JP2951548B2 - 防滑材並びに防滑材を裏貼りした敷物及びその製造方法 - Google Patents

防滑材並びに防滑材を裏貼りした敷物及びその製造方法

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JP2951548B2
JP2951548B2 JP24856694A JP24856694A JP2951548B2 JP 2951548 B2 JP2951548 B2 JP 2951548B2 JP 24856694 A JP24856694 A JP 24856694A JP 24856694 A JP24856694 A JP 24856694A JP 2951548 B2 JP2951548 B2 JP 2951548B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、カーペット、各種のマ
ット等のように床面に使用される敷物、あるいはテーブ
ルクロスや椅子、各種乗り物の座席などの汚れ防止用と
して用いられるカバーシート等の妄動を防止するための
滑り止め効果の大きい防滑材とその製造方法に関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】従来、カーペット、台所マット、バスマ
ット、玄関マット、トイレマットなどの敷物あるいは置
き時計、花瓶、ペン経て、各種装飾物などの置物用のマ
ットの移動を防止する手段として、敷物やマット(以下
これらを単に敷物という)の裏面にゴム系の物質で裏張
りが施されている。かかる手段が施されている敷物は支
持面に対してのある程度の滑り止め防止効果を有してい
る。このような敷物として例えば特公昭50−1220
7号公報、実開昭60−97080号公報、同60−1
44459号公報記載のように裏面にゴムシートを貼着
したもの、あるいは特開平2−157357号公報や実
開昭63−7179号公報に記載されているように敷物
の下面に凹凸を設けたものを挙げることができる。
【0003】また防滑材の技術として、特開平4−53
506号公報には、ネット編地と不織布を貼り合わせ上
記ネットを発泡樹脂で包含する構造を有している。ま
た、実公平4−9886号公報には、メッシュ基布の片
面に粘着性樹脂を、他面には突起状物を有した気泡含有
弾性樹脂層からなっている。更に、実開平5−2826
8号公報には、基材シートの片面あるいは両面に粘着層
が付与された二重あるいは三重構造のシートを提案して
いる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記のように下面にゴ
ムシートや凹凸を設けた敷物は、ある程度の滑り移動の
防止効果を備えているが、例えば玄関マットのように床
面との接触面積が比較的小さく、歩行による蹴り作用が
働くとマットがずれ動き、歩行の都度に位置がずれて見
苦しくなる。かかる事態は厚手の平滑なゴムシートを裏
面に貼り合わせることによって改善することができる
が、敷物全体が重くかつ硬くなって取り扱いが困難とな
る。そのうえ従来の滑り止め技術では、例えば椅子のカ
バーシートのように薄い敷物には不適当であり、またゴ
ムシートを貼着すると通気性が阻害され通気性不良にも
とづく種々なトラブルを招く。
【0005】また、上記の従来の防滑材、例えば、特開
平4−53506号公報及び、実公平4−9886号公
報の場合、前記凹凸を設けた敷物のように平滑さを有さ
ない面があり、その為に上記シート上の安定性が損なわ
れ、上記シートと床面あるいは上部敷物との接触面積が
狭いため摩擦抵抗の低下が起こり、十分な防滑効果を期
待することは困難である。更に、実開平5−28268
号公報では、基材シートの片面あるいは両面に付与され
ている粘着シートは多くの薬剤調整して成り立つ物であ
るために非常に不経済であり、また、工程的にも長くな
り生産コスト面でのロスが避けられないといった欠点が
ある。本発明は上記した不都合が解決された滑り止め効
果の大きい防滑材を提供するものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、滑り止め作用
に優れた効果を持つ樹脂を扁平化された連続線条による
シート状網状物とすることによって上記課題を解決し
た。即ち本発明のシート状防滑材は、直径が約0.5〜
2mmの多数の合成重合体連続線条の各々が屈曲し相互
に交差しながら長手方向に延び、且つそれぞれの交差点
において接着されてなる網状物が形成され、この網状物
を加圧することにより上記連続線条部が扁平化され、下
記測定法により測定された滑り摩擦抵抗値が少なくとも
一方の面において50kgf以上を有していることを特
徴としているシート状防滑材である。 記 水平面に置いた鏡面仕上げの板ガラス上に、15cm×
15cmの上記防滑材の試料をその網状物を下面として
載置し、その上に16cm×16cm、重さ120g の
合成樹脂板を載せてこの合成樹脂板上に20kgの分銅
を載せて加重し、合成樹脂板の端に紐を付けてその紐を
ガラス面の延長方向に2.0cm/分の速度でもって引
っ張り、試料が動き始めたときの張力(kgf)を摩擦
抵抗値とした。
【0007】高摩擦性のシート状網状物を形成するため
の合成重合体連続線条の樹脂としては、成形後において
ゴム的性質を備えているところの、例えばエチレン−酢
酸ビニル共重合体、エチレン−アクリル酸メチル共重合
体、エチレン−アクリル酸共重合体、エチレン−アクリ
ル酸エチル共重合体、エチレン−メタアクリル酸メチル
共重合体、エチレン−メタアクリル酸エチル共重合体、
エチレン−メタアクリル酸メチル−アクリル酸共重合体
などが適用される。そしてこれらの重合体の単独または
他の重合体を芯成分としてこれら重合体が少なくとも表
面を形成している連続線条を例えば熱可塑性樹脂ネット
状物上に紡出すると連続線条物と熱可塑性樹脂ネット状
物とが接着一体化したシート状防滑材を得ることができ
る。
【0008】連続線条は上記重合体の単一成分、または
ポリプロピレン樹脂やポリエステル樹脂などの他の樹脂
を芯成分とした芯鞘型の複合線条のように、少なくとも
上記重合体によって表面が構成されている。そして連続
線条の太さは、0.5〜2mm程度が好ましい。太さが
0.5mm以下では紡糸孔の目詰まりが生じやすく紡糸
が不円滑なり、また防滑剤自体が非常に弱いものとなっ
てしまう。更に、熱可塑性樹脂ネット状物と接着一体化
させた際に良好な接着状態を得ることができなかった
り、補強用として熱可塑性樹脂ネット状物を使用した場
合、樹脂ネットの構成線条が防滑材の表面に露出し易く
なるために滑り止め効果が低下する恐れがある。また2
mm以上となると必要以上に樹脂量が多くなって不経済
であるばかりでなく、通気性が損なわれる。より好まし
い太さは1〜1.5mm程度であり、網状物の目付けは
300〜600g/m2 である。
【0009】本発明の防滑材は、上記網状物のみでもっ
て構成してもよいが、補強材としてネット状物と併用す
ることがより望ましい。補強材として用いるネット状物
としては、ポリオレフィン、ポリエステル、ナイロン等
の熱可塑性合成樹脂で成形された高強度の粗目ネットが
好ましい。このネット状物の線径や網目の大きさ(格子
間隔)は、防滑材の用途によって選定されるものである
が、防滑材の表面あるいは裏面の防滑性能を損なわずに
しかも、補強効果をもたらすには、線径が0.1〜1m
m、格子間隔5〜20mm程度がよい。特に防滑材の裏
面側の高摩擦性は、ネット状物の網目空間から露出する
上記連続線条によって付与されることから、格子間隔の
大きいネット状物を使用することが肝要である。
【0010】更に本発明のシート状防滑材を形成してい
扁平化された防滑性合成樹脂線条からなるシート状網
状物をカーペットやマットなどの各種の敷物の裏面に接
着することによって防滑性に優れた敷物を得ることがで
きる。敷物としては、ニードルパンチング不織布、パイ
ルカーペット、タフテッドカーペットなど各種のものが
挙げられるが、樹脂線条との接着性を考慮すると、裏面
がポリオレフィン系、ポリエステル系あるいは、ナイロ
ン等の合成繊維となっていることが好ましく、上記熱可
塑性樹脂ネット状物と同様に上記敷物と連続線条物とを
ロールによる加圧処理によって一体化されたシート状防
滑材を裏貼りした敷物を得ることができる。
【0011】網状物の連続線条が加圧処理によって扁平
化された状態における網状物の空隙率は、防滑材の用途
によって適宜選定されるものであり、各種の敷物のずれ
移動の防止用として使用するものにおいては空隙率が6
0%以上であってもよいが、実用的には、空隙率が80
%以上となると網状物の床面との接触面積が小さくなり
滑り止め効果が低下し、また網状物の平滑性が損なわれ
敷物として使用した場合にはその表面に凹凸ができ見栄
えの低下や、実用面で様々な不都合が生じる。また空隙
率が10%以下となるとより優れた滑り止め効果を発揮
するが、樹脂量が多くなって通気性が低下し、性能向上
の度合いに比べてコストの上昇率が高くなるばかりでな
くフレキシブル性が低下して敷物等としての取り扱い性
が悪くなることから、好ましくは空隙率を30〜60%
程度とすることが望ましい。
【0012】本発明のシート状防滑材は、ノズルによっ
て紡出された連続線条を搬送体上に設置されているロー
ルによって、連続線条に加圧処理を施すことができる
が、前記ロール中に冷却水あるいは、冷媒を流すことに
よって前記ロールを冷却すると、加圧処理された扁平化
した連続線条のロールへの粘着による巻き付きを抑える
と共に、連続線条の前記ロールによって加圧扁平化処理
された部分に艶が生じ、見栄えの良好なシート状防滑材
を得ることができる。
【0013】
【作用】少なくとも一方の面において高摩擦性能を有す
る本発明のシート状防滑材は、例えば玄関マットと床面
との間に介装使用すると、高摩擦性能を有するシート状
網状物部及び玄関マットの裏面が床面に対接し、マット
自体の荷重のみによっても顕著な滑り止め性を発揮し、
歩行などにより人の体重が加わると滑り摩擦抵抗が更に
増大し、敷設したときの位置からのずれ動きを防止す
る。また本発明のシート状防滑材をテーブルクロスの裏
面に配した場合にも、高摩擦性能を有するシート状網状
物部がテーブル面とテーブルクロスの広範囲に面接触し
ているから、テーブル面の方向の移動を効果的に防止
し、テーブルクロスの位置を整然と保持する。更に高摩
擦性能を有する網状物と熱可塑性樹脂ネット状物とを接
着一体化することによって、寸法安定性及び引っ張り強
度を高めることができる。
【0014】
【実施例】以下実施例を示している図にもとづいて説明
すると、本発明のシート状防滑材(1) は、図1に示して
いるように、酢酸ビニルが20%のエチレン−酢酸ビニ
ル共重合体(EVA)の多数の連続線条(2)によって
形成された網状物(4)でもって構成され、この網状物
(4)は図示していないが連続線条(2)が加圧されて
扁平化されたシート状網状物となっている。図2は、上
網状物(4)を熱可塑性樹脂ネット(3)でもって
強接着された態様を示している。
【0015】「実施例1」 図5に略示しているよう
に、例えば孔径が1mmの多数の紡糸孔が5mmピッチ
で幅方向に2列に亘って設けられた紡糸口金(13)を
用い、EVAの溶融物を紡糸孔より連続線条(12)
(12)として紡糸し、この紡糸口金(13)の下方に
おいて表面が平滑な搬送体(14)を上記紡出連続線条
(12)(12)の落下速度よりも遅い速度で矢印方向
に移動させ、紡出連続線条(12)(12)群を自然落
下させて紡出した連続線条(12)(12)に不規則な
ループを描かしめて隣接する連続線条(12)(12)
を交差させながら平滑な搬送体(14)上に順次集積
し、その集積時に連続線条(12)(12)を相互にそ
れぞれの交差点において自己融着せしめると共に、集積
された連続線条(12)(12)が固化せざる間に集積
されている連続線条(12)(12)をロール(11)
によって加圧して各連続線条(12)(12)を扁平化
し、図1に示したような目付が300g/m2 、空隙率
が約50%の網状形態を成したシート状防滑材(1)と
なした。
【0016】「比較例1」 上記EVAに代えてポリプ
ロピレン樹脂を使用し、上記実施例1と同様にして、直
径1mmのポリプロピレン樹脂の連続線条による目付け
が300g/m2 の網状形態を成したシート状防滑材
なした。このシート状防滑材の空隙率は約50%であっ
た。
【0017】実施例1および比較例のシート状防滑材
それぞれ15cm×15cmに裁断して試料となし、図
4に略示しているように、この2種の試料(9)を水平
面に置いた鏡面仕上げの板ガラス(10)上にそのシー
ト状網状物(4)を下面として載置し、その上に16c
m×16cm、重さ120g の合成樹脂板(8)を接着
し、この合成樹脂板(8)上に20kgの分銅(7)を
載せて加重し、合成樹脂板(8)の端に紐(6)を付け
てその紐(6)を滑車を介して張力測定器(5)に結合
して張力測定器(5)によって紐(6)を矢印で示した
ガラス面の延長方向に2.0cm/分の速度で緩やかに
引っ張り、試料が動き始めたときの張力(kgf)を摩
擦抵抗値として測定した。
【0018】その結果、実施例1の防滑材の表面の摩擦
抵抗値は52kgfであり、比較例の防滑材は4kgf
であった。
【0019】「実施例2」 図6に略示しているよう
に、例えば孔径が1mmの多数の紡糸孔が5mmピッチ
で幅方向に2列に亘って設けられた紡糸口金(13)を
用い、EVAの溶融物を紡糸孔より連続線条(12)
(12)として紡糸し、この紡糸口金(13)の下方に
おいて表面が平滑な搬送体(14)を上記紡出連続線条
(12)(12)の落下速度よりも遅い速度で矢印方向
に移動させると共に、この搬送体(14)上に直径が
0.5mmのポリエステル繊維を格子間隔が10mmと
するネット状物(3)を供給し、このネット状物(3)
上に紡出連続線条(12)(12)群を自然落下させて
紡出した連続線条(12)(12)に不規則なループを
描かしめて隣接する連続線条(12)(12)を交差さ
せながらネット状物(3)上に順次集積し、その集積時
に連続線条(12)(12)を相互にそれぞれの交差点
において自己融着せしめると共に、集積された連続線条
(12)(12)が固化せざる間に集積されている連続
線条(12)(12)をロール(11)によって加圧し
て各連続線条(12)(12)の接着力でもってネット
状物(3)に各連続線条(12)(12)を接着すると
共に連続線条を扁平化し、図1に示したような目付が3
00g/m2 、空隙率が約50%のシート状網状物
(4)にポリエステル繊維のネット状物(3)が接着一
体化されたシート状防滑材(1)となし、上記測定方法
によって測定されたシート状防滑材(1)の表面の摩擦
抵抗値は51kgfであった。
【0020】[比較例2] 上記EVAに替えてポリプ
ロピレン樹脂を使用し、上記実施例2と同様にして、ポ
リエステル繊維ネット状物に直径1mmのポリプロピレ
ン樹脂の連続線状による目付が300g/m2 、空隙率
が50%の網状体を接合した防滑材となした。この防滑
材の上記測定法によって測定された摩擦抵抗値は6kg
fであった。
【0021】「実施例3」 図7に略示しているよう
に、孔径が1.5mmの多数の紡糸孔が5mmピッチで
幅方向に1列に亘って設けられた紡糸口金(13)(1
3)を前後に配して実施例1と同様にEVAの溶融物を
紡糸孔より連続線条(12)(12)として紡糸し、こ
の紡糸口金(13)(13)の下方において表面が平滑
な搬送体(14)を上記紡出連続線条(12)(12)
の落下速度よりも遅い速度で矢印方向に移動させると共
に幅方向に10mm往復揺動させ、この搬送体(14)
上に直径が0.5mmのポリエステル繊維を格子間隔が
10mmとするネット状物(3)を供給し、このネット
状物(3)上に紡出連続線条(12)(12)群を自然
落下させて紡出した連続線条(12)(12)をジグザ
グに屈曲させて隣接する連続線条(12)(12)を交
差させながらネット状物(3)上に順次集積し、その集
積時に連続線条(12)(12)を相互にそれぞれの交
差点において自己融着せしめると共に、集積された連続
線条(12)(12)が固化せざる間に集積されている
連続線条(12)(12)をロール(11)によって加
圧して各連続線条(12)(12)の接着力でもってネ
ット状物(3)に各連続線条(12)(12)を接着す
ると共に連続線条(12)(12)を扁平化し、多数の
連続線条(12)(12)からなる目付けが300g/
2 、空隙率は80%のシート状網状物(4)にポリエ
ステル繊維のネット状物(3)が接着一体化されたとこ
ろの図3に示したようなシート状防滑材(1)となし、
上記測定法によつて測定されたこのシート状防滑材
(1)の表面の摩擦抵抗値は52kgfであった。
【0022】「比較例3」 上記EVAに代えてポリプ
ロピレン樹脂を使用し、上記実施例3と同様にして、ポ
リエステル繊維のネット状物に直径1.5mmのポリプ
ロピレン樹脂の連続線条による目付けが300g/m2
の網状形態の防滑材となした。この防滑材の摩擦抵抗値
は4kgfであった。
【0023】「実施例4」 上記実施例3においてポリ
エステル繊維のネット状物を供給しない状態で、図7に
略示しているように、孔径が1.5mmの多数の紡糸孔
が5mmピッチで幅方向に1列に亘って設けられた紡糸
口金(13)(13)を前後に配して実施例1と同様に
EVAの溶融物を紡糸孔より連続線条(12)(12)
として紡糸し、この紡糸口金(13)(13)の下方に
おいて表面が平滑な搬送体(14)を上記紡出連続線条
(12)(12)の落下速度よりも遅い速度で矢印方向
に移動させると共に幅方向に約20mm往復揺動させ、
この搬送体(14)上に紡出連続線条(12)(12)
群を自然落下させて紡出した連続線条(12)(12)
をジグザグに屈曲させ、隣接する連続線条(12)(1
2)を交差させながら上に順次集積し、その集積時に連
続線条(12)(12)を相互にそれぞれの交差点にお
いて自己融着せしめると共に、集積された連続線条(1
2)(12)が固化せざる間に集積されている連続線条
(12)(12)をロール(11)によって加圧して各
連続線条(12)(12)を扁平化し、図8及び図9に
示しているように、扁平化された多数の連続線条(1
2)(12)からなる目付けが150g/m2 、空隙率
は80%のネット状のシート状防滑材(1)となした。
上記測定法によつて測定されたこのシート状防滑材
(1)の表面の摩擦抵抗値は50kgfであった。なお
図中(2a)は上記連続線条(12)の屈折状態を示
し、直径1.5mmの連続線条物(12)(12)は、
加圧処理後には幅2.0〜2.5mm、厚さ0.3mm
の扁平な形状をなした。
【0024】「実施例5」 繊度3デニール、繊維長5
1mmのポリエステル繊維をカードにかけウエブを得、
それをニードルパンチング処理を施すことによって、目
付500g/m2 のニードルパンチング不織布を得た。
【0025】図10に略示しているように、孔径が1.
5mmの多数の紡糸孔が5mmピッチで幅方向に1列に
亘って設けられた紡糸口金(13)(13)を前後に配
して実施例1と同様にEVAの溶融物を紡糸孔より連続
線条(12)(12)として紡糸し、この紡糸口金(1
3)(13)の下方において表面が平滑な搬送体(1
4)を上記紡出連続線条(12)(12)の落下速度よ
りも遅い速度で矢印方向に移動させると共に幅方向に約
20mm往復揺動させ、この搬送体(14)上に上記ニ
ードルパンチング不織布(18)を供給し、このニード
ルパンチング不織布(18)上に紡出連続線条(12)
(12)群を自然落下させて紡出した連続線条(12)
(12)をジグザグに屈曲させ、隣接する連続線条(1
2)(12)を交差させながら上に順次集積し、その集
積時に連続線条(12)(12)を相互にそれぞれの交
差点において自己融着せしめると共に、集積された連続
線条(12)(12)が固化せざる間に集積されている
連続線条(12)(12)をロール(11)によって加
圧して各連続線条(12)(12)の接着力でもって上
記ニードルパンチング不織布(18)に各連続線条(1
2)(12)を接着すると共に、連続線条(12)(1
2)を扁平化し、図8及び図9に示しているように、扁
平化された多数の連続線条(12)(12)からなる目
付けが150g/m2 、空隙率は80%のネット状の
ート状防滑材を裏貼りした敷物(19)となした。上記
測定法によつて測定されたこのシート状防滑材を裏貼り
した敷物(19)の表面の摩擦抵抗値は50kgfであ
った。
【0026】「比較例4」 上記EVAにかえてポリプ
ロピレン樹脂を使用し、上記実施例5と同様にして、ポ
リエステル繊維のニードルパンチング不織布に直径1.
5mmのポリプロピレン樹脂の連続線条による目付65
0g/m2 の防滑材を得た。この防滑材の摩擦抵抗値は
6kgfであった。
【0027】「実施例6」 本発明の防滑材を、JIS
−L1096A法に従って、400番の紙やすりを使用
して耐摩擦性能を測定したところ5000回以上摩擦回
数に耐えることができ、熱可塑性樹脂ネット状物を一体
化させた防滑材あるいは、ニードルパンチング不織布を
一体化させた防滑材についても同様の結果を得ることが
できた。
【0028】
【発明の効果】このように本発明の滑り止め効果を有す
シート状防滑材あるいは、シート状防滑材を裏貼りし
た敷物は、水平面に置いた鏡面仕上げの板ガラス上に1
5cm×15cmのシート状防滑材試料を載置し、その
中央部に16cm×16cm、重さ120gの合成樹脂
板を乗せてこの合成樹脂板上に20kgの分銅を乗せて
加重し、試料の端に紐を付けてその紐をガラス板の延長
方向に2.0cm/分の速度でもって引っ張り、試料が
動き始めるときの引っ張り力(g)が50kg以上であ
る高摩擦防滑材であり、上記シート状防滑材はゴム的性
質を兼ね備えているために柔軟であり、シート状防滑材
のほぼ全面が支持面と接触して優れた滑り止め効果を発
揮する。したがって本発明のシート状防滑材は、玄関マ
ット、カーペット、テーブルクロス、書道用下敷きマッ
トなどの平面上で使用するマット類はもとより、使用中
曲面となる例えば椅子カバーや自動車のフロアーマット
など各種の敷物の妄動を防止でき、これらの敷物を常時
整然とした敷設状態に保持することができる。
【0029】また、本発明のシート状防滑材は軽量で
連続線条部が相互にそれぞれの交差点において自己融着
し更に加圧処理により扁平化されたシート状であるため
に持ち運びあるいは、安定性に優れ更に、耐摩耗性能も
非常に優れている。また、原材料の軟質合成重合体に
は、炭素、水素、酸素のみを含有するポリオレフィン系
共重合物を用いているので焼却時の安全性にも優れてい
る。更に、上記ポリオレフィン系共重合物は比較的低温
で容易に紡糸できるため、低コストで連続線条を得るこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図5の製造方法によって得られた防滑材の平面
図である。
【図2】図6の製造方法によって得られた防滑材の平面
図である。
【図3】図7の製造方法によって得られた防滑材の平面
図である。
【図4】摩擦抵抗値の測定要領の簡略説明図である。
【図5】図1の防滑材の製造方法を示した簡略側面図で
ある。
【図6】図2の防滑材の製造方法を示した簡略側面図で
ある。
【図7】図3の防滑材の製造方法を示した簡略図であ
る。
【図8】ネット条物を用いずに図7の製造方法で得られ
た、扁平化された防滑材の平面図である。
【図9】図8の防滑材の波線a−a’での断面図であ
る。
【図10】ニードルパンチング不織布の裏面に防滑材を
接着一体化させた敷物の製造方法を示した簡略図であ
る。
【符号の説明】
1.防滑材 2.連続線条 3.熱可塑性樹脂ネッ
ト 4.網状物

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 直径が約0.5〜2mmの多数の合成重
    合体連続線条の各々が屈曲し相互に交差しながら長手方
    向に延び、且つそれぞれの交差点において接着されてな
    る網状物が形成され、この網状物を加圧することにより
    上記連続線条部を扁平化してシート状となした、下記測
    定法により測定された滑り摩擦抵抗値が少なくとも一方
    の面において50kgf以上を有していることを特徴と
    するシート状防滑材。 記 水平面に置いた鏡面仕上げの板ガラス上に、15cm×
    15cmの上記防滑材の試料をその網状物を下面として
    載置し、その上に16cm×16cm、重さ120g の
    合成樹脂板を載せてこの合成樹脂板上に20kgの分銅
    を載せて加重し、合成樹脂板の端に紐を付けてその紐を
    ガラス面の延長方向に2.0cm/分の速度でもって引
    っ張り、試料が動き始めたときの張力(kgf)を摩擦
    抵抗値とした。
  2. 【請求項2】 直径が約0.5〜2mmの多数の合成重
    合体連続線条の各々が屈曲し相互に交差しながら長手方
    向に延び、且つそれぞれの交差点において接着されてな
    る網状物が、線径が0.1〜1mm、格子間隔が5〜2
    0mmである熱可塑性樹脂ネット状物に接着一体化さ
    れ、更に上記連続線条部が加圧されて扁平化されている
    ことを特徴とする請求項1記載のシート状防滑材
  3. 【請求項3】 上記合成重合体連続線条の少なくとも表
    面が、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−アク
    リル酸メチル共重合体、エチレン−アクリル酸共重合
    体、エチレン−アクリル酸エチル共重合体、エチレン−
    メタアクリル酸メチル共重合体、エチレン−メタアクリ
    ル酸エチル共重合体、エチレン−メタアクリル酸メチル
    −アクリル酸共重合体から選ばれた軟質の合成重合体で
    形成されていることを特徴とする請求項1記載のシート
    状防滑材
  4. 【請求項4】 直径が0.5〜2mmの多数の紡糸孔が
    幅方向に間隔をおいて設けられた紡糸口金を用い、上記
    請求項3記載の軟質合成重合体の中から選ばれた樹脂の
    溶融物を紡糸孔より連続線条として紡糸し、この紡糸口
    金の下方において表面が平滑な搬送体を上記紡出連続線
    条の落下速度よりも遅い速度で一方向 移動させ、紡出
    連続線条群を自然落下させて紡出した連続線条に不規則
    なループまたは規則的な屈折を描かしめて隣接する連続
    線条を交差させながら平滑な搬送体上に順次集積し、そ
    の集積時に連続線条を相互にそれぞれの交差点において
    自己融着せしめると共に、集積された連続線条が固化せ
    ざる間に集積されている連続線条をロールによって加圧
    して各連続線条を扁平化してシート状となすことを特徴
    とするシート状防滑材の製造方法。
  5. 【請求項5】 直径が約0.5〜2mmの多数の上記請
    求項3記載の軟質重合体の中から選ばれた連続線条の各
    々が屈曲し相互に交差しながら長手方向に延び、且つそ
    れぞれの交差点において接着されてなる網状物が、敷物
    の裏面に接合一体化され、更に上記連続線条部が加圧さ
    れて扁平化されていることを特徴とするシート状防滑材
    を裏貼りした敷物。
  6. 【請求項6】 直径が0.5〜2mmの多数の紡糸孔が
    幅方向に間隔をおいて設けられた紡糸口金を用い、上記
    請求項3記載の軟質合成重合体の中から選ばれた樹脂の
    溶融物を紡糸孔より連続線条として紡糸し、この紡糸口
    金の下方において表面が平滑な搬送体を上記紡出連続線
    条の落下速度よりも遅い速度で一方向に移動させ、紡出
    連続線条群を自然落下させて紡出した連続線条に不規則
    なループまたは、規則的な屈折を描かしめて隣接する連
    続線条を交差させながら平滑な搬送体上に供給された敷
    物上に順次集積し、その集積時に連続線条を相互にそれ
    ぞれの交差点において自己融着せしめると共に、集積さ
    れた連続線条が固化せざる間に集積されている連続線条
    をロールによって各連続線条を扁平化すると共に、各連
    続線条を上記敷物の一方の面に接着一体化さることを特
    徴とするシート状防滑材を裏貼りした敷物の製造方法。
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