JPH08113880A - 防滑加工を施した敷物及びその加工方法 - Google Patents

防滑加工を施した敷物及びその加工方法

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JPH08113880A
JPH08113880A JP6278399A JP27839994A JPH08113880A JP H08113880 A JPH08113880 A JP H08113880A JP 6278399 A JP6278399 A JP 6278399A JP 27839994 A JP27839994 A JP 27839994A JP H08113880 A JPH08113880 A JP H08113880A
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JP
Japan
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rug
slip
resin
back surface
ethylene
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JP6278399A
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English (en)
Inventor
Makoto Otaguro
誠 太田黒
Yoshiharu Usui
義治 薄井
Kenji Chimoto
健二 地本
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Daiwa Boseki KK
Daiwabo Co Ltd
Original Assignee
Daiwa Boseki KK
Daiwabo Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 カーペット等の敷物あるいは、テーブルクロ
ス等のカバーシート等の妄動を防止するための滑り止め
効果の大きい防滑性敷物とその加工方法を提供する。 【構成】 大きさが10〜100mm3 である粒状のゴ
ム的性質を備えているところのエチレン系共重合体例え
ば、エチレン−酢酸ビニル共重合体(EVA)樹脂
(3)を敷物の裏面(2)に並べた後に、熱押圧手段に
よって上記樹脂を扁平化させると共に上記敷物の裏面に
接着一体化させ、柔軟で高摩擦抵抗値を有する防滑性敷
物(1)となした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はカーペット、各種マット
などのように床面に使用される敷物、あるいはテーブル
クロスや椅子、各種乗り物の座席等の汚れ防止用として
用いられるカバーシート等の妄動を防止するための滑り
止め効果の大きい防滑加工を施した敷物(以下防滑性敷
物)とその加工方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、カーペット、台所マット、バスマ
ット、玄関マット、トイレマット等の敷物あるいは置き
時計、花瓶、ペンたて、各種装飾物などの置物用のマッ
トの移動を防止する手段として、敷物やマットの裏面に
ゴム系の物質で裏貼りが施されている。かかる手段が施
されている敷物は支持面に対してのある程度の滑り止め
防止効果を有している。このような敷物として例えば、
特公昭50−12207号公報、実開昭60−9708
0号公報、同60−144459号公報記載のように、
裏面にゴムシートを貼付したもの、あるいは特開平2−
157357号公報や実開昭63−7179号公報に記
載されているように敷物の下面に凹凸を設けたものを挙
げることができる。
【0003】また、防滑材の技術として、特開平4−5
3506号公報には、ネット編地と不織布を貼り合わせ
上記ネットを発泡樹脂で包含する構造を有している。ま
た、実公平4−9886号公報には、メッシュ基布の片
面に粘着性樹脂を、他面には突起状物を有した気泡含有
弾性樹脂層からなっている。更に、実開平5−2826
8号公報には、基材シートの片面あるいは両面に粘着層
が付与された二重あるいは三重構造のシートが提案され
ている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記のように下面にゴ
ムシートや凹凸を設けた敷物は、ある程度の滑り移動の
防止効果を備えてはいるが、例えば玄関マットのように
床面との接触面積が比較的小さく、歩行による蹴り作用
が働くとマットがずれ動き、歩行の都度に位置がずれて
見苦しくなる。かかる事態は厚手の平滑なゴムシートを
裏面に貼り合わせることによって改善することができる
が、敷物全体が重くかつ硬くなって取り扱いが困難とな
る。その上従来の滑り止め技術では、例えば椅子のカバ
ーシートの用に薄い敷物には不適当であり、またゴムシ
ートを貼着すると通気性が阻害され通気性不良にもとづ
く種々なトラブルを引き起こす。
【0005】また上記の従来の防滑材、例えば、特開平
4−53506号公報及び、実公平4−9886号公報
の場合、前記凹凸を設けた敷物のように平滑さを有さな
い面があり、そのために上記シート上の安定性が損なわ
れ、上記シートと床面あるいは上部敷物との接触面積が
狭いため摩擦抵抗の低下が起こり、十分な防滑効果を期
待することは困難である。更に、実開平5−28268
号公報では、基材シートの片面あるいは両面に付与され
ている粘着シートは多くの薬剤調整によって成り立つも
のであり非常に不経済であり、また、工程的にも長くな
り生産コスト面でのロスが避けられないといった欠点が
ある。本発明は上記した不都合が解決された滑り止め効
果の大きい防滑性敷物を提供するものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は滑り止め作用に
優れた効果を持つ樹脂を敷物の裏面に斑点状に押圧接着
することによって上記課題を解決した。即ち本発明の防
滑性敷物は敷物の裏面にエチレン系共重合体樹脂が斑点
状に押圧接着されてなることを特徴とする防滑性敷物で
ある。
【0007】高摩擦性を有する本発明に用いるエチレン
系共重合体樹脂としては、ゴム的性質を備えているとこ
ろのエチレン−酢酸ビニル共重合体樹脂(以下EVA樹
脂)が好ましく、他に、エチレン−アクリル酸共重合
体、エチレン−アクリル酸メチル共重合体、エチレン−
アクリル酸エチル共重合体、エチレン−メタアクリル酸
メチル共重合体、エチレン−メタアクリル酸エチル共重
合体、エチレン−メタアクリル酸メチル−アクリル酸共
重合体なども適用することができる。そして、加工を施
す際にはEVA樹脂単独もしくは、上記各種共重合体樹
脂単独あるいは、EVA樹脂と上記各種共重合体樹脂と
の混用でもかまわない。
【0008】敷物の裏面に防滑性を付与する上記共重合
体樹脂としては、粒状の樹脂を使用することが望まし
く、粒状の樹脂の大きさは10〜100mm3 が良好で
ある。
【0009】また敷物の裏面に斑点状に配置する上記共
重合体樹脂の間隔は、敷物の用途によって適宜選定され
るものであるが、実用的には1cm〜2cm(両樹脂の
中心間の距離)とするのが好ましい。上記間隔を1cm
以下にすると粒状の樹脂を敷物に押圧接着した際に樹脂
同士が融合してしまい斑点状の形態とはならずに、一枚
のフィルム状の形態となるために通気性あるいは、柔軟
性が損なわれてしまう。また、上記間隔を2cm以上に
すると単位面積当たりに存在する樹脂数が少なくなるた
めに、防滑性能の低下が見られる。
【0010】更に、本発明はカーペットやマット等の各
種敷物の裏面に斑点状に防滑性を有する樹脂を押圧接着
することによって、防滑性に優れた敷物を得ることがで
きる。ここで敷物としては、ニードルパンチング不織
布、パイルカーペット、タフテッドカーペットなど各種
のものを挙げることができるが、上記樹脂との接着性を
考慮すると敷物の裏面がポリオレフィン系、ポリエステ
ル系、あるいは、ポリアミド系などの合成繊維となって
いることが望ましく、そうすることで敷物と防滑性樹脂
とが強固に接着された良好な防滑性敷物を得ることがで
きる。
【0011】本発明の防滑性を有する敷物は、敷物の防
滑性能を付与する面を上にして搬送体上に供給し、前記
敷物上に防滑性を有する樹脂を所定の間隔で並べた後に
樹脂の融点温度以上に加熱し押圧接着させることにより
得られるものである。
【0012】
【作用】本発明の防滑性敷物は、例えば玄関マットに使
用すると高摩擦性能を有する敷物の裏面に斑点状に接着
されている樹脂部が床面に対接し、歩行などにより人の
体重が加わると滑り摩擦抵抗が増大し、敷設したときの
位置からのずれ動きを防止する。また例えば、テーブル
クロスの裏面に配した場合にも高摩擦性を有する上記樹
脂部が、テーブル面に対接し、しかも上記テーブルクロ
スの裏面の広範囲にわたって上記樹脂部が配されている
ために、テーブル面の方向の移動を効果的に防止し、テ
ーブルクロスの位置を整然と保持することができる。
【0013】
【実施例】以下実施例を示している図に基づいて説明す
ると、本発明の防滑性敷物(1)は、図1に示している
ようにエチレン−酢酸ビニル共重合体樹脂(EVA樹
脂)を敷物(2)の裏面に斑点状に配することによって
構成され、図2に示しているように、この斑点状の上記
EVA樹脂部(3)は加圧されて扁平化されている。
【0014】「実施例1」繊度3デニール、繊維長51
mmのポリエステル繊維をカードにかけウエブを得、そ
れをニードルパンチング処理をすることによって、目付
500g/m2 のニードルパンチング不織布を得た。
【0015】図3に略示しているように、搬送体(4)
の上記ニードルパンチング不織布(5)を供給し、口径
5mm、孔間隔が1cmのチップ供給口(6)を有する
チップ整列装置(7)を上記搬送体(4)上に設置し
た。ここで上記チップ整列装置(7)は例えば図6に示
すような公知の個別送り出し技術を用いることができ
る。つまり、図6に基づいて説明すると、チップ整列装
置(7)上に設置されているホッパー(8)から供給さ
れたチップ(本実施例では大きさ80〜90mm3を使
用)はチップ整列装置(7)中のホッパー(9)に入
り、前記ホッパー(9)中でチップ(10)がつまらな
いようにホッパー(9)には常に振動がかけられてい
る。ホッパー(9)に供給されたチップ(10)は次い
で一つずつチップを所定の場所に供給する為に、定期的
にシャッターの役割をするシャッター部(11)に入
る。このシャッター部(11)はクランク(12)に連
動されている。以上によってチップを規則正しく防滑加
工すべき敷物上に配置することができる。
【0016】次に上記チップ整列装置(7)によってE
VA樹脂チップ(10)が分散供給された上記不織布
(5)は熱ロール部(13)によって押圧接着処理し、
図1に示している様にEVA樹脂が斑点状に接着された
防滑性敷物(1)を得、このときの樹脂供給量は300
g/m2 であった。
【0017】「比較例1」上記EVA樹脂に代えてポリ
プロピレン樹脂を使用し、上記実施例1と同様にして樹
脂間隔が1cmの防滑性敷物を得た。
【0018】実施例1及び比較例1の防滑性敷物をそれ
ぞれ15cm×15cmに裁断して試料となし、図4に
略示しているように、この2種の試料(14)を水平面
に置いた鏡面仕上げの板ガラス(15)上に上記試料の
樹脂部を下面として載置し、その上に16cm×16c
m、重さ120gの合成樹脂板(16)を設置し、この
合成樹脂板(16)上に20kgの分銅(17)を乗せ
て加重し、合成樹脂板(16)の端に紐(18)を付け
てその紐(18)を滑車(19)を介して張力測定器
(20)によって紐(18)を矢印で示したガラス面の
延長方向に2.0cm/分の速度で緩やかに引っ張り、
試料(14)が動き始めたときの張力(kgf)を摩擦
抵抗値として測定した。
【0019】その結果、実施例1の防滑性敷物の摩擦抵
抗値は52.0kgfであり、比較例1の摩擦抵抗値は
3.8kgfであった。
【0020】「実施例2」図5に略示しているように、
搬送体(4)上に市販の基布がポリエステル糸織物の玄
関マット(5A)(60cm×80cm)(以下玄関マ
ット)を一枚ずつ供給し、実施例1と同様のチップ整列
装置(7)を上記搬送体(4)上に設置し、次いで前記
チップ整列装置(7)中にEVA樹脂チップ(10)
(大きさ80〜90mm3 )をホッパー(8)から供給
し、チップ整列装置(7)によって上記玄関マット(5
A)にチップを供給した。チップ(10)が供給された
上記玄関マット(5A)を熱ロールによって押圧接着処
理し、図1に示しているところの樹脂供給量が300g
/m2 の防滑性敷物(1)を得た。
【0021】実施例1と同様に上記実施例2で得た防滑
性敷物の摩擦抵抗値を測定した結果50.1kgfであ
った。
【0022】「実施例3」実施例1の搬送体(4)に代
えて、図7に示しているように、上下一対のコンベヤー
ベルト(4A)(4B)を使用して下方のコンベヤーベ
ルト(4B)の入口側に上記実施例1と同様のニードル
パンチング不織布(5)を供給し、上記実施例1と同様
のチップ整列装置(7)を上記コンベヤーベルト(4
B)上に設置し、次いで前記チップ整列装置(7)中に
EVA樹脂チップ(10)(大きさ80〜90mm3
をホッパー(8)から供給した。不織布(5)上に供給
されたチップ(10)は、加熱ゾーン(21)を通過す
ることで軟化された後、コンベヤーベルト(4B)上に
設置されているフッ素加工を施したコンベヤーベルト
(4A)により押圧接着処理し、冷却ゾーン(22)で
冷却することで図1に示しているところの防滑性敷物
(1)を得た。
【0023】実施例1と同様に上記実施例3で得た防滑
性敷物の摩擦抵抗値を測定した結果50.1kgfであ
った。
【0024】なお、本発明の防滑性敷物の防滑性樹脂
は、上記実施例のように、敷物の全裏面に押圧接着加工
を施しても良いが、例えば敷物の周囲のみに防滑性樹脂
部を押圧接着加工させるなど、用途に応じてその加工状
態を変えてもよい。
【0025】
【発明の効果】このように本発明の防滑性敷物は、柔軟
で、高摩擦性を有する樹脂部が斑点状に存在し、敷物に
対して押圧接着処理によって扁平化されているために、
敷物の厚さを増大させることなくまた、敷物の柔軟性を
阻害することなく、広面積で支持体面と接触して優れた
防滑性能を発揮する。
【0026】更に、本発明の防滑性敷物は(1)は敷物
(2)の裏面にエチレン系共重合樹脂が斑点状に押圧接
着された樹脂部(3)を備えてなるものであり、樹脂部
(3)が扁平化されているため、敷物(2)の厚さは殆
ど増大せず更に、敷物自体の柔軟性を阻害することなく
樹脂部(3)が支持面と接触して優れた防滑性能を発揮
する。従って本発明の防滑性敷物は、玄関マット、カー
ペット、テーブルクロス、書道用下敷きマット等の平面
で使用するマット類はもとより、使用中曲面となる例え
ば椅子カバーや自動車のフロアーマットなど各種の敷物
の妄動を防止でき、これらの敷物を常時整然とした敷設
状態に保持することができる。
【0027】また、本発明の防滑性敷物の防滑性樹脂部
は軽量で且つ、扁平であるために持ち運びや安定性に優
れている。また、防滑機能を有する樹脂部は斑点状に分
散接着されているので通気性にも優れていて、更に、原
材料の高摩擦性を有する樹脂は、炭素、水素、酸素のみ
を含有するポリオレフィン系共重合物を用いているため
に、焼却時の安全性にも優れている。
【0028】そして上記した本発明の防滑性敷物は、
「請求項2」記載の加工方法によって能率的且つ経済的
に得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の防滑加工を施した敷物である。
【図2】本発明の防滑加工を施した敷物の側面図であ
る。
【図3】図1の防滑加工を施した敷物の加工装置の側面
図である。
【図4】防滑加工を施した敷物の摩擦抵抗測定装置であ
る。
【図5】図1の防滑加工を施した敷物の加工装置の側面
図である。
【図6】チップ整列装置内部の概略図である。
【図7】図1の防滑加工を施した敷物の加工装置の側面
図である。
【符号の説明】
1 防滑加工を施した敷物 2 敷物 3 EVA樹脂部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 D06M 23/16

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 敷物の裏面に大きさが10〜100mm
    3 である粒状のエチレン系共重合体樹脂が斑点状に押圧
    接着されてなることを特徴とする防滑加工を施した敷
    物。
  2. 【請求項2】 敷物の裏面に粒状のエチレン系共重合体
    樹脂を分散載置した後に、熱押圧手段によってエチレン
    系共重合体樹脂を扁平化させると共に、上記敷物の裏面
    に接着一体化させることを特徴とする防滑加工を施した
    敷物の加工方法。
JP6278399A 1994-10-17 1994-10-17 防滑加工を施した敷物及びその加工方法 Pending JPH08113880A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2013221855A (ja) * 2012-04-17 2013-10-28 Canon Inc 摩擦特性計測装置及び摩擦特性計測方法
JP2022021432A (ja) * 2020-07-22 2022-02-03 寧波惠多織造有限公司 フロアマット裏面ゴム付け方法

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