JPH10155633A - カーペット - Google Patents

カーペット

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JPH10155633A
JPH10155633A JP31917796A JP31917796A JPH10155633A JP H10155633 A JPH10155633 A JP H10155633A JP 31917796 A JP31917796 A JP 31917796A JP 31917796 A JP31917796 A JP 31917796A JP H10155633 A JPH10155633 A JP H10155633A
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carpet
layer
fibers
fiber
backing layer
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JP31917796A
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伸次 ▲吉▼田
Shinji Yoshida
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Suminoe Textile Co Ltd
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Suminoe Textile Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 十分な強度を有し、かつ寸法安定性に優れる
とともに吸音性、防音性、保温性、転倒衝突時安全性等
の特性にも優れたカーペットを提供する。 【解決手段】 空間率が50〜95%である合成繊維織
布からなるコア層3と、該コア層3の少なくとも片面に
ニードリングにより積層一体化された、合成繊維の短繊
維からなるフェルト状繊維層4とからなる、通気度10
0〜400(cm3 /cm2 ・秒)の裏打ち層2を、カ
ーペット基材6の裏面に接着剤5を介して積層一体化す
る。更に、裏打ち層2の下面に、マイクロカプセルの発
泡体を含有する合成ゴムまたは樹脂からなる発泡層8を
部分的に積層する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、カーペット、特
に店舗、事務所、住宅等の床敷き材として好適に使用さ
れるカーペットに関する。
【0002】
【従来の技術】従来のカーペットは、基布の表面側にパ
イル層が設けられるとともに、基布の裏面側に接着剤を
介してジュートあるいは織布が貼着されたものが一般的
であったが、ジュートが貼着されたものは、強度に優れ
るものの、カビ、微生物が発生しやすく、環境面で問題
があり、また織布が貼着されたものは製造上接着層を厚
く形成する必要があるため、柔軟性に乏しいという問題
があった。
【0003】これらの問題点を解決するものとして、特
開平8−142245号公報には、短繊維のウエブより
なる不織布フェルト層と、長繊維のスパンボンド不織布
をニードルパンチ加工で一体化し、更にスパンボンド層
の表面に発泡樹脂層を積層して得られる積層不織布を、
カーペットの裏面側に設けることが提案されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記先
行技術による場合、裏打ち層として不織布が用いられて
いるため、寸法安定性に劣るという問題点を有し、また
強度も十分なものではなく、一層の強度の向上が望まれ
ていた。
【0005】一方、近年住環境を向上させる観点から、
カーペットに対しても、吸音性、防音性、保温性に優れ
ることが要求されている。
【0006】また、高齢化社会を迎えて高齢者が増加し
ている中、高齢者等がカーペット上に転倒衝突するよう
なことがあっても骨折等の怪我のないよう、転倒衝突時
の安全性に優れることも要請されている。
【0007】この発明は、かかる技術的背景に鑑みてな
されたものであって、十分な強度を有し、かつ寸法安定
性に優れるとともに吸音性、防音性、保温性、転倒衝突
時安全性等の特性にも優れたカーペットを提供すること
を目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明者は鋭意研究の結果、特定の空間率を有する
織布をコア層にして、該コア層にフェルト状繊維層をニ
ードリングにより積層一体化して得られる、特定の通気
度を有する素材を、カーペットの裏打ち層に用いること
により所望の性能を有するカーペットを形成し得ること
を見出した。
【0009】すなわち、この発明のカーペットは、カー
ペット基材の裏面に接着剤を介して裏打ち層が設けられ
たカーペットにおいて、前記裏打ち層が、空間率が50
〜95%である合成繊維織布からなるコア層と、該コア
層の少なくとも片面にニードリングにより積層一体化さ
れた、合成繊維の短繊維からなるフェルト状繊維層とか
らなり、かつ、前記裏打ち層の、JIS L1096−
1990の6.27.1のA法による通気度(以下、単に
「通気度」という)が100〜400(cm3 /cm2
・秒)に調整されてなることを特徴とするものである。
【0010】裏打ち層のコア層に合成繊維からなる織布
が用いられているから、強度および寸法安定性に優れ、
かつ50%以上の空間率を有する織布からなるので、カ
ーペット基材と裏打ち層とを接着する接着剤の乾燥性が
良好で、生産性にも優れる。また、短繊維からなるフェ
ルト状繊維層には無数の小空間による空気層が無数に存
在するから、保温性、吸音性、防音性が付与される。加
えて織布からなるコア層とフェルト状繊維層はニードリ
ングにより一体化されているから、フェルト状繊維層の
表面は毛羽立っており、これにより接着剤を介してのフ
ェルト状繊維層とカーペット基材との接着が強固とな
る。更に、裏打ち層の通気度が100〜400(cm3
/cm2 ・秒)に調整されているから、接着剤の乾燥性
が良好で優れた生産性を確保することができるととも
に、前記フェルト状繊維層の無数の小空間に存する空気
の移動性も適度に抑制されて、優れた保温性、吸音性、
防音性が得られる。
【0011】上記において、裏打ち層の下面には、マイ
クロカプセルの発泡体を含有する合成ゴムまたは樹脂か
らなる発泡層が部分的に積層されることが望ましい。こ
れにより、木質床材等に代表される平滑床材に対して優
れた防滑性が発揮されるのみならず、カーペットなどに
代表される繊維表面床材に対しても優れた防滑性が発揮
されて、どのような表面形態の床材に対してもカーペッ
トの滑りが抑止される。
【0012】
【発明の実施の形態】図1に、この発明のカーペット
(1)の一実施形態にかかる概略断面図を示す。カーペ
ット(1)は、表面にパイル層(7)を有するカーペッ
ト基材(6)の裏面に裏打ち層(2)が接着剤(5)に
より積層一体化されてなるものである。
【0013】まず、この発明のカーペット(1)に用い
られる裏打ち層(2)について説明する。裏打ち層
(2)は、空間率が50〜95%である合成繊維織布か
らなるコア層(3)と、該コア層(3)の少なくとも片
面にニードリングにより積層一体化された、合成繊維の
短繊維からなるフェルト状繊維層(4)とからなり、か
つ該裏打ち層(2)の通気度が100〜400(cm3
/cm2 ・秒)に調整されてなるものである。
【0014】コア層(3)を形成する織布は、その空間
率が50〜95%である必要がある。50%未満では、
空間部が少ないためカーペット基材(6)と裏打ち層
(2)とを接着する接着剤(5)の乾燥性が悪くなって
生産性が低下する上に、含有空気量が減少するために熱
伝導性が大きくなって保温性も低下する。一方、95%
を超えると、空間部が多くなり過ぎて、強度、寸法安定
性ともに低下する。なお、空間率とは、次の算出式で規
定される割合のことである。即ち、 空間率(%)=(c×d)÷{(a+c)×(b+
d)}×100 a:織布のたて糸の幅 b:織布のよこ糸の幅 c:たて糸間の距離(間隔) d:よこ糸間の距離(間隔)
【0015】上記織布は、合成繊維からなるものであれ
ば特に限定されず、例えば、ポリエステル繊維、ナイロ
ン繊維、ポリプロピレン繊維、アクリル繊維等の繊維か
らなる糸を製編織した布地等が挙げられる。もちろん、
前記合成繊維の中から1種のものを単独で使用しても、
2種以上を併用して使用してもよい。
【0016】中でも、合成繊維としてポリエステル繊維
およびポリプロピレン繊維から選択される1種または2
種の繊維を用いることが好ましい。ポリエステル繊維お
よびポリプロピレン繊維は、強力であるからカーペット
の強度を一層向上させることができる上に、これらの繊
維は吸湿性がほとんどないから、乾燥時、湿潤時いずれ
の場合においても優れた強度が得られる。また、通常の
使用環境下における温度変化に対する伸び縮みが小さい
ので寸法安定性を一層向上させることができるととも
に、吸湿性が小さいので衛生的である。また、安価であ
るからコスト的にも有利である。なお、この構成におい
ては、ポリエステル繊維およびポリプロピレン繊維から
選択される1種または2種の繊維を主体繊維として用
い、他の合成繊維、例えばナイロン繊維、アクリル繊維
等を併用することは何らさしつかえるものではない。
【0017】なお、織布を形成する糸は、単糸、マルチ
糸のいずれであっても良く、その太さは、単糸、マルチ
糸のいずれの場合でも300〜1800デニールとする
ことが好ましい(但しマルチ糸の場合はトータルデニー
ルでの太さである)。
【0018】また、編織の種類も特に限定されるもので
はないが、平織、綾織、朱子織、カラミ織等が好適であ
る。
【0019】この発明において、フェルト状繊維層
(4)は、合成繊維の短繊維により形成する必要があ
る。短繊維を用いてフェルト状に形成することにより、
無数の小空間が形成されて空気層が無数に存在するか
ら、カーペット(1)の保温性を高めることができると
ともに、吸音性、防音性に優れたものとなすことがで
き、しかもフェルト状であるからカーペット(1)に弾
力性も付与することができる。
【0020】上記フェルト状繊維層(4)を形成する合
成繊維としては、特に限定されるものではないが、例え
ば、ポリエステル繊維、ナイロン繊維、ポリプロピレン
繊維、アクリル繊維等が挙げられる。もちろん、これら
合成繊維の中から1種のものを単独で使用しても、2種
以上を併用して使用してもよい。
【0021】中でも、合成繊維としてポリエステル繊維
およびポリプロピレン繊維から選択される1種または2
種の繊維を用いることが好ましい。これらの繊維は通常
の使用環境下における温度変化に対する伸び縮みが小さ
いので寸法安定性を一層向上させることができるととも
に、吸湿性が小さいので衛生的であるし、安価であるか
らコスト的にも有利となる。なお、前記と同様に、ポリ
エステル繊維およびポリプロピレン繊維から選択される
1種または2種の繊維を主体繊維として用い、他の合成
繊維、例えばナイロン繊維、アクリル繊維等を併用する
ことは何らさしつかえるものではない。
【0022】上記短繊維の長さは、20〜300mmで
あることが好ましい。20mm未満では基布状に形成し
にくく、安定したシート形態の保持が困難である上に、
短繊維同士の絡みが不十分となるから、繊維の抜けが多
く、強度も低下する。また、300mmを超えると、弾
力性が低下する上に、毛羽立ちにくくなるから接着剤
(5)を介してのカーペット基材(6)との接着強度が
低下するので、好ましくない。中でも50〜150mm
であることがより好ましい。
【0023】また、短繊維の太さは3〜50デニールと
することが好ましい。
【0024】フェルト状繊維層(4)の目付は、100
〜300g/m2 に設定することが好ましい。100g
/m2 未満では、吸音性、防音性、保温性、転倒衝突時
安全性が低下し、300g/m2 を超えると折り畳みに
くくなる上に、コスト高となり経済的にも不利である。
【0025】この発明において、前記織布からなるコア
層(3)とフェルト状繊維層(4)とがニードリングに
より積層一体化されて得られる裏打ち層(2)の通気度
は100〜400(cm3 /cm2 ・秒)に調整される
必要がある。100(cm3/cm2 ・秒)未満では、
通気性が低いためカーペット基材(6)と裏打ち層
(2)とを接着する接着剤(5)の乾燥速度が低下して
生産性が低下する。一方、400(cm3 /cm2
秒)を超えると、フェルト状繊維層(4)に無数に形成
された小空間に存在する空気の移動性が大きくなるか
ら、吸音性、防音性、保温性が低下し、好ましくない。
中でも120〜200(cm3 /cm2 ・秒)であるこ
とが好ましく、さらには130〜180(cm3 /cm
2 ・秒)であるのがより一層好ましい。
【0026】織布と短繊維からなるフェルトとを積層一
体化するにあたっては、通常、織布の片面に短繊維から
なるフェルトを重ね合わせた後、フェルト側よりニード
リングを行う。これにより、前記フェルトが織布と強固
に一体化されるとともに、織布のもう一方の面にも、ニ
ードリングにより前記フェルトから織布を貫通して突き
出された短繊維からなる新たなフェルト状繊維層(4)
が一体に形成される。もちろん、織布の両面に短繊維か
らなるフェルトを重ね合わせた後、片側よりニードリン
グを行って一体化しても良い。このようにして織布と一
体化されたフェルト状繊維層(4)の表面は適度に毛羽
立っているから、これにより接着剤(5)を介するフェ
ルト状繊維層(4)とカーペット基材(6)との接着が
強固なものとなる。
【0027】一方、この発明において、カーペット基材
(6)は、特に限定されるものではなくどのようなもの
でも使用できる。例えば、ポリエステル繊維、ナイロン
繊維、ポリプロピレン繊維、アクリル繊維等の繊維から
なる糸を製編織した布地の他、各種の繊維や糸を、ニー
ドリング等により機械的に接結したり、あるいは接着剤
等により化学的に接結した不織布等を使用できる。
【0028】また、カーペット基材(6)は、図1に示
すような、その表面にパイル層(7)が形成されたパイ
ル布帛であっても、あるいはパイル層が形成されない平
布地であっても良いが、快適な座り心地等を得るため
に、パイル布帛を使用するのが望ましい。
【0029】カーペット基材(6)にパイル層(7)を
形成する場合、パイル素材としては、特に限定されるも
のではなく、ポリエステル繊維、ナイロン繊維、ポリプ
ロピレン繊維、アクリル繊維等の繊維からなるもの等を
好適に使用できる。更にパイル層の形成手段も特に限定
されるものではなく、例えばモケット等のように経パイ
ル織、緯パイル織等の製織によりパイル層を形成する手
段、タフティングマシン等によりパイル糸を植毛してパ
イル層を形成する手段、接着剤を用いてパイル糸を接着
してパイル層を形成する手段等を例示することができ
る。
【0030】この発明において、前記カーペット基材
(6)と前記裏打ち層(2)は接着剤(5)によって一
体化される。この接着剤(5)としては、特に限定され
るものではないが、SBR(スチレン−ブタジエンゴ
ム)、MBR(メチルメタクリレート−ブタジエンゴ
ム)、NBR(アクリロニトリル−ブタジエンゴム)、
EVA(エチレン−酢酸ビニル共重合体)等のエマルジ
ョンをベースとしたラテックスコンパウンドもしくはP
E(ポリエチレン)、PP(ポリプロピレン)、EVA
等の熱可塑性樹脂を用いることが好ましい。
【0031】更に、カーペット(1)に優れた防滑性を
付与するために、前記裏打ち層(2)の下面に、マイク
ロカプセルの発泡体を含有する合成ゴムまたは樹脂から
なる発泡層(8)を部分的に積層することが望ましい。
【0032】上記合成ゴムとしては、特に限定されるも
のではないが、SBR(スチレン−ブタジエンゴム)、
MBR(メチルメタクリレート−ブタジエンゴム)、N
BR(アクリロニトリル−ブタジエンゴム)、EVA
(エチレン−酢酸ビニル共重合体)等が挙げられ、上記
樹脂としては、アクリル樹脂、塩化ビニリデン樹脂等が
挙げられる。
【0033】上記マイクロカプセルとしては、発泡体を
形成させる観点から、熱膨張性のものが用いられ、この
ようなものとしてエクスパンセル053wu80(固形
分75重量%、日本フィライト株式会社製)等が好適に
用いられる。
【0034】上記合成ゴムまたは樹脂に熱膨張性マイク
ロカプセルを配合した組成物を、裏打ち層(2)の下面
に、例えばロールコーターにより塗布した後、加熱す
る。この時、マイクロカプセルが膨張して発泡体が形成
され、この発泡によって発泡層(8)表面に微小な凸部
と凹部が形成される。
【0035】そして、この発泡層(8)が木質床材等に
代表される平滑床材に対して特に滑り抵抗(摩擦抵抗)
が大きい平滑床材用防滑部(9)となる。一方、発泡層
が積層されないフェルト状繊維層(4)の露出面が、カ
ーペット等に対して特に微細に絡み合って滑り抵抗が大
きい繊維表面床材用防滑部(10)となる。
【0036】即ち、木質床材、石質床材、硬質塩化ビニ
ル床材等の平滑床材の上にこの発明のカーペット(1)
を敷設すると、裏打ち層(2)の下面に部分的に形成さ
れた平滑床材用防滑部(9)が床材上面に接することと
なり、カーペット(1)が水平方向に引っ張られても、
平滑床材用防滑部(9)の凹部が床面とカーペット
(1)との間に介在する塵を吸収するとともに、凸部が
床面に密着するから優れた防滑効果を発揮し、カーペッ
ト(1)の滑りが抑止される。
【0037】一方、タフテッドカーペット等に代表され
る表面が繊維で構成された繊維表面床材の上にこの発明
のカーペット(1)を敷設すると、床材の密集した繊維
に平滑床材用防滑部(9)および繊維表面床材用防滑部
(10)が接することとなるが、カーペット(1)が水平
方向に引っ張られると、繊維表面床材用防滑部(10)の
繊維が床材の繊維に絡みつき、これによって優れた防滑
効果が発揮され、カーペット(1)の滑りが抑止され
る。
【0038】前記発泡層(8)は、裏打ち層(2)の下
面全面の面積の0.3〜80%を覆うように積層される
のが望ましい。0.3%未満では平滑床材に対する防滑
効果が十分に得られず、80%を超えると繊維表面床材
に対する防滑効果が十分に得られない。中でも20〜4
0%を覆うように積層されるのが望ましい。
【0039】
【実施例】次に、この発明の具体的実施例について説明
する。
【0040】<使用材料> (裏打ち層A)ポリプロピレン繊維によるカラミ織
(紗)織布(テープヤーン縦糸450デニール×1本;
密度16本/inch、テープヤーン横糸1700デニ
ール×1本;密度6本/inch、空間率50%)の片
面に、ポリエステル短繊維(平均長さ76mm、太さ7
デニール)からなるフェルトをニードリングにより目付
150g/m2 で植毛して得られる、通気度170(c
3 /cm2 ・秒)の裏打ち層。
【0041】(裏打ち層B)ポリプロピレン繊維による
カラミ織(紗)織布(テープヤーン縦糸500デニール
×1本;密度16本/inch、テープヤーン横糸18
00デニール×1本;密度5本/inch、空間率55
%)の片面に、ポリプロピレン短繊維(平均長さ92m
m、太さ5デニール)からなるフェルトをニードリング
により目付130g/m2 で植毛して得られる、通気度
190(cm3 /cm2 ・秒)の裏打ち層。
【0042】(裏打ち層C)ポリエステル繊維によるカ
ラミ織(紗)織布(テープヤーン縦糸400デニール×
1本;密度14本/inch、テープヤーン横糸150
0デニール×1本;密度6本/inch、空間率60
%)の片面に、ポリプロピレン短繊維(平均長さ116
mm、太さ10デニール)とポリエステル短繊維(平均
長さ116mm、太さ10デニール)が3:7で混綿さ
れたものをニードリングにより目付150g/m2 で植
毛して得られる、通気度180(cm3 /cm2 ・秒)
の裏打ち層。
【0043】(裏打ち層D)ポリプロピレン繊維による
カラミ織(紗)織布(テープヤーン縦糸250デニール
×1本;密度12本/inch、テープヤーン横糸95
0デニール×1本;密度5本/inch、空間率80
%)の片面に、ポリエステル短繊維(平均長さ76m
m、太さ7デニール)からなるフェルトをニードリング
により目付100g/m2 で植毛して得られる、通気度
450(cm3 /cm2 ・秒)の裏打ち層。
【0044】(裏打ち層E)ポリエステルの短繊維のウ
エブよりなる不織布フェルト層と、ポリエステルの長繊
維のスパンボンド不織布とをニードリングにより一体化
し、更にスパンボンド層の表面にMBR樹脂の発泡樹脂
層を積層して得られる裏打ち層。
【0045】(カーペット原反A)ポリプロピレン繊維
の織布(縦密度22本/inch、横密度13本/in
ch)からなるベースに、ナイロン繊維からなるパイル
糸をタフティングマシンによりタフティングして得られ
るカーペット原反。
【0046】(カーペット原反B)ポリプロピレン繊維
の織布(縦密度18本/inch、横密度16本/in
ch)からなるベースに、ポリエステル繊維からなるパ
イル糸をタフティングマシンによりタフティングして得
られるカーペット原反。
【0047】(カーペット原反C)ポリエステルスパン
ボンド基布からなるベースに、ナイロン糸を2本より合
わせた後ヒートセットした糸をタフティングマシンによ
りタフティングして得られるカーペット原反。
【0048】<実施例1>カーペット原反Aの裏面にS
BRラテックスコンパウンドを用いて裏打ち層Aを貼着
してカーペットを作製した。
【0049】<実施例2>カーペット原反Aの裏面にS
BRラテックスコンパウンドを用いて裏打ち層Bを貼着
した後、該裏打ち層Bの下面に、エクスパンセル053
wu80(径10〜20μm、日本フィライト株式会社
製)を5重量%含有するアクリル樹脂エマルジョンコン
パウンドをストライプ状(裏打ち層下面全面の35%の
面積を積層)に塗布した後、140℃で加熱して発泡さ
せて防滑部となる発泡層を形成して、カーペットを作製
した。
【0050】<実施例3>カーペット原反Aの裏面に、
溶融したEVAをフィルム状に押出した後、裏打ち層C
を貼着し、該裏打ち層Cの下面に、エクスパンセル05
3wu80(径10〜20μm、日本フィライト株式会
社製)を5重量%含有するアクリル樹脂エマルジョンコ
ンパウンドをストライプ状(裏打ち層下面全面の25%
の面積を積層)に塗布した後、140℃で加熱して発泡
させて防滑部となる発泡層を形成して、カーペットを作
製した。
【0051】<実施例4>カーペット原反Aに代えてカ
ーペット原反Bを使用し、裏打ち層Cに代えて裏打ち層
Aを使用した以外は、実施例3と同様にしてカーペット
を作製した。
【0052】<実施例5>カーペット原反Aに代えてカ
ーペット原反Bを使用した以外は、実施例2と同様にし
てカーペットを作製した。
【0053】<実施例6>裏打ち層Bに代えて裏打ち層
Cを使用した以外は、実施例5と同様にしてカーペット
を作製した。
【0054】<実施例7>カーペット原反Aに代えてカ
ーペット原反Cを使用し、裏打ち層Bに代えて裏打ち層
Aを使用した以外は、実施例2と同様にしてカーペット
を作製した。
【0055】<実施例8>カーペット原反Aに代えてカ
ーペット原反Cを使用し、裏打ち層Cに代えて裏打ち層
Bを使用した以外は、実施例3と同様にしてカーペット
を作製した。
【0056】<実施例9>カーペット原反Bに代えてカ
ーペット原反Cを使用した以外は、実施例6と同様にし
てカーペットを作製した。
【0057】<比較例1>カーペット原反Aの裏面にS
BRラテックスコンパウンドを用いて裏打ち層Dを貼着
してカーペットを作製した。
【0058】<比較例2>カーペット原反Aの裏面にS
BRラテックスコンパウンドを用いてジュートの織布を
貼着してカーペットを作製した。
【0059】<比較例3>裏打ち層Eの不織布フェルト
層側を、カーペット原反Aの裏面にSBRラテックスコ
ンパウンドを用いて貼着してカーペットを作製した。
【0060】<試験方法および評価方法>上述のように
して製作したカーペットに対し、下記A〜Fに示す試験
法に従い、評価を行った。その結果を表1、2に示す。
【0061】A.引張強度試験法 JIS L1096の6.12.1のA法(ストリップ
法)に準拠して、各カーペットの引張強度(kgf/5
cm幅)をそれぞれ測定した。
【0062】B.寸法安定性試験法 JIS L1042の6.1のA法(常温水浸せき法)
に準拠して、40×40cmのカーペットサンプルを、
25℃の水中に30分間浸せきした後、サンプルを遠心
脱水し、更に金網上で自然乾燥させて、該浸せき処理前
後のたて糸方向の収縮率(%)を測定した。
【0063】C.吸音率試験法 ASTM E1050に準拠して、4000Hzの周波
数を用いた時の垂直入射吸音率(%)を測定した。
【0064】D.保温率試験法 JIS L1096の6.28.1のA法(恒温法)に
準拠して、各カーペットの保温率(%)をそれぞれ測定
した。
【0065】E.転倒衝突時安全性試験法 JIS A6519の8.7.1に準拠して、カーペッ
ト上面に載置されたゴム板の測定点に高さ20cmから
3.85kgのヘッドモデルを自由落下させ、衝突した
時の加速度(G)を測定した。
【0066】F.滑り抵抗試験法 20×20cmのカーペットサンプルを作製し、このサ
ンプルを各種床材に敷設した後、サンプルに18kgの
垂直荷重を均一にかけ、サンプルを水平方向に引っ張
り、その最大静止摩擦力をオートグラフで測定して摩擦
係数を求めた。
【0067】
【表1】
【0068】
【表2】
【0069】<評価結果>表1〜2から明らかなよう
に、この発明にかかる実施例1〜9のカーペットは、強
度、寸法安定性に優れることに加えて、吸音性、保温
性、および転倒衝突時安全性のいずれにも優れるもので
ある。また、防滑部が設けられた実施例2〜9のカーペ
ットは、上記効果に加えて、優れた防滑性能をも有して
いる。
【0070】これに対し、裏打ち層の通気度がこの発明
の範囲を逸脱する比較例1のカーペットは、強度、寸法
安定性に劣り、保温性、転倒衝突時安全性も不十分であ
った。また、裏打ち層の構成がこの発明の範囲を逸脱す
る比較例2、3のカーペットは、強度、寸法安定性、吸
音性、保温性、転倒衝突時安全性のいずれにも劣ってい
た。
【0071】
【発明の効果】以上のように、この発明にかかるカーペ
ットは、裏打ち層のコア層に空間率が50〜95%であ
る合成繊維からなる織布が用いられているから、強度お
よび寸法安定性に優れ、かつ50%以上の空間率を有す
る織布からなるので、カーペット基材と裏打ち層とを接
着する接着剤の乾燥性が良好で、生産性にも優れる。ま
た、短繊維からなるフェルト状繊維層には無数の小空間
が存在するから弾力性に優れて、転倒衝突時の安全性に
優れるとともに、前記無数の小空間による空気層が無数
に存在するから、保温性、吸音性、防音性を付与するこ
とができる。加えて織布からなるコア層とフェルト状繊
維層はニードリングにより一体化されているから、フェ
ルト状繊維層の表面は毛羽立っており、これにより接着
剤を介してのフェルト状繊維層とカーペット基材との接
着が強固となる。従って裏打ち層とカーペット基材とが
剥離するようなことがなく、耐久性に優れたものとなす
ことができる。更に、前記織布からなるコア層とフェル
ト状繊維層とがニードリングにより積層一体化されて得
られる裏打ち層の通気度が100〜400(cm3 /c
2 ・秒)に調整されているから、接着剤の乾燥性が良
好で優れた生産性を確保することができるとともに、前
記フェルト状繊維層の無数の小空間に存する空気の移動
性も適度に抑制されるので、優れた保温性、吸音性、防
音性をも具備させることができる。
【0072】また、コア層の織布を構成する合成繊維と
して、ポリエステル繊維およびポリプロピレン繊維から
選択される1種または2種の繊維が使用されてなる場合
には、カーペットの強度を一層向上させることができる
とともに、これらの繊維は吸湿性が小さいから、乾燥時
はもちろん、湿潤時においても優れた強度を確保するこ
とができる。また、通常の使用環境下における温度変化
に対する伸び縮みが小さいので一層寸法安定性に優れる
とともに、吸湿性が小さいので衛生的である。また、安
価であるからコスト的にも有利である。
【0073】また、フェルト状繊維層を構成する合成繊
維として、ポリエステル繊維およびポリプロピレン繊維
から選択される1種または2種の繊維が使用されてなる
場合には、通常の使用環境下における温度変化に対する
伸び縮みが小さく一層寸法安定性に優れるとともに、吸
湿性が小さいので衛生的であり、また安価であるからコ
スト的にも有利である。
【0074】更に、裏打ち層の下面に、マイクロカプセ
ルの発泡体を含有する合成ゴムまたは樹脂からなる発泡
層が部分的に積層されている場合には、マイクロカプセ
ルの発泡体によって発泡層表面に微小な凸部と凹部が形
成されるから、木質床材等に代表される平滑床材に対し
ては、カーペットが水平方向に引っ張られても、凹部が
床面とカーペットとの間に介在する塵を吸収するととも
に、凸部が床面に密着するから優れた防滑効果を発揮
し、カーペットの滑りが抑止される。また、カーペット
等に代表される繊維表面床材に対しては、カーペットが
水平方向に引っ張られると、発泡層が積層されないフェ
ルト状繊維層の露出部の繊維が床材の繊維に絡みつき、
これによって優れた防滑効果が発揮され、カーペットの
滑りが抑止される。このように、どのような表面形態の
床材に対しても優れた防滑効果が発揮されるから、敷設
する場所が限定されることなく、カーペットの滑りが抑
止される。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施形態にかかるカーペットを示
す概略断面図である。
【符号の説明】
1…カーペット 2…裏打ち層 3…コア層 4…フェルト状繊維層 5…接着剤 6…カーペット基材 8…発泡層

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 カーペット基材の裏面に接着剤を介して
    裏打ち層が設けられたカーペットにおいて、 前記裏打ち層が、空間率が50〜95%である合成繊維
    織布からなるコア層と、該コア層の少なくとも片面にニ
    ードリングにより積層一体化された、合成繊維の短繊維
    からなるフェルト状繊維層とからなり、 かつ、前記裏打ち層の、JIS L1096−1990の
    6.27.1のA法による通気度が100〜400(c
    3 /cm2 ・秒)に調整されてなることを特徴とする
    カーペット。
  2. 【請求項2】 コア層の織布を構成する合成繊維とし
    て、ポリエステル繊維およびポリプロピレン繊維から選
    択される1種または2種の繊維が使用されてなる請求項
    1に記載のカーペット。
  3. 【請求項3】 フェルト状繊維層を構成する合成繊維と
    して、ポリエステル繊維およびポリプロピレン繊維から
    選択される1種または2種の繊維が使用されてなる請求
    項1または2に記載のカーペット。
  4. 【請求項4】 裏打ち層の下面に、マイクロカプセルの
    発泡体を含有する合成ゴムまたは樹脂からなる発泡層が
    部分的に積層された請求項1〜3のいずれか1項に記載
    のカーペット。
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Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN100400335C (zh) * 2001-12-27 2008-07-09 住江织物株式会社 用于交通工具的地毯及其制备方法
JP2013023968A (ja) * 2011-07-25 2013-02-04 Toli Corp カーペット階段構造
KR101314561B1 (ko) * 2012-04-05 2013-10-07 김평곤 사계절용 전열 카페트
CN112339635A (zh) * 2020-10-29 2021-02-09 一汽奔腾轿车有限公司 一种可放热的汽车地毯
JP2022533982A (ja) * 2019-05-22 2022-07-27 ロウ アンド ボナー インク. カーペット二次基布を含むタフトカーペット

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