JP2951655B2 - ライトドライバ回路 - Google Patents

ライトドライバ回路

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JP2951655B2
JP2951655B2 JP26294598A JP26294598A JP2951655B2 JP 2951655 B2 JP2951655 B2 JP 2951655B2 JP 26294598 A JP26294598 A JP 26294598A JP 26294598 A JP26294598 A JP 26294598A JP 2951655 B2 JP2951655 B2 JP 2951655B2
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公治 須志原
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、インダクタンス
成分をもつ磁気ヘッドを用いてデジタル信号を磁気記録
媒体に記録するライトドライバ回路に関するものであ
り、例えば磁気ディスク装置等に内蔵される。
【0002】
【従来の技術】従来のライトドライバ回路について、図
9を用いて説明する。このライトドライバ回路は、図9
に示すように、電源入力端子(Vcc)にNPNトラン
ジスタQ21,Q22のコレクタを接続し、NPNトラ
ンジスタQ21のエミッタにNPNトランジスタQ23
のコレクタを接続し、NPNトランジスタQ22のエミ
ッタにNPNトランジスタQ24のコレクタを接続し、
NPNトランジスタQ23,Q24のエミッタどうしを
接続し、NPNトランジスタQ23,Q24のエミッタ
とグラウンド端子との間に電流源I1を接続している。
【0003】また、NPNトランジスタQ21のコレク
タ・ベース間に抵抗R25を接続し、NPNトランジス
タQ22のコレクタ・ベース間に抵抗R26を接続し、
NPNトランジスタQ21のベースにNPNトランジス
タQ25のコレクタを接続し、NPNトランジスタQ2
2のベースにNPNトランジスタQ26のコレクタを接
続し、NPNトランジスタQ25,Q26のエミッタど
うしを接続し、NPNトランジスタQ25,Q26のエ
ミッタとグラウンド端子との間に電流源I2を接続して
いる。
【0004】そして、NPNトランジスタQ23,Q2
5のベースどうしを接続し、このNPNトランジスタQ
23,Q25のベースに書き込み信号の入力端子WDを
設け、NPNトランジスタQ24,Q26のベースを共
通に接続し、このNPNトランジスタQ24,Q26の
ベースに書き込み信号の入力端子WDBを設けている。
【0005】このライトドライバ回路は、NPNトラン
ジスタQ21,Q23の接続点に磁気ヘッドHDの一方
の端子Xが接続され、NPNトランジスタQ22,Q2
4の接続点に磁気ヘッドHDの他方の端子Yが接続され
る。以上のような構成のライトドライバ回路において
は、入力端子WD,WDBに互いに逆相である書き込み
信号が入力される。例えば、入力端子WDにハイレベル
(H)の書き込み信号が入力され、入力端子WDBにロ
ウレベル(L)の書き込み信号が入力された場合には、
NPNトランジスタQ21,Q24がオフとなり、NP
NトランジスタQ22,Q23がオンとなり、磁気ヘッ
ドHDに端子Yから端子Xの方向に電流が流れる。ま
た、書き込み信号の状態が逆である場合には、NPNト
ランジスタQ21,Q24がオンとなり、NPNトラン
ジスタQ22,Q23がオフとなり、磁気ヘッドHDに
端子Xから端子Yの方向に電流が流れる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
ライトドライバ回路では、磁気ヘッドHDがインダクタ
ンスを持つことに起因して、以下に述べるような欠点が
存在する。すなわち、磁気ヘッドHDに流れる電流を反
転させる場合に、磁気ヘッドHDの両端に発生する逆起
電力は、次式(1)で表される。ただし、磁気ヘッドH
Dに流れる電流がi、磁気ヘッドHDの両端に発生する
逆起電力(ヘッド端子間電圧)がV、磁気ヘッドHDの
インダクタンスがL、tは時間である。
【0007】 V=L(di/dt) ・・・・ (1) この式(1)の関係から、磁気ヘッドHDに流れる電流
が反転するのに要する時間は、磁気ヘッドHDのインダ
クタンスLおよび磁気ヘッドHDに流れる電流にそれぞ
れ比例し、逆起電力Vに反比例する。よって、逆起電力
Vが大きいほど、磁気ヘッドHDに流れる電流が反転す
る時間は短い。これは、磁気ヘッドHDのインダクタン
スLに蓄積されたエネルギーが、逆起電力のレベルと時
間の積に応じて放出されるからである。
【0008】ここで、例えば入力端子WDにLレベルの
書き込み信号が入力され、入力端子WDBにHレベルの
書き込み信号が入力されている状態から、入力端子WD
にHレベルの書き込み信号が入力され、入力端子WDB
にLレベルの書き込み信号が入力される状態に書き込み
信号の状態が反転し、磁気ヘッドHDに流れる書き込み
電流の向きが端子Xから端子Yへの向きから、端子Yか
ら端子Xへの向きに反転する過渡期間の動作について説
明する。
【0009】このライトドライバ回路においては、書き
込み信号の状態が反転し、入力端子WDにHレベルの書
き込み信号が、入力端子WDBにLレベルの書き込み信
号がそれぞれ入力されると、NPNトランジスタQ25
がオンとなって抵抗R25に電流源I2の電流が流れ、
これによってNPNトランジスタQ21のベース電位
が、電源電圧から抵抗R25と電流源I2とによる電圧
降下分低くなる。このとき、NPNトランジスタQ21
は完全なオフ状態ではないため、つまりオン状態のまま
であるため、磁気ヘッドHDの端子Xの電圧Vxは、N
PNトランジスタQ21のベース電位から、NPNトラ
ンジスタQ21のベース・エミッタ間電圧Vbeだけ低
下したものとなる。
【0010】一方、NPNトランジスタQ26がオフと
なることで、NPNトランジスタQ22のベース電位が
電源電圧にプルアップされ、NPNトランジスタQ22
がオンとなる。そのため、磁気ヘッドHDの端子Yの電
圧Vyは、電源電圧から、NPNトランジスタQ22の
ベース・エミッタ間電圧Vbeだけ低下したものとな
る。
【0011】以上のことから、磁気ヘッドHDの両端子
X,Y間の電圧差は、電源電圧をVccとすると、次式
(2)で表されることになる。 |Vy−Vx|=|(Vcc−Vbe)−(Vcc−I2・R25−Vbe)| = I2・R25 ・・・・(2) このことは、磁気ヘッドHDに流れる電流の反転方向が
逆の場合でも同様であり、その時の磁気ヘッドHDの両
端子X,Yの電圧差は、次式(3)で表されることにな
る。 |Vy−Vx|=|(Vcc−I2・R26−Vbe)−(Vcc−Vbe)| =I2・R26 ・・・・(3) 以上述べたように、過渡期間における磁気ヘッドHDの
両端子X,Y間に生じる電圧差が、抵抗R25または抵
抗R26と電流源I2とによって決定されるため、磁気
ヘッドHDによる逆起電力は、磁気ヘッドHDの両端子
X,Y間に生じる電圧差によって制限されることにな
る。
【0012】磁気ヘッドHDに流れる電流を高速に反転
させるには、磁気ヘッドHDの両端子X,Y間の電圧差
を大きくし、磁気ヘッドHDによる逆起電力が制限を受
けないようにすることが必要である。そのためには、抵
抗R25およびR26の抵抗値は大きくせずに、電流源
I2の電流を大きくすることで、磁気ヘッドHDの両端
の電圧差を大きくすることが好ましい。その理由は、抵
抗値の方を大きくすると、抵抗領域の面積が大きくな
り、高集積化ができないばかりでなく、抵抗領域による
寄生容量が無視できなくなり、電流反転を遅くさせる要
因となるからである。
【0013】つぎに、磁気ヘッドHDに流れる書き込み
電流が端子Xから端子Yの向きから端子Yから端子Xの
向きへの反転が終了した後の状態を考えてみる。このと
きも、入力端子WDにハイレベルの書き込み信号、入力
端子WDBにロウレベルの書き込み信号が継続して入力
されており、NPNトランジスタQ21,Q24がオ
フ、NPNトランジスタQ22,Q23がオンとなっ
て、磁気ヘッドHDに流れる書き込み電流の向きは端子
Yから端子Xの向きである。
【0014】このとき、磁気ヘッドHDの端子Yの電圧
Vyは、NPNトランジスタQ22のベース電位からN
PNトランジスタQ22のベース・エミッタ間電圧Vb
eだけ低下したものとなる。また、磁気ヘッドHDの端
子Xの電圧Vxは、端子Yの電圧Vyから磁気ヘッドH
Dに流れる書き込み電流と磁気ヘッドHDの抵抗成分に
よる電圧降下分だけ低下したものとなる。
【0015】磁気ヘッドHDに流れる書き込み電流I1
と磁気ヘッドHDの抵抗成分RHによる電圧降下は次式
(4)で表される。 |Vy−Vx|=I1・RH ・・・・(4) このことは、磁気ヘッドHDに流れる書き込み電流の反
転方向が逆の場合も同様である。つまり、磁気ヘッドH
Dに流れる書き込み電流I1の反転が終了した場合に
は、磁気ヘッドHDの両端の電圧差は、磁気ヘッドHD
に流れる書き込み電流I1と磁気ヘッドの抵抗成分RH
のみで決定され、抵抗R25および抵抗R26の電圧降
下は影響を及ぼさない。
【0016】以上のことから、磁気ヘッドHDに流れる
書き込み電流を高速に反転させるためには、電流源I2
に比較的大きな電流を流す必要があるが、磁気ヘッドH
Dに流れる書き込み電流の反転が終了した場合には、電
流源I2に流す比較的大きな電流は無駄になる。この発
明は、上記問題点を解決するものであり、その目的は、
消費電流を抑えることができ、しかも磁気ヘッドに流す
書き込み電流を高速に反転することができるライトドラ
イバ回路を提供することである。
【0017】
【課題を解決するための手段】請求項1記載のライトド
ライバ回路は、磁気ヘッドの両端に一対の出力端子が接
続されて書き込み信号の反転に応答して磁気ヘッドに流
れる書き込み電流の方向を反転させる反転切替回路と、
書き込み信号が反転してから磁気ヘッドの書き込み電流
が反転するまでの期間中の磁気ヘッドの両端の電圧差
を、反転切替回路のみで生じる磁気ヘッドの両端の電圧
差よりさらに大きくすることにより、書き込み電流を高
速に反転させる高速反転手段とを備えている。
【0018】この構成によれば、書き込み信号の反転に
従って磁気ヘッドの書き込み電流が反転する期間中の磁
気ヘッドの両端の電圧差が大きくなるため、書き込み電
流の反転の際の磁気ヘッドの逆起電力を大きくすること
ができ、したがって磁気ヘッドに蓄積されたエネルギー
を高速に放出させることが可能となり、磁気ヘッドに流
す書き込み電流を高速に反転させることができるととも
に、書き込み電流の反転が終了した後は、高速反転手段
の動作が終了して定常状態になるので、消費電流を抑え
ることができる。
【0019】請求項2記載のライトドライバ回路は、請
求項1記載のライトドライバ回路において、反転切替回
路が以下のように構成されている。すなわち、この反転
切り替え回路は、電源入力端子とグラウンド端子の間に
順方向に直列に接続された第1の電源側トランジスタお
よび第1のグラウンド側トランジスタと、電源入力端子
とグラウンド端子の間に順方向に直列に接続された第2
の電源側トランジスタおよび第2のグラウンド側トラン
ジスタと、第1の電源側トランジスタのベースに接続さ
れて書き込み信号に応答して第1の電源側トランジスタ
を制御する第1のスイッチ手段と、第2の電源側トラン
ジスタのベースに接続されて書き込み信号に応答して第
2の電源側トランジスタを制御する第2のスイッチ手段
と、第1のグラウンド側トランジスタのベースに接続さ
れて書き込み信号に応答して第1のグラウンド側トラン
ジスタを制御する第3のスイッチ手段と、第2のグラウ
ンド側トランジスタのベースに接続されて書き込み信号
に応答して第2のグラウンド側トランジスタを制御する
第4のスイッチ手段とを有している。そして、第1の電
源側トランジスタおよび第1のグラウンド側トランジス
タの接続点と第2の電源側トランジスタおよび第2のグ
ラウンド側トランジスタの接続点との間に磁気ヘッドが
接続され、書き込み信号の反転に応答して第1および第
4のスイッチ手段の組と第2および第3のスイッチ手段
の組の動作が反転することにより、第1の電源側トラン
ジスタおよび第2のグラウンド側トランジスタの組と第
2の電源側トランジスタおよび第1のグラウンド側トラ
ンジスタの組の動作を反転させて磁気ヘッドに流れる書
き込み電流を反転させるようにしている。
【0020】この構成によれば、請求項1と同様に、磁
気ヘッドに流す書き込み電流を高速に反転させることが
できるとともに、消費電流を抑えることができる。請求
項3記載のライトドライバ回路は、請求項2記載のライ
トドライバ回路において、第1および第2の電源側トラ
ンジスタと第1および第2のグラウンド側トランジスタ
とがそれぞれNPNトランジスタからなり、第1のスイ
ッチ手段が電源入力端子と第1の電源側トランジスタの
ベースとの間に接続され、第2のスイッチ手段が電源入
力端子と第2の電源側トランジスタとの間に接続され、
第3のスイッチ手段が第1のグラウンド側トランジスタ
のベースとグラウンド端子との間に接続され、第4のス
イッチが第2のグラウンド側トランジスタのベースとグ
ラウンド端子との間に接続されている。
【0021】この構成によれば、請求項2と同様の作用
を有する。請求項4記載のライトドライバ回路は、請求
項3記載のライトドライバ回路において、第3のスイッ
チ手段が、第1のグラウンド側トランジスタのベースに
コレクタが接続されるとともにグラウンド端子にエミッ
タが接続された第1のNPNスイッチトランジスタを有
し、第4のスイッチ手段が、第2のグラウンド側トラン
ジスタのベースにコレクタが接続されるとともにグラウ
ンド端子にエミッタが接続された第2のNPNスイッチ
トランジスタを有している。そして、第1のNPNスイ
ッチトランジスタのベースとグラウンド端子との間に第
1のNPNスイッチトランジスタのベース電位を急速に
低下させる第7のスイッチ手段を設け、第2のNPNス
イッチトランジスタのベースとグラウンド端子との間に
第2のNPNスイッチトランジスタのベース電位を急速
に低下させる第8のスイッチ手段を設けている。
【0022】この構成によれば、請求項3と同様の作用
を有する他、第3および第4のスイッチ手段を構成する
第1および第2のNPNスイッチトランジスタのベース
電位を第7および第8のスイッチ手段で急速に低下させ
るようにしているので、第1および第2のグラウンド側
トランジスタに急速に電流を流し始めることができ、し
たがって磁気ヘッドの書き込み電流の反転をいっそう速
く行うことができる。
【0023】請求項5記載のライトドライバ回路は、請
求項1記載のライトドライバ回路において、反転切替回
路と高速反転手段が以下のように構成されている。すな
わち、反転切替回路は、電源入力端子とグラウンド端子
の間に順方向に直列に接続された第1の電源側トランジ
スタおよび第1のグラウンド側トランジスタと、電源入
力端子とグラウンド端子の間に順方向に直列に接続され
た第2の電源側トランジスタおよび第2のグラウンド側
トランジスタと、第1の電源側トランジスタのベースに
接続されて書き込み信号に応答して第1の電源側トラン
ジスタを制御する第1のスイッチ手段と、第2の電源側
トランジスタのベースに接続されて書き込み信号に応答
して第2の電源側トランジスタを制御する第2のスイッ
チ手段と、第1のグラウンド側トランジスタのベースに
接続されて書き込み信号に応答して第1のグラウンド側
トランジスタを制御する第3のスイッチ手段と、第2の
グラウンド側トランジスタのベースに接続されて書き込
み信号に応答して第2のグラウンド側トランジスタを制
御する第4のスイッチ手段とを有している。そして、第
1の電源側トランジスタおよび第1のグラウンド側トラ
ンジスタの接続点と第2の電源側トランジスタおよび第
2のグラウンド側トランジスタの接続点との間に磁気ヘ
ッドが接続され、書き込み信号の反転に応答して第1お
よび第4のスイッチ手段の組と第2および第3のスイッ
チ手段の組の動作が反転することにより、第1の電源側
トランジスタおよび第2のグラウンド側トランジスタの
組と第2の電源側トランジスタおよび第1のグラウンド
側トランジスタの組の動作を反転させて磁気ヘッドに流
れる書き込み電流を反転させるようにしている。
【0024】また、高速反転手段は、第1および第2の
電源側トランジスタのベースに接続された第5および第
6のスイッチ手段からなり、第1および第2の電源側ト
ランジスタのうちの、書き込み信号の反転によってオフ
となる方の電源側トランジスタのベース電位を選択的に
グラウンド電位付近まで急速に低下させて、書き込み信
号の反転によってオフとなる方の電源側トランジスタと
この電源側トランジスタと直列接続されたグラウンド側
トランジスタとの接続点の電位を低下させることによ
り、磁気ヘッドの両端の電圧差を大きくするようにして
いる。
【0025】この構成によれば、第1および第2の電源
側トランジスタのうちの、書き込み信号の反転によって
オフとなる方の電源側トランジスタのベース電位を選択
的にグラウンド電位付近まで急速に低下させて、書き込
み信号の反転によってオフとなる方の電源側トランジス
タとこの電源側トランジスタと直列接続されたグラウン
ド側トランジスタとの接続点の電位を低下させることに
より、磁気ヘッドの両端の電圧差を大きくするようにし
ているので、請求項2と同様に、磁気ヘッドに流す書き
込み電流を高速に反転させることができるとともに、消
費電流を抑えることができる。
【0026】請求項6記載のライトドライバ回路は、請
求項5記載のライトドライバ回路において、第1および
第2の電源側トランジスタと第1および第2のグラウン
ド側トランジスタとがそれぞれNPNトランジスタから
なり、第1のスイッチ手段は電源入力端子と第1の電源
側トランジスタのベースとの間に接続され、第2のスイ
ッチ手段は電源入力端子と第2の電源側トランジスタと
の間に接続され、第3のスイッチ手段は第1のグラウン
ド側トランジスタのベースとグラウンド端子との間に接
続され、第4のスイッチは第2のグラウンド側トランジ
スタのベースとグラウンド端子との間に接続され、第5
のスイッチ手段は第1の電源側トランジスタのベースと
グラウンド端子との間に接続され、第6のスイッチ手段
は第2の電源側トランジスタのベースとグラウンド端子
との間に接続されている。
【0027】この構成によれば、請求項5と同様の作用
を有する。請求項7記載のライトドライバ回路は、請求
項6記載のライトドライバ回路において、第3のスイッ
チ手段が、第1のグラウンド側トランジスタのベースに
コレクタが接続されるとともにグラウンド端子にエミッ
タが接続された第1のNPNスイッチトランジスタを有
し、第4のスイッチ手段が、第2のグラウンド側トラン
ジスタのベースにコレクタが接続されるとともにグラウ
ンド端子にエミッタが接続された第2のNPNスイッチ
トランジスタを有している。そして、第1のNPNスイ
ッチトランジスタのベースとグラウンド端子との間に第
1のNPNスイッチトランジスタのベース電位を急速に
低下させる第7のスイッチ手段を設け、第2のNPNス
イッチトランジスタのベースとグラウンド端子との間に
第2のNPNスイッチトランジスタのベース電位を急速
に低下させる第8のスイッチ手段を設けている。
【0028】この構成によれば、請求項6と同様の作用
を有する他、第3および第4のスイッチ手段を構成する
第1および第2のNPNスイッチトランジスタのベース
電位を第7および第8のスイッチ手段で急速に低下させ
るようにしているので、第1および第2のグラウンド側
トランジスタに急速に電流を流し始めることができ、し
たがって磁気ヘッドの書き込み電流の反転をいっそう速
く行うことができる。
【0029】請求項8記載のライトドライバ回路は、請
求項2,請求項3,請求項4,請求項5,請求項6また
は請求項7記載のライトドライバ回路において、第3お
よび第4のスイッチ手段は、第1および第2のグラウン
ド側トランジスタをそれぞれ活性領域内で制御するよう
にしている。この構成によれば、第1および第2のグラ
ウンド側トランジスタをそれぞれ活性領域内で制御する
ようにしているので、第1および第2のグラウンド側ト
ランジスタに流す電流の変化を高速に行うことができ、
その結果、磁気ヘッドの電流の向きの切り替えをいっそ
う速く行うことができる。
【0030】請求項9記載のライトドライバ回路は、請
求項2,請求項3,請求項4,請求項5,請求項6また
は請求項7記載のライトドライバ回路において、第1お
よび第2のグラウンド側トランジスタは、それぞれカレ
ントミラー回路の出力側トランジスタである。この構成
によれば、請求項2,請求項3,請求項4,請求項5,
請求項6または請求項7と同様の作用を有する他、第1
および第2のグラウンド側トランジスタが定電流回路を
兼ねているため、第1および第2のグラウンド側トラン
ジスタと直列に定電流トランジスタを設けることが不要
となり、回路構成を簡略化できる。
【0031】請求項10記載のライトドライバ回路は、
請求項5または請求項6記載のライトドライバ回路にお
いて、第5および第6のスイッチ手段の入力端に書き込
み信号を微分する第1および第2の微分回路を設けてい
る。この構成によれば、請求項5または請求項6記載の
ライトドライバ回路と同様の作用を有する他、第5およ
び第6のスイッチ手段の入力端に第1および第2の微分
回路を設けたことにより、書き込み電流の向きの切り替
えが終了したとき第5および第6のスイッチ手段を完全
にオフにすることができるので、第5および第6のスイ
ッチ手段に流れる電流すなわちトランジスタのベース電
位を低下させるための電流は流れず、より一層消費電流
を抑えることができる。
【0032】請求項11記載のライトドライバ回路は、
請求項4または請求項7記載のライトドライバ回路にお
いて、第7および第8のスイッチ手段の入力端に書き込
み信号を微分する第3および第4の微分回路を設けてい
る。この構成によれば、請求項4または請求項7と同様
の作用を有する他、第7および第8のスイッチ手段の入
力端に第3および第4の微分回路を設けたことにより、
書き込み電流の向きの切り替えが終了したときに第7お
よび第8のスイッチ手段を完全にオフにすることができ
るので、第7および第8のスイッチ手段に流れる電流す
なわちトランジスタのベース電位を低下させるための電
流は流れず、より一層消費電流を抑えることができる。
【0033】請求項12記載のライトドライバ回路は、
請求項2または請求項5記載のライトドライバ回路にお
いて、第1の電源側トランジスタおよび第1のグラウン
ド側トランジスタの接続点と第2の電源側トランジスタ
および第2のグラウンド側トランジスタの接続点に、第
1および第2のグラウンド側トランジスタが飽和するの
を防止するための第1および第2のクランプ回路をそれ
ぞれ設けている。
【0034】この構成によれば、請求項2または請求項
5と同様の作用を有する他、第1および第2のクランプ
回路を用いて磁気ヘッドの両端の電圧をクランプしたの
で、第1および第2のグラウンド側トランジスタが飽和
するのを防止することができる。請求項13記載のライ
トドライバ回路は、請求項2または請求項5記載のライ
トドライバ回路において、第1および第2の電源側トラ
ンジスタと電源入力端子との間に第1および第2の電源
側トランジスタに流れる電流を制限する第1および第2
の保護抵抗をそれぞれ設けている。
【0035】この構成によれば、請求項2または請求項
5と同様の作用を有する他、第1および第2の保護抵抗
を用いて第1の電源側トランジスタおよび第2の電源側
トランジスタに流れる電流を制限したので、磁気ヘッド
が磁気記録媒体と接触した際の第1の電源側トランジス
タおよび第2の電源側トランジスタの電流の増加による
破壊または劣化を防止することができる。
【0036】請求項14記載のライトドライバ回路は、
請求項3または請求項6記載のライトドライバ回路にお
いて、第1および第2のスイッチ手段と電源入力端子と
の間に磁気ヘッドの両端の電圧差を大きくする昇圧回路
を設けている。この構成によれば、請求項3または請求
項6と同様の作用を有する他、昇圧回路により磁気ヘッ
ドの両端の電圧差を大きくすることができ、磁気ヘッド
に流れる書き込み電流の向きをより高速に切り換えるこ
とができる。
【0037】請求項15記載のライトドライバ回路は、
請求項3または請求項6記載のライトドライバ回路にお
いて、第1および第2のスイッチ手段ならびに第1およ
び第2の電源側トランジスタと電源入力端子との間に磁
気ヘッドの両端の電圧差を大きくする昇圧回路を設けて
いる。この構成によれば、請求項3または請求項6と同
様の作用を有する他、昇圧回路により磁気ヘッドの両端
の電圧差を請求項14の場合よりさらに大きくすること
ができ、磁気ヘッドに流れる書き込み電流の向きをより
高速に切り換えることができる。
【0038】
【発明の実施の形態】以下、この発明の実施の形態につ
いて図面を参照しながら説明する。 (第1の実施の形態)この発明の第1の実施の形態を図
1,図2,図3および図4に基づいて説明する。
【0039】図1はこの発明の第1の実施の形態のライ
トドライバ回路の基本的な構成を示す回路図である。こ
のライトドライバ回路は、図1に示すように、電源入力
端子(Vcc)にNPNトランジスタQ1,Q2のコレ
クタを接続し、NPNトランジスタQ1のエミッタにN
PNトランジスタQ3のコレクタを接続し、NPNトラ
ンジスタQ2のエミッタにNPNトランジスタQ4のコ
レクタを接続し、NPNトランジスタQ3のエミッタを
抵抗R8を介してグラウンド端子に接続し、NPNトラ
ンジスタQ4のエミッタを抵抗R9を介してグラウンド
端子に接続している。つまり、この回路では、4個のN
PNトランジスタQ1〜Q4がH形のブリッジ回路を構
成している。上記のNPNトランジスタQ1,Q2が第
1および第2の電源側トランジスタに相当し、NPNト
ランジスタQ3,Q4が第1および第2のグラウンド側
トランジスタに相当する。
【0040】また、この回路では、NPNトランジスタ
Q3,Q4はそれぞれカレントミラー回路の出力側回
路、つまり電流源回路として機能し、各ベースは各々対
応するリファレンス側回路のトランジスタのベースに接
続されている。なお、このリファレンス側回路の図示は
省いている。また、電源入力端子(Vcc)とNPNト
ランジスタQ1,Q2のベースとの間にそれぞれスイッ
チ手段SW1,SW2が接続され、NPNトランジスタ
Q1,Q2のベースとグラウンド端子との間にそれぞれ
スイッチ手段SW3,SW4が接続され、NPNトラン
ジスタQ3,Q4のベースとグラウンド端子との間にそ
れぞれスイッチ手段SW5,SW6が接続されている。
上記のスイッチ手段SW1,SW2が第1および第2の
スイッチ手段に相当し、スイッチ手段SW3,SW4が
第5および第6のスイッチ手段に相当し、スイッチ手段
SW5,SW6が第3および第4のスイッチ手段に相当
する。
【0041】そして、書き込み信号に応じてスイッチ手
段SW1,SW2,SW3,SW4,SW5,SW6の
オンオフが制御される。このライトドライバ回路は、N
PNトランジスタQ1,Q3の接続点に磁気ヘッドHD
の一方の端子Xが接続され、NPNトランジスタQ2,
Q4の接続点に磁気ヘッドHDの他方の端子Yが接続さ
れる。
【0042】図2は、この発明の第1の実施の形態のラ
イトドライバ回路の具体的な構成を示す回路図である。
このライトドライバ回路は、図2に示すように構成さ
れ、NPNトランジスタQ1,Q2,Q3,Q4と抵抗
R8,R9と磁気ヘッドHDの接続関係については、図
1に関して説明した通りである。スイッチ手段SW1
は、電源入力端子(Vcc)にPNPトランジスタQ5
のエミッタが接続され、PNPトランジスタQ5のコレ
クタがNPNトランジスタQ1のベースに接続され、P
NPトランジスタQ5のベースにPNPトランジスタQ
7のエミッタが接続され、PNPトランジスタQ7のコ
レクタがグラウンド端子に接続されている。また、PN
PトランジスタQ5のエミッタとベースの間にプルアッ
プ用の抵抗R13が接続され、PNPトランジスタQ5
のエミッタとPNPトランジスタQ7のベースの間にプ
ルアップ用の抵抗R1が接続され、PNPトランジスタ
Q5のコレクタとPNPトランジスタQ7のベースとの
間にダイオードD1が接続され、NPNトランジスタQ
1のベースとグラウンド端子との間にプルダウン用の抵
抗R11が接続されている。そして、PNPトランジス
タQ7のベースに入力端子TG1が設けられている。
【0043】スイッチ手段SW2は、スイッチ手段SW
1と同様の構成で、PNPトランジスタQ9,Q11,
プルアップ用の抵抗R4,R14と、プルダウン用のR
12およびダイオードD3からなり、PNPトランジス
タQ11のベースに入力端子TG2が設けられている。
スイッチ手段SW3は、NPNトランジスタQ1のベー
スに抵抗R3を介して接続されており、NPNトランジ
スタQ6のコレクタが抵抗R3を介してNPNトランジ
スタQ1のベースに接続され、NPNトランジスタQ6
のエミッタがグラウンド端子に接続されている。NPN
トランジスタQ6のベースにNPNトランジスタQ8の
エミッタが接続され、NPNトランジスタQ8のコレク
タが電源入力端子(Vcc)に接続されている。また、
NPNトランジスタQ6のベースとグラウンド端子(す
なわち、NPNトランジスタQ6のエミッタ)との間に
プルダウン用の抵抗R15が接続され、NPNトランジ
スタQ8のベースとグラウンド端子との間にプルダウン
用の抵抗R2が接続され、NPNトランジスタQ8のベ
ースとNPNトランジスタQ6のコレクタとの間にダイ
オードD2が接続されている。そして、NPNトランジ
スタQ8のベースに入力端子TG3が設けられている。
【0044】スイッチ手段SW4は、スイッチ手段SW
3と同様の構成で、NPNトランジスタQ10,Q1
2,プルダウン用の抵抗R5,R16およびダイオード
D4からなり、NPNトランジスタQ12のベースに入
力端子TG4が設けられている。スイッチ手段SW5
は、NPNトランジスタQ3のベースにNPNトランジ
スタQ13のコレクタが接続され、NPNトランジスタ
Q13のエミッタがグラウンド端子に接続され、NPN
トランジスタQ13のベースにNPNトランジスタQ1
4のエミッタが接続され、NPNトランジスタQ14の
コレクタが電源入力端子(Vcc)に接続されている。
また、NPNトランジスタQ13のベースとグラウンド
端子(すなわち、NPNトランジスタQ13のエミッ
タ)との間にプルダウン用の抵抗R17が接続され、N
PNトランジスタQ14のベースとグラウンド端子との
間にプルダウン用の抵抗R7が接続され、NPNトラン
ジスタQ14のベースとNPNトランジスタQ13のコ
レクタとの間にダイオードD5が接続されている。そし
て、NPNトランジスタQ14のベースに入力端子TG
5が設けられている。
【0045】スイッチ手段SW6は、スイッチ手段SW
5と同様の構成で、NPNトランジスタQ16,Q1
7,プルダウン用の抵抗R10,R18およびダイオー
ドD6からなり、NPNトランジスタQ17のベースに
入力端子TG6が設けられている。図2の回路では、上
記のスイッチ手段SW1〜SW6の他に、スイッチ手段
SW5を制御するスイッチ手段SW7と、スイッチ手段
SW6を制御するスイッチ手段SW8とが設けられてい
る。スイッチ手段SW7は、NPNトランジスタQ13
のベースにNPNトランジスタQ15のコレクタを接続
し、NPNトランジスタQ15のエミッタをグラウンド
端子に接続し、NPNトランジスタQ15のベースに入
力端子TG7を設けている。スイッチ手段SW8は、N
PNトランジスタQ16のベースにNPNトランジスタ
Q18のコレクタを接続し、NPNトランジスタQ18
のエミッタをグラウンド端子に接続し、NPNトランジ
スタQ18のベースに入力端子TG8を設けている。上
記のスイッチ手段SW7,SW8が第7および第8のス
イッチ手段に相当する。
【0046】この第1の実施の形態のライトドライバ回
路においては、スイッチ手段SW1は、PNPトランジ
スタQ5,Q7からなるダーリントン回路と、抵抗R
1,R11,R13と、ダイオードD1とから構成さ
れ、入力端子TG1はPNPトランジスタQ7のベース
すなわちダーリントン回路のベースに接続されている。
また、スイッチ手段SW3は、NPNトランジスタQ
6,Q8からなるダーリントン回路と、抵抗R2,R1
5と、ダイオードD2とから構成され、入力端子TG3
はNPNトランジスタQ8のベースすなわちダーリント
ン回路のベースに接続されている。そして、スイッチ手
段SW1,SW3でNPNトランジスタQ1のベース電
位を制御する。
【0047】また、上記構成と同様に、スイッチ手段S
W2は、PNPトランジスタQ9,Q11からなるダー
リントン回路と、抵抗R4,R12,R14と、ダイオ
ードD3とから構成され、入力端子TG2はPNPトラ
ンジスタQ11のベースすなわちダーリントン回路のベ
ースに接続されている。また、スイッチ手段SW4は、
NPNトランジスタQ10,Q12からなるダーリント
ン回路と、抵抗R5,R16と、ダイオードD4とから
構成され、入力端子TG4はNPNトランジスタQ12
のベースすなわちダーリントン回路のベースに接続され
ている。そして、スイッチ手段SW2,SW4でNPN
トランジスタQ2のベース電位を制御する。
【0048】さらに、スイッチ手段SW5は、NPNト
ランジスタQ13,Q14からなるダーリントン回路
と、抵抗R7,R17と、ダイオードD5とから構成さ
れ、入力端子TG5はNPNトランジスタQ14のベー
スすなわちダーリントン回路のベースに接続され、トラ
ンジスタQ3のベース電位を制御する。また、スイッチ
手段SW6も同様に、NPNトランジスタQ16,Q1
7からなるダーリントン回路と、抵抗R10,R18
と、ダイオードD6とから構成され、入力端子TG6は
NPNトランジスタQ17のベースすなわちダーリント
ン回路のベースに接続され、NPNトランジスタQ4の
ベース電位を制御する。
【0049】また、スイッチ手段SW7は、NPNトラ
ンジスタQ15から構成され、入力端子TG7とNPN
トランジスタQ15のベースとが接続され、NPNトラ
ンジスタQ13のベース電位を制御し、スイッチ手段S
W5を制御する。スイッチ手段SW8も同様の構成で、
NPNトランジスタQ18から構成され、入力端子TG
8とNPNトランジスタQ18のベースとが接続され、
NPNトランジスタQ16のベース電位を制御し、スイ
ッチ手段SW6を制御する。
【0050】上記において、NPNトランジスタQ1〜
Q4およびスイッチ手段SW1,SW2,SW5,SW
6は反転切替回路を構成し、スイッチ手段SW3,SW
4は書き込み電流が反転するまでの磁気ヘッドHDの両
端の電位差を大きくする高速反転手段を構成する。スイ
ッチ手段SW7,SW8は、スイッチ手段SW5,SW
6の通電開始時の立ち上がりを速くする機能を有する。
【0051】スイッチ手段SW1,SW2,SW3,S
W4,SW5,SW6,SW7およびSW8は、図3に
示すセレクタ回路1から出力される制御信号が入力端子
TG1,TG2,TG3,TG4,TG5,TG6,T
G7およびTG8に入力されることにより制御され、N
PNトランジスタQ1,Q2,Q3およびQ4をオンま
たはオフさせ、磁気ヘッドHDに流れる書き込み電流の
向きを切り換える。
【0052】図3において、WD,WDBは書き込み信
号の入力端子、TG1,TG2,TG3,TG4,TG
5,TG6,TG7,TG8は制御信号の出力端子、1
はセレクタ回路である。入力端子WD,WDBに互いに
逆論理である書き込み信号が入力されると、セレクタ回
路1は表1の真理値表の論理を満たすスイッチ手段SW
1,SW2,SW3,SW4,SW5,SW6,SW7
およびSW8の制御信号を出力端子TG1,TG2,T
G3,TG4,TG5,TG6,TG7およびTG8に
出力する。
【0053】
【表1】
【0054】なお、図3のセレクタ回路1の出力端子T
G1,TG2,TG3,TG4,TG5,TG6,TG
7およびTG8は図2のライトドライバ回路の入力端子
TG1,TG2,TG3,TG4,TG5,TG6,T
G7,TG8と同一端子であり、同一符号を用いてい
る。以上のように構成されたライトドライバ回路におい
て、以下、その動作を述べる。入力端子WDにハイレベ
ル、入力端子WDBにロウレベルの書き込み信号が入力
された場合、表1に示すようにTG2,TG4,TG
5,TG8にハイレベル、TG1,TG3,TG6,T
G7にロウレベルのスイッチ手段SW1,SW2,SW
3,SW4,SW5,SW6,SW7およびSW8の制
御信号が出力され、スイッチ手段SW1,SW4,SW
5,SW8をオン、スイッチ手段SW2,SW3,SW
6,SW7をオフさせることで、NPNトランジスタQ
1,Q4がオン、NPNトランジスタQ2,Q3がオフ
し、端子Xから端子Yの向きで、磁気ヘッドHDに書き
込み電流が流れる。また、逆の場合も同様に動作し、端
子Yから端子Xの向きで、磁気ヘッドHDに書き込み電
流が流れる。
【0055】ここで、表1の上欄の状態から下欄の状態
のように、入力端子WDに入力される書き込み信号がハ
イレベルからロウレベルに変化し、入力端子WDBに入
力される書き込み信号がロウレベルからハイレベルに変
化し、したがって入力端子TG1,TG3,TG6,T
G7に加わる制御信号が表1のように、L(ロウレベ
ル)からH(ハイレベル)に変化し、入力端子TG2,
TG4,TG5,TG8に加わる制御信号が表1のよう
に、HからLに変化し、磁気ヘッドHDに流れる書き込
み電流が端子Xから端子Yのへ向きから、端子Yから端
子Xへの向きに反転するまでの期間の動作について説明
する。なお、以下の動作説明では、各入力端子TG1,
TG2,TG3,TG4,TG5,TG6,TG7,T
G8に入力される制御信号については、変化後の状態に
ついてのみ記載している。
【0056】入力端子TG2に制御信号Lが入力される
ことによりスイッチ手段SW2がオンとなり、入力端子
TG4に制御信号Lが入力されることによりスイッチ手
段SW4がオフとなるため、NPNトランジスタQ2の
ベース電位Vb2は、スイッチ手段SW2を構成してい
るPNPトランジスタ9,11およびダイオードD3に
より、電源電圧Vccから電圧Vbeだけ低下した電圧
まで変化(上昇)し始め、NPNトランジスタQ2はオ
ンとなる。
【0057】なお、上記の電圧Vbeとは、スイッチ手
段SW1〜SW8を構成するトランジスタのベース・エ
ミッタ間電圧もしくはダイオードの順方向電圧を意味
し、その値は約0.7Vである。上記のように、NPN
トランジスタQ2のベース電位Vb2が電源電圧Vcc
から電圧Vbeだけ低下した電圧となるのは、スイッチ
手段SW2がオンとなることで、入力端子TG2の電位
が電源電圧Vccから電圧2Vbeだけ低下した電圧に
固定され、NPNトランジスタQ2のベース電位Vb2
が入力端子TG2の電位より、ダイオードD3の順方向
電圧分だけ高い電圧となるためである。このとき、スイ
ッチ手段SW4は、オフとなっているので、NPNトラ
ンジスタQ2のベース電位Vb2に寄与しない。
【0058】一方、入力端子TG1,TG3に制御信号
Hがそれぞれ入力されるため、スイッチ手段SW1がオ
フとなり、スイッチ手段SW3はオンとなるため、NP
NトランジスタQ1のベース電位Vb1は、スイッチ手
段SW3を構成するNPNトランジスタQ6,Q8およ
びダイオードD2により、電圧Vbeまで変化(下降)
し始め、NPNトランジスタQ1がオフとなる。この場
合、スイッチ手段SW1をオフにするときに、スイッチ
手段SW3をオンすることで、プルダウン用の抵抗R1
1のみによってNPNトランジスタQ1のベース電位V
b1を降下させる場合に比べて、急速にNPNトランジ
スタQ1のベース電位Vb1を降下させることができ
る。上記のように、NPNトランジスタQ1のベース電
位Vb1が電圧Vbeとなるのは、スイッチ手段SW3
がオンとなることで、入力端子TG3の電位がグラウン
ド電位を基準として電圧2Vbeに固定され、NPNト
ランジスタQ1のベース電位Vb1が入力端子TG3の
電位より、ダイオードD2の順方向電圧分だけ低い電圧
となるためである。このとき、スイッチ手段SW1は、
オフとなっているので、NPNトランジスタQ1のベー
ス電位Vb1には寄与しない。
【0059】また、入力端子TG5,TG7に制御信号
L,Hがそれぞれ入力されるため、スイッチ手段SW5
がオフとなり、スイッチ手段SW7がオンとなり、カレ
ントミラーのリファレンス側回路に応じた一定の書き込
み電流Iが流れ、NPNトランジスタQ3のベース電位
Vb3は、抵抗R8と書き込み電流Iとによる電圧降下
分とNPNトランジスタQ3のベース・エミッタ間電圧
Vbe3の和の電圧となり、NPNトランジスタQ3は
オンとなる。このとき、スイッチ手段SW5は、オフと
なっているので、NPNトランジスタQ3のベース電位
Vb3には寄与しない。なお、スイッチ手段SW7がオ
ンとなることで、スイッチ手段SW5のNPNトランジ
スタQ13のベース電位が急速に下降することになり、
スイッチ手段SW5のオフが速くなる。
【0060】一方、入力端子TG6,TG8に制御信号
H,Lがそれぞれ入力されるため、スイッチ手段SW6
がオンとなり、スイッチ手段SW8がオフとなり、NP
NトランジスタQ4のベース電位Vb4は、スイッチ手
段SW6を構成するNPNトランジスタQ16,Q17
およびダイオードD6により、電圧Vbeまで変化(降
下)し始め、NPNトランジスタQ4はオフとなる。上
記のように、NPNトランジスタQ4のベース電位Vb
4が電圧Vbeとなるのは、スイッチ手段SW6がオン
となることで、入力端子TG6の電位がグラウンド電位
を基準として電圧2Vbeに固定され、NPNトランジ
スタQ4のベース電位Vb4が入力端子TG6の電位よ
り、ダイオードD6の順方向電圧分だけ低い電圧となる
ためである。
【0061】以上のことから、磁気ヘッドHDの端子Y
の電圧Vyは、NPNトランジスタQ2のベース電位V
b2からNPNトランジスタQ2のベース・エミッタ間
電圧Vbe2だけ低下した電圧となる。電源電圧をVc
cとすると、端子Yの電圧Vyは次式(5)で表せる。 Vy=Vb2−Vbe2 =Vcc−(Vbe+Vbe2) ・・・・(5) また、書き込み電流の向きが反転し終えた定常状態での
磁気ヘッドHDの他方の端子Xの電圧Vxは、磁気ヘッ
ドHDの端子Yの電圧Vyから磁気ヘッドHDのもつ抵
抗成分RHと書き込み電流Iとによる電圧降下分だけ低
下した電圧となり、次式(6)で表せる。
【0062】 Vx=Vy−I・RH =Vcc−(Vbe+Vbe2)−I・RH ・・・・(6) しかし、書き込み電流の向きが反転するまでの過渡状態
では、NPNトランジスタQ2はオンし始め、NPNト
ランジスタQ1はオフし始める状態であり、NPNトラ
ンジスタQ1,Q2どちらもオンしている状態と考えら
れる。その場合、磁気ヘッドHDの両端の電圧は、以下
のようになる。すなわち、端子Yの電圧Vyは、定常状
態と同様で次式(7)となる。
【0063】 Vy=Vcc−(Vbe+Vbe2) ・・・・(7) また、端子Xの電圧Vxは、NPNトランジスタQ1も
オンしている状態のため、NPNトランジスタQ1のベ
ース電位Vb1からNPNトランジスタQ1のベース・
エミッタ間電圧Vbe1だけ低下した電圧となり、次式
(8)で表せる。
【0064】 Vx=Vb1−Vbe1 ・・・・(8) ここで、NPNトランジスタQ1のベース電位Vb1
は、スイッチ手段SW1がオフとなり、スイッチ手段S
W3がオンとなることにより、NPNトランジスタQ6
のコレクタに大きな電流が流れ、グラウンド電位を基準
として電圧Vbeまで急速に変化(下降)している状態
であり、端子Xの電圧Vxは低い電圧となり、磁気ヘッ
ドHDの両端に生じる電圧差を大きくすることができ、
高速に磁気ヘッドHDに流れる書き込み電流の向きを急
速に反転させることが可能となる。書き込み電流の向き
の反転が終了すると、NPNトランジスタQ1のベース
電位Vb1は、スイッチ手段SW3のオンによりグラウ
ンド電位から電圧Vbe上昇した電圧となり、NPNト
ランジスタQ6すなわち、スイッチ手段SW3がオフと
なり、NPNトランジスタQ6のコレクタに流れる電流
すなわちスイッチ手段SW3に流れる電流は小さくな
り、従来例に比べて低消費電流となる。
【0065】上述したように、スイッチ手段SW3,S
W4は、プルダウン用の抵抗R11,R12のみではN
PNトランジスタQ1,Q2のベース電位の低下速度が
遅いので、それを解消するために設けられている。つま
り、スイッチ手段SW3,SW4がなくても、スイッチ
手段SW1,SW2よってNPNトランジスタQ1,Q
2のベース電位が低下するが、そのベース電位の低下を
高速に行うために設けられているのである。
【0066】なお、書き込み電流が上記と逆の方向に変
化する場合も、その動作は上記と同様である。つぎに、
スイッチ手段SW5,SW6をスイッチ手段SW7,S
W8で制御する点について詳しく説明する。例えば、入
力端子TG5に制御信号Hを入力することで、スイッチ
手段SW5がオンとなり、NPNトランジスタQ3のベ
ース電位Vb3がグラウンド電位からVbe上昇した電
圧となり、NPNトランジスタQ3がオフとなる。また
逆に、入力端子TG5に制御信号Lを入力することでス
イッチ手段SW5がオフとなり、NPNトランジスタQ
3のベース電位Vb3が、抵抗R8と書き込み電流とに
よる電圧降下分とNPNトランジスタQ3のベース・エ
ミッタ間電圧Vbe3とを加えた電圧まで上昇し、NP
NトランジスタQ3はオンとなる。
【0067】入力端子TG5に制御信号Lを入力する
と、プルダウン用の抵抗R7,R17がそれぞれNPN
トランジスタQ14のベース、NPNトランジスタQ1
3のベース電位をグラウンド電位までプルダウンするこ
とで、それぞれのNPNトランジスタQ14,Q13を
オフすることで、スイッチ手段SW5がオフとなる。し
かし、プルダウン用の抵抗R7,R17のみを用いた場
合では、NPNトランジスタQ13のベース電位をグラ
ウンド電位までプルダウンするのに要する時間として、
比較的長い時間が必要である。そこで、NPNトランジ
スタQ13のベース電位を急速にグラウンド電位まで低
下させるために、スイッチ手段SW7すなわちNPNト
ランジスタQ15をNPNトランジスタQ13のベース
とグラウンド端子との間に設けることで、スイッチ手段
SW5を急速にオフ、つまり、NPNトランジスタQ3
を急速にオンにさせることが可能となる。その結果、書
き込み電流の反転を高速に行うことが可能となる。な
お、スイッチ手段SW6,SW7の動作について、上記
と同様である。
【0068】つぎに、NPNトランジスタQ3,Q4を
スイッチ手段SW5〜SW8によって活性領域で制御し
ている点について説明する。NPNトランジスタQ3,
Q4のベース電位は以下に示すレベルの電圧で制御され
る。 ハイレベル Vbe3+I・R8またはVbe4+I・R9 ロウレベル Vbe(スイッチ手段SW5,SW6 のグラウンド端子間電圧) このハイレベルおよびロウレベルの電圧は、NPNトラ
ンジスタQ3,Q4をともに活性領域で使用できるよう
に設定してあり、ハイレベル時にはNPNトランジスタ
Q3,Q4のコレクタに数10mA程度の電流を流し、
ロウレベル時には数mA以下の電流を流すようにしてい
る。このように、オフ時にも、僅かな電流(数mA以
下)を流すようにしているのは、以下に述べるような理
由があるからである。すなわち、このように構成する
と、ロウレベルをグラウンド電位として、NPNトラン
ジスタQ3,Q4を遮断領域まで変化させて、コレクタ
に電流を流さないように完全にオフにさせる場合と比較
して、NPNトランジスタQ3,Q4のオン,オフの切
り換え、つまりコレクタに書き込み電流を引き込むか引
き込まないかの切り換えを高速に行うことができ、この
点でも書き込み電流の反転を高速に行うことができるの
である。
【0069】また、上述したように、スイッチ手段SW
5,SW6は、NPNトランジスタQ3,Q4を活性領
域内で制御し、NPNトランジスタQ3,Q4に流れる
電流のオンオフを高速に行うために設けられており、直
接的に磁気ヘッドHDの両端子間の電圧差を大きくする
ものではない。しかし、NPNトランジスタQ3,Q4
がカレントミラーの出力トランジスタとなっていること
によって、NPNトランジスタQ3,Q4のベース電位
がベース・エミッタ間電圧Vbe3,Vbe4に抵抗R
8,R9と書き込み電流とによる電圧降下分を加算した
電圧となるため、従来例の回路(図9参照)のNPNト
ランジスタQ23,Q24のベース電位より低く設定す
ることができる。このことが、磁気ヘッドHDの両端子
間の電圧差を大きくとれることにつながる。つまり、図
1の回路のNPNトランジスタQ3,Q4のベース電位
を、図9のNPNトランジスタQ23,Q24のベース
電位に比べて、図9の電流源I1の分だけ低く設定でき
るため、磁気ヘッドHDの両端子間の電圧差が大きくと
れることになるのである。
【0070】図4は図2の回路のタイムチャートを示
し、(a)は書き込み信号(WD,WDB)の波形を示
し、(b)は第1の実施の形態における磁気ヘッドHD
の両端子X,Yのヘッド端電位Vx,Vyの波形を示
し、(c)は従来例における磁気ヘッドHDの両端子
X,Yのヘッド端電位Vx,Vyの波形を示している。
図4(b),(c)の波形を比較すると、従来例に比べ
て第1の実施の形態の方が、書き込み電流が反転する期
間の磁気ヘッドHDの両端子X,Yのヘッド端電位V
x,Vyの差が大きくなっていることが明らかである。
【0071】この第1の実施の形態では、磁気ヘッドH
Dに流れる書き込み電流が反転する期間、磁気ヘッドH
Dの両端の電圧差が大きくなる構成としたものである。
この場合、NPNトランジスタQ1〜Q4のベースにそ
れぞれスイッチ手段SW1〜SW6が接続され、スイッ
チ手段SW5,SW6にそれぞれスイッチ手段SW5,
SW6を制御するスイッチ手段SW7,SW8が接続さ
れている。具体的には、NPNトランジスタQ1のベー
ス電圧を制御するスイッチ手段としては、スイッチ手段
SW1が電源入力端子とNPNトランジスタQ1のベー
スとの間に接続され、スイッチ手段SW3がNPNトラ
ンジスタQ1のベースとグラウンド端子の間に接続され
ている。また、NPNトランジスタQ2のベース電圧を
制御するスイッチ手段としては、スイッチ手段SW2が
電源入力端子とNPNトランジスタQ2のベースとの間
に接続され、スイッチ手段SW4がNPNトランジスタ
Q2のベースとグラウンド端子の間に接続されている。
また、NPNトランジスタQ3のベース電圧を制御する
スイッチ手段としては、スイッチ手段SW5がNPNト
ランジスタQ3のベースとグラウンド端子との間に接続
されている。また、NPNトランジスタQ4のベース電
圧を制御するスイッチ手段としては、スイッチ手段SW
5がNPNトランジスタQ4のベースとグラウンド端子
との間に接続されている。また、スイッチ手段SW5を
制御するスイッチ手段としては、スイッチ手段SW7で
あるNPNトランジスタQ15がNPNトランジスタQ
13のベースとグラウンド端子との間に接続されてい
る。また、スイッチ手段SW6を制御するスイッチ手段
としては、スイッチ手段SW8であるNPNトランジス
タQ18がNPNトランジスタQ16のベースとグラウ
ンド端子との間に接続されている。
【0072】そして、NPNトランジスタQ1のエミッ
タとNPNトランジスタQ3のコレクタとが接続され、
NPNトランジスタQ2のエミッタとNPNトランジス
タQ4のコレクタとが接続され、NPNトランジスタQ
1,Q3の接続点とNPNトランジスタQ2,Q4の接
続点をそれぞれ第1および第2の出力端子として、それ
らの間に磁気ヘッドHDを接続し、書き込み信号WD,
WDBの反転により、磁気ヘッドHDに流れる書き込み
電流が反転する期間、スイッチ手段SW3,SW4がN
PNトランジスタのQ1,Q2のベース電位を降下さ
せ、第1または第2の出力端子の電位を低下させて、磁
気ヘッドHDの両端の電圧差を大きくしている。
【0073】この第1の実施の形態によれば、NPNト
ランジスタQ1,Q2,Q3,Q4を用いてH型ブリッ
ジ回路を構成し、NPNトランジスタQ1,Q2のベー
ス電位を制御するスイッチ手段SW1〜SW4を設ける
とともに、NPNトランジスタQ3,Q4のベース電位
を制御するスイッチ手段SW5〜SW8を設け、NPN
トランジスタQ1またはQ2のうちのオフさせる方のト
ランジスタのベース電位を、高速反転手段を構成するス
イッチ手段SW3またはSW4をオンにして急速に降下
させるので、磁気ヘッドHDの両端に生じる電位差を大
きくすることができ、高速に磁気ヘッドHDに流れる書
き込み電流の向きを切り換えることができる。
【0074】また、書き込み電流の向きの切り換えが終
了すると、NPNトランジスタQ1またはQ2のベース
電位はロウレベルの電圧となり、ベース電位を降下させ
るための電流が流れなくなり、従来の技術より消費電流
を抑えることができる。また、スイッチ手段SW7また
はSW8によって、スイッチ手段SW5またはSW6の
うちのオフにする方のスイッチ手段を急速にオフにする
ようにしたので、第3または第4のNPNトランジスタ
Q3またはQ4のうちオンにさせる方のトランジスタを
急速にオンにさせることができ、書き込み電流の反転を
速くすることができる。また、NPNトランジスタQ
3,Q4を活性領域で制御し、完全には電流を遮断しな
いように構成しているので、書き込み電流の反転を高速
に行うことが可能となる。
【0075】また、NPNトランジスタQ3,Q4が定
電流トランジスタとなっており、別に定電流トランジス
タを設ける必要はなく、回路構成を簡略化できる。な
お、スイッチ手段SW1,SW2,SW3,SW4,S
W5,SW6,SW7,SW8のPNPトランジスタQ
5,Q9をNMOSトランジスタ、Q6,Q10,Q1
3,Q15,Q16およびQ18をPMOSトランジス
タで構成してもよい。
【0076】(第2の実施の形態)この発明の第2の実
施の形態を図5および図6に基づいて説明する。すなわ
ち、第2の実施の形態は、第1の実施の形態の図2のラ
イトドライバ回路において、入力端子TG3,TG4,
TG7,TG8の前段に微分回路を付加したもので、セ
レクタ回路1から出力される制御信号を微分してから加
えるようにしている。このような構成により、入力端子
TG3,TG4,TG7,TG8には、セレクタ回路1
から出力される制御信号を微分した微分信号が入力され
ることになる。図5において、R19,R20,R2
1,R22はそれぞれ微分回路を構成する抵抗、C1,
C2,C3,C4はそれぞれ微分回路を構成する容量で
ある。
【0077】TG3′は抵抗R19と容量C1により構
成される微分回路の入力端子、TG4′は抵抗R20と
容量C2により構成される微分回路の入力端子、TG
7′は抵抗R21と容量C3により構成される微分回路
の入力端子、TG8′は抵抗R22と容量C4により構
成される微分回路の入力端子である。具体的に説明する
と、端子TG3と入力端子TG3′の間に抵抗R19と
容量C1が直列に接続され、端子TG4と入力端子TG
4′の間に抵抗R20と容量C2が直列に接続され、端
子TG7と入力端子TG7′の間に抵抗R21と容量C
3が直列に接続され、端子TG8と入力端子TG8′の
間に抵抗R22と容量C4が直列に接続されたものであ
る。それ以外は、図2の第1の実施の形態と同様であ
る。なお、入力端子TG3′,TG4′,TG7′,T
G8′は図3に示したセレクタ回路1と接続される。
【0078】以上のように構成されたライトドライバ回
路において、端子TG3,TG4,TG7,TG8およ
び入力端子TG3′,TG4′,TG7′,TG8′に
入力される信号を図6に示す。端子TG3′,TG4′
に入力される制御信号は互いに逆相となる矩形波であ
り、また端子TG7′,TG8′に入力される制御信号
も互いに逆相となる矩形波である。ここで、例えば端子
TG3′に入力された制御信号は、図6に示す通り、抵
抗R19および容量C1から構成される微分回路によ
り、ロウレベルからハイレベルに変化する時、上向きの
スパイク状の信号に変換され、またハイレベルからロウ
レベルに変化する時、下向きのスパイク状の信号に変換
され、スイッチ手段SW3の入力端子TG3に入力され
る。ロウレベルからハイレベルに変化する時の上向きの
スパイク状の信号のみスイッチ手段SW3をオンにさせ
る。入力端子TG4,TG7,TG8の場合も同様であ
る。
【0079】よって、NPNトランジスタQ1あるいは
Q2をオンからオフにする場合、すなわち磁気ヘッドH
Dに流れる書き込み電流が反転する場合にのみ、スイッ
チ手段SW3あるいはスイッチ手段SW4をオンにする
ことにより、NPNトランジスタQ1あるいはQ2のベ
ース電位を急速に降下させ、磁気ヘッドHDの両端に生
じる電圧差を大きくすることができ、高速に磁気ヘッド
HDに流れる書き込み電流を切り換えることが可能とな
る。また、磁気ヘッドHDに流れる書き込み電流の切り
換えが終了した場合、スイッチ手段SW3およびSW4
はオフすることで、スイッチ手段SW3およびSW4に
電流は流れない。
【0080】また、NPNトランジスタQ3またはQ4
をオフからオンにする場合、すなわち磁気ヘッドHDに
流れる書き込み電流が反転する場合にのみ、スイッチ手
段SW7あるいはスイッチ手段SW7をオンにすること
により、スイッチ手段SW5あるいはSW6のNPNト
ランジスタQ15またはQ18を急速にオフにし、した
がってNPNトランジスタQ3またはQ4を急速にオン
にすることで、高速に磁気ヘッドHDに流れる書き込み
電流を切り換えることが可能となる。また、また、磁気
ヘッドHDに流れる書き込み電流の切り換えが終了した
場合、スイッチ手段SW7およびSW8はオフすること
で、スイッチ手段SW7およびSW8に電流は流れな
い。
【0081】第2の実施の形態によれば、スイッチ手段
SW3,SW4,SW7,SW8の入力に微分回路を設
けることにより、磁気ヘッドHDに流れる書き込み電流
の向きが切り換わる時のみ、磁気ヘッドHDの両端に生
じる電圧差を大きくすることで、高速に書き込み電流の
向きの切り換えが可能となり、書き込み電流の向きの切
り換えが終了した場合には、スイッチ手段SW3,SW
4,SW7,SW8は完全にオフし、電流を流さないた
め、第1の実施の形態よりも消費電流を抑えることがで
きる。
【0082】なお、上記の実施の形態では、スイッチ手
段SW3,SW4,SW7,SW8の全てに微分回路を
設けていたが、スイッチ手段SW3,SW4とスイッチ
手段SW7,SW8のうち、何れか一方のみ微分回路を
設けるだけでも、程度の差はあるが、消費電流を抑える
ことができる。 (第3の実施の形態)この発明の第3の実施の形態を図
7に基づいて説明する。第3の実施の形態は、第1の実
施の形態の図2のライトドライバ回路に保護抵抗および
クランプ回路を付加したものである。
【0083】図7において、R23,R24は保護抵
抗、Q19,Q20はクランプ回路を構成するNPNト
ランジスタ、Vref は電圧源である。保護抵抗R23
はNPNトランジスタQ1のコレクタと電源入力端子と
の間に設け、保護抵抗R24はNPNトランジスタQ2
のコレクタと電源入力端子との間に設けている。また、
NPNトランジスタQ19,Q20のコレクタを電源入
力端子に接続し、ベースを電圧源Vrefに接続し、N
PNトランジスタQ19のエミッタとNPNトランジス
タQ3のコレクタ(端子X)を接続し、NPNトランジ
スタQ20のエミッタとNPNトランジスタQ4のコレ
クタ(端子Y)を接続している。それ以外は、第1の実
施の形態の図2と同様である。
【0084】以上のように構成されたライトドライバ回
路において、NPNトランジスタQ19,Q20はクラ
ンプ回路であり、入力端子WDにハイレベルの書き込み
信号が、入力端子WDBにロウレベルの書き込み信号が
入力された場合、すなわちNPNトランジスタQ1,Q
4がオン、NPNトランジスタQ2,Q3がオフの場
合、端子Xの電圧VxはNPNトランジスタQ19によ
って、電圧源Vrefの電圧よりNPNトランジスタQ
19のベース・エミッタ間電圧Vbeだけ低下した電圧
にクランプされる。また逆に、入力端子WDにロウレベ
ルの書き込み信号が、入力端子WDBにハイレベルの書
き込み信号が入力された場合も上記と同様であり、端子
Yの電圧VyはNPNトランジスタQ20によって、電
圧源Vrefの電圧よりNPNトランジスタQ20のベ
ース・エミッタ間電圧Vbeだけ低下した電圧にクラン
プされる。
【0085】上記の電圧源Vrefの電圧レベルをスイ
ッチ手段SW5,SW6,SW7,SW8によって制御
されるNPNトランジスタQ3,Q4のベース電位のハ
イレベルの電圧Vbh、NPNトランジスタQ19,Q
20のベース・エミッタ間電圧をVbeとすると、電圧
源Vrefの電圧を次式(9)のように設定することに
より、NPNトランジスタQ3およびQ4が飽和するこ
とを防止できる。
【0086】 Vref>Vbh+Vbe ・・・・(9) 上記第3の実施の形態では、図7のNPNトランジスタ
Q3,Q4が磁気ヘッドHDのインダクタンスによる逆
起電力によって、コレクタ電圧がベース電圧より低くな
って飽和することを防止するために、トランジスタQ1
9,Q20で構成するクランプ回路を設けているが、こ
のクランプ回路による効果を説明するために、トランジ
スタQ3,Q4が飽和した場合のデメリットを以下に説
明する。NPNトランジスタQ3,Q4が飽和した場
合、カレントミラーによる制御動作がきかなくなり、予
め設定された書き込み電流がNPNトランジスタQ3あ
るいはQ4のコレクタに流れ込まなくなるという問題が
生じる。NPNトランジスタQ3あるいはQ4が飽和す
る条件は、コレクタ電位<ベース電位となった場合であ
るので、磁気ヘッドHDのインダクタンスLの逆起電力
により、コレクタ電位<ベース電位となる場合が発生す
るので、これを防止するためにクランプ回路を設けてい
るのである。
【0087】また、保護抵抗R23あるいはR24を設
けたことにより、磁気ヘッドHDに磁気記録媒体が接触
した場合にNPNトランジスタQ1あるいはQ2のコレ
クタに流れる電流を制限できる。それ以外は、第1の実
施の形態と同様である。第3の実施の形態によれば、N
PNトランジスタQ19,Q20により、磁気ヘッドH
Dの両端の端子X,Yの電圧Vx,Vyをクランプし、
NPNトランジスタQ3,Q4が飽和するのを防止する
ことができる。また、保護抵抗R23,R24により、
磁気ヘッドHDに流れる電流の上限を設けることによ
り、NPNトランジスタQ1,Q2の破壊や劣化を防止
することができる。
【0088】(第4の実施の形態)この発明の第4の実
施の形態を図8に基づいて説明する。第4の実施の形態
は、第1の実施の形態の図2のライトドライバ回路に昇
圧回路を付加したものである。図8において、2は昇圧
回路であり、この昇圧回路2の出力端子が、電源入力端
子の代わりに、抵抗R1,R4,R13,R14と、P
NPトランジスタQ5,Q9のエミッタと、NPNトラ
ンジスタQ1,Q2のコレクタに接続されており、それ
以外は第1の実施の形態と同様である。
【0089】以上のように構成されたライトドライバ回
路においては、昇圧回路2により、抵抗R1,R4,R
13,R14と、PNPトランジスタQ5,Q9のエミ
ッタと、NPNトランジスタQ1,Q2のコレクタを、
電源電圧Vccよりも高い電位にすることにより、例え
ば磁気ヘッドHDに流れる書き込み電流が端子Xから端
子Yへの向きから端子Yから端子Xへの向きに反転する
までの期間、NPNトランジスタQ2のベース電位Vb
2が第1の実施の形態と比較して高くなり、磁気ヘッド
HDの端子Yの電圧を高くすることができ、またNPN
トランジスタQ1のベース電位Vb1は第1の実施の形
態と同じ電圧レベルまで低くなり、磁気ヘッドHDの端
子Xの電位も第1の実施の形態と同じ電圧レベルまで低
くすることができる。したがって、磁気ヘッドHDの両
端に発生する電圧差を第1の実施の形態より大きくする
ことができる。また、磁気ヘッドHDに流れる書き込み
電流が端子Yから端子Xへの向きから端子Xから端子Y
への向きに反転するまでの期間についても、NPNトラ
ンジスタQ1のベース電位VB1が第1の実施の形態と
比較して高くなることから、上記同様にして、磁気ヘッ
ドHDの両端に発生する電圧差を第1の実施の形態より
大きくすることができる。それ以外は第1の実施の形態
と同様である。
【0090】第4の実施の形態によれば、昇圧回路2に
より、抵抗R1,R4,R13,R14と、PNPトラ
ンジスタQ5,Q9のエミッタと、NPNトランジスタ
Q1,Q2のコレクタに加える電圧を、電源電圧より高
くすることで、第1の実施の形態と比較して、高速に磁
気ヘッドHDに流れる書き込み電流を反転させることが
できる。
【0091】なお、昇圧回路2にはスイッチ手段SW
3,SW4のみを接続し、NPNトランジスタQ1,Q
2のコレクタの方は電源入力端子に接続する構成でも昇
圧機能は得られ、昇圧回路2がない場合に比べて磁気ヘ
ッドHDの両端子X,Yの電圧差を大きくすることがで
き、磁気ヘッドHDに流れる書き込み電流の向きをより
高速に切り換えることができる。この場合、スイッチ手
段SW3,SW4により決定されるNPNトランジスタ
Q1,Q2のベース電位が電源電圧より大きくならない
程度(NPNトランジスタQ1,Q2を飽和させないた
め)に電源電圧を昇圧するという条件の下で、昇圧の効
果を得ることができる。上記のように、NPNトランジ
スタQ1,Q2も昇圧回路2に接続している場合には、
このような制限はない。
【0092】
【発明の効果】請求項1記載のライトドライバ回路によ
れば、書き込み信号の反転に従って磁気ヘッドの書き込
み電流が反転する期間中の磁気ヘッドの両端の電圧差が
大きくなるため、書き込み電流の反転の際の磁気ヘッド
の逆起電力を大きくすることができ、したがって磁気ヘ
ッドに蓄積されたエネルギーを高速に放出させることが
可能となり、磁気ヘッドに流す書き込み電流を高速に反
転させることができるとともに、書き込み電流の反転が
終了した後は、高速反転手段の動作が終了して定常状態
になるので、消費電流を抑えることができる。
【0093】請求項2記載のライトドライバ回路によれ
ば、請求項1のライトドライバ回路と同様に、磁気ヘッ
ドに流す書き込み電流を高速に反転させることができる
とともに、消費電流を抑えることができる。請求項3記
載のライトドライバ回路によれば、請求項2のライトド
ライバ回路と同様の効果を奏する。
【0094】請求項4記載のライトドライバ回路によれ
ば、請求項3のライトドライバ回路と同様の効果を奏す
る他、第3および第4のスイッチ手段を構成する第1お
よび第2のNPNスイッチトランジスタのベース電位を
第7および第8のスイッチ手段で急速に低下させるよう
にしているので、第1および第2のグラウンド側トラン
ジスタに急速に電流を流し始めることができ、したがっ
て磁気ヘッドの書き込み電流の反転をいっそう速く行う
ことができる。
【0095】請求項5記載のライトドライバ回路によれ
ば、第1および第2の電源側トランジスタのうちの、書
き込み信号の反転によってオフとなる方の電源側トラン
ジスタのベース電位を選択的にグラウンド電位付近まで
急速に低下させて、書き込み信号の反転によってオフと
なる方の電源側トランジスタとこの電源側トランジスタ
と直列接続されたグラウンド側トランジスタとの接続点
の電位を低下させることにより、磁気ヘッドの両端の電
圧差を大きくするようにしているので、請求項2のライ
トドライバ回路と同様に、磁気ヘッドに流す書き込み電
流を高速に反転させることができるとともに、消費電流
を抑えることができる。
【0096】請求項6記載のライトドライバ回路によれ
ば、請求項5のライトドライバ回路と同様の効果を奏す
る。請求項7記載のライトドライバ回路によれば、請求
項6のライトドライバ回路と同様の効果を奏する他、第
3および第4のスイッチ手段を構成する第1および第2
のNPNスイッチトランジスタのベース電位を第7およ
び第8のスイッチ手段で急速に低下させるようにしてい
るので、第1および第2のグラウンド側トランジスタに
急速に電流を流し始めることができ、したがって磁気ヘ
ッドの書き込み電流の反転をいっそう速く行うことがで
きる。
【0097】請求項8記載のライトドライバ回路によれ
ば、請求項2,請求項3,請求項4,請求項5,請求項
6または請求項7記載のライトドライバ回路と同様の効
果を奏する他、第1および第2のグラウンド側トランジ
スタをそれぞれ活性領域内で制御するようにしているの
で、第1および第2のグラウンド側トランジスタに流す
電流の変化を高速に行うことができ、その結果、磁気ヘ
ッドの電流の向きの切り替えをいっそう速く行うことが
できる。
【0098】請求項9記載のライトドライバ回路によれ
ば、請求項2,請求項3,請求項4,請求項5,請求項
6または請求項7記載のライトドライバ回路と同様の効
果を奏する他、第1および第2のグラウンド側トランジ
スタが定電流回路を兼ねているため、第1および第2の
グラウンド側トランジスタと直列に定電流トランジスタ
を設けることが不要となり、回路構成を簡略化できる。
【0099】請求項10記載のライトドライバ回路によ
れば、請求項5または請求項6記載のライトドライバ回
路と同様の効果を奏する他、第5および第6のスイッチ
手段の入力端に第1および第2の微分回路を設けたこと
により、書き込み電流の向きの切り替えが終了したとき
第5および第6のスイッチ手段を完全にオフにすること
ができるので、第5および第6のスイッチ手段に流れる
電流すなわちトランジスタのベース電位を降下させるた
めの電流は流れず、より一層消費電流を抑えることがで
きる。
【0100】請求項11記載のライトドライバ回路によ
れば、請求項4または請求項7記載のライトドライバ回
路と同様の効果を奏する他、第7および第8のスイッチ
手段の入力端に第3および第4の微分回路を設けたこと
により、書き込み電流の向きの切り替えが終了したとき
に第7および第8のスイッチ手段を完全にオフにするこ
とができるので、第7および第8のスイッチ手段に流れ
る電流すなわちトランジスタのベース電位を降下させる
ための電流は流れず、より一層消費電流を抑えることが
できる。
【0101】請求項12記載のライトドライバ回路によ
れば、請求項2または請求項5記載のライトドライバ回
路と同様の効果を奏する他、第1および第2のクランプ
回路を用いて磁気ヘッドの両端の電圧をクランプしたの
で、第1および第2のグラウンド側トランジスタが飽和
するのを防止することができる。請求項13記載のライ
トドライバ回路によれば、請求項2または請求項5記載
のライトドライバ回路と同様の効果を奏する他、第1お
よび第2の保護抵抗を用いて第1の電源側トランジスタ
および第2の電源側トランジスタに流れる電流を制限し
たので、磁気ヘッドが磁気記録媒体と接触した際の第1
の電源側トランジスタおよび第2の電源側トランジスタ
の電流の増加による破壊または劣化を防止することがで
きる。
【0102】請求項14記載のライトドライバ回路によ
れば、請求項2または請求項5記載のライトドライバ回
路と同様の効果を奏する他、昇圧回路により磁気ヘッド
の両端の電圧差を大きくすることができ、磁気ヘッドに
流れる書き込み電流の向きをより高速に切り換えること
ができる。請求項15記載のライトドライバ回路によれ
ば、請求項2または請求項5記載のライトドライバ回路
と同様の効果を奏する他、昇圧回路により磁気ヘッドの
両端の電圧差を請求項14の場合よりさらに大きくする
ことができ、磁気ヘッドに流れる書き込み電流の向きを
より高速に切り換えることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の第1の実施の形態のライトドライバ
回路の基本構成を示す回路図である。
【図2】この発明の第1の実施の形態のライトドライバ
回路の具体的な構成を示す回路図である。
【図3】第1の実施の形態のセレクタ回路を示すブロッ
ク図である。
【図4】書き込み信号波形(a)、第1の実施の形態の
ヘッド端電位波形(b)、および従来例のヘッド端電位
波形(c)を示すタイムチャートである。
【図5】第2の実施の形態のライトドライバ回路を示す
回路図である。
【図6】第2の実施の形態の書き込み信号およびスイッ
チ手段の制御信号を示す波形図である。
【図7】第3の実施の形態のライトドライバ回路を示す
回路図である。
【図8】第4の実施の形態のライトドライバ回路を示す
回路図である。
【図9】従来のライトドライバ回路を示す回路図であ
る。
【符号の説明】
SW1〜SW8 スイッチ手段 1 セレクタ回路 2 昇圧回路 Q1〜Q4 NPNトランジスタ Q6 NPNトランジスタ Q8 NPNトランジスタ Q10 NPNトランジスタ Q12〜Q26 NPNトランジスタ Q5,Q7 PNPトランジスタ Q9,Q11 PNPトランジスタ HD 磁気ヘッド X,Y 磁気ヘッドHDの両端の端子 R1〜R24 抵抗 TG1〜TG8 スイッチ手段の入力端子 TG3′,TG4′ 微分回路の入力端子 TG7′,TG8′ 微分回路の入力端子 WD,WDB 入力端子 D1〜D6 ダイオード C1〜C4 容量 Vref 電圧源 I1,I2 電流源

Claims (15)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 磁気ヘッドの両端に一対の出力端子が接
    続されて書き込み信号の反転に応答して前記磁気ヘッド
    に流れる書き込み電流の方向を反転させる反転切替回路
    と、前記書き込み信号が反転してから前記磁気ヘッドの
    書き込み電流が反転するまでの期間中の前記磁気ヘッド
    の両端の電圧差を、前記反転切替回路のみで生じる前記
    磁気ヘッドの両端の電圧差よりさらに大きくすることに
    より、前記書き込み電流を高速に反転させる高速反転手
    段とを備えたライトドライバ回路。
  2. 【請求項2】 反転切替回路は、電源入力端子とグラウ
    ンド端子の間に順方向に直列に接続された第1の電源側
    トランジスタおよび第1のグラウンド側トランジスタ
    と、前記電源入力端子と前記グラウンド端子の間に順方
    向に直列に接続された第2の電源側トランジスタおよび
    第2のグラウンド側トランジスタと、前記第1の電源側
    トランジスタのベースに接続されて書き込み信号に応答
    して前記第1の電源側トランジスタを制御する第1のス
    イッチ手段と、前記第2の電源側トランジスタのベース
    に接続されて前記書き込み信号に応答して前記第2の電
    源側トランジスタを制御する第2のスイッチ手段と、前
    記第1のグラウンド側トランジスタのベースに接続され
    て前記書き込み信号に応答して前記第1のグラウンド側
    トランジスタを制御する第3のスイッチ手段と、前記第
    2のグラウンド側トランジスタのベースに接続されて前
    記書き込み信号に応答して前記第2のグラウンド側トラ
    ンジスタを制御する第4のスイッチ手段とを有し、前記
    第1の電源側トランジスタおよび前記第1のグラウンド
    側トランジスタの接続点と前記第2の電源側トランジス
    タおよび前記第2のグラウンド側トランジスタの接続点
    との間に磁気ヘッドが接続され、前記書き込み信号の反
    転に応答して前記第1および第4のスイッチ手段の組と
    前記第2および第3のスイッチ手段の組の動作が反転す
    ることにより、前記第1の電源側トランジスタおよび前
    記第2のグラウンド側トランジスタの組と前記第2の電
    源側トランジスタおよび前記第1のグラウンド側トラン
    ジスタの組の動作を反転させて前記磁気ヘッドに流れる
    書き込み電流を反転させるようにしたことを特徴とする
    請求項1記載のライトドライバ回路。
  3. 【請求項3】 第1および第2の電源側トランジスタと
    第1および第2のグラウンド側トランジスタとがそれぞ
    れNPNトランジスタからなり、前記第1のスイッチ手
    段は電源入力端子と前記第1の電源側トランジスタのベ
    ースとの間に接続され、前記第2のスイッチ手段は前記
    電源入力端子と前記第2の電源側トランジスタとの間に
    接続され、前記第3のスイッチ手段は前記第1のグラウ
    ンド側トランジスタのベースとグラウンド端子との間に
    接続され、前記第4のスイッチは前記第2のグラウンド
    側トランジスタのベースと前記グラウンド端子との間に
    接続されていることを特徴とする請求項2記載のライト
    ドライバ回路。
  4. 【請求項4】 第3のスイッチ手段は、第1のグラウン
    ド側トランジスタのベースにコレクタが接続されるとと
    もにグラウンド端子にエミッタが接続された第1のNP
    Nスイッチトランジスタを有し、第4のスイッチ手段
    は、第2のグラウンド側トランジスタのベースにコレク
    タが接続されるとともに前記グラウンド端子にエミッタ
    が接続された第2のNPNスイッチトランジスタを有
    し、前記第1のNPNスイッチトランジスタのベースと
    前記グラウンド端子との間に前記第1のNPNスイッチ
    トランジスタのベース電位を急速に低下させる第7のス
    イッチ手段を設け、前記第2のNPNスイッチトランジ
    スタのベースと前記グラウンド端子との間に前記第2の
    NPNスイッチトランジスタのベース電位を急速に低下
    させる第8のスイッチ手段を設けたことを特徴とする請
    求項3記載のライトドライバ回路。
  5. 【請求項5】 反転切替回路は、電源入力端子とグラウ
    ンド端子の間に順方向に直列に接続された第1の電源側
    トランジスタおよび第1のグラウンド側トランジスタ
    と、前記電源入力端子と前記グラウンド端子の間に順方
    向に直列に接続された第2の電源側トランジスタおよび
    第2のグラウンド側トランジスタと、前記第1の電源側
    トランジスタのベースに接続されて書き込み信号に応答
    して前記第1の電源側トランジスタを制御する第1のス
    イッチ手段と、前記第2の電源側トランジスタのベース
    に接続されて前記書き込み信号に応答して前記第2の電
    源側トランジスタを制御する第2のスイッチ手段と、前
    記第1のグラウンド側トランジスタのベースに接続され
    て前記書き込み信号に応答して前記第1のグラウンド側
    トランジスタを制御する第3のスイッチ手段と、前記第
    2のグラウンド側トランジスタのベースに接続されて前
    記書き込み信号に応答して前記第2のグラウンド側トラ
    ンジスタを制御する第4のスイッチ手段とを有し、前記
    第1の電源側トランジスタおよび前記第1のグラウンド
    側トランジスタの接続点と前記第2の電源側トランジス
    タおよび前記第2のグラウンド側トランジスタの接続点
    との間に磁気ヘッドが接続され、前記書き込み信号の反
    転に応答して前記第1および第4のスイッチ手段の組と
    前記第2および第3のスイッチ手段の組の動作が反転す
    ることにより、前記第1の電源側トランジスタおよび前
    記第2のグラウンド側トランジスタの組と前記第2の電
    源側トランジスタおよび前記第1のグラウンド側トラン
    ジスタの組の動作を反転させて前記磁気ヘッドに流れる
    書き込み電流を反転させるようにし、 高速反転手段は、前記第1および第2の電源側トランジ
    スタのベースに接続された第5および第6のスイッチ手
    段からなり、前記第1および第2の電源側トランジスタ
    のうちの、書き込み信号の反転によってオフとなる方の
    電源側トランジスタのベース電位を選択的にグラウンド
    電位付近まで急速に低下させて、前記書き込み信号の反
    転によってオフとなる方の電源側トランジスタとこの電
    源側トランジスタと直列接続されたグラウンド側トラン
    ジスタとの接続点の電位を低下させることにより、前記
    磁気ヘッドの両端の電圧差を大きくするようにしたこと
    を特徴とする請求項1記載のライトドライバ回路。
  6. 【請求項6】 第1および第2の電源側トランジスタと
    第1および第2のグラウンド側トランジスタとがそれぞ
    れNPNトランジスタからなり、前記第1のスイッチ手
    段は電源入力端子と前記第1の電源側トランジスタのベ
    ースとの間に接続され、前記第2のスイッチ手段は前記
    電源入力端子と前記第2の電源側トランジスタとの間に
    接続され、前記第3のスイッチ手段は前記第1のグラウ
    ンド側トランジスタのベースとグラウンド端子との間に
    接続され、前記第4のスイッチは前記第2のグラウンド
    側トランジスタのベースと前記グラウンド端子との間に
    接続され、第5のスイッチ手段は前記第1の電源側トラ
    ンジスタのベースと前記グラウンド端子との間に接続さ
    れ、前記第6のスイッチ手段は前記第2の電源側トラン
    ジスタのベースと前記グラウンド端子との間に接続され
    ていることを特徴とする請求項5記載のライトドライバ
    回路。
  7. 【請求項7】 第3のスイッチ手段は、第1のグラウン
    ド側トランジスタのベースにコレクタが接続されるとと
    もにグラウンド端子にエミッタが接続された第1のNP
    Nスイッチトランジスタを有し、第4のスイッチ手段
    は、第2のグラウンド側トランジスタのベースにコレク
    タが接続されるとともに前記グラウンド端子にエミッタ
    が接続された第2のNPNスイッチトランジスタを有
    し、前記第1のNPNスイッチトランジスタのベースと
    前記グラウンド端子との間に前記第1のNPNスイッチ
    トランジスタのベース電位を急速に低下させる第7のス
    イッチ手段を設け、前記第2のNPNスイッチトランジ
    スタのベースと前記グラウンド端子との間に前記第2の
    NPNスイッチトランジスタのベース電位を急速に低下
    させる第8のスイッチ手段を設けたことを特徴とする請
    求項6記載のライトドライバ回路。
  8. 【請求項8】 第3および第4のスイッチ手段は、第1
    および第2のグラウンド側トランジスタをそれぞれ活性
    領域内で制御するようにしたことを特徴とする請求項
    2,請求項3,請求項4,請求項5,請求項6または請
    求項7記載のライトドライバ回路。
  9. 【請求項9】 第1および第2のグラウンド側トランジ
    スタは、それぞれカレントミラー回路の出力側トランジ
    スタであることを特徴とする請求項2,請求項3,請求
    項4,請求項5,請求項6または請求項7記載のライト
    ドライバ回路。
  10. 【請求項10】 第5および第6のスイッチ手段の入力
    端に書き込み信号を微分する第1および第2の微分回路
    を設けたことを特徴とする請求項5または請求項6記載
    のライトドライバ回路。
  11. 【請求項11】 第7および第8のスイッチ手段の入力
    端に書き込み信号を微分する第3および第4の微分回路
    を設けたことを特徴とする請求項4または請求項7記載
    のライトドライバ回路。
  12. 【請求項12】 第1の電源側トランジスタおよび第1
    のグラウンド側トランジスタの接続点と第2の電源側ト
    ランジスタおよび第2のグラウンド側トランジスタの接
    続点に、前記第1および第2のグラウンド側トランジス
    タが飽和するのを防止するための第1および第2のクラ
    ンプ回路をそれぞれ設けたことを特徴とする請求項2ま
    たは請求項5記載のライトドライバ回路。
  13. 【請求項13】 第1および第2の電源側トランジスタ
    と電源入力端子との間に前記第1および第2の電源側ト
    ランジスタに流れる電流を制限する第1および第2の保
    護抵抗をそれぞれ設けたことを特徴とする請求項2また
    は請求項5記載のライトドライバ回路。
  14. 【請求項14】 第1および第2のスイッチ手段と電源
    入力端子との間に磁気ヘッドの両端の電圧差を大きくす
    る昇圧回路を設けたことを特徴とする請求項3または請
    求項6記載のライトドライバ回路。
  15. 【請求項15】 第1および第2のスイッチ手段ならび
    に第1および第2の電源側トランジスタと電源入力端子
    との間に磁気ヘッドの両端の電圧差を大きくする昇圧回
    路を設けたことを特徴とする請求項3または請求項6記
    載のライトドライバ回路。
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