器
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) G11B 5/845 B05D 3/00 B05D 5/12 G11B 5/848

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 塗布装置により磁性粉を含む磁性塗料を
    支持体に塗布した後、該塗料の磁性粉粒子を配向すると
    ともに、該塗料を乾燥する磁気記録媒体の製造方法にお
    いて、 溶剤量と乾燥条件、配向器の位置等の関係が下記式の条
    件を満足するようにしたことを特徴とする磁気記録媒体
    の製造方法。 0.7 ≦X≦1.0 但し、 【数1】 0 :塗布時溶剤量(kg/m2 ) Li :各区間(i)におけるウエブに沿った長さ(m
    ) La :区間入口から着目する配向器までウエブに沿った
    長さ(m ) V :ライン・スピード(m/sec ) K :((フィルム走行による乾燥の場合)) 6.5×10-5 ((ノズル噴流乾燥方式の場合)) 1.0×10-3 n :((フィルム走行による乾燥の場合)) 0.50 ((ノズル噴流乾燥方式の場合)) 0.78 G :相当風速(m/sec ) ((ノズル噴流乾燥方式の場合))ノズル風速u(m/sec )
    と開口比(着目する区間に存在するノズル・スリットの
    幅(m )の総和を着目する区間のウエブに沿った長さ
    (m )で除した数。但し、スリット幅とは、ウエブ走行
    方向の長さである。)bとの積ub(m/sec ) ((フィルム走行による乾燥の場合))V(m/sec ) c0 :塗工時の各溶剤成分(j)のモル分率 P :各溶剤成分の、各区間の乾燥温度により決まる溶
    剤蒸気圧(mmHg ) S :塗膜中不揮発成分量(kg/m2 ) a :着目する配向器の存在する区間 i :区間 j :溶剤種
  2. 【請求項2】 前記塗布装置が支持体に複数層をなす塗
    料を重層塗布する請求項1記載の磁気記録媒体の製造方
    法。
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