JP2952320B2 - 強化パターン模様付裏蓋を有する貴金属時計ケースの製造方法 - Google Patents
強化パターン模様付裏蓋を有する貴金属時計ケースの製造方法Info
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- JP2952320B2 JP2952320B2 JP17252195A JP17252195A JP2952320B2 JP 2952320 B2 JP2952320 B2 JP 2952320B2 JP 17252195 A JP17252195 A JP 17252195A JP 17252195 A JP17252195 A JP 17252195A JP 2952320 B2 JP2952320 B2 JP 2952320B2
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- Japan
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- pattern
- watch case
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- Electroplating Methods And Accessories (AREA)
- ing And Chemical Polishing (AREA)
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は主に貴金属を用いた時計
ケースに関する。
ケースに関する。
【0002】
【従来の技術】従来、図4および図5に示すように、貴
金属等の素材で時計ケースを製造する場合、多くは鍛造
による成形加工が施される。同時に裏蓋については、ブ
ランクから切削加工により成形される場合と薄板を用い
た所謂絞り加工による成形を施す場合があるが、どちら
の場合も裏蓋強度の面から、あまり板厚みを薄くするこ
とは出来なかった。
金属等の素材で時計ケースを製造する場合、多くは鍛造
による成形加工が施される。同時に裏蓋については、ブ
ランクから切削加工により成形される場合と薄板を用い
た所謂絞り加工による成形を施す場合があるが、どちら
の場合も裏蓋強度の面から、あまり板厚みを薄くするこ
とは出来なかった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】この薄板絞り成形は、
鍛造式よりは材料ロスが少ないのであるが、強度保持
上、最低厚みで40/100mm必要であり、それより厚
みを薄くすることは不可能であった。省資源の見地か
ら、またユーザーに廉い商品を提供する立場から、貴金
属の付け目低減は課題である。また、裏蓋厚みは即時計
体の総厚みに効いてくるので、総厚みを薄くするために
裏蓋厚みをより薄くすることも課題であった。そこで、
本発明の目的は、かかる課題を解決するために材料ロス
が極端に少なく、厚みが35/100mm以下でも強度が
保持可能な貴金属時計ケースを提供することである。
鍛造式よりは材料ロスが少ないのであるが、強度保持
上、最低厚みで40/100mm必要であり、それより厚
みを薄くすることは不可能であった。省資源の見地か
ら、またユーザーに廉い商品を提供する立場から、貴金
属の付け目低減は課題である。また、裏蓋厚みは即時計
体の総厚みに効いてくるので、総厚みを薄くするために
裏蓋厚みをより薄くすることも課題であった。そこで、
本発明の目的は、かかる課題を解決するために材料ロス
が極端に少なく、厚みが35/100mm以下でも強度が
保持可能な貴金属時計ケースを提供することである。
【0004】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明に係わる腕時計側において、あらかじめ、強
化パターンを意識したサライ加工を施した裏蓋母材を用
いてエレクトロフォーミング成形を行い、強化パターン
付裏蓋を得て対処するものである。このようにして得た
貴金属時計ケースは実際は薄肉でも、強度的に対応する
ことが可能であり、強化パターンをデザインすることに
より、バリエーションも広がり、より付加価値の高い貴
金属時計を提供するものである。
に、本発明に係わる腕時計側において、あらかじめ、強
化パターンを意識したサライ加工を施した裏蓋母材を用
いてエレクトロフォーミング成形を行い、強化パターン
付裏蓋を得て対処するものである。このようにして得た
貴金属時計ケースは実際は薄肉でも、強度的に対応する
ことが可能であり、強化パターンをデザインすることに
より、バリエーションも広がり、より付加価値の高い貴
金属時計を提供するものである。
【0005】
【実施例】以下に図を用いて本発明による強化パターン
模様付裏蓋の成形方法について述べる。まず、 Ns 材な
どの母材段階で時計裏蓋外面部にあらかじめ強化パター
ンを意識したサライ加工を施しておく。図2は成形され
た時計裏蓋母材外面部にサライ加工部1を模様のように
施したことを示すものである。サライ加工部1を強化パ
ターンとする。この時のサライ深さは5/100mm以上
は必要である。図3は図2の実施例の時計裏蓋の断面図
であり、時計裏蓋外面部にサライ加工部1を有する。裏
蓋内面部にはあらかじめマスキング剤2を塗布し、電気
的に不活性処理をしておく。しかるのち、厚みが150
〜350μになるように条件設定してエレクトロフォー
ミング成形を施す。裏蓋内面部はマスキング効果により
析出膜がないので、この部分が酸処理などによる母材3
の溶解時に開口部になる。このような工程を経てできた
裏蓋は図1のように、凸部1a,凹部1bを形成し、厚
み方向に何本も柱を設けたようになり全体が強度アップ
する。図1の裏蓋は析出金の特徴ともいうべき高硬度
(Hv220)であるが、本発明の強化パターンを設けたこと
により、さらに強度アップする。また、パターンをデザ
イン化することより時計の付加価値を上げることにな
る。このような裏蓋模様は腕時計だけでなく、高級な提
げ時計などに応用しても有効である。
模様付裏蓋の成形方法について述べる。まず、 Ns 材な
どの母材段階で時計裏蓋外面部にあらかじめ強化パター
ンを意識したサライ加工を施しておく。図2は成形され
た時計裏蓋母材外面部にサライ加工部1を模様のように
施したことを示すものである。サライ加工部1を強化パ
ターンとする。この時のサライ深さは5/100mm以上
は必要である。図3は図2の実施例の時計裏蓋の断面図
であり、時計裏蓋外面部にサライ加工部1を有する。裏
蓋内面部にはあらかじめマスキング剤2を塗布し、電気
的に不活性処理をしておく。しかるのち、厚みが150
〜350μになるように条件設定してエレクトロフォー
ミング成形を施す。裏蓋内面部はマスキング効果により
析出膜がないので、この部分が酸処理などによる母材3
の溶解時に開口部になる。このような工程を経てできた
裏蓋は図1のように、凸部1a,凹部1bを形成し、厚
み方向に何本も柱を設けたようになり全体が強度アップ
する。図1の裏蓋は析出金の特徴ともいうべき高硬度
(Hv220)であるが、本発明の強化パターンを設けたこと
により、さらに強度アップする。また、パターンをデザ
イン化することより時計の付加価値を上げることにな
る。このような裏蓋模様は腕時計だけでなく、高級な提
げ時計などに応用しても有効である。
【0006】
【発明の効果】このように、時計ケースにエレクトロフ
ォーミング加工を施す際、本発明のように複数のサライ
加工部をパターン化して構成し凹凸のある析出膜を設け
て裏蓋とすることにより、腕時計としての基本品質であ
る落下衝撃性、防水性等のキープが可能になる。また析
出膜からなる薄い裏蓋は、時計の薄型化にも寄与する。
さらに、必要量の貴金属を有効に析出させ、所謂材料ロ
スが極端に少なく加工する事が出来るので貴金属のよう
な希少金属の省資源に役立てる事が出来る。パターンを
裏蓋の模様としてデザイン化すれば、裏蓋の強度をUP
した強化パターン模様付き裏蓋となり、以上のような多
くのメリットを有する時計ケースを提供することができ
る。
ォーミング加工を施す際、本発明のように複数のサライ
加工部をパターン化して構成し凹凸のある析出膜を設け
て裏蓋とすることにより、腕時計としての基本品質であ
る落下衝撃性、防水性等のキープが可能になる。また析
出膜からなる薄い裏蓋は、時計の薄型化にも寄与する。
さらに、必要量の貴金属を有効に析出させ、所謂材料ロ
スが極端に少なく加工する事が出来るので貴金属のよう
な希少金属の省資源に役立てる事が出来る。パターンを
裏蓋の模様としてデザイン化すれば、裏蓋の強度をUP
した強化パターン模様付き裏蓋となり、以上のような多
くのメリットを有する時計ケースを提供することができ
る。
【図1】本発明の一実施例を示す強化パターン模様付き
時計ケース裏蓋の要部断面図である。
時計ケース裏蓋の要部断面図である。
【図2】本発明の一実施例を示す母材にパターンを設け
た時計ケース裏蓋の要部平面図である。
た時計ケース裏蓋の要部平面図である。
【図3】図2の時計ケース裏蓋の要部断面図である。
【図4】従来の代表的な貴金属腕時計の裏蓋部の要部平
面図である。
面図である。
【図5】従来の時計ケース裏蓋の要部断面図である。
1 サライ加工部 1a 凸部 1b 凹部 2 マスキング剤 3 母材 4 析出膜 5 中空部 10 裏蓋
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭56−58974(JP,A) 特開 昭56−58971(JP,A) 特開 昭51−129825(JP,A) 特開 昭60−166884(JP,A) 特開 昭57−64421(JP,A) 実開 昭59−47889(JP,U) 実開 平1−91284(JP,U) 登録実用新案3009044(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) G04B 37/22 G04B 45/00
Claims (1)
- 【請求項1】 エレクトロフオーミング成形により得る
貴金属時計ケースにおいて、時計ケースの母材の裏蓋平
面部に深さ5/100mm以上の立体模様の相互に凹凸の
あるパターンを複数のサライ部にて形成させ、その後エ
レクトロフオーミング法にて析出膜を形成し、母材を溶
解して得る強化パターン模様付裏蓋を有する貴金属時計
ケースの製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP17252195A JP2952320B2 (ja) | 1995-07-07 | 1995-07-07 | 強化パターン模様付裏蓋を有する貴金属時計ケースの製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP17252195A JP2952320B2 (ja) | 1995-07-07 | 1995-07-07 | 強化パターン模様付裏蓋を有する貴金属時計ケースの製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0921890A JPH0921890A (ja) | 1997-01-21 |
JP2952320B2 true JP2952320B2 (ja) | 1999-09-27 |
Family
ID=15943492
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP17252195A Expired - Fee Related JP2952320B2 (ja) | 1995-07-07 | 1995-07-07 | 強化パターン模様付裏蓋を有する貴金属時計ケースの製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2952320B2 (ja) |
-
1995
- 1995-07-07 JP JP17252195A patent/JP2952320B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0921890A (ja) | 1997-01-21 |
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Legal Events
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